| 【発明の名称】 |
テレビジョン放送受信機 |
| 【発明者】 |
【氏名】合屋 英二
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| 【要約】 |
【課題】良好に再生可能な形式のTV放送を適宜選択・出力すると共にその消費電力量を抑えることができるTV放送受信機を提供する。
【構成】それぞれ対応した形式のTV放送を受信・復調する複数の処理系統部と、現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて受信可能な形式のテレビジョン放送を決定する出力決定手段とを具備し、複数の処理系統部のうち、少なくとも、出力決定手段で決定された形式のテレビジョン放送を受信・復調する処理系統部に対して電源を供給するTV放送受信機を提供する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 それぞれ異なる複数の形式のテレビジョン放送を受信・復調可能であり、その何れかの形式の復調後の信号を再生機器に出力するテレビジョン放送受信機において、 それぞれ対応した形式のテレビジョン放送を受信・復調する複数の処理系統部と、 現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、 前記位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて受信可能な形式のテレビジョン放送を決定する出力決定手段と、を具備し、 前記複数の処理系統部のうち、少なくとも、前記出力決定手段で決定された形式のテレビジョン放送を受信・復調する処理系統部に対して電源を供給すること、を特徴とするテレビジョン放送受信機。 【請求項2】 それぞれ異なる複数の形式のテレビジョン放送を受信・復調可能であり、その何れかの形式の復調後の信号を再生機器に出力するテレビジョン放送受信機において、 それぞれ対応した形式のテレビジョン放送を受信・復調する複数の処理系統部と、 現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、 前記位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて受信可能な形式のテレビジョン放送を決定する出力決定手段と、を具備し、 前記複数の処理系統部のうち、少なくとも一つの、前記出力決定手段で決定された形式以外の形式のテレビジョン放送を受信・復調する処理系統部を省電力モードで動作させること、を特徴とするテレビジョン放送受信機。 【請求項3】 前記複数の処理系統部のうち、少なくとも一つの、前記出力決定手段で決定された形式以外の形式のテレビジョン放送を受信・復調する処理系統部に対する電源供給を遮断すること、を特徴とする請求項2に記載のテレビジョン放送受信機。 【請求項4】 各形式のテレビジョン放送の受信状況を位置情報に関連付けて管理したデータベースを更に具備し、 前記出力決定手段は、前記位置情報取得手段により取得された位置情報をキーとして前記データベースを検索し、その検索結果に基づいて受信可能な形式のテレビジョン放送を決定すること、を特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のテレビジョン放送受信機。 【請求項5】 サイマル方式のデジタルテレビジョン放送とアナログテレビジョン放送を受信・復調可能であり、その何れか一方の形式の復調後の信号を再生機器に出力するテレビジョン放送受信機において、 デジタルテレビジョン放送を受信・復調する第一の処理系統部と、 アナログテレビジョン放送を受信・復調する第二の処理系統部と、 現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、 前記位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて受信可能な形式のテレビジョン放送を決定する出力決定手段と、を具備し、 前記出力決定手段においてデジタルテレビジョン放送に決定されたとき、前記第一の処理系統部に対して電源供給を行い、前記第二の処理系統部に対する電源供給を遮断し、 前記出力決定手段においてアナログテレビジョン放送に決定されたとき、前記第二の処理系統部に対して電源供給を行い、前記第一の処理系統部に対する電源供給を遮断すること、を特徴とするテレビジョン放送受信機。 【請求項6】 各形式のテレビジョン放送の受信状況を位置情報に関連付けて管理したデータベースを更に具備し、 前記出力決定手段は、前記位置情報取得手段により取得された位置情報をキーとして前記データベースを検索し、その検索結果が何れの形式のテレビジョン放送もその受信状態が良好であることを示すとき、該再生機器に出力されるべきテレビジョン放送をデジタルテレビジョン放送に決定すること、を特徴とする請求項5に記載のテレビジョン放送受信機。 【請求項7】 移動体に備えられていること、を特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載のテレビジョン放送受信機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、それぞれ異なる複数の形式のテレビジョン(以下、「テレビジョン」を「TV」と記す)放送を受信・復調可能であり、その何れかの形式の復調後の信号を再生機器に出力するTV放送受信機に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、記録媒体や機器等において音声や映像をデジタル形式で処理/管理することが一般化している。このような記録媒体や機器等における音声や映像のデジタル符号化の趨勢は放送関連業界にも波及している。放送関連業界では、現在、地上波アナログTV放送から地上波デジタルTV放送への移行が進められている。 【0003】 この地上波デジタルTV放送は普及しつつある。しかし、TV放送を地上波アナログTV放送から地上波デジタルTV放送に移行させるためには大規模な設備投資、莫大な時間、労力、費用等が必要とされる。現在は移行を徐々に進めている段階であり、全国的には地上波デジタルTV放送を視聴可/不可な地域が散在するといった状況にある。また地上波デジタルTV放送を視聴するためにはそれに対応した機器が必要である。視聴者は、地上波デジタルTV放送を視聴するためには新たな機器を購入しなければならない。従って現段階でTV放送を地上波デジタルTV放送に一本化してしまうと、多くの視聴者がTV放送を視聴できなくなってしまう。これらの事情を鑑みて、現在、地上波デジタルTV放送と地上波アナログTV放送とのサイマル放送(すなわちデジタル及びアナログの両形式で同一時間に同一内容の番組を放送する方式)が実施されている。 【0004】 例えば車両に代表される移動体に搭載されたTV放送受信機では、地上波デジタルTV放送を視聴可/不可な地域が散在することが考慮されて、地上波デジタルTV放送と地上波アナログTV放送の両放送を受信できるよう設計されている。例えば下記特許文献1には、サイマル放送に対応したTV放送受信機が開示されている。下記特許文献1に記載のTV放送受信機は、地上波デジタルTV放送の受信信号(以下、「デジタル受信信号」と記す)のエラーレートが基準値を超えるか否かを監視する。エラーレートが基準値以下のときには地上波デジタルTV放送の受信状態が良好であるとして、デジタル受信信号を映像音声出力装置に出力する。一方、エラーレートが基準値を超えたときには地上波デジタルTV放送の受信状態が悪化したものとして、映像音声出力装置に対する出力を地上波アナログTV放送の受信信号(以下、「アナログ受信信号」と記す)に切り替える。すなわち下記特許文献1によれば、デジタル受信信号を優先的に出力し、地上波デジタルTV放送の受信状態が悪化したときに限りアナログ受信信号を出力するTV放送受信機が提供される。 【特許文献1】特許第3583963号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 上記特許文献1に記載のTV放送受信機によれば、例えば地上波アナログTV放送を受信・処理して映像音声出力装置に出力する間も地上波デジタルTV放送を受信・処理している。これは、このTV放送受信機が地上波デジタルTV放送の受信状態を常時検出し、当該受信状態が良好となった時点で上記出力を地上波デジタルTV放送に切り替えるよう動作するためである。 【0006】 しかし、上記特許文献1に記載されているように両形式の受信信号に対して処理を並行して行った場合、TV放送受信機の消費電力量が高くなるため望ましくない。附言するに、視聴者にとって必要とされる映像・音声は、映像音声出力装置で良好に再生可能な何れか一方の形式のTV放送によるものだけである。このような観点によれば、TV放送受信機は、何れか一方の形式の受信信号に対してのみ処理を実行して映像音声出力装置に出力するよう動作すれば良い。ところが現状のTV放送受信機では、地上波デジタルTV放送(或いは地上波アナログTV放送)の受信状態を監視しなければ、映像音声出力装置で再生されるべき形式をその受信状態に応じて適宜選択・出力することができない。 【0007】 そこで、本発明は上記の事情に鑑みて、良好に再生可能な形式のTV放送を適宜選択・出力すると共にその消費電力量を抑えることができるTV放送受信機を提供することを課題としている。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記の課題を解決する本発明の一態様に係るTV放送受信機は、それぞれ異なる複数の形式のTV放送を受信・復調可能であり、その何れかの形式の復調後の信号を再生機器に出力する受信機に関するものである。このTV放送受信機は、それぞれ対応した形式のTV放送を受信・復調する複数の処理系統部と、現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて受信可能な形式のテレビジョン放送を決定する出力決定手段とを具備し、複数の処理系統部のうち、少なくとも、出力決定手段で決定された形式のテレビジョン放送を受信・復調する処理系統部に対して電源を供給することを特徴としたものである。 【0009】 このように構成されたTV放送受信機によれば、取得された位置情報に基づいて各形式のTV放送の受信状況を判定し、その判定結果に基づいて該再生機器に出力されるべき形式のTV放送を決定することができる。そしてそれと共に、決定された形式の処理系統部に対してのみ電源を供給することができる。すなわち、良好に再生可能な形式のTV放送を適宜選択・出力すると共にその消費電力量を抑えることができるTV放送受信機が提供される。 【0010】 また上記の課題を解決する本発明の別の態様に係るTV放送受信機は、それぞれ異なる複数の形式のTV放送を受信・復調可能であり、その何れかの形式の復調後の信号を再生機器に出力する受信機に関するものである。このTV放送受信機は、それぞれ対応した形式のTV放送を受信・復調する複数の処理系統部と、現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて受信可能な形式のテレビジョン放送を決定する出力決定手段とを具備し、複数の処理系統部のうち、少なくとも一つの、出力決定手段で決定された形式以外の形式のテレビジョン放送を受信・復調する処理系統部を省電力モードで動作させることを特徴としたものである。 【0011】 このように構成されたTV放送受信機によれば、取得された位置情報に基づいて各形式のTV放送の受信状況を判定し、その判定結果に基づいて該再生機器に出力されるべき形式のTV放送を決定することができる。そしてそれと共に、決定された形式以外の形式の処理系統部に対する電源供給量を低減することができる。すなわち、良好に再生可能な形式のTV放送を適宜選択・出力すると共にその消費電力量を抑えることができるTV放送受信機が提供される。 【0012】 なお上記TV放送受信機は、例えば複数の処理系統部のうち、少なくとも一つの、出力決定手段で決定された形式以外の形式のTV放送を受信・復調する処理系統部に対する電源供給を遮断するよう動作しても良い。 【0013】 また上記TV放送受信機は、例えば各形式のTV放送の受信状況を位置情報に関連付けて管理したデータベースを更に具備したものであっても良い。この場合、上記出力決定手段は、位置情報取得手段により取得された位置情報をキーとしてデータベースを検索し、その検索結果に基づいて受信可能な形式のテレビジョン放送を決定することができる。 【0014】 また上記の課題を解決する本発明の別の態様に係るTV放送受信機は、サイマル方式のデジタルTV放送とアナログTV放送を受信・復調可能であり、その何れか一方の形式の復調後の信号を再生機器に出力する受信機に関するものである。このTV放送受信機は、デジタルTV放送を受信・復調する第一の処理系統部と、アナログTV放送を受信・復調する第二の処理系統部と、現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて受信可能な形式のテレビジョン放送を決定する出力決定手段とを具備し、出力決定手段においてデジタルTV放送に決定されたとき、第一の処理系統部に対して電源供給を行い、第二の処理系統部に対する電源供給を遮断し、出力決定手段においてアナログTV放送に決定されたとき、第二の処理系統部に対して電源供給を行い、第一の処理系統部に対する電源供給を遮断することを特徴としたものである。 【0015】 ここで、上記TV放送受信機は、例えば各形式のテレビジョン放送の受信状況を位置情報に関連付けて管理したデータベースを更に具備したものであっても良い。この場合、出力決定手段は、位置情報取得手段により取得された位置情報をキーとしてデータベースを検索し、その検索結果が何れの形式のテレビジョン放送もその受信状態が良好であることを示すとき、該再生機器に出力されるべきテレビジョン放送をデジタルテレビジョン放送に決定するよう動作しても良い。 【0016】 上記TV放送受信機は例えば移動体に備えられたものであっても良い。 【発明の効果】 【0017】 本発明によれば、良好に再生可能な形式のTV放送を適宜選択・出力すると共にその消費電力量を抑えるのに好適なTV放送受信機が提供される。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 以下、図面を参照して、本発明の実施の形態のTV放送受信機の構成及び作用について説明する。 【0019】 図1は、本発明の実施の形態のTV放送受信機を具備した映像音声出力装置100の構成を示したブロック図である。映像音声出力装置100は例えば移動体である車両に搭載されている。映像音声出力装置100はサイマル放送に対応したものであり、地上波デジタルTV放送及び地上波アナログTV放送の両方を受信して処理できるよう設計されている。映像音声出力装置100は車両のACC電源200に接続されている。映像音声出力装置100の各構成要素はACC電源200により供給されるDC電圧によって動作する。なお図1では、便宜上、ACC電源200と各構成要素との結線を省略する。 【0020】 映像音声出力装置100は、制御部10、デジタルTV用アンテナ11、デジタルTV用チューナ12、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)復調部13、MPEG(Moving Picture Experts Group)デコーダ14、映像切替スイッチ15、スイッチ16、34、音声D/Aコンバータ21、音声切替スイッチ23、オーディオアンプ24、アナログTV用アンテナ31、アナログTV用チューナ32、アナログ受信信号復調部33、メモリ40、GPS(Global Positioning System)レシーバ41、ディスプレイ50、スピーカ60R、60L、及び、受光部70を具備する。 【0021】 リモート・コントローラ(以下、「リモコン」と記す)80には映像音声出力装置100を操作するための操作キーが設けられている。ユーザがリモコン80を操作すると、その操作に応じた制御パルスがリモコン80から出力される。この制御パルスは例えばIrDA規格に準拠した信号である。受光部70はこの制御パルスを受信すると、それを制御部10に受け渡す。なおリモコン80が操作されているときには、例えばディスプレイ50の表示が操作画面に切り替わるようにしても良く、或いは、操作に関する文字情報がディスプレイ50に表示中の画像に重畳表示されるようにしても良い。 【0022】 制御部10は映像音声出力装置100全体の統括的な制御を司る。制御部10は、例えば自己に実装された各種プログラム及び受光部70からの制御パルスに基づいて各構成要素を制御するよう動作する。またスイッチ16及び34を用いて各構成要素に対する電源供給の制御も実行する。制御部10は、通常動作時においてはスイッチ16や34をオンに制御して、各構成要素に対する電源供給を遮断することはない。 【0023】 ここで、映像音声出力装置100における一連の信号処理について説明する。 【0024】 先ず、デジタル受信信号に対する処理について説明する。デジタルTV用アンテナ11は、地上波デジタルTV放送の各チャンネルのRF(Radio Frequency)信号を受信する機能を有する。デジタルTV用アンテナ11で受信された各RF信号は、デジタルTV用チューナ12に入力する。 【0025】 デジタルTV用チューナ12は、入力された各RF信号の中から制御部10により指定されたチャンネル(以下、「指定チャンネル」と記す)のRF信号を選択して周波数変換を行う。具体的には、安定動作や選択特性が改善される中間周波数すなわちIF(Intermediate Frequency)信号に変換する。周波数変換後のIF信号は、図示しないBPF(Band Pass Filter)により不要な周波数成分が除去された後、OFDM復調部13に入力する。 【0026】 デジタルTV用チューナ12で選択されるチャンネルは、ユーザ・オペレーションによる選局に従って決定される。具体的には、ユーザがリモコン80を操作して選局を行うと、その操作に応じた制御パルスがリモコン80から出力される。受光部70がこの制御パルスを受信して制御部10に受け渡すと、制御部10は、指定チャンネルのRF信号を選択するようデジタルTV用チューナ12に命令を出す。デジタルTV用チューナ12はこの命令に従ってチューニング処理を実行する。 【0027】 なお制御部10は、デジタルTV用チューナ12に命令を出すと共に指定チャンネルの情報をメモリ40に書き込む。従ってメモリ40には、常に、ユーザが最後に選択したチャンネルの情報(以下、「ラストチャンネル」と記す)を保持されることになる。ユーザによる選局操作が行われていない場合(例えば電源スイッチ(不図示)投入直後等)、制御部10はメモリ40を参照して、ラストチャンネルに対応するRF信号を選択するようデジタルTV用チューナ12に命令を出す。 【0028】 OFDM復調部13は、入力されたIF信号をA/D変換してデジタル信号に変換する。次いで、変換されたデジタル信号を例えば数千のキャリアに分割し、各キャリア毎に位相を合わせて合成(例えば周知の最大比合成)処理を行った上で復調する。これにより、MPEG−2トランスポートストリーム信号(以下、「TS信号」と記す)が得られる。このTS信号はMPEGデコーダ14に出力される。 【0029】 MPEGデコーダ14は、入力されたTS信号をデコードする。これによりTS信号が、デジタルTV放送の映像信号及びデジタルフォーマットの音声信号にデコードされる。デコードされた映像信号は映像切替スイッチ15に出力される。また音声信号は音声D/Aコンバータ21に出力される。 【0030】 映像切替スイッチ15は、制御部10の命令に従ってスイッチング動作して、MPEGデコーダ14又はアナログ受信信号復調部33の何れか一方からの入力信号をディスプレイ50に出力する。例えば地上波デジタルTV放送の番組を再生するようユーザ・オペレーションが成されている場合、映像切替スイッチ15は、MPEGデコーダ14からの入力信号を出力するようスイッチング制御される。映像切替スイッチ15から出力された映像信号がディスプレイ50に入力することで、地上波デジタルTV放送の番組がディスプレイ50の画面に表示される。 【0031】 音声D/Aコンバータ21は、MPEGデコーダ14からの音声信号をD/A変換して音声切替スイッチ23に出力する。 【0032】 音声切替スイッチ23は、制御部10の命令に従ってスイッチング動作して、音声D/Aコンバータ21又はアナログ受信信号復調部33の何れか一方からの入力信号をオーディオアンプ24に出力する。ここでは地上波デジタルTV放送の番組を再生するようユーザ・オペレーションが成されているため、音声切替スイッチ23は、音声D/Aコンバータ21とオーディオアンプ24を接続するようスイッチング制御される。 【0033】 オーディオアンプ24は音声切替スイッチ23からの音声信号を増幅してスピーカ60R及び60Lに出力する。これにより、地上波デジタルTV放送の番組の音声がスピーカ60R及び60Lで再生される。 【0034】 ここで、デジタルTV用チューナ12、OFDM復調部13、MPEGデコーダ14、及び、音声D/Aコンバータ21は、デジタル受信信号に対してのみ処理を行う系統である。以下、説明の便宜上これらの構成要素を一括して「デジタル処理系統部」と称する。 【0035】 次に、アナログ受信信号の信号処理について説明する。アナログTV用アンテナ31は、地上波アナログTV放送の各チャンネルのRF信号を受信する機能を有する。アナログTV用アンテナ31で受信された各RF信号は、アナログTV用チューナ32に入力する。 【0036】 アナログTV用チューナ32は、入力されたRF信号の中から特定のRF信号を選択する。ここで選択される特定のRF信号は、例えば指定チャンネル又はラストチャンネルのRF信号である。アナログTV用チューナ32は、選択したRF信号をIF信号に変換する。次いで、変換されたIF信号をアナログ受信信号復調部33に出力する。ここで、制御部10による指定チャンネルも先と同様にユーザ・オペレーションによる選局に従って決定することができる。また当該指定チャンネルの情報はラストチャンネルとしてメモリ40に保持される。 【0037】 アナログ受信信号復調部33は、入力されたIF信号を映像信号及び音声信号に分離する。次いで、分離された映像信号を所定の形式の映像信号にAM(Amplitude Modulation)復調して映像切替スイッチ15に出力する。また、分離された音声信号をFM(Frequency Modulation)復調して音声切替スイッチ23に出力する。 【0038】 例えば地上波アナログTV放送の番組を再生するようユーザ・オペレーションが成されている場合、映像切替スイッチ15は、アナログ受信信号復調部33からの入力信号を出力するようスイッチング制御される。これにより、上記所定の形式の映像信号がディスプレイ50に入力し、地上波アナログTV放送の番組が当該ディスプレイ50の画面に表示される。 【0039】 またこの場合、音声切替スイッチ23は、アナログ受信信号復調部33とオーディオアンプ24を接続するようスイッチング制御されている。従って上記復調された音声信号はオーディオアンプ24に入力する。この音声信号がオーディオアンプ24により増幅されてスピーカ60R及び60Lに出力されると、地上波アナログTV放送の番組の音声がスピーカ60R及び60Lで再生される。 【0040】 ここで、アナログTV用チューナ32、及び、アナログ受信信号復調部33は、アナログ受信信号に対してのみ処理を行う系統である。以下、説明の便宜上これらの構成要素を一括して「アナログ処理系統部」と称する。 【0041】 次に、本実施形態の映像音声出力装置100におけるTV放送番組再生処理について説明する。図2に、映像音声出力装置100におけるTV放送番組再生処理のフローチャートを示す。 【0042】 図2のフローチャートの処理は、例えば映像音声出力装置100の電源スイッチがオンされた時点で開始され、当該電源スイッチがオフされた時点で終了する。この処理は所定のタイミング毎に実行される。 【0043】 映像音声出力装置100の電源スイッチがオンされると、制御部10は、GPSレシーバ41にリクエストを出して車両の現在の位置情報を取得する(ステップ1、以下、明細書及び図面においてステップを「S」と略記)。なお電源スイッチ投入直後においては、制御部10は、デジタル処理系統部及びアナログ処理系統部の何れにも駆動電圧を供給しない。 【0044】 上記GPSレシーバ41は周知の構成を有したユニットであり、地球を周回するGPS衛星から発信されるGPS信号を用いて自己の現在位置情報を取得する機能を有する。このGPSレシーバ41は、制御部10によるリクエストに呼応して、GPS信号の捕捉・追尾、測位演算等の処理を実行する。そしてその結果得られた現在位置情報を制御部10に受け渡す。ここで受け渡される現在位置情報は、例えば所定の二次元座標系で表される座標データである。 【0045】 S1の処理により現在位置情報が取得されると、制御部10は、当該現在位置情報を検索キーとして、メモリ40に格納された受信情報データベースDBを検索する。そしてその検索結果を取得する(S2)。 【0046】 ここで、図3に、メモリ40に格納された受信情報データベースDBの概念図を示す。この受信情報データベースDBはTV放送の受信状況を地域毎に管理したデータベースである。当該受信情報データベースDBの各レコードは、「地域」、「地上波デジタルTV放送」、及び、「地上波アナログTV放送」のフィールドから構成される。 【0047】 「地域」フィールドには、例えば日本全国の各地域を座標で表した座標データがエントリされている。この座標データはGPSレシーバ41による測位結果(すなわち上記所定の二次元座標系で表される座標データ)に対応している。「地上波デジタルTV放送」、「地上波アナログTV放送」フィールドの各々には、それらと同一レコードの「地域」フィールドで座標データにより表された地域において、地上波デジタルTV放送、地上波アナログTV放送を良好に受信できるか否かを表したデータがそれぞれエントリされている。図3では、良好に受信できることを示したデータを「○」とし、良好に受信できないことを示したデータを「×」としている。 【0048】 「地上波デジタルTV放送」フィールドが「○」であるとき、映像音声出力装置100は、その地域ではディスプレイ50、スピーカ60R及び60Lにより地上波デジタルTV放送を正常に再生することができる。また「地上波デジタルTV放送」フィールドが「×」であるとき、映像音声出力装置100は、その地域ではディスプレイ50、スピーカ60R及び60Lに正常な映像・音声信号を出力することができない。従ってディスプレイ50、スピーカ60R及び60Lで映像・音声が再生されない。 【0049】 また「地上波アナログTV放送」フィールドが「○」であるとき、映像音声出力装置100は、その地域ではディスプレイ50、スピーカ60R及び60Lにより地上波アナログTV放送を比較的高画質・高音質で再生することができる。また「地上波アナログTV放送」フィールドが「×」であるとき、映像音声出力装置100は、その地域ではディスプレイ50、スピーカ60R及び60Lにより地上波アナログTV放送を、ノイズの多い乱れた映像・音声でしか再生することができない。 【0050】 S2の処理において制御部10は、S1の処理で取得した現在位置情報を検索キーとして受信情報データベースDBの「地域」フィールドを検索し該当するレコードを抽出すると、そのレコードの「地上波デジタルTV放送」及び「地上波アナログTV放送」フィールドにエントリされたデータに基づいてS3の判定処理を実行する。 【0051】 例えばS2の処理で抽出されたレコードの「地上波デジタルTV放送」フィールドが「○」であり「地上波アナログTV放送」フィールドが「×」であるとき、制御部10は、車両が現在位置する地域では地上波デジタルTV放送の受信状態だけが良好であると判断して(S3:デジタル)、S4の処理に進む。 【0052】 また例えばS2の処理で抽出されたレコードの「地上波デジタルTV放送」フィールドが「×」であり「地上波アナログTV放送」フィールドが「○」であるとき、制御部10は、車両が現在位置する地域では地上波アナログTV放送の受信状態だけが良好であると判断して(S3:アナログ)、S6の処理に進む。 【0053】 また例えばS2の処理で抽出されたレコードの両フィールドが共に「○」であるとき、制御部10は、車両が現在位置する地域では両形式のTV放送の受信状態が共に良好であると判断する。ここで、本実施形態では、地上波デジタルTV放送を優先的に再生するよう設定されているものとする。この場合、制御部10はS4の処理に進む。なお所定のユーザ・オペレーションにより地上波アナログTV放送を優先的に再生するよう設定することもできる。この場合、制御部10はS6の処理に進む。 【0054】 なおS2の処理で抽出されたレコードの両フィールドが共に「×」であるとき、制御部10は、例えば所定のタイミング後にS1の処理に復帰する。そして、現在位置情報の取得を再び実行する。 【0055】 S4の処理において制御部10は、デジタル処理系統部に対する電源供給を開始すると共にアナログ処理系統部に対する電源供給を遮断する。すなわち制御部10は、スイッチ34をオフ(スイッチ16はオンのまま)にして、デジタル処理系統部とアナログ処理系統部のうち、デジタル処理系統部に対してのみ電源供給が行われるようにする。 【0056】 制御部10はS4の処理に次いでデジタル処理系統部を制御し、上述した一連の処理を実行して映像・音声信号を生成する。そして、生成された映像・音声信号を、映像切替スイッチ15、音声切替スイッチ23、及び、オーディオアンプ24を制御してディスプレイ50、スピーカ60R、60Lに出力する(S5)。これにより、地上波デジタルTV放送の番組が再生される。 【0057】 一方、S6の処理において制御部10は、アナログ処理系統部に対する電源供給を開始すると共にデジタル処理系統部に対する電源供給を遮断する。すなわち制御部10は、スイッチ16をオフ(スイッチ34はオンのまま)にして、デジタル処理系統部とアナログ処理系統部のうち、アナログ処理系統部に対してのみ電源供給が行われるようにする。 【0058】 制御部10はS6の処理に次いでアナログ処理系統部を制御し、上述した一連の処理を実行して映像・音声信号を生成する。そして、生成された映像・音声信号を、映像切替スイッチ15、音声切替スイッチ23、及び、オーディオアンプ24を制御してディスプレイ50、スピーカ60R、60Lに出力する(S7)。これにより、地上波アナログTV放送の番組が再生される。 【0059】 制御部10はS5又はS7の処理に次いで、所定時間待機する状態に移行する(S8)。そして所定時間待機後、制御部10はS1の処理に復帰して本フローチャートの処理を繰り返し実行する。本フローチャートの処理は、例えば映像音声出力装置100の電源スイッチがオフされるまで繰り返し実行される。 【0060】 すなわち本実施形態の映像音声出力装置100によれば、車両の現在位置情報に基づいて何れの形式のTV放送の受信状況が良好であるかが判定される。そしてその判定結果に基づいて、再生されるべき形式のTV放送が適宜選択されると共に、選択された形式の処理系統部(デジタル処理系統部又はアナログ処理系統部の何れか一方)に対してのみ電源が供給されるよう動作が行われる。一方の処理系統部に対しては電源を供給し、もう一方の処理系統部に対しては電源供給を遮断するため、その消費電力量費が好適に抑えられる。 【0061】 以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。 【0062】 なお、本実施形態のTV放送受信機を具備した映像音声出力装置は車載されたものであるが、別の実施の形態では人が携帯するような機器であっても良い。 【0063】 また本実施形態では何れか一方の処理系統部への電源供給を遮断しているが、別の実施の形態では、電源供給を遮断するのではなく最低限の動作が行えるようその供給量を抑える(省電力モードで動作する)ようにしても良い。この場合、映像音声出力装置10は、スイッチ16及び34の代替として減衰器を具備することになる。制御部10が減衰器における減衰率を制御することでデジタル処理系統部又はアナログ処理系統部に対する電源供給が好適に抑えられ、省電力化が実現されるようになる。 【図面の簡単な説明】 【0064】 【図1】本発明の実施の形態のTV放送受信機を具備した映像音声出力装置の構成を示したブロック図である。 【図2】本発明の実施の形態の映像音声出力装置におけるTV放送番組再生処理を示したフローチャートである。 【図3】本発明の実施の形態のメモリに格納された受信情報データベースを概念的に示した図である。 【符号の説明】 【0065】 10 制御部 11 デジタルTV用アンテナ 12 デジタルTV用チューナ 13 OFDM復調部 14 MPEGデコーダ 15 映像切替スイッチ 16、34 スイッチ 21 音声D/Aコンバータ 23 音声切替スイッチ 24 オーディオアンプ 31 アナログTV用アンテナ 32 アナログTV用チューナ 33 アナログ受信信号復調部 40 メモリ 41 GPSレシーバ 50 ディスプレイ 60R、60L スピーカ 70 受光部 80 リモコン 100 映像音声出力装置 200 ACC電源
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001487 【氏名又は名称】クラリオン株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月28日(2006.6.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078880 【弁理士】 【氏名又は名称】松岡 修平
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| 【公開番号】 |
特開2008−11018(P2008−11018A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−177769(P2006−177769) |
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