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【発明の名称】 パネル取り付け構造、パネル取り付け方法および電話機
【発明者】 【氏名】吉田 伸一

【氏名】二藤部 健治

【要約】 【課題】本発明は、格別な接着剤や爪を用いることなくカバーパネルを筐体に固定することができ、外観面やコスト的な面で有利となるパネル取り付け構造の提供を目的する。

【構成】パネル取り付け構造は、開口部40が形成された上壁12を有する筐体6と、開口部40に嵌合されたカバーパネル27と、筐体6に固定された液晶表示装置26とを備えている。筐体6は、上壁12と後壁13とで規定される角部に開口する第1の開口端41aと、上壁12と前壁14とで規定される角部に開口する第2の開口端41bを有する。カバーパネル27は、第1の開口端41aに露出する第1の端面46aと、第2の開口端41bに露出する第2の端面46bと、側縁部51a,51bから突出するフランジ部52a,52bとを有する。液晶表示装置26は、フランジ部52a,52bの一端53に対応する位置に係合部36a,36bを有する。フランジ部52a,52bの一端53は係合部36a,36bに突き当たり、フランジ部52a,52bの他端54は筐体6に突き当たる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する第1の壁と、上記第1の壁の一端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第2の壁と、上記第1の壁の他端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第3の壁と、を含み、上記開口部が上記第1の壁と上記第2の壁とで規定される角部に連続して開口する第1の開口端と、上記第1の壁と上記第3の壁とで規定される角部に連続して開口する第2の開口端とを有する筐体と、
上記開口部に嵌合され、上記第1の開口端に露出する第1の端面と、上記第2の開口端に露出する第2の端面とを有するカバーパネルと、
上記筐体に固定され、上記筐体の内側から上記カバーパネルと向かい合う内蔵部品と、を具備し、
上記カバーパネルは、上記第1の端面と上記第2の端面との間に跨る一対の側縁部と、これら側縁部から突出することで上記筐体の第1の壁と上記内蔵部品との間に介在されるフランジ部と、を有するとともに、上記内蔵部品は、上記フランジ部の一端に対応する位置に係合部を有し、
上記フランジ部の一端は、上記第1の壁と上記内蔵部品との間で上記内蔵部品の係合部に突き当たり、上記フランジ部の他端は、上記第1の壁と上記内蔵部品との間で上記筐体に突き当たることを特徴とするパネル取り付け構造。
【請求項2】
請求項1の記載において、上記カバーパネルの第1の端面は、上記第2の壁の外面と同一面上に位置し、上記カバーパネルの第2の端面は、上記第3の壁の外面と同一面上に位置することを特徴とするパネル取り付け構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2の記載において、上記カバーパネルは、上記筐体の開口部から露出する表面と、上記内蔵部品と向かい合う裏面とを有し、この裏面はフラットであることを特徴とするパネル取り付け構造。
【請求項4】
請求項3の記載において、上記内蔵部品は、情報を表示する表示パネルであり、上記カバーパネルは透明であることを特徴とするパネル取り付け構造。
【請求項5】
請求項3の記載において、上記カバーパネルの表面は、上記第1の壁の外面と同一面上に位置するとともに、上記カバーパネルのフランジ部は、上記第1の壁によって覆い隠されることを特徴とするパネル取り付け構造。
【請求項6】
請求項1の記載において、上記カバーパネルは、上記筐体の内側から上記第1の端面を先頭にした姿勢で上記開口部に差し込むことで、上記フランジ部の一端を上記筐体の第1の壁の内面に突き当て、このフランジ部の一端を支点として上記カバーパネルを上記開口部に向けて回動させることにより上記カバーパネルが上記筐体の内側から上記開口部に入り込み、この状態で上記カバーパネルを上記第2の端面の方向にスライドさせることで、上記カバーパネルが上記筐体の第2の壁と第3の壁との間に跨るとともに、上記フランジ部の他端が上記筐体の第3の壁に突き当たることを特徴とするパネル取り付け構造。
【請求項7】
請求項6の記載において、上記カバーパネルは、上記第1の端面を有する第1の端部と、上記第2の端面を有する第2の端部と、を含み、
上記フランジ部の一端は、上記カバーパネルの第1の端面から上記カバーパネルのスライド方向に離れているとともに、上記フランジ部の他端は、上記カバーパネルの第2の端面から上記カバーパネルのスライド方向に離れており、
上記筐体の第1の壁は、上記カバーパネルの第1の端部が摺動可能に重なる第1の支持面を有するとともに、上記筐体の第2の壁は、上記カバーパネルの第2の端部が摺動可能に重なる第2の支持面を有し、
上記カバーパネルのスライド方向に沿う上記第2の支持面の幅寸法をW、上記カバーパネルの第1の端面から上記フランジ部の一端までの長さ寸法をL1、上記カバーパネルの第2の端面から上記フランジ部の他端までの長さ寸法をL2、とした時、
W+L2<L1
の関係を満たすことを特徴とするパネル取り付け構造。
【請求項8】
請求項6又は請求項7の記載において、上記内蔵部品は、上記カバーパネルを上記第2の端面の方向にスライドさせた状態で上記筐体に固定され、この内蔵部品の係合部と上記筐体の第3の壁との間で上記フランジ部が上記カバーパネルのスライド方向に挟み込まれることを特徴とするパネル取り付け構造。
【請求項9】
請求項1の記載において、上記筐体は、上記第1ないし第3の壁を有するトップカバーと、このトップカバーが被さるベースとを含み、上記内蔵部品は上記トップカバーに固定されるとともに、上記ベースは上記トップカバーと協働して上記内蔵部品を覆うことを特徴とするパネル取り付け構造。
【請求項10】
開口部を有する第1の壁と、上記第1の壁の一端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第2の壁と、上記第1の壁の他端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第3の壁と、を含み、上記開口部が上記第1の壁と上記第2の壁とで規定される角部に連続して開口する第1の開口端と、上記第1の壁と上記第3の壁とで規定される角部に連続して開口する第2の開口端とを有する筐体と、
上記第1の開口端に露出する第1の端面と、上記第2の開口端に露出する第2の端面と、上記第1の端面と上記第2の端面とを結ぶ一対の側縁部から突出するフランジ部とを有するカバーパネルと、を備え、
上記カバーパネルを上記筐体の開口部に固定するパネル取り付け方法であって、
上記カバーパネルを上記筐体の内側から上記第1の端面を先頭にした姿勢で上記開口部に差し込むことにより、上記フランジ部の一端を上記筐体の第1の壁の内面に突き当て、
上記フランジ部の一端を支点として上記カバーパネルを上記開口部に向けて回動させることにより上記カバーパネルを上記筐体の内側から上記開口部に嵌め込み、
上記カバーパネルを上記第2の端面の方向にスライドさせることで、上記カバーパネルを上記第2の壁と上記第3の壁との間に跨るように架け渡すとともに、上記フランジ部の他端を上記筐体に突き当て、
この後、上記筐体の内面に内蔵部品を固定して、この内蔵部品と上記筐体の第1の壁との間に上記フランジ部を介在させるとともに、上記内蔵部品を上記フランジ部の一端に突き当てることで、上記フランジ部を上記筐体との間で上記カバーパネルのスライド方向に挟み込むことを特徴とするパネル取り付け方法。
【請求項11】
請求項10の記載において、上記カバーパネルのフランジ部を上記筐体と上記内蔵部品との間で挟み込んだ時に、上記カバーパネルの第1の端面が上記第2の壁の外面と同一面上に位置するとともに、上記カバーパネルの第2の端面が上記第3の壁の外面と同一面上に位置することを特徴とするパネル取り付け方法。
【請求項12】
開口部を有する第1の壁と、上記第1の壁の一端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第2の壁と、上記第1の壁の他端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第3の壁と、を含み、上記開口部が上記第1の壁と上記第2の壁とで規定される角部に連続して開口する第1の開口端と、上記第1の壁と上記第3の壁とで規定される角部に連続して開口する第2の開口端とを有する電話機本体と、
上記開口部に嵌合され、上記第1の開口端に露出する第1の端面と、上記第2の開口端に露出する第2の端面とを有する透明なカバーパネルと、
上記電話機本体に収容され、上記電話機本体の内側から上記カバーパネルと向かい合う表示面を有する表示装置と、を具備し、
上記カバーパネルは、上記第1の端面と上記第2の端面との間に跨る一対の側縁部と、これら側縁部から突出することで、上記電話機本体の第1の壁と上記表示装置との間に介在されるフランジ部と、を有するとともに、上記表示装置は、上記フランジ部の一端に対応する位置に係合部を有し、
上記フランジ部の一端は、上記第1の壁と上記表示装置との間で上記表示装置の係合部に突き当たり、上記フランジ部の他端は、上記第1の壁と上記表示装置との間で上記筐体に突き当たることを特徴とする電話機。
【請求項13】
請求項12の記載において、上記カバーパネルの第1の端面は、上記第2の壁の外面と同一面上に位置し、上記カバーパネルの第2の端面は、上記第3の壁の外面と同一面上に位置することを特徴とする電話機。
【請求項14】
請求項12又は請求項13の記載において、上記カバーパネルは、上記電話機本体の開口部から露出する表面と、上記表示面と向かい合う裏面とを有し、この裏面はフラットであることを特徴とする電話機。
【請求項15】
請求項12の記載において、上記表示装置は、表示面を有する表示パネルと、この表示パネルを支持するホルダとを含み、上記ホルダは、上記電話機本体の第1の壁の内面に固定されて、この第1の壁との間で上記カバーパネルを保持することを特徴とする電話機。
【請求項16】
請求項15の記載において、上記ホルダは、上記係合部を有することを特徴とする電話
機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液晶表示パネルを覆うカバーパネルを筐体に固定するパネル取り付け構造およびパネル取り付け方法に関する。さらに、本発明は、電話機本体に液晶表示パネルを覆うカバーパネルを取り付けた電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
事務用あるいは家庭用の電話機は、例えば電話番号、カレンダー、時刻および発信・着信状況等を表示する表示部を備えている。
【0003】
この種の表示部は、電話機の外郭となる筐体に収容された液晶表示パネルと、上記筐体の上面に形成された四角い開口部と、この開口部に保持枠を介して支持された透明なカバーパネルとを有している。
【0004】
開口部は、四つの縁により取り囲まれて、筐体の上面の見やすい領域に位置している。保持枠は、カバーパネルの外周部を取り囲んで保持するとともに、上記筐体の開口部に嵌め込まれている。これにより、カバーパネルが液晶表示パネルの表示面と向かい合い、この表示面がカバーパネルを透過して電話機の外から見えるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このような従来の電話機では、筐体の上面に開口部を取り囲む縁が位置するので、カバーパネルの大きさが制限されたり、電話機の外観デザインが制約を受けることがあり得る。
【0006】
このことから、近年、筐体の開口部を筐体の上面と側面とで規定される角部に連続して開口するように延長するとともに、カバーパネルの端面を上記筐体の上面と側面とで規定される角部から露出させ、表示部回りの意匠的効果を高めることが試されている。
【0007】
カバーパネルの端面を筐体の外に露出させると、カバーパネルの外周部を保持枠で取り囲んで保持することができなくなる。このため、カバーパネルの端部を接着剤で直接筐体に固定したり、あるいはカバーパネルの裏面に係合爪を設けて、この係合爪を筐体に引っ掛けるといった固定方法が採用されることになる。
【特許文献1】特開2000−305477号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、カバーパネルを筐体に接着する固定方法では、カバーパネル又は筐体に接着剤を塗布する工程が必要となり、製造コストが嵩むといった問題がある。さらに、カバーパネルを筐体に直に接着してしまうと、カバーパネルを交換することができなくなる。
【0009】
加えて、カバーパネルは、液晶表示パネルの表示面が電話機の外から見えるように透明な材料で形成されている。このため、接着剤や係合爪の部分がカバーパネルを透過して電話機の外から見えてしまい、外観的な面で好ましくないものとなる。
【0010】
それとともに、係合爪はカバーパネルの裏面から突出するので、カバーパネルの裏面全面をフラットに仕上げることが困難となる。この結果、例えばカバーパネルの裏面の所定の領域をマスキングする必要が生じた場合に、係合爪が邪魔となってカバーパネルの裏面に印刷や塗装を施すことができなくなる。
【0011】
したがって、カバーパネルにマスキングを施すに当っては、カバーパネルと筐体との間に専用のマスキングシートや装飾シートを介在させなくてはならない。よって、マスキングシートや装飾シートの分だけ部品点数が増大し、コスト的な面で不利な構成となるのを避けられない。
【0012】
本発明の目的は、カバーパネルの端面を筐体に外に露出させるに当たり、格別な接着剤や爪を用いることなくカバーパネルを筐体に固定することができ、外観面やコスト的な問題を解消できるパネル取り付け構造およびパネル取り付け方法を得ることにある。
【0013】
本発明の他の目的は、カバーパネルの端面を電話機本体の外に露出させるに当たり、格別な接着剤や爪を用いることなくカバーパネルを電話機本体に固定することができ、外観面やコスト的な問題を解消できる電話機を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係るパネル取り付け構造は、
開口部を有する第1の壁と、上記第1の壁の一端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第2の壁と、上記第1の壁の他端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第3の壁と、を含み、上記開口部が上記第1の壁と上記第2の壁とで規定される角部に連続して開口する第1の開口端と、上記第1の壁と上記第3の壁とで規定される角部に連続して開口する第2の開口端とを有する筐体と、
上記開口部に嵌合され、上記第1の開口端に露出する第1の端面と、上記第2の開口端に露出する第2の端面とを有するカバーパネルと、
上記筐体に固定され、上記筐体の内側から上記カバーパネルと向かい合う内蔵部品と、を備えている。
上記カバーパネルは、上記第1の端面と上記第2の端面との間に跨る一対の側縁部と、これら側縁部から突出することで上記筐体の第1の壁と上記内蔵部品との間に介在されるフランジ部と、を有するとともに、上記内蔵部品は、上記フランジ部の一端に対応する位置に係合部を有し、
上記フランジ部の一端は、上記第1の壁と上記内蔵部品との間で上記内蔵部品の係合部に突き当たり、上記フランジ部の他端は、上記第1の壁と上記内蔵部品との間で上記筐体に突き当たることを特徴としている。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係るパネル取り付け方法は、
開口部を有する第1の壁と、上記第1の壁の一端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第2の壁と、上記第1の壁の他端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第3の壁と、を含み、上記開口部が上記第1の壁と上記第2の壁とで規定される角部に連続して開口する第1の開口端と、上記第1の壁と上記第3の壁とで規定される角部に連続して開口する第2の開口端とを有する筐体と、
上記第1の開口端に露出する第1の端面と、上記第2の開口端に露出する第2の端面と、上記第1の端面と上記第2の端面とを結ぶ側縁部から突出するフランジ部とを有するカバーパネルと、を備え、
上記カバーパネルを上記筐体の開口部に固定するパネル取り付け方法であって、
上記カバーパネルを上記筐体の内側から上記第1の端面を先頭にした姿勢で上記開口部に差し込むことにより、上記フランジ部の一端を上記筐体の第1の壁の内面に突き当て、
上記フランジ部の一端を支点として上記カバーパネルを上記開口部に向けて回動させることにより上記カバーパネルを上記筐体の内側から上記開口部に嵌め込み、
上記カバーパネルを上記第2の端面の方向にスライドさせることで、上記カバーパネルを上記第2の壁と上記第3の壁との間に跨るように架け渡すとともに、上記フランジ部の他端を上記筐体に突き当て、
この後、上記筐体の内面に内蔵部品を固定して、この内蔵部品と上記筐体の第1の壁との間に上記フランジ部を介在させるとともに、上記内蔵部品を上記フランジ部の一端に突き当てることで、上記フランジ部を上記筐体との間で上記カバーパネルのスライド方向に挟み込むこと、を特徴としている。
【0016】
さらに、本発明の一つの形態に係る電話機は、
開口部を有する第1の壁と、上記第1の壁の一端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第2の壁と、上記第1の壁の他端から上記第1の壁と交差する方向に延びる第3の壁と、を含み、上記開口部が上記第1の壁と上記第2の壁とで規定される角部に連続して開口する第1の開口端と、上記第1の壁と上記第3の壁とで規定される角部に連続して開口する第2の開口端とを有する電話機本体と、
上記開口部に嵌合され、上記第1の開口端に露出する第1の端面と、上記第2の開口端に露出する第2の端面とを有する透明なカバーパネルと、
上記電話機本体に収容され、上記電話機本体の内側から上記カバーパネルと向かい合う表示面を有する表示装置と、を備えている。
上記カバーパネルは、上記第1の端面と上記第2の端面との間に跨る一対の側縁部と、これら側縁部から突出することで上記電話機本体の第1の壁と上記表示装置との間に介在されるフランジ部と、を有するとともに、上記表示装置は、上記フランジ部の一端に対応する位置に係合部を有し、
上記フランジ部の一端は、上記第1の壁と上記表示装置との間で上記表示装置の係合部に突き当たり、上記フランジ部の他端は、上記第1の壁と上記表示装置との間で上記筐体に突き当たることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、カバーパネルを筐体内の内蔵部品を利用して筐体に固定することができ、カバーパネルを固定するための接着剤や爪のような専用の構成要素を排除できる。そのため、カバーパネルの固定部分の外観を良好に維持できるとともに、コスト的な面でも有利な構成となる。
【0018】
さらに、カバーパネルの裏面をフラットな面としてここに直接印刷や塗装を施すことができる。よって、例えばカバーパネルにマスキングや装飾を施すに当って、専用のマスキングシートや装飾用シートが不要となり、この点でもコストの低減に寄与する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明の実施の形態を、電話機に適用した図面に基づいて説明する。
【0020】
図1および図2は、例えば事務用および家庭用等の一般的用途を想定した電話機1を開示している。電話機1は、台座2と、この台座2の上に支持された電話機本体3と、電話機本体3にコード4を介して接続されたハンドセット5とを備えている。
【0021】
電話機本体3は、合成樹脂製の筐体6を有している。筐体6は、ベース7とトップカバー8とで構成されている。ベース7は、台座2に支持される半円筒形の脚部10と、この脚部10の上端に連続して形成された四角い底壁11とを有している。
【0022】
トップカバー8は、上壁12、後壁13、前壁14および左右の側壁15を有し、下方に向けて開口する箱状をなしている。トップカバー8の上壁12、後壁13および前壁14は、夫々筐体6の第1の壁、第2の壁および第3の壁の一例となっている。後壁13は、上壁12の一端に位置する後端縁から下向きに延びている。前壁14は、上壁12の他端に位置する前縁から下向きに延びている。このため、後壁13および前壁14は、上壁12と交差する方向に延びて、電話機本体3の奥行き方向に向かい合っている。
【0023】
図3および図4に示すように、トップカバー8は、ベース7の底壁11の上に被せられている。後壁13、前壁14および側壁15の下縁部は、底壁11の外周部に突き合わされている。ベース7の底壁11は、その内面の四隅から上向きに突出する複数の第1のボス部16を有している。トップカバー8の上壁12は、その内面の四隅から下向きに突出する複数の第2のボス部17を有している。第1のボス部16と第2のボス部17とは、同軸状に突き合わされるとともに、複数のねじ18を介して連結されている。そのため、ねじ18は、ベース7とトップカバー8とを互いに結合している。
【0024】
図1および図2に示すように、トップカバー8の上壁12は、筐体6の上面を構成している。この筐体6の上面に複数のダイヤルボタン20、複数の固定機能ボタン21および複数のフリーアサインボタン22が配置されている。
【0025】
さらに、筐体6の上面に第1の液晶表示部23および第2の液晶表示部24が設置されている。第1の液晶表示部23は、例えば電話番号、カレンダー、時刻および発信・着信状況等を表示するためのものであり、ダイヤルボタン20および固定機能ボタン21と隣り合っている。
【0026】
第2の液晶表示部23は、例えばフリーアサインボタン22に個々に設定した複数の外線番号25を表示するものであって、筐体6の奥行き方向に延びている。本実施の形態によると、フリーアサインボタン22は、第2の液晶表示部24の幅方向に沿う両側に二列に振り分けて配置されている。
【0027】
図6に示すように、第2の液晶表示部24は、液晶表示装置26およびカバーパネル27を備えている。液晶表示装置26は、内蔵部品の一例であって、上記筐体6の内部に収容されている。
【0028】
液晶表示装置26は、液晶表示パネル28、パネルホルダ29およびプリント回路板30を備えている。液晶表示パネル28は、筐体6の奥行き方向に延びる長方形状をなしている。液晶表示パネル28は、上記外線番号25を表示するフラットな表示面28aを有している。
【0029】
パネルホルダ29は、液晶表示パネル28を搭載している。パネルホルダ29は、液晶表示パネル28の長軸方向に沿う一対の側板31a,31bと、液晶表示パネル28の短軸方向に沿う一対の端板32a,32bとを有する枠状をなしている。側板31a,31bおよび端板32a,32bは、液晶表示パネル28を取り囲んで保持している。さらに、パネルホルダ29は、その四隅から下向きに突出する複数の脚部33を有している。
【0030】
図3ないし図5に示すように、プリント回路板30は、ベース7の底壁11とパネルホルダ29との間に介在されている。プリント回路板30の四隅部は、トップカバー8の上壁12の内面から下向きに突出する複数の第3のボス部34にねじ35を介して固定されている。
【0031】
パネルホルダ29の脚部33は、プリント回路板30の上面と第3のボス部34の下面との間に介在されて、プリント回路板30と一緒にトップカバー8に固定されている。このため、トップカバー8が被さるベース7は、トップカバー8と協働して液晶表示装置26を覆っている。
【0032】
図6に示すように、パネルホルダ29の側板31a,31bは、その長手方向に沿う一端に係合部36a,36bを有している。係合部36a,36bは、側板31a,31bの側方および上方に向けて張り出している。
【0033】
上記カバーパネル27は、液晶表示パネル28の表示面28aを上方から覆うようにトップカバー8の上壁12に組み込まれている。上壁12は、液晶表示パネル28に対応する位置に開口部40を有している。開口部40は、筐体6の奥行き方向に沿うように上壁12を横断している。
【0034】
図6に示すように、開口部40は、その長手方向に沿う第1の開口側縁40aおよび第2の開口側縁40bと、長手方向に離間した第1の開口端41aおよび第2の開口端41bとを有している。
【0035】
第1および第2の開口側縁40a,40bは、筐体6の幅方向に互いに間隔を存して平行に配置されている。第1の開口端41aは、トップカバー8の上壁12と後壁13とで規定される角部に連続して開口している。第2の開口端41bは、トップカバー8の上壁12と前壁14とで規定される角部に連続して開口している。
【0036】
このことから、トップカバー8の後壁13は、開口部40の第1の開口端41aに露出する平坦な第1の支持面42を有している。同様に、トップカバー8の前壁14は、開口部40の第2の開口端41bに露出する平坦な第2の支持面43を有している。
【0037】
カバーパネル27は、例えば透明な合成樹脂材料により構成されている。カバーパネル27は、トップカバー8の開口部40にきっちりと嵌まり合うような長方形の板状をなしている。
【0038】
図1、図2および図6に示すように、カバーパネル27は、その長手方向に離間した第1の端部45aおよび第2の端部45bを備えている。カバーパネル27の第1の端部45aは、第1の端面46aを有している。第1の端面46aは、開口部40の第1の開口端41aに露出するとともに、トップカバー8の後壁13の外面と同一面上に位置している。
【0039】
カバーパネル27の第2の端部45bは、第2の端面46bを有している。第2の端面46bは、開口部40の第2の開口端41bに露出するとともに、トップカバー8の前壁14の外面と同一面上に位置している。
【0040】
カバーパネル27は、表面47および裏面48を有している。表面47は、開口部40から露出するとともに、トップカバー8の上壁12の外面と同一面上に位置している。裏面48は、トップカバー8の内側に位置して液晶表示パネル28の表示面28aと向かい合っている。この裏面48は、凹凸のないフラットな面となっている。
【0041】
図2に示すように、カバーパネル27の外周部に、液晶表示パネル28の表示面28aから外れた領域を覆い隠す被覆部50が形成されている。被覆部50は、例えばカバーパネル27のフラットな裏面48に直接印刷や塗装を施すことにより形成され、カバーパネル27を透過して見える表示面28aを取り囲んでいる。
【0042】
なお、カバーパネル27に例えば模様や文字のような装飾を施す場合、この装飾は、上記被覆部50と同様に、カバーパネル27のフラットな裏面48に印刷や塗装を施すことにより形成することができる。
【0043】
さらに、カバーパネル27は、一対の側縁部51a,51bを有している。側縁部51a,51bは、カバーパネル27の長手方向に延びるとともに、第1の端面46aと第2の端面46bとの間を結んでいる。
【0044】
カバーパネル27の側縁部51a,51bに夫々フランジ部52a,52bが形成されている。フランジ部52a,52bは、カバーパネル27の長手方向に沿って一直線状に延びているとともに、側縁部51a,51bの側方に突出している。
【0045】
フランジ部52a,52bは、夫々一端53と他端54とを有している。フランジ部52a,52bの一端53は、カバーパネル27の第1の端面46aよりも第2の端面46bの方向にずれた位置にあり、この第1の端面46aから離れている。フランジ部52a,52bの他端54は、カバーパネル27の第2の端面46bよりも第1の端面46aの方向にずれた位置にあり、この第2の端面46bから離れている。
【0046】
フランジ部52a,52bの一端53に側縁部51a,51bの側方に張り出す延出部55が形成されている。この延出部55の存在により、フランジ部52a,52bの一端53は、他端54よりも大きな形状を有している。
【0047】
図5に示すように、カバーパネル27のフランジ部52a,52bは、パネルホルダ29の側板31a,31bと上壁12の内面との間に介在されて、これら両者間で筐体6の厚み方向に挟み込まれている。これにより、筐体6の厚み方向および幅方向に沿うカバーパネル27の位置決めがなされている。
【0048】
図3および図4に示すように、カバーパネル27のフランジ部52a,52bの一端53は、パネルホルダ29の係合部36a,36bに突き当たっている。さらに、フランジ部52a,52bの他端54は、トップカバー8の上壁12と前壁14とで規定される角部の内面に突き当たっている。
【0049】
このため、フランジ部52a,52bは、パネルホルダ29の係合部36a,36bとトップカバー8の角部との間でカバーパネル27の長手方向に挟み込まれている。これにより、筐体6の奥行き方向に沿うカバーパネル27の位置決めがなされている。
【0050】
次に、カバーパネル27をトップカバー8に固定する手順について説明する。
【0051】
まず、トップカバー8とベース7とを互いに分離させる。次に、図7に示すように、カバーパネル27の第1の端面46aが上向きとなるようにカバーパネル27を起立させ、このカバーパネル27を第1の端面46aを先頭にした斜めの姿勢でトップカバー8の下方から開口部40に差し込む。
【0052】
これにより、カバーパネル27の第1の端部45aが開口部40を貫通してトップカバー8の上壁12から突出するとともに、カバーパネル27のフランジ部52a,52bの一端53が開口部40の第1および第2の開口側縁40a,40bに臨む上壁12の内面に突き当たる。
【0053】
この際、フランジ部52a,52bの一端53は、極力開口部40の第1の開口端41aに近い位置で上壁12の内面に突き当てることが望ましい。
【0054】
次に、図7に矢印で示すように、フランジ部52a,52bの一端53を支点としてカバーパネル27を開口部40の方向に回動させる。この回動により、カバーパネル27がトップカバー8の内側から開口部40に嵌まり込むとともに、カバーパネル27の第1の端部45aが開口部40に臨む第1の支持面42の上に重なり合う。
【0055】
図8に示すように、トップカバー8を開口部40に嵌め込んだ状態では、カバーパネル27の第1の端部45aは、第1の開口端41aからトップカバー8の外に突出している。逆にカバーパネル27の第2の端部45bは、開口部40に臨む第2の支持面43から外れて、トップカバー8の前壁14よりも開口部40の内側に引っ込んでいる。
【0056】
次に、図8に矢印で示すように、カバーパネル27を第2の端部45bの方向にスライドさせて、この第2の端部45bを第2の支持面43の上に重ねる。これにより、カバーパネル27が後壁13の第1の支持面42と前壁14の第2の支持面43の間に跨るとともに、カバーパネル27の表面47が上壁12の外面と同一面上に位置する。
【0057】
カバーパネル27を第2の端面46bの方向にさらにスライドさせると、フランジ部52a,52bの他端54がトップカバー8の上壁12と前壁14とで規定される角部の内面に突き当たる。フランジ部52a,52bの他端54がトップカバー8の角部に突き当たった状態では、カバーパネル27の第1の端面46aがトップカバー8の後壁13の外面と同一面上に位置する。同様に、カバーパネル27の第2の端面46bがトップカバー8の前壁14の外面と同一面上に位置する。
【0058】
最後に、トップカバー8の第3のボス部34にねじ35を介してプリント回路板30とパネルホルダ29を一緒に固定する。この固定により、カバーパネル27のフランジ部52a,52bがパネルホルダ29の側板31a,31bと上壁12の内面との間に介在されて、これら側板31a,31bと上壁12との間で挟み込まれる。
【0059】
これと同時に、パネルホルダ29の側板31a,31bの一端に位置する係合部36a,36bがフランジ部52a,52bの一端53に突き当たる。本実施の形態によると、フランジ部52a,52bの一端53は、延出部55の存在によりフランジ部52a,52bの他端54よりも大きな形状を有するので、パネルホルダ29の係合部36a,36bがフランジ部52a,52bの一端53に確実に突き当たる。
【0060】
この結果、カバーパネル27のフランジ部52a,52bがパネルホルダ29の係合部36a,36bとトップカバー8の角部との間でカバーパネル27のスライド方向に挟み込まれる。
【0061】
このことにより、カバーパネル27は、トップカバー8の厚み方向、幅方向および奥行き方向に対する位置が決められた状態でトップカバー8の開口部40に固定され、一連のカバーパネル27の取り付け作業が完了する。
【0062】
カバーパネル27は、上記のようにトップカバー8の開口部40内で回動させた後、この開口部40内でスライドさせることで、カバーパネル27の第1および第2の端面46a,46bが開口部40の第1および第2の開口端41a,41bに露出するようになっている。
【0063】
このようなカバーパネル27の動きを可能とするためには、図6に示すように、カバーパネル27のスライド方向に沿う第2の支持面43の幅寸法をW、カバーパネル27の第1の端面46aからフランジ部52a,52bの一端53に至るカバーパネル27のスライド方向に沿う長さ寸法をL1、カバーパネル27の第2の端面46aからフランジ部52a,52bの他端54に至るカバーパネル27のスライド方向に沿う長さ寸法をL2とした時、
W+L2<L1
の関係に規定することが必須の要件となる。
【0064】
すなわち、L1の値がW+L2の値よりも小さいと、カバーパネル27を開口部40に向けて回動させた時に、カバーパネル27の第2の端部45bがトップカバー8の前壁14と干渉してしまい、カバーパネル27をトップカバー8の内側から開口部40に嵌め込むことが不可能となる。
【0065】
このような本発明の実施の形態によれば、カバーパネル27のフランジ部52a,52bは、パネルホルダ29の側板31a,31bとトップカバー8の上壁14との間で筐体6の厚み方向に挟み込まれる。それとともに、フランジ部52a,52bは、トップカバー8の上壁12と前壁14とで規定される角部とパネルホルダ29の係合部36a,36bとの間でカバーパネル27のスライド方向に挟み込まれる。
【0066】
これにより、筐体6の厚み方向、幅方向および奥行き方向へのカバーパネル27の位置が定まり、このカバーパネル27は、開口部40に嵌め込まれた状態で筐体6のトップカバー8に固定される。
【0067】
したがって、カバーパネル27をパネルホルダ29を利用してトップカバー8に固定することができ、カバーパネル27を固定するための専用の接着剤や爪のような構成要素を排除することができる。この結果、カバーパネル27の固定部分の外観を良好に維持できるとともに、コスト的な問題も同時に解消することができる。
【0068】
さらに、カバーパネル27の裏面48に固定用の爪を設ける必要がないので、この裏面48を凹凸のないフラットな面に仕上げることができる。このため、カバーパネル27の裏面48に直接印刷や塗装を施すことで、このカバーパネル27に被覆部50を形成することができる。よって、専用のマスキングシートや装飾用シートが不要となり、その分、部品点数を削減して、より一層のコストの低減が可能となる。
【0069】
加えて、カバーパネル27のフランジ部52a,52bは、トップカバー8の上壁12によって覆い隠されるので、カバーパネル27の固定部分が電話機1の外から見えることはない。このため、カバーパネル27の第1および第2の端面46a,46bをトップカバー8の外に意図的に露出させたことと合わせて、カバーパネル27回りを独創的なデザインとすることができ、第2の液晶表示部24の意匠的効果を飛躍的に高めることができる。
【0070】
なお、本発明は上記実施の形態に特定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施可能である。
【0071】
上記実施の形態では、筐体内に収容されてカバーパネルと向かい合う内蔵部品を液晶表示装置としたが、本発明はこれに限定されない。この内蔵部品としては、例えばバッテリや着脱可能なカードでもよく、筐体の外から見えることを要件とする部品であればその種類を問わない。
【0072】
さらに、本発明に係るパネル取り付け構造は、電話機に限らず、携帯形の情報端末機器のようなその他の電子機器であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施の形態に係る電話機の斜視図。
【図2】本発明の実施の形態に係る電話機の平面図。
【図3】図2のF3-F3線に沿う断面図。
【図4】図2のF4-F4線に沿う断面図。
【図5】図2のF5-F5線に沿う断面図。
【図6】本発明の実施の形態において、トップカバー、カバーパネル、液晶表示装置およびベースの位置関係を分解して示す斜視図。
【図7】本発明の実施の形態において、カバーパネルをトップカバーの開口部に挿入して、フランジ部の一端をトップカバーに突き当てた状態を示す斜視図。
【図8】本発明の実施の形態において、カバーパネルをトップカバーの開口部に嵌め込んだ状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0074】
3…電話機本体、6…筐体、12…第1の壁(上壁)、13…第2の壁(後壁)、14…第3の壁(前壁)、26…内蔵部品(液晶表示装置)、27…カバーパネル、36a,36b…係合部、40…開口部、41a…第1の開口端、41b…第2の開口端、46a…第1の端面、46b…第2の端面、51a,51b…側縁部、52a,52b…フランジ部。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成18年8月30日(2006.8.30)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊

【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司

【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100092196
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 良郎


【公開番号】 特開2008−60793(P2008−60793A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−233797(P2006−233797)