| 【発明の名称】 |
光学装置、画像読み取り装置及び画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】徳永 篤郎
|
| 【要約】 |
【課題】複数の受光素子及び発光素子を並べて構成する光学装置において、調整箇所を低減し、温度伸縮による位置ズレを減少させる。
【構成】読み取り又は書き込みに使用される複数の光学素子群20を備え、前記読み取り又は書き込み面に対して物理的に移動を伴い、前記複数の光学素子20群のうち隣接する光学素子群20が前記物理的移動方向に所定の距離をもって配置される光学装置において、前記光学素子群20が実装された基板22より小さな温度膨張係数を有する保持部材24によって隣接する光学素子群20が実装された基板22を連結し、前記所定の距離Pyを保持する。その際、基板22を連結する保持部材24の結合位置間の距離Qyが前記所定の距離Pyより長くなるようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 読み取り又は書き込みに使用される複数の光学素子群を備え、前記読み取り又は書き込み面に対して物理的に移動を伴い、前記複数の光学素子群のうち隣接する光学素子群が前記物理的移動方向に所定の距離をもって配置される光学装置において、 前記光学素子群が実装された基板より小さな温度膨張係数を有する連結部材によって前記隣接する光学素子群が実装された基板を連結し、前記所定の距離を保持することを特徴とする光学装置。 【請求項2】 読み取り又は書き込みに使用される複数の光学素子群を備え、前記複数の光学素子群の各群が所定の距離をもってライン状に配置される光学装置において、 前記光学素子群が実装された基板と同等の温度膨張係数を有する連結部材によって前記隣接する光学素子群が実装された基板を連結し、前記所定の距離を保持することを特徴とする光学装置。 【請求項3】 前記基板を連結する連結部材の結合位置間の距離が前記所定の距離より長いことを特徴とする請求項1又は2記載の光学装置。 【請求項4】 前記基板を連結する連結部材の結合位置間の距離と前記所定の距離との比が、前記基板の温度膨張係数と、前記基板の温度膨張係数と前記保持部材の温度膨張係数の差分の比となるように設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学装置。 【請求項5】 前記所定の距離を保持する連結部材の少なくとも1つに、前記連結部材の温度による伸縮量を小さくする手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光学装置。 【請求項6】 前記所定の距離をもって配置される基板の前記連結部材で結合された位置近傍に温度による伸縮量を逃がす手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光学装置。 【請求項7】 前記伸縮量を逃がす手段が隙間又はスリットであることを特徴とする請求項6記載の光学装置。 【請求項8】 前記光学素子群の各光学素子が焦点位置に位置するように前記各光学素子毎に結像機能を有する光学素子を設けたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光学装置。 【請求項9】 前記結像機能を有する光学素子の光軸が前記読み取り面又は書き込み込み面の読み取り又は書き込み位置の接平面に対して垂直になるように保持することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の光学装置。 【請求項10】 前記読み取り又は書き込みに使用される光学素子を、前記結像機能を有する光学素子の焦点深度内の所望の位置に位置させる調整手段を備えていることを特徴とする請求項9記載の光学装置。 【請求項11】 前記光学素子が実装された基板を前記光学素子の光軸に対して垂直に保持することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の光学装置。 【請求項12】 前記連結部材に温度検知手段を設け、当該温度検知手段の検知信号に基づいて前記連結部材の伸縮量を求め、当該伸縮量から前記所定の距離分に対応した補正を行う補正手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の光学装置。 【請求項13】 前記連結部材が鋼板からなることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の光学装置。 【請求項14】 前記光学素子が読み取りに使用される受光素子からなることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の光学装置。 【請求項15】 前記光学素子が書き込みに使用される発光素子からなることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の光学装置。 【請求項16】 請求項14記載の光学装置を備えていることを特徴とする画像読み取り装置。 【請求項17】 請求項15記載の光学装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、LED等の発光素子によって被照射面を照らす光学装置、及び発光素子により照らされた被照射面からの像を異なる位置に投影する光学装置、この光学装置を用いた画像読み取り装置、及び複写機、プリンタ、スキャナ、FAX等の各機能を備えたデジタル複合機などの画像形成装置に関する。 【背景技術】 【0002】 LED等の発光素子を用いて被照射面を照らす光学装置、発光素子により照らされた被照射面からの像を異なる位置に投影する光学装置、前記光学装置を用いた画像読み取り装置、及びこの画像読み取り装置を用いた複写機、FAX等の画像形成装置のように複数の受光素子及び発光素子が所定の間隔で配置されている光学系を備えた装置では、各素子を一定間隔で配置することが重要な性能の1つである。前記間隔として認識されるものに、一般的に半導体上に形成された素子の間隔、異なる半導体間の素子の間隔、更に半導体を実装した基板間の素子の間隔などがある。縮小読み取り光学系で使用されるCCDなどでは、全ての画素を半導体上に形成することによって素子間隔を高精度で実現しているが、等倍光学系の場合には、例えば600dpiの解像度でA3短手の読み取りを実現するには42μm(小数点以下切り捨てた値)の間隔で294mm以上の距離を実現しなければならない。そのため、単一の半導体でこれを実現することは非現実的である。このような理由により、所定の基板上に複数の半導体を並べて更に長い距離まで読み取り可能な読み取り光学系を実現している。等倍光学系の場合、用いられているレンズも要求される幅以上の長さが必要となる(先の例で示すA3短手であれば294mm以上となる)。このため、A0サイズ短手で必要となる841mmや36インチといった長さのレンズは当然高価なものとなる。 【0003】 そこで、特許文献1には短い等倍レンズを用いた光学装置を複数組み合わせた光学装置が開示されている。また、特許文献2には、短い等倍レンズを用いた光学装置を複数組み合わせて繋ぎ目の間隔精度を向上させ、長尺のレンズを使用した等倍光学系と同等の品質を実現させた技術が開示されている。 【0004】 しかしながら、これらの公知技術を実施するためには、前記繋ぎ目位置において調整機構が必要であり、調整を行うための調整装置と調整工程が必要となる。特許文献2に記載の技術は、隣接する基板(各基板には発光素子が複数並べられている)間を1点で保持することにより、主走査方向(発光素子の並び方向)への位置精度を高め、且つ副走査方向(被対象面の主走査方向に垂直な方向)を高い位置精度で固定している。このように構成すると、少なくとも隣接する基板の数nより1つ少ない繋ぎ目が存在することになり、主副の位置合わせはn−1箇所必要ということである。一方、このような繋ぎ目調整をなくすための技術が特許文献3に記載されている。 【特許文献1】特開平7−61035号公報 【特許文献2】特開2001−328292号公報 【特許文献3】特開平11−277795号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 図26は複数の受光素子(発光素子)を基板上に並べた光学装置の概略構成を示す図である。なお、同図において素子は受光素子もしくは発光素子を表す。図26に示すように基板100のx方向に第1の素子501と第2の素子502が並べられている。第1及び第2の素子501,502にはそれぞれPg間隔でn画素分の受光素子503,504が設けられ、第1の素子501と第2の素子502の隣接する端部に位置する画素間の距離Pは P=(Px2+Py2)1/2 である。ここで、素子の画素間の間隔Pgを42[μm](600dpi等倍1画素相当)とすると、理想的にはPxも42[μm]とする必要があり、素子501及び素子501のX方向の長さはPg×n相当となる。 【0006】 ここで温度による変動許容値10[μm](600dpi等倍1/4画素度相当)を達成するには、一般的な基板の材質であるガラスエポキシの場合、温度膨張係数は約20[10−6/℃]であるので、50[℃]温度が変化する環境では、第1の素子501と第2の素子502の隣接する端部に位置する画素間隔を10[mm]以下にする必要がある。前記条件で計算すると、 10[μm]/(20[10−6/℃]×50[℃])=10[mm] となるので、Pxは問題ないレベルであるが、Pyについては大きな制約となる。このことは、図26では図示していないが、第1の素子501と第2の素子502をx方向に重なるように並べる場合や、光学素子(等倍レンズ)をレイアウトする上で問題となる。 【0007】 この図26のPyのように受光素子や発光素子に所定の間隔がある場合には、その間隔を形成する基板の温度伸縮による影響があるので、その対応が必要となる。一方、Pxのように所定の間隔がない場合には影響が小さくほとんどの場合に問題とならない。素子が更に連続して並んでいる場合にも、各素子の端部で隣接する画素間隔では同じことがいえる。 【0008】 図27は複数の受光素子(発光素子)を基板上に並べた光学装置の概略構成を示す。図27において、1つの基板510上に素子が実装されている素子群511(図27(a))と、前記素子群511とは異なる1つの基板520上に素子が実装されている素子群521(図27(b))、あるいは同じ素材の2枚の基板530上に素子が実装され、異なる基板540で結合されている素子群531(図27(c))とがある場合に、これらの異なる基板510,520,530,540の温度膨張係数に差がある場合には、各素子群511,521,531間では位置ずれとなるので、これら素子群511,521,531を組み合わせる場合には問題が生じる。 【0009】 例えば素子群521と素子群531の場合に、素子521aと素子521bとの距離及び素子531aと素子531bとの距離Rxを200[mm]とすると、素子を実装した基板をガラスエポキシ、結合される基板を鋼板とした場合、50[℃]温度が変化する環境では画素間を25[mm]以下にする必要がある(10[μm]/{(20[10−6/℃]×50[℃])−(12[10−6/℃]×50[℃])}=25[mm])。 【0010】 図28は画像読み取り装置に用いられる従来からの等倍光学装置の一例を示す図である。図28に示すように等倍光学系は等倍センサ1と等倍レンズ(等倍結像素子)2から構成される。等倍センサ1と等倍レンズ2はコンタクトガラス3の下側の白色光源4と同じ側に配置され、コンタクトガラス3の上側である他側におかれた原稿5を前記白色光源4によって照明することにより原稿5からの反射光を等倍センサ1に導いて原稿の読み取りを行う。等倍レンズ2としてはセルフォックレンズが一般的に使用される。縮小光学系と比較してセンサの画素サイズが大きいことからCCDセンサ以外にもMOSセンサも一般的である。更に画素サイズが大きいことからセンサの感度が高くでき、等倍レンズ2により光路長も短いことから光源の光量を少なくすることが可能で、光源としてキセノンや蛍光灯以外にもLEDや有機ELなども使用される。 【0011】 図29は画像形成装置で用いられる等倍光学装置の一例を示す図である。この等倍光学装置は、同図(a)に示すようにLEDプリンタヘッド(以下、LPHと称す)10を用いた光書き込み装置である。この光書き込み装置は、図29に示すように集積されたLEDチップを図において基板11の裏側に複数並べ、同図(b)に示すようなセルフォックレンズ12により結像する構成で、基板の上面側には各LEDのドライバ素子15が設けられ、コネクタ13によって図示しない制御回路と接続されている。なお、符号14は放熱板である。このような形式のLPH10は光走査装置と比較すると構成が簡素であり、省スペースが容易なことから従来からFAXやプリンタで使用されている。しかしLED自体の光量が小さいことや集積度を上げづらいことから、近年の高密度化に対応が遅れ気味である。 【0012】 また、この方式の書き込み装置では、個々のLEDにはバラツキがあることから光量補正が必要である。発光方式は大きく分類するとストローブ方式とダイナミック方式がある。ストローブ方式は各LEDへの発光データを転送後、ストローブ信号により一斉にLEDが点灯するものであり、データ転送速度を遅くするためとLED点灯時の入力電流変化が大きくならないようにするために分割してストローブを実施するのが一般的である。これに対してダイナミック方式は制御回路が複雑になるが個々のLEDがダイナミックに点灯するため、入力電流変化が少ないメリットがある。 【0013】 同図(c)は従来から実施されている電子写真方式の画像形成装置の作像部を示す図である。この構成では、感光体ドラム31の表面を帯電ユニット32で帯電し、その表面にLED33から出射されたレーザ光を、レンズ34を介して照射して光り書き込みを行い、潜像を形成する。潜像は現像ユニット35によってトナー現像され、転写ユニット36で用紙に転写され、分離ユニット37で分離される。用紙上に転写された画像は、定着ユニット38によって加圧、加熱により用紙上に定着され、排紙される。一方、感光体ドラム31の表面に残留したトナーはクリーニングユニット39によってクリーニングされ、さらに、除電ユニット40によって感光体ドラム31の表面の残留電荷が取り除かれ、帯電可能な状態に戻され、次の書き込みが可能となる。 【0014】 このような従来例では、千鳥状に配置されたLED間の基板の温度伸縮により、位置ズレが発生する欠点があるため、温度変化の大きな環境では温度の検出もしくは位置ズレ自体を検出し、フィードバックする機能が必要であった。 【0015】 そこで、本発明が解決しようとする課題は、複数の受光素子及び発光素子を並べて構成する光学装置において、調整箇所を低減し、温度伸縮による位置ズレを減少させることにある。 【課題を解決するための手段】 【0016】 前記課題を解決するため、第1の手段は、読み取り又は書き込みに使用される複数の光学素子群を備え、前記読み取り又は書き込み面に対して物理的に移動を伴い、前記複数の光学素子群のうち隣接する光学素子群が前記物理的移動方向に所定の距離をもって配置される光学装置において、前記光学素子群が実装された基板より小さな温度膨張係数を有する連結部材によって前記隣接する光学素子群が実装された基板を連結し、前記所定の距離を保持することを特徴とする。 【0017】 第2の手段は、読み取り又は書き込みに使用される複数の光学素子群を備え、前記複数の光学素子群の各群が所定の距離をもってライン状に配置される光学装置において、前記光学素子群が実装された基板と同等の温度膨張係数を有する連結部材によって前記隣接する光学素子群が実装された基板を連結し、前記所定の距離を保持することを特徴とする。 【0018】 第3の手段は、第1又は第2の手段において、前記基板を連結する連結部材の結合位置間の距離が前記所定の距離より長いことを特徴とする。 【0019】 第4の手段は、第1ないし第3のいずれかの手段において、前記基板を連結する連結部材の結合位置間の距離と前記所定の距離との比が、前記基板の温度膨張係数と、前記基板の温度膨張係数と前記保持部材の温度膨張係数の差分の比となるように設定されていることを特徴とする。 【0020】 第5の手段は、第1ないし第4のいずれかの手段において、前記所定の距離を保持する連結部材の少なくとも1つに、前記連結部材の温度による伸縮量を小さくする手段を設けたことを特徴とする。 【0021】 第6の手段は、第1ないし第5のいずれかの手段において、前記所定の距離をもって配置される基板の前記連結部材で結合された位置近傍に温度による伸縮量を逃がす手段を設けたことを特徴とする。 【0022】 第7の手段は、第6の手段において、前記伸縮量を逃がす手段が隙間又はスリットであることを特徴とする。 【0023】 第8の手段は、第1ないし第7のいずれかの手段において、前記光学素子群の各光学素子が焦点位置に位置するように前記各光学素子毎に結像機能を有する光学素子を設けたことを特徴とする。 【0024】 第9の手段は、第1ないし第8のいずれかの手段において、前記結像機能を有する光学素子の光軸が前記読み取り面又は書き込み込み面の読み取り又は書き込み位置の接平面に対して垂直になるように保持することを特徴とする。 【0025】 第10の手段は、第9の手段において、前記読み取り又は書き込みに使用される光学素子を、前記結像機能を有する光学素子の焦点深度内の所望の位置に位置させる調整手段を備えていることを特徴とする。 【0026】 第11の手段は、第1ないし第10のいずれかの手段において、前記光学素子が実装された基板を前記光学素子の光軸に対して垂直に保持することを特徴とする。 【0027】 第12の手段は、第1ないし第11のいずれかの手段において、前記連結部材に温度検知手段を設け、当該温度検知手段の検知信号に基づいて前記連結部材の伸縮量を求め、当該伸縮量から前記所定の距離分に対応した補正を行う補正手段を備えていることを特徴とする。 【0028】 第13の手段は、第1ないし第12のいずれかの手段において、前記連結部材が鋼板からなることを特徴とする。 【0029】 第14の手段は、第1ないし第13のいずれかの手段において、前記光学素子が読み取りに使用される受光素子からなることを特徴とする。 【0030】 第15の手段は、第1ないし第13のいずれかの手段において、前記光学素子が書き込みに使用される発光素子からなることを特徴とする。 【0031】 第16の手段は、第14の手段に係る光学装置を画像読み取り装置が備えていることを特徴とする。 【0032】 第17の手段は、第15の手段に係る光学装置を画像形成装置が備えていることを特徴とする。 【0033】 なお、後述の実施形態では、光学素子群は受光素子群21,31、発光素子群41,51に、基板は符号22,23,32,33、連結部材は保持部材24,34に、伸縮量を小さくする手段はファン61及びダクト62に、伸縮量を逃がす手段は隙間63、スリット29に、結像機能を有する光学素子はレンズ12に、調整手段は調整ネジ84に、結像機能を有する光学素子はレンズ12に、光軸は12aに、接平面は12bにそれぞれ対応する。 【発明の効果】 【0034】 本発明によれば、受光素子を実装する基板より温度膨張係数が小さい部材によって所定の距離を保持するので、調整箇所を低減し、温度伸縮による位置ズレを減少させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0035】 以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。 【実施例1】 【0036】 図1は本発明の実施形態に係る画像形成装置としての広幅デジタル複写機の概略構成を示す図である。同図において、給紙部100の上に画像形成部200が、更に画像形成部200の上に読取部(スキャナ部)300が装着され、全体としてデジタル複写機を構成している。以下、動作とともに各部の構成について述べていく。 【0037】 まず、読取部300の原稿台301上に原稿をおき、この原稿を1枚ずつ読取部300に給紙する。給紙された原稿は密着イメージセンサ(CIS)302により画像情報が読み取られ、画像読み取り後に排紙トレイ上に排紙される。原稿台301上の原稿は、図示省略のサイドフェンスにより幅方向(搬送方向に直交する方向の端部)が揃えられ、給紙ローラ303により給紙され、密着イメージセンサ302下に搬送される。原稿台301上には、原稿幅検知センサ及び原稿長さ検知センサが設けられている。両センサにより、原稿台301から送られる原稿のサイズを検知する。密着イメージセンサ302下の原稿はLEDアレイや蛍光灯などの光源により露光され、反射光がロッドレンズアレイに通してイメージセンサ上に結像され、イメージセンサによって光電変換が行われる。原稿読み取り終了後は、原稿は搬送ローラ304及び排紙ローラ305によって排紙トレイ上に排紙される。 【0038】 画像形成部200は現像部201、定着部202、排紙部203を備え、密着イメージセンサ302に読み取られた画像信号は画像処理され、LED書き込み部204により、帯電器よって一様に帯電された感光体205上に光書き込みが行われる。この光書き込みによって感光体205上に静電潜像が形成さる。静電潜像はLED書き込み部204の感光体回転方向下流側に設けられた現像器201によってトナー現像され、給紙部100から給送された記録用紙に対して前記トナー現像されたトナー画像が転写部209で転写され、分離部210で感光体205から分離された後、搬送ベルト211によって定着器202に搬送される。記録用紙上に転写されたトナー画像は定着器202で転写されて、原稿画像の複写が行われ、表面に画像が形成された記録用紙は排紙部203を経て、画像形成部200上面、あるいは画像形成部200後方の排紙トレイ206、207に排出される。 【0039】 給紙部100は、上下2段のロール紙トレイ101、102を有している。このロール紙トレイ101、102は、装置筐体から図の左方向に引き出し可能となっており、トレイを引き出した状態でロール紙のセットやジャム処理を行うように構成されている。ロール紙トレイ101、102には、それぞれ2つずつロール紙をセットすることができる。紙管の周囲に巻装された各ロール紙103〜106は、一対のペーパーホルダ107〜110を介して給紙部100にセットされる。各ロール紙に対する給紙ローラ111〜114がロール紙近傍に配設されている。各給紙ローラ111〜114により送り出されたロール紙は、トレイ前面側(図の左側)に設けられたロールカッターユニット115、116で一定の長さに切断され、画像形成部200へと送り込まれる。このカットされて送り込まれたロール紙は、レジストローラ208にて作像タイミングとの同期を取り、感光体205に導かれ、感光体205上に形成された画像を転写部209により転写され、分離部210により感光体205から分離されて搬送ベルト211で定着部202へ導かれ、熱的に画像を定着される。画像を定着されたロール紙は、排紙部203をなす排紙ローラ212、213によって排紙される。排紙方向は分岐爪214により切り替えられ、画像形成部200上面の排紙トレイ206、または画像形成部200後方の図示しない排紙トレイとなる。 【0040】 定着部202と排紙ローラ212の間、及び排紙ローラ212と排紙ローラ213の間には、それぞれ排紙センサ215、216が設けられ、この排紙センサ215、216によってロール紙が排紙部203にあるか否かを判別できるようになっている。 【0041】 また図示は省略するが、画像形成部200には、排紙ローラ212、213を駆動する駆動制御手段を備えるとともに、読取部300には動作のスタート指示や、搬送するロール紙の情報であるリピートコピーや長尺通紙情報を入力するための操作部を設けてある。 【0042】 定着部202は金属管に離型層を配置した定着ローラと、金属管にゴム層と離型層を配置した加圧ローラと、AC電力を供給するAC電力供給手段からAC電力が供給されて加熱する主加熱部と、補助電源と、補助電力から供給される電力が供給されて加熱する補助発熱部と、定着ローラに回転駆動力を与えるための電磁モータと、前記補助電源の充電電圧を検出する電圧センサと、前記定着ローラ・加圧ローラの表面温度を検出する温度検出手段と、電磁モータの回転駆動を定着ローラに伝達するための中継ギヤと、電磁モータから中継ギヤを経由して得られる回転力を定着ローラに伝えるための定着駆動ギヤで構成されている。 【0043】 図2は本実施例に係る画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。 本実施例に係る画像形成装置は、制御装置600と原稿送り及び読み取り装置603とからなる。制御装置600はプリンタエンジン601とプリンタエンジン601の制御回路602とからなる。 【0044】 本実施例に係る画像形成装置は前述のように広幅原稿を読み取り、複写する機能を有する。原稿送り及び読み取り装置603は、装置部603Aと画像処理部603Bとからなり、装置部603Aで読み取った画像(原稿)情報を画像処理部603Bでデジタル処理し、さらに、必要な画像処理を行って制御装置600側に画像データを出力する。装置部603Aでは、原稿入り口603A1から原稿を挿入し、原稿は搬送ローラ603A2によって搬送路603A3を排紙トレイまで搬送される。原稿はこの搬送の過程で読み取り位置を通り、読み取り位置で前述の図28に示した光学装置の等倍センサ1によって読み取られる。 【0045】 画像処理部603Bは、画像増幅部B1、A/D変換回路B2、シェーディング補正回路B3、画像処理回路B4、同期制御回路B5及び読み取り制御回路B6からなる。CCD1によって原稿上の光学画像が電気信号に変換された画像信号は画像増幅回路B1によって増幅され、A/D変換回路B2、同期制御回路B5及び読み取り制御回路B6にそれぞれ入力される。A/D変換回路B2に入力された画像信号はシェーディング補正回路B3でシェーディング補正が行われ、画像処理回路B4でガンマ補正などの必要な画像処理が行われた後、画像ページメモリ部602A1−1に転送され、記憶される。 【0046】 同期制御回路B5では、画像増幅回路B1から入力された画像信号に基づいてFGATE信号、LSYNC信号を生成し、発光素子書き込み制御回路602A2−1に出力する。読み取り制御回路B6では、同期制御回路B5からの信号を受けて読み取り制御を実行し、制御信号をシステム制御装置602A1−2に出力する。 【0047】 制御回路602は画像情報記憶装置602A1、複写回路602A2からなる。画像情報記憶装置602A1はさらに画像ページメモリ部602A1−1とシステム制御部602A1−2を備え、複写回路602A2は書き込み装置に含まれる発光素子書き込み制御回路602A2−1とプリンタ駆動制御回路602A2−2を備えている。また、プリンタエンジン601は駆動回路605、発光素子21、発光素子駆動回路21c、および制御装置604を備え、操作装置604はさらに操作制御回路604B及び操作パネル604Aを含んでいる。 【0048】 このように構成されたプリンタエンジン601とその制御回路602では、操作パネル604Aからの操作入力により操作制御回路604Bが作動し、画像ページメモリ部602A1−1からの画像データの読み出し、発光素子書き込み制御回路602A2−1による発光素子21への制御信号の出力、プリンタ駆動制御回路602A2−2による書き込みに伴う用紙搬送、現像装置の駆動などプリンタエンジン601に対する制御信号の出力などが行われる。プリンタエンジン601側では、発光素子書き込み制御回路602A2−1からの制御信号に基づいて発光素子ヘッド制御回路21cが発光素子21の駆動制御を行い、感光体に光り書き込みを行う。一方、駆動装置605はプリンタ駆動制御回路602A2−2からの制御信号に基づいて、用紙搬送、帯電、現像、転写、定着などの作像ユニットを駆動し、用紙に対して可視画像を形成させる。 【0049】 図3は前述のように構成された画像形成装置の原稿画像の読み取りに使用される本発明の実施例1に係る光学装置の構成を示す平面図である。この光学装置は、照らされた原稿面上の画像を電気信号に変換するための複数の光学素子21aからなる受光素子群21を備えた光学装置である。原稿面に対して物理的に移動を伴い(図示y方向)、前記受光素子群21における各素子21aが前記物理的移動方向に所定の距離をもって配置されており、前記受光素子21aを実装する基板より温度膨張係数が小さい部材によって前記所定の距離を保持するように構成されている。 【0050】 すなわち、受光素子21aをライン状に配置して搭載し、距離Pyで平行かつ千鳥状に配置された第1の基板22及び第2の基板23を両基板22,23に対して直交する方向に配置された保持部材24によって結合した例である。保持部材24と第1及び第2の基板22,23は、保持部材24の両端部に前記第1及び第2の基板22,23の異なる側の端部を結合し、第1及び第2の基板22,23が平行であって、主走査方向に伸びるように受光素子の並び位置26が設定されている。図2では符号25で結合位置を示す。 【実施例2】 【0051】 図4は実施例2を説明するための基板部の平面図である。従来は図4(a)に示すように同一の基板32′上に受光素子31を並設していた。これに対し、本実施例2では、図4(b)に示すように従来、1枚の基板32′で構成していたものを2枚の基板32,33とし、両者を結合部材34によって一体に結合したものである。 【0052】 この実施例2に係る光学装置は、照らされた原稿面上の画像を電気信号に変換するための複数の受光学素子31aからなる受光素子群31を備えた光学装置である。前記受光素子群31における各素子31aが、その並び方向に所定の距離をもって配置される光学装置であって、前記受光素子31aを実装する基板32,33と同じ温度膨張係数もしくは近い温度膨張係数の部材(結合部材)34によって前記所定の距離を保持するように結合され、一体にとなるように構成されている。 【0053】 すなわち、受光素子31aを基板32,33上にライン状に配置して搭載し、中央部で同じ材質の部材34、あるいは近い温度膨張係数の部材34によって前記所定の距離Rxを保持するように構成したものである。 【0054】 その他、特に説明しない各部は前述の実施例1と同等に構成されているので、重複する説明は省略する。 【実施例3】 【0055】 図5は前述のように構成された画像形成装置のLED書き込み部204の構成を示す平面図である。この実施例は実施例1(図3参照)における受光素子21aを発光素子41aに置き換え、受光素子群41としたものである。その他の各部は実施例1と同等なので、同等な各部には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。 【0056】 前記実施例1及び3のように構成すると、保持部材24の温度膨張係数が小さいことから、図3の説明で用いた温度による変動許容値に対してPyの距離余裕度が増加する。後述の実施例13で例示した鋼板の温度膨張係数は約12[10−6/℃]であり、この場合には図4の説明と同じ条件での距離は16.6[mm]以下とすることができ、距離が大きくなるレイアウトが可能となる。 【実施例4】 【0057】 図6は前述のように構成された画像形成装置のLED書き込み部204の構成を示す平面図である。この実施例は実施例2(図4参照)における受光素子31aを発光素子51aに置き換え、受光素子群51としたものである。その他の各部は実施例1と同等なので、同等な各部には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。 【0058】 また、前記実施例2及び4のようにx方向において基板32,33を他の基板34で結合する構成すると、温度膨張係数の差がなくなるもしくは小さくなることから、図4の説明で用いた温度による変動許容値に対してRxの距離余裕度が増加する。温度膨張係数約24[10−6/℃]のアルミ板材を用いた場合には図4の説明と同じ条件での距離は50[mm]以下とすることができ、距離が大きくなるレイアウトが可能となり、同じ温度膨張係数の場合には制約がなくすことができる。 【実施例5】 【0059】 この実施例は、前記基板と前記保持部材とを結合する位置間隔と、前記所定の距離との比が、前記基板材の温度膨張係数と、前記基板の温度膨張係数と前記保持部材の温度膨張係数の差分の比となるようにした例である。 【0060】 まず、図7に示すように実施例1における素子の並びのy方向の距離をPy、各基板22,23と保持部材24との結合間隔をQyとする。今基板22,23をガラスエポキシ、保持部材24を鋼板で構成し、温度変化が50[℃]の条件で、仮に距離Pyで結合した場合と距離Qyで結合した場合のそれぞれの素子並び位置の変動を比較すると、距離Qyで結合した場合の変動が小さくなることがわかる。すなわち、仮に距離Pyで結合した場合の変動距離Δpy0をそれぞれ Δpy0=Py×12[10−6/℃]×50[℃] Py=15[mm] とすると Δpy0=9[μm] となり、距離Qyで結合した場合の変動距離Δpyは、 Δpy=Qy×12[10−6/℃]×50[℃]−(Qy−Py)×20[10−6/℃]×50[℃] で、Py=15[mm]、Qy=20[mm]とすると Δpy=7[μm] となる。 【0061】 更に上記距離Pyと距離Qyを基板22,23の温度膨張係数kと保持部材24の温度膨張係数kgからなる比(Py:Qy=k−kg:k)で構成することにより変動をなくすことができる。すなわち、距離Qyで結合した部分での変動距離Δqyは、 Δqy=Qy×12[10−6/℃]×50[℃] となり、結合位置から並び位置までの変動距離Δsyは、 Δsy=(1/2)×(Qy−Py)×20[10−6/℃]×50[℃] となる。Py=8[mm]、Qy=20[mm]とすると Δqy=12[μm] Δsy=6[μm] となり結合位置から並び位置までの変動距離は2箇所なので、 Δqy=Δsy×2 となり、変動がキャンセルされていることが分かる。 【0062】 その他、特に説明しない各部は前述の実施例1ないし5と同等に構成されているので、重複する説明は省略する。 【実施例6】 【0063】 図8は少なくとも1つの前記所定の距離を保持する保持部材に、温度変動を小さくする機構を備えた実施例6の構成を示す図である。この実施例では、前記各実施例における保持部材24,34の温度変動を小さくするためにファン61とダクト62を備え、ダクト62の吹き出し口を保持部材24,34に対向させたものである。これにより、ファン61によって吸引されたエアがダクト62によって案内されて保持部材24,34に当たり、保持部材24,34を冷却することができる。なお、符号22,32,23,33は実施例2ないし5で示した基板であり、符号12は等倍レンズである。 【0064】 その他、特に説明しない各部は前述の実施例1と同等に構成されているので、重複する説明は省略する。 【実施例7】 【0065】 図9は所定の距離Pyをもって配置される受光素子及び発光素子(以下、両者をともに指すときは光学素子20と称す)を実装した基板22,32の少なくとも前記保持部材24で固定された位置近傍が、温度による伸縮分逃げる構造とした実施例7の構成を示す図である。 【0066】 基板22,32の温度膨張係数が大きくとも、保持部材24として温度膨張係数が小さい材質のものを選択すると、基板22,23に設けられた素子間のy方向の距離をPyとして隙間(空間)63を設けておくと、素子列に直交する方向の伸縮量が大であったとしても結合部を中心に両側に膨張するので、前記距離Pyの変動距離は保持部材24の伸縮量に依存することになり、伸縮量は最小で済むことになる。 【0067】 その他、特に説明しない各部は前述の実施例1ないし6と同等に構成されているので、重複する説明は省略する。 【実施例8】 【0068】 図10は前記所定の距離をもって配置される受光素子又は発光素子(光学素子20)を実装した基板28の少なくとも前記保持部材24で固定された位置近傍にスリット29を設けた実施例8の構成を示す図である。このようにスリット29を設けると、保持部材24で結合した近傍に温度による伸縮した基板分の保持部材24への応力を、基板28上のスリット29によってなくすことができ、保持部材24で結合した距離を保持部材24の精度で保持することができる。この実施例8では図6に示した実施例5の結合位置25でスリット間を結合している。これにより実施例5で説明したように保持部材24の保持位置では、変動もキャンセルすることができる。 【0069】 その他、特に説明しない各部は前述の実施例1と同等に構成されているので、重複する説明は省略する。 【実施例9】 【0070】 図11は原稿面及び被走査面に焦点をもつ前記受光素子又は発光素子(光学素子20)の光路が、前記原稿面及び前記被走査面の接平面(図12符号12b)方向に対して垂直となるように保つ機構を備えた実施例9の構成を示す図である。図11(a)は図8に示した実施例8の構成と実施例1の構成を組み合わせたもので、素子群を千鳥状に配置し、保持部材24で基板22,23の1箇所を保持したものである。これにより1つの素子群がA4縦対応だとすると、その3倍の幅の広幅まで読み取り、あるいは書き込むことができる。その際、実施例1,3あるいは5の効果を得ることができる。 【0071】 図11(b)は図10に示した実施例8の構成と図9に示した実施例8の構成を組み合わせたもので、素子群を千鳥状に配置し、保持部材24でスリット29の入った基板28の1箇所を保持したものである。このように構成すると、実施例8と同様の効果を得ることができる。 【0072】 図12は図11のレンズ保持機構を被走査面との関係で示す図で、前記基板の受光素子又は発光素子(光学素子20)の実装面と前記光学素子20の光軸が垂直になるように保持している。図12において、レンズ12はフレーム81に支持され、前記レンズ12の出射側にはそれぞれ発光素子21が2列に設けられている。発光素子21は基板82に搭載され、保持部材83によって保持されている。この実施例では、原稿面又は被走査面86(感光体ドラム表面)に焦点をもつ前記光学素子20の光軸20aが、前記原稿面又は前記被走査面86の接平面12bに対して垂直となるように前記フレーム81に保持される。 【0073】 なお、この実施例では、被走査面86が円筒面に、具体的には感光体ドラムによって構成されているので、前記レンズ12は被走査面86に対して垂直、言い換えればレンズ12の光軸が円筒の軸心(軸線)で交わるように配置されているが、例えば原稿読み取りに使用する場合には原稿は平面の場合が多いため、そのときには、レンズ12の光軸12aが原稿面に垂直になるように保持される。従って、この場合には、レンズ12は光軸12aが平行になるように配置される。 【0074】 図13は前記基板と前記光学素子20が、レンズ12の光軸12a方向に焦点深度を調整する機構を有する実施例9の変形例を示す図である。 【0075】 この例では、図12における光学素子レンズ12に対して基板82を光軸12方向に移動可能に保持できるようにした。このようにレンズ12の光軸12a方向に光学素子20を移動可能に保持すると、レンズ12の焦点深度内の適切な位置に光学素子20を位置させることができる。 【0076】 この移動可能に保持する機構として、この実施例では、基板82の中央部を固定ネジ85で保持部材83に固定し、両側(光学素子20配設側)の調整ネジ84によって前記保持部材83に対して移動可能に保持させ、基板82の両側を調整ネジ84によって進出後退させ、前記基板82によって一体的に調整できるようにしている。このように構成すると、調整ネジ84によって前記固定ネジ85によって固定された部分を中心にレンズ12の光軸に沿ってほぼ進出後退させることができる。 【0077】 図13のように構成した場合、レンズ12の光軸12a方向に距離を調整することができるが、調整量が多い場合には光軸12aに対して垂直性が保持できなくなる。そこで、図14に示した変形例では、垂直性を保持した状態でレンズ12の光軸12a方向の焦点深度調整を行うことができるようにした。すなわち、図13の例では基板82がフレーム81に対して移動できるようにしているが、図14の例では、基板82をレンズ12の光軸12aに対して垂直に位置させて保持し、2列に並んだ光学素子20のそれぞれを独立して調整ネジ84によって調整できるようにした。これにより、調整ネジ84を回転させることにより、基板82が光軸12aに対して垂直状態を保持したまま、レンズ12に対して進出後退することができる。その結果、レンズ12の焦点深度内の適切な位置に光学素子20を位置させることができる。その際、進出後退の距離に関係なく、基板82の光軸12aに対する垂直性を保持できるので、実施例11に比べて調整幅が非常に大きくなる。 【0078】 その他、特に説明しない各部は前述の実施例1ないし8と同等に構成され、同等に機能する。 【実施例10】 【0079】 この実施例は、保持部材に温度検知素子を設け、この温度検知素子からの検知信号に基づいて前記保持部材の伸縮長を求め、被走査面上の距離に基づいて画像読み取りデータ及び画像形成データの繋ぎ目処理に前記伸縮長を反映するようにした例である。 【0080】 図15ないし図18は前述の図3ないし図6の保持部材24,34のほぼ中央部分に温度検知素子401を設けた例を示す図である。温度検知素子401は図19の要部分解斜視図に示すように、保持部材24,34の表面に接するように設けられた導熱材402上に配置され、押さえ部材403によって導熱材402上に押さえ付けた状態で、ねじなどの固定材404によって固定される。また、図20に示すように温度検知素子401に取り付け部405が一体的に設けられているものでは、前記取り付け部405を保持部材24,34に固定材404によって直接取り付けるようにすることもできる。 【0081】 なお、図16(a)、図18(a)は従来例を、図16(b)、図18(b)は本実施例をそれぞれ示す。 【0082】 図21は温度検出回路の回路構成を示す図で、温度検知素子401と抵抗406間の電圧(分圧)Vaを取り込んでA/D変換器でA/D変換し、変換されたデジタル値をマイコン408に取り込んで処理するようにしている。図22(a)は本実施例に係る温度検知素子の温度と抵抗値との関係を示す特性図、図22(b)は温度検出回路の温度と電圧との関係を示す特性図である。図22(a)では、25℃の抵抗値を1としたときの特性を示し、図22(b)では、温度が25℃のときの電圧が1V、100℃のときの電圧が4Vとなる特性で、マイコン408で検出した電圧によって温度検知素子401によって検知されている温度が分かる。 【0083】 図23はマイコン408によって処理される温度検出処理の処理手順を示すフローチャートである。同図において、電圧Vaを検出し(ステップS101)、この電圧Vaから図22(b)の特性図を参照して温度を算出する(ステップS102)。温度が算出できれば、この温度から保持部材24,34の伸びを当該保持部材の線膨張係数に基づいて算出し(ステップS103)、その伸びから被走査面上の距離を算出し(ステップS104)、さらに画像の遅延量を算出(ステップS105)して処理を終える。保持部材24はy方向で基板22,23を保持し、保持部材34はx方向で基板32,33を保持しているので、前記被走査面上の距離とは、前者は距離Py、後者は距離Pxのことを意味する。そのため、ライン遅延量は前者に対応する副走査方向の遅延量のことである。 【0084】 このようにして得られた遅延量は読み取りあるいは書き込み時の補正に使用される。図24は読み取り装置における読み取り処理の処理手順を示すフローチャートである。読み取り装置では、千鳥状に配された受光素子群Aと受光素子群Bとによって読み取られる。その際、受光素子群Aが原稿移動方向に対して相対的に上流側に、受光素子群Bが下流側に位置している。この前提で、図24のフローチャートに示した処理が実行される。 【0085】 すなわち、画像読み取り方向上流側に位置する受光素子群31の各素子31aによって受光した画像情報は受光回路で光電変換され(ステップS201)、画像増幅回路B1で増幅された後(ステップS202)、A/D変換回路B2でA/D変換される(ステップS203)。一方、画像読み取り方向下流側に位置する受光素子群32の各素子32aによって受光した画像情報は受光回路で光電変換され(ステップS205)、画像増幅回路B1で増幅された後(ステップS206)、A/D変換回路B2でA/D変換される(ステップS207)。 【0086】 受光素子群31で受光し、A/D変換された画像情報は図示しないライン遅延回路で、前記受光素子群31,32間のライン数だけ遅延され(ステップS204)、画像領域合成回路208で前記受光素子群32のA/D変換回路後の画像信号と合成して1ラインの画像信号とし、下流の処理回路に渡す。なお、ステップS204のライン遅延処理では、ステップS105で算出された温度による伸縮量を考慮した遅延量に基づいて処理される。 【0087】 図25は画像書き込み装置側の処理手順を示すフローチャートである。画像書き込み装置、この実施形態では、図2における複写回路602A2及びプリンタエンジン601に対応するが、この画像書き込み装置では、上流側の処理回路から渡された画像信号を千鳥状に配置された発光素子群21に分ける必要から発光素子書き込み制御回路602A2−1に含まれる画像領域分割回路によって分割される(ステップS301)。そして、画像書き込み方向上流側の発光素子群21側がライン遅延回路で遅延され(ステップS302)、光変調回路で書き込み情報に応じて光変調し(ステップS303)、発光素子回路(発光素子ヘッド制御回路21c)によって発光素子21を発光させ(ステップS304)、光書き込みを行う。一方、画像書き込み方向下流側の発光素子群22については、画像領域分割回路で分割された画像領域の発光素子に対して、書き込み情報に応じて光変調回路で光変調し(ステップS305)、発光素子回路(発光素子ヘッド制御回路21c)によって発光素子21を発光させ(ステップS306)、光書き込みを行う。これにより、千鳥状に配置された発光素子群21、22によって1ラインの書き込みが可能となる。 【0088】 本実施例によれば、温度検知素子401を保持部材24,34に配置し、温度検知素子401からの検知信号に基づいて前記保持部材24,34の伸縮長を求めると共に、前記所定の距離Py、Rx分の画像読み取りデータ及び画像形成データの繋ぎ処理に前記伸縮長を反映する。読み取り側(画像読み取り装置)では画像処理部B4で繋ぎ目処理を行い、その際に伸縮量に基づく補正を実施する。書き込み側(プリンタエンジン601)では発光素子書き込み制御回路602A2−1で繋ぎ目処理を行い、その際に伸縮量に基づく補正を実施する。これにより、千鳥状に光学素子を配置し、隣接する光学素子群を保持部材で結合したときに、読み取り側でも書き込み側でも熱膨張によるズレを確実に補正することが可能となり、精度の良い継ぎ目処理を行うことができる。 【0089】 その他、特に説明しない各部は前述の実施例1ないし8と同等に構成され、同等に機能する。 【図面の簡単な説明】 【0090】 【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置としての広幅デジタル複写機の概略構成を示す図である。 【図2】本実施例に係る画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。 【図3】実施例1に係る光学装置の構成を示す平面図である。 【図4】実施例2に係る光学装置の構成を示す平面図である。 【図5】実施例3における画像形成装置のLED書き込み部の構成を示す平面図である。 【図6】実施例4における画像形成装置のLED書き込み部の構成を示す平面図である。 【図7】実施例5における結合位置と素子間距離との関係を示す図である。 【図8】実施例6における保持部材に温度変動を小さくする送風手段を設けた例を示す図である。 【図9】実施例7における温度による伸縮分逃げる構造とした基板を示す図である。 【図10】実施例8におけるスリットを持った基板構造の一例を示す図である。 【図11】実施例9におけるレンズの光軸が被走査面の接平面方向に対して垂直となるように保持する構成を示す図である。 【図12】図11の構成を発光素子として感光体の被走査面に光り書き込みを行う構造として示した図である。 【図13】図12の変形例で発光素子のレンズ光軸方向の位置調整を可能とした例を示す図である。 【図14】図13の変形例で発光素子のレンズ光軸と垂直にレンズ光軸方向の位置調整を可能とした例を示す図である。 【図15】実施例10における温度検知素子の取り付け状態を示す図である。 【図16】実施例10における温度検知素子の取り付け状態の他の例を示す図である。 【図17】実施例10における温度検知素子の取り付け状態のさらに他の例を示す図である。 【図18】実施例10における温度検知素子の取り付け状態のさらに他の例を示す図である。 【図19】温度検知素子の保持部材への取り付け例を示す図である。 【図20】温度検知素子の保持部材への取り付けの他の例を示す図である。 【図21】実施例10における温度検知回路の回路構成を示す図である。 【図22】実施例10における温度検知素子の特性図である。 【図23】実施例10における温度検出処理の処理手順を示すフローチャートである。 【図24】実施例10における千鳥状に配した受光素子を使用して読み取る場合の処理手順を示すフローチャートである。 【図25】実施例10における千鳥状に配した発光素子を使用して発光する場合の処理手順を示すフローチャートである。 【図26】従来例に係る複数の受光素子(発光素子)を基板上に並べた光学装置の概略構成を示す図である。 【図27】他の従来例に係る複数の受光素子(発光素子)を基板上に並べた光学装置の概略構成を示す図である。 【図28】画像読み取り装置に用いられる従来からの等倍光学装置の一例を示す図である。 【図29】画像形成装置で用いられる従来からの等倍光学装置の一例を示す図である。 【符号の説明】 【0091】 12 レンズ 12a 光軸 12b 接平面 21,31 受光素子群 29 スリット 41,51 発光素子群 22,23,32,33 基板 24,34 連結部材 61 ファン 62 ダクト 63 隙間 84 調整ネジ
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー
|
| 【出願日】 |
平成18年6月29日(2006.6.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078134 【弁理士】 【氏名又は名称】武 顕次郎
【識別番号】100106758 【弁理士】 【氏名又は名称】橘 昭成
|
| 【公開番号】 |
特開2008−11230(P2008−11230A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−180055(P2006−180055) |
|