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【発明の名称】 車両用交通法規検定実施装置、及び、交通法規検定システム
【発明者】 【氏名】井上 貴司

【氏名】飯島 邦彦

【要約】 【課題】利用者が気軽に交通法規に関する検定を受けることができる車両用交通法規検定実施装置、及び交通法規検定システムを提供すること。

【構成】車両に搭載されて交通法規検定を実施する車両用交通法規検定実施装置であって、所定の交通法規検定プログラムに従って交通法規に関する出題を行なう出題手段と、ユーザーの解答を入力可能な解答入力手段と、解答入力手段に対して入力されたユーザーの解答に基づく検定結果を出力する検定結果出力手段と、を備えることを特徴とする、車両用交通法規検定実施装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されて交通法規検定を実施する車両用交通法規検定実施装置であって、
所定の交通法規検定プログラムに従って交通法規に関する出題を行なう出題手段と、
ユーザーの解答を入力可能な解答入力手段と、
該解答入力手段に対して入力されたユーザーの解答に基づく検定結果を出力する検定結果出力手段と、を備えることを特徴とする、
車両用交通法規検定実施装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用交通法規検定実施装置であって、
車両が所定の停止状態であるか否かを判定する停止状態判定手段を備え、
該停止状態判定手段により車両が所定の停止状態でないと判定された場合には、少なくとも前記出題手段を停止することを特徴とする、
車両用交通法規検定実施装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両用交通法規検定実施装置であって、
無線通信を行なう通信手段を備え、
前記所定の交通法規検定プログラムは、該通信手段により取得されることを特徴とする、車両用交通法規検定実施装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用交通法規検定実施装置であって、
ユーザーが、複数の交通法規検定プログラム候補の中から、出題レベル及び所要時間に応じた前記所定の交通法規検定プログラムの選択入力をすることが可能なプログラム選択受付手段を備える、
車両用交通法規検定実施装置。
【請求項5】
請求項3、又は請求項3に係る請求項4に記載の車両用交通法規検定実施装置であって、
自車両の現在位置を特定する現在位置特定手段を備え、
前記現在位置特定手段により特定された自車両の現在位置を前記通信手段により車外設備に送信し、該送信に対する応答として前記通信手段により前記所定の交通法規検定プログラムを受信することを特徴とする、
車両用交通法規検定実施装置。
【請求項6】
請求項3ないし5のいずれかに記載の車両用交通法規検定実施装置と、情報センターと、を有する交通法規検定システムであって、
前記情報センターは、複数の交通法規検定プログラム候補を保有することを特徴とする、
交通法規検定システム。
【請求項7】
請求項5に係る請求項6に記載の交通法規検定システムであって、
前記情報センターは、前記複数の交通法規検定プログラム候補の中から、前記車両用交通法規検定実施装置より受信した自車両の現在位置に基づく交通法規検定プログラムを選択して、前記車両用交通法規検定実施装置に送信することを特徴とする、
交通法規検定システム。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の交通法規検定システムであって、
前記車両用交通法規検定実施装置は、前記解答入力手段に対して入力されたユーザーの解答に基づく検定結果を、前記通信手段により前記情報センターに送信し、
前記情報センターは、該車両用交通法規検定実施装置から受信した検定結果に対する集計処理を行なう集計処理手段を備える、
ことを特徴とする、交通法規検定システム。
【請求項9】
請求項8に記載の交通法規検定システムであって、
前記検定結果を記憶する検定結果記憶手段を、前記車両用交通法規検定実施装置又は前記情報センターが備えることを特徴とする、
交通法規検定システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、車両において交通法規検定を実施可能な車両用交通法規検定実施装置、及びこれと情報センターを含む交通法規検定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、交通事故の増加を防止すべく、運転免許を取得後に運転者を再教育するための種々の試みがなされている。例えば、道路交通法第百八条の三十二の二には、運転免許取得者教育の認定に関して規定されており、これに基づく講習を受けた運転者に対する自動車保険の割引制度を採用する保険会社も存在する。運転免許取得者教育は、主に運転シミュレーターや視聴覚教材等必要な教材を用いて行うこととされている。
【0003】
これに関連し、運転シミュレーターを用いて講習者の運転操作を評価する評価システムについての発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このシステムでは、制限速度、駐停車禁止区域、標識・標示等の交通規制が設定された仮想教習コースをスクリーンに標示し、各局面において危険な操作を行なったか否かを判定し、講習者の運転操作を評価している。
【0004】
また、こうした運転免許取得後の講習・検定に関する制度は今後拡大することが予想され、運転シミュレーターの如く運転操作を通じて運転者の運転技能等を評価するものに限られず、運転免許取得の際に実施される学科試験の如く、交通法規に関する検定を行なう制度が採用される可能性も十分に考え得るところである。
【特許文献1】特開2003−288003号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような検定等が実施される上で問題となるのは、利用者が、わざわざ運転シミュレーターが導入され、或いは交通法規に関する検定が行なわれる施設に出向かなければならないことや、評価結果や検定結果に関するプライバシーの問題等が挙げられる。従って、利用者数の増加を図るには、利用者がより気軽に検定等を受けられるシステム・装置の開発が必要であると考えられる。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、利用者が気軽に交通法規に関する検定を受けることができる車両用交通法規検定実施装置、及び交通法規検定システムを提供することを、主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、車両に搭載されて交通法規検定を実施する車両用交通法規検定実施装置であって、所定の交通法規検定プログラムに従って交通法規に関する出題を行なう出題手段と、ユーザーの解答を入力可能な解答入力手段と、解答入力手段に対して入力されたユーザーの解答に基づく検定結果を出力する検定結果出力手段と、を備えることを特徴とする車両用交通法規検定実施装置である。
【0008】
この本発明の第1の態様によれば、出題手段と、解答入力手段と、検定結果出力手段を車両に搭載するから、利用者が気軽に交通法規に関する検定を受けることができる。
【0009】
また、本発明の第1の態様において、車両が所定の停止状態であるか否かを判定する停止状態判定手段を備え、停止状態判定手段により車両が所定の停止状態でないと判定された場合には、少なくとも出題手段を停止するものとすると、好適である。
【0010】
また、本発明の第1の態様において、無線通信を行なう通信手段を備え、所定の交通法規検定プログラムは通信手段により取得されるものとすると、好適である。
【0011】
また、本発明の第1の態様において、ユーザーが、複数の交通法規検定プログラム候補の中から、出題レベル及び所要時間に応じた所定の交通法規検定プログラムの選択入力をすることが可能なプログラム選択受付手段を備えるものとすると、好適である。
【0012】
また、本発明の第1の態様において、自車両の現在位置を特定する現在位置特定手段を備え、現在位置特定手段により特定された自車両の現在位置を通信手段により車外設備に送信し、送信に対する応答として通信手段により所定の交通法規検定プログラムを受信するものとすると、好適である。
【0013】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様の車両用交通法規検定実施装置と、情報センターと、を有する交通法規検定システムであって、情報センターは、複数の交通法規検定プログラムを保有することを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の第2の態様において、情報センターは、複数の交通法規検定プログラムの中から、車両用交通法規検定実施装置より受信した自車両の現在位置に基づく交通法規検定プログラムを選択して、車両用交通法規検定実施装置に送信するものとすると、好適である。
【0015】
また、本発明の第2の態様において、車両用交通法規検定実施装置は、解答入力手段に対して入力されたユーザーの解答に基づく検定結果を、通信手段により情報センターに送信し、情報センターは、車両用交通法規検定実施装置から受信した検定結果に対する集計処理を行なう集計処理手段を備えるものとすると、好適である。この場合、検定結果を記憶する検定結果記憶手段は、車両用交通法規検定実施装置又は情報センターが備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、利用者が気軽に交通法規に関する検定を受けることができる車両用交通法規検定実施装置、及び交通法規検定システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
【実施例】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。図1は、本発明の一実施例に係る交通法規検定システム1の全体構成の一例を示す図である。交通法規検定システム1は、車両用交通法規検定実施装置10と、情報センター100と、を有する。車両用交通法規検定実施装置10は、ナビゲーション装置20と、通信装置40と、を備える。情報センター100は、データベース102と、センター側通信装置104と、情報処理装置110と、を備える。
【0019】
ナビゲーション装置20は、主要な構成として、統合アンテナ22と、メモリ24と、ディスプレイパネル26と、音声入出力装置28と、ナビゲーションコンピューター30と、を備える。
【0020】
統合アンテナ22は、各種電波信号を送受信可能なアンテナであり、GPS衛星からのGPS信号や道路交通情報送信サービスに係る電波ビーコン、ETC信号等を受信し、ナビゲーションコンピューター30に出力する。メモリ24は、ハードディスクやDVD(Digital Versatile Disk)、CD−ROM等の記憶媒体であり、地図情報が記憶されている。
【0021】
ディスプレイパネル26は、グラフィックシステムとしてVGA(Video Graphics Array)を採用して動画を含む画像表示を行なうと共に、タッチパネルとしてユーザーによる各種の入力操作を可能に構成されたディスプレイ装置である。ディスプレイパネル26は、その表面にユーザーがタッチ操作したことによる電圧の変化を検出して、タッチ操作された位置を認識する。ディスプレイパネル26の表示内容はナビゲーションコンピューター30により決定され、ディスプレイパネル26になされた入力操作はナビゲーションコンピューター30に送信される。
【0022】
音声入出力装置28は、例えば、音声入力が可能なマイク、及びスピーカーから構成される。音声入出力装置28の出力内容はナビゲーションコンピューター30により決定され、音声入出力装置28に入力された音声はナビゲーションコンピューター30に入力される。
【0023】
ナビゲーションコンピューター30は、例えば、CPUを中心としてROMやRAM等がバスを介して相互に接続されたコンピューターユニットであり、その他、入出力インターフェイスやタイマー、カウンター等を備える。なお、ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。ナビゲーションコンピューター30は、車両制御のための信号の送受信が行なわれる多重通信線に接続され、車速信号等の各種信号を参照可能となっている。また、ナビゲーションコンピューター30は、こうしたハードウエア構成を用いて実現される主要な機能ブロックとして、ナビゲーション処理部32と、交通法規検定実施部34と、通信制御部36と、を備える。
【0024】
ナビゲーション処理部32は、通常のナビゲーション装置が有する機能を実現するための各処理(自車両の現在位置の特定、経路案内等)を行なう。自車両の現在位置(緯度、経度、高度)は、GPS信号の時間差に基づく演算により特定される。また、ヨーレートセンサー・車速センサーから入力されるセンサー出力値や、統合アンテナ22が受信する電波ビーコンに含まれる情報に基づいて適宜補正される。この他にも、FM多重放送により受信される情報に基づいて補正されてもよいし、周知のマップマッチング技術に基づく補正が行なわれてもよい。経路案内は、上記の如く特定した自車両の現在位置からユーザーがディスプレイパネル26や音声入出力装置28を用いて入力した目的地に至るまでの推奨経路をメモリ24に記憶された地図情報を参照して設定し、推奨経路に従って自車両が走行するようにディスプレイパネル26や音声入出力装置28を用いた画像表示・音声案内を行なう。
【0025】
交通法規検定実施部34は、ユーザーにより所定の入力がなされたときに起動し、後述する交通法規検定を実施する。詳しくは、後述する。また、通信制御部36は、通信装置40に指示信号を送信することにより、情報センター100との間で種々の情報授受を行なう。
【0026】
通信装置40と情報センター100との通信は、例えば、無線基地局70及びネットワーク80を介して行なわれる。通信装置40と無線基地局70との間では、携帯電話網、PHS(Personal Handy-phone System)網、無線LAN、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、衛星電話、ビーコン、TVやラジオの放送網等を利用した無線通信が行なわれる。また、無線基地局70と情報センター100を接続するネットワーク80は、例えば、公衆電話交換網(PSTN)やデジタル通信ネットワーク(ISDN)、光ファイバ等の有線ネットワークである。データの送受信には例えばTCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)等のプロトコルと上位互換であるHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)やFTP(File Transfer Protocol)、MIME(Multipurpose Internet Mail Extension)等のプロトコルが使用される。
【0027】
従って、通信装置40は、例えば、データ通信アンテナや通信モジュール等からなる。また、Bluetooth対応の携帯電話機が用いられてもよいし、機械的に携帯電話を連結して用いてもよい。更に、ビーコン送受信機、TVやラジオの受信機等が用いられてもよい。
【0028】
以上説明した如く、交通法規検定実施装置10が備える構成要素、及び情報センター100との通信手法は、一般的に車両に搭載されたもの及び従来用いられている通信システムを利用して実現可能なものである。このため、車両側において特別なハードウエアの増設をする必要がなく、交通法規検定制度の利用者拡大を容易にすることができる。
【0029】
情報センター100は、例えば、警察や交通安全協会等の情報サービス施設や放送局等を基に構成される。なお、情報センター100の構成要素の全てが同一の施設内に設置される必要はなく、それぞれがネットワークを通じて接続された構成であってもよい。
【0030】
データベース102には、複数の交通法規検定プログラム候補、及び各ユーザーの検定結果等が記憶される。交通法規検定プログラム候補は、各地域に適したものや、特定の道路形状・道路種別に焦点を当てたもの等、様々なカテゴリーに応じたものが予め用意されている。センター側通信装置104は、上記の通信態様に適用可能な設備であり、例えば、モデムや通信端末、TV電波やラジオ電波の送信設備等を含む。情報処理装置110は、例えば、ナビゲーションコンピューター30と同様のコンピューターユニットである。
【0031】
このように、情報センター100に交通法規検定プログラム候補や検定結果を記憶するデータベース102を備えることで、車両用交通法規検定実施装置10において大容量の記憶媒体を備えることなく、適切な交通法規検定プログラムを選択することが可能となる。すなわち、情報センター100に情報を集約することで、交通法規検定プログラムの内容の充実を図ることができる。
【0032】
図2は、本発明の特徴的な処理の流れを示すものであり、交通法規検定システム1の構成要素をオブジェクト指向分析に基づいてサブシステムという概念に当てはめ、各サブシステムの動的な振舞いを記述したシーケンス図である。図中、法規検定クライアントCは、交通法規検定実施部34、通信制御部36、及び通信装置40を含む概念であり、入出力手段I/Oは、ディスプレイパネル26、及び音声入出力装置28を含む概念であり、法規検定サーバSは、センター側通信装置104、及び情報処理装置110を含む概念である。また、データベースDBは、データベース102である。
【0033】
まず、ユーザーにより交通法規検定の開始入力がなされると(S200)、入出力手段I/Oが法規検定クライアントCに起動指示信号を送信する(S202)。なお、ユーザーによる交通法規検定の開始入力は、タッチ操作、音声入力等、如何なる方法でなされてもよい(以下、入力動作について同じ)。また、車速信号が値0を示している等により車両が停止状態であることがナビゲーションコンピューター30において確認されたときにのみ、交通法規検定の開始入力が許可される。なお、停止状態の確認は車速信号に基づくものに限られず、例えば、シフト位置が「P」(Parking)であることをもって確認してもよいし、イグニッションの状態により確認してもよい。
【0034】
起動指示信号を受信した法規検定クライアントCは、通信装置40により法規検定サーバSに接続する(S204)。接続されたことを検知した法規検定サーバSは、ログイン受付開始信号を送信する(S206)。
【0035】
ログイン受付開始信号を受信した法規検定クライアントCは、入出力手段I/Oに対してログイン画面を表示するように指示する(S208)。そして、ユーザーによりログイン入力がなされると(S210)、入出力手段I/Oが法規検定クライアントCにログイン指示信号を送信する(S212)。
【0036】
ログイン指示信号を受信した法規検定クライアントCは、法規検定サーバSにユーザーIDを含むログイン信号を送信する(S214)。なお、ユーザーIDは、ユーザーによるログイン入力の際に指定されてもよいし、車両が備えるスマートエントリーシステム等のユーザー判別システムにより特定されたユーザーIDが用いられてもよい。
【0037】
ログイン信号を受信した法規検定サーバSは、データベースDBにユーザーIDの検索を指示する(S216)。データベースDBにおいては、ユーザーIDのマッチングを行なって、記憶された情報と一致した場合は、ユーザー承認信号を法規検定サーバSに送信する(S218)。
【0038】
ユーザー承認信号を受信した法規検定サーバSは、法規検定クライアントCにユーザー承認信号を送信する(S220)。これによりユーザー承認がなされたことを確認すると、法規検定クライアントCは、ナビゲーション処理部32に自車両の現在位置(及び/又はその履歴)を送信するように要求し、これを取得する(S222)。そして、取得した自車両の現在位置(及び/又はその履歴)を法規検定サーバSに送信する(S224)。
【0039】
自車両の現在位置(及び/又はその履歴)を受信した法規検定サーバSは、これに基づいて交通法規検定プログラムを検索する(S226)。ここで、交通法規検定プログラムの検索には種々の手法が考えられるが、例えば、[1]取得した自車両の現在位置の周辺(例えば、所定距離以内)に多く存在する道路形状や交通標識・表示を中心とする交通法規検定プログラムが、前述した交通法規検定プログラム候補の中から選択される。具体的には、自車両の現在位置が坂路の多い地方である場合には、坂路特有の交通標識・表示(「クラクション鳴らせ」の標識等)を問題内容に多く含む交通法規検定プログラムが選択される。また、[2]自車両の現在位置の履歴を参照し、高速道路を頻繁に利用するユーザーであることが判明した場合は、高速道路に特有の交通標識・表示を問題内容に多く含む交通法規検定プログラムが選択される。山間部を頻繁に走行するユーザーであることが判明した場合には、上記の如く坂路特有の交通標識・表示を問題内容に多く含む交通法規検定プログラムが選択される。
【0040】
このように交通法規検定プログラムを選択することにより、各ユーザーが現実に多く遭遇する走行局面に応じた交通法規を試験及び教育することができる。従って、ユーザーを適切に再教育して交通事故を減らすという検定本来の目的が効率的に達成される。そして、このような効果は、車載ナビゲーション装置に特有の現在位置取得機能によって、特段の装置負担を生じせしめることなく実現されるのである。
【0041】
データベースDBから上記の如く適切な交通法規検定プログラムを取得すると、(S228)、法規検定サーバSはこれを法規検定クライアントCに送信する(S230)。この際に、正解及び解説を一括送信すると通信負荷を軽減することが可能となるが、通信に関して特段の制限がない場合は、1問ごとに通信を行なっても構わない。以下の説明においては、S230において正解及び解説を一括送信するものとして説明する。
【0042】
交通法規検定プログラム、及び正解、解説を受信すると、法規検定クライアントCは入出力手段I/Oに出題を行なうように指示する(S232)。ここで、出題の具体的態様には種々のものが考えられるが、例えば、[1]図3に示す如く、ディスプレイパネル26の表示画面における左側部分に上下スクロールする模擬道路画面を表示し、特定の道路形状や交通標識・標示の出現と共に静止させ、出現した道路形状等に関する出題をディスプレイパネル26の表示画面における右側部分に表示する。そして、「○」及び「×」のタッチスイッチを画面上に設定してユーザーの解答を受け付ける。なお、ユーザーの解答は音声入力されてもよい。また、[2]単にテキスト形式の問題を表示又は音声出力して、解答を画面上又は音声により受け付けるものとしてもよい。
【0043】
こうした出題及び解答の流れは、例えば、1問1答方式(1問解答する毎に正解、及び間違っていた場合は解説が出力される方式)、50問方式、及び100問方式の中からユーザーにより選択される。但し、選択可能でなくとも構わない。また、出題及び解答の手法についても、画面による検定、音声による検定、及び画面及び音声による検定(例えば、出題は画面により、解答は音声による。又はその逆等。)の中から選択されてよい。これらの全てをユーザーに選択させるものとした場合の、ログインから出題及び解答に至るまでの画面遷移の一例を図4に示す。
【0044】
出題及び解答受付(S234)を終了すると、入出力手段I/Oは、全ての解答を法規検定クライアントCに送信する(S236)。法規検定クライアントCは、ユーザーによる解答と予め取得していた正解との照合を行なって、判定処理を行なう(S238)。そして、判定結果を法規検定サーバSに送信する(S240)。
【0045】
判定結果を受信した法規検定サーバSは、これをデータベースDBに記憶し(S242)、データベースDBから結果履歴(当該ユーザーの過去の判定結果の履歴)を取得する(S244)。そして、判定結果と結果履歴を総合した集計処理を行なって(S246)、集計結果を法規検定クライアントCに送信する(S248)。ここで、集計結果とは、過去の判定結果と今回の判定結果から当該ユーザーの向上程度を示したり、ユーザーの苦手な分野を分析したものである。また、他のユーザーの判定結果との比較や、全ユーザーの判定結果から一般的に苦手とされる分野を抽出したものであってもよい。
【0046】
集計結果を受信した法規検定クライアントCは、正解、判定結果、及び集計結果を出力するように入出力手段I/Oに指示する(S250)。また、解答が間違っていた出題に関する解説を出力するように指示する(S252)。この際に、類似傾向にある法規についての解説を併せて行なうと好適である。このように集計結果を出力することで、ユーザーは自己の苦手分野や一般的に苦手とされる分野を把握することができ、今後の運転において注意を傾けることが可能となる。
【0047】
その後、ユーザーにより終了指示がなされると(S254)、入出力手段I/Oは終了指示信号を法規検定クライアントCに送信し(S256)、法規検定クライアントCは法規検定サーバSとの通信を切断する(S258)。
【0048】
以上説明した本実施例の交通法規検定システム1及び交通法規検定実施装置10によれば、ユーザーがわざわざ専用の施設に出向くことなく、自車両において気軽に交通法規検定を受けることができる。しかも、車両側において特別なハードウエアの増設をする必要が無く、検定結果に関するプライバシーの問題も解消されている。従って、このような交通法規検定制度の利用者数の増加に寄与することができる。
【0049】
また、交通法規検定実施装置10と情報センター100との間で通信を行なうことにより、情報センター100に情報を集約することが可能となり、交通法規検定プログラムの内容の充実を図ることができる。
【0050】
また、自車両の現在位置等に基づいて交通法規検定プログラムを選択するから、各ユーザーが現実に多く遭遇する走行局面に応じた交通法規を試験及び教育することができる。従って、ユーザーを適切に再教育して交通事故を減らすという検定本来の目的が効率的に達成される。
【0051】
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0052】
例えば、本実施例の交通法規検定実施装置10はナビゲーション装置20を中心として構成されるものとしたが、専用のECU(Electronic Control Unit)等により交通法規検定を実施するための各処理を行なうものとしてもよい。
【0053】
また、交通法規検定プログラムは、自車両の現在位置等に基づいて選択されるものとしたが、これに限らず、例えばユーザーにより指定された出題レベルや所要時間に応じたものが選択されてよい。
【0054】
また、交通法規検定プログラムの選択の際に自車両の現在位置を考慮しないものとしても構わない。
【0055】
また、データベース102に記憶される情報のうち、各ユーザーの判定結果の履歴は、車両側(例えば、メモリ24)に記憶されるものとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、自動車製造業や自動車部品製造業等に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施例に係る交通法規検定システム1の全体構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の特徴的な処理の流れを示すものであり、交通法規検定システム1の構成要素をオブジェクト指向分析に基づいてサブシステムという概念に当てはめ、各サブシステムの動的な振舞いを記述したシーケンス図である。
【図3】出題の具体的態様の一例を示す図である。
【図4】ログインから出題及び解答に至るまでの画面遷移の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0058】
1 交通法規検定システム
10 車両用交通法規検定実施装置
20 ナビゲーション装置
22 統合アンテナ
24 メモリ
26 ディスプレイパネル
28 音声入出力装置
30 ナビゲーションコンピューター
32 ナビゲーション処理部
34 交通法規検定実施部
36 通信制御部
40 通信装置
70 無線基地局
80 ネットワーク
100 情報センター
102、DB データベース
104 センター側通信装置
110 情報処理装置
I/O 入出力手段
C 法規検定クライアント
S 法規検定サーバ

【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成18年8月30日(2006.8.30)
【代理人】 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦


【公開番号】 特開2008−58508(P2008−58508A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−234071(P2006−234071)