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【発明の名称】 個人認証システム、予約センタ、現金自動預入・支払機および個人認証方法
【発明者】 【氏名】中村 昭裕

【要約】 【課題】ATMにおける第三者のキャッシュカード使用を確実に防止可能な個人認証システムを提供する。

【構成】予約センタ30は、携帯電話機10の電話番号と現金払戻操作を行う払戻時間と選択回答形式の設問に対する正解を示す払戻用選択パスワードとを少なくとも予約登録し、キャッシュカードを用いた現金払戻のユーザ操作を検出したATM20からユーザ個人認証の問い合わせを受け取ると、現在時刻が予約登録した払戻時間を満たす時間かを確認し、満たす時間であれば、予約登録した電話番号の携帯電話機10に発信して応答があるかを確認し、応答があった場合、選択回答形式の設問をユーザに提示して複数の回答候補の中から該ユーザが選択したものを取得して、予約登録した前記払戻用選択パスワードと照合し、一致している場合、当該ユーザの個人認証が得られた旨を、ATM20に返送して、ATM20による現金払戻操作の実行を可能とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザがキャッシュカードを用いて現金自動預入・支払機(以下ATMと略称する)から現金の払戻を行う際の該ユーザの個人認証を行う個人認証システムにおいて、ユーザの個人認証用データを該ユーザの携帯電話機またはPCから事前に登録することが可能な予約センタを備え、該予約センタは、前記ユーザが携帯する携帯電話機と前記ATMとの双方に接続する接続手段を有し、かつ、前記個人認証用データとして、ユーザが携帯する携帯電話機の電話番号と、ユーザが前記ATMでキャッシュカードによる現金払戻操作を行う時間をあらかじめ設定する払戻時間と、個人認証用の選択回答形式の設問に対する正解を示す払戻用選択パスワードと、を少なくとも事前に登録しており、キャッシュカードによる現金払戻操作がユーザによりなされたことを検出した前記ATMから、前記予約センタに対して該ユーザの個人認証の問い合わせを受け取った際に、前記予約センタは、現在時刻が事前に登録されている前記払戻時間を満たす時間であるか否かを確認し、満たす時間であった場合には、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認し、応答があった場合には、前記選択回答形式の設問を前記ユーザに提示して、複数の回答候補の中から該ユーザが選択した回答候補を取得して、事前に登録されている前記払戻用選択パスワードと照合した結果、一致している場合に、当該ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送することにより、前記ATMによる現金払戻操作の実行を可能ならしめることを特徴とする個人認証システム。
【請求項2】
請求項1に記載の個人認証システムにおいて、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザの声紋を事前に登録し、前記予約センタは、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があった際に、さらに、前記携帯電話機のユーザとあらかじめ定めた会話形式のやり取りを行うことにより取得される前記ユーザの音声情報から声紋を抽出して、事前に登録されている声紋と比較照合して、個人認証を行なうことを特徴とする個人認証システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の個人認証システムにおいて、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザが前記ATMから払戻する払戻金額を事前に登録し、前記予約センタは、前記ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送する際に、あらかじめ登録されている前記払戻金額を前記ATMに通知することを特徴とする個人認証システム。
【請求項4】
請求項3に記載の個人認証システムにおいて、前記予約センタにユーザが前記払戻金額を登録するタイミングが、前記払戻時間または前記払戻用選択パスワードを事前登録するタイミング、あるいは、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問に対してユーザが選択した回答候補を取得するタイミング、のいずれかであることを特徴とする個人認証システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の個人認証システムにおいて、前記予約センタが、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問をユーザに提示する場合、前記ユーザが携帯する前記携帯電話機に前記選択回答形式の設問を送信して前記携帯電話機から前記ユーザに提示するか、あるいは、前記ATMに前記選択回答形式の設問を送信して前記ATMから前記ユーザに提示するか、のいずれかであることを特徴とする個人認証システム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の個人認証システムにおいて、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、前記携帯電話機のメールアドレスを事前に登録し、前記予約センタが、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認する動作として、事前に登録されている前記メールアドレスに対してメール送信し、その返信メールを受信するか否かを確認することにより行うことを特徴とする個人認証システム。
【請求項7】
ユーザがキャッシュカードを用いて現金自動預入・支払機(以下ATMと略称する)から現金の払戻を行う際のユーザの個人認証を行うための個人認証用データを該ユーザの携帯電話機またはPCから事前に登録することが可能な予約センタであって、前記ユーザが携帯する携帯電話機と前記ATMとの双方に接続する接続手段を有し、かつ、前記個人認証用データとして、ユーザが携帯する携帯電話機の電話番号と、ユーザが前記ATMでキャッシュカードによる現金払戻操作を行う時間をあらかじめ設定する払戻時間と、個人認証用の選択回答形式の設問に対する正解を示す払戻用選択パスワードと、を少なくとも事前に登録しており、キャッシュカードによる現金払戻操作がユーザによりなされたことを検出した前記ATMから該ユーザの個人認証の問い合わせを受け取った際に、現在時刻が事前に登録されている前記払戻時間を満たす時間であるか否かを確認し、満たす時間であった場合には、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認し、応答があった場合には、前記選択回答形式の設問を前記ユーザに提示して、複数の回答候補の中から該ユーザが選択した回答候補を取得して、事前に登録されている前記払戻用選択パスワードと照合した結果、一致している場合に、当該ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送することを特徴とする予約センタ。
【請求項8】
請求項7に記載の予約センタにおいて、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザの声紋を事前に登録し、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があった際に、さらに、前記携帯電話機のユーザとあらかじめ定めた会話形式のやり取りを行うことにより取得される前記ユーザの音声情報から声紋を抽出して、事前に登録されている声紋と比較照合して、個人認証を行なうことを特徴とする予約センタ。
【請求項9】
請求項7または8に記載の予約センタにおいて、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザが前記ATMから払戻する払戻金額を事前に登録し、前記ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送する際に、あらかじめ登録されている前記払戻金額を前記ATMに通知することを特徴とする個人認証システム。
【請求項10】
請求項9に記載の予約センタにおいて、ユーザが前記払戻金額を登録するタイミングが、前記払戻時間または前記払戻用選択パスワードを事前登録するタイミング、あるいは、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問に対してユーザが選択した回答候補を取得するタイミング、のいずれかであることを特徴とする予約センタ。
【請求項11】
請求項7ないし10のいずれかに記載の予約センタにおいて、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問をユーザに提示する場合、前記ユーザが携帯する前記携帯電話機に前記選択回答形式の設問を送信して前記携帯電話機から前記ユーザに提示するか、あるいは、前記ATMに前記選択回答形式の設問を送信して前記ATMから前記ユーザに提示するか、のいずれかであることを特徴とする予約センタ。
【請求項12】
請求項7ないし11のいずれかに記載の予約センタにおいて、前記個人認証用データとして、前記携帯電話機のメールアドレスを事前に登録し、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認する動作として、事前に登録されている前記メールアドレスに対してメール送信し、その返信メールを受信するか否かを確認することにより行うことを特徴とする予約センタ。
【請求項13】
ユーザがキャッシュカードを用いて現金の払戻を行う現金自動預入・支払機において、事前に登録したユーザの個人認証用データに基づいてユーザの個人認証を行う予約センタに接続する接続手段を備え、キャッシュカードによる現金払戻操作がユーザによりなされたことを検出した際に、該ユーザの個人認証の問い合わせを前記予約センタに行い、前記予約センタから返送されてくる当該ユーザの個人認証結果により、現金払戻操作の実行が可能か否かを決定することを特徴とする現金自動預入・支払機。
【請求項14】
請求項13に記載の現金自動預入・支払機において、前記予約センタから、個人認証用の選択回答形式の設問と該設問に対する回答候補に関するデータを受け取った際に、前記設問と該設問に対する回答候補とを画面表示してユーザに提示し、ユーザが選択した回答候補を前記予約センタに返送することを特徴とする現金自動預入・支払機。
【請求項15】
ユーザがキャッシュカードを用いて現金自動預入・支払機(以下ATMと略称する)から現金の払戻を行う際の該ユーザの個人認証を行う個人認証方法において、ユーザの個人認証用データを該ユーザの携帯電話機またはPCから事前に登録することが可能な予約センタを備え、該予約センタは、前記ユーザが携帯する携帯電話機と前記ATMとの双方に接続可能であり、かつ、前記個人認証用データとして、ユーザが携帯する携帯電話機の電話番号と、ユーザが前記ATMでキャッシュカードによる現金払戻操作を行う時間をあらかじめ設定する払戻時間と、個人認証用の選択回答形式の設問に対する正解を示す払戻用選択パスワードと、を少なくとも事前に登録しており、キャッシュカードによる現金払戻操作がユーザによりなされたことを検出した前記ATMから、前記予約センタに対して該ユーザの個人認証の問い合わせを受け取った際に、前記予約センタは、現在時刻が事前に登録されている前記払戻時間を満たす時間であるか否かを確認し、満たす時間であった場合には、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認し、応答があった場合には、前記選択回答形式の設問を前記ユーザに提示して、複数の回答候補の中から該ユーザが選択した回答候補を取得して、事前に登録されている前記払戻用選択パスワードと照合した結果、一致している場合に、当該ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送することにより、前記ATMによる現金払戻操作の実行を可能ならしめることを特徴とする個人認証方法。
【請求項16】
請求項15に記載の個人認証方法において、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザの声紋を事前に登録し、前記予約センタは、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があった際に、さらに、前記携帯電話機のユーザとあらかじめ定めた会話形式のやり取りを行うことにより取得される前記ユーザの音声情報から声紋を抽出して、事前に登録されている声紋と比較照合して、個人認証を行なうことを特徴とする個人認証方法。
【請求項17】
請求項15または16に記載の個人認証方法において、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザが前記ATMから払戻する払戻金額を事前に登録し、前記予約センタは、前記ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送する際に、あらかじめ登録されている前記払戻金額を前記ATMに通知することを特徴とする個人認証方法。
【請求項18】
請求項17に記載の個人認証方法において、前記予約センタにユーザが前記払戻金額を登録するタイミングが、前記払戻時間または前記払戻用選択パスワードを事前登録するタイミング、あるいは、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問に対してユーザが選択した回答候補を取得するタイミング、のいずれかであることを特徴とする個人認証方法。
【請求項19】
請求項15ないし18のいずれかに記載の個人認証方法において、前記予約センタが、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問をユーザに提示する場合、前記ユーザが携帯する前記携帯電話機に前記選択回答形式の設問を送信して前記携帯電話機から前記ユーザに提示するか、あるいは、前記ATMに前記選択回答形式の設問を送信して前記ATMから前記ユーザに提示するか、のいずれかであることを特徴とする個人認証方法。
【請求項20】
請求項15ないし19のいずれかに記載の個人認証方法において、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、前記携帯電話機のメールアドレスを事前に登録し、前記予約センタが、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認する動作として、事前に登録されている前記メールアドレスに対してメール送信し、その返信メールを受信するか否かを確認することにより行うことを特徴とする個人認証方法。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、個人認証システム、予約センタ、現金自動預入・支払機および個人認証方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のATM(Automatic Teller Machine:現金自動預入・支払機)の場合、キャッシュカード(銀行カード)の暗証番号さえ分かっていれば、本人ではない第三者であっても、簡単に、ATMから現金を引き出すことができてしまう。
【0003】
このような課題を解決するために、例えば、特許文献1の特開2005−174271号公報「金銭自動預払機で現金を引き出す時に、電話機能を装備したATMと、携帯電話番号または一般加入電話番号を登録したキャッシュカードで、・・・」では、ATMに電話機能を備え、キャッシュカードを挿入して現金を引き出そうとすると、あらかじめキャッシュカードに登録されている携帯電話番号または一般加入電話番号を読み取って、自動的に、その電話番号に発信して、受信した携帯電話または一般加入電話からYESの応答信号を受信した場合にのみ、ATMの現金支払い動作が作動するという仕組みが提案されている。
【特許文献1】特開2005−174271号公報(第2−3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1のような従来技術では、個人認証の仕組みが不十分であり、キャッシュカードの記録内容が第三者に漏洩してしまうと、やはり、この第三者は、他人の預金を引き出してしまうことができるおそれがあり、キャッシュカードの紛失や盗難が発生した場合の対策としては不十分である。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ATMによる現金の払戻時におけるキャッシュカードの所有者に関する個人認証を厳重に行い、個人の特定化をさらに強化することにより、第三者によるキャッシュカードの盗用を確実に防止可能とする個人認証システム、予約センタ、現金自動預入・支払機および個人認証方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述の課題を解決するため、本発明による個人認証システム、予約センタ、現金自動預入・支払機および個人認証方法は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0007】
(1)ユーザがキャッシュカードを用いて現金自動預入・支払機(以下ATMと略称する)から現金の払戻を行う際の該ユーザの個人認証を行う個人認証システムにおいて、ユーザの個人認証用データを該ユーザの携帯電話機またはPCから事前に登録することが可能な予約センタを備え、該予約センタは、前記ユーザが携帯する携帯電話機と前記ATMとの双方に接続する接続手段を有し、かつ、前記個人認証用データとして、ユーザが携帯する携帯電話機の電話番号と、ユーザが前記ATMでキャッシュカードによる現金払戻操作を行う時間をあらかじめ設定する払戻時間と、個人認証用の選択回答形式の設問に対する正解を示す払戻用選択パスワードと、を少なくとも事前に登録しており、キャッシュカードによる現金払戻操作がユーザによりなされたことを検出した前記ATMから、前記予約センタに対して該ユーザの個人認証の問い合わせを受け取った際に、前記予約センタは、現在時刻が事前に登録されている前記払戻時間を満たす時間であるか否かを確認し、満たす時間であった場合には、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認し、応答があった場合には、前記選択回答形式の設問を前記ユーザに提示して、複数の回答候補の中から該ユーザが選択した回答候補を取得して、事前に登録されている前記払戻用選択パスワードと照合した結果、一致している場合に、当該ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送することにより、前記ATMによる現金払戻操作の実行を可能ならしめる個人認証システム。
(2)上記(1)の個人認証システムにおいて、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザの声紋を事前に登録し、前記予約センタは、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があった際に、さらに、前記携帯電話機のユーザとあらかじめ定めた会話形式のやり取りを行うことにより取得される前記ユーザの音声情報から声紋を抽出して、事前に登録されている声紋と比較照合して、個人認証を行なう個人認証システム。
(3)上記(1)または(2)の個人認証システムにおいて、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザが前記ATMから払戻する払戻金額を事前に登録し、前記予約センタは、前記ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送する際に、あらかじめ登録されている前記払戻金額を前記ATMに通知する個人認証システム。
(4)上記(3)の個人認証システムにおいて、前記予約センタにユーザが前記払戻金額を登録するタイミングが、前記払戻時間または前記払戻用選択パスワードを事前登録するタイミング、あるいは、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問に対してユーザが選択した回答候補を取得するタイミング、のいずれかである個人認証システム。
(5)上記(1)ないし(4)のいずれかの個人認証システムにおいて、前記予約センタが、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問をユーザに提示する場合、前記ユーザが携帯する前記携帯電話機に前記選択回答形式の設問を送信して前記携帯電話機から前記ユーザに提示するか、あるいは、前記ATMに前記選択回答形式の設問を送信して前記ATMから前記ユーザに提示するか、のいずれかである個人認証システム。
(6)上記(1)ないし(5)のいずれかの個人認証システムにおいて、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、前記携帯電話機のメールアドレスを事前に登録し、前記予約センタが、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認する動作として、事前に登録されている前記メールアドレスに対してメール送信し、その返信メールを受信するか否かを確認することにより行う個人認証システム。
(7)ユーザがキャッシュカードを用いて現金自動預入・支払機(以下ATMと略称する)から現金の払戻を行う際のユーザの個人認証を行うための個人認証用データを該ユーザの携帯電話機またはPCから事前に登録することが可能な予約センタであって、前記ユーザが携帯する携帯電話機と前記ATMとの双方に接続する接続手段を有し、かつ、前記個人認証用データとして、ユーザが携帯する携帯電話機の電話番号と、ユーザが前記ATMでキャッシュカードによる現金払戻操作を行う時間をあらかじめ設定する払戻時間と、個人認証用の選択回答形式の設問に対する正解を示す払戻用選択パスワードと、を少なくとも事前に登録しており、キャッシュカードによる現金払戻操作がユーザによりなされたことを検出した前記ATMから該ユーザの個人認証の問い合わせを受け取った際に、現在時刻が事前に登録されている前記払戻時間を満たす時間であるか否かを確認し、満たす時間であった場合には、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認し、応答があった場合には、前記選択回答形式の設問を前記ユーザに提示して、複数の回答候補の中から該ユーザが選択した回答候補を取得して、事前に登録されている前記払戻用選択パスワードと照合した結果、一致している場合に、当該ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送する予約センタ。
(8)上記(7)の予約センタにおいて、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザの声紋を事前に登録し、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があった際に、さらに、前記携帯電話機のユーザとあらかじめ定めた会話形式のやり取りを行うことにより取得される前記ユーザの音声情報から声紋を抽出して、事前に登録されている声紋と比較照合して、個人認証を行なう予約センタ。
(9)上記(7)または(8)の予約センタにおいて、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザが前記ATMから払戻する払戻金額を事前に登録し、前記ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送する際に、あらかじめ登録されている前記払戻金額を前記ATMに通知する個人認証システム。
(10)上記(9)の予約センタにおいて、ユーザが前記払戻金額を登録するタイミングが、前記払戻時間または前記払戻用選択パスワードを事前登録するタイミング、あるいは、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問に対してユーザが選択した回答候補を取得するタイミング、のいずれかである予約センタ。
(11)上記(7)ないし(10)のいずれかの予約センタにおいて、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問をユーザに提示する場合、前記ユーザが携帯する前記携帯電話機に前記選択回答形式の設問を送信して前記携帯電話機から前記ユーザに提示するか、あるいは、前記ATMに前記選択回答形式の設問を送信して前記ATMから前記ユーザに提示するか、のいずれかである予約センタ。
(12)上記(7)ないし(11)のいずれかの予約センタにおいて、前記個人認証用データとして、前記携帯電話機のメールアドレスを事前に登録し、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認する動作として、事前に登録されている前記メールアドレスに対してメール送信し、その返信メールを受信するか否かを確認することにより行う予約センタ。
(13)ユーザがキャッシュカードを用いて現金の払戻を行う現金自動預入・支払機において、事前に登録したユーザの個人認証用データに基づいてユーザの個人認証を行う予約センタに接続する接続手段を備え、キャッシュカードによる現金払戻操作がユーザによりなされたことを検出した際に、該ユーザの個人認証の問い合わせを前記予約センタに行い、前記予約センタから返送されてくる当該ユーザの個人認証結果により、現金払戻操作の実行が可能か否かを決定する現金自動預入・支払機。
(14)上記(13)の現金自動預入・支払機において、前記予約センタから、個人認証用の選択回答形式の設問と該設問に対する回答候補に関するデータを受け取った際に、前記設問と該設問に対する回答候補とを画面表示してユーザに提示し、ユーザが選択した回答候補を前記予約センタに返送する現金自動預入・支払機。
(15)ユーザがキャッシュカードを用いて現金自動預入・支払機(以下ATMと略称する)から現金の払戻を行う際の該ユーザの個人認証を行う個人認証方法において、ユーザの個人認証用データを該ユーザの携帯電話機またはPCから事前に登録することが可能な予約センタを備え、該予約センタは、前記ユーザが携帯する携帯電話機と前記ATMとの双方に接続可能であり、かつ、前記個人認証用データとして、ユーザが携帯する携帯電話機の電話番号と、ユーザが前記ATMでキャッシュカードによる現金払戻操作を行う時間をあらかじめ設定する払戻時間と、個人認証用の選択回答形式の設問に対する正解を示す払戻用選択パスワードと、を少なくとも事前に登録しており、キャッシュカードによる現金払戻操作がユーザによりなされたことを検出した前記ATMから、前記予約センタに対して該ユーザの個人認証の問い合わせを受け取った際に、前記予約センタは、現在時刻が事前に登録されている前記払戻時間を満たす時間であるか否かを確認し、満たす時間であった場合には、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認し、応答があった場合には、前記選択回答形式の設問を前記ユーザに提示して、複数の回答候補の中から該ユーザが選択した回答候補を取得して、事前に登録されている前記払戻用選択パスワードと照合した結果、一致している場合に、当該ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送することにより、前記ATMによる現金払戻操作の実行を可能ならしめる個人認証方法。
(16)上記(15)の個人認証方法において、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザの声紋を事前に登録し、前記予約センタは、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があった際に、さらに、前記携帯電話機のユーザとあらかじめ定めた会話形式のやり取りを行うことにより取得される前記ユーザの音声情報から声紋を抽出して、事前に登録されている声紋と比較照合して、個人認証を行なう個人認証方法。
(17)上記(15)または(16)の個人認証方法において、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、さらに、ユーザが前記ATMから払戻する払戻金額を事前に登録し、前記予約センタは、前記ユーザの個人認証が得られた旨を、前記ATMに返送する際に、あらかじめ登録されている前記払戻金額を前記ATMに通知する個人認証方法。
(18)上記(17)の個人認証方法において、前記予約センタにユーザが前記払戻金額を登録するタイミングが、前記払戻時間または前記払戻用選択パスワードを事前登録するタイミング、あるいは、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問に対してユーザが選択した回答候補を取得するタイミング、のいずれかである個人認証方法。
(19)上記(15)ないし(18)のいずれかの個人認証方法において、前記予約センタが、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があって、前記選択回答形式の設問をユーザに提示する場合、前記ユーザが携帯する前記携帯電話機に前記選択回答形式の設問を送信して前記携帯電話機から前記ユーザに提示するか、あるいは、前記ATMに前記選択回答形式の設問を送信して前記ATMから前記ユーザに提示するか、のいずれかである個人認証方法。
(20)上記(15)ないし(19)のいずれかの個人認証方法において、前記予約センタは、前記個人認証用データとして、前記携帯電話機のメールアドレスを事前に登録し、前記予約センタが、事前に登録されている前記電話番号の携帯電話機に発信して応答があるか否かを確認する動作として、事前に登録されている前記メールアドレスに対してメール送信し、その返信メールを受信するか否かを確認することにより行う個人認証方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の個人認証システム、予約センタ、現金自動預入・支払機(ATM)および個人認証方法によれば、携帯電話機とキャッシュカードとATMと予約センタとの構成により、ATMを利用するユーザの簡単な操作のみで、ATMに挿入されたキャッシュカードの所有者に対する何重にも及ぶ複数の個人認証を実行する仕組みを備えているので、キャッシュカードの紛失・盗難の被害にあっても、第三者が勝手にATMから現金を引き出すことを、確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明による個人認証システム、予約センタ、現金自動預入・支払機および個人認証方法の好適実施形態例について添付図を参照して説明する。
【0010】
(第一の実施例)
図1は、本発明による個人認証システムの全体構成の一例を示すシステム構成図である。図1に示す個人認証システム100は、携帯電話機10、ATM20、予約センタ30およびそれらの各機器を接続するネットワーク40,50から構成され、ATM20に挿入されるキャッシュカードの所有者に関する何重にも及ぶ個人認証を行っている。
【0011】
携帯電話機10は、キャッシュカードの本来の所有者が携帯する携帯電話機であり、ネットワーク40に接続されている。なお、携帯電話機10は、所有者が携帯し、音声による通信が可能な機器であれば、携帯電話機のみに限らず、PHS電話機でも、ノートPCでもかまわない。なお、当該携帯電話機10の電話番号および/またはメールアドレスは、当該所有者のキャッシュカード番号とともに、予約センタ30にあらかじめ登録されている。ATM20は、挿入されたキャッシュカード内容とその所有者の操作とに応じて、予約センタ30に登録されている個人認証用のデータを参照しながら、現金を預入・支払を行うか否かを判定して預入・支払を行う機器である。
【0012】
予約センタ30は、ATM20にキャッシュカードを挿入する各個人の認証用に用いるための個人認証用のデータを払戻の情報とともにあらかじめ予約登録しているものであり、ネットワーク40に接続されるとともに、各ATM20にもネットワーク50を介して接続されている。なお、予約センタ30は、ATM20を設置する金融会社内に、例えば銀行サーバの形態で備えられているものである。
【0013】
ここで、予約センタ30には、各ユーザごとに、当該個人認証システム100への加入の有無、ユーザの名前、口座番号、キャッシュカード番号、キャッシュカードパスワード、払戻限度額、携帯電話番号および/またはメールアドレス、予約管理データ(使用ATMの設置場所、払戻用選択パスワード、払戻時間など)などの情報を少なくとも含んであらかじめ登録されている。さらには、場合によっては、ユーザごとの声紋や指紋などに関する生体認証データを登録するようにしても良いし、ATM20から払い戻す払戻金額も事前に登録するようにしても良い。
【0014】
ここで、払戻用選択パスワードは、選択回答形式の設問に対する応答を任意に選択したキーワードとして指定するもので、個人認証用のパスワードとなる。例えば、払戻用選択パスワードとして、「犬の名前はポチです。」と事前に設定登録しておき、現金払戻時の個人認証時点では、「犬の名前は?」という設問と該設問に対する複数個の回答候補とを携帯電話機10の画面に表示するようにして、その回答候補の中から払戻用選択パスワードに該当する「犬の名前はポチです。」を選択した場合に、正しく認証できたものと判定する。なお、ユーザが予約センタ30にあらかじめ登録する各項目については、例えば説明書を参照しながら、遠隔地から携帯電話機10やPCなどを用いて任意に選択して指定することが可能である。
【0015】
ネットワーク40は、携帯電話機10と予約センタ30との間を接続するネットワークであり、例えばインターネットや公衆電話網などの不特定多数のユーザが利用可能なものである。一方、ネットワーク50は、ATM20と予約センタ30との間を接続するネットワークであり、ATM20と予約センタ30とを用意する金融会社に専用のものであって、LANやWANなどの企業内ネットワークとして構成されている。ただし、ネットワーク40,50を別の構成にするのではなく、ネットワーク50をネットワーク40内のVPN(Virtual Private Network)や専用網として構成して、同一ネットワークにより構成するようにしても良い。
【0016】
図1の個人認証システム100においては、ATM20のキャッシュカードを挿入して現金の払戻を行うキャッシュカードの本来の所有者を個人認証するための個人認証用データを、携帯電話機10やPCなどを用いて、予約センタ30に事前登録するとともに、ATM20から現金を払い戻す払戻時間や払戻金額などに関する情報を事前に予約センタ30に設定しておく。予約センタ30に払戻時間として事前に設定しておいた時間にATM20にキャッシュカードを挿入して、現金の払戻の操作を行うと、ATM20から予約センタ30に問い合わせを行う。予約センタ30は、現在時刻と払戻時間との照合を行い、事前に予約登録されていた時間であるという確認が得られると、予約センタ30に事前登録されている電話番号あるいはメールアドレスの携帯電話機10に対して電話発信またはメール送信する。
【0017】
予約センタ30から着信した携帯電話機10が応答して、当該携帯電話機10を携帯するユーザがあらかじめ設定された選択回答形式の設問に対して応答すると、予約センタ30は、ユーザの応答の判定を行い、払戻用選択パスワードとしてあらかじめ登録されている応答との照合を行い、応答の一致が得られた場合、個人認証が正しく得られた旨をATM20に通知する。予約センタ30から個人認証結果を受け取ったATM20は、その結果に基づいて、現金の支払いを行う。
【0018】
以上のように、ユーザは、現金を払戻する場合に、払戻時間や個人認証用パスワード(払戻用選択パスワード)などを個人認証用データとして予約センタ30にあらかじめ登録しておき、当該払戻時間に、ATM20にキャッシュカードを挿入して払戻操作をすると、事前に、予約センタ30に予約しておいた払戻時間が確認され、予約センタ30に予約されていれば、ユーザが携帯する携帯電話機10へ着信させ、キャッシュカードと携帯電話機10との連携によって認証を行い、現金の払戻の可否の判断を行う。したがって、キャッシュカードと携帯電話機10との双方を携行していないユーザは、ATM20からの現金の払戻を行うことができない仕組みになっている。
【0019】
図2のシーケンス図を用いて、図1に示す個人認証システム100の動作例についてさらに詳細に説明する。図2は、本発明による個人認証システムの動作の一例を説明するシーケンス図である。図2において、ユーザがATM20から現金を払い戻したい場合、まず、例えば当該ユーザが携帯する携帯電話機10から予約センタ30に対して、ネットワーク40を介して発信し、携帯電話機10と予約センタ30とを接続する(シーケンスS1)。
【0020】
次に、ユーザは、携帯電話機10を用いて、予約センタ30に対して個人認証用データを事前に予約登録するためのアクセスであることを示す操作を行う(シーケンスS2)。この結果、予約センタ30は、携帯電話機10との間で個人認証用データを事前予約する動作を実行する状態に設定される。しかる後、ユーザは、携帯電話機10を用いて、ATM20から現金を払い戻す日時を示す払戻時間の指定、選択回答形式の設問に対する正解を示す払戻用選択パスワードの設定などを行うことによって、予約センタ30に事前予約内容を通知する(シーケンスS3)。予約センタ30は、携帯電話機10から入力されてくる事前予約内容を記憶して、ATM20の現金払戻の場面において、ATM20から通知されてくる個人認証の問い合わせに備える(シーケンスS4)。
【0021】
しかる後、当該ユーザが、予約センタ30に事前に登録しておいた払戻時間内にATM20に赴いて、キャッシュカードを挿入して現金払戻の入力操作を行うと、ATM20は、ネットワーク50を介して予約センタ30に対して、挿入されたキャッシュカードに関する払戻時間の予約がなされているか否かの問い合わせを行う(シーケンスS5)。ATM20からの問い合わせを受け取った予約センタ30は、当該キャッシュカードに関する払戻時間の予約の有無を確認して、予約されていた払戻時間内にATM20から問い合わせがなされていた場合は、当該キャッシュカードのユーザが携帯する携帯電話機10の電話番号またはメールアドレスとしてあらかじめ登録されている電話番号またはメールアドレスに対して発信する(シーケンスS6)。
【0022】
予約センタ30からの着呼を受け取った携帯電話機10のユーザが応答して、予約センタ30に事前に設定しておいた選択回答形式の設問に対する応答を払戻用選択パスワードとして入力するとともに、払戻金額を入力して、予約センタ30に送信する(シーケンスS7)。応答した携帯電話機10から選択回答形式の設問に対する応答を払戻用選択パスワードとして受け取った予約センタ30は、あらかじめ登録されている払戻用選択パスワードと比較照合し、一致しているか否かを確認する個人認証動作を行い、正しく個人認証が得られた場合、その結果を払戻金額とともにネットワーク50を介してATM20に対して送信する(シーケンスS8)。
【0023】
予約センタ30における個人認証結果を受け取ったATM20は、認証結果として、個人認証が正しく得られた場合には、指定された払戻金額を払い戻す動作を行う(シーケンスS9)。この場合、ATM20は、従来通り、さらに、キャッシュカードの暗証番号の入力を促し、キャッシュカードの暗証番号が正しく入力されていた場合に、指定された払戻金額の払戻などの手続きを行う。
【0024】
以上のように、本発明による個人認証システムは、例えばユーザが携帯する携帯電話機10を用いて、予約センタ30に事前に個人認証用データ(携帯電話機10の電話番号および/またはメールアドレス、払戻時間、払戻用選択パスワード、払戻金額など)を予約登録しておいて、携帯電話機10を携帯してATM20にキャッシュカードを挿入するという動作を行うことにより、キャッシュカードと携帯電話機10との双方を用いて現金を払い戻すか否かの個人認証を行うものであり、あるユーザが携行するキャッシュカードがATM20に挿入されて、現金の払戻操作がなされた際に、当該キャッシュカードの本来の所有者が携帯する携帯電話機10に対して発信して個人認証用の払戻用選択パスワードや払戻金額を入力させるという、キャッシュカードと携帯電話機10とが連携する仕組みによって、個人認証を行っている。
【0025】
次に、払戻時間が予約センタ30に事前に予約登録されていないか、あるいは、払戻用選択パスワードとして個人認証用の選択回答形式の設問に対する正しい応答が得られなかった場合の動作について、図3のシーケンス図を用いて説明する。図3は、本発明による個人認証システムの動作の図2とは異なる例を説明するシーケンス図であり、図2と同じ動作を行う部分は同じ符号を付して実線で示す一方、図2と異なる動作を行う部分は、図2とは異なる符号を付して破線で示している。
【0026】
図3に示すように、ATM20からの問い合わせを受け取った予約センタ30は、払戻時間が予約されていなかったか、あるいは、払戻時間が予約されている場合であってもATM20からの問い合わせが当該払戻時間内ではなかった場合は、破線表示で示すように、携帯電話機10に対する発信は行わず、ATM20に対して払戻時間の予約が無かった旨を通知する(シーケンスS10)。予約が無かった旨の通知を受け取ったATM20は、受付拒否を示すメッセージを画面表示し、現金払戻動作は一切行わない(シーケンスS13)。
【0027】
また、予約されていた払戻時間内にATM20から問い合わせがされ、携帯電話機10に対して発信した場合であっても(図2のシーケンスS6)、払戻用選択パスワードとして予約センタ30に事前に設定しておいた選択回答形式の設問に対する正解(払戻用選択パスワード)とは異なる応答が、携帯電話機10から入力されてきた場合(シーケンスS11)。携帯電話機10からの応答を受け取った予約センタ30は、個人認証が得られない旨(NG)の判定を行い、ネットワーク40に対して、携帯電話機10との接続を切断する依頼を行うことによって、携帯電話機10との接続を切断するとともに、個人認証NGの旨を、ATM20に対して送信する(シーケンスS12)。個人認証NGの旨の通知を受け取ったATM20は、受付拒否を示すメッセージを画面表示し、現金払戻動作は一切行わない(シーケンスS13)。
【0028】
図2や図3におけるシーケンスS3において、予約センタ30へ事前登録する払戻時間や払戻用選択パスワードを設定する場合、前述したように、例えば、説明書を携帯電話機10に画面表示することにより、その中から所望の項目を選択することによって、予約センタ30に個人認証用の予約データとして登録することができる。
【0029】
また、シーケンスS7,S8またはS11,S12において、現金払戻時の個人認証を行う場合、前述したように、払戻用選択パスワードとして予約センタ30に事前に設定しておいた選択回答形式の設問に対する応答が正しく携帯電話機10から入力されてきたか否かに基づいて、予約センタ30は、正しく個人認証が得られるか否かを判断する。ここで、払戻用選択パスワードとして選択した結果を、携帯電話機10から電子メール形式のテキストデータとして、予約センタ30に送信するようにしても良いし、あるいは、音声情報として予約センタ30に送信して、音声認識によって識別するようにしても良い。
【0030】
あるいは、場合によっては、音声入力された音声情報から当該ユーザの声紋を識別し、当該ユーザの声紋としてあらかじめ登録しておいた声紋と比較照合するような生体認証を行うようにしても良い。また、生体認証の別の例として、シーケンスS5においてATM20から予約センタへの問い合わせ情報の中に、ユーザの指紋に関する情報も含めて送信するようにしても良い。
【0031】
また、シーケンスS7,S8またはS11,S12において、予約センタ30は、払戻用選択パスワードによる個人認証を行うための選択回答形式の設問を、携帯電話機10側ではなく、ATM20側に送信して、ATM20の画面に表示させて、ユーザがATM20のボタン操作により選択した応答を、ATM20側から受け取るようにしても良い。
【0032】
また、シーケンスS7,S11において、携帯電話機10から払戻用選択パスワードを入力する際に、合わせて、払戻金額をも入力するようにしたが、この払戻金額を入力するタイミングとして、シーケンスS3の払戻時間や払戻用選択パスワードの事前予約設定時点と同じタイミングで行うようにしても良いし、あるいは、シーケンスS9において、予約センタ30からATM20が正しく個人認証が得られたとの通知を受け取ったタイミングで、ATM側で払戻金額を入力するようにしても良い。
【0033】
(第二の実施例)
以上のような個人認証システムのさらに異なる動作について第二の実施例として説明する。図4は、本発明による個人認証システムにおける図1とは異なる構成例を示すシステム構成図であるが、図1に示したネットワーク40,50を省略して示している。また、図5は、図4に示す個人認証システム100Aの動作の一例を説明するためのフローチャートであり、予約センタ30Aの動作を菱形マーク付きのボックスで、また、ATM20の動作を楕円マーク付きのボックスでそれぞれ示している。なお、本実施例は、図2、図3の場合の個人認証用データに、さらにユーザの声紋を加えて、個人認証を行う場合の動作について例示している。
【0034】
図4に示す構成においても、携帯電話機10からATM20へ何らかの情報を送信する場合、携帯電話機10から送られてくる情報は、予約センタ30Aを介してATM20に送信される。予約センタ30Aは、図1の場合と同様に、携帯電話機10からの情報を登録し、管理しており、ATM20から現金の払戻を行う時に、予約センタ30Aにて登録管理されている予約情報を基にして、図1の場合と同様に、キャッシュカードと携帯電話機10とにより個人確認の動作を行う。予約センタ30Aに登録された情報は、必要に応じて、ATM20にも送信される。予約センタ30Aは、図4に示すように、声紋認証機能と携帯電話機10の電話番号の認識機能とを除いて、前述した第一の実施例とほぼ同様の機能を備えており、(a)払戻時間指定機能、(b)携帯電話番号認識機能、(c)声紋認証機能、(d)払戻用選択パスワード登録機能を少なくとも備えている。
【0035】
払戻時間指定機能とは、現金払戻のためにATM20に出向く時間または時間帯を払戻時間として指定して、その時間または時間帯の範囲内の時間に、ATM20にキャッシュカードを挿入した場合にのみ、ATM20の現金払戻動作の開始を可能とするものである。携帯電話番号認識機能とは、現金払戻のために出向いたATM20の予約センタ30Aに対して携帯電話機10から発信し、しかる後一旦切断して、その後、発信者電話番号付きの着信を受け取ると、予約センタ30Aは発信者電話番号とあらかじめ登録されていた電話番号とを比較して、一致していた場合に、当該電話番号に対して発信し、正しく応答があったものとして、ATM20に挿入されたキャッシュカードは、正しいユーザ本人が所有するものであることを確認するものである。
【0036】
声紋認証機能とは、(b)携帯電話番号認識機能によって、携帯電話機10に発信して応答があったユーザ本人から会話形式で数秒間の音声情報を取得して、取得した音声情報から抽出された声紋を、予約センタ30Aにあらかじめ登録されている声紋と比較照合して、一致している場合に、生体情報による個人認証が得られたものとして、ATM20の現金払戻動作の開始を可能とするものである。払戻用選択パスワード登録機能とは、ATM20の画面に事前に登録しておいた選択回答形式の設問に対する応答となるいくつかのキーワードを表示し、ユーザが選択したキーワードを、予約センタ30Aに送信し、予約センタ30Aにおいて、あらかじめ登録している払戻用選択パスワードと比較して、一致している場合に、ATM20の現金払戻動作の開始を可能とするものである。
【0037】
次に、図5を参照しながら、図4に示す個人認証システム100Aの動作について詳細に説明する。図5の動作に先立って、予約センタ30Aには、個人認証用のデータを事前登録しておく。まず、キャッシュカードをユーザに発行する時点で、予約センタ30Aに、当該ユーザが携帯する携帯電話機10の電話番号を、キャッシュカード番号とともにあらかじめ登録しておく。あるいは、場合によっては、当該ユーザ本人が携帯する携帯電話機10から、利用するATM20を管轄している予約センタ30Aに対して発信し、その発信結果として、予約センタ30Aに着信した際に、予約センタ30Aが、着信時に一緒に通知されてくる発信者番号(携帯電話機10の電話番号)を読み取って登録するようにしても良い。この電話番号は、ATM20を利用した際の本人を割り出すために使用される。
【0038】
また、予約センタ30Aは、あらかじめ登録されている携帯電話機10からの着信に対して応答して、携帯電話機10のユーザと、あらかじめ定めた一定時間の間、あらかじめ定めたメニューにしたがった会話形式で情報交換を行うことにより、当該ユーザからの音声情報を取得して、その音声情報から当該ユーザに関する声紋を抽出して、あらかじめ登録する。この声紋は、ATM20を利用した際の本人の個人認証用の生態情報として利用される。
【0039】
そして、携帯電話機10のユーザは、予約センタ30Aとの前述した電話接続において、その時点から何時間経過した後に、ATM20から現金の払戻を行うかも通知して、予約センタ30Aに払戻時間として登録する。もしくは、払戻時間としては、何時から何時までという時間帯の範囲を登録するようにしても良い。この払戻時間のユーザによる指定は、予約センタ30Aからのメニューにしたがって、ボタン操作によってテキスト形式で通知するようにしても良いし、ユーザの音声を用いて音声情報で通知するようにしても良い。音声によって通知する場合は、予約センタ30Aにおいて音声認識することによって、払戻時間を識別して登録する。この払戻時間は、ATM20にて現金の払戻を行う許容時間または許容時間範囲を決定している。
【0040】
さらに、携帯電話機10のユーザは、予約センタ30Aとの前述した電話接続において、選択回答形式の設問に対する応答になるようなキーワードを払戻用選択パスワードとして決めて、予約センタ30Aに通知し、予約センタ30Aに登録する。この払戻用選択パスワードは、ATM20を利用した際の本人の個人認証用の選択回答形式の設問に対する正解を示す情報として利用される。
【0041】
以上のような個人認証用のデータが予約センタ30Aに事前登録されると、携帯電話機10とキャッシュカードとを携帯したユーザは、実際に、ATM20に出向いて、キャッシュカードを挿入して現金払戻操作を行う(ステップST1)。この操作により、ATM20は、先に予約センタ30Aに登録しておいた個人認証用のデータを利用した個人認証動作に移行する。すなわち、ATM20から予約センタ30Aに対して当該キャッシュカードのカード番号を付した個人認証に関する問い合わせが送信される。
【0042】
問い合わせを受け取った予約センタ30Aは、現時点が、払戻時間として事前に登録しておいた時間通りか、もしくは、事前登録の時間帯の範囲内にあるかを確認する(ステップST2)。払戻時間として事前登録しておいた時間であるとの確認が得られれば(ステップST2のOK)、次の認証動作に進んで、予約センタ30Aから、事前に登録されている電話番号の携帯電話機10に向かって、本人確認のための発信を行う(ステップST3)。
【0043】
この発信呼は、正常であれば、ATM20に現金払戻操作を行っているユーザが携帯している携帯電話機10に着信してくる。この着信呼に応答しないと(ステップST3のNG)、次の認証動作に進むことができず、ユーザは現金払戻を行うことができない。一方、着信呼に応答した場合は(ステップST3のOK)、本人の確認が得られたものとして、次の認証動作に進む。ここで、前述したような携帯電話番号認識動作を行うことにしても良い。すなわち、予約センタ30Aは、携帯電話機10に発信して携帯電話機10からの応答が得られた後、一旦切断して、該携帯電話機10から予約センタ30Aへ再度発信させて、予約センタ30Aに着信した際に得られる発信者番号が、事前登録している電話番号と一致するか否かを比較することとし、この比較結果、一致していた場合に、本人の確認が得られたものとして、次の認証動作に進むようにしても良い。
【0044】
次に、予約センタ30Aは、着信呼に応答した携帯電話機10のユーザに対して、あらかじめ定めた会話形式の情報を送信して、当該ユーザからの音声による応答を得ることによって、当該ユーザの音声情報から声紋を抽出する。しかる後、抽出した声紋と、事前登録しておいた声紋との比較照合を行い、一致しているか否かを判定する(ステップST4)。一致していた場合は(ステップST4のOK)、声紋という生体情報を用いた個人認証が得られたものとして、次の認証動作に進む。
【0045】
最後に、予約センタ30Aは、払戻用選択パスワードの認証を行うために、あらかじめ設定されている選択回答形式の設問と該設問に対する複数の回答候補をATM20に対して送信して、ATM20を操作しているユーザからの選択結果を返送させる。例えば、ATM20の画面に「犬の名前は?」との設問を表示するとともに、その回答候補として4つ程度の選択肢を表示する。この回答候補の中から、ユーザがいずれかの回答候補を払戻用選択パスワードとして選択すると、ATM20は、その選択した回答候補を、予約センタ30Aに対して返送する。予約センタ30Aは、ATM20から返送されてきたユーザの選択結果と、事前登録されていた払戻用選択パスワード(例えば、「犬の名前はポチです」)とを比較して、一致しているか否かを確認する(ステップST5)。
【0046】
事前登録されていた払戻用選択パスワードと一致していた場合は(ステップST5のOK)、ATM20を操作しているユーザが、本人であるとの個人認証が最終的に得られたものと判定して、ATM20に対して、個人認証が正しく得られた旨を通知する。この結果、ATM20は、現金払戻に関する準備が完了したものと判断して、キャッシュカードの暗証番号の入力を促し(ステップST6)、キャッシュカードの暗証番号が正しく入力されていた場合は、現金の引き出し(払戻)などの手続きが可能な状態に設定される(ステップST7)。
【0047】
以上のように、本発明によれば、ユーザの簡単な操作のみで、キャッシュカードと携帯電話機10とを併用して個人認証動作を複数組み合わせた厳重な個人認証を行うことにより、キャッシュカードの紛失・盗難による第三者の勝手な現金引き出しを確実に未然に防止することができる。
【0048】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることは、当業者には容易に理解できよう。例えば、ATM20におけるキャッシュカードの場合のみならず、個人認証を必要とするクレジットカードなどの各種のカードにおいても適用することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明による個人認証システムの全体構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】本発明による個人認証システムの動作の一例を説明するシーケンス図である。
【図3】本発明による個人認証システムの動作の図2とは異なる例を説明するシーケンス図である。
【図4】本発明による個人認証システムにおける図1とは異なる構成例を示すシステム構成図である
【図5】図4に示す個人認証システムの動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0050】
10 携帯電話機
20 ATM
30 予約センタ
30A 予約センタ
40 ネットワーク
50 ネットワーク
100 個人認証システム
100A 個人認証システム
【出願人】 【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECインフロンティア株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100081710
【弁理士】
【氏名又は名称】福山 正博


【公開番号】 特開2008−9513(P2008−9513A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176621(P2006−176621)