トップ :: H 電気 :: H04 電気通信技術




【発明の名称】 プロファイル編集プログラム、プロファイル編集方法およびプロファイル編集装置
【発明者】 【氏名】山本 和由

【氏名】金森 一樹

【要約】 【課題】編集前と編集後のプロファイルの変更が局所的あるいは微小であるときでも、変更結果の確認が容易にできること

【構成】プリンタプロファイル入力部101は、RGBプリンタ用ICCプロファイルの入力を受付ける。プリンタプロファイル編集部103は、プリンタプロファイル入力部101が受付けたRGBプリンタ用ICCプロファイルを編集する。色変換部109は、入力された画像をプリンタプロファイル入力部101が受付けたRGBプリンタ用ICCプロファイルにより変換した編集前画像と、同じ画像をプリンタプロファイル編集部103が編集したRGBプリンタ用ICCプロファイルにより変換した編集後画像とを生成する。色変換画像表示部111は、色変換部109が生成した編集前画像と編集後画像とを、並べて表示させる、もしくは、交互に表示させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを
デバイス非依存の色信号をデバイス依存の色信号に変換する変換条件であるプロファイルの入力を受付ける入力手段、
前記入力手段が受付けたプロファイルを編集する編集手段、
入力された画像を前記入力手段が受付けたプロファイルにより変換した編集前画像と、前記入力された画像を前記編集手段が編集したプロファイルにより変換した編集後画像とを生成する色変換手段、
前記色変換手段が生成した編集前画像と編集後画像とを、並べて表示させる、もしくは、交互に表示させる表示手段
として機能させるプロファイル編集プログラム。
【請求項2】
前記プロファイルは、変換条件として各色についてのデバイス非依存の色信号値とデバイス依存の色信号値とを対応付けたテーブルを含み、
前記編集手段は、前記入力手段が受付けたプロファイルに含まれるテーブルを、該テーブルに格納された色信号値の明度、もしくは、彩度、もしくは、色相、もしくは、グレーバランスを変更することにより編集すること
を特徴とする請求項1に記載のプロファイル編集プログラム。
【請求項3】
前記プロファイルは、変換条件として各色についてのデバイス非依存の色信号値とデバイス依存の色信号値とを対応付けたテーブルを含み、
前記編集手段は、前記入力手段が受付けたプロファイルに含まれるテーブルのデバイス依存の色信号値各々を、該色信号値と該色信号値に前記テーブルにより対応付けられたデバイス非依存の色信号値の周囲の色信号値に前記テーブルにより対応付けられたデバイス依存の色信号値とで平均をとった値とすること
を特徴とする請求項1に記載のプロファイル編集プログラム。
【請求項4】
前記プロファイルは、変換条件として各色についてのデバイス非依存の色信号値とデバイス依存の色信号値とを対応付けたテーブルを含み、
前記編集手段は、前記入力手段が受付けたプロファイルに含まれるテーブルにおいて、デバイス非依存の所定の色信号値に対応するデバイス依存の色信号値を入力された値とし、該色信号値に応じて、その他のデバイス依存の色信号値を変更すること
を特徴とする請求項1に記載のプロファイル編集プログラム。
【請求項5】
前記プロファイルは、変換条件として各色についてのデバイス非依存の色信号をデバイス依存の色信号に変換するテーブルを含み、
前記編集手段は、前記入力手段が受付けたプロファイルに含まれるテーブルにおけるデバイス非依存の色信号値とデバイス依存の色信号値の対応の組のうち、選択された一の組のデバイス依存の色信号値を指定された値に変更し、該一の組の周辺の組のデバイス依存の色信号値を前記指定された値に応じた値とすること
を特徴とする請求項1に記載のプロファイル編集プログラム。
【請求項6】
コンピュータを、さらに、
明度、彩度、色相のうちの一を指定された値とし、その他の項目を変化させた組み合わせの色からなるグラデーション画像を生成する画像生成手段
として機能させ、
前記色変換手段は、前記画像生成手段が生成したグラデーション画像を、前記入力された画像とすることを特徴とする請求項1に記載のプロファイル編集プログラム。
【請求項7】
コンピュータを、さらに、
チャート画像を生成する画像生成手段
として機能させ、
前記色変換手段は、前記画像生成手段が生成したチャート画像を、前記入力された画像とすることを特徴とする請求項1に記載のプロファイル編集プログラム。
【請求項8】
デバイス非依存の色信号をデバイス依存の色信号に変換する変換条件であるプロファイルの入力を受付ける第1の過程と、
前記第1の過程にて受付けたプロファイルを編集する第2の過程と、
入力された画像を前記第1の過程にて受付けたプロファイルにより変換した編集前画像と、前記入力された画像を前記第2の過程にて編集したプロファイルにより変換した編集後画像とを生成する第3の過程と、
前記第3の過程にて生成した編集前画像と編集後画像とを、並べて表示させる、もしくは、交互に表示させる第4の過程と
を備えることを特徴とするプロファイル編集方法。
【請求項9】
請求項1から請求項7のいずれかの項に記載のプログラムを実行させることにより構成されるプロファイル編集装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、プロファイル編集プログラム、プロファイル編集方法およびプロファイル編集装置にかかわり、特に画面上で編集結果を確認可能なプロファイル編集プログラム、プロファイル編集方法およびプロファイル編集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のプロファイルの編集においては、プリンタなどのターゲットとなる出力機器のプロファイルにより色変換された画像の色変換前後をそれぞれ別ウィンドウとして並列に表示する。ユーザは、これらウィンドウのどちらかで、調整対象となる任意の色範囲を選択し、さらに該選択された色範囲についての調整パラメータを設定する。この調整パラメータに基づいて色変換条件を調整することで、プロファイルを編集している(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−87591号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のプロファイルの編集方法にあっては、編集前と編集後のプロファイルの変更が局所的あるいは微小であるときは、表示している画像のどの部分が変更の影響を受けているか分からず、確認が困難になるという問題がある。また、プロファイルを編集するために、色変換条件を調整するための調整パラメータを設定するには、色変換に関する専門的な知識が必要であるという問題がある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、編集前と編集後のプロファイルの変更が局所的あるいは微小であるときでも変更結果の確認が容易にでき、さらに、色変換に関する専門的な知識を要せずに容易にプロファイルを編集することができるプロファイル編集プログラム、プロファイル編集方法およびプロファイル編集装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明は、コンピュータをデバイス非依存の色信号をデバイス依存の色信号に変換する変換条件であるプロファイルの入力を受付ける入力手段、前記入力手段が受付けたプロファイルを編集する編集手段、 入力された画像を前記入力手段が受付けたプロファイルにより変換した編集前画像と、前記入力された画像を前記編集手段が編集したプロファイルにより変換した編集後画像とを生成する色変換手段、前記色変換手段が生成した編集前画像と編集後画像とを、並べて表示させる、もしくは、交互に表示させる表示手段として機能させるプロファイル編集プログラムである。
【0006】
また、本発明は、上述のプロファイル編集プログラムであって、前記プロファイルは、変換条件として各色についてのデバイス非依存の色信号値とデバイス依存の色信号値とを対応付けたテーブルを含み、前記編集手段は、前記入力手段が受付けたプロファイルに含まれるテーブルを、該テーブルに格納された色信号値の明度、もしくは、彩度、もしくは、色相、もしくは、グレーバランスを変更することにより編集することを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、上述のプロファイル編集プログラムであって、前記プロファイルは、変換条件として各色についてのデバイス非依存の色信号値とデバイス依存の色信号値とを対応付けたテーブルを含み、前記編集手段は、前記入力手段が受付けたプロファイルに含まれるテーブルのデバイス依存の色信号値各々を、該色信号値と該色信号値に前記テーブルにより対応付けられたデバイス非依存の色信号値の周囲の色信号値に前記テーブルにより対応付けられたデバイス依存の色信号値とで平均をとった値とすることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上述のプロファイル編集プログラムであって、前記プロファイルは、変換条件として各色についてのデバイス非依存の色信号値とデバイス依存の色信号値とを対応付けたテーブルを含み、前記編集手段は、前記入力手段が受付けたプロファイルに含まれるテーブルにおいて、デバイス非依存の所定の色信号値に対応するデバイス依存の色信号値を入力された値とし、該色信号値に応じて、その他のデバイス依存の色信号値を変更することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上述のプロファイル編集プログラムであって、前記プロファイルは、変換条件として各色についてのデバイス非依存の色信号をデバイス依存の色信号に変換するテーブルを含み、前記編集手段は、前記入力手段が受付けたプロファイルに含まれるテーブルにおけるデバイス非依存の色信号値とデバイス依存の色信号値の対応の組のうち、選択された一の組のデバイス依存の色信号値を指定された値に変更し、該一の組の周辺の組のデバイス依存の色信号値を前記指定された値に応じた値とすることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上述のプロファイル編集プログラムであって、コンピュータを、さらに、明度、彩度、色相のうちの一を指定された値とし、その他の項目を変化させた組み合わせの色からなるグラデーション画像を生成する画像生成手段として機能させ、前記色変換手段は、前記画像生成手段が生成したグラデーション画像を、前記入力された画像とすることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上述のプロファイル編集プログラムであって、コンピュータを、さらに、チャート画像を生成する画像生成手段として機能させ、前記色変換手段は、前記画像生成手段が生成したチャート画像を、前記入力された画像とすることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、デバイス非依存の色信号をデバイス依存の色信号に変換する変換条件であるプロファイルの入力を受付ける第1の過程と、前記第1の過程にて受付けたプロファイルを編集する第2の過程と、入力された画像を前記第1の過程にて受付けたプロファイルにより変換した編集前画像と、前記入力された画像を前記第2の過程にて編集したプロファイルにより変換した編集後画像とを生成する第3の過程と、前記第3の過程にて生成した編集前画像と編集後画像とを、並べて表示させる、もしくは、交互に表示させる第4の過程とを備えることを特徴とするプロファイル編集方法である。
【0013】
また、本発明は、上述のいずれかの項に記載のプログラムを実行させることにより構成されるプロファイル編集装置である。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、編集前画像と編集後画像とを、並べて表示させる、もしくは、交互に表示させるので、編集前と編集後のプロファイルの変更が局所的あるいは微小であるときでも、ユーザ変更結果の確認が容易にできる。
【0015】
また、この発明によれば、プロファイルに含まれるテーブルに格納された色信号値の明度、もしくは、彩度、もしくは、色相、もしくは、グレーバランスを変更することによりプロファイルを編集するため、色変換に関する専門的な知識を要せずに容易にプロファイルを編集することができる。
【0016】
また、この発明によれば、テーブルに格納された色信号値を周囲の色信号値で平均をとった値とすることによりプロファイルを編集するため、色変換に関する専門的な知識を要せずに容易にプロファイルを編集することができる。
【0017】
また、この発明によれば、テーブルに格納された色信号値を、デバイス非依存の所定の色信号値に対応するデバイス依存の色信号値を入力された値とし、該色信号値に応じて、その他のデバイス依存の色信号値を変更するため、色変換に関する専門的な知識を要せずに容易にプロファイルを編集することができる。
【0018】
また、この発明によれば、テーブルに格納された色信号値のうち、選択された一の組のデバイス依存の色信号値を指定された値に変更し、該一の組の周辺の組のデバイス依存の色信号値を前記指定された値に応じた値とするため、色変換に関する専門的な知識を要せずに容易にプロファイルを編集することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
PC(Personal Computer)などのコンピュータがプリンタやディスプレイなどの出力機器(デバイス)を用いて画像を出力する際、画像の色信号値を出力機器が持つ特性に依存した値に変換して出力することで、出力機器ごとに色の差異が発生しないようにしている。本発明は、この変換のための各出力機器用の変換条件を記述したプロファイルを編集するためのプログラムである。本実施形態では、その一例としてプリンタ用のプロファイルであるRGB(Red、Green、Blue)プリンタ用ICC(International Color Consortium)プロファイルを編集するためのプロファイル編集プログラムを説明する。
【0020】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明の一実施形態によるプロファイル編集プログラムを実行することによりコンピュータが備える機能の構成を示す概略ブロック図である。
本実施形態では、図1における各部の機能を実現するためのプロファイル編集プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりRGBプリンタ用ICCプロファイルの編集を行う。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0021】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0022】
101は、ユーザ操作による指定を受けて、指定されたRGBプリンタ用ICCプロファイル(プロファイル)のファイルを編集の対象となる編集前プリンタプロファイルとしてコンピュータに読み込むプリンタプロファイル入力部(入力手段)である。
【0023】
102は、プリンタプロファイル入力部101が読み込んだ編集前プリンタプロファイルを記憶する編集前プリンタプロファイル記憶部である。
【0024】
103は、編集前プリンタプロファイル記憶部102が記憶している編集前プリンタプロファイルに記述されている変換条件を編集して、編集結果を編集後プリンタプロファイルとして編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納するプリンタプロファイル編集部(編集手段)である。プリンタプロファイル編集部103は、(A)明度の編集、(B)彩度の編集、(C)色相の編集、(D)グレーバランスの編集、(E)スムージング、(F)色域の編集、(G)特定色付近の編集の合計で7種類の編集方法で、編集前プリンタプロファイルを編集することができる。これら(A)から(G)の各編集方法の詳細については後述する。
【0025】
104は、プリンタプロファイル編集部103が編集前プリンタプロファイルを編集した結果である編集後プリンタプロファイルを記憶する編集後プリンタプロファイル記憶部である。
【0026】
105は、ユーザ操作による指定を受けて、編集後プリンタプロファイル記憶部104に記憶されている編集後プリンタプロファイルをRGBプリンタ用ICCプロファイルのファイルとして出力するプリンタプロファイル出力部である。
【0027】
106は、プリンタプロファイル編集部103にてプリンタプロファイルを編集する際に必要なパラメータのユーザ操作による指定を受付けて、プリンタプロファイル編集部103に通知する編集用パラメータ入力部である。
【0028】
107は、プリンタプロファイルの編集結果をコンピュータが備える画面にて確認するための画像ファイルを、ユーザ操作による指定を受けて読み込む画像ファイル入力部である。画像ファイル入力部107にて読込可能な画像ファイルのフォーマットとしては、ビットマップ形式、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式、TIFF(Tagged Image File Format)形式、GIF(Graphic Interchange Format)形式 、PNG(Portable Network Graphics)形式などが挙げられる。
【0029】
108は、画像ファイル入力部107が読み込んだ画像ファイルの画像データを記憶する画像記憶部である。
【0030】
109は、画像記憶部108が記憶する画像データまたはグラデーション画像記憶部117が記憶する画像データを、編集前プリンタプロファイルを用いて変換した編集前画像データと、編集後プリンタプロファイルを用いて変換した編集後画像データと、プリンタプロファイルによる変換を施していないオリジナル画像データとを生成する色変換部(色変換手段)である。
編集前画像データは、色変換部109が、画像記憶部108またはグラデーション画像記憶部117が記憶する画像データを、作業スペースプロファイルにて変換した後、編集前プリンタプロファイルに変換し、さらに、モニタプロファイルにて変換して生成する。
編集後画像データは、色変換部109が、画像記憶部108またはグラデーション画像記憶部117が記憶する画像データを、作業スペースプロファイルにて変換した後、編集後プリンタプロファイルに変換し、さらに、モニタプロファイルにて変換して生成する。
オリジナル画像データは、色変換部109が、画像記憶部108またはグラデーション画像記憶部117が記憶する画像データを、作業スペースプロファイルにて変換した後、モニタプロファイルにて変換して生成する。
なお、色変換部109の詳細については後述する。
【0031】
110は、色変換部109が生成した編集前画像データと編集後画像データとオリジナル画像データとを記憶する色変換画像記憶部である。
【0032】
111は、色変換画像記憶部110が記憶する編集前画像データと編集後画像データとを、もしくは、オリジナル画像データと編集後画像データとを、画面上に左右に並べて表示する、あるいは、画面上の同じ位置に交互に表示する色変換画像表示部(表示手段)である。
【0033】
グラデーション画像生成部(画像生成手段)112は、ユーザ操作により指定された色を中心としたチャート画像の画像データを生成する、あるいは、明度と色相のどちらかを指定された値とし、その他の項目を変化させた組み合わせの色からなるグラデーション画像の画像データを生成する。
なお、本実施形態では、グラデーション画像生成部112は、グラデーション画像として明度もしくは色相を指定された固定値とし、その他の項目を変化させたグラデーション画像を生成するとしたが、彩度を指定された固定値とし、その他の明度および色相を変化させたグラデーション画像を生成するとしてもよい。
【0034】
113は、画像ファイル入力部107で読込む画像ファイルが作成された色空間(sRGBなど)の色信号を、出力機器に依存しない作業スペースの色空間の色信号へ変換する変換条件を記述した作業スペースプロファイルのファイルを、ユーザ操作による指定を受けて読み込む作業スペースプロファイル入力部である。
【0035】
114は、作業スペースプロファイル入力部113が読み込んだ作業スペースプロファイルを記憶する作業スペースプロファイル記憶部である。
【0036】
115は、作業スペースの色空間の色信号を、コンピュータに接続されたモニタに依存した色信号に変換する変換条件を記述したモニタプロファイルを、ユーザ操作による指定を受けて読み込むモニタプロファイル入力部である。
【0037】
116は、モニタプロファイル入力部115が読み込んだモニタプロファイルを記憶するモニタプロファイル記憶部である。
【0038】
グラデーション画像記憶部117は、グラデーション画像生成部112が生成した画像データを記憶する。
【0039】
次に、本プロファイル編集プログラムにて扱う作業スペースプロファイル、モニタプロファイル、RGBプリンタ用ICCプロファイルについて説明する。
作業スペースプロファイルは、画像ファイルのRGB色空間から作業スペースのLab(L*a*b*)色空間に変換する変換条件を記述する。図2(a)に示す変換式にて、画像ファイルのRGB色空間からデバイス非依存のXYZ色空間へ変換した後、XYZ色空間からLab色空間への座標変換を行う。
【0040】
モニタプロファイルは、作業スペースのLab色空間からモニタのRGB色空間に変換する変換条件を記述する。Lab色空間からXYZ色空間への座標変換した後、図2(b)に示す変換式にて、XYX色空間からモニタのRGB色空間への変換を行う。ここで、図2(b)のγは、モニタの備えるγ特性にあわせた値である。
【0041】
RGBプリンタ用ICCプロファイルは、デバイス非依存のLab色空間からデバイス依存のRGB色空間へ変換する変換条件と、デバイス依存のRGB色空間からデバイス非依存のLab色空間へ変換する変換条件とを記述する。RGB色空間からLab色空間への変換は、図3(a)に例示するように、RGBの要素ごとに値を変換する変換カーブと、変換カーブによる変換結果のRGBの組合せ各々に対応したLabの組合せを記述したLUT(Look Up Table)と、LUTの変換結果のLabの要素ごとに値を変換する変換カーブとの3段階の変換からなる。また、Lab色空間からRGB色空間への変換は、図3(b)に例示するように、Labの要素ごとに値を変換する変換カーブと、変換カーブによる変換結果のLabの組合せ各々に対応したRGBの組合せを記述したLUTと、LUTの変換結果のRGBの要素ごとに値を変換する変換カーブとの3段階の変換からなる。
【0042】
なお、本プロファイル編集プログラムでは、プリンタプロファイル編集部103が、RGBプリンタ用ICCプロファイルである編集前プリンタプロファイルのLab色空間からRGB色空間への変換におけるLUTに格納された値を編集することで、RGBプリンタ用ICCプロファイルの編集を行う。
【0043】
次に、プリンタプロファイル編集部103が備える実施方法である(A)明度の編集、(B)彩度の編集、(C)色相の編集、(D)グレーバランスの編集、(E)スムージング、(F)色域の編集、(G)特定色付近の編集について説明する。
【0044】
(A)明度の編集
明度の編集では、明度のコントラストを調整する。編集用パラメータ入力部106は、パラメータとしてν(0.0〜2.0)の入力を受け付ける。このパラメータの通知を受けて、プリンタプロファイル編集部103は、編集前プリンタプロファイルのうち、図3(b)に示すような、Lab色空間からRGB色空間に変換するためのLUTの明度Lの値を、以下の式により求められるL’に置き換えて編集後プリンタプロファイルとし、編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納する。
L’=L×ν・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(0≦L<25)
L’=(L−25)×(2−ν)+25×ν・・・・・・・・(25≦L<75)
L’=(L―75)×ν+50×(2−ν)+25×ν・・・(75≦L≦100)
これらの式による明度の編集は、横軸を編集前の明度L、縦軸を編集後の明度L’として図4に例示するグラフで表される。
【0045】
(B)彩度の編集
彩度の編集では、グレー付近を除く領域の彩度を強調する。編集用パラメータ入力部106は、パラメータとして適用範囲b(0.0〜1.0)、強度ν(0.0〜2.0)の入力を受け付ける。これらのパラメータの通知を受けて、プリンタプロファイル編集部103は、編集前プリンタプロファイルのうち、図3(b)に示すような、Lab色空間からRGB色空間に変換するためのLUTのRGBの各値を、以下の手順で求められるR’G’B’に置き換えて編集後プリンタプロファイルとし、編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納する。
手順1)RGBをHSV(色相、彩度、明度)に変換する。
手順2)彩度Sを以下の式により求められる彩度S’に置き換える。
S’=(S−b)×ν+b・・・・・・・・・・・・・・・(b≦S<m)
S’=(S−m)×(2−ν)+(m−b)×ν+b・・・(m≦S≦1.0)
ただし、m=(1−b)÷2+b
手順3)手順2にて得られたHS’VをRGBに変換してR’G’B’を求める。
これらの手順による彩度の編集は、横軸を編集前の彩度S、縦軸を編集後の彩度S’として図5(a)に例示するグラフで表され、編集対象となる領域はHSV色空間で、図5(b)に例示する図の適用範囲A1で表される。
【0046】
(C)色相の編集
色相の編集では、色相を指定量ずらすことで色相の調整をする。編集用パラメータ入力部106は、パラメータとして色相変化量ν(−180〜180)の入力を受け付ける。このパラメータの通知を受けて、プリンタプロファイル編集部103は、編集前プリンタプロファイルのうち、図3(b)に示すような、Lab色空間からRGB色空間に変換するためのLUTのRGBの各値を、以下の手順で求められるR’G’B’に置き換えて編集後プリンタプロファイルとし、編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納する。
手順1)RGBをHSV(色相、彩度、明度)に変換する。
手順2)色相Hを以下の式により求められる色相H’に置き換える。
H’=H+ν
手順3)手順2にて得られたH’SVをRGBに変換してR’G’B’を求める。
【0047】
(D)グレーバランスの編集
グレーバランスの編集では、グレー付近のRGB値に指定したカーブをかけることで、グレーバランスを調整する。編集用パラメータ入力部106は、パラメータとしてRGB各々について入力値と出力値の組合せと適用範囲ν(0〜100)の入力を受け付ける。これらのパラメータの通知を受けて、プリンタプロファイル編集部103は、編集前プリンタプロファイルのうち、図3(b)に示すような、Lab色空間からRGB色空間に変換するためのLUTのRGBについて編集する。プリンタプロファイル編集部103は、LUTを編集したプロファイルを編集後プリンタプロファイルとして、編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納する。編集の適用範囲のRGBは、LUTにて対応付けられているLabが以下の式を満たすRGBである。ここで、“^”は累乗を表す。
ν≧(a^2+b^2)^0.5
【0048】
適用範囲のRGBの各値を、図6(a)に例示するような、横軸を入力値、縦軸を出力値とするカーブにより変換してR’G’B’を求める。LUTの編集対象となるRGBを、求めたR’G’B’に置き換えて編集後プリンタプロファイルとする。図6(a)の例では、パラメータであるRGB各々についての入力値と出力値の組合せは、Rが入力値「102」と出力値「120」、Gが入力値「140」と出力値「120」、Bが入力値「114」と出力値「105」であり、RGB各々のカーブは、これらの組合せと入力値「0」と出力値「0」および入力値「255」と出力値「255」を通る線となる。また、(1)式にて表される適用範囲は、Lab色空間においては、半径νの円の内側であり、図6(b)の適用範囲A2のように表すことができる。
【0049】
(E)スムージング
スムージングでは、各RGB値を、周囲の点のRGB値との平均値とすることで、スムージングする。編集用パラメータ入力部106は、パラメータとして本処理の繰り返し回数の入力を受け付ける。このパラメータの通知を受けて、プリンタプロファイル編集部103は、編集前プリンタプロファイルのうち、図3(b)に示すような、Lab色空間からRGB色空間に変換するためのLUTのRGBの値を、以下の式により求められるR’G’B’に置き換えて編集後プリンタプロファイルとし、編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納する。
R’=Σ(Rn×Wn)/N
G’=Σ(Gn×Wn)/N
B’=Σ(Bn×Wn)/N
ただし、Rn、Gn、Bnは自身を含む周囲のグリッド点のRGB値であり、Nは平均値をとる点の数(自身を含む)であり、Wnは各グリッド点の彩度に応じた重み係数であり、ΣWn=1.0を満たす。ここで、Σはn=1からNまでの合計を表す。
【0050】
(F)色域の編集
色域の編集では、色域付近の6点(RGBCMY:Red、Green、Blue、Cyan、Magenta、Yellow)のRGB値に、ユーザ指定のRGB値を割り当て、この値に基づき、編集前プリンタプロファイルのLab色空間からRGB色空間への変換条件のLUTの全てのRGB値を変更する。
編集用パラメータ入力部106は、パラメータとして6点(RGBCMY)各々のRGB値の入力を受け付ける。入力には、編集用パラメータ入力部106が備え、例えば図7に示すような表示領域G3にグラデーション画像を表示したカラーピッカーを利用する。このようなカラーピッカーでは、(ア)グラデーション画像を利用した色の指定と、(イ)Lab値あるいはLCH値の数値指定と、(ウ)RGB値の数値指定との3種類の指定方法がある。
【0051】
(ア)のグラデーション画像を利用した色の指定では、表示領域G3に表示されたグラデーション画像の中から、希望する色の点をユーザがマウスなどを用いて指定すると、編集用パラメータ入力部106は、まず指定された点の色のLab値を取得する。次に、編集用パラメータ入力部106は、編集前プリンタプロファイル記憶部102に格納された編集前プリンタプロファイルのLab色空間からRGB色空間への変換条件を用いて、この取得したLab値を変換してRGB値を得る。
ここで表示領域G3のグラデーション画像には、スライダV1にて指定された明度で、色相と彩度を変化させた色を表示している。スライダV1により、ユーザはマウスなどを用いて、明度を自由に変更することができる。
【0052】
(イ)のLab値あるいはLCH値の数値指定では、ユーザがキーボードなどを用いてLab値あるいはLCH値を直接入力すると、編集用パラメータ入力部106はこれを受け付けて、編集前プリンタプロファイル記憶部102に格納された編集前プリンタプロファイルのLab色空間からRGB色空間への変換条件を用いて、この受け付けたLab値を変換してRGB値を得る。なお、受け付けた値がLCH値の場合は、Lab値に座標変換した後に変換してRGB値を得る。
(ウ)のRGB値の数値指定では、キーボードなどを用いてユーザがRGB値を直接入力すると、編集用パラメータ入力部106は、これらを受け付ける。
【0053】
プリンタプロファイル編集部103は、これら6点のRGB値の通知を編集用パラメータ入力部106から受けて、編集前プリンタプロファイルのうち、図3(b)に示すような、Lab色空間からRGB色空間に変換するためのLUTのRGBの値を、以下に示す手順で求められるR’G’B’に置き換える。プリンタプロファイル編集部103は、置き換えたプロファイルを編集後プリンタプロファイルとして、編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納する。
【0054】
手順1)RGBCMY各々のRGB値を、標準プロファイル(本実施形態では、sRGBプロファイル)を用いて、RGB色空間からLab色空間に変換して、RGBCMY各々のLab値を取得する。ここで、RGBCMY各々のRGB値を以下に示す。
R=(255、0、0)、G=(0、255、0)、B=(0、0、255)、
C=(0、255、255)、M=(255、0、255)、Y=(255、255、0)
【0055】
手順2)手順1にて取得したRGBCMY各々のLab値を、編集前プリンタプロファイル記憶部102に格納された編集前プリンタプロファイルのLab色空間からRGB色空間への変換条件を用いて変換する。ただし、この変換においては全ての変換条件を使用せずに、RGBからR’G’B’を得る変換カーブを適用する前の、LUTの出力のRGB値を変換結果として、RGBCMY各々について取得する。
【0056】
手順3)編集用パラメータ入力部106から通知されたRGBCMY各々のRGB値を編集前プリンタプロファイル記憶部102に格納された編集前プリンタプロファイルのLab空間からRGB色空間への変換条件のうち最後の変換条件であるRGBからR’G’B’を得る変換カーブの入出力が逆のカーブを用いて変換したRGB値を取得する。
【0057】
手順4)RGBCMY各々について、手順3にて取得したRGB値から手順2にて取得したRGB値を引いたΔRGB(i)を算出する。ここで、iはRGBCMYのいずれかである。
手順5)編集前プリンタプロファイルのLab色空間からRGB色空間への変換条件のLUTに格納された任意のLab値に対応するRGB値を以下の式にて算出されるR’G’B’値に置き換える。
ΔRGB’’={ΔRGB(i1)×h2+ΔRGB(i2)×h1}/(h1+h2)
ΔRGB’=ΔRGB’’×Cx/Cmax
R’=R+ΔR’
G’=G+ΔG’
B’=B+ΔB’
【0058】
ここで、ΔR’、ΔG’、ΔB’は、ΔRGB’のRGB成分である。また、図8に示すように、任意のLab値をLCH値に座標変換したときのCをCxとする。RGBCMYのうちの隣接する2点と原点で区切られる領域であり、任意のLab値が所属する領域を区切った2点をi1、i2とし、該2点のΔRGB(i)をそれぞれΔRGB(i1)、ΔRGB(i2)とする。i1と任意のLab値とのLCH値におけるHの差をh1、i2と任意のLab値とのLCH値におけるHの差をh2とする。任意のLab値と原点とを結ぶ線と、i1とi2とを結ぶ線との交点におけるLCH値のCをCmaxとする。
【0059】
また、LUTを明度Lにより、シャドウ(0≦L<Ls)、中間(Ls≦L<Lh)、ハイライト(Lh≦L≦100)の3つの領域に分割し、3つの中から、ユーザ操作により指定されたいずれかの領域を中心としてLUTのRGB値を変更してもよい。
このとき、変更量ΔRGB’には、以下に示す重みwを乗じて、指定された領域以外のRGBの変更量を小さくする。
<シャドウが指定されたとき>
w=1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(0≦L<Ls)
w=1/(Ls−100)×L+100/(100−Ls)・・・(Ls≦L≦100)
<中間が指定されたとき>
w=(1−m)×L/Ls+m・・・・・・・・(0≦L<Ls)
w=1・・・・・・・・・・・・・・・・・(Ls≦L<Lh)
w=(1−m)×L/(Lh−100)+(100−Lh×m)/(100−Lh)
・・・・・・・・・・・・・(Lh≦L≦100)
ただし、mは0から1の間の予め設定された値である。
<ハイライトが指定されたとき>
w=1/Lh×L・・・・・・・・・・・・(0≦L<Lh)
w=1・・・・・・・・・・・・・・・・・(Lh≦L≦100)
【0060】
(G)特定色付近の編集
特定色付近の編集では、ユーザが選択した色およびその周辺の色を、ユーザ希望の色に変更する。編集用パラメータ入力部106は、パラメータとして選択色RGBと希望色RGBと適用範囲bの入力を受け付ける。
選択色RGBの入力には、編集用パラメータ入力部106が備え、図9に例示するような表示領域G4にグラデーション画像を表示したカラーピッカーを利用する。このカラーピッカーでは、(ア)グラデーション画像を利用した色の指定と、(イ)Lab値の数値指定、(ウ)RGB値の数値指定による選択色RGBの入力が可能である。これら(ア)から(ウ)の指定方法は(F)色域の編集にて説明した(ア)から(ウ)の指定方法とLCH値の数値指定がないことを除いて同様である。なお、図9に例示するカラーピッカーにLCH値の入力領域を設けて、LCH値の数値指定により選択色RGBの入力をおこなってもよい。
【0061】
希望色RGBの入力には、図10に例示するような表示領域G5にグラデーション画像を表示したカラーピッカーを利用する。このカラーピッカーでは、(ア)グラデーション画像を利用した色の指定と、(イ)Lab値あるいはLCH値の数値指定、(ウ)RGB値の数値指定による選択色RGBの入力が可能である。これら(ア)から(ウ)の指定方法は(F)色域の編集にて説明した(ア)から(ウ)の指定方法と同様である。なお、図10に示すカラーピッカーでは、選択色RGBのRGB値を作業スペースプロファイルでLab値に変換した色を四角マークM1で、選択色RGBのRGB値を編集前プリンタプロファイルでLab値に変換した色を三角マークM2で表示領域G5のグラデーション画像上で明示し、ユーザが希望色RGBとして選択したRGB値を編集前プリンタプロファイルでLab値に変換した色を丸マークM3で明示している。これにより、ユーザは選択色RGBと希望色RGBの違いを把握しやすくなる。
適用範囲bの入力は、ユーザがキーボードなどを用いてユーザによって直接入力された数値を受け付ける。
【0062】
プリンタプロファイル編集部103は、編集用パラメータ入力部106が受け付けた選択色RGB、希望色RGB、適用範囲bを通知されると、編集前プリンタプロファイルのうち、図3(b)に示すような、Lab色空間からRGB色空間に変換するためのLUTのRGBの値を、以下に示す手順で置き換える。プリンタプロファイル編集部103は、置き換えたプロファイルを編集後プリンタプロファイルとして、編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納する。
【0063】
手順1)編集前プリンタプロファイルのうち、RGB色空間からLab色空間への変換条件を用いて、選択色RGBを変換して選択色Lab値を得る。
手順2)希望色RGBから選択色RGBを引いて、変化量νを得る。
手順3)Lab色空間における任意の点に対するRGB値の変化量ν’を以下の式にて求める。
ν’=ν×w
ただし、wは、重みであり、以下の式で表される。
w=(r−1)×d/b+1・・・・・・・・・・・・(0≦d/b<1)
w=r/(1−e)×d/b−e×r/(1−e)・・(1≦d/b≦e)
dは、Lab色空間における選択色Lab値から任意の点までの距離。
rとeは、予め設定される値である。r=0.2、e=1.5のときのwは、図11に示すグラフとなる。
【0064】
手順4)手順3における任意の点のLab値を、編集前プリンタプロファイルのうちLab色空間からRGB色空間への変換条件のLabからL’a’b’を得る変換カーブを用いて変換し、L’a’b’を得る。続いて、残りの変換条件であるLUTと変換カーブを用いて変換して得られるRGB値に、手順3にて得た変化量ν’を加えた編集後RGB値を得る。
つまり、任意の点では、選択色RGBからその点までの距離に応じて変化させた変化量ν’を加えることで編集後RGB値を得る。
【0065】
手順5)編集後RGB値を、編集前プリンタプロファイルのうち図3(b)に示すようなLab色空間からRGB色空間への変換条件のRGBからR’G’B’を得る変換カーブの入出力が逆のカーブを用いて変換し、編集後のR’G’B’を取得する。
手順6)編集前プリンタプロファイルのうち、図3(b)に示すようなLab色空間からRGB色空間への変換条件のLUTのLabが手順4にて求めたL’a’b’の値に対応するRGBを手順5で求めた編集後のR’G’B’に置き換える。
【0066】
このように、プリンタプロファイル編集部103において、プロファイル全体を調整する(A)明度の編集、(B)彩度の編集、(C)色相の編集、(D)グレーバランスの編集、(E)スムージング、(F)色域の編集にて編集可能とすることで、ユーザは色に関する専門知識を有していなくても、プロファイル全体のバランスを崩すことなく、容易に色調整を行うことができる。また、プリンタプロファイル編集部103において、(G)特定色付近の編集にて編集可能とすることで、プロファイルの一部分のみを調整できるので、元となる編集前プリンタプロファイルの特性を生かしたままで色調整を行うことができる。
【0067】
次に、図12のフローチャートを参照して、本実施形態におけるプロファイル編集プログラムを実行させたコンピュータの動作を説明する。
まず、ユーザ操作によるファイルの指定を受けて、プロファイル入力部101は、指定されたファイルからRGBプリンタ用ICCプロファイルを読み込み、編集前プリンタプロファイル記憶部102に格納する。また、同様にして、ユーザ操作によるファイルの指定を受けて、作業スペースプロファイル入力部113は、指定されたファイルから作業スペースプロファイルを読み込み、作業スペースプロファイル記憶部114に格納する。ユーザ操作によるファイルの指定を受けて、モニタプロファイル入力部115は、指定されたファイルからモニタプロファイルを読み込み、モニタプロファイル記憶部116に格納する(S1)。
【0068】
次に、ユーザ操作によるファイルの指定を受けて、画像ファイル入力部107は、指定されたファイルから画像データを読み込み、画像記憶部108に格納する(S2)。色変換部109は、画像記憶部108に格納された画像データを、作業スペースプロファイル記憶部114に格納された作業スペースプロファイルを用いてRGB色空間からLab色空間に変換する。さらに、この変換結果を、編集前プリンタプロファイル記憶部102に格納された編集前プリンタプロファイルのLab色空間からRGB色空間への変換条件を用いてRGB色空間へ変換し、該変換結果を編集前プリンタプロファイル記憶部102に格納された編集前プリンタプロファイルのRGB色空間からLab色空間への変換条件を用いてLab色空間へ変換する。この変換結果を、モニタプロファイル記憶部116に格納されたモニタプロファイルを用いてRGB色空間に変換した編集前色変換画像データを生成し、色変換画像記憶部110に格納する。また、色変換部109は、画像記憶部108に格納された画像データを、作業スペースプロファイル記憶部114に格納された作業スペースプロファイルを用いてRGB色空間からLab色空間に変換する。さらに、この変換結果を、モニタプロファイル記憶部116に格納されたモニタプロファイルを用いてRGB色空間に変換したオリジナル色変換画像データも生成し、色変換画像記憶部110に格納する(S3)。
【0069】
先のステップS2とステップS3と並行して、ユーザ操作によるパラメータの指定を受けて、グラデーション画像生成部112はグラデーション画像あるいはチャート画像を生成する。グラデーション画像生成部112は、パラメータとして明度の値を選択されると、選択された明度の値で色相と彩度を変化させたグラデーション画像を生成し、パラメータとして色相の値を選択されると、選択された色相の値で明度と彩度を変化させたグラデーション画像を生成して、グラデーション画像記憶部117に格納する。また、グラデーション画像生成部112は、特定色および色間隔を指定されると、該色を中心とし、該色間隔のチャートを表示したチャート画像を生成して、グラデーション画像記憶部117に格納する(S4)。
【0070】
色変換部109は、ステップS3と同様に、グラデーション画像記憶部117に格納されているグラデーション画像あるいはチャート画像の画像データを、作業スペースプロファイル記憶部114に格納された作業スペースプロファイルを用いてRGB色空間からLab色空間に変換する。さらに、この変換結果を、編集前プリンタプロファイル記憶部102に格納された編集前プリンタプロファイルのLab色空間からRGB色空間への変換条件を用いてRGB色空間へ変換し、該変換結果を編集前プリンタプロファイル記憶部102に格納された編集前プリンタプロファイルのRGB色空間からLab色空間への変換条件を用いてLab色空間へ変換する。この変換結果を、モニタプロファイル記憶部116に格納されたモニタプロファイルを用いてRGB色空間に変換した編集前色変換グラデーション画像データを生成し、色変換画像記憶部110に格納する。また、色変換部109は、グラデーション画像記憶部117に格納されているグラデーション画像あるいはチャート画像の画像データを、作業スペースプロファイル記憶部114に格納された作業スペースプロファイルを用いてRGB色空間からLab色空間に変換する。さらに、この変換結果を、モニタプロファイル記憶部116に格納されたモニタプロファイルを用いてRGB色空間に変換したオリジナル色変換グラデーション画像データも生成し、色変換画像記憶部110に格納する(S5)。
【0071】
色変換画像表示部111は、ユーザ操作による表示画像の選択を受付ける(S6)。この表示画像選択の候補は、色変換画像記憶部110に格納に格納されている画像のうち、ステップS3にて生成した編集前色変換画像データ、オリジナル色変換画像データ、あるいはステップS5にて生成した編集前色変換グラデーション画像データ、オリジナル色変換グラデーション画像データである。色変換画像表示部111は、受付けた選択に従い、色変換画像記憶部110から画像データを読み出して、編集前の画像、もしくは、オリジナルの画像として、その画像を表示させる(S7)。このとき、画像の表示位置とサイズは、図13の確認画面例に示す表示領域G1のように、編集後の画像を並べて表示可能なように、占有する画面の領域が半分以下となるようにする。
【0072】
次に、編集用パラメータ入力部106は、(A)明度の編集、(B)彩度の編集、(C)色相の編集、(D)グレーバランスの編集、(E)スムージング、(F)色域の編集、(G)特定色付近の編集の各編集方法のパラメータのユーザ操作による入力を受付ける。このとき、特定の編集方法のみに関するパラメータを入力しても良いし、複数の編集方法に関するパラメータを入力してもよい。編集用パラメータ入力部106は、受付けたパラメータをプリンタプロファイル編集部103に通知する(S8)。プリンタプロファイル編集部103は、編集前プリンタプロファイル記憶部102から編集前プリンタプロファイルを読み出し、ステップS8にて通知されたパラメータに基づき、編集する。複数の編集方法に関するパラメータを通知されたときは、プリンタプロファイル編集部103は、編集前プリンタプロファイル記憶部102から編集前プリンタプロファイルを読み出し、通知された全てのパラメータに対応する編集方法を適用して編集する。編集した結果のプロファイルを編集後プリンタプロファイルとして、編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納する(S9)。
【0073】
色変換部109は、画像記憶部108に格納された画像データを、作業スペースプロファイル記憶部114に格納された作業スペースプロファイルを用いてRGB色空間からLab色空間に変換する。さらに、この変換結果を、編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納された編集後プリンタプロファイルのLab色空間からRGB色空間への変換条件を用いてRGB色空間へ変換し、該変換結果を編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納された編集後プリンタプロファイルのRGB色空間からLab色空間への変換条件を用いてLab色空間へ変換する。この変換結果を、モニタプロファイル記憶部116に格納されたモニタプロファイルを用いてRGB色空間に変換した編集後色変換画像データを生成し、色変換画像記憶部110に格納する(S10)。
【0074】
先のステップS10と並行して、色変換部109は、ステップS4にてグラデーション画像生成部112が生成したグラデーション画像あるいはチャート画像の画像データを、作業スペースプロファイル記憶部114に格納された作業スペースプロファイルを用いてRGB色空間からLab色空間に変換する。さらに、この変換結果を、編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納された編集後プリンタプロファイルのLab色空間からRGB色空間への変換条件を用いてRGB色空間へ変換し、該変換結果を編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納された編集後プリンタプロファイルのRGB色空間からLab色空間への変換条件を用いてLab色空間へ変換する。この変換結果を、モニタプロファイル記憶部116に格納されたモニタプロファイルを用いてRGB色空間に変換した編集後色変換グラデーション画像データを生成し、色変換画像記憶部110に格納する(S11)。
【0075】
色変換画像表示部111は、ユーザ操作による表示画像の選択を受付ける(S12)。この表示画像選択の候補は、色変換画像記憶部110に格納に格納されている画像のうち、ステップS10にて生成した編集後色変換画像データあるいはステップS11にて生成した編集後色変換グラデーション画像データの2つである。色変換画像表示部111は、受付けた選択に従い、色変換画像記憶部110から画像データを読み出して、編集後の画像として、その画像を表示させる(S13)。このとき、画像の表示位置とサイズは、図13の画面例に示す表示領域G2のように、表示領域G1の編集前の画像を並べて表示させる。また、色変換画像表示部111は、ユーザ操作による指定を受けると、編集前の画像もしくはオリジナルの画像と編集後の画像とを、同一の位置(例えば表示領域G2)に、交互に表示させる。これにより、編集前の画像もしくはオリジナルの画像と編集後の画像との細かな差異を、ユーザが確認しやすくなる。つまり、プロファイルの編集結果を容易に確認することできる。
また、このとき色変換画像表示部111が表示する画像としてグラデーション画像もしくはチャート画像を用いることができるので、特定の色の領域について編集結果を容易に確認することできる。
【0076】
編集結果を確認したユーザが、再び編集を指示する操作をすると、ステップS8に戻って、これを編集用パラメータ入力部106が受け付けてプリンタプロファイルの編集を繰り返すことができる(S14)。
ステップS14にて、ユーザが編集を指示する操作せずに、編集後プリンタプロファイルの出力を指示する操作をすると、これをプリンタプロファイル出力部105が受け付けて、編集後プリンタプロファイル記憶部104に格納された編集後プリンタプロファイルをファイルにして、出力する(S15)。
【0077】
なお、LCH値とLab値との座標変換は、以下の式にて行う。
[LCHからLab]
L=L
a=C×cos(H×π/180)
b=C×sin(H×π/180)
[LabからLCH]
L=L
C=(a^2+b^2)^0.5
H=180/π×tan−1(b/a)
【0078】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、画面上で編集結果を確認可能なプリンタプロファイル編集プログラムに用いて好適であるが、これに限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】この発明の一実施形態によるプロファイル編集プログラムを実行することによりコンピュータが備える機能の構成を示す概略ブロック図である。
【図2】同実施形態における作業スペースプロファイル(a)およびモニタプロファイル(b)を説明する図である。
【図3】同実施形態におけるRGBプリンタ用ICCプロファイルを説明する図である。
【図4】同実施形態における(A)明度の編集を説明する図である。
【図5】同実施形態における(B)彩度の編集を説明する図である。
【図6】同実施形態における(D)グレーバランスの編集を説明する図である。
【図7】同実施形態における(F)色域の編集にて利用するカラーピッカーの表示例の図である。
【図8】同実施形態における(F)色域の編集を説明する図である。
【図9】同実施形態における(G)特定色付近の編集にて、選択色の指定に利用するカラーピッカーの表示例の図である。
【図10】同実施形態における(G)特定色付近の編集にて、希望色の指定に利用するカラーピッカーの表示例の図である。
【図11】同実施形態における(G)特定色付近の編集にて、重みwの分布を例示するグラフである。
【図12】同実施形態におけるプロファイル編集プログラムを実行した際の動作を説明するフローチャートである。
【図13】同実施形態における確認画面の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0081】
101…プリンタプロファイル入力部
102…編集前プリンタプロファイル記憶部
103…プリンタプロファイル編集部
104…編集後プリンタプロファイル記憶部
105…プリンタプロファイル出力部
106…編集用パラメータ入力部
107…画像ファイル入力部
108…画像記憶部
109…色変換部
110…色変換画像記憶部
111…色変換画像表示部
112…グラデーション画像生成部
113…作業スペースプロファイル入力部
114…作業スペースプロファイル記憶部
115…モニタプロファイル入力部
116…モニタプロファイル記憶部
117…グラデーション画像記憶部

【出願人】 【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武

【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男

【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆

【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和

【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義

【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦


【公開番号】 特開2008−10946(P2008−10946A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176644(P2006−176644)