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【発明の名称】 アクティブタグシステム
【発明者】 【氏名】興梠 武志
【氏名】久保山 晴弘
【氏名】鍋嶋 秀生
【課題】有効に入退室管理等を行うことができ、且つ、安価で容易に施工できる質問器を具備するアクティブタグシステムを提供する。

【構成】無線で質問信号を送信する質問送信部11及び、応答器2から返送された応答信号を受信する応答受信部14を具備した質問器1と、質問信号を受信する質問受信部21、個別の識別情報を有しており質問信号を受信すると自己の識別情報を含む応答信号を無線で返送する応答送信部24、及び応答器2の動作電源を供給する電池28を具備した応答器2とを備えており、質問器1は、送信ループアンテナ12の中心軸41が水平方向、或いは垂直方向に対して角度を有するように固定されており、応答送信部24は、応答信号の返送の際に、各成分の受信強度を加えて返送するようになしたことを特徴としたアクティブタグシステム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線で質問信号を送信する質問送信部及び、応答器から返送された応答信号を受信する応答受信部を具備した質問器と、質問信号を受信する質問受信部、質問信号を受信すると自己の識別情報を含む応答信号を無線で返送する応答送信部、及び動作電源を供給する電池を具備した応答器とを備えたアクティブタグシステムにおいて、
質問送信部は、質問信号を無線送信するための磁界を生成する送信ループアンテナを備えており、送信ループアンテナは、中心軸が水平方向、或いは垂直方向に対して角度を有するように固定されており、質問受信部は、水平方向及び垂直方向の二方向の前記磁界成分を受信し、応答送信部は、応答信号の返送の際に、各成分の受信強度を表す信号を加えて返送するようになしたことを特徴とするアクティブタグシステム。
【請求項2】
質問受信部は、前記磁界成分を受信する受信ループアンテナを複数有しており、各受信ループアンテナは中心軸が互いに直交するように設けられていることを特徴とする請求項1記載のアクティブタグシステム。
【請求項3】
無線で質問信号を送信する質問送信部及び、応答器から返送された応答信号を受信する応答受信部を具備した質問器と、質問信号を受信する質問受信部、個別の識別情報を有しており質問信号を受信すると自己の識別情報を含む応答信号を無線で返送する応答送信部、及び動作電源を供給する電池を具備した応答器とを備えたアクティブタグシステムにおいて、
質問送信部は、質問信号を無線送信するための磁界を生成する送信ループアンテナを備えており、送信ループアンテナは、中心軸が水平方向、或いは垂直方向に対して角度を有するように固定されており、質問受信部は、水平方向、或いは垂直方向のいずれか一方向の前記磁界成分のみを受信するようになしたことを特徴とするアクティブタグシステム。
【請求項4】
応答器は、応答器の姿勢を検知する姿勢検知手段を備えており、姿勢検知手段の姿勢検知結果をもとに、受信した前記磁界成分が水平方向であるか垂直方向であるかを判断するようになしたことを特徴とする請求項1〜3いずれか一項記載のアクティブタグシステム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本願発明は、上壁面等に固定された質問器と、ユーザーが持ち歩く応答器との間で、無線通信することで入退室管理等を行うアクティブタグシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、特開2004−328605号公報(特許文献1)に示されるように、入退室管理を行う無線ICタグシステムが知られている。この無線ICタグシステムは、図7に示すように、二つの送信アンテナ91,91、一つの受信アンテナ92、アンテナ切替回路93、及び制御回路94を具備する質問器と、パッシブ型のICタグが搭載された応答器と(不図示)から成っている。
【0003】
質問器は、一定時間毎に二つの送信アンテナ91を切り替えて質問信号を送信するようになっており、この二つの送信アンテナ91のどちらかに応答器を近づけることで、応答器は質問信号を受信すると共に電力供給を受ける。この後、応答器は、質問信号に対する応答信号を送信し、質問器の受信アンテナ92で受信される。この際、質問器の制御回路94は、受信された応答信号がどの送信アンテナ91から送信された質問信号に対する応答なのかを特定しており、どの送信アンテナ91に応答器が近づいたかを検知することができる。
【0004】
したがって、この無線ICタグシステムは、電気錠が取り付けられた扉の内側と外側にそれぞれ送信アンテナ91を設置し、一方を入室用、他方を退室用とすることで、電気錠の施錠、解錠に加えて、入室と退室の記録を残す入退室管理を行うことができる。
【特許文献1】特開2004−328605号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来例である無線ICタグシステムにあっては、一台の質問器に対して二つの送信アンテナ91を備える必要があり、送信アンテナ91,91が一つのものと比べてコストが高くなっていた。
【0006】
又、このシステムを長距離での交信が可能なアクティブ型ICタグを用いたアクティブタグシステムに適応する場合は、電気錠の内側で携行されている応答器であっても、電気錠の外側に設置された送信アンテナ91の質問信号を受信してしまう可能性があり、正しく入退室の記録を残すことができない。したがって、この場合は、二つの送信アンテナ91は、質問信号が互いに干渉しない距離だけ離して設置するか、或いは、遮蔽板等を設けて質問信号の送信方向を規制する必要があり、施工上の制限が多いシステムであった。
【0007】
本願発明は、上記背景技術に鑑みて発明されたものであり、その課題は、有効に入退室管理等を行うことができ、且つ、安価で容易に施工できる質問器を具備するアクティブタグシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の発明では、無線で質問信号を送信する質問送信部及び、応答器から返送された応答信号を受信する応答受信部を具備した質問器と、質問信号を受信する質問受信部、質問信号を受信すると自己の識別情報を含む応答信号を無線で返送する応答送信部、及び応答器の動作電源を供給する電池を具備した応答器とを備えたアクティブタグシステムにおいて、質問送信部は、質問信号を無線送信するための磁界を生成する送信ループアンテナを備えており、送信ループアンテナは、中心軸が水平方向、或いは垂直方向に対して角度を有するように固定されており、質問受信部は、水平方向及び垂直方向の二方向の前記磁界成分を受信し、応答送信部は、応答信号の返送の際に、各成分の受信強度を表す信号を加えて返送するようになしたことを特徴としている。
【0009】
又、本願請求項2記載の発明では、上記請求項1記載のアクティブタグシステムにおいて、質問受信部は、前記磁界成分を受信する受信ループアンテナを複数有しており、各受信ループアンテナは中心軸が互いに直交するように設けられていることを特徴としている。
【0010】
又、本願請求項3記載の発明では、無線で質問信号を送信する質問送信部及び、応答器から返送された応答信号を受信する応答受信部を具備した質問器と、質問信号を受信する質問受信部、個別の識別情報を有しており質問信号を受信すると自己の識別情報を含む応答信号を無線で返送する応答送信部、及び応答器の動作電源を供給する電池を具備した応答器とを備えたアクティブタグシステムにおいて、質問送信部は、質問信号を無線送信するための磁界を生成する送信ループアンテナを備えており、送信ループアンテナは、中心軸が水平方向、或いは垂直方向に対して角度を有するように固定されており、質問受信部は、水平方向、或いは垂直方向のいずれか一方向の前記磁界成分のみを受信するようになしたことを特徴としている。
【0011】
又、本願請求項4記載の発明では、上記請求項1〜3いずれか一項記載のアクティブタグシステムにおいて、応答器は、応答器の姿勢を検知する姿勢検知手段を備えており、姿勢検知手段の姿勢検知結果をもとに、受信した前記磁界成分が水平方向であるか垂直方向であるかを判断するようになしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本願請求項1記載のアクティブタグシステムにおいては、送信ループアンテナは、中心軸が水平方向、或いは垂直方向に対して角度を有するように固定されているため、送信ループアンテナの片側では水平成分の磁界が、逆側では垂直成分の磁界が主として生成される。したがって、応答器が受信した磁界の水平成分及び垂直成分の磁界強度を測定し、その情報を応答信号に加えて質問器へと返送することで、送信ループアンテナのどちら側で質問信号を受信したのかを正確に判断することができる。よって、有効に入退室管理が行え、且つ、安価で容易に施工できる質問器を具備したアクティブタグシステムとなる。
【0013】
又、質問器には、送信ループアンテナを一つ設ければよいので、送信ループアンテナを二つ設ける場合と比べて安価に製造することができる。更に、送信ループアンテナを備える質問器を設ける位置に規制はなく、遮蔽板等を設ける必要がないため、質問器を容易に設置することができる。
【0014】
又、本願請求項2記載のアクティブタグシステムにおいては、応答器には、互いに直交する複数の受信ループアンテナが設けられているため、質問器が生成した磁界を水平成分と垂直成分とに分けて受信することができる。
【0015】
又、本願請求項3記載のアクティブタグシステムにおいては、請求項1と同様に送信ループアンテナの片側では水平成分の磁界が、逆側では垂直成分の磁界が主として生成されており、応答器は一方の磁界成分のみを受信するようになしている。したがって、応答器が送信ループアンテナの片側のみでしか質問信号を受信しないように制御することができる。又、応答器には受信ループアンテナが一つしか設けられていないため、複数設けられている場合に比べて安価に製造することができ、応答器をより小型化することも可能となる。
【0016】
又、本願請求項4記載のアクティブタグシステムにおいては、姿勢検知手段を設けて受信した磁界成分の方向を判断できるようになしているため、携行される応答器の姿勢の変化に影響されることなく正確に磁界成分の検知をすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1〜4は、本願発明の第一実施形態であるアクティブタグシステムを示している。このアクティブタグシステムは、無線で質問信号を送信する質問送信部11及び、応答器2から返送された応答信号を受信する応答受信部14を具備した質問器1と、質問信号を受信する質問受信部21、個別の識別情報を有しており質問信号を受信すると自己の識別情報を含む応答信号を無線で返送する応答送信部24、及び応答器2の動作電源を供給する電池28を具備した応答器2とを備えている。
【0018】
又、質問送信部11は、質問信号を無線送信するための磁界3を生成する送信ループアンテナ12を有しており、送信ループアンテナ12は、中心軸41が水平方向、或いは垂直方向に対して角度を有するように固定されている。又、質問受信部21は、磁界成分を受信する受信ループアンテナ22を複数有しており、各受信ループアンテナ22は中心軸42が互いに直交するように設けられている。更に、質問受信部21は、水平方向及び垂直方向の二方向の前記磁界成分を受信し、応答送信部24は、応答信号の返送の際に、各成分の受信強度を表す信号を加えて返送するようになしたことを特徴としている。
【0019】
以下、この実施形態のアクティブタグシステムを、より具体的詳細に説明する。図3に示すように、このアクティブタグシステムは、電気錠の取り付けられた扉5付近に質問器1を取り付け、ユーザーは応答器2を携行することで、ハンズフリーで電気錠の施錠、解錠を行えるものであり、更に、質問器1において、電気錠の施錠、解錠と共に入退室管理を行うものである。又、アクティブタグシステムの構成は、図1に示すように、大別して質問信号を送信する質問器1と、質問信号を受信して応答信号を送信する応答器2とを備えている。
【0020】
質問器1は、図1に示すように、質問送信部11と、応答受信部14と、質問制御部17とを具備している。質問送信部11は、送信回路13と送信ループアンテナ12とを備えており、送信回路13は送信ループアンテナ12に印加する交流電流を制御し、送信ループアンテナ12は送信回路13からの交流電流を受けて質問信号を無線送信する。この際、送信ループアンテナ12は、図2に示すように、送信ループアンテナ12を中心に対称なLF周波数帯の交流磁界3を発生させ、質問信号を重畳して送信している。
【0021】
応答受信部14は、受信アンテナ15と受信回路16とを有しており、受信アンテナ15は応答器2からの応答信号を受信し、受信回路16は受信した応答信号を質問制御部17へと伝送する。質問制御部17は、CPU等からなる全体の制御を担う制御手段であって、電気錠の開錠が許可されているメンバーのIDを記録したチェックリスト(不図示)を保持している。このチェックリストに記録されたIDは、随時、書き換えることも可能である。又、質問制御部17は、質問器1と接続された電気錠(不図示)との間においても信号の授受を行っている。
【0022】
応答器2は、図1に示すように、質問受信部21と、応答送信部24と、応答制御部27と、電池28とを具備している。質問受信部21は、中心軸42が水平方向及び水平方向と直交する垂直方向である二つの受信ループアンテナ22と受信回路23とを有しており、各受信ループアンテナ22は中心軸42と同じ方向の磁界成分を有する質問信号を受信する。又、受信回路23は、各受信ループアンテナ22が受信した磁界成分の磁界強度を磁界強度情報として質問信号と共に応答制御部27へと伝送する。
【0023】
応答送信部24は、送信回路26と送信アンテナ25とを備えており、送信回路26は自己の識別情報となるIDを記憶しており、送信アンテナ25を制御して、送信アンテナ25から質問器1へと応答信号を無線送信する。応答制御部27は、CPUを備える全体の制御を担う制御手段であり、電池28は応答器2全体の動作電力を供給している。なお、IDは応答制御部27で記憶していてもよい。
【0024】
質問器1は、図3に示すように、扉5の上方の上壁6において、送信ループアンテナ12が水平方向に対して傾斜角θを持つように取り付けられている。この傾斜角θは0°[deg]〜90°[deg]の間で定められている。又、送信ループアンテナ12は前述したように、送信ループアンテナ12を中心に対称な磁界3を発生させており、傾斜角を持って取り付けられた際には、図3に示すように、上壁6の片側(図3に向かって扉5の左側)では主として垂直成分の磁界3が生成され、逆側(図3に向かって扉5の右側)では主として水平成分の磁界3が生成される。
【0025】
なお、図3には、送信ループアンテナ12が質問器1に内蔵された構造を示しているが、送信ループアンテナ12はケーブルで結線され質問器1本体とは分離して備えられていてもよい。
【0026】
応答器2は、扉5の通過を認証されるユーザーが携行しており、一方の受信ループアンテナ22は、中心軸42が扉5の表面に直交する方向を向き、他方の受信ループアンテナ22は、中心軸42が扉5の表面に平行な垂直方向を向くように固定されている。
【0027】
図4には、送信ループアンテナ12が送信する磁界3の水平成分磁界強度を測定した実験結果を示している。ここで、送信ループアンテナ12は、インダクタンス430μHのフェライトアーバンアンテナであり、このアンテナを所定角傾斜させて、床から2.2mの位置において、周波数134kHz、アンテナ電流1.2Ap-pで磁界3を送信している。具体的な傾斜角は、30°[deg],50°[deg],60°[deg]の三パターンで実験している。又、送信された磁界3は、床から1.2mの位置において受信した水平磁界強度を測定したものである。
【0028】
図4の実験結果から、傾斜させた送信ループアンテナ12から2.0m程度離れた左右の二つの位置においては、水平磁界強度に明確な違いがでることがわかる。これは、垂直成分磁界強度を同じ条件で測定した場合においても同様の結果を得ている(不図示)。なお、傾斜角θは応答器2が固定される高さや送信ループアンテナ12から発する磁界強度に応じて適宜設定されるものである。
【0029】
以下にこのアクティブタグシステムの使用動作について説明する。なお、図3に示す扉5の図面に対して左側を室内とし、図面に対して右側を室外とする。まず、上壁6に取り付けられた質問器1は、質問信号を略定期的に送信し続けており、図3に示すような磁界3を室内外に生成する。この扉5に応答器2を携行したユーザーが近づくと、応答器2が有する二つの受信ループアンテナ22は、水平成分及び垂直成分の磁界3をそれぞれ受信することで質問信号を受信する。受信した質問信号は、受信回路23により各成分の磁界強度情報を加えて応答制御部27へと伝送される。応答制御部27は、質問信号を受けると、加えて伝送された磁界強度情報を送信回路26へと伝送し、送信回路26は送信アンテナ25を介して磁界強度情報及びIDを含む応答信号を質問器1へと無線送信する。
【0030】
なお、応答器2は、質問信号を受信するまでは、質問受信部21以外の部分は動作していないスリープ状態になっており、電池28が無駄に消費されるのを防いでいる。
【0031】
無線送信された応答信号は、質問器1の受信アンテナ15で受信され、受信回路16によって質問制御部17へと伝送される。質問制御部17では、応答信号に含まれたIDと、予め設定されたチェックリストとを照合し、許可されたIDであれば電気錠に許可信号を伝送し、扉5を開錠させる。更に、質問制御部17では、応答信号に含まれた磁界強度情報をもとに、応答器2を携行したユーザーが室内にいるのか室外にいるのかを判断し、位置情報としてIDや時刻情報と共に記録している。この位置情報の判断は、例えば、磁界強度情報において垂直成分が水平成分の磁界強度よりも高い場合は、ユーザーが室内にいると判断し、磁界強度が逆の場合は、室外にいると判断するようになっている。
【0032】
次に、扉5が開錠されて、ユーザーが扉5から入室あるいは退室した場合は、上記の扉5に近づいた場合と同じ信号のやりとりが質問器1と応答器2との間で交わされる。この際、質問器1が受ける応答信号に含まれた磁界強度情報は、室内と室外とで磁界成分の方向が異なるため、扉5に近づいた場合とは逆の磁界強度を示すことになる。したがって、質問制御部17では、同じIDで室内及び室外の二つの位置情報を記録する。この位置情報から、例えば、短時間のうちに位置情報で「室内」と記録した後、「室外」と記録していれば、このIDのユーザーは退室したことがわかり、逆の場合は入室したことがわかるため、入退室の管理がなされる。
【0033】
したがって、この実施形態のアクティブタグシステムにおいては、送信ループアンテナ12は、中心軸41が水平方向、或いは垂直方向に対して角度を有するように固定されているため、送信ループアンテナ12の片側では水平成分の磁界3が、逆側では垂直成分の磁界3が主として生成され、送信ループアンテナ12の両側で成分の異なる磁界3を発生させることができる。
【0034】
更に、応答器2には、水平方向及び垂直方向の互いに直交する二つの受信ループアンテナ22が設けられているため、質問器1が生成した磁界3を水平成分と垂直成分とに分けて受信することができる。したがって、応答器2が、受信した磁界3の水平成分及び垂直成分の強度を応答信号に加えて返送することで、送信ループアンテナ12のどちら側で質問信号を受信したのかを正確に記録することができる。
【0035】
又、質問器1には、送信ループアンテナ12を一つ設ければよいので、送信ループアンテナ12を二つ設ける場合と比べて安価に製造することができる。更に、質問器1を設ける位置に規制がなくなり、遮蔽板等を設ける必要がないため、質問器1を容易に設置することができる。
【0036】
又、質問器1を電気錠の取り付けられた扉5付近に設け、応答器2を扉5から出入りするユーザーに携行させることで、ユーザーの位置情報を質問器1に正確に記録することができるため、入退室管理を行うことができる。
【0037】
図5は、第二の実施形態であるアクティブタグシステムの応答器2を示している。なお、ここでは、上記第一の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第一の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
【0038】
このアクティブタグシステムにおいて応答器2は、図5に示すように中心軸42が水平或いは垂直方向のどちらか一方である受信ループアンテナ22を一つしか設けてない。又、受信回路23は、受信ループアンテナ22が受信する磁界強度を測定し、既定の磁界強度に達しない場合は質問信号を応答制御部27へと伝送しないようになしている。この設定により、応答器2は、扉5の内側と外側において、主に受信ループアンテナ22の中心軸42と同方向の磁界3が生成されている側においてのみ応答信号を送信するようになっている。
【0039】
したがって、例えば、応答器2が水平方向の受信ループアンテナ22を有しており、質問器1が図3と同じ磁界3を生成している場合、応答器2は入室時にのみ応答信号を質問器1に送信し、質問器1による電気錠への許可信号の伝送、及びID等の記録も入室時のみとなる。又、電気錠は、外側から扉5を開ける場合は許可信号を受けた時にのみ開錠し、内側から扉5を開ける場合は許可信号を受けなくても常に開錠するようになっている。
【0040】
したがって、この実施形態のアクティブタグシステムにおいては、応答器2が送信ループアンテナ12の片側のみでしか質問信号を受信しないように制御することができ、質問器1を電気錠の取り付けられた扉5付近に取り付け、応答器2を扉5から出入りするユーザーに携行させることで、扉5からの入室を管理することができる。又、応答器2には受信ループアンテナ22が一つしか設けられていないため、複数設けられている場合に比べて安価に製造することができ、応答器2をより小型化することも可能となる。
【0041】
なお、応答器2が、水平方向ではなくて、垂直方向の送信ループアンテナ12を有している場合は、扉5からの退室を管理することができる。
【0042】
図6は、第三の実施形態であるアクティブタグシステムの応答器2を示している。なお、ここでは、上記第一の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、その他の事項(構成、作用効果等)については、上記第一の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。このアクティブタグシステムにおいて応答器2は、図6に示すように、中心軸42が水平方向で互いに直交するものが二つと、中心軸42が垂直方向となるものが一つで、計三つの受信ループアンテナ22を有している。
【0043】
又、応答器2は、自己の姿勢を検知するための姿勢検知手段29を具備しおり、この姿勢検知手段29には、例えば、3軸の磁気センサ(ジャイロコンパス)、3軸の加速度センサの両方を組み合わせるか、或いはどちらか一方だけを用いた姿勢検知センサと制御用ICとを搭載したものを用いることができる。
【0044】
姿勢検知手段29は、常時応答器2の姿勢を検知しており、応答制御部27は、その検知結果をもとに二つの受信ループアンテナ22を選択する選択信号を受信回路23へと伝送する。受信回路23はこの選択信号により、二つの受信ループアンテナ22に応答器2が生成する水平、垂直方向の磁界成分を受信させている。すなわち、応答制御部27は、応答器2の姿勢が変わるたびに、各磁界成分を受信させる受信ループアンテナ22を選択しなおしており、受信回路23から受ける磁界強度情報も、姿勢検知結果から水平、垂直方向を識別して送信回路26へと伝送している。
【0045】
したがって、この実施形態のアクティブタグシステムにおいては、姿勢検知結果をもとに各磁界成分を受信する二つの受信ループアンテナ22を選択するようになっているため、携行される応答器2の姿勢の変化に影響されることなく、正確に磁界成分の検知が可能となり、正確に入退室の管理を行うことができる。
【0046】
なお、姿勢検知手段は、常時応答器2の姿勢を検知するのではなく、平常時は動作しないスリープ状態であり、質問信号を受信した後に動作を開始するものであってもよい。この場合は、平常時においては、応答制御部27も動作している必要がないため、質問受信部21以外の部分は全てスリープ状態になり、電池が無駄に消費されるのを防ぐことができる。
【0047】
又、このアクティブタグシステムにおいて、応答制御部27は、一つの受信ループアンテナ22を選択し、第二実施形態と同様に、水平、垂直のどちらか一方の磁界成分を受信させるものであってもよい。この場合は、水平方向の磁界成分を受信させる場合は、中心軸42が扉5に直交している受信ループアンテナ22を選択し、垂直方向の磁界成分を受信させる場合は、中心軸42が垂直方向を向いている受信ループアンテナ22を選択するようになっている。
【0048】
又、図6には受信ループアンテナ22を三つ設けた場合を示しているが、受信ループアンテナの数は三つに限られるものではなく、コスト面の制約がなければいくつ設けていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本願発明の第一の実施形態であるアクティブタグシステムを示すブロック図。
【図2】同アクティブタグシステムにおける送信ループアンテナの生成する磁界を示す正面図。
【図3】同アクティブタグシステムにおける質問器の取り付け状態及び磁界を示す側面図。
【図4】同アクティブタグシステムにおける質問器が生成する磁界の水平成分磁界強度。
【図5】本願発明の第二の実施形態であるアクティブタグシステムの応答器を示すブロック図。
【図6】本願発明の第三の実施形態であるアクティブタグシステムの応答器を示すブロック図。
【図7】従来例である無線ICタグシステムを示すブロック図。
【符号の説明】
【0050】
1 質問器
11 質問送信部
12 送信ループアンテナ
14 応答受信部
2 応答器
21 応答受信部
22 受信ループアンテナ
24 応答送信部
28 電池
29 姿勢検知手段
3 磁界
41 中心軸
42 中心軸

特許の図
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−9474(P2008−9474A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176049(P2006−176049)