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【発明の名称】 勤怠管理システム、勤怠管理方法及び勤怠管理プログラム
【発明者】 【氏名】牧野 圭介

【要約】 【課題】出退勤種別をできるだけ正確に判別できるようにするとともに、所定の条件においては出退勤種別の指定を勤務者に求める。

【構成】勤務者により打刻時刻が出退勤予定時間帯内にありかつその出退勤種別が前回の出退勤種別と整合するとき、その打刻時刻と出退勤種別を認証し、他方、勤務者による打刻時刻が出退勤時間帯内に無いとき、または打刻時刻が出退勤時間帯内にあってもその出退勤種別が前回の出退勤種別の整合しないときには警告を出力して出退勤種別の指定を求める。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
勤務者の出退勤予定時間帯を記憶する予定時間帯記憶手段と、
前記勤務者の個々がアクセスした時刻を取得するアクセス時刻取得手段と、
前記勤務者個々の出退勤時刻の履歴を記憶する出退勤履歴記憶手段と、
前記アクセス時刻取得手段が取得したアクセス時刻を前記予定時間帯記憶手段が記憶する前記出退勤予定時間帯と比較し、該アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあり、かつ該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合するとき、該アクセス時刻と該出退勤予定時間帯の出退勤種別とを認証し、
前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にないとき、若しくは前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあっても該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合しないとき、警告を出力する手段と、
を備えてなることを特徴とする勤怠管理システム。
【請求項2】
前記出退勤予定時間帯は前記勤務者の出退勤予定時刻と、該出退勤予定時刻を含みかつ出退勤の種別に応じて予め定められた許容時間幅とからなる、ことを特徴とする請求項1に記載の勤怠管理システム。
【請求項3】
前記警告は出退勤の種別の指定を求める内容を含む、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の勤怠管理システム。
【請求項4】
前記アクセス時刻取得手段が取得したアクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあるとき前記出退勤予定時間帯の出退勤種別を表示し、該アクセス時刻が該出退勤予定時間帯内にないとき若しくは該アクセス時刻が該出退勤予定時間帯内にあっても該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合しないときは警告を表示する表示手段が更に備えられる、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の勤怠管理システム。
【請求項5】
前記表示手段は通常時には出退勤の種別のみを表示する縮小表示モードであり、警告表示を行なうときには出退勤の種別及び現在時刻その他の内容を表示する標準表示モードである、ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の勤怠管理システム。
【請求項6】
勤務者の出退勤予定時間帯を記憶する予定時間帯記憶ステップと、
前記勤務者の個々がアクセスした時刻を取得するアクセス時刻取得ステップと、
前記勤務者個々の出退勤時刻の履歴を記憶する出退勤履歴記憶ステップと、
前記アクセス時刻取得ステップで取得したアクセス時刻を前記予定時間帯記憶手段が記憶する前記出退勤予定時間帯と比較し、該アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあり、かつ該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合するとき、該アクセス時刻と該出退勤予定時間帯の出退勤時刻とを認証し、
前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にないとき、若しくは前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあっても該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合しないとき、警告を出力するステップと、
を備えてなることを特徴とする勤怠管理方法。
【請求項7】
勤務者の出退勤を管理するためにコンピュータを、
勤務者の出退勤予定時間帯を記憶する予定時間帯記憶手段と、
前記勤務者の個々がアクセスした時刻を取得するアクセス時刻取得手段と、
前記勤務者個々の出退勤時刻の履歴を記憶する出退勤履歴記憶手段と、
前記アクセス時刻取得手段が取得したアクセス時刻を前記予定時間帯記憶手段が記憶する前記出退勤予定時間帯と比較し、該アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあり、かつ該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合するとき、該アクセス時刻と該出退勤予定時間帯の出退勤種別とを認証し、
前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にないとき、若しくは前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあっても該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合しないとき、警告を出力する手段と、
として機能させる勤怠管理プログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は勤怠管理システム、勤怠管理方法及び勤怠管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
勤務者の出退勤を管理するためコンピュータシステムを利用した勤怠管理システムが広く利用されている。
この勤怠管理システムにアクセスする際に、勤務者は出退勤種別(出勤、退勤、外出、外出戻り、休憩入り、休憩戻り等)を自ら指定することが一般的であった。
かかる出退勤種別を勤務者が自ら指定することなく、勤怠管理システム側で自動的にその勤務者の出勤種別を判別する装置が特許文献1等に開示されている。
【特許文献1】特開2006−127263号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、本発明者の検討によれば、勤怠管理システムによる出退勤種別の自動判別の精度には限界があることがわかった。
例えば、勤務者が前回アクセスしたときの出退勤種別を基準にして、現在の出退勤種別を判定することが考えられる。前回が出勤であれば今回は退勤、前回が外出であれば今回は外出戻り、前記が休憩入りであれば今回は休憩戻りをデフォルトとし、違っていた場合にのみ任意に出退勤種別を変更する。
しかし実際は、打刻忘れ自体を忘れていることが多く、不適当な打刻(例えば、前日の退勤打刻を忘れたために、本来は出勤である筈の打刻が退勤になってしまう)が往々にして放置されていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこでこの発明は、出退勤種別をできるだけ正確に判別できるようにするとともに、所定の条件においては出退勤種別の指定を勤務者に求めるため警告を出力するようにした。
即ち、この発明の第1の局面は次のように規定される。
勤務者の出退勤予定時間帯を記憶する予定時間帯記憶手段と、
前記勤務者の個々がアクセスした時刻を取得するアクセス時刻取得手段と、
前記勤務者個々の出退勤時刻の履歴を記憶する出退勤履歴記憶手段と、
前記アクセス時刻取得手段が取得したアクセス時刻を前記予定時間帯記憶手段が記憶する前記出退勤予定時間帯と比較し、該アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあり、かつ該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合するとき、該アクセス時刻と該出退勤予定時間帯の出退勤種別とを認証し、
前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にないとき、若しくは前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあっても該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合しないとき、警告を出力する手段と、
を備えてなることを特徴とする勤怠管理システム。
【0005】
このように規定された第1の局面の発明によれば、勤務者のアクセス時刻を出退勤予定時間帯と比較することにより出退勤種別を判定し、かつこの判定結果を検証するために、判定された今回の出退勤種別と前回の出退勤種別との整合性をみている。これにより、出退勤種別の判定の精度が向上する。
他方、このような2重のチェックに不合格の場合は警告を出力して、勤務者に注意を促し、正確な出退勤種別の指定を求める。これにより、常に正確な出退勤時刻の履歴を記憶することが可能となる。
【0006】
この発明の第2の局面は次のように規定される。即ち、第1の局面の勤怠管理システムにおいて、前記出退勤予定時間帯は前記勤務者の出退勤予定時刻と、該出退勤予定時刻を含みかつ出退勤の種別に応じて予め定められた許容時間幅とからなることとした。
出退勤予定時刻は勤務者の勤務予定シフトに基づき自動的に決定される。他方、許容時間幅も出退勤種別毎に予め定めることができる。許容時間幅の一例を次に示す。

出勤 … 10分、退勤 … 10分、外出 … 5分、外出戻り… 5分
休憩入り … 5分、休憩戻り … 5分

勤務予定シフトから出退勤予定時刻が自動的に定められれば、これに許容時間幅を付随させることにより、出退勤予定時間帯も自動的に定められる。即ち、出退勤予定時間帯の設定が容易になる。
【0007】
この発明の第3の局面は次のように規定される。即ち、第1又は第2の局面の勤怠管理システムにおいて、前記警告は出退勤の種別の指定を求める内容を含むものとする。
勤務者がアクセスした時刻の出退勤種別を正確に判別できないとき、勤務者にその出退勤種別の指定を積極的に求めることにより、正確な出退勤履歴を生成できる。
【0008】
この発明の第4の局面は次のように規定される。即ち、第1〜3の局面の勤怠管理システムにおいて、前記アクセス時刻取得手段が取得したアクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあるとき前記出退勤予定時間帯の出退勤種別のみを表示し、該アクセス時刻が該出退勤予定時間帯内にないとき若しくは該アクセス時刻が該出退勤予定時間帯内にあっても該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合しないときは警告を表示する表示手段が更に備えられる。
かかる第4の局面の勤怠管理システムによれば、アクセス時刻取得手段が取得したアクセス時刻が出退勤予定時間帯内にありかつ出退勤履歴との関係において整合性が担保されたとき、即ち、出退勤種別の自動判別がされたときは出退勤種別のみを表示することにより、無用な注意喚起がなされないようにしている。
このように出退勤種別の自動判別がなされることは勤怠管理システムにとって通常の状態であるので、この発明の第5の局面で規定されるように、縮小表示モードをとって、いわゆる目立たない状態とすることが好ましい。他方、異常な状態(即ち、アクセス時刻が該出退勤予定時間帯内にないとき若しくは該アクセス時刻が該出退勤予定時間帯内にあっても該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合しないとき)においては、標準表示モードに復帰して、警告表示とともに出退勤の種別及び現在時刻その他の内容を表示し、もって勤務者及び/又は管理者の注意をより強く喚起することが好ましい。
【0009】
この発明の第6の局面は次のように規定される。即ち、勤務者の出退勤予定時間帯を記憶する予定時間帯記憶ステップと、
前記勤務者の個々がアクセスした時刻を取得するアクセス時刻取得ステップと、
前記勤務者個々の出退勤時刻の履歴を記憶する出退勤履歴記憶ステップと、
前記アクセス時刻取得ステップで取得したアクセス時刻を前記予定時間帯記憶手段が記憶する前記出退勤予定時間帯と比較し、該アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあり、かつ該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合するとき、該アクセス時刻と該出退勤予定時間帯の出退勤時刻とを認証し、
前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にないとき、若しくは前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあっても該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合しないとき、警告を出力するステップと、
を備えてなることを特徴とする勤怠管理方法。
このように規定される勤怠管理方法によれば、勤務者のアクセス時刻を出退勤予定時間帯と比較することにより出退勤種別を判定し、かつこの判定結果を検証するために、判定された今回の出退勤種別と前回の出退勤種別との整合性をみている。これにより、出退勤種別の判定の精度が向上する。
他方、このような2重のチェックに不合格の場合は警告を出力して、勤務者に注意を促し、正確な出退勤種別の指定を求める。これにより、常に正確な出退勤時刻の履歴を記憶することが可能となる。
【0010】
この発明の第7の局面は次のように規定される。即ち、勤務者の出退勤を管理するためにコンピュータを、
勤務者の出退勤予定時間帯を記憶する予定時間帯記憶手段と、
前記勤務者の個々がアクセスした時刻を取得するアクセス時刻取得手段と、
前記勤務者個々の出退勤時刻の履歴を記憶する出退勤履歴記憶手段と、
前記アクセス時刻取得手段が取得したアクセス時刻を前記予定時間帯記憶手段が記憶する前記出退勤予定時間帯と比較し、該アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあり、かつ該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合するとき、該アクセス時刻と該出退勤予定時間帯の出退勤種別とを認証し、
前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にないとき、若しくは前記アクセス時刻が前記出退勤予定時間帯内にあっても該出退勤予定時間帯の出退勤種別が前記出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合しないとき、警告を出力する手段と、
として機能させる勤怠管理プログラム。
このように規定される勤怠管理プログラムをインストールしたコンピュータシステムは勤怠管理システムとして作用し、第1の局面で規定した勤怠管理システムの同様の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
上記において、出退勤時刻とは、出退勤種別が特定された時刻を指す。勤務者が勤怠管理システムにアクセスしたときにアクセス時刻取得手段により特定されるアクセス時刻は、時刻のみを指す。このアクセス時刻が出退勤予定時間帯内にあり、かつ該出退勤予定時間帯の出退勤種別が出退勤履歴記憶手段に記憶されている前回の出退勤種別と整合するとき、該アクセス時刻と該出退勤予定時間帯の出退勤種別とが認証されて、出退勤時刻が生成される。認証された出退勤時刻は出退勤履歴記憶手段に記憶される。
ここにアクセス時刻取得手段には、勤務者が携帯するカード(磁気カード、ICカード、非接触カード等)に登録された認証データを読取るカードリーダ、指紋、静脈、声紋などの身体的特徴を読取る認証装置等を採用することができる。
【実施例1】
【0012】
以下に本発明の実施例を説明する。
図1は実施例の勤怠管理システム10の概略構成図である。
勤怠管理システム10は制御部11、表示部21、入力部22、クロック23、警告部24、カードリーダ25、時刻比較部26、出退勤種別整合性チェック部27及び記憶部30を備える。
制御部11はCPU12を備える。勤怠管理システム10の各要素はこの制御部11にバスを介して接続され、CPU12の制御を受ける。CPU12は制御プログラム記憶領域31に記憶された制御プログラムを読み出すことで各要素の制御を行う。
表示部21は液晶ディスプレイなどの表示装置である。
入力部22はキーボードやマウスなどの入力装置である。
クロック23は現在の時刻を示すものであり、勤怠管理システム10はこのクロック23の時刻を読み込んで勤務者の出退勤の時刻とする。
【0013】
警告部24は出退勤の種別を特定できないときに作動し、勤務者及び/又は管理者に出退勤種別の指定を促す。作動の態様は、ディスプレイ上に文字若しくは図形を表示することのほか、音声を出力することもできる。また、バイブレーションやランプの点灯/点滅によって警告を出力することもできる。
カードリーダ25は勤務者が携帯するカードの情報を読取ることにより、勤務者のIDを特定するとともに、勤務者がカードリーダ25を打刻した時刻(即ち勤務者が勤怠管理システムにアクセスしたアクセス時刻)を特定する。
【0014】
時刻比較部26は、カードリーダ25が特定した勤務者の打刻時刻を出退勤予定時間帯と比較する。打刻時刻が出退勤予定時間帯内に存在しないときは警告が出力される。
出退勤種別整合性チェック部27は勤務者の打刻時刻が出退勤予定時間帯内に存在したとき、当該出退勤予定時間帯の出退勤種別と前回打刻時の出退勤種別とを比較し、両者の間の整合性をチェックする。両者の間に整合性が無いときは警告が出力され、両者の間に整合性が存在するときは出退勤時刻を認定してこれを記憶する。
【0015】
記憶部30は制御プログラム記憶領域31、出退勤予定時間帯記憶領域33、出退勤履歴記憶領域35,出退勤種別整合性チェック用テーブル記憶領域37,及び警告内容記憶領域39を備える。記憶部30はハードディスク等の一般的な記憶媒体が用いられる。
制御プログラム記憶領域31はCPU12に読み込まれる制御プログラムが記憶される領域である。
【0016】
出退勤予定時間帯記憶領域33は勤務予定シフト記憶領域331及び許容時間幅記憶領域333を備える。勤務予定シフト記憶領域331は勤務者個々の勤務予定シフトを記憶している。この勤務予定シフトは少なくとも出勤時刻、退勤時刻を含み、また必要に応じて外出時刻、外出戻り時刻、休憩入り時刻、休憩戻り時刻を含む。これら出勤、退勤、外出、外出戻り、休憩入り及び休憩戻りを出退勤の種別という。勤務形態に応じて他の出退勤種別を設けることが可能である。この出退勤の種別のこの明細書では打刻モードということがある。
許容時間幅は各出退勤の種別毎に定めることができる。例えば、出勤…10分、退勤…10分、外出…5分、外出戻り…5分、休憩入り…5分、休憩戻り…5分としたときの、勤務予定シフトと許容時間幅の関係を図2に示す。
図2の例では、各出勤種別の予定時刻を許容時間帯幅の中心においた。予定時刻を含むことを条件にして許容時間帯幅は、その時間長さを含めて、任意に設定可能である。
勤務者が勤務シフトの定刻通りに常に打刻をすることは現実的でない。そこで、予定時刻の前後に打刻が予想される時間帯を設け、当該時間帯においてはそこに含まれる予定時刻の出勤種別の打刻がなされたものとして取り扱われる。
【0017】
出退勤履歴記憶領域35は出退勤時刻(即ち、出退勤の種別とその時刻)の履歴が勤務者毎に記憶されている。
出退勤種別整合性チェック用テーブル記憶領域37には、前回の出退勤の種別と今回の出退勤の種別との関係の整合性有無が定義されている。チェック用テーブルの例を表1に示す。
【表1】


【0018】
表1に示すように、記憶された履歴上において前回の出退勤種別が「出勤」であり、今回の出退勤種別も「出勤」であったとすると「退勤」の打刻忘れその他の打刻ミスが考えられる。また、今回の出退勤の種別自体の妥当性をチェックする必要もある。他方、前回の出退勤種別が「出勤」であり今回の出退勤種別が「外出」であるとすると、今回の出退勤種別は高い確率で確からしい。
表1において「○」のパターンにおいては前回の出退勤種別からみて今回の出退勤種別に整合性が認められ、今回の出退勤種別を承認して当該出退勤種別とその時刻とが出退勤時刻として出退勤履歴記憶領域35に記憶される。また、「○」の付かないパターンにおいて警告が出力される。
表1において「○」のつかないパターンに記載の事項は、予想される打刻ミス結果の態様を示している。従って、この打刻ミス結果の態様は勤務者及び/又は管理者に通知することが好ましい。
【0019】
実施例のシステムが自動的に出退勤の種別を特定できないとき、勤務者及び/又は管理者にその旨が警告として伝達される。ここに、警告内容記憶領域39に警告の内容が記憶されている。例えば、図5に示すように、警告としてディスプレイ上にポップ表示がなされる場合、ポップ内に記載される内容として「打刻モードを指定ください。」なるテキストデータがこの警告内容記憶領域39に記憶される。テキストデータに加えて、若しくは単独に音声データを記憶させることもできる。
【0020】
次に、この実施例の勤怠管理システム10の動作について図3に示すフローチャートを参照して説明する。
予め、図2に示すように、勤務者毎に出退勤予定時間帯を設定し、出退勤予定時間帯記憶領域33に記憶させておく。
ステップ1では勤務者の打刻をカードリーダ25により検出する。この打刻時刻が一時的に保存される。
この打刻時刻が出退勤予定時間帯内の時刻であるか否かが時刻比較部26により判断される(ステップ3)。この打刻時刻がいずれの出退勤予定時間帯にも属さない場合(図2打刻時刻a2参照)、打刻の種別を判定することができないので、ステップ5へ進んで警告を表示する。
【0021】
この実施例の勤怠管理システム10は、標準表示モードと縮小表示モードとが択一的に選択される。これらのモードに基づき、表示部21の一部又は全部に図4に示した表示がなされる。
標準表示モードでは現在の時刻が時刻表示窓41に表示されるとともに、出退勤種別の選択ボタン431−436が表示される。符号44は出退勤種別を確定するときに使用されるボタンである。符号45はモード切替えボタンであり、このボタン45が操作されると、縮小表示モードに切り替わる。縮小表示モードでは出退勤の種別のみが表示される。縮小表示モードを採用することにより、表示部21に表示される内容が最小限となる。これにより、常時オン状態の勤怠管理システム10をコンピュータシステムに組み込んだときにも他のアプリケーションソフトの使用を妨げなくなる。縮小表示モードにおいてはその画面(出退勤の種別表示している小窓)をクリックすることにより、図4に示すように循環して出退勤の種別が変更される。
【0022】
ステップ5における警告の態様としてこの実施例では図5に示す方法を採用した。即ち、縮小表示モードにあったものを標準表示モードに戻し、更にはポップウインドウを開き、そこへ警告内容記憶領域39に記憶されている警告の内容を表示させる。
このように、表示モードを変更することにより、何らかの異常の存在を確実に勤務者及び/又は管理者に喚起することができる。
勿論、縮小表示モードのままでポップウインドウを開いたり、縮小された窓を点滅させることにより、これを警告の態様とすることもできる。
【0023】
打刻時刻が何れかの出退勤予定時間帯に属しているときは、その出退勤予定時間帯の出退勤種別が今回の出退勤種別となる(ステップ7)。ステップ9では、出退勤種別履歴記憶領域35から前回打刻時の出退勤種別を読出す。そして、出退勤整合性チェック部27により表1の関係を参照して両者の整合性を判断する(ステップ11)。両者の整合性が認められないとき(表1において「○」以外)、ステップ5へ進み警告を出力する。
両者に整合性が認められたとき、ステップ13へ進む。ステップ13ではカードリーダ25により読取られた時刻をその時刻が含まれる出退勤予定時間帯の出退勤種別の時刻として、即ち出退勤時刻として、これを出退勤履歴記憶領域35に保存する。
【0024】
図2の例に基づいて説明すると、勤務者Aが最初時刻a1において打刻を行なう。時刻a1は出勤予定時間帯に含まれるので(ステップ3)、次に出退勤種別の整合性が判断される(ステップ11)。この例では、前回の出退勤種別は「退勤」であったので、ステップ11の判断は整合性有り、即ち「○」となり、時刻a1における打刻が出勤時刻として認証され、出退勤履歴記憶領域35に記憶される。
勤務者Aは時刻a2において外出している。この時刻a2はいずれの出退勤予定時間帯に含まれていないので、ステップ5において警告が発せられる。
その結果、図5に示すように、表示部21に標準表示モードが表示される。勤務者は自ら、若しくは管理者に依頼して、外出ボタン433を選択し、更に確定ボタン44を押して時刻a2における打刻の出退勤種別が外出であることを指定する(ステップ6)。これにより、時刻a2において出退勤種別として外出がなされたことが出退勤履歴記憶領域35に記憶される(ステップ13)。
【0025】
勤務者Aは時刻a3において外出戻りしている。この時刻a3は退勤予定時間帯内にあるので、ステップ3は「YES」となる。ステップ7では今回の出退勤の種別が「退勤」と特定される。ステップ9で読み出される前回の出退勤種別は「外出」であるので、ステップ11において表1の関係に照らしてみると、両者の整合性が否定される。
従って、ステップ5において警告が発せられる。その結果、図5に示すように、表示部21に標準表示モードが表示される。勤務者は自ら、若しくは管理者に依頼して、外出戻り434を選択し、更に確定ボタン44を押して時刻a3における打刻の出退勤種別が外出戻りであることを指定する(ステップ6)。これにより、外出戻り時刻a3が出退勤履歴記憶領域35に記憶される(ステップ13)。
【0026】
勤務者Aは時刻a4において退勤している。この時刻a4は退勤予定時間帯内にあるので、ステップ3は「YES」となる。ステップ7では今回の出退勤種別が「退勤」と特定される。ステップ9で読み出される前回の出退勤種別は「外出戻り」であるので、ステップ11において表1の関係に照らしてみると両者の間に整合性が認められる。
従って、ステップ13において退勤時刻a4が出退勤履歴記憶領域35に記憶される。
【0027】
勤務者Bにおいて時刻b1の打刻は出勤予定時間帯内にあり、かつ前回の出退勤種別が退勤であったので前回と今回との出勤種別の整合性も認められている。従って、出勤時刻b1が出退勤履歴記憶領域35に記憶される。
勤務者Bは、休息入りのときに打刻を忘れて時刻b2において打刻をした。この時刻b2は休憩戻り予定時間帯内にあるのでステップ3はYESとなる。そして、ステップ7において今回の出退勤種別は「休憩戻り」と特定される。ステップ9では前回の出退勤種別「出勤」が読み出されて、ステップ11にお今回の出退勤種別「休憩戻り」と前回の出退勤種別「出勤」が表1に関係へ照会される。その結果、両者の整合性が認められないので、ステップ5へ進んで警告が出力される。警告出力態様として、図5に示すように、表示部21に標準表示モードが表示される。勤務者は自ら、若しくは管理者に依頼して、休憩戻りボタン436を選択し、更に確定ボタン44を押して時刻b2における打刻の出退勤種別が休憩戻りであることを指定する(ステップ6)。これにより、休憩戻り時刻b2が出退勤履歴記憶領域35に記憶される(ステップ13)。
この例で表1を参照すると、休憩入りの打刻忘れが明らかになる。このように、前回の打刻忘れが明らかになる場合は、その旨を表示部21で表示することが好ましい。例えば、図5の標準表示モードにおいて、確定ボタン44が操作された後のポップ内に、「休憩入りの打刻忘れにつき管理者に連絡ください。」などのガイダンスを表示できる。
【0028】
勤務者Bは時刻b3において退勤している。この時刻b3は退勤予定時間帯内にあるので、ステップ3は「YES」となる。ステップ7では今回の出退勤種別が「退勤」と特定される。ステップ9で読み出される前回の出退勤種別は「休憩戻り」であるので、ステップ11において表1の関係に照らしてみると両者の間に整合性が認められる。
従って、ステップ13において退勤時刻b3が出退勤履歴記憶領域35に記憶される。
【0029】
以上説明した実施例の勤怠管理システムによれば、打刻時刻を出退勤予定時間帯と比較し、当該比較の結果特定される出退勤種別を前回の出退勤種別と比較する。このように出退勤種別をダブルチェックすることにより、出退勤種別の判別がより確からしくなる。他方、出退勤種別が判別不能の場合は警告を出力して、勤務者及び/又は管理者に注意を喚起し、出退勤種別の指定を求める。これにより、出退勤時刻の履歴を正確に記憶することができる。
【0030】
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1はこの発明の実施例の勤怠管理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は勤務者個々の勤務予定時間帯を示す概念図である。
【図3】図3は実施例の勤怠管理システムの動作を示すフローチャートである。
【図4】図4は標準表示モードと縮小表示モードとをしめす概念図である。
【図5】図5は警告の態様を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
10 勤怠管理システム、24 警告部、25 カードリーダ、26 時刻比較部、27 出退勤種別整合性チェック部、30 記憶部
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【出願日】 平成18年8月31日(2006.8.31)
【代理人】 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉

【識別番号】100127661
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 一彦


【公開番号】 特開2008−59257(P2008−59257A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−235140(P2006−235140)