Warning: copy(htaccessbak): failed to open stream: No such file or directory in /home/jtokkyo/public_html/header.php on line 10
ローパスフィルタ及びそれに用いられる電圧電流変換回路 - 特開2008−67045 | j-tokkyo
トップ :: H 電気 :: H03 基本電子回路

【発明の名称】 ローパスフィルタ及びそれに用いられる電圧電流変換回路
【発明者】 【氏名】中坊 真敏

【氏名】関谷 守

【氏名】井上 征明

【要約】 【課題】S/Nの高いローパスフィルタを提供する。

【構成】ローパスフィルタ10は、RCフィルタ回路12と、入力信号INの低周波成分から出力信号OUTを減算して差分信号DFを出力する差分演算回路14と、RCフィルタ回路16と、電圧電流変換回路18と、コンデンサ20とを備える。電圧電流変換回路18は、オペアンプ181と、抵抗器182と、抵抗器182にかかる電圧に応じてフィードバック電圧FBを生成するフィードバック回路183とから構成される。抵抗器182,185,186,187の抵抗値をそれぞれR,R,R,Rとすると、R・R=R・Rの関係式が成立し、負荷抵抗22の抵抗値Zに関係なく、出力電流iは一定になる。電圧電流変換回路18の入力と出力との間には抵抗器182が1つしか接続されていないため、熱雑音が減少し、S/Nが高くなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号の高周波成分を減衰させてその低周波成分を出力信号として出力するローパスフィルタであって、
前記入力信号から前記出力信号を減算して差分信号を出力する差分演算回路と、
前記差分演算回路から出力される差分信号の電圧を電流に変換する電圧電流変換回路と、
前記電圧電流変換回路から出力される電流を受けて電荷を蓄積することにより前記出力信号を生成する容量とを備え、
前記電圧電流変換回路は、
前記電圧電流変換回路の入力端子に接続される非反転入力端子と、フィードバック電圧を受ける反転入力端子とを有する第1のオペアンプと、
前記電圧電流変換回路の出力端子と前記第1のオペアンプの出力端子との間に接続される第1の抵抗器と、
前記第1の抵抗器にかかる電圧に応じて前記フィードバック電圧を生成するフィードバック手段とを含む、ことを特徴とするローパスフィルタ。
【請求項2】
請求項1に記載のローパスフィルタであって、
前記フィードバック手段は、
前記電圧電流変換回路の出力端子に接続される反転入力端子と、前記第1のオペアンプの反転入力端子に接続される出力端子とを有する第2のオペアンプと、
前記第1のオペアンプの出力端子と前記第2のオペアンプの非反転入力端子との間に接続される第2の抵抗器と、
前記第2のオペアンプの非反転入力端子と接地との間に接続される第3の抵抗器と、
前記第2のオペアンプの出力端子と前記第2のオペアンプの反転入力端子との間に接続される第4の抵抗器とを含む、ことを特徴とするローパスフィルタ。
【請求項3】
請求項2に記載のローパスフィルタであって、
前記第1から第4の抵抗器の抵抗値R〜Rは、R・R=R・Rの関係式を満たすように設定されることを特徴とするローパスフィルタ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のローパスフィルタであってさらに、
前記差分演算回路から出力される差分信号の高周波成分を減衰させてその低周波成分を前記電圧電流変換回路に出力する第1のフィルタ回路を備えたことを特徴とするローパスフィルタ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のローパスフィルタであってさらに、
前記入力信号の高周波成分を減衰させてその低周波成分を前記差分演算回路に出力する第2のフィルタ回路を備えたことを特徴とするローパスフィルタ。
【請求項6】
電圧を電流に変換する電圧電流変換回路であって、
前記電圧電流変換回路の入力端子に接続される非反転入力端子と、フィードバック電圧を受ける反転入力端子とを有する第1のオペアンプと、
前記電圧電流変換回路の出力端子と前記第1のオペアンプの出力端子との間に接続される第1の抵抗器と、
前記第1の抵抗器にかかる電圧に応じて前記フィードバック電圧を生成するフィードバック手段とを備えたことを特徴とする電圧電流変換回路。
【請求項7】
請求項6に記載の電圧電流変換回路であって、
前記フィードバック手段は、
前記電圧電流変換回路の出力端子に接続される反転入力端子と、前記第1のオペアンプの反転入力端子に接続される出力端子とを有する第2のオペアンプと、
前記第1のオペアンプの出力端子と前記第2のオペアンプの非反転入力端子との間に接続される第2の抵抗器と、
前記第2のオペアンプの非反転入力端子と接地との間に接続される第3の抵抗器と、
前記第2のオペアンプの出力端子と前記第2のオペアンプの反転入力端子との間に接続される第4の抵抗器とを含む、ことを特徴とする電圧電流変換回路。
【請求項8】
請求項7に記載の電圧電流変換回路であって、
前記第1から第4の抵抗器の抵抗値R〜Rは、R・R=R・Rの関係式を満たすように設定されることを特徴とする電圧電流変換回路。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ローパスフィルタ及びそれに用いられる電圧電流変換回路に関し、さらに詳しくは、オーディオ機器のD/A(Digital to Analog)変換出力に挿入されるローパスフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オーディオ信号はアナログ方式からデジタル方式に変わってきているが、出力回路においてはD/A変換器によりデジタルオーディオ信号からアナログオーディオ信号に変換される。アナログオーディオ信号にはD/A変換時に発生するパルス性ノイズが大量に含まれ、これを除去するためにVLSC(Vector Linear Shaping Circuitry)(オンキヨー株式会社の登録商標)と呼ばれる回路が設けられる。
【0003】
VLSCに用いられるローパスフィルタは、特開2003−283299号公報(特許文献1)に開示されている。このローパスフィルタには電圧電流変換回路が用いられているが(同公報の図2参照)、この電圧電流変換回路には、入力と出力との間に4つの抵抗器(同公報図2中のR31〜R34)が接続されている。そのため、これらの合成抵抗値は高くならざるを得ず(実用的な回路では50kΩ程度)、熱雑音が増加し、S/Nが低くなる。
【特許文献1】特開2003−283299号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、S/Nの高いローパスフィルタを提供することである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0005】
本発明によるローパスフィルタは、入力信号の高周波成分を減衰させてその低周波成分を出力信号として出力するものであって、差分演算回路と、電圧電流変換回路と、電圧電流変換回路と、容量とを備える。差分演算回路は、入力信号から出力信号を減算して差分信号を出力する。電圧電流変換回路は、差分演算回路から出力される差分信号の電圧を電流に変換する。容量は、電圧電流変換回路から出力される電流を受けて電荷を蓄積することにより出力信号を生成する。電圧電流変換回路は、第1のオペアンプと、第1の抵抗器と、フィードバック手段とを含む。第1のオペアンプは、電圧電流変換回路の入力端子に接続される非反転入力端子と、フィードバック電圧を受ける反転入力端子とを有する。第1の抵抗器は、電圧電流変換回路の出力端子と第1のオペアンプの出力端子との間に接続される。フィードバック手段は、第1の抵抗器にかかる電圧に応じてフィードバック電圧を生成する。
【0006】
このローパスフィルタによれば、電圧電流変換回路の入力と出力との間には第1の抵抗器しか接続されていないため(実用的な回路では1kΩ程度)、熱雑音が減少し、S/Nが高くなる。
【0007】
好ましくは、フィードバック手段は、第2のオペアンプと、第2の抵抗器と、第3の抵抗器と、第4の抵抗器とを含む。第2のオペアンプは、電圧電流変換回路の出力端子に接続される反転入力端子と、第1のオペアンプの反転入力端子に接続される出力端子とを有する。第2の抵抗器は、第1のオペアンプの出力端子と第2のオペアンプの非反転入力端子との間に接続される。第3の抵抗器は、第2のオペアンプの非反転入力端子と接地との間に接続される。第4の抵抗器は、第2のオペアンプの出力端子と第2のオペアンプの反転入力端子との間に接続される。
【0008】
好ましくは、第1から第4の抵抗器の抵抗値R〜Rは、R・R=R・Rの関係式を満たすように設定される。この場合、ローパスフィルタに接続される負荷抵抗の値に関係なく、電圧電流変換回路の出力電流は入力電圧に比例する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0010】
図1を参照して、本発明の実施の形態によるローパスフィルタ10は、RCフィルタ回路12と、差分演算回路14と、RCフィルタ回路16と、電圧電流変換回路18と、コンデンサ20とを備える。RCフィルタ回路12は抵抗器121及びコンデンサ122から構成されるローパスフィルタであり、入力信号INの高周波成分を減衰させてその低周波成分を差分演算回路14に出力する。差分演算回路14は、オペアンプ141と抵抗器142及び143とから構成され、入力信号IN(の低周波成分)から出力信号OUTを減算して差分信号DFをRCフィルタ回路16に出力する。RCフィルタ回路16は抵抗器161及びコンデンサ162から構成されるローパスフィルタであり、差分演算回路14から出力される差分信号DFの高周波成分を減衰させてその低周波成分を電圧電流変換回路18に出力する。コンデンサ20は、電圧電流変換回路18から出力される電流を受けて電荷を蓄積することにより出力信号OUTを生成する。
【0011】
電圧電流変換回路18は、オペアンプ181と抵抗器182とフィードバック回路183とから構成される。オペアンプ181は、電圧電流変換回路18の入力端子に接続される非反転入力端子(+)と、フィードバック電圧FBを受ける反転入力端子(−)とを有する。抵抗器182は、電圧電流変換回路18の出力端子とオペアンプ181の出力端子との間に接続される。フィードバック回路183は、抵抗器182にかかる電圧に応じてフィードバック電圧FBを生成する。
【0012】
フィードバック回路183は、具体的には、オペアンプ184と抵抗器185〜187とから構成される。オペアンプ184は、電圧電流変換回路18の出力端子に接続される反転入力端子(−)と、オペアンプ181の反転入力端子(−)に接続される出力端子とを有する。抵抗器185は、オペアンプ181の出力端子とオペアンプ184の非反転入力端子(+)との間に接続される。抵抗器186は、オペアンプ184の非反転入力端子(+)と接地との間に接続される。抵抗器187は、オペアンプ184の出力端子とオペアンプ184の反転入力端子(−)との間に接続される。
【0013】
抵抗器182,185,186,187の抵抗値をそれぞれR,R,R,Rとし、負荷抵抗22の抵抗値をZとすると、電圧電流変換回路18において下記4つの式(1)〜(4)が成立する。
【数1】


【0014】
式(1)をiで展開すると、iは下記式(5)で表される。
【数2】


【0015】
式(2)をiで展開し、式(3)を代入すると、iは下記式(6)で表される。
【数3】


【0016】
式(5)及び(6)を式(4)に代入すると、iは下記式(7)で表される。
【数4】


【0017】
ここで、もし抵抗値R,R,R,Rが「R・R=R・R」の関係式を満たすように設定されていれば、Zの項は消え、iは下記式(8)で表される。
【数5】


【0018】
式(8)から明らかなように、電圧電流変換回路18は、入力電圧vinに比例した出力電流iを提供できる。したがって、入力電圧vinが一定である限り、負荷抵抗22の抵抗値Zに関係なく、出力電流iは一定になる。たとえば、R=1k、R=1.5k、R=2.7k、R=1.8kに設定すれば、R・R=R・Rの関係式が成立する。
【0019】
なお、式(8)を式(5)に代入すると、iは下記式(9)で表される。
【数6】


【0020】
式(9)から明らかなように、Z>Rの場合、i<0となり、iは図1中に示される方向と逆方向に流れるので、i>iでなければならない。したがって、このような場合において、電圧電流変換回路18の出力インピーダンスを低くし、S/Nを高くしたいときには、iを十分に確保する必要がある。
【0021】
ローパスフィルタ10によれば、電圧電流変換回路18の入力と出力との間には抵抗器182が1つしか接続されていないため、抵抗器182の値を低く設定するだけで、熱雑音を減少させ、S/Nを高くすることができる。
【0022】
上記実施の形態ではRCフィルタ回路12,16が挿入されているが、その一方又は両方がなくてもよい。また、差分演算回路14は、入力信号INから出力信号OUTを減算できる回路であればよく、例示された回路に限定されない。また、フィードバック回路183は、抵抗器182にかかる電圧に応じてフィードバック電圧FBを生成できる回路であればよく、例示された回路に限定されない。
【0023】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態によるローパスフィルタの構成を示す回路図である。
【符号の説明】
【0025】
10 ローパスフィルタ
12,16 RCフィルタ回路
14 差分演算回路
18 電圧電流変換回路
20 コンデンサ
181,184 オペアンプ
182,185,186,187 抵抗器
183 フィードバック回路
DF 差分信号
FB フィードバック電圧
IN 入力信号
OUT 出力信号
【出願人】 【識別番号】000000273
【氏名又は名称】オンキヨー株式会社
【出願日】 平成18年9月7日(2006.9.7)
【代理人】 【識別番号】100104444
【弁理士】
【氏名又は名称】上羽 秀敏


【公開番号】 特開2008−67045(P2008−67045A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−242667(P2006−242667)