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【発明の名称】 携帯通信端末装置およびそのパワーセーブ方法
【発明者】 【氏名】熊本 哲士

【要約】 【課題】ユーザにおける時間、場所の状況に応じて通話時間および待ち受け時間を延ばすことができる携帯通信端末装置およびそのパワーセーブ方法を提供する

【構成】CPU15が、電源として用いられるバッテリ25の電池残量を検出し、検出した電池残量値が、パワーセーブ条件を設定するモードを起動するための電池残量閾値を超えたならば、パワーセーブ条件を設定するモードを起動し、該モードで設定した条件に基づいて通話時間および待ち受け時間を算出して液晶表示装置14に表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源として用いられるバッテリと、
表示手段と、
前記バッテリの電池残量を検出する電池残量検出手段と、
パワーセーブ条件を設定するモードを起動するための電池残量閾値を記憶する記憶手段と、
前記電池残量検出手段の検出した電池残量値が、前記電池残量閾値を超えると、前記パワーセーブ条件を設定するモードを起動し、該モードで設定した条件に基づいて、動作時間を算出して前記表示手段に表示制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする携帯通信端末装置。
【請求項2】
前記パワーセーブ条件を設定するモードでは、前記表示手段に設定項目毎にパワーセーブの効果の大きさを表示することを特徴とする請求項1に記載の携帯通信端末装置。
【請求項3】
前記パワーセーブ条件を設定するモードでは、前記表示手段にパワーセーブの効果が大きい順に設定項目を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の携帯通信端末装置。
【請求項4】
前記パワーセーブ条件を設定するモードでは、設定項目毎に設定時間を設け、該時間内に設定入力がされない場合、その項目の設定を有効にすることを特徴とする請求項1に記載の携帯通信端末装置。
【請求項5】
通話終了後に、前記電池残量検出手段の検出した電池残量値が、前記電池残量閾値を超えているならば、前記パワーセーブ条件を設定するモードを起動することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の携帯通信端末装置。
【請求項6】
電源として用いられるバッテリの電池残量を検出し、検出した電池残量値が、パワーセーブ条件を設定するモードを起動するための電池残量閾値を超えたならば、前記パワーセーブ条件を設定するモードを起動し、該モードで設定した条件に基づいて動作時間を算出して報知制御することを特徴とする携帯通信端末装置のパワーセーブ方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、継続使用可能時間を延ばすことのできる携帯通信端末装置およびそのパワーセーブ方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機などの携帯通信端末装置においては、内部に電源としてバッテリを備え、通話時および待ち受け時のバッテリの電圧値の変化を検出し、この電圧値の変化に基づいて、バッテリの残容量を検出し、その残容量レベルを液晶パネル等の表示部で表示することが行われている。
【0003】
また、バッテリの残容量から見て携帯通信端末装置を後どれだけ継続使用可能であるかを示す時間を算出し、その表示することも行われており、特許文献1には、動作モード(待ち受け状態のモードあるいは通話状態のモード等)別に動作が後どれだけ継続可能かを示す残り時間の値を算出する装置が開示されている。また、特許文献2には、バッテリの残容量および通話可能時間を算出し、通話可能時間を音声で報知する装置が開示されており、特許文献3には、通話状態から待ち受け状態に変化した直後において電池残量を不当に少な目のレベルと判定しないような電池残量表示装置が開示されている。
【特許文献1】特開平9−181804号公報
【特許文献2】特開平10−312833号公報
【特許文献3】特開2001−103671号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、バッテリの残容量から装置の継続使用可能時間を算出するだけであり、継続使用可能時間が変化するわけではない。携帯電話機はバッテリを充電することによって継続使用可能時間を延ばすことができるが、ユーザの置かれた状況によっては、常にバッテリを充電できるとは限らない。また、ユーザの置かれた状況によっては、バッテリの残容量が少なくなっても、携帯電話機はいつ電話がかかってくるかわからないので常に電源をONにして長い使用可能時間を確保することが望まれる場合がある。従来の携帯電話機ではこのような状況に対応することができないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ユーザにおける時間、場所の状況に応じて装置の継続使用可能時間を延ばすことのできる携帯通信端末装置およびそのパワーセーブ方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の携帯通信端末装置は、電源として用いられるバッテリと、表示手段と、バッテリの電池残量を検出する電池残量検出手段と、パワーセーブ条件を設定するモードを起動するための電池残量閾値を記憶する記憶手段と、電池残量検出手段の検出した電池残量値が、電池残量閾値を超えると、パワーセーブ条件を設定するモードを起動し、該モードで設定した条件に基づいて、動作時間を算出して表示手段に表示制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
パワーセーブ条件を設定するモードでは、表示手段に設定項目毎にパワーセーブの効果の大きさを表示することが好ましく、また、表示手段にパワーセーブの効果が大きい順に設定項目を表示することが好ましく、さらに、設定項目毎に設定時間を設け、該時間内に設定入力がされない場合、その項目の設定を有効にすることが好ましい。
【0008】
また、通話終了後に、電池残量検出手段の検出した電池残量値が、電池残量閾値を超えているならば、パワーセーブ条件を設定するモードを起動することが好ましい。
【0009】
また、本発明の携帯通信端末装置のパワーセーブ方法は、電源として用いられるバッテリの電池残量を検出し、検出した電池残量値が、パワーセーブ条件を設定するモードを起動するための電池残量閾値を超えたならば、パワーセーブ条件を設定するモードを起動し、該モードで設定した条件に基づいて動作時間を算出して報知制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、バッテリの電池残量が電池残量閾値を超えると、パワーセーブ条件を設定するモードを起動してパワーセーブの条件を設定させることで、ユーザにおける時間、場所の状況に応じて通話時間および待ち受け時間を延ばすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る携帯通信端末装置を示すシステム構成図である。なお、本実施の形態では、携帯通信端末装置として携帯電話機を例示して説明する。図1において、携帯通信端末装置は、アンテナ11を介して基地局と信号の送受信を行うRF送受信部12と、信号の変復調を行うベースバンド部13と、液晶表示部(LCD)14と、プログラムやデータなどを記憶するメモリ部16と、MIDI音源などからなり、メロディ等の音信号を出力する音源部17と、音声信号のA−D、D−A変換を行うコーデック部18と、音源部17とコーデック部18とを切り替えるスイッチ20と、電話機スピーカ21,22と、電話機マイク23と、本装置の電源として用いられるバッテリ25と、バッテリ25のアナログ電圧値をデジタル電圧値に変換するAD変換部24と、バッテリ25の残量を計算するとともに信号の処理、制御を行うCPU15と、ユーザからの入力情報をCPU15に供給するキー入力部19と、電源電圧を制御する電源IC26と、電源IC26の稼働時に点灯するLED27とを備えている。
【0012】
メモリ部16は、パワーセーブ条件を設定するモード(以下、パワーセーブモードと記載する)を起動するためのバッテリの電池残量閾値を記憶している。
【0013】
CPU15は、AD変換部24で読み取ったバッテリ25の電圧値を電流値表示へ変換し、メモリ部16に格納されている電池残量曲線のテーブルに照合して電池残量を検出する電池残量検出手段としての機能と、検出した電池残量値が、電池残量閾値を超えると、パワーセーブモードを起動し、該モードで設定した条件に基づいて、動作時間を算出して液晶表示部(LCD)14に表示制御する制御手段としての機能を有する。なお、これらの機能は、CPU15が、メモリ部16に格納されているプログラムを実行することによって実現される。
【0014】
図2は、携帯通信端末装置の各ブロック部別の推定稼働電流量を表す図である。CPU15は、図2に示す各ブロック部別の推定稼働電流量を用いて平均待ち受け電流量、平均通話電流量を予め算出しておき、これらの値をメモリ部16に格納しておく。
【0015】
図3は、待ち受け時における電池容量が無くなるまでの電池残量(mA)と時間(時)との関係を表す電池残量曲線を示す図であり、図4は、通話時における電池容量が無くなるまでの電池残量(mA)と時間(分)との関係を表す電池残量曲線を示す図である。これらの電池残量曲線は、テーブルとしてメモリ部16に格納しておく。CPU15は、図3の電池残量曲線から残電流量を算出し、平均待ち受け電流量で除算することで、待ち受け時の残量時間を算出することができ、図4の電池残量曲線から残電流量を算出し、平均通話電流量で除算することで、通話時の残量時間を算出することができる。これらの値をテーブルにしてメモリ部16に格納しておくことで、常に算出が容易となる。
【0016】
図5は、本発明の携帯通信端末装置において対話形式でパワーセーブ条件を設定するときの動作例を説明するフローチャートである。携帯通信端末装置は、待ち受け時にバッテリ25の容量が電池残量閾値を超えると、携帯通信端末装置の液晶表示部14に「電池残量が少なくなっています。通話で約5分、待ち受けで約1時間可能です。」のメッセージを表示し(ステップ11)、続いて、「充電できますか?」と表示する(ステップ12)。ここで、ユーザがキー入力部19からYESを選択すると、液晶表示部14に「充電を開始してください。」のメッセージを表示し(ステップ22)、充電が完了すると「満充電になりました。」と表示し(ステップ23)、続いて、「通話で約160分、待ち受けで約200時間可能です。」と表示する(ステップ24)。
【0017】
ステップ12において、ユーザがキー入力部19からNOを選択すると、液晶表示部14に「パワーセーブモードを起動しますか?」のメッセージを表示し(ステップ13)、YESであれば、「場所は暗いですか?」と表示する(ステップ14)。ここでユーザがYESを選択すると、液晶表示部14に「LEDを点灯しますか?」のメッセージを表示し(ステップ25)、YESであれば「切れるまで使いますか?」と表示する(ステップ29)。
【0018】
ステップ14において、ユーザがNOを選択すると、「着信時、LCD、キーLEDを消しますか?」と表示し(ステップ15)、YESであれば、続いて「カメラを停止しますか?」と表示する(ステップ16)。ユーザがYESを選択すると、液晶表示部14に「USBの接続を停止しますか?」のメッセージを表示し(ステップ17)、YESであれば、「着信音を停止しますか?」と表示し(ステップ18)、YESであれば、続いて「CPUの処理を遅くしますか?」と表示する(ステップ19)。ユーザがYESを選択すると、「通話で約30分、待ち受けで約3時間にのびました。」と表示し(ステップ20)、続いて「充電を早めにしてください。」と表示する(ステップ21)。
【0019】
ステップ13,15〜19,25,29において、ユーザがキー入力部19からNOを選択すると、液晶表示部14に「携帯の動作を停止しても良いですか?」と確認のメッセージを表示し(ステップ26)、ユーザがYESを選択すると、「システムを自動停止しても良いですか?」と表示し(ステップ27)、携帯通信端末装置の電源をOFFにする(ステップ28)。ステップ26においてユーザがNOを選択すると、「電源が切れるまで使用します?」と表示し(ステップ29)、バッテリ25の残量が無くなると電源をOFFにする(ステップ28)。
【0020】
上述のように対話形式で設定できるので、老人や子供でも容易にパワーセーブ条件を設定することができる。また、上述したメッセージを液晶表示部14に表示するとともに、電話機スピーカ21,22から音声で出力するようにすることも可能である。音声で出力することができれば、視覚上問題のある人でも容易にパワーセーブ条件を設定することができる。
【0021】
図6は、待ち受け画面で対話形式でパワーセーブ条件を設定するときの表示例を示す図である。パワーセーブ条件を設定するモードが起動されると、液晶表示部14の上部には、バッテリ残量を示すバッテリのアイコンと、受信状態を示すアンテナのアイコンとが表示され、中央部には「約5分通話できます。通話時間を延ばしますか?」のメッセージが表示され、下部には、現在時刻が表示される。設定1の画面では、画面中央部に「LED、LCDバックライトを消しますか?」のメッセージ(項目)がt1時間表示され、設定2の画面では、画面中央部に「カメラを停止しますか?」のメッセージ(項目)がt2時間表示され、設定3の画面では、画面中央部に「Bluetooth、USBの接続を停止しますか?」のメッセージ(項目)がt3時間表示され、設定4の画面では、画面中央部に「着信音を停止しますか?」のメッセージ(項目)がt4時間表示され、設定5の画面では、画面中央部に「CPUの処理を遅くしますか?」のメッセージ(項目)がt5時間表示され、設定6の画面では、画面中央部に「パワーセーブモードに設定しました。」のメッセージがt6時間表示される。
【0022】
各項目の設定画面が各t1、t2、t3、t4、t5時間表示され、かつその時間内に設定入力がされない場合は、設定入力がされない項目の設定は有効(パワーセーブ)となるようにする。なお、各項目の設定画面は、電話機能を維持するために必要な項目の設定画面を除き、パワーセーブの効果が大きい順に表示することが好ましい。
【0023】
図7は、ユーザ設定画面でパワーセーブ条件を設定するときの表示例を示す図である。パワーセーブ条件を設定するモードが起動されると、液晶表示部14に通話時間の延長設定の画面が表示される。通話時間の延長設定の画面では、「LEDバックライト」、「LCDバックライト」、「カメラ」、「USBインターフェース(外部インタフェース)」、「音声着呼」、「CPUの処理を遅くする」の各項目のON、OFFが設定できるようになっており、また各設定項目毎にパワーセーブの効果の大きさ(指標)が表示される。なお、各設定項目は、電話機能を維持するために必要な「音声着呼」と「CPUの処理を遅くする」の項目を除き、パワーセーブの効果が大きい順に表示することが好ましい。
【0024】
設定後の画面では、液晶表示部14の上部に、バッテリ残量を示すバッテリのアイコンと、受信状態を示すアンテナのアイコンとが表示され、中央部に「通話で約30分、待ち受けで約3時間に延びました。」のメッセージが表示され、下部に、現在時刻が表示される。待ち受け時の画面では、上部に、バッテリのアイコンとアンテナのアイコン、中央部に「約30分通話できます。」のメッセージ、下部に、現在時刻が表示される。着信時の画面では、上部に、バッテリのアイコンとアンテナのアイコン、中央部に「約30分通話できます。」のメッセージ、下部に、着信の文字と相手の電話番号が表示される。発信時の画面では、上部に、バッテリのアイコンとアンテナのアイコン、中央部に「約30分通話できます。」のメッセージ、下部に、発信の文字と相手の電話番号が表示される。
【0025】
なお、上述した実施の形態では、待ち受け時に電池残量が電池残量閾値を超えたときに、パワーセーブモードを起動したが、通話終了後に電池残量を検出し、電池残量が電池残量閾値を超えているならば、パワーセーブモードを起動するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯通信端末装置を示すシステム構成図である。
【図2】携帯通信端末装置の各ブロック部別の推定稼働電流量を表す図である。
【図3】待ち受け時における電池容量が無くなるまでの電池残量(mA)と時間(時)との関係を表す電池残量曲線を示す図である。
【図4】通話時における電池容量が無くなるまでの電池残量(mA)と時間(分)との関係を表す電池残量曲線を示す図である。
【図5】対話形式でパワーセーブ条件を設定するときの動作例を説明するフローチャートである。
【図6】待ち受け画面で対話形式でパワーセーブ条件を設定するときの表示例を示す図である。
【図7】ユーザ設定画面でパワーセーブ条件を設定するときの表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0027】
11 アンテナ
12 RF送受信部
13 ベースバンド部
14 液晶表示部(LCD)
15 CPU
16 メモリ部
17 音源部
18 コーデック部
19 キー入力部
20 スイッチ
21,22 電話機スピーカ
23 電話機マイク
24 AD変換部
25 バッテリ
26 電源IC
27 LED
【出願人】 【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
【出願日】 平成18年6月29日(2006.6.29)
【代理人】 【識別番号】100072051
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 興作

【識別番号】100107227
【弁理士】
【氏名又は名称】藤谷 史朗

【識別番号】100114292
【弁理士】
【氏名又は名称】来間 清志

【識別番号】100113745
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 英治


【公開番号】 特開2008−11155(P2008−11155A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−179391(P2006−179391)