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【発明の名称】 板状体計数装置
【発明者】 【氏名】川島 武士

【要約】 【課題】板状体を装置本体に設置または装置本体から取り出す際における板状体の取り扱いが簡便であるとともに、設置及び取り出し作業の手間を軽減することができる板状体計数装置を提供すること。

【構成】複数の板状体が厚み方向に列状に載置される載置部28a,28bを有する載置部材21と、該載置部材21に載置された板状体をセンシングするセンサ部17a,17bと、該センサ部部17a,17bによるセンシング結果に基づいて板状体の枚数を計数する計数部と、を備え、前記載置部材21は、前記載置部28a,28bを複数列有し、各載置部28a,28bと前記センサ部17a,17bとの相対位置を変更可能に構成され、前記複数列の載置部28a,28bの各々を前記センサ部17a,17bによる板状体のセンシング位置に位置決めする位置決め手段29a,29b,30a〜30cをさらに有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の板状体が厚み方向に列状に載置される載置部を有する載置部材と、
該載置部材に載置された板状体をセンシングするセンサ部と、
該センサ部によるセンシング結果に基づいて前記板状体の枚数を計数する計数部と、
を備え、
前記載置部材は、前記載置部を複数列有し、
各載置部と前記センサ部との相対位置を変更可能に構成され、
前記複数列の載置部の各々を前記センサ部による板状体のセンシング位置に位置決めする位置決め手段をさらに有する、
ことを特徴とする板状体計数装置。
【請求項2】
前記載置部材は、前記載置部における板状体の載置列方向と直交する方向に移動可能に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の板状体計数装置。
【請求項3】
前記載置部材は、装置本体に対して取り外し自在に設けられている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の板状体計数装置。
【請求項4】
前記載置部材は、一側辺を中心として装置本体に対して反転自在に枢支されている、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の板状体計数装置。
【請求項5】
前記載置部材を、前記板状体の載置列方向と直交する方向に向けて移動させる駆動手段と、
所定列の載置部に載置された板状体のセンシングが終了した後、前記駆動手段を駆動させて前記載置部材を移動させる駆動制御手段と、
を備える、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の板状体計数装置。
【請求項6】
前記計数部は、前記複数列の載置部毎の板状体の枚数を計数し、
前記計数部により計数された所定列の板状体の枚数と、前記複数列の載置部毎に予め設定された基準枚数と、が一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が一致しないと判定したときに、該一致しない旨を報知する報知手段と、
を備える、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の板状体計数装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、円盤状、四角形状等の各種形状の板状体の枚数を計数する板状体計数装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の板状体計数装置の一例としては、例えば装置本体に設けられたカードの挿入開口部に、計数すべきカードを厚み方向に積層した状態で配置し、該配置されたカード群の側面をLEDにより照射し、その反射光をレンズにより拡大して電荷結合デバイス(CCD)に導き、これを電気信号に変換してディジタル処理することにより、合計枚数を計数して計数表示部に表示するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平10−134162号公報(段落0015〜0017、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された計数装置にあっては、例えば厚みが大きいカードや大量のカードを計数しようとする場合には、カード群の長さ(列方向の長さ)が長くなり、装置本体に対してカード群を設置する際や、装置本体からカード群を取り出す際の取り扱いが不便となる。また、一度に計数する枚数を少なくすると、装置本体に対するカード群の設置及び取り出し作業を何度も繰り返し行う必要があり、手間がかかるといった問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、板状体を装置本体に設置または装置本体から取り出す際における板状体の取り扱いが簡便であるとともに、設置及び取り出し作業の手間を軽減することができる板状体計数装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の板状体計数装置は、
複数の板状体(コイン)が厚み方向に列状に載置される載置部(第1コイン載置部28a,第2コイン載置部28b)を有する載置部材(21)と、
該載置部材に載置された板状体(コイン列C1,C2)をセンシングするセンサ部(17a,17b)と、
該センサ部によるセンシング結果に基づいて前記板状体の枚数を計数(カウント)する計数部(制御部)と、
を備え、
前記載置部材は、前記載置部を複数列(2列)有し、
各載置部と前記センサ部との相対位置を変更可能に構成され、
前記複数列の載置部の各々を前記センサ部による板状体のセンシング位置に位置決めする位置決め手段(段付きピン29a,29b、嵌合凹部30a,30b,30c)をさらに有する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、板状体を厚み方向に長く並べることなく、複数列の載置部それぞれに分けて並べることができるとともに、これら複数列の載置部それぞれに並べられた板状体を計数する際には、各載置部とセンサ部との相対位置を変更することで、各載置部をセンシング位置に選択的に位置決めすることができるため、板状体を厚み方向に長く並べることによる取り扱いの不便さが解消されるとともに、複数の板状体を載置部に載置する作業や、計数後に載置部から取り出す作業を何度も繰り返し行わなくても済むため、計数時の作業が軽減される。
【0007】
本発明の請求項2に記載の板状体計数装置は、請求項1に記載の板状体計数装置であって、
前記載置部材(21)は、前記載置部(第1コイン載置部28a,第2コイン載置部28b)における板状体(コイン)の載置列方向と直交する方向(前後方向)に移動可能に設けられる、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、載置部材に対してセンサ部を移動させる場合に比べて、構造を簡素化することができるため、装置の製造コストを効果的に低減できる。
【0008】
本発明の請求項3に記載の板状体計数装置は、請求項1または2に記載の板状体計数装置であって、
前記載置部材(21)は、装置本体(1a)に対して取り外し自在に設けられている、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、板状体を載置部に載置したり、載置部に載置された板状体を取り出す作業を、装置本体から離れた位置で行うことができるため、作業性が向上する。
【0009】
本発明の請求項4に記載の板状体計数装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の板状体計数装置であって、
前記載置部材(21)は、一側辺を中心として装置本体(1a)に対して(上下)反転自在に枢支されている、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、載置部材を上下反転させることで、載置部に載置された板状体を極めて簡単に取り出すことができる。
【0010】
本発明の請求項5に記載の板状体計数装置は、請求項4に記載の板状体計数装置であって、
前記載置部材(21)を、前記板状体(コイン)の載置列方向と直交する方向(前後方向)に向けて移動させる駆動手段(駆動ユニット250)と、
所定列の載置部(第1コイン載置部28a,第2コイン載置部28b)に載置された板状体のセンシングが終了した後、前記駆動手段を駆動させて前記載置部材を移動させる駆動制御手段(制御部)と、
を備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、各載置部とセンサ部との相対位置の変更を、手間をかけることなく、容易に行うことができる。
【0011】
本発明の請求項6に記載の板状体計数装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の板状体計数装置であって、
前記計数部(制御部)は、前記複数列の載置部(第1コイン載置部28a,第2コイン載置部28b)毎の板状体(コイン)の枚数を計数(カウント)し、
前記計数部により計数された所定列の板状体の枚数と、前記複数列の載置部毎に予め設定された基準枚数(50枚)と、が一致するか否かを判定する判定手段(制御部が行う判定処理)と、
前記判定手段が一致しないと判定したときに、該一致しない旨を報知する報知手段(制御部がカウント枚数表示部6にエラー番号を表示させ、ブザー音を出力させる処理)と、
を備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、いずれの列の載置部の板状体に過不足があったのかを容易に判別することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例1】
【0013】
以下、本発明の実施例1としてのICコイン計数装置1について説明する。図1は、ICコイン計数装置の全体像を示す斜視図であり、図2は、ICコインを位置決めする位置決めユニットを示す分解斜視図であり、図3は、(a)(b)はICコインのセンシング位置を変更する状態を示す概略図であり、図4は、位置決めユニットとセンサユニットとの位置関係を示す要部断面図である。尚、以下の説明において、図1の左斜め下側を装置の前側、右斜め上側を装置の後側として説明する。
【0014】
本実施例1のICコイン計数装置1(以下、計数装置1と略称する)は、板状体の一例としてのICコイン(以下、コインと略称する)の枚数を計数する計数装置であって、装置本体1aは、図1に示されるように、横長直方体状をなす箱体にて構成されており、その上面板2は、後側から前側に向けて下方に傾斜する傾斜面を構成するように配設されているとともに、前後方向の中央位置よりも前側の前上面板2aの上面には、後述するコインユニット20が配設されているとともに、前上面板2aよりも後側の後上面板2bの上面には、操作パネル3及び電源スイッチ4、スタートスイッチ5が配設されている。
【0015】
操作パネル3には、コインのカウント(計数)枚数や各種エラー番号等を表示するカウント枚数表示部6と、コインを計数した累計枚数または計数した測定回数を表示するモニター表示部7と、後述するように実際にカウントしたコイン枚数と比較するための比較枚数を入力可能な入力モードに切り換えるための枚数設定スイッチ9と、各種設定をする際に使用する設定スイッチ10と、トータルへの加算を自動で行うか手動で行うかを選択するとともに、自動加算モード時において、カウント終了後、カウント枚数をトータルへ加算する自動加算スイッチ11と、計数後、計数エラーが発生したときにブザー音を図示しないスピーカから出力するか否かを選択するためのブザースイッチ12と、モニター表示部7における累計枚数と測定回数との表示切替に使用するトータル切替スイッチ13と、トータルをクリアするためのトータルリセットスイッチ14と、計数枚数をトータルへ加算が1回できるトータル加算スイッチ15と、前記比較枚数等の数値データを入力するためのテンキースイッチ16とが配設されている。また、操作パネル3の右側方には、電源スイッチ4と、計数をスタートする際に使用するスタートスイッチ5とが配設されている。
【0016】
装置本体1a内部には、コインをセンシングするセンサ部17a,17bを上部に有するセンサユニット17が、左右方向に移動自在に配設されているとともに、特に図示はしないが、該センサユニット17を駆動するセンサ用モータ等の駆動部や、上記各種スイッチや駆動部等の制御を行う制御部を有する制御ユニット等が配設されている。
【0017】
前上面板2aには、左右方向に移動自在に配設されたセンサユニット17の上部に左右方向に並設されたセンサ部17a,17bを上方に臨ませるための横長のセンサ用開口18が、左右方向に向けて延設されており、該センサ用開口18の長手方向の範囲内で、センサユニット17が左右方向に往復動自在に配設されている。センサユニット17は、センサ用開口18の長手方向の右側端部が初期位置とされており、前述したスタートスイッチ5が操作されることで左方に向けてスライド移動してコインをセンシングし、コインユニット20の下方を通過した後に所定位置で停止し、該停止位置から右方に向けて移動して、前記初期位置に戻るようになっている。尚、センサユニット17の左側方には、センサ用開口18から装置本体1a内部にコインやゴミ等が落下するのを防止するためのベルトB(図1参照)が、センサユニット17が前記初期位置に位置する状態において、センサ用開口18を閉塞するように張設されている。
【0018】
前記制御ユニットの制御部(図氏略)は、上記各種スイッチ4,5,9〜16、各種表示部6,7、センサ部17a,17b、センサユニット17の駆動部であるセンサ用モータ(図示略)等が接続されており、各種スイッチ4,5,9〜16及びセンサ部17a、17bからの検出信号に基づいて、表示部6,7の表示制御やセンサユニット17の駆動制御を行うとともに、特にセンサ部17a、17bからの検出信号に基づいて、コイン枚数をカウントするカウント(計数)処理を行うとともに、該カウント枚数をカウント枚数表示部6に表示させる制御を行う。つまり、図示しない制御部は、該センサ部17a、17bによるセンシング(検出)結果に基づいてコイン枚数をカウント(計数)する計数部を構成している。
【0019】
また、前記制御部は、カウントしたコイン枚数と予め設定された基準枚数とを比較し、双方の枚数が一致しているか否かを判定する判定処理を行うとともに、該判定処理において一致しないと判定したときには、カウント枚数表示部6にカウントエラー表示を表示させるとともに、図示しないスピーカからブザー音を出力させて、カウントしたコイン枚数と比較枚数とが一致しなかった旨を報知する報知処理を行う。つまり、図示しない制御部は、計数部により計数されたコイン枚数と、予め設定された基準枚数(比較枚数)とが一致するか否かを判定する判定処理を行う判定手段及び該判定手段が一致しないと判定したときに、該一致しない旨を表示及びブザー音により報知させる報知手段を構成している。
【0020】
次に、コインユニット20の構成を、図2〜図4に基づいて説明すると、コインユニット20は、コインを載置可能な載置部材21と、該載置部材21をセンサ部17a,17bによるセンシング位置に位置決めするための位置決め手段を構成する左右一対の位置決め板22,22と、コイン押さえ用治具23と、から構成される。
【0021】
左右一対の位置決め板22,22は、それぞれ正面視略L字形をなす板材にて構成されているとともに、互いにセンサ用開口18の長手方向に離間され、かつセンサ用開口18を跨ぐように前後方向に向けて配置した状態で、その下部をボルト31により前上面板2aに固定することで立設されている。
【0022】
位置決め板22,22の下部におけるセンサ用開口18との対向箇所には、センサ部17a、17bの投光位置から少なくとも2cm以上離間させるための切欠凹部22aが形成されており、これにより、センサ部17a、17bが該位置決め板22自体を誤検出しないようになっている。また、位置決め板22,22の上端部には、上向きに開口するとともに、側面視略U字形をなす同形の複数の嵌合凹溝30a,30b,30cが、前後方向に向けて等間隔おきに形成されており、後述する載置部材21の段付きピン29a,29bを上方から嵌合可能とされている。
【0023】
載置部材21は、左右一対の側板25,25と、該左右の側板25,25同士を連結する前後連結板26,26と、前後連結板26,26の前後方向の中間に配置される中間連結板27と、から上面が開口する箱状の枠体として構成されている。前後連結板26,26の下部は、下方に行くに従い内向きに傾斜する傾斜面26a(図3参照)を有しているとともに、中間連結板27は、幅方向の中央位置から両端部に向けて下方に傾斜する傾斜面27a,27a(図3参照)を前後に有する側面視山形に形成されている。また、これら前後連結板26,26及び中間連結板27の下端間は互いに前後方向に所定幅離間されており、これら前後連結板26,26及び中間連結板27の下端間には左右方向に延びる帯状のセンサ用開口が形成されている。
【0024】
これら前後連結板26,26のうち一方の傾斜面26aと中間連結板27の一方の傾斜面27aとから逆ハの字に形成される一対の傾斜面とにより、図3に示されるように、円盤状のコインの周縁(周面)下部を前後方向から支持する載置面が構成され、コインの周縁下部が下方に向けて露呈するように構成されている。これら一対の傾斜面26a,27aにて構成される載置面は、中間連結板27を挟んで載置部材21の前後側にそれぞれ形成されている。つまり、載置部材21の前後側には、図2に示されるように、左右方向に延びる第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28bが前後方向に並設されており、コインを厚み方向に向けて列状に載置可能に構成されている(図1,図8参照)。
【0025】
左右の側板25,25における各第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28bに対応する箇所には、センサ部17a、17bの投光位置から少なくとも2cm以上離間させるための切欠凹部25aが前後にそれぞれ形成されており、これにより、センサ部17a、17bが該側板25自体をコインとして誤検出しないようになっている。
【0026】
また、左右の側板25,25それぞれの外面上部には、位置決め板22,22の嵌合凹溝30a,30b,30cに嵌合可能な段付きピン29a,29bが外方に向けて突設されている。これら段付きピン29a,29bは、各嵌合凹溝30a,30b間または30b,30c間の離間寸法と同寸法の間隔で前後方向に離間するように配置されているため、図3(a)に示されるように、段付きピン29a,29bを嵌合凹溝30a,30bに嵌合させる状態と、図3(b)に示されるように、段付きピン29a,29bを嵌合凹溝30b,30cに嵌合させる状態と、のうちいずれかを選択できるようになっている。
【0027】
各嵌合凹溝30a,30b,30cは、段付きピン29a,29bの直径よりも僅かに大寸の幅寸法を有するとともに、段付きピン29a,29bの直径よりも大寸の深さを有するため、段付きピン29a,29bが嵌合されることで、載置部材21の前後移動が確実に規制される。
【0028】
また、左右の段付きピン29a,29bを左右の嵌合凹溝30a,30bまたは嵌合凹溝30b,30cにそれぞれ嵌合させた状態において、図4に示されるように、段付きピン29a,29bの段部29cが位置決め板22の内面における嵌合凹溝30a〜30cの周縁部に当接し、これにより載置部材21の左右方向の位置ずれが防止されるとともに、側板25の下面が前上面板2aの上面に載置されるため、載置部材21が安定して支持されるようになっている。
【0029】
図3(a)に示されるように、段付きピン29a,29bを嵌合凹溝30a,30bに嵌合させた状態においては、第1コイン載置部28aがセンサ用開口18の対向位置に配置され、該第1コイン載置部28aに載置されたコイン列C1をセンシング可能な第1のセンシング位置に載置部材21が保持されるとともに、図3(b)に示されるように、段付きピン29a,29bを嵌合凹溝30b,30cに嵌合させた状態においては、第2コイン載置部28bがセンサ用開口18の対向位置に配置され、該第2コイン載置部28bに載置されたコイン列C2をセンシング可能な第2のセンシング位置に載置部材21が保持される。
【0030】
つまり、これら段付きピン29a,29bと嵌合凹部30a,30b,30cとにより、複数列の載置部(第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28b)の各々をセンサ部17a,17bによる板状体(コイン)のセンシング位置(第1のセンシング位置または第2のセンシング位置)に位置決めする本発明の位置決め手段を構成している。
【0031】
尚、本実施例1における載置部材21は、第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28bそれぞれに、厚みが約3mmのコインを厚み方向に約100枚列設させることが可能な長さに形成されているが、長さは任意に変更可能である。
【0032】
コイン押さえ用治具23は、図2に示されるように、前後連結板26,26間よりも若干長寸をなし、前後部を前後連結板26,26の上端に載置可能な載置片36と、載置片36から下方に垂設された押さえ片35と、載置片36の上面に固着された把手37と、から構成されている。押さえ片35の下部における第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28bそれぞれに対応する箇所には、センサ部17a、17bの投光位置から少なくとも2cm以上離間させるための切欠凹部35aが前後にそれぞれ形成されており、これにより、センサ部17a、17bが該押さえ片35自体をコインとして誤検出しないようになっている。
【0033】
このように構成されたコイン押さえ用治具23は、図2中1点鎖線で示されるように、載置片36の前後部を前後連結板26,26の上端に載置させることで、第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28bそれぞれに載置されるコイン列C1,C2の最左端側に位置するコインCの左側面が押さえ片35により押さえられるため、コイン列C1,C2それぞれの各コイン同士を密接させた状態に保持することができる。
【0034】
次に、コインを載置部材21に投入するためのコイン投入ケース及びコインの投入方法について説明する。図5は、(a)はICコイン投入ケースを示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図であり、図6は、(a)はコイン収納箱及びコイン投入ケースを示す斜視図であり、(b)はコイン収納箱内にコイン投入ケースを嵌め込んだ状態を示す断面図であり、図7は、(a)(b)は載置部材へのICコインの投入方法の一例を示す断面図であり、図8は、(a)は一列目のICコインの計数状況を示す平面図であり、(b)は二列目のICコインの計数状況を示す平面図である。尚、コイン収納箱及びコイン投入ケースは、以下の説明において、図6(a)の左斜め下側を前側、右斜め上側を後側として説明する。
【0035】
ここで、本実施例のコインについて説明する。本実施例における計数装置1による計数の対象となるICコインは、例えばパチンコ店等の遊技店において使用されるプリペイドコインであり、これらプリペイドコインを提供するメーカーは、ICコインの製造メーカーから出荷されたコインを各遊技店に提供する際に必要となる情報(例えば遊技店情報や残額情報等)をICコインに書き込み、該情報が書き込まれたICコインを各遊技店に提供することになる。
【0036】
製造メーカーからコインの提供メーカーに出荷される際には、例えば図6に示される紙製のコイン収納ケース50等に箱詰めされた状態で出荷されるため、該コイン収納ケース50からコインを取り出して該コインに情報を書き込み、各遊技店に出荷する際に再度コイン収納ケース50に箱詰めする必要がある。このとき、コイン収納ケース50に規定枚数のコインが収納されているかどうかを検品する必要があるが、これを目視や手作業で行うには非常に労力がかかるため、計数装置1を用いて計数する。
【0037】
コインの提供メーカーにおいて、コイン収納ケース50から複数枚のコインを取り出して載置部材21に載置したり、計数後に載置部材21からコインを取り出して再度コイン収納ケース50に箱詰めする際には、列方向に並べられたコインの取り扱いが非常に困難であるため、図5に示されるコイン投入ケース40を使用することで、コインの取り扱いを容易に行うことができる。
【0038】
図5に示されるように、コイン投入ケース40は、下面が開口する横長の金属製の筐体41にて構成されている。筐体41の上板下面における前後方向の中央位置には、筐体41の左右方向(長手方向)に延びる側面視略V字形のガイド片45が固着されており、図5(b)に示されるように、該ガイド片45を介して筐体41内の前後に、コイン列Cをそれぞれ収容できるようになっている。尚、本実施例1においては、筐体41内の前後にそれぞれ約50枚のコイン列を前後2列で収容できるようになっている。
【0039】
筐体41の左右側板の下端における前後方向の中央位置には、略三角形状の切欠部43が形成されているとともに、該切欠部43の三角形の頂部からは、上方に延びる直線状のスリット44が連設されている。また、上板の上面には把手42が固着されている。
【0040】
次に、コイン収納ケース50に収納されたコインをコイン投入ケース40を用いて取り出す方法を、図6及び図7に基づいて説明する。コイン収納ケース50は、前述したように、蓋を有する紙製の箱体からなっており、本体内部に設けられた仕切片51を挟んで、その前後にコイン列を前後2列で収納できるようになっている。また、本体部は、コイン投入ケース40の筐体41よりも若干大きめに形成されており、前後2列にそれぞれ50枚ずつコイン(合計100枚)を収納できるようになっている。
【0041】
コイン収納ケース50に収納された前後2列のコインを取り出す際には、まず図6(a)に示されるように、コイン収納ケース50の蓋を開放した状態で、コイン投入ケース40をその上方から下降させ、コイン収納ケース50の本体内部に嵌合させる(図6(b)参照)。このとき、コイン投入ケース40の左右の切欠部43内に、コイン収納ケース50の仕切片51が挿入される。挿入された仕切片51は、切欠部43の傾斜辺により徐々にスリット44に向けて案内され、スリット44内に差し込まれる。これにより、筐体41のガイド片45の前後側に、前後のコイン列が確実に配置される。
【0042】
図6(b)に示されるように、コイン収納ケース50の本体内部にコイン投入ケース40を完全に嵌合した状態で、図中矢印で示されるように、コイン収納ケース50及びコイン投入ケース40を上下反転させることで、コイン収納ケース50内の2列のコイン列をコイン投入ケース40の筐体41内に同時に移し替えることができる(図7(a)参照)。
【0043】
次に、コイン投入ケース40の筐体41内に移し替えたコイン列を、載置部材21に投入する方法を、図7に基づいて説明すると、まず、計数装置1の装置本体1aから取り出した載置部材21を上下反転させた状態で、同じく上下反転されたコイン投入ケース40の上方から覆い被せるように下降させて嵌合させる。次いで、図中矢印で示されるように、この嵌合状態のまま載置部材21及びコイン投入ケース40を上下反転させた後(図7(a)参照)、該上下反転により上方側に配置されたコイン投入ケース40を、載置部材21に対して上方に引き抜くことで(図7(b)参照)、コイン投入ケース40内の2列のコイン列を、載置部材21の前後の第1コイン載置部28a、第2コイン載置部29bそれぞれに同時に移し替えることができる。
【0044】
次に、コインを計数する際の状況を、図8に基づいて説明する。コインを計数する際には、まず、前述した操作パネル3に設けられた各種スイッチにより、所望の状態に設定しておく。本実施例では、前述したように100枚のコインが収納されたコイン収納ケース50を1箱ずつ計数するために、第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部29bそれぞれには50枚ずつコインを載置し、第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部29bのコイン列C1,C2をそれぞれ個別にセンシングして計数するとともに、各列ごとに基準枚数とカウント枚数とが一致するか否かを判定するようにする。従って、前述した枚数設定スイッチ9の操作により制御される入力モードにて、前記基準枚数として50枚のコインに相当する値(50)を設定しておく。
【0045】
また、載置部材21の第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部29bそれぞれには、前述したコイン投入ケース40を利用して、コイン収納ケース50内のコインを予め移し替えて載置した後、コイン押さえ用治具23により、各コインが互いに厚み方向に密接されるとともに、各コインが倒伏しないように押さえておく。
【0046】
次いで、第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部29bそれぞれにコイン列を載置した載置部材21を、位置決め板22,22間に配置する。具体的には、まず図8(a)に示されるように、第1コイン載置部28aに載置されたコイン列C1が、センサ用開口18の直上に位置するように配置する。すなわち、段付きピン29a,29bを2つの嵌合凹溝30a,30bの上方から下降させて嵌合することにより、第1コイン載置部28aに載置されたコイン列C1をセンシング可能な第1のセンシング位置に載置部材21が位置決めされ、かつ、この状態で保持される(図3(a)参照)。
【0047】
次に、操作パネル3の右横のスタートスイッチ5(図1参照)を押圧し、センサ部17a,17bによるコインのセンシングを開始する。前述した図示しない制御部は、スタートスイッチ5の操作を検出したことに基づいて、駆動モータを駆動して、センサユニット17を図8(a)に示される基準位置から左側(図中2点鎖線矢印方向)に向けて移動させる。センサユニット17は、センサ用開口18に沿うように、第1コイン載置部28aの下方を所定速度でスライド移動し、移動しながら第1コイン載置部28aに載置されたコイン列C1のコイン周面下部(側周面)をセンシングする。
【0048】
そして、右側のセンサ部17bが載置部材21の左側端部よりも左側の所定位置(図8(a)中1点鎖線で示される位置)に到達した段階で停止する。このとき、該センサ部17a,17bによるコインのセンシング結果に基づいて、制御部はカウント枚数(コインの枚数)を計数し、該カウント枚数をカウント枚数表示部6に表示するとともに、該カウント枚数と基準枚数とを比較し、カウント枚数が基準枚数である50枚と一致したか否かを判定し、一致していた場合にはカウント枚数表示部6へのカウント枚数表示を継続する。また、一致していなかった場合には、カウント枚数表示部6の表示を、カウント枚数が基準枚数と一致しなかった旨を示す所定のエラー番号の表示に切り替えるとともに、ブザー音を出力する。
【0049】
このように、1列のコイン列を計数した後、制御部は、カウント枚数をカウント枚数表示部6に表示するとともに、該カウント枚数と予め設定された基準枚数である50枚とを比較してカウント枚数が基準枚数と一致したか否かを判定し、カウント枚数が基準枚数と一致しなかった場合には、一致しなかった旨、すなわち、コインが50枚未満もしくは51枚以上である旨が表示及び音により報知されるため、コイン枚数の調整を直ちに行うことができる。また、2列のコイン列C1,C2の計数後に基準値との比較を行う場合に比べて、2列のコイン列のうちいずれの列のカウント枚数が一致しなかったのかを容易に判断することができる。尚、一致しなかった場合には、コイン枚数の調整後、新たに計数し直すことが好ましい。
【0050】
第1コイン載置部28aのコイン列C1の計数が終了した後は、載置部材21を上昇させ、載置部材21を、コイン列C1,C2に対して直交する方向、すなわち、装置本体1aの後側に向けて移動し、図8(b)に示されるように、第2コイン載置部28aに載置されたコイン列C2がセンサ用開口18の直上に位置するように配置する。具体的には、嵌合凹溝30a,30bから段付きピン29a,29bを離脱させた後に載置部材21を後側に移動し、該段付きピン29a,29bを、2つの嵌合凹溝30b,30cの上方から下降させて嵌合することにより、第2コイン載置部28bに載置されたコイン列C2をセンシング可能な第2のセンシング位置に載置部材21が位置決めされ、かつ、この状態で保持される(図3(b)参照)。
【0051】
次いで、トータルリセットスイッチ14(図1参照)を押圧してカウント枚数表示部6の表示をクリアした後、再度スタートスイッチ5(図1参照)を押圧することで、センサ部17a,17bによるコイン列C2のコインのセンシングが開始される(図8(b)参照)。このコイン列C2のコイン枚数の計数は、前述したコイン列C1の計数と同様に行われるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0052】
そして、コイン列C1,C2のコイン枚数の計数が終了した後、載置部材21を上方に向けて取り出し、特に図示はしないが、この載置部材21の上方から前述したコイン投入ケース40を上方から下降させて嵌合し、この嵌合状態のまま上下反転させてコイン投入ケース40内にコイン列を移し替える。さらに、コイン列が収容されたコイン投入ケース40の上方から、空のコイン収納ケース50を上方から下降させて嵌合し、この嵌合状態のまま上下反転させてコイン収納ケース50内にコイン列を移し替え、1箱分のコインの計数作業が終了する。以上説明してきた作業を各コイン収納ケースごとに繰り返すことで、複数のケースに収納されたコインの計数(検品)を行うことができる。
【0053】
以上説明したように、本発明の実施例1としての計数装置1にあっては、板状体としてのコインを厚み方向に長く並べることなく、複数列(本実施例では2列)の載置部(第1、第2コイン載置部28a,29b)それぞれに分けて並べることができるとともに、これら複数列の載置部それぞれに並べられたコインを計数する際には、各載置部28a,28bとセンサ部17a,17bとの相対位置を変更することで、各載置部28a,28bをセンシング位置に選択的に位置決めすることができるため、コインを厚み方向に長く並べることによる取り扱いの不便さが解消されるとともに、複数のコインを載置部28a,28bに載置する作業や、計数後に載置部28a,28bから取り出す作業を何度も繰り返し行わなくても済むため、計数時の作業が軽減される。
【0054】
また、載置部材21は、センサ部17a,17bに対して載置部28a,28bにおけるコイン列方向と直交する方向に移動可能に設けられ、センサ部17a,17bに対する位置決めが嵌合凹溝30a,30b,30cと段付きピン29a,29bとにより行われるため、載置部材21に対してセンサ部17a,17bを移動させる場合に比べて、構造を簡素化することができるため、装置の製造コストを効果的に低減できる。
【0055】
また、載置部材21は、装置本体1aに対して取り外し自在に設けられていることで、コインを載置部28a,28bに載置したり、載置部28a,28bに載置されたコインを取り出す作業を、装置本体1aから離れた位置で行うことができるため、作業性が向上する。
【0056】
また、図示しない制御部は、2列の載置部28a,28b毎のコイン枚数をカウントし、該制御部により計数された所定列のコイン枚数と、載置部28a,28b毎に予め設定された基準枚数と、が一致するか否かを判定し、一致しないと判定したときに、該一致しない旨をブザーとエラー番号表示により報知するため、2列のコイン列C1,C2のうちいずれの列のコイン列に過不足があったのかを容易に判別することができる。
【実施例2】
【0057】
次に、本発明の実施例2としてのICコイン計数装置1のコインユニット120について説明する。図9は、(a)は実施例2としてのICコイン計数装置1のコインユニットを示す斜視図であり、(b)は載置部材に載置されたコインを取り出す状況を示す概略側面図であり、(c)は載置部材の移動時における位置決めピンの移動状況を示す概略図である。尚、以下の説明において、図9(a)の左斜め下側をコインユニット120の前側、右斜め上側をコインユニット120の後側として説明する。また、実施例1のコインユニット20と同様の構成部位に関しては、同様の符号を付すことでその詳細な説明を省略することとする。
【0058】
本実施例2におけるコインユニット120は、載置部材21が、左右一対の位置決め板122,122に対して前後方向に移動自在であり、かつ、前辺と平行な回転軸124を中心として回動自在に設けられている。詳しくは、位置決め板122は、下段の固定板122aと、該固定板122aに対して、その前端部に設けられた左右方向を向く回転軸124を介してか移動自在に設けられた回動板122bと、から構成されており、図9(b)に示されるように、該回動板122bを回転軸124を中心として前側に回転させることにより、載置部材21を上下反転させることができるようになっている。つまり、載置部材21は、該載置部材21の一側辺(前辺)を中心として装置本体1aに対して上下反転自在に枢支されている。
【0059】
これにより、実施例1にて説明したコイン投入ケース40等を使用しなくても、第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28bそれぞれに載置された2列のコイン列C1,C2を、図示しないコイン収納ケース50等に収納または該コイン収納ケース50から極めて簡単に取り出して移し替えることができる。また、回転軸124を載置部材21の後部側(位置決め板22の後部側)に設け、後側に回転させるようにしてもよい。
【0060】
また、上段の回動板122bには、前述した段付きピン29a,29bが嵌合可能な嵌合凹溝30a,30b,30cが形成されているとともに、これら各嵌合凹溝30a,30b,30cの上部には、前後方向を向く直線状のガイド溝130が、各嵌合凹溝30a,30b,30cと連通するように形成されており、回動板122bの回動時に、載置部材21が回動板122bから離脱しないようになっている。よって、コイン列C1の計数後に載置部材21を後側に移動する際には、図9(c)に示されるように、載置部材21を上昇させて嵌合凹溝30a,30bから段付きピン29a,29bを離脱させた後、該段付きピン29a,29bをガイド溝130に沿って後方にスライド移動させることができ、後側の段付きピン29bがガイド溝130の後端に当接した位置で載置部材21を下降させることにより、段付きピン29a,29bを嵌合凹溝30b,30cに嵌合させることができる。
【0061】
このように、載置部材21は、実施例1のように位置決め板122から取り外して移動させる必要はなく、位置決め板122に対して前後方向にスライド移動自在に設けられていればよい。また、このように前後移動範囲がガイド溝130により規制されることで、段付きピン29a,29bの嵌合凹溝30a,30bまたは嵌合凹溝30b,30cへの嵌合を簡単に行うことができる。
【実施例3】
【0062】
次に、本発明の実施例3としてのICコイン計数装置1のコインユニット220について説明する。図10は、(a)は実施例3としてのICコイン計数装置1のコインユニットを示す斜視図であり、(b)は載置部材の前後移動状況を示す概略側面図である。尚、以下の説明において、図10(a)の左斜め下側をコインユニット220の前側、右斜め上側をコインユニット220の後側として説明する。また、実施例1,2のコインユニット20,120と同様の構成部位に関しては、同様の符号を付すことでその詳細な説明を省略することとする。
【0063】
本実施例3におけるコインユニット220は、載置部材21が、左右一対の位置決め板222に対して前後方向に移動自在に設けられ、該移動が一方の位置決め板222に固定された駆動ユニット250を介して行われるようになっており、かつ、前辺と平行な回転軸124を中心として回動自在に設けられている。詳しくは、位置決め板222は、下段の固定板222aと、該固定板222aに対して、その前端部に設けられた左右方向を向く回転軸124を介してか移動自在に設けられた回動板222bと、から構成されており、前記実施例2の回動板122bと同様に、回動板222bを回転軸124を中心として前側に回転させることにより、載置部材21を上下反転させることができるようになっている。
【0064】
回動板222bには、前後方向を向くガイド溝230が形成されており、該ガイド溝230には、載置部材21から左右側に向けて突設された段付きピン254,254’が摺動自在に嵌合されている。また、載置部材21の右側に突設された段付きピン254’は、載置部材21の右側板に固定されたナット253の外側面に固定されており、該ナット253を介して載置部材21に固定されている。
【0065】
ナット253は、右側の回動板222bの内側面前部に固定された移動用モータ251の駆動軸252に螺入されており、該駆動軸252を有する移動用モータ251とナット253とにより駆動ユニット250が構成されている。駆動軸252は、回動板222bの内面に沿うように前後方向に向けて延設されており、移動用モータ251の駆動により回転するようになっている。また、ナット253は、その左右側が載置部材21及び位置決め板222bに支持されていることで、駆動軸252に対して相対回転不能とされているため、駆動軸252の回転により、該駆動軸252の軸心方向、つまり前方または後方に移動する。
【0066】
また、特に図示はしないが、第1のセンシング位置及び第2のセンシング位置それぞれを検出可能なリミットスイッチ等を設けることで、載置部材21を第1のセンシング位置または第2のセンシング位置にて正確に停止させることができる。つまり、これら図示しないリミットスイッチは、複数列の載置部(第1コイン載置部28a,第2コイン載置部28b)の各々をセンサ部17a,17bによるコインのセンシング位置に位置決めする位置決め手段の一部を構成している。
【0067】
また、このように載置部材21を第1のセンシング位置または第2のセンシング位置に停止(位置決め)させる位置決め手段としては、上記のように載置部材21の位置を検出可能なリミットスイッチ等の検出手段を含むものに限られるものではなく、例えば移動用モータ251の駆動軸252の回転数を計測可能なロータリーエンコーダ等を含むものとしてもよく、この場合、移動用モータ251の駆動を開始した時点からの駆動軸252の回転数を計数し、該回転数が所定回転数に到達した時点で移動用モータ251の駆動を停止させることで、第1コイン載置部28a,第2コイン載置部28bの各々をセンサ部17a,17bによるコインのセンシング位置に位置決めすることができる。さらに、例えば移動用モータ251としてステッピングモータを適用し、該移動用モータ251の駆動を開始した時点からの駆動軸252の回転数を、ステップ数及びパルスの出力数に基づいて移動用モータ251の駆動制御部が計測するようにしてもよく、位置決め手段としてこのような前記駆動制御部を含むものとしてもよい。
【0068】
このように構成された本実施例3のコインユニット220にあっては、図10(b)中1点鎖線で示される第1のセンシング位置に載置部材21が支持されている状態でコイン列C1の計数を行うとともに、該計数が終了したときに、制御部は、移動用モータ251を駆動して、駆動軸252を反時計回りに回転させる。これにより、ナット253が駆動軸252に対して後方に向けて移動するため、該ナット253とともに載置部材21が後方にスライド移動することになる。つまり、駆動軸252を有する移動用モータ251及びナット253からなる駆動ユニット250は、載置部材21を、コイン列方向と直交する方向に向けて移動させる駆動手段を構成している。
【0069】
そして、図10(b)中実線で示される第2のセンシング位置に載置部材21が配置されたときに、制御部は移動用モータ251の駆動を停止させることで、該第2のセンシング位置に載置部材21が支持されるため、この状態でコイン列C2のセンシングが可能となる。
【0070】
このように制御部は、コイン列C1の計数が終了した後、駆動ユニット250を駆動させて載置部材21を移動し、第2のセンシング位置で停止させた後にコイン列C2の計数を行うため、各コイン列C1,C2間での載置部材21の移動を、作業者が手作業で手間をかけることなく、容易に行うことができる。つまり、制御部は、所定列の載置部28a,28bに載置されたコインのセンシングが終了した後、移動用モータ251を駆動させて載置部材21を移動させる駆動制御手段を構成している。
【0071】
尚、本実施例3では、モータの駆動により載置部材21を移動させる駆動ユニット250が適用されていたが、載置部材21を移動させるための駆動ユニットは、モータによるものに限定されるものではなく、例えば電磁ソレノイド等により構成されたものであってもよく、載置部材21を前後移動可能な駆動装置であれば、種々に変更可能である。
【実施例4】
【0072】
次に、本発明の実施例4としてのICコイン計数装置1のコインユニット320について説明する。図11は、(a)は実施例4としてのICコイン計数装置1のコインユニットを示す斜視図であり、(b)はセンサユニットの前後移動状況を示す概略側面図である。尚、以下の説明において、図11(a)の左斜め下側をコインユニット320の前側、右斜め上側をコインユニット320の後側として説明する。また、実施例1のコインユニット20と同様の構成部位に関しては、同様の符号を付すことでその詳細な説明を省略することとする。
【0073】
本実施例4におけるコインユニット320は、載置部材21が、左右一対の位置決め板322に対して前後方向に移動不能に、かつ、取り外し自在に設けられている。つまり、前後の段付きピン29a,29bが嵌合可能な嵌合凹溝が、2つの嵌合凹溝30a,30bのみ形成されている。
【0074】
一方、センサユニット17は、左右方向に延びるセンサ用開口18’に沿って左右方向に往復動自在に設けられているとともに、前後方向にも移動自在に設けられている。つまり、載置部材21は、装置本体1aに対して前後方向に移動不能であるのに対し、該載置部材21に対して、センサユニット17が前後方向に移動自在に設けられており、図11(b)に示されるように、コイン列C1のセンシングが終了した後、センサユニット17がコイン列C2をセンシングする第2のセンシング位置まで前方に向けてスライド移動し、該第2のセンシングにて、左右方向に往復動してセンシングを行うことができるようになっている。
【0075】
尚、本実施例4では、センサユニット17を第1のセンシング位置または第2のセンシング位置に停止(位置決め)させる位置決め手段として、実施例3と同様に、図示しない駆動モータ等からなる駆動装置及び図示しないリミットスイッチ、ロータリーエンコーダ、ステッピングモータ等が適用されている。
【0076】
すなわち、本発明にあっては、第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28bと
センサ部17a,17bとの相対位置を変更することにより、各コイン列C1,C2の各々をセンサ部17a,17bによるコインのセンシング位置に位置決めできるようになっていれば、前記実施例1〜3のように、センサユニット17に対して載置部材21を前後方向に移動させることにより、第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28bとセンサ部17a,17bとの相対位置を変更するものに限定されるものではなく、本実施例4のように、センサユニット17を前後方向に移動させることにより、第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28bとセンサ部17a,17bとの相対位置を変更することができるようにしてもよい。
【0077】
つまり、本実施例4において、第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28bとセンサ部17a,17bとの相対位置を変更可能に構成されており、複数列の載置部28a,28bの各々をセンサ部17a,17bによるコインのセンシング位置に位置決めする位置決め手段は、センサ部17a,17bを有するセンサユニット17を、載置部材21に対して前後方向に移動可能に案内する、図示しない駆動装置(図示しない前記リミットスイッチ、ロータリーエンコーダ、ステッピングモータ等を含む)にて構成されている。
【0078】
以上、本発明の実施例1〜4の計数装置1にあっては、板状体としてのコインを厚み方向に長く並べることなく、複数列(本実施例では2列)の載置部(第1、第2コイン載置部28a,29b)それぞれに分けて並べることができるとともに、これら複数列の載置部それぞれに並べられたコインを計数する際には、各載置部28a,28bとセンサ部17a,17bとの相対位置を変更することで、各載置部28a,28bをセンシング位置に選択的に位置決めすることができるため、コインを厚み方向に長く並べることによる取り扱いの不便さが解消されるとともに、複数のコインを載置部28a,28bに載置する作業や、計数後に載置部28a,28bから取り出す作業を何度も繰り返し行わなくても済むため、計数時の作業が軽減される。
【0079】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0080】
例えば、前記各実施例1〜4の載置部材21は、載置部としてコイン列C1,C2を載置可能な2列の第1コイン載置部28a,第2コイン載置部28bを有していたが、載置部の列数は上記2列に限定されるものではなく、3列以上であってもよい。
【0081】
また、前記各実施例1〜4の載置部材21は、載置部としてコイン列C1,C2を載置可能な2列の第1コイン載置部28a,第2コイン載置部28bを有し、センサユニット17は、これら各載置部28a,28bをそれぞれ個別にセンシング可能な1列のセンサ部17a,17bを有していたが、載置部及びセンサ部の配列数は前記実施例のものに限定されるものではなく、種々に変更可能であり、例えば載置部材に4列の載置部を設けるとともに、センサユニットに2列センサ部を設け、2列のセンサ部が2列のコイン列ずつセンシングできるようにしてもよい。
【0082】
つまり、本発明にあっては、各載置部とセンサ部との相対位置を変更することにより、複数列の載置部の各々をセンサ部による板状体のセンシング位置に位置決めする位置決め手段を有していれば、1回のセンシングの際に1列のコイン列のみをセンシングするものに限定されるものではなく、1回のセンシングで複数列のコイン列をセンシングするものも含まれる。
【0083】
また、前記実施例1〜4のコインユニットは、載置部材21を第1のセンシング位置及び第2のセンシング位置それぞれにおいて前後移動不能に保持する保持手段としての嵌合凹溝30a,30b,30c、駆動軸252及びナット253等が設けられていたが、例えば2つの段付きピン29a,29bを実施例3の直線状のガイド溝230のみにより前後移動自在にガイドするのみとし、段付きピン29a,29bがガイド溝230の前端部または後端部にて移動規制される位置で、作業者が手で載置部材21を保持したまま計数するようにしてもよい。すなわち、この場合、ガイド溝230の前端部及び後端部が、第1コイン載置部28a,第2コイン載置部28bの各々をセンサ部17a,17bによるコインのセンシング位置(第1のセンシング位置または第2のセンシング位置)に位置決めする位置決め手段を構成している。
【0084】
また、前記実施例1〜4では、センサ部17a,17bを有するセンサユニット17が、第1コイン載置部28a及び第2コイン載置部28bの各々のコインをセンシングする際に、左右方向に移動することによりセンシングするようになっていたが、センサユニット17を所定のセンシング位置に固定的に配置し、該配置位置にて、載置部材21を左右方向に移動することなく、該載置部材21の各載置部の列方向に載置された複数枚のコイン全体をセンシングできるように構成されていてもよい。さらに、所定のセンシング位置に固定的に配置されたセンサユニット17に対して載置部材21を左右方向に移動することで、該載置部材21の各載置部に列方向に載置された複数枚のコイン全体をセンシングできるように構成されていてもよい。
【0085】
また、前記実施例1〜4では、載置部材21は、センサユニット17に対して、第1コイン載置部28a,第2コイン載置部28bにおけるコインの載置列方向と直交する方向である前後方向に移動可能に設けられていたが、本発明は、各載置部とセンサ部との相対位置を変更可能に構成されていれば、その相対移動方向は上記方向に限られるものではなく、例えばセンサユニット17に対して載置部材21が左右方向に移動可能に設けられていてもよい。この場合、第1コイン載置部28aと第2コイン載置部28bとは、互いに左右方向(コインの載置列方向)に並設されることになる。
【0086】
さらに、第1コイン載置部28aと第2コイン載置部28bとが互いに左右方向(コインの載置列方向)に並設された載置部材21に対して、センサ部17a,17bを有するセンサユニット17が左右方向に移動自在に設けられ、第1コイン載置部28aのコインの計数後、センサユニット17が移動することにより第2コイン載置部28bのコインを計数するようにしてもよい。
【0087】
また、前記実施例1〜4では、板状体の一例として、内部にIC回路が組み込まれたコイン型のICコインが適用されていたが、形状はコイン型に限定されるものではなく、カード型や多角形状の板状体であってもよい。
【0088】
また、前記実施例1〜4にて計数対象物となったICコインは、パチンコ店やゲーム店等の遊技店にて使用されるプリペイドコインが適用されていたが、本発明は、このように遊技店で使用されるものに限定されるものではなく、遊技店以外の施設や店舗等において使用されるものであってもよいし、特に情報等が記録されないコインやカード等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】ICコイン計数装置の全体像を示す斜視図である。
【図2】ICコインを位置決めする位置決めユニットを示す分解斜視図である。
【図3】(a)(b)はICコインのセンシング位置を変更する状態を示す概略図である。
【図4】位置決めユニットとセンサユニットとの位置関係を示す要部断面図である。
【図5】(a)はICコイン投入ケースを示す斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図6】(a)はコイン収納箱及びコイン投入ケースを示す斜視図であり、(b)はコイン収納箱内にコイン投入ケースを嵌め込んだ状態を示す断面図である。
【図7】(a)(b)は載置部材へのICコインの投入方法の一例を示す断面図である。
【図8】(a)は一列目のICコインの計数状況を示す平面図であり、(b)は二列目のICコインの計数状況を示す平面図である。
【図9】(a)は実施例2としてのICコイン計数装置1のコインユニットを示す斜視図であり、(b)は載置部材に載置されたコインを取り出す状況を示す概略側面図であり、(c)は載置部材の移動時における位置決めピンの移動状況を示す概略図である。
【図10】(a)は実施例3としてのICコイン計数装置1のコインユニットを示す斜視図であり、(b)は載置部材の前後移動状況を示す概略側面図である。
【図11】(a)は実施例4としてのICコイン計数装置1のコインユニットを示す斜視図であり、(b)はセンサユニットの前後移動状況を示す概略側面図である。
【符号の説明】
【0090】
1 コイン計数装置
1a 装置本体
2 上面板
17 センサユニット
17a,17b センサ部
18 センサ用開口
20 コインユニット
21 載置部材
23 コイン押さえ用治具
25a 切欠凹部
26a,27a 傾斜面
28a 第1コイン載置部
28b 第2コイン載置部
29a,29b 段付きピン
30a,30b,30c 嵌合凹溝
35a 切欠凹部
120 コインユニット
122 位置決め板
130 ガイド溝
220 コインユニット
222 位置決め板
230 ガイド溝
250 駆動ユニット
320 コインユニット
322 位置決め板
C1,C2 コイン列
【出願人】 【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
【出願日】 平成18年8月25日(2006.8.25)
【代理人】 【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男

【識別番号】100116757
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 英雄

【識別番号】100123216
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 祐一

【識別番号】100089336
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 佳直


【公開番号】 特開2008−52600(P2008−52600A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−229789(P2006−229789)