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【発明の名称】 入退室管理装置
【発明者】 【氏名】西山 隆信

【氏名】平井 敬秀

【要約】 【課題】入室または退室する利用者が密着した状態でも、共連れ行為を検知することができる入退室管理装置を得る。

【構成】利用者が保持するIDタグ1に書き込まれた利用者識別用のID情報を、利用者が入退室する室のドア付近に配置されたID読取手段2によって読取り、この読取ったID情報と、ドアの通行を許可するIDを予め登録した通行許可ID保管手段7のIDとを、ID認証手段3により照合してIDタグ1の認証を行うとともに認証されたIDタグ1の数をカウントし、一方ドア通過時の利用者を顔映像入力手段4により撮影し、この撮影された映像を顔検出手段5によって画像処理して、顔画像を検出し、撮影された人数を把握し、さらに通行可否判定手段6により、認証されたIDタグ1の数と顔検出手段5により把握された人数とを比較して、共連れを検知する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が入室または退室する室のドア付近に配置され、上記利用者が保持するIDタグに書き込まれた上記利用者識別用のID情報を読取るID読取手段、上記ドアの通行を許可するIDを予め登録した通行許可ID保管手段、上記ID読取手段により読取られたID情報を上記通行許可ID保管手段に予め登録されたIDと照合して上記IDタグの認証を行うとともに上記認証されたIDタグの数をカウントするID認証手段、上記ドア通過時の上記利用者を撮影する顔映像入力手段、この顔映像入力手段により入力された映像を処理して、顔画像を検出し、撮影された人数を把握する顔検出手段、及び上記ID認証手段により認証されたIDタグの数と上記顔検出手段により把握された人数とを比較して、通行可否を判定する通行可否判定手段を備えたことを特徴とする入退室管理装置。
【請求項2】
上記IDタグは、上記ID読取手段から電力を供給されて上記ID情報を発信するパッシブタイプであることを特徴とする請求項1記載の入退室管理装置。
【請求項3】
上記IDタグは、電池を有し、上記ID情報を自発信するアクティブタイプであることを特徴とする請求項1記載の入退室管理装置。
【請求項4】
上記IDタグから発信されるID情報の受信強度を検出するID受信強度検出手段を備え、上記IDタグ及び上記ID受信強度検出手段間の距離と上記受信強度との関係を予め記憶しておき、この記憶された関係に基き、上記ID受信強度検出手段によって検出された受信強度から上記IDタグ及び上記ID受信強度検出手段間の距離が演算されることを特徴とする請求項3記載の入退室管理装置。
【請求項5】
上記IDタグから発信されるID情報を受信し、この受信したID情報の到達時間をそれぞれ検出する複数のID受信時間検出手段を備え、この複数のID受信時間検出手段により検出された到達時間の差を用いて上記IDタグの位置が演算されることを特徴とする請求項3記載の入退室管理装置。
【請求項6】
上記ID認証手段は、上記通行許可ID保管手段を内蔵したことを特徴とする請求項1記載の入退室管理装置。
【請求項7】
上記利用者の接近を検出する人感センサーを備え、上記顔映像入力手段は、上記人感センサーによって上記利用者が接近したことを検出して上記利用者を撮影することを特徴とする請求項1記載の入退室管理装置。
【請求項8】
上記顔検出手段は、上記顔映像入力手段により撮影された映像から、顔の部分を切り出し、顔の特徴点を抽出した上で、顔画像として検出した数を上記撮影された人数としてカウントすることを特徴とする請求項1記載の入退室管理装置。
【請求項9】
上記通行可否判定手段は、上記ID認証手段により認証されたIDタグの数と、上記顔検出手段により把握された人数とを比較し、数が一致すれば通行可、一致しなければ通行不可とすることを特徴とする請求項1記載の入退室管理装置。
【請求項10】
上記顔検出手段により検出された顔画像を記録する顔画像記録手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の入退室管理装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、入退室する者がドアを通過する権限を有しているか否かを判定すると共に、通過権限を有していない者が通過権限を有している者に紛れて共連れしようとする行為を検知できるようにした入退室管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の入退室装置は、非接触IDカードによって、本人であることの認証を行い、認証OKであれば、ドアを開錠し、利用者に通行を許可していた。また、個人認証の手段として、IDカード以外にも、テンキーによる暗証番号入力や、生態認証として、指紋、虹彩などを利用した方式もあった。特許文献1では、顔画像データを用いて認証を行うものが記載されている。
従来の入退室装置では、複数の利用者がドアを通過しようとした場合、利用者の一人が認証OKでドアを通過するとき、認証されていない利用者も紛れてドアを通過できるという共連れが可能であった。この共連れを検知する方法として、従来、ドア通過時の入口/出口の体重の差異や、赤外線を利用した共連れ検知方式があった。
【0003】
【特許文献1】特開2002−278940号公報(第4〜7頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のIDカードを利用した入退室装置では、一人の利用者がIDカードで認証を行った後、他の利用者が認証済みの利用者と密着した状態で一度にドアを通過する場合は、入口/出口の体重の差異が検出できなかったり、赤外線を用いて検出する装置でも赤外線を遮断する状態が起きず、共連れであることを検知できない場合があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、入室または退室する利用者が密着した状態でも、共連れ行為を検知することができる入退室管理装置を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係わる入退室管理装置においては、利用者が入室または退室する室のドア付近に配置され、利用者が保持するIDタグに書き込まれた利用者識別用のID情報を読取るID読取手段、ドアの通行を許可するIDを予め登録した通行許可ID保管手段、ID読取手段により読取られたID情報を通行許可ID保管手段に予め登録されたIDと照合してIDタグの認証を行うとともに認証されたIDタグの数をカウントするID認証手段、ドア通過時の利用者を撮影する顔映像入力手段、この顔映像入力手段により入力された映像を処理して、顔画像を検出し、撮影された人数を把握する顔検出手段、及びID認証手段により認証されたIDタグの数と顔検出手段により把握された人数とを比較して、通行可否を判定する通行可否判定手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、以上説明したように、利用者が入室または退室する室のドア付近に配置され、利用者が保持するIDタグに書き込まれた利用者識別用のID情報を読取るID読取手段、ドアの通行を許可するIDを予め登録した通行許可ID保管手段、ID読取手段により読取られたID情報を通行許可ID保管手段に予め登録されたIDと照合してIDタグの認証を行うとともに認証されたIDタグの数をカウントするID認証手段、ドア通過時の利用者を撮影する顔映像入力手段、この顔映像入力手段により入力された映像を処理して、顔画像を検出し、撮影された人数を把握する顔検出手段、及びID認証手段により認証されたIDタグの数と顔検出手段により把握された人数とを比較して、通行可否を判定する通行可否判定手段を備えたので、利用者が密着した状態で入室または退室しょうとする共連れ行為を検知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による入退室管理装置を示す構成図である。
図1において、ID読取手段2は、利用者が入室または退室する室のドア付近に配置され、利用者が入室(または退室、以下同じ)するとき、利用者が保持するパッシブタイプのRFID(radio frequency identification)タグ(以下、IDタグ)1から利用者を識別するID情報を読取る。ID認証手段3は、ID読取手段2によって読取られたID情報を、通行許可ID保管手段7に登録されている、通行を許可されたIDを用いて認証処理を行い、認証されたIDタグをカウントする。通行許可ID保管手段7は、通行を許可されたIDを保管しているデータベースである。
顔映像入力手段4は、カメラなどにより構成され、入室時の利用者の映像を撮影する。顔検出手段5は、顔映像入力手段4によって撮影された利用者の映像から顔を検出し、さらに顔の特徴点を抽出して、顔画像として検出された数をカウントする。通行可否判定手段6は、ID認証手段3により認証されたIDタグの数と、顔検出手段5により検出された顔画像の数(人数)とを比較して通行可否を判定する。
なお、パッシブタイプのIDタグは、電池を内蔵せず、ID読取手段2のアンテナから電力を供給されて動作し、ID情報を発信するものである。
【0009】
次に、動作について説明する。
入室しょうとする利用者が保持するIDタグ1は、利用者を識別するためのID情報を電波にて発信し、室のドア付近に配置されたID読取手段2によって、このID情報が読込まれる。ID読取手段2によって読込まれたID情報は、通行許可ID保管手段7に登録されているIDを用いて、ID認証手段3にて認証処理が行われ、認証されたIDタグの数がカウントされる。
また、利用者の入室時の映像は、顔映像入力手段4によって撮影され、この撮影された利用者の入室時の映像は、顔検出手段5によって、顔として検出された上で、利用者個人特有の顔の特徴点についても抽出され、顔画像として検出された数が、人数としてカウントされる。
そして、通行可否判定手段6によって、顔検出手段5にて検出された顔画像の数と、ID認証手段3によって認証されたIDタグの数の比較を行い、通行可否を判断する。すなわち、通行可否判定手段6は、ID認証手段3により認証されたIDタグの数と、顔検出手段5により把握された人数とを比較し、数が一致すれば通行可、一致しなければ通行不可とする
【0010】
実施の形態1によれば、利用者が密着した状態で入室しょうとしても、IDタグによって入室しょうとする利用者の人数を把握し、顔映像入力手段で撮影され、顔画像として検出された人の数を比較することで、共連れ行為を検知することができる。
【0011】
実施の形態2.
図2は、この発明の実施の形態2による入退室管理装置を示す構成図である。
図2において、1〜7は図1におけるものと同一のものである。図2では、IDタグ1が発信するID情報の受信強度を測定するID受信強度検出手段8を有している。
【0012】
実施の形態1では、IDタグが、電池を有していないパッシブタイプのIDタグであり、ID読取手段2は、IDタグの発信するID情報を読取るだけであっが、実施の形態2は、電池を内蔵し、自発的かつ定期的にID情報を発信するアクティブタイプのIDタグを用い、このIDタグの発信するID情報の受信強度を測定することにより、ドア付近に近づいている利用者を検知するようにした。
すなわち、図2に示すように、ID受信強度検出手段8にて、IDタグ1の発信するID情報の受信強度を測定し、この測定した受信強度を用いて、IDタグ1の位置をID読取手段2で演算により求められるようにした。これにより、ドア付近に近づいてきている利用者を検知することができる。
ID読取手段2は、IDタグの発信するID情報の受信強度と、IDタグを保持する利用者のID受信強度検出手段8までの距離との関係を予め調べて、記憶しておき、この記憶させた関係を用いて、IDタグの発信するID情報の受信強度からそのIDタグまでの距離を演算する。
また、複数のID受信強度検出手段8を用いれば、その利用者の位置を特定することができる。
【0013】
実施の形態2によれば、ID受信強度検出手段8を設け、IDタグの発信するID情報の受信強度を測定できるようにしたので、IDタグまでの距離をID読取手段で演算により求めることが可能となり、ドア付近に近づいてきている利用者の位置を検知でき、入室の意志が無い利用者の誤検出を防止することができる。
【0014】
実施の形態3.
図3は、この発明の実施の形態3による入退室管理装置を示す構成図である。
図3において、1〜7は図1におけるものと同一のものである。図3では、IDタグ1のID情報発信からID情報受信までの到達時間を測定する複数のID受信時間検出手段9を設けている。
【0015】
実施の形態2では、入室の意志が無い利用者の誤検出を防止するために、IDタグの発信するID情報の受信強度を測定したが、実施の形態3は、ID情報発信から受信までの到達時間を複数(少なくとも3台)のID受信時間検出手段9によって測定し、各ID受信時間検出手段9によって測定される到達時間の時間差からIDタグ1の位置を検出するようにした。
すなわち、図3に示すように、少なくとも3台のID受信時間検出手段9にて、IDタグ1のID情報発信から各ID受信時間検出手段9が受信するまでの到達時間をそれぞれ測定し、ID読取手段2にて、各ID受信時間検出手段9によって測定される到達時間の時間差からIDタグ1の位置を演算により求めるようにした。
【0016】
実施の形態3によれば、ID情報発信から受信までの到達時間を複数のID受信時間検出手段によって測定し、各ID受信時間検出手段によって測定される到達時間の時間差からIDタグの位置を検出するようにしたので、実施の形態2よりも高い精度のIDタグの位置検出ができる。
【0017】
実施の形態4.
図4は、この発明の実施の形態4による入退室管理装置を示す構成図である。
図4において、1〜6は図1におけるものと同一のものである。図4では、ID認証手段3が、通行許可IDを記録する機能である通行許可ID記録機能10を内部に持っている。
【0018】
実施の形態1〜実施の形態3では、ID認証手段3にてIDタグの認証を行う際、サーバー等のデータベースに通行許可IDが登録されている通行許可ID保管手段7から、通行許可IDを読み込んで、IDタグの認証を行なっていたが、実施の形態4は、通行許可IDをID認証手段3の内部に保管するようにした。
すなわち、図4に示すように、ID認証手段3の内部の通行許可ID記録機能10に、予め通行許可IDを保管しておき、ID認証手段3の認証に使用するようにした。
【0019】
実施の形態4によれば、ID認証手段3の内部の通行許可ID記録機能10に、予め通行許可IDを保管しておくことで、認証に要する時間の高速化が図れ、システム全体としての処理スピードの向上が図れる。
【0020】
実施の形態5.
図5は、この発明の実施の形態5による入退室管理装置を示す構成図である。
図5において、1〜7は図1におけるものと同一のものである。図5では、顔映像入力手段4の前段に、利用者の接近を感知する人感センサー11を設けている。
【0021】
実施の形態1〜実施の形態4では、顔映像入力手段4にて、常にドア付近の利用者の映像を撮影するようにしていたが、実施の形態5は、顔映像入力手段4の前段に人感センサー11を設けている。
すなわち、図5に示すように、顔映像入力手段4の前段に人感センサー11を設け、利用者の接近を検知してから、顔映像入力手段4にて利用者を撮影するようにした。
【0022】
実施の形態5によれば、顔映像入力手段4の前段に人感センサー11を設けたので、顔映像入力手段4の消費電力を節約すると共に顔検出手段の負荷を軽減することができる。
【0023】
実施の形態6.
図6は、この発明の実施の形態6による入退室管理装置を示す構成図である。
図6において、1〜7は図1におけるものと同一のものである。図6では、顔検出手段5にて抽出された顔画像を外部記憶装置に記録保管する顔画像記憶手段12を設けている。
【0024】
実施の形態1〜実施の形態5では、顔検出手段5にて、顔部分の抽出と抽出した顔画像の数のカウントを行ったが、実施の形態6は、抽出した顔画像を記録保管するようにした。
すなわち、図6に示すように、抽出した顔画像を外部記憶装置に記録保管する顔画像記憶手段12を設け、ドアを通過した利用者の顔画像を記録するようにした。
【0025】
実施の形態6によれば、顔検出手段5で抽出した顔画像を外部記憶装置に記録保管するようにしたので、ドアを通過した利用者の顔画像が記録として残り、不審者の解析等に有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の実施の形態1による入退室管理装置を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態2による入退室管理装置を示す構成図である。
【図3】この発明の実施の形態3による入退室管理装置を示す構成図である。
【図4】この発明の実施の形態4による入退室管理装置を示す構成図である。
【図5】この発明の実施の形態5による入退室管理装置を示す構成図である。
【図6】この発明の実施の形態6による入退室管理装置を示す構成図である。
【符号の説明】
【0027】
1 IDタグ
2 ID読取手段
3 ID認証手段
4 顔映像入力手段
5 顔検出手段
6 通行可否判定手段
7 通行許可ID保管手段
8 ID受信強度検出手段
9 ID受信時間検出手段
10 通行許可ID記録機能
11 人感センサー
12 顔画像記録手段
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成18年8月7日(2006.8.7)
【代理人】 【識別番号】100073759
【弁理士】
【氏名又は名称】大岩 増雄

【識別番号】100093562
【弁理士】
【氏名又は名称】児玉 俊英

【識別番号】100088199
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 岑生

【識別番号】100094916
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 啓吾


【公開番号】 特開2008−40828(P2008−40828A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−214831(P2006−214831)