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【発明の名称】 携帯電話機
【発明者】 【氏名】山本 正明

【氏名】中土 昌治

【氏名】榎 啓一

【要約】 【課題】通信モードとして通話を行うための通話モードとデータ通信を行うためのデータモードとを有し、両モードの特性を十分に活かして優れたユーザインタフェースを提供する携帯電話機を提供する。

【構成】通信モードとして通話を行うための通話モードとデータ通信を行うためのデータモードとを有する携帯電話機であり、使用者の指示を入力するための指示入力部14と、使用者に情報を表示ための液晶ディスプレイ15と、通話モードとデータモードとを切り換える切り換え部16aと、データモードにおいてデータ通信の状況を監視するデータ通信状況監視部16dと、データ通信状況監視部16dによる監視結果に基づいて通信モードを通話モードへ切り換えるか否かを判定する切り換え判定部16gとを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通話の待ち受け状態と通話が行われている状態とを含む通話モードと、データ通信が可能であり、データ通信により供給されたデータに従った画面を表示しているデータモードとを有する携帯電話機であって、
使用者の指示を入力するための指示入力手段と、
使用者に情報を提示するための情報提示手段と、
前記通話モードと前記データモードとを切り換える切り換え手段と、
前記データモードにおいて前記指示入力手段に対する操作の状況を監視する操作状況監
視手段と、
タイマと、
モードを前記通話モードへ切り替えるか否かを判定する切り換え判定手段と、
データモードを終了した時に表示されている画面の情報をメモリに待避する待避手段と、
を具備し、
前記切り換え判定手段は、前記データモードにおいてデータ通信が行われていない時間が第1無通信時間を経過した場合、または、前記データモードにおいて前記指示入力手段における無操作の時間が第1無操作時間を経過した場合、モードを前記データモードから前記通話モードへ切り換えると判定し、
前記切り換え手段は、前記切り換え判定手段による判定結果に基づいてモードを前記通話モードに切り換える
ことを特徴とする携帯電話機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、通信モードとして通話を行うための通話モードとデータ通信を行うためのデータモードとを有する携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
移動データ通信分野においては、携帯電話機に外部処理装置を接続し、携帯電話機経由でパケットを送受するシステムが実用化されている。外部処理装置としてはノート型やブック型のコンピュータ、電子手帳等のPDA(Personal Digital(Data) Assistants)が挙げられる。このシステムでは、携帯電話機は外部処理装置により制御され、単なる通信路として機能する。
【0003】
また、PDAに携帯電話機能を搭載した通信端末も開発されている。この種の通信端末は、通常、動作モードとして、通話を行うためのモードとデータ通信を行うためのモードとを有しており、当該通信端末の使用者は、必要に応じて、動作モードを使い分けている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、携帯電話機に外部処理装置を接続してなるシステムでは、携帯電話機以外に外部処理装置を携帯する必要があるため、携帯性に問題がある。また、通常の通話においては、携帯電話機を単体で使用するのが普通であるため、データ通信を行う際には携帯電話機と外部処理装置とを接続しなければならない。この接続にかかる手間は簡易化されつつあるが、何らかの作業が発生することには変わりがない。
【0005】
一方、PDAに携帯電話機能を搭載した通信端末では、上記不都合は発生しない。しかし、この種の通信端末では、通話を実現する装置とデータ通信を実現する装置とが単に一体化されたたものがほとんどであり、そのユーザインタフェースは、通話において要求される機能とデータ通信において要求される機能が異なることに配慮したインタフェースとはなっていない。
【0006】
本発明は上述した事情に鑑みて為されたものであり、通信モードとして通話を行うための通話モードとデータ通信を行うためのデータモードとを有し、両モードの特性を十分に活かして優れたユーザインタフェースを提供する携帯電話機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明の好適な態様である携帯電話機は、通話の待ち受け状態と通話が行われている状態とを含む通話モードと、データ通信が可能であり、データ通信により供給されたデータに従った画面を表示しているデータモードとを有する携帯電話機であって、使用者の指示を入力するための指示入力手段と、使用者に情報を提示するための情報提示手段と、前記通話モードと前記データモードとを切り換える切り換え手段と、前記データモードにおいて前記指示入力手段に対する操作の状況を監視する操作状況監視手段と、タイマと、モードを前記通話モードへ切り替えるか否かを判定する切り換え判定手段と、データモードを終了した時に表示されている画面の情報をメモリに待避する待避手段と、を具備し、前記切り換え判定手段は、前記データモードにおいてデータ通信が行われていない時間が第1無通信時間を経過した場合、または、前記データモードにおいて前記指示入力手段における無操作の時間が第1無操作時間を経過した場合、モードを前記データモードから前記通話モードへ切り換えると判定し、前記切り換え手段は、前記切り換え判定手段による判定結果に基づいてモードを前記通話モードに切り換えることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で種々の変更が可能である。
【0009】
A:実施形態の構成
まず、本発明の一実施形態に係る携帯電話機MSを用いた移動通信システムの構成について説明する。
A−1:移動通信システムの構成
図1はこの発明の一実施形態に係る携帯電話機MSを用いた移動通信システムの構成を示すブロック図である。同図において、MSは、移動パケット通信網MPNのパケット通信サービスを受ける移動機である。この携帯電話機MSは、この図に示す移動パケット通信網MPN及び移動電話網MTNに接続されている。移動電話網MTNは一般的な移動電話のサービスを提供する網であるため、移動機MSは当該サービスを受けることができる。携帯電話機MSの構成については後述する。なお、移動電話網MTNは後述する基地局BSと回線交換サービスを提供するデジタル移動通信用交換機MLSとから構成されている。
【0010】
また、移動パケット通信網MPNは、基地局BS、パケット加入者処理装置PS、ゲートウェイサーバGWS、およびこれらを接続する通信回線によって構成されている。基地局BSは、地上を例えば半径500m等の範囲で分割した所定間隔で配置されており、各々が形成する無線ゾーンに在圏した携帯電話機MSとの間で無線通信を行う。パケット加入者処理装置PSは、複数の基地局BSを収容するパケット加入者交換局に備えられたコンピュータシステムであり、携帯電話機MSからのパケット交換要求を受け付けるとともに、移動パケット通信網MPN内におけるパケット交換を中継する。
【0011】
ゲートウェイサーバGWSは、移動パケット通信網MPNとインターネットINET等の他のネットワークとを相互接続するための移動パケット関門中継交換局に備えられたコンピュータシステムであり、ネットワーク間で異なる通信プロトコルの変換を行う。具体的には、移動パケット通信網MPNが従う移動パケット通信網用の伝送プロトコルと、インターネットINET等の他のネットワークが従うTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)との相互変換を行う。また、ゲートウェイサーバGWSは、IPサーバWと連携して、情報配信サービスおよび各種アプリケーションに関する制御を行う。
【0012】
また、ゲートウェイサーバGWSはIP登録情報ファイルを有する。このIP登録情報ファイルには、移動パケット通信網MPNの事業者との間でゲートウェイサービスを受ける契約をしているインフォメーション・プロバイダ(以下、IP)ごとに、その事業者名、ネットワーク上の絶対的なアドレス(例えばインターネットの場合、WWW(World Wide Web)上の情報資源を特定するURL(Uniform Resource Locator)。以下、本実施形態ではネットワーク上の絶対的なアドレスをURLとして説明する。)等が蓄積されている。
【0013】
IPサーバWは、IPが運用するサーバシステムであり、ユーザに提供すべき報をHTML(Hyper Text Markup Language)形式のデータとしてネットワークへ送出する。このIPサーバWには、インターネットINETを介してゲートウェイサーバGWSに接続されるものや、専用線を介してゲートウェイサーバGWSに接続されるもののほか、ゲートウェイサーバGWS内部に設けられ、移動パケット通信網MPNの事業者自身が提供するものもある。
【0014】
A−2:携帯電話機MSの構成
(1)ハードウェア構成
図2は携帯電話機MSのハードウェア構成を示すブロック図であり、この図に示すように、携帯電話機MSは、基地局BSとの無線通信を行う送受信部(例えばアンテナ、無線部、送信機、受信機等を有する)11、音を入力するための集音部(例えばマイク)12、発音するための発音部(例えばスピーカ)13、数字入力、文字入力等の指示入力操作が行われる指示入力部(例えばキーパッド)14、液晶パネル及びバックライト等を有する液晶ディスプレイ15、これら各部を制御する制御部16を内蔵している。また、制御部16は各種制御を行うCPU(Central Processing Unit)161と、CPU161に実行される動作プログラムを格納したROM(Read Only Memory)162と、電話帳データ等のユーザデータを格納するSRAM(Static Random Access Memory)163とを内蔵しており、図示せぬ電源が投入されると、CPU161は、ROM162に格納されたプログラムを読み出して実行し、SRAM163、送受信部11、集音部12、発音部13、指示入力部14、液晶ディスプレイ15を制御する。
【0015】
携帯電話機MSは、通信モードとして、通話を行うための通話モードとデータ通信を行うためのデータモードとを備えており、通信モードがデータモードに遷移した際には、ROM162に格納された文書データ閲覧用のソフトウェア(いわゆるブラウザ)を読み出し、当該ブラウザを実行することにより、IPから移動パケット通信網MPNを介し供給されるHTML形式のデータ(以下、HTMLデータという)に基づいて、液晶ディスプレイ15に対話画面を表示させる。なお、携帯電話機MSにおけるHTMLデータの取得は、リソースのURLを指定した取得要求を送信し、これに対応してIP側から送信されてきたHTMLデータをSRAM163のワークエリアに格納することで完了する。また、指示入力部14および液晶ディスプレイ15は通話モードとデータモードとで共用される。
【0016】
(2)機能構成
上述のように、携帯電話機MSは、CPU161が各種プログラムを実行することにより、各種機能を実現する。ここでは、本発明の特徴的な部分について上記構成の携帯電話機MSが備えた機能について説明する。なお、他の機能については、一般的な携帯電話機が備えており、周知であるために説明を省略する。
【0017】
図3は本発明の特徴的な部分について携帯電話機MSの機能構成を説明するためのブロック図である。なお、この図において、送受信部11において基地局BSからの無線搬送波の強度(以後、無線強度)を検出する無線強度検出部11aはCPU161が実行する動作プログラムに依存せずに常に作動し、検出した無線強度を制御部16へ出力している。本通信システムにおいては、通話モードで使用する無線チャネルとデータモードで使用する無線チャネルは同一であるものとしており、無線強度検出部11aは一つの無線強度のみを検出し出力する。
【0018】
制御部16において、切り換え部16aは指示入力部14及び後述する切り換え自動制御部16bから供給された指示に基づいて、携帯電話機MSの通信モード(通話モード/データモード)を切り換える。
【0019】
データ通信処理部16cは、データモードにおいて、送受信部11と協調して作動し、HTMLデータの送受信処理を行う。データ通信状況監視部16dはデータ通信処理部16cによる送受信処理の状況(データ通信状況)を監視する。具体的には、データ通信状況監視部16dは、現在時刻を出力するタイマeの出力データを使用し、データ通信処理部16cによる送受信処理が最後に行われてからの経過時間を測定し、この経過時間が予め設定された第1の無通信時間を超過した場合には通信モードを通話モードに切り換えることを要求する切り換え要求を出力する。また、データ通信処理部16cは、データモードにおいて、データ通信処理部16cによる一連の送受信処理が完了した場合には、液晶ディスプレイ15のバックライトの点灯を要求する点灯要求を点灯消灯判定部16hへ供給する。なお、本実施形態では、データモードにおいてデータ通信処理部16cによる送受信処理が行われていない時間が予め設定された第2の無通信時間に達した場合に一連の送受信処理が完了したものと判断される。上記規定時間の長さは適宜設計事項である。
【0020】
操作状況監視部16fは、指示入力部14からの入力データを監視し、監視結果を出力する。具体的には、操作状況監視部16fは、通信モードがデータモードの場合には、タイマeの出力データを使用し、指示入力部14からのデータ入力が最後に行われてからの経過時間を測定し、この経過時間が予め設定された第1の無操作時間を超過した場合には通信モードをデータモードから通話モードに切り換えることを要求する切り換え要求を監視結果として後述の切り換え判定部16gへ供給し、上記経過時間が第2の無操作時間を超過した場合には、上記バックライトの消灯を要求する消灯要求を点灯消灯判定部16hへ供給する。また、操作状況監視部16fは、通信モードが通話モードの場合には、上記経過時間が第3の無操作時間を超過した場合には、上記バックライトの消灯を要求する消灯要求を後述の点灯消灯判定部16hへ供給する。
【0021】
切り換え判定部16gは、データモードにおいて、データ通信状況監視部16dから供給のデータと操作状況監視部16fからの供給データとに基づいて、通信モードを通話モードに切り換えるか否かを判定し、判定結果が切り換えるべきという判定結果が得られた場合には、切り換え要求を出力する。具体的には、切り換え判定部16gは、両監視部16g,16fから共に切り換え要求を受け取った場合には通信モードを通話モードに切り換えるべきと判定し、切り換え要求を出力する。
【0022】
通話処理部16iは、送受信部11と協調して作動し、指示入力部14からの入力データに従って、通話モードの呼接続/切断処理を含む通話処理を行う。また、通話処理部16iは、基地局BSを介して供給された着信要求を受信し、この着信要求を受信している旨の音響信号を生成し、発音部13へ供給するとともに、データモードにおいて、当該着信要求を受信している旨の情報(以後、着信要求受信情報)を切り換え判定部16gへ供給する。なお、切り換え判定部16gは、データモードにおいて、通話処理部16iから着信要求受信情報が供給されている間に指示入力部14により着信に応答する旨の応答指示(例えばフックキーが押下されることにより入力される指示)を受け取ると、切り換え及び応答要求を切り換え自動制御部16bへ供給するとともに、待避要求を出力する。
【0023】
復帰情報保存部16kは、データモードにおいて、切り換え判定部16gから待避要求を受け取ると、データモードにおいて使用中のデータ(例えば、最後に使用したURLあるいは表示中のHTMLデータ)をSRAM163上の待避領域にデータモード復帰情報として待避し、この待避処理の完了直後に、当該待避処理が完了した旨の情報(待避処理完了情報)を切り換え自動制御部16b及び継続処理部16jへ供給する。
【0024】
自動制御部16bは、データモードにおいて、切り換え判定部16gから切り換え要求を受け取ると、切り換え部16aに対して、通信モードを通話モードに切り換える旨の指示を供給する。また、自動制御部16bは、切り換え判定部16gから切り換え及び応答要求を受け取ると、復帰情報保存部16kから待避処理完了情報が供給されるのを待ち、当該待避処理完了情報を受け取ると、切り換え部16aに対して、通信モードを通話モードに切り換える旨の指示を供給するとともに、通話処理部16iに対して、通話の着信要求に応答する旨の指示を供給する。なお、通話処理部16iは、通話の着信要求の受信時に、切り換え自動制御部16bから上記指示を受け取ると、当該着信要求に対する応答処理を行う。
【0025】
継続処理部16jは、データモード復帰情報が存在する場合には、タイマ16eの出力データを使用し、復帰情報保存部16kからの待避処理完了情報を受け取った時点からの経過時間を測定し、通信モードが通話モードからデータモードへ切り換えられた時点での上記経過時間が予め設定された継続時間を超過していない場合には、復帰情報保存部16kにより待避されたデータモード復帰情報(例えばURLあるいはHTMLデータ)を復帰させる。なお、ここでいう「復帰」は、当該データがURLである場合には、当該URLで指定されるリソースを取得することを意味し、URLでない場合(例えばHTMLデータの場合)には、当該データをSRAM上の所定のワークエリアに移動することを意味する。
【0026】
通信可否判定部16mは、無線強度検出部11aにより検出された無線強度と、通話モードに対応して予め設定された第1の閾値及びデータモードに対応して予め設定された第2の閾値とを比較し、当該無線強度が第1の閾値及び第2の閾値を超過している場合には両モードでの通信が可能である旨の判定結果を、当該無線強度が第1の閾値より高く第2の閾値よりも低い場合には通話モードでの通信のみが可能である旨の判定結果を、当該強度が第1の閾値及び第2の閾値よりも低い場合には圏外である旨の判定結果を出力する。なお、ここでは、データモードにおける通信品質の確保を目的として、データモードに対応した第2の閾値は通話モードに対応した第1の閾値より大となるよう設定されている。
【0027】
画像生成部16nは、データモードにおいて、SRAM163の所定領域(例えば、所定のワークエリア)上のデータと通信可否判定部16mの判定結果に基づいた画像を生成し、液晶ディスプレイ15へ供給する。
【0028】
点灯消灯判定部16hは、データ通信状況監視部16dからの供給データと操作状況監視部16fからの供給データとに基づいて、液晶ディスプレイ15のバックライトの点灯/消灯の指示を出力する。具体的には、点灯消灯判定部16hは、監視部16g,16fの少なくとも一方から点灯要求を受け取った場合には点灯指示を、監視部16g,16fの少なくとも一方から消灯要求を受け取った場合には消灯指示を出力する。なお、点灯要求と消灯要求とを同時に受け取った場合、点灯消灯判定部16hは点灯指示を出力する。
【0029】
点灯消灯制御部16pは点灯消灯判定部16hから出力された指示と液晶ディスプレイ15のバックライトの現在の点灯状況に基づいて、バックライトの点灯/消灯を制御する。具体的には、バックライトが消灯している状況下で点灯指示を受け取った場合にはバックライトを点灯する制御を行い、バックライトが点灯している状況下で消灯指示を受け取った場合にはバックライトを消灯する制御を行い、その他の場合にはバックライトに対する制御を行わない。なお、一般的な携帯電話機において採用されているバックライトの点灯タイミングは携帯電話機MSにおいても共通しているが、本発明の特徴的な部分ではないため、その説明を省略する。
【0030】
B:実施形態の動作
次に、上述した通信システムの動作について説明する。ただし、本発明の特徴的な動作以外の動作についてはその説明を省略する。
B−1:通常のモード切り換え動作
図3において、ユーザが指示入力部14を操作し、通信モードを通話モードに切り換える旨の指示を入力すると、切り換え部16aは、現在の通信モードがデータモードであれば通信モードを通話モードに切り換え、現在の通信モードが通話モードであれば何も行わない。また、ユーザが指示入力部14を操作し、通信モードをデータモードに切り換える旨の指示を入力すると、切り換え部16aは、現在の通信モードが通話モードであれば通信モードをデータモードに切り換え、現在の通信モードがデータモードであれば何も行わない。切り換え部16aにより通信モードがデータモードに切り換えられると、継続処理部16jは、待避処理完了情報を受け取った時点からの経過時間が予め設定された継続時間を超過していない場合には、復帰情報保存部16kにより待避されたデータモード復帰情報を復帰させる。こうしてSRAM163のワークエリア上に復帰されたデータに基づいた画像が画像生成部16nにより生成され、液晶ディスプレイ15に表示される。なお、上記経過時間が継続時間を超過している場合には、液晶ディスプレイ15には予め設定された画像が表示される。
【0031】
B−2:タイムアウトによるモード切り換え動作
図3において、データモード時に、データ通信処理部16cによる送受信処理が最後に行われてからの経過時間が第1の無通信時間を超過し、かつ、指示入力部14からのデータ入力が最後に行われてからの経過時間が第1の無操作時間を超過した場合には、切り換え判定部16gから切り換え要求が出力される。この切り換え要求を受け取った切り換え自動制御部16bは、切り換え部16aにより、通信モードを通話モードに切り換えられる。これにより、データモードにおける無用の接続による通信費用の増大を抑制することができる。
【0032】
B−3:着信要求によるモード切り換え動作
図3において、データモード時に、通話の着信要求を受け取ると、着信中であることを示す音が発音部13により発音されるとともに、通話処理部16iから着信要求受信情報が切り換え判定部16gへ供給される。着信要求受信情報を受け取った切り換え判定部16gは、当該着信要求受信情報を受け取っている間に指示入力部14から応答指示を受け取ると、切り換え及び応答要求を切り換え自動制御部16bへ供給するともに、待避要求を復帰情報保存部16kへ供給する。そして、復帰情報保存部16kでは前述の待避処理が行われ、待避完了情報が切り換え自動制御部16b及び継続処理部16jへ供給される。次に、切り換え自動制御部16bは、待避完了情報が復帰情報保存部16kから供給された時点で、切り換え部16aを用いて通信モードを通話モードに切り換えるとともに、通話処理部16iに対して応答指示を供給する。この応答指示を受け取った通話処理部16iは、上記着信要求に対する応答処理を行う。すなわち、通信モードが通話モードとなり、着信要求に対する応答処理が行われ、通話可能な状態となる。なお、継続処理部16jでは、待避完了情報を受け取ってからの経過時間が計時される。
【0033】
B−4:通信可否の判定動作
図3において、いずれの通信モードであっても、無線強度検出部11aにより検出された無線強度について、通信可否判定部16mにより通信可否の判定が行われる。前述のように、当該無線強度は通話モード及びデータモードに共通の無線搬送波の強度を示しており、通信可否判定部16mでは、当該無線強度を第1の閾値及び第2の閾値と比較することで使用可能な通信モードが判定される。そして、この判定結果に応じた画像が画像生成部16nにより生成され、液晶ディスプレイ15により表示される。したがって、ユーザは、いずれの通信モードであっても、液晶ディスプレイ15を視認することで、使用可能な通信モードを知ることができる。
【0034】
B−5:自動消灯
図3において、データモード時に、指示入力部14からのデータ入力が最後に行われてからの経過時間が第2の無操作時間を超過した場合には、点灯消灯判定部16hから消灯要求が出力される。この消灯要求を受け取った点灯消灯制御部16pは、液晶ディスプレイ15のバックライトが点灯している場合にはこれを消灯する制御を行う。また、データモード時に、指示入力部14からのデータ入力が最後に行われてからの経過時間が第3の無操作時間を超過した場合には、点灯消灯判定部16hから消灯要求が出力される。この消灯要求を受け取った点灯消灯制御部16pは、液晶ディスプレイ15のバックライトが点灯している場合にはこれを消灯する制御を行う。ここで、第3の無操作時間を第2の無操作時間より長く設定しておけば、液晶ディスプレイ15に表示された画像をユーザが視認するデータモードにおいてバックライトが消灯するまでの無操作時間を長くすることができる。すなわち、液晶ディスプレイ15に表示された画像を見ているにも関わらず操作を行っていないためにバックライトが消灯されてしまうという事態の発生確率を低減することができる。
【0035】
B−6:自動点灯
図3において、データモード時に、データ通信処理部16cによる一連の送受信処理が完了した場合には、液晶ディスプレイ15のバックライトの点灯を要求する点灯要求が点灯消灯判定部16hから点灯消灯制御部16pへ供給される。この消灯要求を受け取った点灯消灯制御部16pは、バックライトが消灯している場合にはこれを点灯する制御を行う。すなわち、液晶ディスプレイ15に最終的な画像が表示されると必ずバックライトが点灯することが保証される。このことは、一連の送受信処理が完了するまではバックライトを消灯していてもよいことを意味している。すなわち、判読し難い中間的な画像が表示されている期間においてバックライトを点灯しておく必要がなくなり、ユーザインタフェースの品質を下げることなく、消費電力の低減を図ることができる。
【0036】
C:補足
(1)制御部16内の記憶手段は、ROMやSRAMに限定されない。例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等を採用してもよい。
(2)データモードにおける通話の着信要求を受信していることを知らせる手段は発音部に限定されない。例えば、振動装置を振動させて、あるいはLED(Light Emitting Diode)を点灯させて、あるいは液晶ディスプレイにその旨を表示させてもよい。
【0037】
(3)継続処理部16jにおいて、データモード復帰情報が既に保存されており、かつ、通話モードへ切り換える契機となった通話の終了後、所定時間以内に通話モードからデータモードに遷移した場合に、データモード復帰情報を復帰させるようにしてもよい。
(4)データモードから通話モードに遷移する場合には必ず使用中の情報を待避するようにしてもよい。
(5)待避処理の契機となった着信要求に応答して行われた通話の終了時に、切り換え自動制御部16bが、通信モードをデータモードへ自動的に切り換えるようにしてもよい。
(6)継続処理部16jにおいて、データモード復帰情報を復帰させる条件は経過時間のみに限定されない。例えば、通話モードにおいて指示入力部14から所定の指示が入力された場合には、通信モードがどのようなタイミングでデータモードに切り換えられてもデータモード復帰情報を復帰させないようにしてもよい。
【0038】
(7)操作状況監視部16fにおいて、データモードに対応した第2の閾値が通話モードに対応した第1の閾値より大でなくてもよい。要は、各通信モードでのユーザの動作を考慮して各種パラメータを設定すればよい。
(8)上述した実施形態では、データモードにおけるバックライト点灯時間が通話モードにおけるバックライト点灯時間よりも長くなるように設定したが、逆も可である。要は、各通信モードの特性に応じて適宜設定すればよい。
(9)点灯消灯判定部16hにおいて、無入力時間のみではなく、通信状況等に応じてバックライトの消灯タイミングが変わるようにしてもよい。
(10)切り換え判定部16gにおいて、無通信時間及び無操作時間のいずれか一方のみに基づいて通信モードの切り換えの判定を行うようにしてもよい。
【0039】
(11)通信可否判定部16mにおいて、2つの通信モードに対する通信の可否を一度に判定するようにしたが、現在使用中の通信モード(あるいは現在使用されていない通信モード)に対する通信の可否のみを判定するようにしてもよい。
(12)各通信モードにおける通信の可否の判定結果を表示以外の処理に利用してもよい。例えば、通信不可能な通信モードに遷移できないようにしてもよい。
【0040】
(13)各種パラメータは予め設定されているものとしたが、これらパラメータを設定するための設定手段を設けてもよい。
(14)通話モードとデータモードとで同一の無線搬送波を使用する例を示したが、これに限定されないことは言うまでもない。
(15)データモードで送受されるデータの例としてHTMLデータを挙げたが、これに限定されないことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施形態による携帯電話機MSを用いた通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】同携帯電話機MSのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】同携帯電話機MSの本発明に係る機能構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0042】
11…送受信部、11a…無線強度検出部、12…集音部、13…発音部、14…指示入力部、15…液晶ディスプレイ、16…制御部、16a…切り換え部、16b…切り換え自動制御部、16c…データ通信処理部、16d…データ通信状況監視部、16e…タイマ、16f…操作状況監視部、16g…切り換え判定部、16h…点灯消灯判定部、16i…通話処理部、16j…継続処理部、16k…復帰情報保存部、16m…通信可否判定部、16n…画像生成部、16p…点灯消灯制御部、BS…基地局、GWS…ゲートウェイサーバ、INET…インターネット、MLS…デジタル移動通信用交換機、MPN…移動パケット通信網、MS…携帯電話機、MTN…移動電話網、PS…パケット加入者処理装置、W…IPサーバ
【出願人】 【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ
【出願日】 平成19年9月18日(2007.9.18)
【代理人】 【識別番号】100098084
【弁理士】
【氏名又は名称】川▲崎▼ 研二


【公開番号】 特開2008−11574(P2008−11574A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2007−241524(P2007−241524)