| 【発明の名称】 |
通話判定装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】関根 聡
【氏名】奥村 啓
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| 【要約】 |
【課題】遠端側シングルトーク、近端側シングルトーク、ダブルトーク、無音の検知精度を向上した通話判定装置を提供する。
【構成】ST/DT判定部20は、マイク14の収音信号、適応フィルタ16の擬似回帰音声信号、およびスピーカ13に入力する放音信号を取得する。これらの信号レベルに基づいて、遠端側シングルトーク、近端側シングルトーク、ダブルトーク、無音を判定する。判定結果は、遠端判定情報として判定情報付加部19に入力され、遠端側の装置に送信される。遠端判定情報抽出部12は、遠端側の装置から遠端判定情報(遠端側シングルトーク、近端側シングルトーク、ダブルトーク、無音の判定結果)を受信し、これをST/DT判定部20に入力する。ST/DT判定部20は、自装置の判定結果と、遠端判定情報と、に基づいて、最終結果を判定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遠端側の通話状態を示す遠端側判定情報を受信する受信部と、 遠端側から放音信号を入力する入力部と、 前記入力部に入力された放音信号を放音するスピーカと、 近端側の音声を収音し、収音信号を出力するマイクと、 前記マイクが出力した収音信号、および前記スピーカに入力する放音信号に基づいて近端側の通話状態を予備判定し、近端側の通話状態を示す近端側判定情報を生成する判定部と、 を備えた通話判定装置であって、 前記判定部は、前記受信部が受信した遠端側判定情報と、前記近端側判定情報と、に基づいて、近端側の通話状態を決定する通話判定装置。 【請求項2】 前記判定部は、決定した近端側の通話状態を保持しておき、 前記遠端側判定情報と、前記近端側判定情報と、保持しておいた過去に決定した近端側の通話状態と、に基づいて、今回の近端側の通話状態を決定する請求項1に記載の通話判定装置。 【請求項3】 前記判定部が生成した近端側判定情報を、遠端側に送信する送信部をさらに備えた請求項1、または請求項2に記載の通話判定装置。 【請求項4】 前記放音信号を入力し、スピーカからマイクに至る回帰音声信号の模擬信号を出力する適応フィルタと、前記模擬信号を前記収音信号から減算するポストプロセッサと、からなる適応型エコーキャンセラを備え、 前記判定部は、前記模擬信号、前記収音信号、および前記放音信号に基づいて、近端側の通話状態を予備判定する請求項1、請求項2、または請求項3に記載の通話判定装置。 【請求項5】 遠端側に出力する音声信号を減衰するエコーサプレッサを備え、 前記判定部は、決定した近端側の通話状態に基づいて、前記エコーサプレッサの減衰の有無、および減衰レベルを設定する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の通話判定装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、音声通話等に用いられる通話判定装置であって、特にダブルトーク等の通話判定を正確に行う通話判定装置に関する。 【背景技術】 【0002】 遠隔地において音声会議(通信会議)を行うために、スピーカとマイクとを一体に備えた音声会議装置が普及している。音声会議装置は、マイクで収音した音声を接続先(遠端側)に送信し、遠端側から受信した音声を自装置(近端側)のスピーカから放音する。 【0003】 しかし、音声会議装置は、同一空間内にスピーカとマイクを備えた構成のため、遠端側から受信した音声をスピーカから放音すると、この音声がマイクに収音され、遠端側に送信されてしまい、エコー等の雑音が発生する。 【0004】 そこで、特許文献1に示すように、エコーキャンセラ機能を備えた音声会議装置が提案されている。この装置のエコーキャンセラは、遠端側から受信した音声をスピーカから放音するとともに、適応型フィルタに入力する。適応型フィルタは、スピーカからマイクの至る伝達経路を推定したフィルタ係数で遠端側から受信した音声をフィルタリングし、擬似的な回帰音声を生成する。この擬似的な回帰音声をマイクの収音音声から減算することでエコー成分を消去する。 【特許文献1】特開平3−218150号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、特許文献1のエコーキャンセラではエコー成分を完全に消去できなかった。すなわち、上記のように、適応型フィルタは擬似的な回帰音声を生成するが、これはスピーカからマイクの至る音声と完全に同一ではなく、消去しきれない成分が残ってしまう。 【0006】 そこで、遠端側は発言しているが近端側の話者が発言していない場合(以下、遠端側シングルトークと言う。)、近端側のマイクのゲインを抑制することも考えられるが、この場合遠端側シングルトークの検知精度が問題となる。すなわち、近端側でノイズや突発音が発生した場合、遠端側、および近端側の両方で発言している(以下、ダブルトークと言う。)、または近端側のみ発言している(以下、近端側シングルトークと言う。)と誤認してしまうことが多く、結果的に近端側のマイクのゲインを抑制しなくなり、エコーを低減することができなかった。 【0007】 この発明は、遠端側シングルトーク、近端側シングルトーク、ダブルトーク、無音の検知精度を向上した通話判定装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 この発明の通話判定装置は、遠端側の通話状態を示す遠端側判定情報を受信する受信部と、遠端側から放音信号を入力する入力部と、前記入力部に入力された放音信号を放音するスピーカと、近端側の音声を収音し、収音信号を出力するマイクと、前記マイクが収音した収音信号と、前記スピーカに入力する放音信号と、に基づいて、近端側の通話状態を予備判定し、近端側の通話状態を示す近端側判定情報を生成する判定部と、を備えた通話判定装置であって、前記判定部は、前記受信部が受信した遠端側判定情報と、前記近端側判定情報と、に基づいて、近端側の通話状態を決定することを特徴とする。 【0009】 この構成では、遠端側の通話状態を示す遠端側判定情報を受信する。遠端側の通話状態とは遠端側の装置で判定した通話状態のことを言い、例えば遠端側シングルトーク、近端側シングルトーク(ここで言う近端側シングルトークとは、遠端側の装置の話者のみ発話している状態のことである)、ダブルトーク、無音を示す。また、判定部は、近端側の通話状態は、収音信号、および放音信号のレベル差から近端側の通話状態を予備判定する。なお、放音信号を適応フィルタでフィルタリングした擬似回帰音声信号と、収音信号との相関係数から通話状態を判定してもよい。判定部は、予備判定の結果を近端側判定情報(近端判定情報)として生成する。判定部は、近端側判定情報と遠端側判定情報と、に基づいて、近端側の通話状態を最終決定する。近端側判定情報と遠端側判定情報に基づく最終結果を規定するテーブルを用意しておけばよい。 例えば、近端側判定情報がダブルトークを示し、遠端側判定情報が近端側シングルトークを示している場合、遠端側シングルトークとすればよい。また、近端側判定情報がダブルトークを示し、遠端側判定情報が遠端側シングルトークを示している場合、最終結果を近端側シングルトークとすればよい。近端側判定情報と遠端側判定情報が異なった場合、最終結果をどの様に規定するかは、使用状況に応じて適宜決定すればよい。 【0010】 この発明は、さらに、前記判定部は、決定した近端側の通話状態を保持しておき、前記遠端側判定情報と、前記近端側判定情報と、保持しておいた過去に決定した近端側の通話状態と、に基づいて、今回の近端側の通話状態を決定することを特徴とする。 【0011】 この構成では、決定した最終結果を保持しておく。この保持しておいた結果と、遠端側判定情報と、近端側判定情報と、に基づいて今回の最終結果を決定する。例えば、近端側判定情報がダブルトークを示し、遠端側判定情報が近端側シングルトークを示している場合、過去の結果を参照する。直前の最終結果がダブルトークを示していれば、今回の最終結果を遠端側シングルトークとして判定する。また、直前の最終結果が遠端側シングルトークを示していれば、今回の最終結果をダブルトークとして判定する。 【0012】 この発明は、さらに、前記判定部が生成した近端側判定情報を、遠端側に送信する送信部をさらに備えたことを特徴とする。 【0013】 この構成では、判定部で生成した近端側判定情報を、遠端側に送信する。これにより、遠端側においても検知精度が向上する。なお、遠端側から受信した遠端側判定情報、および最終決定した通話状態の情報は送信しないため、情報のループがなされることはない。 【0014】 この発明は、さらに、前記放音信号を入力し、スピーカからマイクに至る回帰音声信号の模擬信号を出力する適応フィルタと、前記模擬信号を前記収音信号から減算するポストプロセッサと、からなる適応型エコーキャンセラを備え、 前記判定部は、前記模擬信号、前記収音信号、および前記放音信号に基づいて、近端側の通話状態を予備判定することを特徴とする。 【0015】 この構成では、適応型のエコーキャンセラを備える。適応フィルタの出力する模擬信号と、収音信号の相関を求めることで、近端側の通話状態を精度良く判定する。例えば、模擬信号と収音信号の相関係数が第1の所定値未満であれば近端側シングルトークと判定し、相関係数が第2の所定値以上であれば遠端側シングルトークと判定する。相関係数が第1の所定値〜第2の所定値であればダブルトークと判定する。 【0016】 この発明は、さらに、遠端側に出力する音声信号を減衰するエコーサプレッサを備え、前記判定部は、決定した近端側の通話状態に基づいて、前記エコーサプレッサの減衰の有無、および減衰レベルを設定することを特徴とする。 【0017】 この構成では、最終結果に基づいてエコーサプレッサの減衰の有無、および減衰レベルを設定する。例えば、最終結果が遠端側シングルトーク、または無音の場合、エコーサプレッサに信号減衰をさせ、近端側シングルトーク、またはダブルトークの場合、エコーサプレッサに信号減衰をさせないように設定する。なお、ダブルトークの場合であっても、エコーサプレッサに信号減衰をさせるようにしてもよい。 【発明の効果】 【0018】 この発明によれば、収音信号、放音信号、および適応フィルタの擬似回帰音声信号に基づいて、遠端側シングルトーク、近端側シングルトーク、ダブルトーク、無音を判定した判定情報、および遠端側受信した判定情報に基づいて、最終結果を判定するため、検知精度が向上する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 図面を参照して、本発明の実施形態に係る音声会議システムについて説明する。図1は、この実施形態に係る音声会議装置のブロック図である。 【0020】 この音声会議装置は、外部に接続するための入出力I/F11、遠端判定情報抽出部12、スピーカ13、マイク14、加算器15、適応フィルタ16、エコーサプレッサ17、信号処理部18、判定情報付加部19、およびST/DT判定部20を備えている。 【0021】 入出力I/F11は、ネットワークインタフェース等を有し、音声会議装置を外部に接続する。例えばネットワークを介して他装置(遠端側)に接続し、音声情報を送受信する。他装置からネットワークを介して入出力I/F11に入力された音声情報は、遠端判定情報抽出部12に出力される。 【0022】 遠端判定情報抽出部12は、入力されたプロトコル形式の音声情報をデジタル音声信号に変換し、これをスピーカ13、適応フィルタ16、およびST/DT判定部20に出力する。なお、本実施形態では、スピーカに供給される音声信号を増幅するアンプや、デジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するDAコンバータ、マイクに搭載されるフロントエンドのアンプ、およびマイクが収音したアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するADコンバータの記載を省略し、装置内で伝達される音声信号は特に記載無き場合、全てデジタル音声信号とする。 【0023】 また、遠端判定情報抽出部12は、入力された音声情報に付与されている遠端判定情報を抽出する。抽出した遠端判定情報はST/DT判定部20に入力される。遠端判定情報については後に詳しく述べるが、接続される遠端側の装置において、遠端側シングルトーク、近端側シングルトーク、ダブルトーク、および無音(近端側、遠端側ともに発言していない)の状態が発生していることを示すものである。 【0024】 マイク14は、自装置周囲(近端側)の音声を収音し、音声信号を加算器15、およびST/DT判定部20に出力する。 【0025】 加算器15は、マイク14から入力された音声信号から適応フィルタ16の出力信号を差分する。この差分信号をエコーサプレッサ17に出力する。 【0026】 適応フィルタ16は、遠端判定情報抽出部12から入力された音声信号を所定のフィルタ係数でフィルタリングし、擬似回帰音声信号(擬似エコー成分)を生成する。すなわち、スピーカ13からマイク14に至る音響伝達系の伝達関数を推定し、この推定フィルタ係数でスピーカに供給される音声信号をフィルタリングすることで、スピーカ13からマイク14に至るエコー成分を擬似的に生成する。擬似回帰音声信号は、加算器15、およびST/DT判定部20に出力される。 【0027】 加算器15は、上記のように、マイク14の収音した音声信号から擬似回帰音声信号を差分し、エコー成分を減衰させた差分信号を出力する。この差分信号はエコーサプレッサ17、および適応フィルタ16に出力される。 【0028】 適応フィルタ16は、加算器15の出力する差分信号、および、スピーカに供給される音声信号を用いて、消去しきれなかったエコー成分、すなわち差分信号がゼロ(最小)となるように、フィルタ係数を更新する。フィルタ係数の更新には所定のアルゴリズムが用いられる。 【0029】 エコーサプレッサ17は、入力された差分信号をそのまま、または減衰させてから信号処理部18に出力する。信号の減衰の有無、およびそのレベルはST/DT判定部20により設定される。例えば、遠端側シングルトーク、および無音の場合、差分信号がゼロ、または微少となるように設定され、ダブルトーク、または近端側シングルトークの場合差分信号をそのまま、または少しだけ減衰させてから出力するように設定される。 【0030】 信号処理部18は、ノイズゲート、コンプレッサ等からなり、エコーサプレッサ17において減衰させることができなかった過度の信号成分を非線形処理により抑圧する。この非線形処理は常時行ってもよいし、ST/DT判定部20によりON/OFF制御されるようにしてもよい。信号処理部18により抑圧された音声信号は、判定情報付加部19に出力される。 【0031】 判定情報付加部19は、信号処理部18から入力された音声信号を、ネットワークのプロトコル形式に適した音声情報に変換し、入出力I/F11に出力する。また、この音声情報に、ST/DT判定部20で判定された判定情報を付加する。 【0032】 ST/DT判定部20は、自装置の通話状態、すなわち、近端側シングルトーク、遠端側シングルトーク、ダブルトーク、および無音を判定する。ST/DT判定部20は、マイク14の収音した音声信号(これを収音信号とする)、適応フィルタ16の出力する擬似回帰音声信号、および遠端判定情報抽出部12が出力する遠端側から受信した音声信号(これを放音信号とする)を入力する。ST/DT判定部20は、これらの信号を用いて、以下のようにして判定を行う。 【0033】 ST/DT判定部20は、収音信号が所定のレベル未満の場合、近端側、遠端側ともに発話していないとみなし、無音と判定する。ST/DT判定部20は、収音信号が所定のレベル以上の場合、収音信号と擬似回帰音声信号の相関係数を算出する。この相関係数が0〜第1の閾値未満の場合、近端側シングルトークと判定する。相関係数が第1の閾値以上〜第2の閾値未満の場合、ダブルトークと判定する。相関係数が第2の閾値以上である場合、遠端側シングルトークと判定する。また、ST/DT判定部20は、収音信号が所定のレベル以上で、かつ放音信号が所定のレベル(収音信号のレベルと同じであっても、異なっていてもよい)未満の場合、相関係数の値に関わらず、近端側シングルトークと判定する。収音信号と擬似回帰音声信号の相関係数が低い場合、マイク14で発話者の音声を収音しているが、スピーカ13からマイク14に回り込む回帰音声信号が小さい、すなわち近端側シングルトークであると判断できる。一方で、収音信号と擬似回帰音声信号の相関係数が高い場合、スピーカ13からマイク14に回り込む回帰音声信号が大きく、発話者の音声を収音していない、すなわち遠端側シングルトークであると判断できる。また、収音信号と擬似回帰音声信号の相関係数が中程度(第1の閾値〜第2の閾値)である場合、スピーカ13からマイク14に回り込む回帰音声信号もある程度有り、発話者の音声もある程度収音している、すなわちダブルトークであると判断できる。 【0034】 なお、上記の様に、収音信号、擬似回帰音声信号、および放音信号を入力して、これらに基づいて判定する例に限らず、例えば収音信号と放音信号のレベルから判定するようにしてもよい。 【0035】 ST/DT判定部20は、判定結果を判定情報付加部19に出力する。判定情報付加部19は、遠端側に送信する音声情報に、ST/DT判定部20から入力された判定情報を付加する。この判定情報は、送信先の遠端側の装置において遠端判定情報として用いられる。すなわち、自装置の遠端判定情報抽出部12が抽出する遠端判定情報は、遠端側の装置において、上記のようにして判定された結果を示すものである。 【0036】 ST/DT判定部20は、自装置側の判定結果(近端判定情報とする)と、遠端判定情報抽出部12が抽出した遠端判定情報を用いて、最終結果(遠端側シングルトーク、近端側シングルトーク、ダブルトーク、および無音)を判定する。この最終結果により、エコーサプレッサ17の信号減衰の有無、およびそのレベルを決定する。ST/DT判定部20は、図2に示す判定テーブルに基づいて、最終結果を判定する。 【0037】 図2は、判定テーブルを示す図である。この判定テーブルは、ST/DT判定部20の内部メモリ(図示せず)に記憶されている。ST/DT判定部20は、近端判定情報が近端側シングルトークを示し、遠端判定情報が近端側シングルトークを示している場合、最終結果をダブルトークとする。上述したように、ST/DT判定部20は、収音信号と擬似回帰音声信号の相関係数が第1の閾値以上〜第2の閾値未満の場合、ダブルトークと判定するが、近端側シングルトークからダブルトークに変化した場合、適応フィルタ16のフィルタ係数が更新されるまでの間、収音信号と擬似回帰音声信号の相関係数は低く(第1の閾値未満)なる。したがって、近端判定情報、および遠端判定情報が近端側シングルトークを示している場合、最終結果をダブルトーク(初期)とする。 【0038】 また、ST/DT判定部20は、近端判定情報が近端側シングルトークを示し、遠端判定情報が遠端側シングルトークを示している場合、最終結果をそのまま近端側シングルトークとする。近端判定情報が近端側シングルトークを示し、遠端判定情報がダブルトークを示している場合、ダブルトーク(初期)または近端側シングルトークとする。ここで、ST/DT判定部20は、過去の最終結果を参照する。ST/DT判定部20は、算出した最終結果を内部メモリに保持しており、直前の最終結果を参照することができる。直前の最終結果がダブルトークを示していれば、今回の最終結果を近端側シングルトークとして判定する。これは、遠端側装置においてフィルタ係数の更新がされるまでの間、ダブルトークと判定してしまうためである。直前の最終結果が近端側シングルトークを示していれば、今回の最終結果をダブルトークとして判定する。これは、自装置においてフィルタ係数の更新がされるまでの間、近端側シングルトークと判定してしまうためである。 【0039】 また、ST/DT判定部20は、近端判定情報が近端側シングルトークを示し、遠端判定情報が無音を示している場合、最終結果をそのまま近端側シングルトーク(無音から近端側シングルトークに変化した)とする。これは、無音から近端側シングルトークに変化した場合、遠端側装置においてフィルタ係数の更新がされるまでの間、無音と判定してしまうためである。 【0040】 ST/DT判定部20は、近端判定情報が遠端側シングルトークを示し、遠端判定情報が近端側シングルトークを示している場合、最終結果をそのまま遠端側シングルトークとする。近端判定情報が遠端側シングルトークを示し、遠端判定情報も遠端側シングルトークを示している場合、最終結果を無音と判定する。遠端側、近端側ともに発話を停止(すなわち、ダブルトークが終了)した直後、適応フィルタ16のフィルタ係数の更新がされるまでの間、ともに遠端側シングルトークと判定してしまうためである。 【0041】 また、ST/DT判定部20は、近端判定情報が遠端側シングルトークを示し、遠端判定情報がダブルトークを示している場合、最終結果をそのまま遠端側シングルトーク(ダブルトークから遠端側シングルトークに変化した)とする。これは、ダブルトークから遠端側シングルトークに変化した場合、遠端側装置においてフィルタ係数の更新がされるまでの間、ダブルトークと判定してしまうためである。 【0042】 また、ST/DT判定部20は、近端判定情報が遠端側シングルトークを示し、遠端判定情報が無音を示している場合、最終結果をそのまま遠端側シングルトークとする。ST/DT判定部20は、最終結果が遠端側シングルトークの場合であっても、無音の場合であっても、ともにエコーサプレッサ17に信号減衰をさせるため、そのまま遠端側シングルトークとする。 【0043】 ST/DT判定部20は、近端判定情報がダブルトークを示し、遠端判定情報が近端側シングルトークを示している場合、ダブルトーク(初期)または遠端側シングルトークとする。ここで、ST/DT判定部20は、過去の最終結果を参照する。直前の最終結果がダブルトークを示していれば、今回の最終結果を遠端側シングルトークとして判定する。これは、自装置においてフィルタ係数の更新がされるまでの間、ダブルトークと判定してしまうためである。直前の最終結果が遠端側シングルトークを示していれば、今回の最終結果をダブルトークとして判定する。これは、遠端側装置においてフィルタ係数の更新がされるまでの間、近端側シングルトークと判定してしまうためである。 【0044】 また、ST/DT判定部20は、近端判定情報がダブルトークを示し、遠端判定情報が遠端側シングルトークを示している場合、最終結果を近端側シングルトーク(ダブルトークから近端側シングルトークに変化した)とする。これは、ダブルトークから近端側シングルトークに変化した場合、自装置装置においてフィルタ係数の更新がされるまでの間、ダブルトークと判定してしまうためである。 【0045】 また、ST/DT判定部20は、近端判定情報がダブルトークを示し、遠端判定情報もダブルトークを示している場合、最終結果をそのままダブルトークとする。近端判定情報がダブルトークを示し、遠端判定情報が無音を示している場合、最終結果を近端側シングルトーク(近端側で発話を開始し、遠端側で発話を停止した)とする。 【0046】 ST/DT判定部20は、近端判定情報が無音を示し、遠端判定情報が近端側シングルトークを示している場合、最終結果を遠端側シングルトーク(無音から遠端側シングルトークに変化した)とする。これは、無音から遠端側シングルトークに変化した場合、自装置においてフィルタ係数の更新がされるまでの間、無音と判定してしまうためである。 【0047】 また、ST/DT判定部20は、近端判定情報が無音を示し、遠端判定情報が遠端側シングルトークを示している場合、最終結果をそのまま無音とする。ST/DT判定部20は、最終結果が遠端側シングルトークの場合であっても、無音の場合であっても、ともにエコーサプレッサ17に信号減衰をさせるため、そのまま無音とする。 【0048】 また、ST/DT判定部20は、近端判定情報が無音を示し、遠端判定情報がダブルトークを示している場合、最終結果を遠端側シングルトーク(近端側で発話を停止し、遠端側で発話を開始した)とする。近端判定情報が無音を示し、遠端判定情報も無音を示している場合、最終結果をそのまま無音とする。 【0049】 なお、遠端判定情報抽出部12が遠端判定情報を抽出できない場合は、近端判定情報をそのまま最終結果とすればよい。 【0050】 以上のようにして、ST/DT判定部20は、最終結果を判定し、この最終結果に基づいて、エコーサプレッサ17の信号減衰の有無、およびそのレベルを決定する。最終結果が遠端側シングルトーク、または無音の場合、エコーサプレッサ17に信号減衰をさせ、近端側シングルトーク、またはダブルトークの場合、エコーサプレッサ17に信号減衰をさせないように設定する。なお、ダブルトークの場合であっても、エコーサプレッサ17に信号減衰をさせるようにしてもよい。この場合、遠端側シングルトーク、無音の場合よりも減衰レベルは小さくする。ダブルトークの場合に少しだけ信号減衰をさせることで、エコー発生の危険性を低減することができる。 【0051】 なお、この実施形態では、最終結果に基づいて、エコーサプレッサ17の信号減衰の有無、およびそのレベルを決定する例について説明したが、この例に限るものではない。例えば、信号処理部18のON/OFF制御をしてもよい。また、遠端側シングルトーク以外のときに適応フィルタ16のフィルタ係数更新速度を停止、または更新を遅くするようにしてもよい。 【0052】 次に、図3は、ST/DT判定部20の動作を示すフローチャートである。ST/DT判定部20は、まず収音信号が所定のレベル以上であるか否かを判断する(s11)。所定のレベル未満であれば、近端判定情報を無音とする(s12)。所定のレベル以上であれば、放音信号が所定のレベル(収音信号のレベルと同じであっても、異なっていてもよい)以上であるか否かを判断する(s13)。放音信号が所定のレベル未満であれば、近端判定情報を近端側シングルトークとする(s17)。放音信号が所定のレベル以上であれば、収音信号と擬似回帰音声信号の相関係数を求める(s14)。この相関係数が第1の閾値未満であれば、近端判定情報を近端側シングルトークとする(s14→s17)。相関係数が第1の閾値以上〜第2の閾値未満であれば、近端判定情報をダブルトークとする(s14→s15)。相関係数が第2の閾値以上であれば近端判定情報を遠端側シングルトークとする(s14→s16)。 【0053】 ST/DT判定部20は、以上のようにして近端判定情報を求め、これを判定情報付加部19に出力する(s18)。その後、遠端判定情報が有るか否かを判断する(s19)。遠端判定情報が無ければ、近端判定情報をそのまま最終結果として判定する(s20)。遠端判定情報が有れば、図2に示した判定テーブル、および過去の最終結果を読み出し、これらに基づいて今回の最終結果を判定する(s21)。最後に、判定した最終結果に基づいてエコーサプレッサ17の信号減衰の有無、およびそのレベルを決定する(s22)。 【0054】 以上のように、本実施形態の音声会議装置は、自装置で判定した結果と、遠端側から受信した遠端判定情報と、に基づいて最終結果を判定するため、遠端側シングルトーク、近端側シングルトーク、ダブルトーク、無音の検知精度が向上する。特に、遠端側シングルトークは、放音信号のレベルが高く、収音信号もある程度のレベルを有するためにダブルトークと誤認する可能性が高いが、遠端判定情報として近端側シングルトークを示す情報を受信することで、ダブルトークと誤認する可能性を抑えることができる。近端側シングルトークは収音信号のみ高レベルであるため、ダブルトークと誤認することは少なく、この情報を遠端側から受信することで、検知精度が大きく向上することとなる。 【図面の簡単な説明】 【0055】 【図1】音声会議装置の構成を示すブロック図である。 【図2】判定テーブルを示す図である。 【図3】ST/DT判定部20の動作を示すフローチャートである。 【符号の説明】 【0056】 11−入出力I/F 12−遠端判定情報抽出部 13−スピーカ 14−マイク 15−加算器 16−適応フィルタ 17−エコーサプレッサ 18−信号処理部 19−判定情報付加部 20−ST/DT判定部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004075 【氏名又は名称】ヤマハ株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月31日(2006.8.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084548 【弁理士】 【氏名又は名称】小森 久夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−60938(P2008−60938A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−235746(P2006−235746) |
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