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【発明の名称】 視覚変化体験装置及び視覚変化体験方法
【発明者】 【氏名】広沢 建二

【要約】 【課題】視覚変化の体験を、体験希望者にとっても体験提供者にとっても負担少なく行ってもらうことができるようにする。

【解決手段】視覚変化材3が、垂直軸線から側方に偏心して配置され、該垂直軸線回りで駆動部により周回移動するようになされており、視覚変化材3の周回経路で囲まれた内部に視覚対象部2が設けられ、視覚変化材3の周回移動により、人が、視覚変化材3の周回経路の外側で、視覚変化材3を通した視覚対象部2と、視覚変化材3を通さない視覚対象部2とを比較して目視体験することができるようになされている視覚変化体験装置1などによって体験してもらう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視覚対象部と、視覚変化材と、これら視覚対象部と視覚変化材とを相対移動させる駆動部とが備えられ、駆動部による前記相対移動によって、人が、視覚変化材を通した視覚対象部と、視覚変化材を通さない視覚対象部とを比較して目視体験することができるようになされていることを特徴とする視覚変化体験装置。
【請求項2】
視覚対象部が固定で、視覚変化材が駆動部により移動するようになされており、かつ、視覚対象部があらわされた領域範囲内を視覚変化材が移動するようになされている請求項1に記載の視覚変化体験装置。
【請求項3】
視覚変化材が、垂直軸線から側方に偏心して配置され、該垂直軸線回りで駆動部により周回移動するようになされており、該視覚変化材の周回経路で囲まれた内部に視覚対象部が設けられ、視覚変化材の周回移動により、人が、視覚変化材の周回経路の外側で、視覚変化材を通した視覚対象部と、視覚変化材を通さない視覚対象部とを比較して目視体験することができるようになされていることを特徴とする視覚変化体験装置。
【請求項4】
請求項1乃至3に記載の視覚変化体験装置を用い、人に、視覚変化材による視覚の変化を比較体験してもらうことを特徴とする視覚変化体験方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、白内障等の視覚変化を擬似的に体験してもらうのに用いられる視覚変化体験装置及び視覚変化体験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、白内障による視覚の変化を擬似的に体験してもらうための方法として、従来より、図3(イ)に示すように、視覚を変化させるそれ用のメガネ51を用意し、このメガネ51を体験希望者にわたして、かけてもらったり、外してもらったりして、視覚対象部がどのように違って見えるかを比較して体験してもらうことは、従来より行われている。
【0003】
また、図3(ロ)に示すように、視覚を変化させるガラスやアクリルからなる視覚変化板52がスライド式で備えられたついたてを用意し、該視覚変化板52をスライドさせて、視覚対象部が視覚変化材52を通して見た場合と通さずに見た場合とでどのように違うかを比較して体験してもらうことも、従来より行われている。
【特許文献1】特開平11−119638号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような方法では、体験希望者にメガネ51のかけ外しを行ってもらわなければならなかったり、また、体験提供者や体験希望者が視覚変化板52をスライドさせる作業をいちいち行わなければならないなど、体験希望者や体験提供者にとって厄介で負担が大きいという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、視覚変化の体験を、体験希望者にとっても体験提供者にとっても負担少なく行ってもらうことができる視覚変化体験装置及び視覚変化体験方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題は、視覚対象部と、視覚変化材と、これら視覚対象部と視覚変化材とを相対移動させる駆動部とが備えられ、駆動部による前記相対移動によって、人が、視覚変化材を通した視覚対象部と、視覚変化材を通さない視覚対象部とを比較して目視体験することができるようになされていることを特徴とする視覚変化体験装置(第1発明)、及び、該視覚変化体験装置を用い、人に、視覚変化材による視覚の変化を比較体験してもらうことを特徴とする視覚変化体験方法(第2発明)によって解決される。
【0007】
この体験装置及び体験方法では、駆動部で視覚対象部と視覚変化材とを相対移動させることによって、人が、視覚変化材を通した視覚対象部と、視覚変化材を通さない視覚対象部とを比較して目視体験することができるようになされているものであるから、視覚対象部と視覚変化材との相対移動を人手により行う必要がなく、視覚変化の体験を、体験希望者にとっても体験提供者にとっても負担少なく行ってもらうことができる。
【0008】
第1,第2発明において、視覚対象部が固定で、視覚変化材が駆動部により移動するようになされており、かつ、視覚対象部があらわされた領域範囲内を視覚変化材が移動するようになされているとよい(第3発明)。
【0009】
この場合は、視覚対象部が固定で、視覚変化材が移動するようになされているので、視覚対象部に視点を固定させたままで視覚の変化を比較体験してもらうことができて、体験を目に優しいものにすることができる。しかも、視覚対象部があらわされた領域範囲内を視覚変化材が移動するようになされているので、その領域範囲の外への視覚変化材の突出をなくす、あるいは、小さくすることができて、そのような突出のためのスペースを確保しておく必要をなくすことができ、体験装置をスペース的に有利に設置することができる。
【0010】
また、上記の課題は、視覚変化材が、垂直軸線から側方に偏心して配置され、該垂直軸線回りで駆動部により周回移動するようになされており、該視覚変化材の周回経路で囲まれた内部に視覚対象部が設けられ、視覚変化材の周回移動により、人が、視覚変化材の周回経路の外側で、視覚変化材を通した視覚対象部と、視覚変化材を通さない視覚対象部とを比較して目視体験することができるようになされていることを特徴とする視覚変化体験装置(第4発明)、及び、該装置を用い、人に、視覚変化材による視覚の変化を比較体験してもらうことを特徴とする視覚変化体験方法(第5発明)によって解決される。
【0011】
この体験装置及び体験方法では、視覚変化材の移動を人手により行う必要がなく、視覚変化の体験を、体験希望者にとっても体験提供者にとっても負担少なく行ってもらうことができると共に、視覚対象部が固定で、視覚変化材が移動するようになされていることにより、視覚対象部に視点を固定させたままで視覚の変化を比較体験してもらうことができて、体験を目に優しいものにすることができる。
【0012】
しかも、視覚変化材が、垂直軸線から側方に偏心して配置され、該垂直軸線回りで周回移動するようになされており、該視覚変化材の周回経路で囲まれた内部に視覚対象部が設けられた構造となっているので、体験装置をコンパクトに構成することができると共に、視覚変化材の周回経路の外側を複数人に囲んでもらって体験してもらうことができ、限られた時間内で数多くの人に視覚変化の体験をしてもらうことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、以上のとおりのものであるから、視覚変化の体験を、体験希望者にとっても体験提供者にとっても負担少なく行ってもらうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の実施最良形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1に示す第1実施形態の視覚変化体験装置1は、第1乃至第5の発明の実施形態を示すもので、2は視覚対象部、3は視覚変化材であり、視覚対象部2は、ベース部8に立設された円筒体6の外周部の全周にわたって、絵や写真などからなる視覚対象部2が設けられたもので、円筒体6の外周部が全周にわたって視覚対象部2の領域範囲6aとされており、該視覚対象部2として、円筒体6の外周部には、樹木2aや信号機2b、車両2cなどがあらわされ、また、色見本2d…が設けられている。なお、円筒体6を無色透明とし、該円筒体6の内部に、樹木2aや信号機2b、車両2c等の模型を設置し、該円筒体6に色見本2dを貼り付けた構造にされていてもよい。
【0016】
視覚変化材3は、例えば白内障の疑似体験などが可能な視覚変化を起こさせるものからなっていて、視覚対象部2を構成する円筒体6の外周部に沿う曲率半径の円弧状の曲面板で構成されており、該曲面板3は、円筒体6の外周部の周方向の一部にわたる周方向長さを備え、円筒体6の垂直軸線から側方に偏心して円筒体6の外周部に沿うように配置され、該垂直軸線回りで、図示しないモーターなどからなる駆動部により円筒体6の周囲を周回移動するようになされており、これにより、視覚対象部2のあらわされた円筒体6の外周部の全周領域範囲6a内で、該外周部に沿うように周回移動するようになされて、この周回移動によって、人が、視覚変化材3の周回経路の外側で、視覚変化材3を通した視覚対象部2と、視覚変化材3を通さない視覚対象部2とを比較して目視体験することができるようになされている。
【0017】
なお、視覚変化材3の周回移動は、一方向のみへの周回移動であってもよいし、両方向への往復の周回移動であってもよいし、様々な形式の周回移動が行われてよい。5はアーム、4は周回中心部であり、視覚変化材3はこれらによって円筒体6の外周部を周回できるように支えられている。10はスピーカーで、視覚変化体験装置1に関する説明が音声でなされるようにされている。
【0018】
上記の視覚変化体験装置1では、駆動部により視覚変化材3を周回移動させた状態にすることで、装置1の周囲に居る人や、装置1の脇を通り過ぎていく人などに、視覚の変化を体験してもらうことができる。
【0019】
この視覚変化体験装置1によれば、視覚変化材3が駆動部によって視覚対象部2のあらわされた円筒体6の外周部の周囲を周回移動するようになされているので、視覚変化材3の移動を人手により行う必要がなく、視覚変化の体験を、体験希望者にとっても体験提供者にとっても負担少なく行ってもらうことができる。また、視覚対象部2は動かず固定で、視覚変化材3が上記のように周回移動するようになされているので、視覚対象部2に視点を固定させたままで視覚の変化を比較体験してもらうことができて、体験を目に優しいものにすることができる。
【0020】
しかも、視覚変化材3は、垂直軸線から側方に偏心して、視覚対象部2を構成する円筒体6の外周部に沿うように配置され、該外周部に沿うようにして周回移動するようになされているので、体験装置1をコンパクトに構成することができる。
【0021】
特に、視覚変化材3は、視覚対象部2があらわされた円筒体6の外周部の全周領域範囲内で周回移動するようになされているので、視覚変化材3が移動に伴って外方に突出してしまうことがなく、それゆえ、そのための突出スペースも必要なく、スペース的な有利性を発揮することができる。
【0022】
そして、視覚変化材3の周回経路の外側を複数人に囲んでもらって視覚変化の体験をしてもらうことができて、限られた時間内で数多くの人に視覚変化の体験をしてもらうことができる。視覚変化材3が定速で一方向に周回するようになされている場合は、駆動部と視覚変化材3とを結ぶ駆動系の構成を簡素なものにすることができる。
【0023】
図2(イ)に示す第2実施形態の視覚変化体験装置1、第2(ロ)に示す第3実施形態の視覚変化体験装置1、及び、図(ハ)に示す第4実施形態の視覚変化体験装置1は、それぞれ、第1乃至第3の発明の実施形態を示すもので、いずれも、視覚対象部2と、視覚変化材3と、これら視覚対象部2と視覚変化材3とを相対移動させる図示しない駆動部とが備えられ、駆動部による前記相対移動によって、人が、視覚変化材3を通した視覚対象部2と、視覚変化材3を通さない視覚対象部2とを比較して目視体験することができるようになされており、相対移動については、視覚対象部2が固定で、視覚変化材3が駆動部により移動するようになされており、視覚対象部2のがあらわされた領域範囲10内で視覚変化材3が移動するようになされたものである。
【0024】
視覚対象部2があらわされた領域範囲10は、ボードに絵や写真などからなる視覚対象部2を貼り付けて構成されたものであってもよいし、無色透明のボードの背後に視覚対象部を構成する模型を設置したものなどで構成されていてよい。
【0025】
そのなかで、図2(イ)に示す視覚変化体験装置1は、平板状の方形の視覚変化材3が、視覚対象部2のあらわされた領域範囲10を縦断する長さ寸法を備えて、該領域範囲10内で左右方向に往復移動するようになされたものである。
【0026】
また、図2(ロ)に示す視覚変化体験装置1は、平板状の方形の視覚変化材3が、視覚対象部2のあらわされた領域範囲10を横断する幅寸法を備えて、該領域範囲10内を上下方向に往復移動するようになされている。
【0027】
更に、図2(ハ)に示す視覚変化体験装置1は、平板状の扇形の視覚変化材3が、視覚対象部2のあらわされた領域範囲10内で、軸部9を中心として往復回動するようになされたものである。
【0028】
第2乃至第4の各実施形態の視覚変化体験装置1,1,1では、駆動部で視覚対象部2と視覚変化材3とを相対移動させることによって、人が、視覚変化材3を通した視覚対象部2と、視覚変化材3を通さない視覚対象部2とを比較して目視体験することができるようになされているから、視覚対象部2と視覚変化材3との相対移動を人手により行う必要がなく、視覚変化の体験を、体験希望者にとっても体験提供者にとっても負担少なく行ってもらうことができるし、視覚対象部2が固定で、視覚変化材3が移動するようになされているので、視覚対象部2に視点を固定させたままで視覚の変化を比較体験してもらうことができて、体験を目に優しいものにすることができるし、視覚対象部2があらわされた領域範囲10内を視覚変化材3が移動するようになされているので、その領域範囲10の外への視覚変化材3の突出をなくす、あるいは、小さくすることができて、そのような突出のためのスペースを確保しておく必要をなくすことができて、体験装置1をスペース的に有利に設置することができる。
【0029】
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、視覚変化材3として、白内障などの疑似体験が可能なものを用いた場合を示したが、これに限られるものではなく、目的に応じた視覚変化を生じさせる各種の視覚変化材が用いられてよい。また、視覚対象部についても、目的に応じた各種視覚対象部が採用されてよい。
【0030】
また、上記の各実施形態では、視覚対象部が固定で、視覚変化材が移動する場合を示したが、視覚変化材が固定で、視覚対象部が移動する構成であってもよいし、視覚対象部も視覚変化材もともに移動する構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1実施形態の視覚変化体験装置を示す斜視図である。
【図2】図(イ)は第2実施形態の視覚変化体験装置を示す正面図、図(ロ)は第3実施形態の視覚変化体験装置を示す正面図、図(ハ)は第4実施形態の視覚変化体験装置を示す正面図である。
【図3】図(イ)及び図(ロ)はそれぞれ先行技術を示す説明図である。
【符号の説明】
【0032】
1…視覚変化体験装置
2…視覚対象部
3…視覚変化材
6a,10…領域範囲
【出願人】 【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
【出願日】 平成18年11月30日(2006.11.30)
【代理人】 【識別番号】100104525
【弁理士】
【氏名又は名称】播磨 祐之


【公開番号】 特開2008−139412(P2008−139412A)
【公開日】 平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願番号】 特願2006−323487(P2006−323487)