| 【発明の名称】 |
モアレの除去方法及びディスプレイの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】岡本 陽介
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| 【要約】 |
【課題】解像度が高く、モアレが低減された画像を得ることができるモアレの除去方法及びディスプレイの製造方法を提供する。
【構成】モアレが発生した画像を表す空間軸の信号を周波数軸の信号に変換し(ステップS1)、この周波数軸の信号からモアレに相当する周波数成分を除去し(ステップS2)、モアレに相当する周波数成分が除去された周波数軸の信号を空間軸の信号に変換する(ステップS3)。これにより、モアレが発生した画像からモアレを除去することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 モアレが発生した画像を表す空間軸の信号を周波数軸の信号に変換する工程と、 前記周波数軸の信号からモアレに相当する周波数成分を除去する工程と、 前記モアレに相当する周波数成分が除去された周波数軸の信号を空間軸の信号に変換する工程と、 を備えたことを特徴とするモアレの除去方法。 【請求項2】 前記モアレが発生した画像は、複数の構成素子が周期的に配列された周期構造体を、複数の撮像素子が周期的に配列された撮像デバイスによって撮像することによって得られた画像であることを特徴とする請求項1記載のモアレの除去方法。 【請求項3】 前記モアレに相当する周波数成分は、前記周期構造体を相互に異なる撮像角度で撮像することによって複数枚の画像を取得し、この複数枚の画像を表す周波数軸の信号を比較することにより特定されたものであることを特徴とする請求項2記載のモアレの除去方法。 【請求項4】 ディスプレイを組み立てる工程と、 前記ディスプレイを撮像して画像を取得する工程と、 前記画像からモアレを除去する工程と、 前記モアレが除去された画像のムラを検査する工程と、 を備え、 前記モアレを除去する工程において、請求項1〜3のいずれか1つに記載のモアレの除去方法を実施することを特徴とするディスプレイの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、モアレの除去方法及びディスプレイの製造方法に関し、特に、モアレが発生した画像からモアレを除去するモアレの除去方法及びこのモアレの除去方法を利用したディスプレイの製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 従来より、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)等の表示パネルを製造する際には、組み立て後の表示パネルに対して、ムラ等の欠陥の検査を行っている。また、近年、CCD(Charge-Coupled Device:電荷結合デバイス)等の撮像デバイスにより検査対象となる表示パネルを撮像し、この撮像によって取得された画像に基づいて欠陥を自動的に検出する技術が提案されている。 【0003】 しかし、絵素が周期的に配列されたLCD等の表示パネルを、撮像素子が周期的に配列されたCCD等の撮像デバイスによって撮像すると、絵素の配列周期と撮像素子の配列周期とが干渉し、取得された画像にモアレ(干渉縞)が発生することがある。画像にモアレが発生すると、この画像から淡いコントラストの欠陥であるムラを検出することが困難になる。 【0004】 そこで、例えば、特許文献1には、表示パネルと撮像デバイスとを相対的に移動させながら撮像を行う技術が提案されている。このときの移動距離は、撮像素子の1周期分以上の距離とされている。特許文献1には、これにより、各画素の画像信号が空間的に積分されるため、モアレを低減することができると記載されている。 【0005】 しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、撮像された画像が空間的に平均化されてしまうため、画像の解像度が低いという問題点がある。 【0006】 【特許文献1】特開2005−024503号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 本発明の目的は、解像度が高く、モアレが低減された画像を得ることができるモアレの除去方法及びディスプレイの製造方法を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明の一態様によれば、モアレが発生した画像を表す空間軸の信号を周波数軸の信号に変換する工程と、前記周波数軸の信号からモアレに相当する周波数成分を除去する工程と、前記モアレに相当する周波数成分が除去された周波数軸の信号を空間軸の信号に変換する工程と、を備えたことを特徴とするモアレの除去方法が提供される。 【0009】 本発明の他の一態様によれば、ディスプレイを組み立てる工程と、前記ディスプレイを撮像して画像を取得する工程と、前記画像からモアレを除去する工程と、前記モアレが除去された画像のムラを検査する工程と、を備え、前記モアレを除去する工程において、前記モアレの除去方法を実施することを特徴とするディスプレイの製造方法が提供される。 【発明の効果】 【0010】 本発明によれば、解像度が高く、モアレが低減された画像を得ることができるモアレの除去方法及びディスプレイの製造方法を実現することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。 先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。 図1は、本実施形態に係るモアレの除去方法を例示するフローチャート図であり、 図2(a)乃至(f)並びに図3(a)及び(b)は、横軸に画像上の位置又は周波数をとり、縦軸に信号の強度をとって、本実施形態における信号処理方法を例示するグラフ図である。 【0012】 本実施形態において、処理対象となる画像は、モアレが発生した画像である。例えば、複数の構成素子が周期的に配列された周期構造体を、複数の撮像素子が周期的に配列された撮像デバイスによって撮像することによって得られた画像であり、例えば、FPD(Flat Panel Display:平面型表示装置)等の絵素が周期的に配列された表示パネルを、CCD(Charge-Coupled Device:電荷結合デバイス)によって撮像して得られた画像である。なお、表示パネルの「絵素」とは、1組のRGBの画素からなる表示の基本単位をいう。本実施形態においては、処理対象となる画像は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)のムラ検査工程において取得された画像であるものとする。また、このLCDには、ムラが発生しているものとする。 【0013】 図2(a)及び(b)は、撮像の対象となった表示パネル(LCD)が出力する画像の信号を例示している。すなわち、図2(a)及び(b)の横軸は画像上の位置を表し、縦軸は信号の強度を表しており、(a)はこの表示パネルを正面、すなわち、撮像角度が0度となる方向から見た場合を示し、(b)はこの表示パネルを正面から45度傾斜した方向、すなわち、撮像角度が45度となる方向から見た場合を示す。 【0014】 このような表示パネルを、撮像素子が周期的に配列された撮像デバイスによって撮像すると、その画像を表す信号は、それぞれ図2(c)及び(d)に示すような信号となる。この画像には、表示パネルの絵素の配列周期と撮像デバイスの撮像素子の配列周期との干渉によって生じるモアレが出現している。 【0015】 このような画像を対象として、本実施形態の信号処理を行う。 先ず、図1のステップS1に示すように、図2(c)及び(d)に示す信号に対してFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)を行い、空間軸の信号から周波数軸の信号に変換する。これにより、図2(e)及び(f)に示す周波数軸の信号を得ることができる。このとき、撮像デバイスにおける撮像素子の配列周波数をfCとし、撮像デバイスの投影面における表示パネルの絵素の配列周波数をfDとし、表示パネルに発生しているムラの空間周波数をfSとすると、モアレ及びムラの空間的な周波数は、撮像角度が0度のときと45度のときで、下記表1のように変化する。 【0016】 【表1】
【0017】 表1に示すように、撮像角度を変化させると、モアレの周波数とムラの周波数とが相互に異なる挙動で変化する。特に、撮像素子の配列周波数fCと絵素の配列によって決まる周波数fDとが、ムラの周波数fSと比べて十分に近い値をとるとき、撮像角度の変化に伴う周波数の変化の違いが顕著になる。このため、図2(e)及び(f)に示すように、周波数軸の信号において、モアレの周波数成分を特定することができる。このように、表示パネルを相互に異なる撮像角度で撮像することによって複数枚の画像を取得し、この複数枚の画像を表す周波数軸の信号を比較することにより、モアレに相当する周波数成分を特定することができる。 【0018】 そして、図1のステップS2に示すように、図2(e)及び(f)に示す信号から、モアレの周波数成分を除去する。これにより、図3(a)に示す信号を得ることができる。 【0019】 次に、図1のステップS3に示すように、図3(a)に示す信号に対して逆FFTを行い、周波数軸の信号から空間軸の信号に変換する。これにより、図3(b)に示すような空間軸の信号を得ることができる。以上の処理により、撮像画像からモアレを除去することができる。 【0020】 本実施形態によれば、モアレが一定の周期を有していることを利用して、モアレが発生している画像を表す信号を一旦周波数軸の信号に変換し、この周波数軸の信号からモアレに相当する周波数成分を除去し、その後、周波数軸の信号を空間軸の信号に再変換して、実空間の画像に戻している。これにより、モアレ以外の画像情報を損うことなく、画像からモアレを除去することができる。また、本実施形態においては、信号処理の過程において、画像の解像度が低下することがない。このため、本実施形態によれば、解像度が高く、モアレの発生が抑制された画像を得ることができる。 【0021】 次に、本発明の第2の実施形態について説明する。 本実施形態は、前述の第1の実施形態に係るモアレの除去方法を利用したディスプレイの製造方法の実施形態である。 【0022】 先ず、LCD等のディスプレイ(表示パネル)を組み立てる。次に、このLCDのムラ検査を行う。すなわち、このLCDにテストパターンを表示させた状態で、CCD等の撮像デバイスによってこのLCDを撮像し、画像を取得する。このとき、この画像には、LCDの絵素の配列周期とCCDの撮像素子の配列周期との干渉により、モアレが発生している。次に、このモアレが発生した画像から、モアレを除去する。このモアレの除去は、前述の第1の実施形態に係るモアレの除去方法により行う。そして、このモアレが除去された画像のムラを検査する。検査の結果、ムラの発生が認められないか、ムラの発生程度が許容レベル以下であったLCDを良品とする。これにより、LCDを製造する。 【0023】 本実施形態によれば、LCDを撮像した画像からモアレを除去し、このモアレを除去した画像を使用してムラの検査を行うことにより、ムラの検査を自動的に精度よく行うことができる。これにより、品質安定性が高いLCDを効率よく製造することが可能となる。 【0024】 以上、実施形態を参照して本発明の内容を説明したが、本発明はこの実施形態には限定されない。例えば、処理の対象となる画像は、LCD等の表示パネルを撮像した画像に限定されず、モアレが発生している画像であれば、いかなる画像に対しても適用可能である。例えば、複数の構成素子が周期的に配列された被写体をデジタルカメラで撮影することによりモアレが発生した画像に対しても適用可能であり、複数の構成素子が周期的に配列された被写体を重ねて撮影することによりモアレが発生した画像に対しても適用可能である。また、前述の実施形態に対して、当業者が適宜設計変更並びに構成要素の追加及び削除を行ったものも、本発明の要旨を含む限り、本発明の範囲に含まれる。 【図面の簡単な説明】 【0025】 【図1】本発明の実施形態に係るモアレの除去方法を例示するフローチャート図である。 【図2】(a)乃至(f)は、横軸に画像上の位置又は周波数をとり、縦軸に信号の強度をとって、本実施形態における信号処理方法を例示するグラフ図である。 【図3】(a)及び(b)は、横軸に画像上の位置又は周波数をとり、縦軸に信号の強度をとって、本実施形態における信号処理方法を例示するグラフ図である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
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| 【出願日】 |
平成18年6月30日(2006.6.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100108062 【弁理士】 【氏名又は名称】日向寺 雅彦
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| 【公開番号】 |
特開2008−11334(P2008−11334A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−181235(P2006−181235) |
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