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【発明の名称】 情報処理装置、情報処理方法
【発明者】 【氏名】長井 宏之

【要約】 【課題】コンテンツを保持する装置や再生したりする装置により構成されるシステムにおいて、コンテンツを再生する際に、各装置が好適な動作を行うことができるようにする技術を提供すること。

【構成】再生対象のコンテンツを選択する(S100)。選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを有しているか否かをチェックする(S105)。選択したコンテンツの再生速度と、コンテンツをダウンロードする際の転送速度と、の大小関係をチェックする(S106,S107)。それぞれのチェックによるチェック結果に応じて、選択したコンテンツをダウンロードし、再生する処理を制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のコンテンツを保持する外部機器とネットワークを介して通信可能な情報処理装置であって、
前記1以上のコンテンツのうち、再生対象のコンテンツを選択する選択手段と、
前記選択手段が選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを前記情報処理装置が有しているか否かをチェックする第1のチェック手段と、
前記選択手段が選択したコンテンツの再生速度と、当該コンテンツをダウンロードする際の転送速度と、の大小関係をチェックする第2のチェック手段と、
前記第1のチェック手段、前記第2のチェック手段によるチェック結果に応じて、前記選択手段が選択したコンテンツを前記外部機器からダウンロードし、再生する処理を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記選択手段が選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを前記情報処理装置が有しており、且つ前記転送速度>前記再生速度である場合には、前記選択手段が選択したコンテンツを前記外部機器からダウンロードしながら、ダウンロード済みのデータを順次再生する第1の手段と、
前記選択手段が選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを前記情報処理装置が有しており、且つ前記転送速度≦前記再生速度である場合には、前記選択手段が選択したコンテンツを前記外部機器からダウンロードする処理が完了した後、ダウンロード済みのコンテンツを再生する第2の手段と、
前記選択手段が選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを前記情報処理装置が有しておらず、且つ前記転送速度>前記再生速度である場合には、前記選択手段が選択したコンテンツを前記外部機器からダウンロードしながら、ダウンロード済みのデータを順次再生すると共に、再生したデータを破棄する第3の手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記選択手段が選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを前記情報処理装置が有しておらず、且つ前記転送速度≦前記再生速度である場合には、前記選択手段が選択したコンテンツの再生が不能である旨を報知する手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記選択手段が選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを前記情報処理装置が有しておらず、且つ前記転送速度≦前記再生速度である場合には、前記選択手段が選択したコンテンツを保持するだけの空きメモリを確保するべく、不要なデータを削除する旨を報知する手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記選択手段が選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを前記情報処理装置が有しておらず、且つ前記転送速度≦前記再生速度である場合には、前記選択手段が選択したコンテンツを保持するだけの空きメモリを確保する手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記選択手段が選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを前記情報処理装置が有しておらず、且つ前記転送速度≦前記再生速度である場合には、前記選択手段が選択したコンテンツのデータ量を削減してからダウンロードし、再生する手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
1以上のコンテンツを保持する外部機器とネットワークを介して通信可能な情報処理装置が行う情報処理方法であって、
前記1以上のコンテンツのうち、再生対象のコンテンツを選択する選択工程と、
前記選択工程で選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを前記情報処理装置が有しているか否かをチェックする第1のチェック工程と、
前記選択工程で選択したコンテンツの再生速度と、当該コンテンツをダウンロードする際の転送速度と、の大小関係をチェックする第2のチェック工程と、
前記第1のチェック工程、前記第2のチェック工程でのチェック結果に応じて、前記選択工程で選択したコンテンツを前記外部機器からダウンロードし、再生する処理を制御する制御工程と
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに請求項7に記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムを格納したことを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して受信したコンテンツの再生技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、DLNA(Digital Living Network Alliance)やNMPR(Networded Media Product Requirements)といった規格によって、TV(Television)、HDD(Hard Disk Drive)レコーダ、ネットワークメディアプレイヤー、PC(Personal Computer)といったデジタル家電機器が連携できるようになった。
【0003】
従来、ある機器が保持しているコンテンツを別の機器によって再生したい場合、一旦可搬メディアにコンテンツを記録した後、この可搬メディアを別の機器に差込み、可搬メディアに記録したコンテンツをこの機器により再生させる、ということを行っていた。
【0004】
ところが、DLNA規格に対応した機器であれば、ネットワークに接続することで、それぞれの機器が保持している動画や音楽等のコンテンツを選んで再生できる。
【0005】
しかしながら、複数の機器が連携するということは、それらの機器が常に動作状態にあることになるので、全体として消費電力量が多くなるという問題がある。一台の再生装置での消費電力量削減方法は、例えば特許文献1に開示されているが、複数台の機器によるコンテンツ再生における消費電力量の問題は解決されていない。
【特許文献1】特開平06−150515号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の問題に鑑みてなされたものであり、コンテンツを保持する装置や再生したりする装置により構成されるシステムにおいて、コンテンツを再生する際に、各装置が好適な動作を行うことができるようにする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明の情報処理装置は以下の構成を備える。
【0008】
即ち、1以上のコンテンツを保持する外部機器とネットワークを介して通信可能な情報処理装置であって、
前記1以上のコンテンツのうち、再生対象のコンテンツを選択する選択手段と、
前記選択手段が選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを前記情報処理装置が有しているか否かをチェックする第1のチェック手段と、
前記選択手段が選択したコンテンツの再生速度と、当該コンテンツをダウンロードする際の転送速度と、の大小関係をチェックする第2のチェック手段と、
前記第1のチェック手段、前記第2のチェック手段によるチェック結果に応じて、前記選択手段が選択したコンテンツを前記外部機器からダウンロードし、再生する処理を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明の情報処理方法は以下の構成を備える。
【0010】
即ち、1以上のコンテンツを保持する外部機器とネットワークを介して通信可能な情報処理装置が行う情報処理方法であって、
前記1以上のコンテンツのうち、再生対象のコンテンツを選択する選択工程と、
前記選択工程で選択したコンテンツを格納可能な空きメモリを前記情報処理装置が有しているか否かをチェックする第1のチェック工程と、
前記選択工程で選択したコンテンツの再生速度と、当該コンテンツをダウンロードする際の転送速度と、の大小関係をチェックする第2のチェック工程と、
前記第1のチェック工程、前記第2のチェック工程でのチェック結果に応じて、前記選択工程で選択したコンテンツを前記外部機器からダウンロードし、再生する処理を制御する制御工程と
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の構成により、コンテンツを保持する装置や再生したりする装置により構成されるシステムにおいて、コンテンツを再生する際に、各装置が好適な動作を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下添付図面を参照して、本発明を好適な実施形態に従って詳細に説明する。
【0013】
[第1の実施形態]
図2は、本実施形態に係るシステムの構成例を示す図である。同図に示す如く、本実施形態に係るシステムは、コンテンツ再生装置201、コンテンツ保持装置202,203により構成されており、それぞれの装置はLANやインターネットなどのネットワーク204に接続されている。これにより、コンテンツ再生装置201、コンテンツ保持装置202、203はネットワーク204を介して互いにデータ通信を行うことができる。
【0014】
図3は、コンテンツ再生装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0015】
CPU301は、RAM302やROM303に格納されているプログラムやデータを用いて、本装置全体の制御を行うと共に、ネットワークインターフェース306を介して外部機器(図2の場合、コンテンツ保持装置202、203)とのデータ通信を制御する。更には、ネットワークインターフェース306を介して外部機器からダウンロードし、HDD304やRAM302に格納したコンテンツの再生に係る一連の処理をも行う。
【0016】
RAM302は、HDD304からロードされたプログラムやデータ、ネットワークインターフェース306を介して外部機器からダウンロードしたコンテンツのデータ等を一時的に記憶するためのエリアや、CPU301が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。即ち、RAM302は、各種のエリアを適宜提供することができる。
【0017】
ROM303は、本装置の設定データやブートプログラム、本装置の基本的な動作制御をCPU301に実行させるためのプログラムやデータを格納する。
【0018】
HDD304は、各種の情報を保存することができ、例えば、ネットワークインターフェース306を介して外部機器からダウンロードしたコンテンツのデータを保存することができる。
【0019】
パネル305は、例えば液晶画面により構成されており、各種の操作設定画面を表示したり、コンテンツの再生画面を表示したりする。
【0020】
ネットワークインターフェース306は、本装置を上記ネットワーク204に接続するためのものであり、本装置はこのネットワークインターフェース306を介して外部機器とのデータ通信を行う。
【0021】
入出力インターフェース307は、後述するリモートコントローラ308から送信された指示信号を受け、これをCPU301に通知する。
【0022】
リモートコントローラ308は、本装置の操作者が操作することで、各種の指示を本装置(CPU301)に対して入力することができる。
【0023】
電源309は、外部からの電力供給を受けるためのものである。
【0024】
図4は、コンテンツ保持装置202、203のハードウェア構成例を示すブロック図である。なお、ここではコンテンツ保持装置202、203は共に同じ構成を有するものとして説明するが、それぞれ異なる構成を有しても良い。
【0025】
CPU401は、RAM402やROM403に格納されているプログラムやデータを用いて本装置全体の制御を行うと共に、ネットワークインターフェース405を介して外部とのデータ通信を制御する。
【0026】
RAM402は、HDD404からロードされたプログラムやデータを一時的に記憶するためのエリアや、CPU401が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。即ち、RAM402は、各種のエリアを適宜提供することができる。
【0027】
ROM403は、本装置の設定データやブートプログラム、本装置の基本的な動作制御をCPU401に実行させるためのプログラムやデータを格納する。
【0028】
HDD404は、各種の情報を保存することができる。本実施形態では、外部からの要求に応じて送信可能な複数のコンテンツのデータが保存されている。コンテンツには様々なものがあり、静止画像ファイル、動画像ファイル、音声ファイル、音楽ファイル等がある。
【0029】
ネットワークインターフェース405は、本装置を上記ネットワーク204に接続するためのものであり、本装置はこのネットワークインターフェース405を介して外部機器とのデータ通信を行う。
【0030】
電源406は、外部からの電力供給を受けるためのものである。
【0031】
図1は、コンテンツ保持装置202、203に保持されているコンテンツ群のうち所望のコンテンツをコンテンツ再生装置201に再生させる場合に、このコンテンツ再生装置201が行う処理のフローチャートである。
【0032】
なお、同図のフローチャートに従った処理をコンテンツ再生装置201のCPU301に行わせるためのプログラムやデータはROM303やHDD304に保存されている。そしてこのプログラムやデータはCPU301による制御に従って適宜RAM302にロードされる。そしてCPU301はこのロードされたプログラムやデータを用いて処理を実行するので、コンテンツ再生装置201は以下説明する処理を実行することになる。
【0033】
コンテンツ再生装置201の操作者は先ず、コンテンツ再生装置201を用いてどのようなコンテンツの再生が可能であるのかを知るべく、リモートコントローラ308を用いて、再生可能なコンテンツのリストを取得する指示を入力する。この入力された指示は入出力インターフェース307を介してCPU301に通知される。
【0034】
CPU301はこの指示を受けると、全てのコンテンツ保持装置(202,203)に対して、保持している全てのコンテンツに係る情報(コンテンツ情報)の送信要求を送信する。コンテンツ情報には、例えば、コンテンツのファイル名や、コンテンツが静止画像や動画像である場合にはそのサムネイルが含まれる。また、コンテンツ情報には、どのコンテンツがどの装置に保持されているのかを示す情報(IPアドレスやURL等)も含まれている。
【0035】
これにより、全てのコンテンツ保持装置は、自身が保持している全てのコンテンツに係る情報をHDD404から読みだし、ネットワークインターフェース405、ネットワーク204を介して、コンテンツ再生装置201に送信することになる。
【0036】
コンテンツ再生装置201のCPU301は、この送信されたコンテンツ情報をネットワークインターフェース306を介して受けると、これをRAM302に記憶する。
【0037】
このような一連の処理がなされた後、ステップS90では、この受けたコンテンツ情報をパネル305の表示画面上に一覧表示する。即ち、パネル305の表示画面上に、全てのコンテンツ保持装置に保持されているコンテンツに係る情報が一覧表示されている。表示形態は特に限定しないが、例えば、全てのコンテンツのファイル名を一覧表示しても良いし、それぞれのコンテンツに対応するアイコン(サムネイルを用いても良い)を一覧表示しても良い。
【0038】
図5は、ステップS90でパネル305の表示画面上に表示されたコンテンツ情報の一覧表示例を示す図である。
【0039】
操作者はこの表示画面を見て、再生したいコンテンツをリモートコントローラ308を用いて指示する。ステップS100では、この指示を入出力インターフェース307を介して受けるので、CPU301は指示された再生対象のコンテンツを特定(選択)する。
【0040】
ステップS101では、ステップS100で特定したコンテンツを保持している装置(コンテンツ保持装置202、203の何れか)に対して、このコンテンツのデータサイズの取得要求を送信するので、同ステップでは、この装置から、このコンテンツのデータサイズを取得する。なお、全てのコンテンツ保持装置(202,203)から送信されたコンテンツ情報に、コンテンツのデータサイズを含めている場合には、本ステップにおける処理は省略しても良い。
【0041】
次にステップS102では、HDD304の空き容量を求める。HDD304の空き容量を求める機能は、HDD304に搭載されているOS(オペレーティングシステム)等が有する一般的な機能である。
【0042】
次にステップS103では、ステップS100で特定したコンテンツを保持している装置から、このコンテンツを受信する場合の、受信速度(転送速度)を求める。転送速度は、CPU301やネットワークインターフェース306の性能、ステップS100で特定したコンテンツを保持している装置のCPU401やネットワークインターフェース405の性能、ネットワーク204で用いるプロトコル等によって静的に定まる最大転送速度が上限となる。そこに、ネットワーク204のトラフィック状態、コンテンツ再生装置201や、ステップS100で特定したコンテンツを保持している装置の負荷状態、他のタスクによるネットワークインターフェース306、405の使用状態という動的な要素が加わって実際の転送速度が定まることとなる。
【0043】
それぞれの装置の最大転送速度を予め計算、測定したものをそれぞれの装置のROMに格納しておき、そこに動的な状態を測定した結果を加味して転送速度を推定してもよいし、転送時には実効速度を記録しておき、その履歴から転送速度を推定してもよい。この推定は、後に述べる再生速度との大小関係がわかる程度の厳密さでよい。
【0044】
次にステップS104では、ステップS100で特定したコンテンツの再生速度を取得する。ここでいう再生速度とは、コンテンツの再生に必要な単位時間あたりのデータ量である。これはコンテンツによって一意に定まり、予めコンテンツのメタデータとして保持しておくことができる。従って、ステップS104では、ステップS100で特定したコンテンツを保持している装置に対して、このコンテンツの再生速度の取得要求を送信し、この要求に応じた結果をこの装置から受信する。
【0045】
なお、この再生速度もコンテンツのデータサイズと同じく、全てのコンテンツ保持装置(202,203)から送信されたコンテンツ情報に、コンテンツの再生速度を含めている場合には、本ステップにおける処理は省略しても良い。
【0046】
次に、ステップS105では、ステップS101で取得したデータサイズと、ステップS102で取得した空き容量とを比較し、ステップS101で取得したデータサイズが、ステップS102で取得した空き容量よりも大きいか否かをチェックする。
【0047】
ステップS101で取得したデータサイズが、ステップS102で取得した空き容量よりも大きい場合、即ち、ステップS100で特定したコンテンツがHDD304には保存できない場合には、処理をステップS107に進め、ステップS101で取得したデータサイズが、ステップS102で取得した空き容量よりも小さい場合、即ち、ステップS100で特定したコンテンツがHDD304に保存できる場合には、処理をステップS106に進める。
【0048】
ステップS106では、ステップS103で取得した転送速度と、ステップS104で取得した再生速度との大小比較を行う。その結果、転送速度>再生速度の場合には、処理をステップS108に進め、後述する再生制御処理Aを実行する。一方、転送速度≦再生速度の場合には、処理をステップS109に進め、後述する再生制御処理Bを実行する。
【0049】
一方、ステップS107では、ステップS103で取得した転送速度と、ステップS104で取得した再生速度との大小比較を行う。その結果、転送速度>再生速度の場合には、処理をステップS110に進め、後述する再生制御処理Cを実行する。一方、転送速度≦再生速度の場合には、処理をステップS111に進め、後述する再生制御処理Dを実行する。
【0050】
次に、上記再生制御処理A〜Dのそれぞれについて説明する。
【0051】
先ず、再生制御処理Aについて説明する。再生制御処理Aは上述の通り、ステップS100で特定したコンテンツを保存するだけの空き容量がHDD304内に存在し、且つ転送速度が再生速度よりも早い場合に行う処理である。従って、再生制御処理Aでは、ステップS100で特定したコンテンツを保持している装置からこのコンテンツをダウンロードし、HDD304内の空きメモリに保存するのであるが、コンテンツのダウンロード中に、HDD304内に保存されたデータから順に再生していく。
【0052】
なお、転送速度>再生速度であるので、ダウンロードは再生終了前に完了する可能性がある。この場合、ダウンロード完了から再生終了までの時間、ダウンロード元の装置(ステップS100で特定したコンテンツを保持している装置)は解放される。
【0053】
次に、再生制御処理Bについて説明する。再生制御処理Bは上述の通り、ステップS100で特定したコンテンツを保存するだけの空き容量がHDD304内に存在し、且つ転送速度が再生速度以下である場合に行う処理である。従って、再生制御処理Bでは、ステップS100で特定したコンテンツを保持している装置からこのコンテンツをダウンロードし、HDD304内の空きメモリに保存する。そして、このコンテンツのダウンロードが完了してから、このコンテンツを再生する。若しくは、再生が途切れないだけのデータがHDD304に格納された時点でコンテンツの再生を行う。
【0054】
次に、再生制御処理Cについて説明する。再生制御処理Cは上述の通り、ステップS100で特定したコンテンツを保存するだけの空き容量がHDD304内には存在せず、且つ転送速度が再生速度よりも早い場合に行う処理である。従って、再生制御処理Cでは、ステップS100で特定したコンテンツを保持している装置から、再生速度と略同じ転送速度でもって、このコンテンツをダウンロードし、HDD304内ではなく、RAM302中に格納する。そして、コンテンツのダウンロード中に、RAM302内に格納されたデータから順に再生し、再生したデータは破棄する。
【0055】
次に、再生制御処理Dについて説明する。再生制御処理Dは上述の通り、ステップS100で特定したコンテンツを保存するだけの空き容量がHDD304内には存在せず、且つ転送速度が再生速度以下である場合に行う処理である。このような場合、コンテンツを全てHDD304内にダウンロードすることもできないし、ダウンロードしたデータから順に再生しても、転送速度が再生速度よりも遅いので、既にダウンロードしているデータは全て再生し、未だダウンロードしていないデータを待つという事態が発生する。そこで再生制御処理Dでは、再生不能である旨をパネル305の表示画面上に表示する処理を行う。
【0056】
なお、再生制御処理Dでは他にも、HDD304内に空き容量がないので、不要なデータをHDD304から削除するよう促すメッセージをパネル305の表示画面上に表示するようにしても良い。この表示処理は、ステップS110で行っても良い。また、再生制御処理Dでは、このようなメッセージは表示せずに、予め定められた規則に従って、HDD304内のデータを削除しても良い(所定期間以上HDD304内に保存しているデータを削除する等)。この処理によって、ステップS100で特定したコンテンツを保存するだけの空き容量がHDD304内に確保できた場合には、再生制御処理Dでは、再生制御処理Bと同じ処理を実行する。
【0057】
なお、再生不能である旨や、不要なデータをHDD304から削除するよう促すメッセージについては表示以外に、例えば、音声にて報知しても良い。
【0058】
また、再生制御処理Dでは、HDD304内の空き容量で収まるように、ステップS100で特定したコンテンツのデータ量を削減してから、このコンテンツをこのHDD304にダウンロードするようにしても良い。コンテンツのデータ量を削減する処理としては、例えば、コンテンツが静止画像である場合には、画像サイズを小さくしたり、減色を行ったり、画素を間引きしたりする処理がある。また、コンテンツが動画像である場合には、フレーム数の削減などがある。このように、コンテンツが如何なるものであったとしても、このデータ量削減処理は、その分野における周知の技術でもって適宜なし得るものである。この場合、再生制御処理Dでは、再生制御処理Bと同じ処理を実行する。
【0059】
このように、コンテンツ再生装置201は、コンテンツのデータサイズ、HDD304の空き容量、転送速度、コンテンツの再生速度を鑑みて、このコンテンツのダウンロード、再生に係る処理を制御し、上記再生制御処理A〜Dの何れかの処理を実行する。
【0060】
ここで、再生制御処理Cは、従来行われてきた再生制御処理である。即ち、コンテンツの再生中はコンテンツ再生装置201、コンテンツ保持装置共に必要となる。これと比較して、再生制御処理Aでは、コンテンツの再生中にコンテンツ保持装置は途中で解放できる。これにより、例えば、コンテンツ保持装置は、自身がその他の装置から解放されているのかをチェックし、開放されているのであれば、自身の電源を落とすか、省電力モードに移行することで、より省電力で動作を行う。
【0061】
また、再生制御処理Bは、再生制御処理Cでは正常な再生が出来ない(コンテンツが動画像であればたびたび再生が一時停止することになる)環境で正常な再生を行うための方法である。
【0062】
また、再生速度が転送速度を上回る状態とは、その機器で扱うことが困難な高品質のコンテンツを扱っている状態であり、一般的ではない。また、再生に用いる機器の記憶領域に空きを作っておくことは、機器が自動的に確保するなどの方法で容易に実現可能である。よって、多くのコンテンツについては、再生制御処理Aを実行することができる。つまり、多くのコンテンツ再生で消費電力量の削減ができる。
【0063】
なお、コンテンツ再生装置201は、再生制御処理Aを実行している際に、コンテンツのダウンロードが完了した場合には、解放する旨を、コンテンツのダウンロード元の装置に対して送信しても良い。
【0064】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、再生制御処理Aを実行している場合に、コンテンツのダウンロード元の装置がダウンロードを完了させた場合、この装置は解放された。しかし、この装置が更にダウンロードを続行する場合もあるので、ダウンロードを完了させる毎に解放し、電源を落とすと、次のダウンロードを開始する毎に、再度起動する必要が出てくる。
【0065】
そこで、次の転送要求はないという意味をこめて、コンテンツ再生装置201は全てのダウンロードが完了すると、要求終了通知をダウンロード元の装置に送信する。ダウンロード元の装置は、ひとつのコンテンツを送信し終わったら電源を落とす処理に入るのではなく、コンテンツの送信要求を送信し得る全てのコンテンツ再生装置(起動中)からの要求終了通知を受けると電源を落とすか、省電力モードで動作するなどして省電力を図る。
【0066】
なお、上記各実施形態に係るシステムを構成するコンテンツ再生装置、コンテンツ保持装置の数やその構成については、図1に示したものに限定しない。
【0067】
[その他の実施形態]
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成されることはいうまでもない。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0068】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行う。その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0069】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれたとする。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0070】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】コンテンツ保持装置202、203に保持されているコンテンツ群のうち所望のコンテンツをコンテンツ再生装置201に再生させる場合に、このコンテンツ再生装置201が行う処理のフローチャートである。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るシステムの構成例を示す図である。
【図3】コンテンツ再生装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図4】コンテンツ保持装置202、203のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図5】ステップS90でパネル305の表示画面上に表示されたコンテンツ情報の一覧表示例を示す図である。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳

【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎

【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘

【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二


【公開番号】 特開2008−10988(P2008−10988A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−177292(P2006−177292)