| 【発明の名称】 |
撮像装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】豊田 圭司
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| 【要約】 |
【課題】被写体に無彩色が存在しないシーンにおいても色相を不適当に変化させることなくホワイトバランス調整を行える撮像装置を提供する。
【構成】ホワイトバランス回路5は、撮像素子2で生成された画像のホワイトバランス調整をする。ホワイトバランスゲイン算出部91は、撮像領域を複数のエリアに分割した各エリアのRGB平均値に基づきホワイトバランスのためのRゲインおよびBゲインを算出する。ゲイン制限部93は、RゲインおよびBゲインが所定の追従範囲外であった場合に、RゲインおよびBゲインを連動させて追従範囲内に制限する。このとき、画像から得られた制限前ゲインポイントと追従範囲内の所定の基準ゲインポイントとを結ぶ変更ライン上でゲインが変更される。制限前ゲインポイントは、撮像領域の全エリアのRGB平均値から得られたゲインである。基準ゲインポイントは追従範囲の中央に設定される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 結像した画像を光電変換する撮像素子と、 前記画像のホワイトバランス調整をするホワイトバランス回路と、 撮像領域を複数のエリアに分割した各エリアのRGB平均値に基づいてホワイトバランスのためのRゲインおよびBゲインを算出するホワイトバランスゲイン算出手段と、 前記ホワイトバランスゲイン算出手段で算出された前記RゲインおよびBゲインにより、前記ホワイトバランス回路のゲインを調整するゲイン調整手段と、 前記RゲインおよびBゲインが予め定められた追従範囲外であった場合に前記RゲインおよびBゲインを連動させて前記追従範囲内に制限するゲイン制限手段と、 を備えたことを特徴とする撮像装置。 【請求項2】 前記ゲイン制限手段は、色相を一定に保つように前記RゲインおよびBゲインを連動させて制限することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 【請求項3】 前記ゲイン制限手段は、前記画像から得られた前記RゲインおよびBゲインの組合せである制限前ゲインポイントと前記追従範囲内の所定の基準ゲインポイントとを結ぶ変更ライン上で前記RゲインおよびBゲインを変更することにより前記RゲインおよびBゲインを前記追従範囲内に制限することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。 【請求項4】 前記ゲイン制限手段は、前記制限前ゲインポイントとして、前記撮像領域の全エリアのRGB平均値から得られた前記RゲインおよびBゲインの組合せを用いることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。 【請求項5】 前記ゲイン制限手段は、前記基準ゲインポイントとして、前記追従範囲の中央部に設定されたゲインポイントを用いることを特徴とする請求項3または4に記載の撮像装置。 【請求項6】 前記ゲイン制限手段は、前記変更ラインと前記追従範囲の枠の交点へと前記RゲインおよびBゲインを制限することを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の撮像装置。 【請求項7】 前記ゲイン制限手段は、前記複数のエリアの各々から算出される前記RゲインおよびBゲインがいずれも前記追従範囲に入らないときに、前記RゲインおよびBゲインを制限する処理を行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の撮像装置。 【請求項8】 撮像素子により生成された画像のホワイトバランス調整をするホワイトバランス調整方法であって、 撮像領域を複数のエリアに分割した各エリアのRGB平均値に基づいてホワイトバランスのためのRゲインおよびBゲインを算出し、 前記RゲインおよびBゲインが予め定められた追従範囲外であった場合に前記RゲインおよびBゲインを連動させて前記追従範囲内に制限し、 前記RゲインおよびBゲインによりホワイトバランス回路のゲインを調整することを特徴とするホワイトバランス調整方法。 【請求項9】 撮像素子により生成された画像のホワイトバランス調整をホワイトバランス回路で行うホワイトバランス調整装置であって、 撮像領域を複数のエリアに分割した各エリアのRGB平均値に基づいてホワイトバランスのためのRゲインおよびBゲインを算出するホワイトバランスゲイン算出手段と、 前記ホワイトバランスゲイン算出手段で算出された前記RゲインおよびBゲインにより、前記ホワイトバランス回路のゲインを調整するゲイン調整手段と、 前記RゲインおよびBゲインが予め定められた追従範囲外であった場合に前記RゲインおよびBゲインを連動させて前記追従範囲内に制限するゲイン制限手段と、 を備えたことを特徴とするホワイトバランス調整回路。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、主にデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等に代表される撮像装置に関し、特に、撮像装置に用いられるホワイトバランス調整機能に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、デジタルカメラに代表される撮像装置は、携帯端末にも搭載されるほど広く一般に使用されるようになっている。一般に撮像装置には、撮像している被写体の光源の色温度を検出し、無彩色が無彩色に、すなわち白が白になるようにホワイトバランスを制御するホワイトバランス調整機能が搭載されている。そして、特定の被写体によらずホワイトバランスを適切に調整することで撮影画像がより美しく見えるよう、ホワイトバランス調整機能の更なる性能向上が期待されている。 【0003】 ホワイトバランス調整では、画像処理により求められるホワイトバランスゲイン(RゲインおよびBゲイン)が用いられる。この際、画像が複数のエリアに分割され、各エリアのRGB平均値が算出される。そして、Rゲイン(=G平均値/R平均値)とBゲイン(=G平均値/B平均値)が算出される。これらRゲインおよびBゲインがホワイトバランスゲインとして用いられ、ホワイトバランス調整が行われる。 【0004】 しかしながら、被写体に無彩色が存在しないシーンにおいては、被写体のホワイトバランス調整が不十分な状態で撮影されることがある。その対策として、ホワイトバランスゲインの追従範囲を制限する技術が提案されている。 【0005】 従来提案されている撮像装置は、例えば、露光制御状態から被写体の明るさを求め屋外状態で撮影されたものか否かを判定することなどにより、ホワイトバランスゲインの追従範囲を最適な所に設定する。これにより無彩色が存在しないシーンにおいても好適なホワイトバランス調整をすることが可能になる(例えば特許文献1参照)。 【特許文献1】特開平10−136390号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、従来の撮像装置においては、ホワイトバランス調整のためのRゲインおよびBゲインを制限するときに、それらRゲインおよびBゲインを個々に独立して最大値や最小値に制限していたため、色相が不適当に変化した状態で撮影が行われてしまうことがあるという問題があった。 【0007】 本発明は、従来の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、被写体に無彩色が存在しないシーンにおいても色相を不適当に変化させることなくホワイトバランス調整を行える撮像装置を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明の撮像装置は、結像した画像を光電変換する撮像素子と、前記画像のホワイトバランス調整をするホワイトバランス回路と、撮像領域を複数のエリアに分割した各エリアのRGB平均値に基づいてホワイトバランスのためのRゲインおよびBゲインを算出するホワイトバランスゲイン算出手段と、前記ホワイトバランスゲイン算出手段で算出された前記RゲインおよびBゲインにより、前記ホワイトバランス回路のゲインを調整するゲイン調整手段と、前記RゲインおよびBゲインが予め定められた追従範囲外であった場合に前記RゲインおよびBゲインを連動させて前記追従範囲内に制限するゲイン制限手段と、を備えている。 【0009】 この構成により、RゲインおよびBゲインが予め定められた追従範囲外であった場合にRゲインおよびBゲインを連動させて追従範囲内に制限するゲイン制限手段を設けたので、色相を不適当に変化させることなくホワイトバランス調整をすることが可能であり、被写体に無彩色が存在しないシーンにおいて適切にホワイトバランスゲインを調整できる。 【0010】 また、本発明の撮像装置において、前記ゲイン制限手段は、色相を一定に保つように前記RゲインおよびBゲインを連動させて制限する。この構成により、RゲインおよびBゲインを追従範囲内に制限するときに色相を一定に保つように調整を行うので、色相を不適当に変化させずにホワイトバランス調整をすることが可能であり、被写体に無彩色が存在しないシーンにおいて適切にホワイトバランスゲインを調整できる。 【0011】 また、本発明の撮像装置において、前記ゲイン制限手段は、前記画像から得られた前記RゲインおよびBゲインの組合せである制限前ゲインポイントと前記追従範囲内の所定の基準ゲインポイントとを結ぶ変更ライン上で前記RゲインおよびBゲインを変更することにより前記RゲインおよびBゲインを前記追従範囲内に制限する。基準ゲインポイントのホワイトゲインバランスを使ったときの色相を基準の色相とすると、この基準の色相が適当な色相になるように基準ゲインポイントが設定される。 【0012】 この構成により、上述の変更ライン上でRゲインおよびBゲインを変更することで、基準ゲインポイントのホワイトバランスゲインを使ってホワイトバランス調整を行ったときの基準の色相と同様の色相が得られる。したがって、上記基準の色相と同様の適当な色相になるようにして色相を一定に保つことができ、色相の不適当な変化を防ぐことができる。 【0013】 また、本発明の撮像装置において、前記ゲイン制限手段は、前記制限前ゲインポイントとして、前記撮像領域の全エリアのRGB平均値から得られた前記RゲインおよびBゲインの組合せを用いる。この構成により、全エリアのRGB平均値から得られたゲインを用いることで、色相が適当になるように適切にRゲインおよびBゲインを制限することが可能である。 【0014】 また、本発明の撮像装置において、前記ゲイン制限手段は、前記基準ゲインポイントとして、前記追従範囲の中央部に設定されたゲインポイントを用いる。この構成により、追従範囲の中央部に設定された基準ゲインポイントを用いることで、色相が適当になるように適切にRゲインおよびBゲインを制限することが可能である。 【0015】 また、本発明の撮像装置において、前記ゲイン制限手段は、前記変更ラインと前記追従範囲の枠の交点へと前記RゲインおよびBゲインを制限する。この構成により、上記のように変更ラインと追従範囲の枠の交点へとゲインを制限することで、色相が適当になるように適切にRゲインおよびBゲインを制限することが可能である。 【0016】 また、本発明の撮像装置において、前記ゲイン制限手段は、前記複数のエリアの各々から算出される前記RゲインおよびBゲインがいずれも前記追従範囲に入らないときに、前記RゲインおよびBゲインを制限する処理を行う。この構成により、複数のエリアのいずれにおいても追従範囲内にゲインが入らないときに、被写体に無彩色が存在しないと判断して上記のゲイン制限処理を行う。これにより、本発明のゲイン制限を、被写体に無彩色エリアが存在しないときに好適に行える。 【0017】 本発明の別の態様は、撮像素子により生成された画像のホワイトバランス調整をするホワイトバランス調整方法であって、撮像領域を複数のエリアに分割した各エリアのRGB平均値に基づいてホワイトバランスのためのRゲインおよびBゲインを算出し、前記RゲインおよびBゲインが予め定められた追従範囲外であった場合に前記RゲインおよびBゲインを連動させて前記追従範囲内に制限し、前記RゲインおよびBゲインによりホワイトバランス回路のゲインを調整する。この態様によっても上述の本発明の利点が得られる。 【0018】 本発明の別の態様は、撮像素子により生成された画像のホワイトバランス調整をホワイトバランス回路で行うホワイトバランス調整装置であって、撮像領域を複数のエリアに分割した各エリアのRGB平均値に基づいてホワイトバランスのためのRゲインおよびBゲインを算出するホワイトバランスゲイン算出手段と、前記ホワイトバランスゲイン算出手段で算出された前記RゲインおよびBゲインにより、前記ホワイトバランス回路のゲインを調整するゲイン調整手段と、前記RゲインおよびBゲインが予め定められた追従範囲外であった場合に前記RゲインおよびBゲインを連動させて前記追従範囲内に制限するゲイン制限手段と、を備えている。この態様によっても上述の本発明の利点が得られる。 【発明の効果】 【0019】 本発明は、上述のようにRゲインおよびBゲインが予め定められた追従範囲外であった場合にRゲインおよびBゲインを連動させて追従範囲内に制限する構成を設けることにより、色相が不適当に変化しないようにホワイトバランスゲインを調整できるという効果を有する撮像装置を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 以下、本発明の実施の形態に係る撮像装置について、図面を用いて説明する。 【0021】 本発明の実施の形態に係る撮像装置を図1に示す。この撮像装置は、例えば、デジタルカメラであり、撮像装置にはホワイトバランス調整装置が備えられている。 【0022】 本実施の形態の撮像装置は、図1に示すように、被写体を結像するレンズ1と、結像した画像を光電変換するCCD等の撮像素子2と、撮像素子2からのアナログ信号に含まれるノイズ等を除去するアナログ前処理部3と、撮影画像のアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器4と、マイコン9により算出されるホワイトバランスゲイン(RゲインおよびBゲイン)に応じてホワイトバランス調整するホワイトバランス回路5と、ホワイトバランス調整後の映像信号から輝度信号と色信号を生成する画像処理回路6(画像信号処理回路)とを備えている。 【0023】 また、撮像装置は、画像処理によってホワイトバランスゲインを調整し制御する構成として、画面分割回路7、エリア別RGB平均値算出回路8およびマイコン9を備えている。画面分割回路7は、撮影した映像信号を複数のエリアに分割する。エリアの大きさは任意で、最小では画素サイズに分割することが出来る。エリア別平均値算出回路8は、画面分割回路7で分割されたエリア毎にR、G、Bの平均値を算出する。マイコン9は、エリア別RGB平均値算出回路8で得られた各エリア毎のR、G、Bの平均値を基にホワイトバランスゲインの算出を行う。 【0024】 マイコン(マイクロコンピュータ)9は、図1に示すように、ホワイトバランスゲイン算出部91、ゲイン調整部92およびゲイン制限部93を含み、これら構成は、該当機能を実現するプログラムをマイコン9で実行することによって実現される。 【0025】 ホワイトバランス算出部91は、上述したように各エリアのRGB平均値に基づいてホワイトバランスのためのRゲインおよびBゲインを算出する。ゲイン調整部92は、ホワイトバランスゲイン算出部91で算出されたRゲインおよびBゲインにより、ホワイトバランス回路5のゲインを調整する。ゲイン制限部93は、RゲインおよびBゲインが予め定められた追従範囲外であった場合にRゲインおよびBゲインを追従範囲内に制限する。ゲイン制限部93によりゲインが制限されたときは、制限されたゲインがゲイン調整部92により処理される。 【0026】 本実施の形態の特徴としては、ゲイン制限部93が、RゲインおよびBゲインを個々に独立して制限するのではなく、色相を一定に保つようにRゲインおよびBゲインの制限を連動して行う。より詳細には、後述にて説明するように、ゲイン制限部93は、画像から得られる制限前ゲインポイントと所定の基準ゲインポイントとを結ぶ変更ライン上でRゲインおよびBゲインを変更し、これにより、色相を一定に保つように両ゲインを連動して制限する。 【0027】 次に、以上のように構成されたホワイトバランス調整装置について、その動作を説明する。ここでは、まず、撮像装置の全体的な動作を説明し、それから、ホワイトバランスゲインの調整動作について説明する。 【0028】 撮像装置においては、被写体の像がレンズ1により結像され、撮像素子2により画像のアナログ信号が生成される。このアナログ画像信号は、アナログ前処理部3を経て、A/D変換器4でデジタル画像信号に変換され、デジタル画像信号がホワイトバランス回路5と画面分割回路7に供給される。ホワイトバランス回路5で画像信号に対してホワイトバランス調整が行われ、さらに、画像処理回路6で画像信号から輝度信号と色信号が生成される。画像処理回路6は、輝度信号と色差信号を後段の処理回路に出力する。 【0029】 次に、画像分割回路7、エリア別RGB平均値算出回路8およびマイコン9によるホワイトバランスゲインの調整動作について、図2〜図5を用いて説明する。上述したように、A/D変換器4を経た画像信号は画像分割回路7にも入力される。画像は複数のエリアに分割され、各エリアのRGB平均値が算出される。このエリア毎のRGB平均値を用いてマイコン9でホワイトバランスが計算される。 【0030】 ここで、マイコン9の処理を詳細に説明する前に、図2を参照し、ホワイトバランスゲインとその追従範囲について説明する。ホワイトバランスゲインは、画像信号のRGB平均値から、次の算出式によって算出される。 Rゲイン=G平均値/R平均値 Bゲイン=G平均値/B平均値 【0031】 図2では、横軸がBゲインであり、縦軸がRゲインであり、斜線が付された領域が追従範囲である。図2の例では、追従範囲は、Bゲインが上限値Bmax以下で下限値Bmin以下であり、Rゲインが上限値Rmax以下で下限値Rmin以上の範囲である。 【0032】 追従範囲は、以下の処理で、(1)無彩色エリアの検出基準として用いられ、また、(2)ゲイン制限の目標として用いられる。 【0033】 無彩色エリアの検出基準として使うときは、画像内の各エリアから求めたホワイトバランスゲインが追従範囲と比較される。ホワイトバランスゲインが追従範囲内であれば、その着目エリアが無彩色エリアである。ホワイトバランスゲインが追従範囲外である場合、着目エリアは無彩色エリアではない。 【0034】 なお、図2は、追従範囲を簡略化して示している。また実際の装置では、屋内外で追従範囲が異なって設定されてよい。例えば、屋外の場合は、色温度4500Kから6000Kまでを含むように追従範囲が設定される。また、屋内の場合は、色温度3000Kのハロゲンランプから色温度7000Kまでの光源の分布範囲を囲むように追従範囲が設定される。そして、撮像装置では、明るさ情報を利用して屋内外が判定され、判定結果に応じた追従範囲が処理に用いられる。 【0035】 上述のホワイトバランスとその追従範囲の説明を踏まえた上で、本実施の形態のホワイトバランス調整について説明する。まず、画像に無彩色エリアが含まれるときの動作を説明する。 【0036】 図3(a)は、撮影画像の例であり、有彩色の被写体が画面中央に位置し、画面周囲に無彩色の被写体が存在しているシーンを示している。マイコン8では、ホワイトバランスゲイン算出部91が、エリア別RGB平均値算出回路8から得られる各エリアのR、G、Bの平均値を基に、無彩色であるエリアを検出する。ここでは、図2を用いて説明したように、各エリアのホワイトバランスゲインが追従範囲に入っているか否かが判定される。ホワイトバランスゲインが追従範囲に入る場合、着目エリアが無彩色エリアである。 【0037】 図3(b)は、無彩色であるエリアを検出した結果であり、斜線が付されたエリアが無彩色エリアである。次に、ホワイトバランスゲイン算出部91は、検出された全部の無彩色エリアのR、G、Bの平均値を求め、下記の式に従ってホワイトバランスのゲインを算出する(この算出式は、既に述べたものと同様である)。 Rゲイン=G平均値/R平均値 Bゲイン=G平均値/B平均値 【0038】 ゲイン調整部92は、上述のようにして算出されたホワイトバランスゲインによりホワイトバランス回路5のゲインを調整する。こうして、無彩色エリアが画像に含まれるときは、無彩色エリアからホワイトバランスゲインが算出されて、ゲイン調整が行われる。 【0039】 次に、画像に無彩色エリアが含まれず、有彩色エリアだけが存在するときの動作を説明する。この場合、画像中の複数のエリアのいずれにおいても、ホワイトバランスゲイン(RゲインとBゲイン)が追従範囲外になり、ホワイトバランスゲイン算出部91では無彩色エリアが検出されない。そこで、ゲイン制限部92により、RゲインおよびBゲインが追従範囲に収まるように制限される。このとき、以下に説明するように、色相が一定になるようにRゲインおよびBゲインが連動して制御される。 【0040】 図4は、ゲイン制限部93の処理を示している。図4において、制限前ゲインポイントG0は、画像から得られた制限前のホワイトバランスゲインである。本実施の形態では、制限前ゲインポイントG0は、撮像領域の全エリアのRGB平均値から得られたホワイトバランスゲインである。 【0041】 また、基準ゲインポイントG1は、追従範囲内に予め設定されたホワイトバランスゲインである。基準ゲインポイントG1のホワイトゲインバランスを使ったときの色相を基準の色相とすると、この基準の色相が適当な色相になるように基準ゲインポイントが設定される。本実施の形態では、基準ゲインポイントG1が追従範囲の中央部に設定されており、図の例では、基準ゲインポイントG1が、色温度5200K時のホワイトバランスゲインに設定されている。 【0042】 さらに、図4において、変更ラインLは、制限前ゲインポイントG0と基準ゲインポイントG1を結ぶ直線である。そして、制限後ゲインポイントG2は、制限後のホワイトバランスゲインであり、変更ラインLと追従範囲の枠の交点に設定されている。 【0043】 ゲイン制限部93は、無彩色エリアが存在しないためにすべてのエリアでホワイトバランスゲインが追従範囲に入らない場合、全エリアのRGB平均値を求め、全エリア平均値を基にホワイトバランスゲインを算出する。このホワイトバランスゲインは図4の制限前ゲインポイントG0に相当する。そして、ゲイン制限部93は、制限前ゲインポイントG0と基準ゲインポイントG1を結ぶ変更ラインL上で追従範囲内へホワイトバランスゲインを制限し、具体的には、変更ラインLと追従範囲の枠の交点である制限後ゲインポイントG2へとホワイトバランスゲインを制限する。 【0044】 図5は、上記のゲイン制限処理によって色相が一定に保たれることを示している。図5において、横軸はB−G信号であり、縦軸はR−G信号である。B−G信号は、ホワイトバランス回路6の出力においてB信号からG信号を引いた値であり、同様に、R−G信号は、R信号からG信号を引いた値である。図5では、信号の大きさ(原点からの距離)が彩度に対応する。また、色相は、B−G信号とR−G信号の比で表される。 【0045】 図5において、点P0は、B−G信号およびR−G信号が共に0の点である。全エリアのRGB平均値を基に算出されたホワイトバランスゲイン(すなわち図4の制限前ゲインポイントG0)をホワイトバランス回路5にて使用した場合、R平均値およびB平均値がG平均値と等しくなるので、B−G信号とR−G信号が0になる。したがって、点P0は、図4の制限前ゲインポイントG0に対応するB−G信号とR−G信号である。 【0046】 また、点P1は、図4の基準ゲインポイントG1に対応するB−G信号とR−G信号である。本実施の形態の例では、点P1は、色温度5200Kにおけるホワイトバランスゲインが使われたときのB−G信号とR−G信号である。本実施の形態では、点P1での色相を基準の色相と呼んでおり、前述したように、この基準の色相が適当な色相になるように基準ゲインポイントG1が設定されている。 【0047】 さらに、点P2は、図4の制限後ゲインポイントG2に対応するB−G信号とR−G信号である。すなわち、点P2は、図4の変更ラインL上で追従範囲内へ変更されたホワイトバランスゲインを使ったときのB−G信号とR−G信号である。このように、追従範囲に制限されたホワイトバランスが使用される結果、B−G信号とR−G信号は、点P0における0ではなく、点P2におけるある値となって、後段の画像処理回路8に入力される。 【0048】 図5に示されるように、本実施の形態のゲイン制限が行われると、点P2が、点P0と点P1を結ぶライン上になる。点P2と点P1では、原点からの距離が違うので彩度は異なる。しかし、点P2と点P1では、色相(B−G信号とR−G信号の比)は同じである。 【0049】 そして、上記のように、点P1は、基準ゲインポイントG1のホワイトゲインバランスゲインを使ったときに得られる基準の色相であるり、点P2は、本実施の形態による制限後のホワイトゲインバランスゲインを使ったときに得られる色相である。したがって、本実施の形態によれば、制限後のホワイトバランスゲインを使ったときの色相が、基準の色相と同じ適当な色相になる。すなわち、色相が、基準の色相から変化せず、一定に保たれ、色相の不適当な変化を防ぐことができる。 【0050】 以上に、本発明の実施の形態に係る撮像装置について説明した。本実施の形態によれば、RゲインおよびBゲインが予め定められた追従範囲外であった場合に、RゲインおよびBゲインを連動させて追従範囲内に制限するようにゲインが制限される。これにより、色相を不適当に変化させることなくホワイトバランス調整をすることが可能であり、被写体に無彩色が存在しないシーンにおいて適切にホワイトバランスゲインを調整できる。 【0051】 また、本実施の形態によれば、色相を一定に保つようにRゲインおよびBゲインが連動させて制限され、これにより、色相を不適当に変化させずにホワイトバランス調整をすることが可能であり、被写体に無彩色が存在しないシーンにおいて適切にホワイトバランスゲインを調整できる。 【0052】 また、本実施の形態によれば、画像から得られたRゲインおよびBゲインの組合せである制限前ゲインポイントと追従範囲内の所定の基準ゲインポイントとを結ぶ変更ライン上でRゲインおよびBゲインを変更することにより、RゲインおよびBゲインが追従範囲内に制限される。基準ゲインポイントは、上述のように、基準ゲインポイントのホワイトバランスゲインを使ったときの基準の色相が適当な色相になるように設定される。上記の変更ライン上でRゲインおよびBゲインを変更することで、基準の色相と同様の色相が得られる。上記基準の色相と同じ適当な色相になるように画像の色相を一定に保つことができ、色相の不適当な変化を防ぐことができる。 【0053】 また、本実施の形態によれば、制限前ゲインポイントとして、撮像領域の全エリアのRGB平均値から得られたRゲインおよびBゲインの組合せが用いられ、これにより、色相が適当になるように適切にRゲインおよびBゲインを制限することが可能である。 【0054】 また、本実施の形態によれば、基準ゲインポイントとして、追従範囲の中央部に設定されたゲインポイントが用いられ、これにより、色相が適当になるように適切にRゲインおよびBゲインを制限することが可能である。 【0055】 また、本実施の形態によれば、変更ラインと追従範囲の枠の交点へとRゲインおよびBゲインが制限され、これにより、色相が適当になるように適切にRゲインおよびBゲインを制限することが可能である。 【0056】 また、本実施の形態によれば、複数のエリアの各々から算出されるRゲインおよびBゲインがいずれも追従範囲に入らないときに、被写体に無彩色が存在しないと判断して上記のゲイン制限処理が行われる。これにより、本発明のゲイン制限を、被写体に無彩色エリアが存在しないときに好適に行える。 【産業上の利用可能性】 【0057】 以上のように、本発明にかかる撮像装置は、RゲインおよびBゲインを連動させて追従範囲内に制限することにより、色相が不適当に変化しないようにホワイトバランスゲインを調整できるという効果を有し、デジタルカメラ等において有用である。 【図面の簡単な説明】 【0058】 【図1】本発明の第1の実施の形態における撮像装置を示す図 【図2】ホワイトバランスゲインの追従範囲を示す図 【図3】(a)無彩色の被写体を含む画像の例を示す図 (b)画像から検出された無彩色エリアを示す図 【図4】無彩色エリアが存在しないときのホワイトバランスゲインの制限処理を示す図 【図5】ホワイトバランスゲインを制限したときに色相が一定に保たれることを示す図 【符号の説明】 【0059】 1 レンズ 2 撮像素子 3 アナログ前処理部 4 AD変換器 5 ホワイトバランス回路 6 画像処理回路 7 画面分割回路 8 エリア別RGB平均値算出回路 9 マイコン 91 ホワイトバランスゲイン算出部 92 ゲイン調整部 93 ゲイン制限部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月27日(2006.6.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】230104019 【弁護士】 【氏名又は名称】大野 聖二
【識別番号】100106840 【弁理士】 【氏名又は名称】森田 耕司
【識別番号】100113549 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴木 守
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| 【公開番号】 |
特開2008−10927(P2008−10927A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−176387(P2006−176387) |
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