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【発明の名称】 撮像ユニット
【発明者】 【氏名】永田 敦

【要約】 【課題】簡単な構成で継続的に光路内の異物を捕獲する。

【構成】レンズ鏡筒12の基端部に取り付けられた基板22には、撮像素子14が取り付けられており、その撮像素子14の下部位置には、レンズ鏡筒12内の塵芥等の異物を捕獲するための収容室26が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学系によって結像された画像を撮像手段によって撮像する撮像ユニットにおいて、
前記撮像光学系の光路を画成する壁面に形成され、前記光路内の異物を取り込むための開口部と、
前記開口部から取り込まれた異物を収容するため収容部と、
を備えたことを特徴とする撮像ユニット。
【請求項2】
前記開口部を開閉する弁と、
前記弁を駆動する弁駆動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の撮像ユニット。
【請求項3】
前記壁面に振動を与える振動手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像ユニット。
【請求項4】
前記弁駆動手段は、前記振動手段を兼用し、前記弁を開閉させて、前記壁面に振動を与えることを特徴とする請求項3に記載の撮像ユニット。
【請求項5】
前記弁駆動手段は、前記撮影光学系の駆動手段を兼用することを特徴とする請求項2、3又は4に記載の撮像ユニット。
【請求項6】
非撮影時に前記弁が動作するように前記弁駆動手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の撮像ユニット。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は撮像ユニットに係り、特にデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯電話等に組み込まれる撮像ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
撮影光学系によって結像された被写体像をCCD等の撮像素子を用いて撮像する撮像ユニットの場合、撮影光学系の光路内、特に撮像素子の受光面に近い部位(たとえば、撮像素子の封止ガラスの表面等)に塵芥を含む異物が付着すると、撮影画像にシミ状の特異点が発現するという問題がある。
【0003】
このため、従来の撮像ユニットでは、撮影光学系の光路の密閉性を高めたり(たとえば、特許文献1、2参照)、光路内に異物捕獲用の粘着材を配置したり(たとえば、特許文献3、4参照)して、封止ガラスの表面等に異物が付着するのを防止している。
【特許文献1】特開平6−34901号公報
【特許文献2】特開平8−136982号公報
【特許文献3】特開2005−92096号公報
【特許文献4】特開2005−278034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ズームレンズのように撮影光学系に多くの可動部を有する撮像ユニットの場合、光路の密閉性を高めるのはきわめて難しく、構成が複雑になるという欠点がある。
【0005】
また、光路内に粘着材を配置して、異物を捕獲する方法の場合、粘着材が径時劣化するため、径時的に異物の捕獲能力が劣化するという欠点がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、簡単な構成で継続的に光路内の異物を捕獲できる撮像ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、撮像光学系によって結像された画像を撮像手段によって撮像する撮像ユニットにおいて、前記撮像光学系の光路を画成する壁面に形成され、前記光路内の異物を取り込むための開口部と、前記開口部から取り込まれた異物を収容するため収容部と、を備えたことを特徴とする撮像ユニットを提供する。
【0008】
請求項1に係る発明によれば、撮像光学系の光路に侵入した塵芥等の異物をその光路を画成する壁面に形成された開口部から取り込み、収容部に収容しておくことができる。これにより、簡単な構成で継続的に光路内の異物を捕獲することができる。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記開口部を開閉する弁と、前記弁を駆動する弁駆動手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の撮像ユニットを提供する。
【0010】
請求項2に係る発明によれば、開口部を開閉する弁が設けられている。これにより、収容部に収容した異物が不用意に開口部から光路内に漏れるのを防止することができる。
【0011】
請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記壁面に振動を与える振動手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像ユニットを提供する。
【0012】
請求項3に係る発明によれば、壁面に振動を与えることができる。これにより、壁面や撮像素子の封止ガラス等に付着した塵芥等の異物を振動で振るい落とすことができる。
【0013】
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、前記弁駆動手段は、前記振動手段を兼用し、前記弁を開閉させて、前記壁面に振動を与えることを特徴とする請求項3に記載の撮像ユニットを提供する。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、弁の開閉を駆動する弁駆動手段が、振動手段を兼用し、弁を開閉させて、壁面に振動を与える。これにより、振動手段を別途設ける必要がなくなり、構成を簡素化することができる。
【0015】
請求項5に係る発明は、前記目的を達成するために、前記弁駆動手段は、前記撮影光学系の駆動手段を兼用することを特徴とする請求項2、3又は4に記載の撮像ユニットを提供する。
【0016】
請求項5に係る発明によれば、弁の開閉を駆動する弁駆動手段が、撮影光学系の駆動手段を兼用する。これにより、撮影光学系の駆動手段を別途も受ける必要がなくなり、構成を簡素化することができる。
【0017】
請求項6に係る発明は、前記目的を達成するために、非撮影時に前記弁が動作するように前記弁駆動手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の撮像ユニットを提供する。
【0018】
請求項6に係る発明によれば、非撮影時に弁が動作するように弁駆動手段が制御手段によって駆動制御される。これにより、撮影中に不用意に弁が開けられて、収容部に収容した異物が開口部から漏れ出るのを防止できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る撮像ユニットによれば、簡単な構成で継続的に光路内の異物を捕獲することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して本発明に係る撮像ユニットを実施するための最良の形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明に係る撮像ユニットの第1の実施の形態の側面断面図であり、図2は、その2−2断面図である。
【0022】
この撮像ユニット10は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯電話機等の撮像装置に組み込まれる撮像ユニットであって、レンズ鏡筒12にCCD等の撮像素子14が一体的に組み付けられて構成される。
【0023】
レンズ鏡筒12は、円筒状に形成されており、その内部にレンズ16、絞り18、シャッタ20等の光学部材が収納配置されている。レンズ16は、フォーカスレンズとズームレンズを含み、フォーカスレンズが、光軸Lに沿って前後移動することにより、フォーカシングが行われる。また、ズームレンズが、光軸Lに沿って前後移動することにより、ズーミングが行われる。
【0024】
撮像素子14は、封止ガラス14aで封止されて基板22に取り付けられている。この基板22は、矩形の板状に形成されており、ビス等によってレンズ鏡筒12の基端部に一体的に取り付けられる。そして、この基板22が、レンズ鏡筒12の基端部に取り付けられることにより、レンズ鏡筒12の内壁面12aと基板22の内壁面22aとによってレンズ16等からなる撮影光学系の光路が画成される。撮像素子14は、この基板22の前面中央に取り付けられており、この基板22をレンズ鏡筒12に取り付けることにより、レンズ16の光軸L上に配置される。
【0025】
基板22に取り付けられた撮像素子14の下部位置には、矩形状の凹部24が所定の深さをもって形成されている。この凹部24は、基板22がレンズ鏡筒12に取り付けられると、そのレンズ鏡筒12の基端部に一部が閉塞されて、撮像素子14の下部位置に所定の空間26を形成する。この空間26は、レンズ鏡筒12の内部に侵入した塵芥等の異物を捕獲し、収容する収容室として機能し(以下、空間26を収容室26と呼ぶ)、撮像素子14の下部位置に形成される開口部26aから塵芥等の異物を取り込む。
【0026】
以上のように構成された撮像ユニット10によれば、レンズ鏡筒12の内部に侵入した塵芥等の異物が、収容室26に取り込まれることにより、その異物が撮影画像に影響を及ぼす位置に移動するのを防止できる。これにより、レンズ鏡筒12の内部に侵入した異物による撮影画像への悪影響を抑止できる。
【0027】
また、本実施の形態の構成は、径時的に劣化するものではないので、継続的に使用することができ、また、きわめてシンプルな構成なので、ユニットを大型化させることもない。
【0028】
なお、上記の実施の形態では、収容室26を形成する凹部24の形状を矩形状としているが、凹部24の形状は、これに限定されるものではない。たとえば、図3(a)に示すように、底部が拡大したアリ溝状の凹部を形成してもよい。これにより、収容室26に捕獲した異物が、再び開口部26aからレンズ鏡筒12の内部に排出されるのを効果的に防止することができる。同様に図3(b)に示すように、開口部26aに返しを形成したり、図3(c)に示すように、底部に段部を形成したりして、開口部26aから異物が排出されるのを防止するようにしてもよい。
【0029】
また、上記の実施の形態では、撮像素子14の下部位置に開口部26aを形成しているが、開口部26aを形成する位置は、これに限定されるものではない。たとえば、図3(d)に示すように、レンズ鏡筒12の内周面に所定形状の凹部24を形成して、開口部26a及び収容室26を形成するようにしてもよい。
【0030】
ただし、塵芥等の異物が、撮影画像に影響を及ぼすのは撮像素子14の受光面に近い部位であることから、撮像素子14の近傍に形成することが好ましい。
【0031】
また、上記実施の形態では、開口部26aを一部にのみ形成しているが、複数箇所に形成するようにしてもよい。ただし、落下した異物を効果的に捕獲できるようにするため、少なくとも一つはレンズ鏡筒内の底部に相当する位置に形成することが好ましい。
【0032】
なお、レンズ16や封止ガラス14aに付着した異物を効果的に払い落とすためには、レンズ鏡筒12や基板22等に振動を与えることが好ましい。このため、レンズ鏡筒12や基板22等に振動手段を付加することが好ましい。
【0033】
また、振動手段を備えた場合には、撮像ユニットが組み込まれた撮像装置の休止中に加振動作を行うことが好ましい。たとえば、その撮像装置が充電台(いわゆるクレードル)を備えている場合には、その充電台に載置されている間(たとえば、載置されてから一定期間)に加振動作を行う。
【0034】
図4は、本発明に係る撮像ユニットの第2の実施の形態の側面断面図である。
【0035】
本実施の形態の撮像ユニット10Aは、開口部26aに弁30が備えられている点で上述した第1の実施の形態の撮像ユニットと相違している。したがって、以下においては、この弁30の構成と作用についてのみ説明する。
【0036】
図4に示すように、弁30は、弁本体30aと、その弁本体30aの下部から延設された押圧片30bと、弁本体30aの下辺部に沿って配設された回転軸30cとで構成されている。弁本体30aは、収容室26の開口部26aを覆う矩形の板状に形成されている。押圧片30bは、その弁本体30aの下部に一体成形されており、弁本体30aに対して所定角度傾斜して設けられている。
【0037】
このように形成された弁30は、その回転軸30cが基板22に形成された図示しない軸受に軸支されることにより、基板22に揺動自在に取り付けられる。そして、この基板22に取り付けられた弁30には、図示しない付勢手段(たとえば、トーションバネ)が取り付けられ、この付勢手段の付勢力によって弁本体30aが基板22に押し付けられて、弁本体30aで開口部26aを閉じる。
【0038】
このように、弁30は、付勢手段の作用によって、定常状態では開口部26aを閉じている。一方、付勢手段の付勢力に抗して押圧片30bを押圧すると、回転軸30cを中心に弁本体30aが回動し、開口部26aを開放する。
【0039】
この押圧片30bの押圧/押圧解除は、レンズ鏡筒12に設けられたアクチュエータ32によって行われる。アクチュエータ32は、アクチュエータ本体32aと、そのアクチュエータ本体32aから進退自在に設けられた押圧ピン32bとからなり、押圧ピン32bを進出させると、押圧片30bを押圧し、押圧ピン32bを退避させると、押圧片30bの押圧を解除する。
【0040】
なお、アクチュエータ32の駆動は、図示しない制御手段(たとえば、当該撮像ユニットが組み込まれたデジタルカメラのCPU等)によって制御されており、この制御手段からのコマンドに応じて押圧ピン32bを進退させる。
【0041】
以上のように構成された第2の実施の形態の撮像ユニット10Aによれば、収容室26の開口部26aに弁30が設けられているので、収容室26に捕獲した塵芥等の異物が、収容室26から漏れ出るのを効果的に防止することができる。
【0042】
なお、弁30を開閉させるタイミングは、ユーザが任意に設定してもよいが、自動で行う場合は、次のタイミングで行うことが好ましい。
【0043】
すなわち、撮影中に不用意に収容室26から捕獲した異物が漏れ出ると、撮影画像に悪影響を与えるおそれがあるので、撮影中は弁30を閉じるようにする。撮影中か否かの判断は、たとえば、カメラのモードに基づいて判断する。また、撮像ユニットが組み込まれた撮像装置が、充電台(いわゆるクレードル)を備えている場合には、その充電台に載置されると、弁30を開け、充電台から取り上げられると、弁30を閉じるようにする。
【0044】
また、開口部26aが逆さにされた場合(開口部26aが撮像素子14の下部に配置形成されている場合において、撮像ユニットが組み込まれた撮像装置の天地が逆転された場合)、開口部26aから収容室26に捕獲した異物が漏れ出るおそれがあるので、開口部26aが逆さにされた場合は、弁30を閉じるようにする。開口部26aが逆さにされたか否かの判断は、撮像ユニット10Aが組み込まれた撮像装置に姿勢検出センサ(たとえば、重力センサ)を取り付け、その姿勢検出センサの出力に基づいて判断する。
【0045】
また、レンズ鏡筒12や基板22等に振動を付加する振動手段を備えている場合には、この振動手段の動作中にのみ弁30を開け、非動作中は閉じるようにする。
【0046】
なお、このように開口部26aに弁30が備えられている場合には、その弁30の開閉動作によって、レンズ鏡筒等に振動を与えるようにしてもよい。すなわち、高い周期性を持たせて弁30を連続的に開閉させると、その開閉時の衝撃でレンズ鏡筒等に微振動を発生させることができるので、その振動を利用して、レンズ等に付着した異物を振るい落とすようにする。これにより、別途振動手段を備える必要がなくなり、構成を簡略化することができる。
【0047】
なお、上記実施の形態では、板状の弁を揺動させて、開口部を開閉する構成としているが、弁の構成は、上記のものに限定されるものではない。開口部を必要に応じて開閉できる構成のものであれば、他の構成の弁機構を用いてもよい。
【0048】
また、上記実施の形態では、弁の開閉をアクチュエータで行っているが、手動で行う構成としてもよい。
【0049】
なお、構成の簡略化を図るためには、撮像ユニットの他の駆動機構、たとえば、レンズを駆動する駆動機構や、シャッタ、絞りを駆動する駆動機構を流用して、弁を駆動することが好ましい。
【0050】
以下、撮像ユニットの他の駆動機構を流用して、弁を駆動する場合について説明する。
【0051】
図5は、本発明に係る撮像ユニットの第3の実施の形態の要部の構成を示す側面断面図である。
【0052】
本実施の形態の撮像ユニット10Bは、フォーカシングを行うフォーカスレンズ16Fの駆動機構を用いて弁30を開閉する。
【0053】
なお、撮影光学系の基本構成は、上述した第1、第2の実施の形態の撮像レンズと同じであるが、説明の便宜上、図5には、フォーカスレンズ16Fのみを記載している。
【0054】
図5に示すように、フォーカスレンズ16Fは、レンズ枠40に保持されている。このレンズ枠40は、リング状に形成されており、その外周部の下端にロッド42が垂直に連結されている。
【0055】
一方、レンズ鏡筒12には、光軸Lと平行にスリット44が形成されている。このスリット44は、ロッド42の外径とほぼ同じ幅をもって形成されている。ロッド42は、このスリット44を通して、レンズ鏡筒12の外周部に突出して設けられている。そして、このスリット44にガイドされて光軸Lに沿って前後移動する。
【0056】
ロッド42の先端には、ナット部46が一体的に形成されている。このナット部46は、光軸Lと平行に配設されたネジ棒48に螺合されている。ネジ棒48は、レンズ鏡筒12に図示しないブラケットを介して取り付けられたレンズ駆動モータ50の出力軸に連結されており、このレンズ駆動モータ50を駆動することにより、ネジ棒48が回転する。
【0057】
レンズ駆動モータ50を駆動して、ネジ棒48を回転させると、ナット部46がネジ棒48に沿って前後移動し、この結果、ナット部46に連結されたロッド42が、光軸Lに沿って前後移動する。そして、このロッド42が光軸Lに沿って前後移動することにより、レンズ枠40が光軸Lに沿って前後移動し、そのレンズ枠40に保持されたフォーカスレンズ16Fが光軸Lに沿って前後移動する。
【0058】
また、ロッド42には、棒状の押圧部52が基板22側に突出して設けられている。この押圧部52は、フォーカスレンズ16Fを撮像素子14側に向けて移動させると、図6(a)に示すように、所定位置で弁30の押圧片30bに当接する。この状態で更に撮像素子14側に向けてフォーカスレンズ16Fを移動させると、押圧部52が押圧片30bを押圧し、この結果、図6(b)に示すように、弁本体30aが回動し、開口部26aが開放される。
【0059】
以上のように構成された本実施の形態の撮像ユニット10Bによれば、平常状態(押圧部52で押圧片30bを押圧していない状態)では、弁30に設けられた図示しない付勢手段の作用によって弁30は閉じられた状態にあるが、図6(b)に示すように、フォーカスレンズ16Fを撮像素子14側に向けて移動させて、押圧部52で押圧片30bを押圧すると、弁本体30aが回動して、開口部26aが開放される。
【0060】
このように、弁30は、フォーカスレンズ16Fの駆動によって開閉される。これにより、弁開閉用のアクチュエータを別途設ける必要がなくなり、ユニット全体の構成を簡略化することができる。
【0061】
なお、このようにレンズの駆動に連動させて弁30を開閉させる構成の場合、弁30は、レンズを撮影時には使用しない領域に移動させた場合にのみ開くように構成することが好ましい。たとえば、図7に示すように、フォーカスレンズ16Fのフォーカシングに用いる移動領域が位置P1〜位置P2の間とすると、弁30は、フォーカスレンズ16Fを位置P2以降の領域(位置P2〜位置P3の間)に移動させた場合にのみ開くように構成する(位置P2以降の領域(位置P2〜位置P3の間)に移動させると、押圧部52が押圧片30bと当接するように構成する)。これにより、撮影中に不用意に弁30が開けられて、収容室26に捕獲した異物がレンズ鏡筒内に漏れ出るのを防止することができる。
【0062】
ズームレンズの駆動に連動させて弁を開閉する場合も同じであり、ズーミングに用いる移動領域以外の領域にズームレンズを移動させた場合にのみ弁が開くように構成する。また、シャッタや絞りの駆動手段を利用して弁を駆動する場合には、撮影時以外に弁が開くように構成する。
【0063】
なお、たとえば、沈胴式のレンズ鏡筒を採用している場合には、沈胴動作に連動して、弁が開くよう構成することが好ましい。すなわち、沈胴式のレンズ鏡筒の場合、撮影時と収納時(沈胴時)とでレンズの位置が異なるので、レンズが収納位置に移動すると、押圧部が押圧片を押圧して、弁が開くように構成する。
【0064】
また、レンズ鏡筒12や基板22等に振動を加えて異物を除去する場合には、弁30の開閉に連動させて振動を加えることが好ましい。すなわち、弁30が開いているときにのみ振動を加えて、異物を除去するように構成する。
【0065】
なお、図5に示した撮像ユニット10Bの場合、次のように構成することにより、フォーカスレンズ16Fの駆動によってレンズ鏡筒12に振動を加えることが可能になる。すなわち、押圧部52が押圧片30bに当接した後、更にフォーカスレンズ16Fを撮像素子14に向けて移動させると、ロッド42がスリット44の端部に当接するように構成する。ロッド42がスリット44の端部に当接すると、その衝撃でレンズ鏡筒12に振動が発生するので、この当接による衝撃で振動を発生させる。具体的には、ロッド42をスリット44の端部に当接後、高い周期性をもって前後移動させることにより、ロッド42をスリット44の端部に連続的に衝突させる。これにより、レンズ鏡筒12に微振動が発生し、レンズ等に付着した異物を効果的に除去することができる。
【0066】
このようにレンズの駆動手段を利用して、レンズ鏡筒等に振動を発生させることにより、別途振動手段を備える必要がなくなり、構成を簡略化することができる。
【0067】
なお、この他、弁30を連続的に開閉させることによっても、レンズ鏡筒等に振動を発生させることができる。
【0068】
図8は、本発明に係る撮像ユニットの第4の実施の形態の要部の構成を示す側面断面図である。
【0069】
本実施の形態の撮像ユニット10Cは、いわゆるインパクト型圧電アクチュエータ60を用いてフォーカスレンズ16F及び弁30を駆動する。
【0070】
なお、撮影光学系の基本構成は、上述した第1、第2の実施の形態の撮像レンズと同じであるが、説明の便宜上、図8には、フォーカスレンズ16Fのみを記載している。
【0071】
インパクト型アクチュエータ60は、図8に示すように、主として圧電素子62と、その圧電素子62に固着された棒状の駆動軸64と、駆動軸64に摩擦結合された被駆動部材66とで構成されている。このインパクト型アクチュエータ60は、圧電素子62に所定波形の駆動パルスを印加すると、駆動軸64に所定の振動が発生し、この振動の作用で被駆動部材66が駆動軸64に沿って前後移動する。
【0072】
レンズ枠40に設けられたロッド42は、このインパクト型アクチュエータ60の被駆動部材66に連結されている。インパクト型アクチュエータ60の駆動軸64は、光軸Lに沿って配設されており、圧電素子62は、図示しないブラケットを介してレンズ鏡筒12に取り付けられている。したがって、インパクト型アクチュエータ60を駆動して、被駆動部材66を駆動軸64に沿って移動させると、ロッド42を介してフォーカスレンズ16Fが光軸Lに沿って移動する。
【0073】
このインパクト型アクチュエータ60の駆動軸64には、弁30の押圧片30bも摩擦係合されており、圧電素子62に所定波形の駆動パルスを印加すると、被駆動部材66とは別に押圧片30bが駆動軸64に沿って前後移動し、弁30が開閉するように構成されている。
【0074】
以上のように構成された本実施の形態の撮像ユニット10Cによれば、圧電素子62に所定波形の駆動パルスを印加すると、押圧片30bが駆動軸64に沿って前後移動し、弁30が開閉する。これにより、必要に応じて弁30を開閉させることができる。
【0075】
なお、上記同様、撮影中、弁30は閉じ、撮影以外の時に開くように制御することが好ましい。
【0076】
なお、本実施の形態の撮像ユニット10Cにおいても、ロッド42をスリット44の端部に連続的に当接させることにより、レンズ鏡筒12に振動を発生させることができる。また、弁30を連続的に開閉させることにより、振動を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明に係る撮像ユニットの第1の実施の形態の側面断面図
【図2】図1に示した撮像ユニットの2−2断面図
【図3】光路中に形成する収容室の他の例を示す図
【図4】本発明に係る撮像ユニットの第2の実施の形態の側面断面図
【図5】本発明に係る撮像ユニットの第3の実施の形態の要部の構成を示す側面断面図
【図6】第3の実施の形態の撮像ユニットの作用の説明図
【図7】本発明に係る撮像ユニットのその他の実施の形態の要部の構成を示す側面断面図
【図8】本発明に係る撮像ユニットの第4の実施の形態の要部の構成を示す側面断面図
【符号の説明】
【0078】
10、10A、10B、10C…撮像ユニット、12…レンズ鏡筒、12a…レンズ鏡筒の内壁面、14…撮像素子、14a…封止ガラス、16…レンズ、16F…フォーカスレンズ、18…絞り、20…シャッタ、22…基板、24…凹部、26…収容室(空間)、26a…開口部、30…弁、30a…弁本体、30b…押圧片、30c…回転軸、32…アクチュエータ、32a…アクチュエータ本体、32b…押圧ピン、40…レンズ枠、42…ロッド、44…スリット、46…ナット部、48…ネジ棒、50…レンズ駆動モータ、52…押圧部、60…インパクト型アクチュエータ、62…圧電素子、64…駆動軸、66…被駆動部材
【出願人】 【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三


【公開番号】 特開2008−10938(P2008−10938A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176580(P2006−176580)