| 【発明の名称】 |
スライド機構用付勢部材、携帯機器のスライド機構及び携帯電話機 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 秀夫
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| 【要約】 |
【課題】携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体との間隔を可及的に狭くすることができるスライド機構用付勢部材を提供する。
【構成】携帯機器を構成すると共に互いにスライド可能に連結された第1筐体及び第2筐体のいずれか一方の筐体に一端部が連結されると共に、他端部が第1筐体及び第2筐体のいずれか他方の筐体に連結されて第1筐体に対して第2筐体を所定の開閉位置から閉成方向又は開成方向にスライド付勢する付勢部材である。この付勢部材が、1本の線材を第1筐体又は第2筐体の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリングであることにより、前記課題を解決した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 携帯機器を構成すると共に互いにスライド可能に連結された第1筐体及び第2筐体のいずれか一方の筐体に一端部が連結されると共に、他端部が前記第1筐体及び前記第2筐体のいずれか他方の筐体に連結されて前記第1筐体に対して前記第2筐体を所定の開閉位置から閉成方向又は開成方向にスライド付勢する付勢部材であって、 この付勢部材が、1本の線材を前記第1筐体又は前記第2筐体の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリングであることを特徴とする、スライド機構用付勢部材。 【請求項2】 前記扁平状スプリングが、湾曲部と直線部とが交互に規則正しく配列されてなることを特徴とする、請求項1に記載のスライド機構用付勢部材。 【請求項3】 前記湾曲部が、長さが円周の半分より長い円弧状に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のスライド機構用付勢部材。 【請求項4】 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載のスライド機構用付勢部材を備えたことを特徴とする、携帯機器のスライド機構。 【請求項5】 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載のスライド機構用付勢部材を備えたことを特徴とする、携帯電話機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体とを互いに重ね合わせた状態で相対的に直線方向に開閉可能にスライドさせる際に用いられて好適なスライド機構用付勢部材、そのスライド機構用付勢部材を備えた携帯機器のスライド機構及び携帯機器に関するものである。 【背景技術】 【0002】 携帯機器である携帯電話機等において、キーボード等を上面に設けた第1筐体と、ディスプレイ等を上面に設けた第2筐体とを有し、これらの第1筐体と第2筐体とが重なり合って第2筐体で第1筐体の上面を覆う閉成状態と、第2筐体を第1筐体に対して長手方向へスライドさせて第1筐体の上面を露出させる開成状態とを作り出す、スライド機構付きのものが市場に出回っている。このような携帯機器としては、下記する特許文献1に記載されたものが公知である。 【0003】 また、このスライド機構は、半自動でスライド操作を行えるセミオート機能を有している。すなわち、セミオート機構は、互いにその長手方向にスライド可能に連結された第1筐体に対して第2筐体を所定の位置から閉成方向又は開成方向へ付勢させる付勢部材を設けることにより、第2筐体が第1筐体に対する所定の位置から閉成方向又は開成方向へ付勢されるので、第1筐体と第2筐体とが所定の位置から自動的に開閉できるものである。 【特許文献1】特開2005−295024号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 この特許文献1に記載されたスライド機構に設けられている付勢部材としては、途中に巻回したコイル部を有する略へ字状に形成されたものが用いられている。この付勢部材は、応力の問題からコイル部が必要であった。ところで、近年、携帯機器、例えば、携帯電話機等は、多機能化と共に薄型化が図られており、できるだけ薄型化を図りたいが、付勢部材にはコイル部が必要であり、最低でもコイル部の厚さ、すなわち、最低でも線径の倍の厚みが必要であるので、付勢部材の厚さをこれ以上薄くすることができず、第1筐体と第2筐体との間隔をこれ以上狭くすることができなかった。 【0005】 本発明は、前記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体との間隔を可及的に狭くすることができるスライド機構用付勢部材、この付勢部材を備えた携帯機器のスライド機構及び携帯機器を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 前記の目的を達成するための本発明に係るスライド機構用付勢部材は、携帯機器を構成すると共に互いにスライド可能に連結された第1筐体及び第2筐体のいずれか一方の筐体に一端部が連結されると共に、他端部が前記第1筐体及び前記第2筐体のいずれか他方の筐体に連結されて前記第1筐体に対して前記第2筐体を所定の開閉位置から閉成方向又は開成方向にスライド付勢する付勢部材であって、この付勢部材が、1本の線材を前記第1筐体又は前記第2筐体の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリングであることを特徴とする。 【0007】 この発明によれば、付勢部材が、1本の線材を第1筐体又は第2筐体の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリングであるために、扁平状スプリングの厚さは1本の線材の厚さであるので、線材を巻回したコイル部より薄くすることができる。従って、携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体との間隔を可及的に狭くすることができるので、携帯機器の全体的な厚さを薄くすることができ、薄型化を図れる。 【0008】 本発明に係るスライド機構用付勢部材において、前記扁平状スプリングが、湾曲部と直線部とが交互に規則正しく配列されてなることが好ましい。また、本発明に係るスライド機構用付勢部材において、前記湾曲部が、長さが円周の半分より長い円弧状に形成されていることが好ましい。 【0009】 また、本発明に係る携帯機器のスライド機構は、前記の本発明に係るスライド機構用付勢部材を備えたことを特徴とする。この発明によれば、前述と同様に、付勢部材が、1本の線材を第1筐体又は第2筐体の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリングであるために、携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体との間隔を可及的に狭くすることができるので、全体的な厚さを薄くすることができ、薄型化を図れる。 【0010】 また、本発明に係る携帯機器のスライド機構は、携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体とを互いに重ね合わせた状態で相対的に直線方向へ開閉可能にスライドさせるスライド機構であって、前記第1筐体及び前記第2筐体のいずれか一方の筐体に取り付けられるベース部材と、このベース部材に対しスライド可能に係合され、前記第1筐体及び前記第2筐体のいずれか他方の筐体に取り付けられるスライダーと、このスライダーと前記ベース部材との間に設けられ、一端部が前記ベース部材に連結されると共に他端部が前記スライダーに連結されて前記ベース部材に対して前記スライダーを所定の開閉位置から閉成方向又は開成方向にスライド付勢する付勢部材とからなり、この付勢部材が、1本の線材を前記第1筐体又は前記第2筐体の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリングであることが好ましい。また、本発明に係る携帯機器のスライド機構において、前記扁平状スプリングが、湾曲部と直線部とが交互に規則正しく配列されてなることが好ましい。また、本発明に係る携帯機器のスライド機構において、前記湾曲部が、長さが円周の半分より長い円弧状に形成されていることが好ましい。 【0011】 また、本発明に係る携帯電話機は、前記の本発明に係るスライド機構用付勢部材を備えたことを特徴とする。この発明によれば、前述と同様に、付勢部材が、1本の線材を第1筐体又は第2筐体の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリングであるために、携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体との間隔を可及的に狭くすることができるので、全体的な厚さを薄くすることができ、薄型化を図れる。 【発明の効果】 【0012】 以上説明したように本発明に係るスライド機構用付勢部材、携帯機器のスライド機構及び携帯電話機によれば、付勢部材が、1本の線材を第1筐体又は第2筐体の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリングであるために、携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体との間隔を可及的に狭くすることができるので、携帯機器の全体的な厚さを薄くすることができ、薄型化を図れる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、本発明に係るスライド機構用付勢部材、携帯機器のスライド機構及び携帯機器の一例を添付図面に基づいて詳述する。 【0014】 図1は本発明に係るスライド機構用付勢部材の一例を示す図である。図2は本発明に係る携帯機器のスライド機構の一例を示す図である。本発明に係るスライド機構用付勢部材は、図1〜図3に示すように、携帯機器10を構成すると共に互いにスライド可能に連結された第1筐体11及び第2筐体12のいずれか一方の筐体に一端部が連結されると共に、他端部が第1筐体11及び第2筐体12のいずれか他方の筐体に連結されて第1筐体11に対して第2筐体12を所定の開閉位置から閉成方向又は開成方向にスライド付勢するものである。この本発明に係るスライド機構用付勢部材は、1本の線材を第1筐体11又は第2筐体12の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリング4であることに特徴がある。 【0015】 この本発明に係るスライド機構用付勢部材である扁平状スプリング4は、両端部が第1筐体11と第2筐体12とに直接連結されてなるものでもよいが、スライド機構1に設けて、この本発明に係るスライド機構1を介して第1筐体11と第2筐体12とをスライド可能に連結することが好ましい。すなわち、本発明に係る携帯機器のスライド機構1は、携帯機器10を構成する第1筐体11と第2筐体12とを互いに重ね合わせた状態で相対的に直線方向へ開閉可能にスライドさせるものであって、第1筐体11及び第2筐体12のいずれか一方の筐体、例えば、第1筐体11に取り付けられるベース部材2と、このベース部材2に対しスライド可能に係合され、第1筐体11及び第2筐体12のいずれか他方の筐体、例えば、第2筐体12に取り付けられるスライダー3と、このスライダー3とベース部材2との間に設けられ、一端部がベース部材2に連結されると共に他端部がスライダー3に連結されてベース部材2に対してスライダー3を所定の開閉位置から閉成方向又は開成方向にスライド付勢する付勢部材とからなり、この付勢部材が、1本の線材を第1筐体11又は第2筐体12の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリング4であることが好ましい。 【0016】 携帯機器10としては、特に限定されず、例えば、携帯電話機、PDA、ノート型のパソコン、ザウルス(商標)等の携帯端末機、電卓、ポケットコンピュータ、携帯ゲーム機等が挙げられる。なお、本発明において携帯機器としては、その他、灰皿、ケース蓋等も含まれる。すなわち、2つの筐体を互いにスライドさせるものであれば特に限定されない。また、本実施の形態では、携帯機器としては、特に限定することなく説明する。 【0017】 第1筐体11は、例えば、キーボード(図示せず)等を上面に有している。第2筐体12は、例えば、LCDなどのディスプレイ等を上面に有している。第1筐体11及び第2筐体12は、略同じ略矩形状にそれぞれ形成されている。なお、第1筐体11及び第2筐体12は、図1において想像線で記載してある。これらの第1筐体11と第2筐体12とが互いに重ね合わされた閉成状態でスライド機構1を介して連結されて携帯機器10が構成されている。すなわち、この携帯機器10は、第1筐体11の上面に第2筐体12の下面が互いに重ね合わされてキーボード等を閉塞すると共に、第1筐体11の上面から第2筐体12がスライド移動してキーボード等を露出させることができるようになっている。 【0018】 ベース部材2は、第1筐体11の上面の上方に例えばビス等により取り付けられる。ベース部材2は、例えば、図1、図2及び図4に示すように、第1筐体11の幅方向に長い細長の略矩形状に形成されている基部21と、基部21の両側部に設けられたスライド凹部22とから構成されている。スライド凹部22は、別部材を取り付けて形成してもよいし、図示するように基部21の両側部をコ字状に折り曲げて基部21と一体的に形成してもよい。ベース部材2は、例えばステンレス製の金属プレートをプレス加工することによりそれぞれ形成される。 【0019】 基部21の幅は、第1筐体11の幅より小さい、例えば、若干小さな寸法で形成されている。基部21には、扁平状スプリング4の一端部を取り付けるスイングピン15を取り付けるための第1ピン取付孔23が1つ設けられている。スイングピン15は、図7に示すように、第1ピン取付孔23に挿入される挿入部15aと、挿入部15aより拡径されたスイング部15bと、スイング部15bより拡径された頭部15cとからなる。また、基部21の両側部近傍には、図2及び図4に示すように、ベース部材2を例えばビス等により第1筐体11に取り付けるための固定部24が6つ設けられている。 【0020】 また、スライド凹部22には、スライダー3とのスライドが円滑に行われるようにスライド案内部材25が設けられていることが好ましい。このスライド案内部材25は、特に限定されないが、例えば、摩擦係数が小さい樹脂等で、図6に示すように、略凹状に形成されていることが好ましい。スライド案内部材25の長さは、ベース部材2の上下方向(幅方向と直交する方向)の長さと略同じ寸法で形成されていることが好ましい。 【0021】 スライダー3は、第2の筐体12の下面の上方近傍から下方近傍にかけて例えばビス等により取り付けられる。スライダー3は、例えば、図1、図2及び図5に示すように、第2筐体12の幅方向に長い略矩形状に形成されている基部31と、基部31の両側部に設けられ、ベース部材2のスライド凹部22(実質的にはスライド案内部材25)にスライド係合するスライド係合部32とから構成されている。スライド係合部32は、特にその形状は限定されないが、例えば、基部31の両側部を略クランク状に折り曲げて形成してもよい。スライダー3は、例えばステンレス製の金属プレートをプレス加工することにより形成される。 【0022】 スライダー3のスライド係合部32の先端部間の長さは、ベース部材2に設けられているスライド案内部材25の内面間の長さより若干小さな寸法で形成されていることが好ましい。スライダー3の基部31の両側部には、スライダー3を第2筐体12に取り付けるための固定孔33が例えば8つ設けられている。これら固定孔33に、例えばビス(図示せず)を用いて締めることによってスライダー3が第2筐体12に取り付けられる。 【0023】 スライダー3のスライド係合部32がベース部材2のスライド凹部22(スライド案内部材25)とそれぞれスライド係合して、ベース部材2及びスライダー3(第1筐体11及び第2筐体12)が互いに直線上にスライドするようになっている。これらベース部材2とスライダー3とがスライド係合することにより、ベース部材2とスライダー3とが略細長の矩形筒状に形成される。 【0024】 スライド係合部32がスライド凹部22(スライド案内部材25)に係合されている状態、すなわち、ベース部材2及びスライダー3がスライド係合している状態で、ベース部材2に対するスライダー3の移動範囲が規制されるように、スライド係合部32や第1筐体11、第2筐体12にストッパー(図示せず)等を設けるようにしてもよい。これにより、第1筐体11及び第2筐体12が閉成状態から開成状態までの間でスライド移動するようになっており、この閉成状態と開成状態との間の中間の状態が中立状態である(図1(b)参照。)。 【0025】 また、基部31の中央部付近であって、スライダー3とベース部材2が中立状態のときに第1筐体11又は第2筐体12の幅方向に延び、第1ピン取付孔23を含む直線上に、扁平状スプリング4の他端部を取り付けるスイングピン15を取り付けるための第2ピン取付孔34が設けられている。なお、中立状態のときに第1筐体11又は第2筐体12の幅方向に延びる直線上に第1ピン取付孔23と第2ピン取付孔34とを配置したが、これに限定されるものではなく、中立状態のときに第1ピン取付孔23と第2ピン取付孔34とが第1筐体11又は第2筐体12の幅方向に延びる直線上に位置されていなくてもよい。 【0026】 スライド付勢手段は、図1〜図3に示すように、ベース部材2とスライダー3とを互いに所定の開閉位置、例えば、中立状態から開成方向又は閉成方向にスライド付勢するものであり、ベース部材2とスライダー3との間に設けられている。このスライド付勢手段は、1本の線材を第1筐体11又は第2筐体12の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリング4である。 【0027】 扁平状スプリング4は、第1筐体11又は第2筐体12の幅方向に幅広に形成されてこの幅方向の付勢力を強くすることができれば、特に限定されず、例えば、1本の線材を折り曲げて湾曲部41と直線部42とが交互に規則正しく配列されてなるもの等が好ましい。線材の断面形状は、特に限定されず、例えば、断面円形、断面正方形、断面矩形、断面楕円形等の形状が挙げられる。 【0028】 湾曲部41は、円弧状に形成されていることが好ましい。この湾曲部41の径は特に限定されない。また、湾曲部41の長さは、特に限定されず、円周の半分より短い寸法でも長い寸法でもよいが、円周の半分より長い寸法であることが好ましい。湾曲部41の個数は、特に限定されず、例えば、6である。これら湾曲部41が例えば直線部42によって連結されている。直線部42の長さは、特に限定されず、例えば、湾曲部41の直径より短い寸法で形成されていることが好ましい。また、直線部42は、略同一直線上に位置されることが好ましい。 【0029】 扁平状スプリング4は、具体的には例えば、開口部が同一方向に向くように配置された6つの湾曲部41と、これら湾曲部41を連結すると共に略同一直線上に位置された5つの直線部42とからなるように、一本の線材を折り曲げて付勢力が直線状に作用するように形成されていることが好ましい。この扁平状スプリング4の両端部には、スイングピン15のスイング部15bに回動可能に装着される装着部43がそれぞれ設けられている。これら装着部43は、直線部42を含む直線の湾曲部41とは反対側に位置されていることが好ましい。また、装着部43は、例えば、線材を略円形状に折り曲げて形成されている。 【0030】 扁平状スプリング4の長さは、閉成状態にあるベース部材2に取り付けられたスイングピン15とスライダー3に取り付けられたスイングピン15との間の長さを超えた寸法で形成されていることが好ましい。この扁平状スプリング4は、たわむときに湾曲部41が外側に位置されるようにベース部材2に取り付けられたスイングピン15とスライダー3に取り付けられたスイングピン15とに取り付けられていることが好ましい。これにより、扁平状スプリング4は、閉成状態及び開成状態のときには付勢力に抗して略円弧状にたわむ(図1(a)及び(c)参照。)と共に、中立状態のときには略円形状、略楕円形状、略長円形状等のようにさらに付勢力に抗して曲る(図1(b)参照。)ようになっている。 【0031】 次に本発明に係るスライド機構用付勢部材、スライド機構1及び携帯機器10の作用を説明する。 【0032】 携帯機器10が使用されていない状態では、図1(a)に示すように、第1筐体11と第2筐体12とが互いに重なり合った閉成状態である。このとき、扁平状スプリング4は、図1(a)及び図2(c)に示すように、その付勢力に抗して円弧状にたわんでいるために、その付勢力によってベース部材2とスライダー3とが閉成方向にスライド付勢されているので、第1筐体11と第2筐体12とが閉成状態に保持されている。なお、この閉成状態をより確実に維持するために、ロック機構を設けるようにしてもよい。 【0033】 この携帯機器10を使用する場合には、例えば、第1筐体11を固定した状態で第2筐体12を開成方向にスライドさせる。すると、扁平状スプリング4の両端部間の長さが短くなる、すなわち、スライドさせるときの力が扁平状スプリング4の両端部を介して扁平状スプリング4に作用して荷重を受けてその付勢力に抗して扁平状スプリング4がさらに曲がる。 【0034】 そして、図1(b)に示すように、扁平状スプリング4の両端部間の長さが最小になる、すなわち、扁平状スプリング4の両端部が第1筐体11又は第2筐体12の幅方向に延びる直線上に位置されると、扁平状スプリング4は最小に湾曲する。この状態が中立状態であり、この中立状態を過ぎると、扁平状スプリング4の両端部の位置が入れ替わると共に付勢力により扁平状スプリング4が元の形状に戻ろうとする。すなわち、扁平状スプリング4の両端部が互いに離間する方向に付勢されるので、第1筐体11と第2筐体12とが互いに開成方向に自動的にスライド移動して、図1(c)に示すように、第1筐体11と第2筐体12とが開成状態になり、その状態に保持される。これにより、第1筐体11の上面に設けたキーボードが露出するので、キーボード操作等が可能となり、携帯機器10を使用し得る開成状態になる。なお、この開成状態をより確実に維持するために、ロック機構を設けるようにしてもよい。よって、閉成状態から開成状態にスライド移動させるときに半自動でスライド動作を行えることになる。 【0035】 第2筐体12を元の位置に戻すには、例えば、第1筐体11を固定した状態で第2筐体12を閉成方向にスライドさせる。すると、扁平状スプリング4の両端部間の長さが短くなり、中立状態を過ぎると、扁平状スプリング4の両端部が互いに離間する方向に付勢されるので、第1筐体11と第2筐体12とが互いに閉成方向に自動的にスライド移動して、図1(a)に示すように、第1筐体11と第2筐体12とが閉成状態に保持される。よって、開成状態から閉成状態にスライド移動させるときに半自動でスライド動作を行えることになる。 【0036】 扁平状スプリング4は、1本の線材を第1筐体11又は第2筐体12の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くしたので、携帯機器10を構成する第1筐体11と第2筐体12との間隔を可及的に狭くすることができる。すなわち、従来の付勢部材のように、付勢部材の途中に巻回したコイル部があると、その付勢部材の厚さは、コイル部により決まるために、最低でも線材の直径の倍の厚みとなる。これに対して、本発明に係る扁平状スプリング4は、1本の線材を第1筐体11又は第2筐体12の幅方向に折り曲げて形成されている。これは、ベース部材2に対してスライダー3をスライドさせたときに第1筐体11又は第2筐体12の幅方向に付勢力に抗して扁平状スプリング4がたわんでこの付勢力によりベース部材2に対してスライダー3を中立状態から閉成方向又は開成方向にスライド付勢するものであるために、扁平状スプリング4の付勢力は、幅方向に形成した湾曲部41と直線部42との形状で決まる。つまり、扁平状スプリング4の付勢力は、厚みではなく幅に関係するので、その付勢力を強くする場合には幅が広がるだけで、厚さは1本の線材の直径でよい。また、扁平状スプリング4は、湾曲部41と直線部42とが連続して形成されているために、応力の集中を分散させることができ、湾曲部41が1つの場合に比して付勢力を強くすることができる。 【0037】 したがって、扁平状スプリング4の厚さは1本の線材の直径となるために、扁平状スプリング4の厚さを薄くすることができるので、携帯機器10を構成する第1筐体11と第2筐体12との間隔を可及的に狭くすることができる。その結果、携帯機器10の全体的な厚さを薄くすることができ、薄型化を図れる。 【0038】 また、扁平状スプリング4は、湾曲部41と直線部42とで形成されていることにより、その湾曲部41等の形状や幅を変えたりすることで、扁平状スプリング4の付勢力を調節することができる。また、扁平状スプリング4は、湾曲部41が例えば6つ設けられていると共に、湾曲部41が扁平状スプリング4がたわむときに外側に位置されるように配置されていることにより、湾曲部41の数を増減したり湾曲部41の位置をかえたり湾曲部41の径を変えたりすることで、扁平状スプリング4の付勢力を調節することができる。 【産業上の利用可能性】 【0039】 以上説明したように本発明に係るスライド機構用付勢部材は、付勢部材が、1本の線材を第1筐体又は第2筐体の幅方向に折り曲げてこの幅方向の付勢力を強くした扁平状スプリングであるので、携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体との間隔を可及的に狭くすることができることから、携帯機器の全体的な厚さを薄くすることができ、薄型化を図れることから、携帯機器のスライド機構、携帯端末の中でもとくに携帯電話機等として好適に用いられるものである。 【図面の簡単な説明】 【0040】 【図1】本発明に係る携帯機器の一例を示す平面図で、(a)は閉成状態を示す図、(b)は中立状態を示す図、(c)は開成状態を示す図である。 【図2】本発明に係る携帯機器のスライド機構の一例を示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は(c)における正面図である。 【図3】本発明に係るスライド機構用付勢部材の一例を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。 【図4】本発明に係るベース部材の一例を示す図で、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は裏面図、(d)は正面図である。 【図5】本発明に係るスライダーの一例を示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は裏面図、(d)は正面図である。 【図6】本発明に係るスライド案内部材の一例を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。ある。 【図7】本発明に係るスイングピンの一例を示す正面図である。 【符号の説明】 【0041】 1 スライド機構 2 ベース部材 3 スライダー 4 扁平状スプリング(付勢部材) 10 携帯機器 11 第1筐体 12 第2筐体 41 湾曲部 42 直線部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000124085 【氏名又は名称】加藤電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月5日(2006.7.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076831 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 捷雄
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| 【公開番号】 |
特開2008−17133(P2008−17133A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−185739(P2006−185739) |
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