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【発明の名称】 原稿読取装置,画像形成装置
【発明者】 【氏名】中尾 光利

【要約】 【課題】原稿排出部の原稿を取り忘れていることをユーザに容易に認知させることのできる原稿読取装置及び該原稿読取装置を備えた画像形成装置を提供すること。

【構成】原稿が載置される原稿載置部21に,原稿排出部24を見通し可能な透視部25が設けられており,該透視部25近傍には,前記原稿排出部24に光を照射する光源28が設けられている。前記原稿排出部24に原稿が排出されたときに,前記光源28によって前記原稿排出部24が照明されることにより,該原稿排出部24の原稿を取り忘れていることをユーザに容易に認知させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿が載置される原稿載置部と,前記原稿載置部に載置された原稿を搬送する原稿搬送手段と,前記原稿搬送手段により搬送される前記原稿から画像を読み取る画像読取手段と,前記原稿載置部の下方に設けられ,前記原稿搬送手段から排出された原稿が載置される原稿排出部と,を備えてなり,前記原稿載置部に,前記原稿排出部を見通し可能な透視部が設けられてなる原稿読取装置であって,
前記原稿排出部に光を照射する光照射手段を備えてなることを特徴とする原稿読取装置。
【請求項2】
前記透視部が,透明部材及び/又は開口によって形成されたものである請求項1に記載の原稿読取装置。
【請求項3】
前記原稿排出部近傍の光量を検出する光量検出手段を更に備えてなり,
前記光照射手段が,前記光量検出手段により検出された光量が所定量以下である場合に前記原稿排出部に光を照射するものである請求項1又は2のいずれかに記載の原稿読取装置。
【請求項4】
前記原稿搬送手段から前記原稿排出部に原稿が排出されたことを検知する原稿排出検知手段を更に備えてなり,
前記光照射手段が,前記原稿排出検知手段による検知から所定時間が経過するまでの間,前記原稿排出部に光を照射するものである請求項1〜3のいずれかに記載の原稿読取装置。
【請求項5】
前記原稿排出部に載置された原稿の残留を検知する原稿残留検知手段と,前記原稿残留検知手段による検知が所定時間以上継続した場合に所定の光源を発光させる原稿残留時発光手段と,を更に備えてなる請求項1〜4のいずれかに記載の原稿読取装置。
【請求項6】
前記所定の光源が,前記透視部近傍に配置されてなる請求項5に記載の原稿読取装置。
【請求項7】
前記所定の光源が,前記光照射手段により照射される光と異なる色の光を発光するものである請求項5又は6のいずれかに記載の原稿読取装置。
【請求項8】
前記所定の光源が,前記光照射手段であって,
前記原稿残留時発光手段が,前記光照射手段により照射される光を点滅させるものである請求項5又は6のいずれかに記載の原稿読取装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の原稿読取装置を備えてなる画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は,原稿が載置される原稿載置部から原稿を読み取る原稿読取部を経由して,前記原稿載置部の下方に設けられた原稿排出部に原稿を搬送することにより該原稿を読み取る原稿読取装置に関し,特に,前記原稿載置部に前記原稿排出部を見通し可能な透視部が設けられた原稿読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から,複写機やファクシミリ装置,複合機などの画像形成装置に設けられる原稿読取装置は,原稿を載置する原稿載置部から原稿を読み取る原稿読取部を経由して,前記原稿載置部の下方に設けられた原稿排出部に原稿を搬送する原稿搬送装置(以下「ADF」という)を備えて構成される。
前記原稿読取装置では,原稿が前記ADFによって前記原稿載置部から前記原稿排出部に搬送されるため,ユーザは前記原稿排出部から原稿を取り除くことになる。しかし,前記原稿読取装置の小型化が望まれる近年では,前記原稿載置部と該原稿載置部の下方に設けられた前記原稿排出部との間隔が狭くなっており,該原稿排出部に排出された原稿を容易に目視することができず,該原稿を取り忘れるなどの問題が生じている。
そこで,例えば特許文献1には,前記原稿載置部に前記原稿排出部を見通すことのできる透明部材が設けられた原稿読取装置が示されている。このように構成された原稿読取装置では,前記原稿排出部に排出された原稿を前記透明部材を介して目視することができる。
【特許文献1】特開2003−201046号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら,前記特許文献1のように単純に前記原稿載置部に前記透明部材を設けるだけでは,前記原稿排出部の原稿を取り忘れていることをユーザに認知させにくいという問題がある。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,原稿排出部の原稿を取り忘れていることをユーザに容易に認知させることのできる原稿読取装置及び該原稿読取装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために本発明は,原稿が載置される原稿載置部と,前記原稿載置部に載置された原稿を搬送する原稿搬送手段と,前記原稿搬送手段により搬送される前記原稿から画像を読み取る画像読取手段と,前記原稿載置部の下方に設けられ,前記原稿搬送手段から排出された原稿が載置される原稿排出部と,を備えてなり,前記原稿載置部に,前記原稿排出部を見通し可能な透視部が設けられてなる原稿読取装置に適用されるものであって,前記原稿排出部に光を照射する光照射手段を備えてなることを特徴とする原稿読取装置として構成される。ここに,前記透視部は,例えば透明部材や開口によって形成される。
本発明によれば,前記光照射手段により前記原稿排出部に光が照射されるため,ユーザに前記原稿排出部の目視を促すことができ,該原稿排出部に原稿が残留していることを容易に認知させることができる。さらに,前記光照射手段により前記原稿排出部が照明されるため,該原稿排出部に載置された原稿を目視しやすくなる。
【0005】
また,前記原稿排出部近傍の光量を検出し,その検出された光量が所定量以下である場合に前記原稿排出部に光を照射するように構成することが考えられる。このように前記光照射手段による光の照射を制限することにより省電力を図ることができる。
一方,前記光照射手段は,前記原稿排出部に光を常時照射するものであってもよいが,省電力の観点からすれば,前記原稿搬送手段から前記原稿排出部に原稿が排出されたことが検知されてから所定時間が経過するまでの間だけ,前記原稿排出部に光を照射するものであることが望ましい。この場合には,前記原稿排出部に原稿が排出されたときに前記光照射手段による光の照射が開始されるため,ユーザに前記原稿排出部に原稿が排出されたことを意識させることができ,該原稿の取り忘れを防止することができる。
【0006】
また,前記原稿排出部に載置された原稿の残留を検知し,その検知が所定時間以上継続した場合に所定の光源を発光させることにより,ユーザに前記原稿の取り忘れを認知させることが望ましい。
このとき,前記所定の光源は,例えば前記透視部近傍に配置することが望ましい。これにより,前記所定の光源により前記透視部が照明されることにより,ユーザに原稿の取り忘れを認知させることができる。
ここで,前記所定の光源に,前記光照射手段により照射される光と異なる色の光を発光するものを用いれば,ユーザに原稿の取り忘れをより明確に認知させることができる。
ところで,前記光照射手段を前記所定の光源として用いることも可能である。これにより光源を一つ削減して本発明を具現することができる。具体的には,前記光照射手段により照射される光を点滅させることにより,前記原稿の取り忘れをユーザに認知させることができる。
また,本発明は,前記原稿読取装置を備えてなる画像形成装置の発明として捉えてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば,前記光照射手段により前記原稿排出部に光が照射されるため,ユーザに前記原稿排出部の目視を促すことができ,該原稿排出部に原稿が残留していることを容易に認知させることができる。さらに,前記光照射手段により前記原稿排出部が照明されるため,該原稿排出部に載置された原稿を目視しやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る複写機Xの概略構成を示すブロック図,図2は前記複写機Xに設けられた原稿読取装置2の要部構成図,図3は前記複写機Xで実行される原稿読取処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
まず,図1を用いて,本発明の実施の形態に係る複写機Xの概略構成について説明する。なお,前記複写機Xは,本発明に係る画像形成装置の一例に過ぎず,ファクシミリ装置や複合機なども本発明に係る画像形成装置に該当する。
図1に示すように,前記複写機Xは,各種の情報を表示する液晶ディスプレイ,該液晶ディスプレイ上に配設されたタッチパネル等を有する操作表示部1と,原稿から画像データを読み取る原稿読取装置2と,前記原稿読取装置2によって読み取られた画像データに圧縮処理,濃度補正処理などの画像処理を施す画像処理部3と,前記画像処理部3により画像処理が施された画像データに応じた可視像(例えばトナー像)を記録紙に転写させて定着させる画像形成部4と,CPU及びRAM,ROM等の制御機器を有してなり当該複写機Xを統括的に制御する制御部5と,を備えて概略構成されている。
【0009】
ここで,図2を用いて,前記原稿読取装置2の構成について説明する。
前記原稿読取装置2は,図2に示すように,原稿が載置される原稿載置部21と,前記原稿載置部21に載置された原稿を搬送する自動原稿搬送装置(原稿搬送手段の一例,以下「ADF」という)22と,前記ADF22によって搬送される前記原稿から画像を読み取る画像読取部23(画像読取手段の一例)と,前記原稿載置部21の下方に設けられ,前記ADF22から排出された原稿が載置される原稿排出部24と,を備えて概略構成されている。
前記原稿読取装置2では,前記ADF22によって,前記原稿載置部21に載置された原稿が,前記画像読取部23を経由して前記原稿排出部24まで搬送されることにより,該画像読取部23で原稿の画像が読み取られる。
【0010】
前記原稿排出部24には,該原稿排出部24近傍の光量を検出する光量検出センサ26(光量検出手段の一例)と,該原稿排出部24に原稿が載置されているか否かを検知する光学式の原稿検知センサ27と,が設けられている。前記光量検出センサ26による検出光量や,前記原稿検知センサ27による原稿検知信号は,前記制御部5に入力される。
【0011】
前記原稿載置部21には,透明なアクリルやガラス,透明樹脂などの透明部材によって形成された透視部25が設けられている。これにより,ユーザは,前記原稿載置部21の上方から前記透視部25を介して前記原稿排出部24を見通すことができる。なお,前記透視部25が開口によって形成される構成も他の実施例として考えられる。
また,前記透視部25の近傍には前記原稿排出部24に光を照射する光源28(光照射手段の一例)と,前記透視部25に光を照射する光源29(所定の光源の一例)とが設けられている。前記光源28及び前記光源29は,例えば電球や蛍光灯,発光ダイオードなどであって,前記光源28と前記光源29とは異なる色の光を発光するものである。具体的には,前記光源28が白色,前記光源29が赤色の光を発光する。前記光源28及び前記光源29の発光の有無は,後述する原稿読取処理(図3のフローチャート参照)が実行されることにより前記制御部5によって制御される。
【0012】
以下,図3のフローチャートに従って,前記複写機Xにおいて前記制御部5により実行される原稿読取処理の手順の一例について説明する。なお,図中のS1,S2,…は処理手順(ステップ)の番号を表している。
当該原稿読取処理は,例えば,ユーザにより前記原稿載置部21に原稿が載置された後,前記操作表示部1に対して複写開始操作が行われることにより前記制御部5によって実行される。
まず,ステップS1では,前記制御部5によって前記ADF22が駆動されることにより,該ADF22による原稿の搬送が開始される。これにより,前記画像読取部23では,前記ADF22によって搬送される原稿の画像が読み取られる。なお,前記画像読取部23で読み取られた画像は,前記画像処理部3により画像処理が施された後,前記画像形成部4によって用紙に印刷されるが,この点の詳細については従来装置と異なるところがないため説明を省略する。
【0013】
次に,ステップS2では,前記制御部5によって,前記ADF22から前記原稿排出部24に原稿が排出されたか否かが判断される。具体的には,前記原稿検知センサ27から入力される原稿検知信号に基づいて判断される。ここに,前記ADF22から前記原稿排出部24に原稿が排出されたことを検知するときの前記制御部5及び前記原稿検知センサ27が原稿排出検知手段に相当する。
ここで,前記ADF22から前記原稿排出部24に原稿が排出されたと判断された場合(S2のYes側)には,処理はステップS3に移行し,排出されていないと判断されている間(S2のNo側)は,当該ステップS2の判断が繰り返し実行される。
ステップS3では,前記ADF22から前記原稿排出部24に原稿が排出されたと判断されてからの経過時間のカウントが前記制御部5によって開始される。
【0014】
次に,ステップS4では,前記制御部5によって,前記原稿排出部24近傍の光量が予め定められた所定量以下であるか否かが判断される。具体的には,前記光量検出センサ26から入力される検出光量に基づいて判断される。
ここで,前記検出光量が,前記所定量以下であると判断された場合(S4のYes側)には,処理はステップS5に移行し,前記所定量よりも多いと判断された場合(S4のNo側)には,処理はステップS6に移行する。即ち,前記検出光量が前記所定量以上であって,前記透視部25などからの自然光の入射によって前記原稿排出部24が十分に照明されている場合には,後記するステップS5における前記光源28による前記原稿排出部24への光の照射を行わないように制御される。これにより,消費電力の省減を図ることができる。
【0015】
ステップS5では,前記制御部5によって前記光源28による前記原稿排出部24への光の照射が開始される。これにより,ユーザに前記原稿排出部24に原稿が排出されたことを意識させることができ,該原稿の取り忘れを防止することができる。また,前記原稿排出部24が照明されるため,ユーザは,前記透視部25を介して前記原稿排出部24に載置された原稿を目視しやすくなる。そして,前記光源28による前記原稿排出部24への光の照射は,該照射の開始後,予め定められた所定の時間(例えば10秒程度)が経過した場合に前記制御部5によって終了される。このように必要時に所定の時間だけ前記光源28により光を照射させることにより消費電力を省減することができる。なお,前記光源28による前記原稿排出部24への光の照射が,後述するステップS6或いはステップS9において,原稿が取り除かれたと判断されたことを条件に終了されることも他の実施例として考えられる。
【0016】
次に,ステップS6では,前記原稿排出部24に排出された原稿が残留しているか否かが前記制御部5によって判断される。具体的には,前記原稿検知センサ27から入力される原稿検知信号に基づいて判断される。ここに,前記原稿排出部24に原稿が残留しているか否かを検知するときの前記制御部5及び前記原稿検知センサ27が原稿残留検知手段に相当する。
ここで,前記原稿排出部24に排出された原稿が残留していると判断された場合(S6のYes側)には,処理はステップS7に移行し,前記原稿排出部24に排出された原稿が残留していないと判断された場合(S6のNo側)には,当該原稿読取処理は終了する。
【0017】
ステップS7では,前記ステップS3で開始された計時時間が30秒(所定時間の一例)以上経過したか否かが前記制御部5によって判断される。即ち,前記ステップS7では,前記原稿検知センサ27による原稿の検知が30秒以上継続しているか否かが判断される。
ここで,前記原稿検知センサ27による原稿の検知が30秒以上継続していると判断された場合(S7のYes側)には,処理はステップS8に移行し,30秒未満であると判断された場合(S7のNo側)には,処理はステップS6に戻る。
【0018】
ステップS8では,前記制御部5によって,前記光源29の発光が開始されることにより前記透視部25が赤色に照明される。ここに,かかる処理を実行するときの前記制御部5が残留時発光手段に相当する。これにより,ユーザに前記原稿排出部24に原稿が残留していることを警告することができ,該原稿の取り忘れを防止することができる。しかも,前記光源29は,前記光源28と異なる色で発光するため,該光源28と同時に発光しても該光源29の発光により,ユーザに原稿の取り忘れを明確に認知させることができる。
【0019】
そして,続くステップS9では,前記ステップS6と同様に,前記原稿排出部24に排出された原稿が残留しているか否かが前記制御部5によって判断される。具体的には,前記原稿検知センサ27から入力される原稿検知信号に基づいて判断される。
ここで,前記原稿排出部24に排出された原稿が残留していないと判断された場合(S9のNo側)には,処理はステップS10に移行し,残留していると判断されている間(S9のYes側)は,当該ステップS9の判断が繰り返し実行される。
ステップS10では,前記制御部5によって,前記光源29の発光が終了され,当該原稿読取処理は終了される。
【0020】
また,本実施の形態では,前記光源28と前記光源29とが別々に設けられる構成について説明したが,前記光源28及び前記光源29を兼ねる共通の光源を一つだけ設ける構成も他の実施例として考えられる。
具体的には,前記共通の光源を前記ステップS5における前記原稿排出部24の照明に用いる場合には,該共通の光源を点灯させ,前記ステップS8における原稿の取り忘れの警告に用いる場合には,該共通の光源を点滅させることが考えられる。これにより光源を一つ削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態に係る複写機の概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態に係る複写機に設けられた原稿読取装置の要部構成図。
【図3】本発明の実施の形態に係る複写機で実行される原稿読取処理の手順の一例を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0022】
1…操作表示部
2…原稿読取装置
3…画像処理部
4…画像形成部
5…制御部
21…原稿載置部
22…自動原稿搬送装置(原稿搬送装置の一例)
23…画像読取部(画像読取手段の一例)
24…原稿排出部
25…透視部
26…光量検出センサ(光量検出手段の一例)
27…原稿検知センサ(原稿排出検知手段,原稿残留検知手段の一例)
28…光源(光照射手段の一例)
29…光源(所定の光源の一例)
【出願人】 【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラミタ株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100084135
【弁理士】
【氏名又は名称】本庄 武男


【公開番号】 特開2008−10902(P2008−10902A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176052(P2006−176052)