トップ :: H 電気 :: H04 電気通信技術




【発明の名称】 電話応答装置および電話応答システム
【発明者】 【氏名】永嶋 広之

【氏名】高橋 一隆

【氏名】久保 治

【要約】 【課題】音声応答機能を使用するオペレータにかかる負荷を低減し得る。

【構成】電話通信網NWを介して外線電話端末2から到来した着信呼に応じて音声応答を行う電話応答装置1において、通信制御部10は、前記着信呼に応答して外線電話端末2との通話路を形成する。オフフック検出部11Bは、操作応答部13のオフフック状態を検出する。音声応答処理部19は、当該オフフック状態の検出に応じて音声ファイルを再生して音声応答信号を生成しこれを前記通話路に送出する。通話制御部10は、音声ファイルの再生の終了に応じて音声入出力部14,15を前記通話路に接続する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話通信網を介して外線電話端末から到来した着信呼に応じて音声応答を行う電話応答装置であって、
前記着信呼に応答して前記外線電話端末との通話路を形成する通信制御部と、
手動操作に応じてオフフック動作をなす操作応答部と、
音声信号を入出力する音声入出力部と、
前記着信呼の存在下において前記操作応答部のオフフック状態を検出するオフフック検出部と、
当該オフフック状態の検出に応じて音声ファイルを再生して音声応答信号を生成しこれを前記通話路に送出する音声応答処理部と、を備え、
前記通信制御部は、前記音声ファイルの再生の終了に応じて前記音声入出力部を前記通話路に接続することを特徴とする電話応答装置。
【請求項2】
請求項1記載の電話応答装置であって、前記音声応答処理部は、前記音声ファイルの再生が終了したとき、前記音声入出力部または前記表示部をして前記音声ファイルの再生終了を通知せしめることを特徴とする電話応答装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の電話応答装置であって、前記操作応答部からの指示に応じて、前記音声入出力部で入力された音声信号を前記音声ファイルに変換して記録媒体に記録する録音処理部をさらに備えることを特徴とする電話応答装置。
【請求項4】
請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の電話応答装置であって、前記音声応答処理部の機能を有効にするか否かを定める情報が設定された設定管理部をさらに備え、
前記音声応答処理部は、前記音声応答処理部の機能を有効にする情報が前記設定管理部に設定されている場合に限り前記音声応答信号を生成することを特徴とする電話応答装置。
【請求項5】
電話通信網を介して外線電話端末から到来した着信呼に応じて複数のオペレータ端末の中から一の選択端末を決定し、当該選択端末に前記着信呼を転送する呼分配制御を実行する電話応答システムであって、
当該転送された着信呼に応じて前記選択端末のオフフック状態を検出するオフフック検出部と、
当該オフフック状態の検出に応じて音声ファイルを再生して音声応答信号を生成する音声応答処理部と、
前記音声応答信号を前記外線電話端末に送信する通信制御部と、
を備えることを特徴とする電話応答システム。
【請求項6】
請求項5記載の電話応答システムであって、前記音声ファイルの再生の終了に応じて、前記通信制御部は、前記選択端末と前記外線電話端末との間の通話を可能にすることを特徴とする電話応答システム。
【請求項7】
請求項5または6記載の電話応答システムであって、前記音声応答処理部は、前記音声ファイルの再生の終了を前記選択端末に通知することを特徴とする電話応答システム。
【請求項8】
請求項5から7のうちのいずれか1項に記載の電話応答システムであって、前記オペレータ端末からの録音要求に応じて、前記オペレータ端末で入力され転送された音声信号を前記音声ファイルに変換し、当該音声ファイルをオペレータの識別子または前記オペレータ端末の識別子に関連付けて記録媒体に記録する録音処理部をさらに備えることを特徴とする電話応答システム。
【請求項9】
請求項8記載の電話応答システムであって、前記音声応答処理部は、前記選択端末に対応する音声ファイルを前記記録媒体から読み出し、当該読み出された音声ファイルを再生して前記音声応答信号を生成することを特徴とする電話応答システム。
【請求項10】
請求項5から9のうちのいずれか1項に記載の電話応答システムであって、前記音声応答処理部の機能を有効にするか否かを定める情報が設定された設定管理部をさらに備え、
前記音声応答処理部は、前記設定管理部において前記音声応答処理部の機能を有効にする情報が設定されている場合に限り、前記音声応答信号を生成することを特徴とする電話応答システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客からの電話に対して音声による自動応答を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
コールセンタシステムは、電話を用いた顧客対応業務を実行するためのシステムであり、近年のコールセンタシステムは、ACD(Automatic Call Distribution:自動呼分配)機能とIVR(Interactive Voice Response:音声自動応答)機能とを有している。ACD機能は、顧客の電話端末からの着信呼に応じて、予め定められたルールに従って複数のオペレータ端末の中から特定のオペレータ端末を選択し、当該選択されたオペレータ端末に着信呼を転送する機能である。IVR機能は、顧客の電話端末からの着信呼を受けると、条件に応じた音声ファイルを選択し、当該選択された音声ファイルを再生することができる。たとえば、IVR機能は、顧客の電話端末からの呼に応答して、「コールセンタの担当者におつなぎします。しばらくお待ちください。」といった定型的な案内音声を自動的に送出することが可能である。この種のACD機能とIVR機能に関する従来技術は、たとえば、特許文献1(特開2004−253913号公報)に開示されている。
【特許文献1】特開2004−253913号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コールセンタのオペレータは、限られた時間内に多数の顧客からの電話に対応しなければならないので、オペレータにかかる負荷は大きい。そこで、オペレータの発話量を削減して負荷を軽減させるために、各オペレータ端末は、オペレータによる入力操作に応じて録音音声を自動再生する音声応答機能を持つことができる。たとえば、オペレータ端末は、オペレータによるボタン押下に応じて、「ABC会社コールセンタ担当のZです。」、「はい、内線123番です。」あるいは「コールセンタ担当のZです。しばらくお待ちください。」といった予め用意された録音音声を再生してこれを送出することが可能である。
【0004】
しかしながら、オペレータは、顧客からの電話を受ける度にボタン押下などの入力操作を実行しなければならず、短時間に多数の電話に対応しなければならない状況では、そのような入力操作がオペレータにとって負荷になるという問題がある。
【0005】
また、一台々々のオペレータ端末に前記の如き音声応答機能を組み込む場合には、コールセンタシステムは全てのオペレータ端末の音声応答機能を一元管理することが難しい。たとえば、「ABC会社コールセンタ担当のZです。」との録音音声を「DE会社コールセンタ担当のYです。」との録音音声へ変更する場合、あるいは、「ABC会社コールセンタ担当のZです。」との録音音声を「製品Xをご提供するABC会社コールセンタ担当のZです。」との録音音声へ変更する場合に、各オペレータ端末に記録されている録音データをオペレータに応じて書き換えなければならず、かかる変更は手間と時間を要する煩雑な作業となるという問題がある。
【0006】
上記に鑑みて本発明の目的の1つは、音声応答機能を使用するオペレータにかかる負荷を低減し得る電話応答装置および電話応答システムを提供することである。また、本発明の他の目的は、コールセンタにおける全てのオペレータ端末の音声応答機能を一元管理し得る電話応答システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、本発明による電話応答装置は、電話通信網を介して外線電話端末から到来した着信呼に応じて音声応答を行う電話応答装置であって、前記着信呼に応答して前記外線電話端末との通話路を形成する通信制御部と、手動操作に応じてオフフック動作をなす操作応答部と、音声信号を入出力する音声入出力部と、前記着信呼の存在下において前記操作応答部のオフフック状態を検出するオフフック検出部と、当該オフフック状態の検出に応じて音声ファイルを再生して音声応答信号を生成しこれを前記通話路に送出する音声応答処理部と、を備え、前記通信制御部は、前記音声ファイルの再生の終了に応じて前記音声入出力部を前記通話路に接続することを特徴としている。
【0008】
本発明による電話応答システムは、電話通信網を介して外線電話端末から到来した着信呼に応じて複数のオペレータ端末の中から一の選択端末を決定し、当該選択端末に前記着信呼を転送する呼分配制御を実行する電話応答システムであって、当該転送された着信呼に応じて前記選択端末のオフフック状態を検出するオフフック検出部と、当該オフフック状態の検出に応じて音声ファイルを再生して音声応答信号を生成する音声応答処理部と、前記音声応答信号を前記外線電話端末に送信する通信制御部と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
上記電話応答装置によれば、電話応答装置の利用者にとって、電話を受ける度に音声応答信号を再生するためのボタン押下やキー入力などの入力操作をせずに済み、音声応答信号の再生終了後、スムーズに相手先からの電話に対応することができるので、電話応答装置の利用者にかかる負荷の軽減が可能になる。
【0010】
上記電話応答システムによれば、オペレータ端末の利用者であるオペレータにとって、電話を受ける度に音声ファイルを再生するためのボタン押下やキー入力などの入力操作をせずに済むので、オペレータにかかる負荷の軽減と顧客対応能力の向上が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る種々の実施例について説明する。
【0012】
<第1実施例>
図1は、本発明に係る第1実施例の電話応答装置1の概略構成を示す機能ブロック図である。電話応答装置1は、通信制御部10、信号処理部11、表示部12、操作応答部(入力操作部)13、音声出力部14および音声入力部15を有しており、これら構成要素10〜15で電話機能が構成される。
【0013】
通信制御部10は、音声電話またはテレビ電話のための通話路を形成する通信制御機能を有する。電話通信網NWは、公衆電話回線網、あるいはIP(インターネット・プロトコル)技術を用いたパケット交換網である。図1に示されるように、外線電話端末である電話端末2と電話応答装置1とは電話通信網NWに接続されている。電話端末2としては、たとえば、固定電話、携帯電話、船舶電話または衛星電話が挙げられる。
【0014】
信号処理部11は、送信すべき音声データを圧縮符号化する機能と、通信制御部10で受信された圧縮符号化信号を復号化する機能とを有する。また信号処理部11は、設定管理部11Aの不揮発性メモリ(図示せず)に記録された設定値に基づいて後述の音声応答処理を制御する機能をも有している。
【0015】
操作応答部13は、入力キー、ボタンおよび切替スイッチを有しており、ユーザーにより入力されたデータや指示を信号処理部11に転送する。ユーザーは操作応答部13を手動操作して、相手先の電話番号の入力、オフフックあるいはオンフックなどの操作を実行できる。表示部12は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)やELD(エレクトロルミネッセントディスプレイ)などの小型表示装置若しくはLEDなどの表示ランプを備え、信号処理部11から転送されたデータを表示する機能を有する。表示部12では、たとえば、現在時刻、電話応答装置1の現在の動作状態、あるいは操作応答部13で入力されたデータの内容が表示される。
【0016】
音声出力部14は、信号処理部11からの音声信号を音波に変換するスピーカー、あるいは、信号処理部11から転送された音声信号を外部スピーカー(図示せず)に出力するインターフェース部である。音声入力部15は、音波を音声信号(電気信号)に変換するマイクロフォン、あるいは、外部装置(図示せず)から受信した音声信号を信号処理部11に転送するインターフェース部である。
【0017】
ユーザーは、電話応答装置1に自己の発話音声を記録することができる。図1を参照すると、電話応答装置1は、録音処理部16および音声記録部17を有しており、録音処理部16は、信号処理部11からの命令に応じて、音声入力部15で入力され転送された音声信号を音声ファイルに変換し、その音声ファイルを使用目的に関連づけて、不揮発性メモリなどの記録媒体である音声記録部17に記録する機能を有する。ユーザーは、操作応答部13を手動操作して録音の開始と終了とを信号処理部11に指示することができる。信号処理部11は、その録音の開始指示に応じて録音処理部16に録音を開始させ、その録音の終了指示に応じて録音処理部16に録音を終了させる。
【0018】
通信制御部10が電話端末2から着信呼を受信すると、信号処理部11は、音声応答処理部18と協働して音声応答処理を実行する。以下、図2を参照しつつ音声応答処理について説明する。図2は、音声応答処理の手順の一例を概略的に示すフローチャートである。
【0019】
図2を参照すると、信号処理部11は、通信制御部10が電話端末2から着信呼を受信するまで待機している。通信制御部10が電話端末2から着信呼を受信したとき(ステップS10)、信号処理部11は、音声出力部14に呼出音信号を与えるか、あるいは表示部12に呼出表示信号を与えることで(ステップS11)、音声出力部14に呼出音を出力させ、あるいは表示部12に呼出メッセージを表示させる。その呼出音または呼出メッセージに応じてユーザーが操作応答部13を手動操作して操作応答部13がオフフック動作をなせば、信号処理部11のオフフック検出部11Bは、操作応答部13のオフフック状態を検出する(ステップS12)。
【0020】
前記ステップS12において、所定回数または所定時間の間、音声出力部14に呼出音を出力させ、あるいは表示部12に呼出メッセージを表示させても、オフフック検出部11Bが操作応答部13のオフフック状態を検出しなかった場合は、信号処理部11は、タイムアウトと判定し(ステップS13)、呼出音信号または呼出表示信号の供給を停止する(ステップS14)。そして信号処理部11は音声応答処理を終了させる。
【0021】
一方、前記ステップS12において、オフフック検出部11Bが操作応答部13のオフフック状態を検出した場合、信号処理部11は、設定管理部11Aに記録された設定情報を参照し、この設定情報に基づいて音声応答処理部18の機能が有効なのか否かを判定する(ステップS15)。ユーザーは、操作応答部13を操作して設定管理部11Aの設定情報を書き換えることが可能である。ステップS15で信号処理部11が音声応答処理部18の機能が有効でないと判定したとき、通信制御部10は、着信呼に応答して形成された通話路に音声入出力部14,15を接続することによって発呼側電話端末2との通話を可能にする(ステップS18)。
【0022】
他方、ステップS15で音声応答処理部18の機能が有効である旨判定したとき、信号処理部11は、音声応答処理部18にナレーション用の録音音声を再生させる(ステップS16)。具体的には、音声応答処理部18は、信号処理部11からの再生命令に応じて、音声記録部17から音声ファイルを読み出しこれを再生して音声応答信号を生成する。音声応答信号は、信号処理部11と通信制御部10を介して電話端末2に送出される。これと並行して、信号処理部11は音声応答信号を音声出力部14に与えるので、電話応答装置1の利用者であるオペレータは、たとえば、「ABC会社コールセンタ担当のZです。」といった自己の録音音声を聴くことが可能である。
【0023】
録音音声の再生が終了した後、音声応答処理部18は、信号処理部11を介して音声出力部14または表示部12に通知信号を与えることにより(ステップS17)、音声出力部14に終了音を出力させ、あるいは表示部12に終了メッセージを表示させる。続けて、信号処理部11は、通話路に音声入出力部14,15を接続することによって発呼側電話端末2との通話を可能にし(ステップS18)、その後、音声応答処理を終了させる。
【0024】
上記の通り、第1実施例の電話応答装置1は、電話端末2から到来した着信呼に応じて操作応答部13がオフフック動作をなしたとき、そのオフフック状態を検出し(ステップS12)、当該検出をトリガとして予め用意した録音音声を自動的に再生し(ステップS16)、録音音声の再生終了後に通話を開始させる(ステップS18)。したがって、電話応答装置1の利用者であるオペレータは、顧客からの電話を受ける度に録音音声を再生するためのボタン押下やキー入力などの入力操作をせずに済み、録音音声の再生終了後、スムーズに顧客からの電話に対応することができるので、オペレータにかかる負荷の軽減と顧客対応能力の向上を図ることが可能になる。
【0025】
なお、上記電話応答装置1の構成の全部または一部は、ハードウェアで実現されてもよいし、あるいは、CPUなどのプロセッサに処理を実行させるプログラムで実現されてもよい。たとえば、電話応答装置1の構成要素11,16〜18は、PC(パーソナル・コンピュータ)のCPUに処理を実行させるプログラムにより実現され得る。また、表示部12にはPCに接続されたモニター装置を使用し、操作応答部13にはPCに接続されたキーボードおよびポインティングデバイスを使用することができる。音声出力部14と音声入力部15としては、PCに有線接続または無線接続されたヘッドセットを使用できる。設定管理部11Aのメモリ部分には、PCに搭載されたハードディスクを使用することが可能である。
【0026】
<第2実施例>
図3は、本発明に係る第2実施例の音声応答システム(コールセンタサーバ)20の概略構成を示す機能ブロック図である。音声応答システム20は、通信制御部21、IVR(Interactive Voice Response)制御部22、信号処理部23、ACD(Automatic Call Distribution)制御部24、設定管理部25およびLANインターフェース部(LANI/F部)30を有する。なお、IVR制御部22は、本発明に係る電話応答システムの「音声応答処理部」に相当するものである。電話通信網NWは、公衆電話回線網、あるいはIP(インターネット・プロトコル)技術を用いたパケット交換網であればよい。図3に示されるように、外線電話端末である電話端末2と通信制御部21とは電話通信網NWに接続されている。電話端末2としては、たとえば、固定電話、携帯電話、船舶電話または衛星電話が挙げられる。
【0027】
音声応答システム20は、LANインターフェース部30を介してLAN40と接続されており、LAN40には複数のオペレータ端末411〜41N(ここで、Nは2以上の整数)が接続されている。オペレータ端末411〜41Nの各々には、オペレータが割り当てられる。また、オペレータ端末411〜41Nの各々は、キーボードやポインティングデバイスなどの操作応答部(OP)と、スピーカー、マイクロフォンおよびディスプレイなどの入出力部(I/O)とを備えており、オペレータは、これら操作応答部(OP)と入出力部(I/O)を用いて顧客からの電話に対応することができる。
【0028】
通信制御部21は、電話端末2から到来した呼に応じて、オペレータ端末の呼び出し、応答、通話路の形成および通話路の切断などのシーケンスを制御する呼制御機能を有している。電話通信網NWがパケット交換網である場合には、通信制御部21は、IETF(Internet Engineering Task Force)の技術仕様であるSIP(Session Initiation Protocol)や、ITU−T(ITU Telecommunication Standardization Sector:国際電気通信連合・電気通信標準化部門)勧告のH.323などの呼制御プロトコルを使用することができる。
【0029】
ACD制御部24は、電話端末2から着信呼を受信すると、端末管理テーブル(図示せず)を参照しつつオペレータ端末411〜41Nを検索して待機中の端末のいずれかを選択する。次いで、通信制御部21は、当該選択された端末41j(jは1〜Nのいずれか)に着信呼を転送して選択端末41jを呼び出す。通信制御部(通話制御部)21は、かかる呼び出しに選択端末41jが応答すれば、後述する音声応答処理の後に、当該選択端末41jと電話端末2との間の通話を可能にする。信号処理部23は、相手先の端末に送信されるべき音声データに圧縮符号化等の信号処理を施したり、相手先の端末から受信した符号化データに復号化等の信号処理を施したりする機能を有する。
【0030】
また音声応答システム20は、録音処理部27および音声記録部28を有している。録音処理部27は、オペレータ端末41i(iは1〜Nのいずれか)からの録音要求に応答して、オペレータ端末41iから転送された音声信号から音声ファイルを生成し、当該音声ファイルをオペレータ端末41iの識別子またはオペレータの識別子に関連づけて音声記録部28の記録媒体に記録する機能を有する。
【0031】
上記構成を有する音声応答システム20の動作を図4を参照しつつ以下に説明する。図4は、音声応答システム20による音声応答処理の手順の一例を概略的に示すフローチャートである。図4を参照すると、通信制御部21が電話端末2から着信呼を受信すると(ステップS40)、ACD制御部24は、オペレータ端末411〜41Nの中から待機中のオペレータ端末41jを選択する(ステップS41)。次いで、通信制御部21は、当該選択端末41jに着信呼を転送して当該選択端末41jを呼び出す(ステップS42)。この呼び出しに応じて選択端末41jは、自己の入出力部(I/O)を通じて、呼出音の鳴動または呼出メッセージの表示を行うことでオペレータに呼び出しを通知することができる。オペレータは、かかる通知に応答する場合には、選択端末41jの操作応答部(OP)を手動操作して操作応答部をオフフック動作させることができる。操作応答部(OP)がオフフック動作をなしたとき、選択端末41jは、当該オフフック動作を示す状態信号を音声応答システム20に転送し、音声応答システム20のオフフック検出部29はその状態信号に基づいて操作応答部(OP)のオフフック状態を検出することができる。
【0032】
オフフック検出部29は、選択端末41jへの着信呼の転送後、所定時間内に選択端末41jにオフフック状態が発生したか否かを検出する(ステップS43)。この検出結果はIVR制御部22に与えられる。所定時間内に選択端末41jのオフフック状態を検出できなかった場合には、オフフック検出部29はタイムアウトと判定する(ステップS44)。この判定結果に応じて通信制御部21は終了処理を行い(ステップS45)、その後、音声応答処理を終了させる。
【0033】
一方、ステップS43でオフフック検出部29が選択端末41jのオフフック状態を検出した場合、IVR制御部22は、当該検出結果に応じて、設定管理部25に記録された設定情報を参照し、この設定情報に基づいて選択端末41jに対する音声応答機能が有効であるか否かを判定する(ステップS46)。なお、オペレータは、音声応答システム20にログインした後、選択端末41jを操作して当該選択端末41jについて音声応答機能を「オン」(有効)または「オフ」(無効)のいずれか一方を選択することができる。この選択結果は、音声応答システム20の設定管理部25に転送され記録される。
【0034】
前記ステップS46で選択端末41jに関する音声応答機能が無効であると判定したとき、IVR制御部22は音声応答処理を実行しない。また、当該判定結果を受けた通信制御部21は、電話端末2と選択端末41jとの間の通話を可能にし(ステップS50)、その後、音声応答処理を終了させる。
【0035】
一方、前記ステップS46で選択端末41jに関する音声応答機能が有効であると判定したとき、IVR制御部22は、さらに音声記録部28を参照して選択端末41jに対応する音声ファイルが記録されているかを判定する(ステップS47)。上述の通り、オペレータは、音声応答システム20にログインした後、選択端末41jを操作して選択端末41jから音声応答システム20へ録音要求を発し、自己の発話音声を選択端末41jの入出力部(I/O)に入力することができる。入出力部(I/O)に入力された音声信号は、音声応答システム20に転送され、録音処理部27によって音声ファイルに変換された後に音声記録部28に記録される。このように選択端末41jのオペレータは、業務開始前に、予め自己の録音音声を音声応答システム20に記録することが可能である。
【0036】
前記ステップS47において、IVR制御部22が選択端末41jに対応する音声ファイルが音声記録部28に記録されていないと判定したとき、当該判定結果を受けた通信制御部21は、電話端末2と選択端末41jとの間の通話を可能にし(ステップS50)、その後、音声応答処理を終了させる。
【0037】
一方、前記ステップS47において選択端末41jに対応する音声ファイルが音声記録部28に記録されていると判定したとき、IVR制御部22は、その音声ファイルを音声記録部28から選択的に読み出し、当該読み出された音声ファイルを再生して音声応答信号を生成する(ステップS48)。この音声応答信号は、通信制御部21により電話端末2に送信される。
【0038】
その後、音声ファイルの再生が終了したとき、IVR制御部22はその再生の終了を選択端末41jに通知する(ステップS49)。かかる通知を受信した選択端末41jは、終了音をスピーカーから出力したり、終了メッセージをディスプレイに表示したりして音声ファイルの再生が終了した旨をオペレータに報知する。続けて、通信制御部21は、電話端末2と選択端末41jとの間の通話を可能にし(ステップS50)、その後、音声応答処理を終了させる。
【0039】
上記の通り、第2実施例の音声応答システム20は、外線電話端末2から到来した着信呼に応じて選択端末41jがオフフック動作をなしたとき、そのオフフック状態を検出し(ステップS43)、当該検出をトリガとして選択端末41jに対応した録音音声を自動的に再生し(ステップS48)、録音音声の再生終了後に通話を可能にする(ステップS50)。したがって、選択端末41jの利用者であるオペレータは、顧客からの電話を受ける度に録音音声を再生するためのボタン押下やキー入力などの入力操作をせずに済み、録音音声の再生終了後、スムーズに顧客からの電話に対応することができるので、オペレータにかかる負荷の軽減と顧客対応能力の向上を図ることが可能になる。
【0040】
また、音声応答システム20は、オペレータ端末411〜41Nの各々に対応する録音音声を音声記録部28に記録する録音処理部27を有するので、録音音声を一元管理することができる。したがって、オペレータ端末411〜41Nに対応する録音音声をオペレータ自身が簡便に且つ短時間で記録あるいは更新することが可能である。
【0041】
なお、上記音声応答システム20の構成の全部または一部は、ハードウェアで実現されてもよいし、あるいは、CPUなどのプロセッサに処理を実行させるプログラムで実現されてもよい。たとえば、音声応答システム20の構成要素22〜25,27,29は、サーバのプロセッサに処理を実行させるプログラムにより実現することができる。構成要素22〜25,27,29を実現するためのプログラムは、単一のサーバに組み込まれてもよいし、あるいは複数のサーバに分散して組み込まれてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る第1実施例の電話応答装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図2】音声応答処理の手順の一例を概略的に示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る第2実施例の音声応答システム(コールセンタサーバ)の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図4】音声応答システムによる音声応答処理の手順の一例を概略的に示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0043】
1 電話応答装置
2 電話端末(外線電話端末)2
10 通信制御部
11 信号処理部
11A 設定管理部
11B オフフック検出部
13 操作応答部
14 音声出力部
15 音声入力部
18 音声応答処理部
20 音声応答システム(コールセンタサーバ)
21 通信制御部
22 IVR(Interactive Voice Response)制御部
24 ACD(Automatic Call Distribution)制御部
26 音声応答処理部
29 オフフック検出部
【出願人】 【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
【出願日】 平成18年8月29日(2006.8.29)
【代理人】 【識別番号】100079119
【弁理士】
【氏名又は名称】藤村 元彦


【公開番号】 特開2008−60655(P2008−60655A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−231864(P2006−231864)