トップ :: G 物理学 :: G06 計算;計数

【発明の名称】 生体データ更新システム
【発明者】 【氏名】和田山 豊

【要約】 【課題】生体認証有効と判定される毎に経年変化が生じていない場合でも不要に登録生体データが更新される。

【構成】生体認証が有効と判定されると、利用者から取得される生体データ及び認証カードから取得される登録生体データ間の不一致率を示す照合不一致率データと、認証カードから取得される登録生体データを更新すべき基準となる生体データ及び登録生体データ間の不一致率を示す更新閾値データとを比較し、照合不一致率データが更新閾値データよりも大きいと、更新要と判定し、取得された生体データに基づいて認証カードに保持された登録生体データを更新する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の生体特徴を示す生体データ及び照合対象として予め登録された登録生体データ間の不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、該照合不一致率データが該両データ間の生体認証を有効とすべき基準となる不一致率を示す認証閾値データよりも小さいと、生体認証有効と判定する生体データ更新システムにおいて、
少なくとも前記登録生体データ及び該登録生体データを更新すべき生体データ及び登録生体データ間の不一致率を示す更新閾値データを保持する認証カードと、
前記認証カードから、登録生体データ及び更新閾値データを取得する読取部と、
生体認証が有効と判定されると、前記照合不一致率データ及び前記取得された更新閾値データを比較し、前記照合不一致率データが前記更新閾値データよりも大きいと、更新要と判定する更新要否判定部と、
更新要と判定すると、前記取得された生体データに基づいて、前記認証カードに保持された登録生体データを更新する更新部とを備えることを特徴とする生体データ更新システム。
【請求項2】
利用者の生体特徴を示す生体データ及び照合対象として予め登録された登録生体データ間の不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、該照合不一致率データが該両データ間の生体認証を有効とすべき基準となる不一致率を示す認証閾値データよりも小さいと、生体認証有効と判定する生体データ更新システムにおいて、
少なくとも前記登録生体データ及び該登録生体データが保持された日時を示す更新日時データを保持する認証カードと、
登録生体データを更新すべき経過期間を示す更新期間データと、
前記認証カードから、登録生体データ及び更新日時データを取得する読取部と、
前記生体認証が有効と判定されると、現在日時を示す現在日時データを生成する日時取得部と、
前記現在日時データが生成されると、取得された更新日時データ及び該現在日時データに基づいて、更新日時から現在日時までの経過期間を示す経過期間データを生成すると共に、生成された経過期間データが前記更新期間データよりも大きいと、更新要と判定する更新要否判定部と、
更新要と判定すると、前記取得された生体データに基づいて、前記認証カードに保持された登録生体データを更新すると共に、前記現在日時データに基づいて、前記更新日時データを更新する更新部とを備えることを特徴とする生体データ更新システム。
【請求項3】
利用者の生体特徴を示す第一生体データ及び第二生体データと、照合対象として予め登録された第一登録生体データ及び第二登録生体データとをそれぞれ照合し、該各両データ間の不一致率を示す第一照合不一致率データ及び第二照合不一致率データをそれぞれ生成すると共に、該各照合不一致率データが生体認証を有効とすべき基準となる不一致率を示す認証閾値データよりも小さいと、生体認証有効と判定する生体データ更新システムにおいて、
少なくとも第一登録生体データ、第二登録生体データ及び該各両登録生体データを更新すべき基準となる不一致率を示す更新閾値データを保持する認証カードと、
前記認証カードから、第一登録生体データ、第二登録生体データ及び更新閾値データを取得する読取部と、
生体認証が有効と判定されると、前記第一照合不一致率データ及び前記更新閾値データを比較し、前記第一照合不一致率データが前記更新閾値データよりも大きいと、第一登録生体データの更新要と判定すると共に、前記第二照合不一致率データ及び前記更新閾値データを比較し、前記第二照合不一致率データが前記更新閾値データよりも大きいと、第二登録生体データの更新要と判定する更新要否判定部と、
第一登録生体データの更新要と判定すると、前記取得された第一生体データに基づいて、前記認証カードに保持された第一登録生体データを更新すると共に、第二登録生体データの更新要と判定すると、前記取得された第二生体データに基づいて、前記認証カードに保持された第二登録生体データを更新する更新部とを備えることを特徴とする生体データ更新システム。
【請求項4】
利用者の生体特徴を示す生体データ及び照合対象として予め登録された登録生体データ間の不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、該照合不一致率データが該両データ間の生体認証を有効とすべき基準となる不一致率を示す認証閾値データよりも小さいと、生体認証有効と判定する生体データ更新システムにおいて、
少なくとも前記登録生体データ及び生体認証が有効に完了した時の生体データ及び登録生体データ間の少なくとも最新の不一致率を示す不一致率ログデータを保持する認証カードと、
前記認証カードから、登録生体データ及び不一致率ログデータを取得する読取部と、
生体認証が有効と判定されると、複数の最近時不一致率ログデータを参照し、時間経過と共に照合不一致率ログデータが、認証閾値データに近づいていると判断すると、前記登録生体データの更新要と判定する更新要否判定部と、
前記更新要と判定されると、前記取得された生体データに基づいて、前記認証カードに保持された登録生体データを更新する更新部とを備えることを特徴とする生体データ更新システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者の生体特徴に経年変化が生じることにより正常に生体認証できなくなるのを防止すべく、利用者の生体特徴を示す生体データと事前登録された登録生体データとを照合して生体認証有効と判定されると、該登録生体データを生体データに基づいて更新する生体データ更新システムに関し、特に、利用者の生体特徴に経年変化が生じた際に登録生体データを適宜更新させることができる生体データ更新システムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者の生体特徴に経年変化が生じることにより正常に生体認証できなくなるのを防止すべく、事前登録された登録生体データを更新する生体データ更新システムが知られている。例えば、下記特許文献1には、ICカードに事前登録された利用者の登録生体データと生体センサ等から取得される利用者の生体特徴を示す生体データとを照合して生体認証有効と判定されると、該登録生体データを生体データに基づいて更新する生体データ更新システムが開示されている。
【特許文献1】特開2002−298202号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した生体データ更新システムには、次のような解決すべき課題があった。即ち、利用者の生体特徴に経年変化が生じることで、正常に生体認証できなくなるのを防止するために、生体認証が有効と判定される毎に、取得された生体データに基づいて登録生体データの更新が行われることから、利用者の生体特徴に経年変化が生じていない場合であっても、登録生体データの不要な更新が行われてしまう問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
〈構成1〉
利用者の生体特徴を示す生体データ及び照合対象として予め登録された登録生体データ間の不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、該照合不一致率データが該両データ間の生体認証を有効とすべき基準となる不一致率を示す認証閾値データよりも小さいと、生体認証有効と判定する生体データ更新システムにおいて、少なくとも前記登録生体データ及び該登録生体データを更新すべき生体データ及び登録生体データ間の不一致率を示す更新閾値データを保持する認証カードと、前記認証カードから、登録生体データ及び更新閾値データを取得する読取部と、生体認証が有効と判定されると、前記照合不一致率データ及び前記取得された更新閾値データを比較し、前記照合不一致率データが前記更新閾値データよりも大きいと、更新要と判定する更新要否判定部と、更新要と判定すると、前記取得された生体データに基づいて、前記認証カードに保持された登録生体データを更新する更新部とを備えることを特徴とする。
〈構成2〉
利用者の生体特徴を示す生体データ及び照合対象として予め登録された登録生体データ間の不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、該照合不一致率データが該両データ間の生体認証を有効とすべき基準となる不一致率を示す認証閾値データよりも小さいと、生体認証有効と判定する生体データ更新システムにおいて、少なくとも前記登録生体データ及び該登録生体データが保持された日時を示す更新日時データを保持する認証カードと、登録生体データを更新すべき経過期間を示す更新期間データと、前記認証カードから、登録生体データ及び更新日時データを取得する読取部と、前記生体認証が有効と判定されると、現在日時を示す現在日時データを生成する日時取得部と、前記現在日時データが生成されると、取得された更新日時データ及び該現在日時データに基づいて、更新日時から現在日時までの経過期間を示す経過期間データを生成すると共に、生成された経過期間データが前記更新期間データよりも大きいと、更新要と判定する更新要否判定部と、更新要と判定すると、前記取得された生体データに基づいて、前記認証カードに保持された登録生体データを更新すると共に、前記現在日時データに基づいて、前記更新日時データを更新する更新部とを備えることを特徴とする。
〈構成3〉
利用者の生体特徴を示す第一生体データ及び第二生体データと、照合対象として予め登録された第一登録生体データ及び第二登録生体データとをそれぞれ照合し、該各両データ間の不一致率を示す第一照合不一致率データ及び第二照合不一致率データをそれぞれ生成すると共に、該各照合不一致率データが生体認証を有効とすべき基準となる不一致率を示す認証閾値データよりも小さいと、生体認証有効と判定する生体データ更新システムにおいて、少なくとも第一登録生体データ、第二登録生体データ及び該各両登録生体データを更新すべき基準となる不一致率を示す更新閾値データを保持する認証カードと、前記認証カードから、第一登録生体データ、第二登録生体データ及び更新閾値データを取得する読取部と、生体認証が有効と判定されると、前記第一照合不一致率データ及び前記更新閾値データを比較し、前記第一照合不一致率データが前記更新閾値データよりも大きいと、第一登録生体データの更新要と判定すると共に、前記第二照合不一致率データ及び前記更新閾値データを比較し、前記第二照合不一致率データが前記更新閾値データよりも大きいと、第二登録生体データの更新要と判定する更新要否判定部と、第一登録生体データの更新要と判定すると、前記取得された第一生体データに基づいて、前記認証カードに保持された第一登録生体データを更新すると共に、第二登録生体データの更新要と判定すると、前記取得された第二生体データに基づいて、前記認証カードに保持された第二登録生体データを更新する更新部とを備えることを特徴とする。
〈構成4〉
利用者の生体特徴を示す生体データ及び照合対象として予め登録された登録生体データ間の不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、該照合不一致率データが該両データ間の生体認証を有効とすべき基準となる不一致率を示す認証閾値データよりも小さいと、生体認証有効と判定する生体データ更新システムにおいて、少なくとも前記登録生体データ及び生体認証が有効に完了した時の生体データ及び登録生体データ間の少なくとも最新の不一致率を示す不一致率ログデータを保持する認証カードと、前記認証カードから、登録生体データ及び不一致率ログデータを取得する読取部と、生体認証が有効と判定されると、複数の最近時不一致率ログデータを参照し、時間経過と共に照合不一致率ログデータが、認証閾値データに近づいていると判断すると、前記登録生体データの更新要と判定する更新要否判定部と、前記更新要と判定されると、前記取得された生体データに基づいて、前記認証カードに保持された登録生体データを更新する更新部とを備えることを特徴とする生体データ更新システム。
【発明の効果】
【0005】
本発明の生体データ更新ステムでは、生体認証が有効と判定されると、利用者から取得される生体データ及び認証カードから取得される登録生体データ間の不一致率を示す照合不一致率データと、認証カードから取得される登録生体データを更新すべき基準となる生体データ及び登録生体データ間の不一致率を示す更新閾値データとを比較し、照合不一致率データが更新閾値データよりも大きいと、更新要と判定し、取得された生体データに基づいて認証カードに保持された登録生体データを更新するようにしたので、経年変化が大きい場合にのみ、登録生体データを更新させることができる。従って、不要に登録生体データが更新されるのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の一実施形態を図を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0007】
〈実施例1の構成〉
図1は、本発明を適用した実施例1の自動取引システムを示すブロック構成図である。
【0008】
図1に示すように、実施例1の自動取引システムは、認証カード10、金融機関などに設置されている複数の自動取引装置20から構成されている。
【0009】
認証カード10は、生体認証を行うために必要なICカードであり、記憶部11を有している。
【0010】
記憶部11は、例えば、HDD等からなるメモリであり、ICカードの発行の際に登録された利用者の静脈等の生体特徴を示す登録生体データ、認証閾値データ、更新閾値データをそれぞれ保持している。
【0011】
認証閾値データは、生体認証有効とすべき基準となる生体データ及び登録生体データ間の不一致率を示すデータであり、更新閾値データは、登録生体データの更新要とすべき基準となる生体データと登録生体データ間の不一致率を示すデータである。認証閾値データ及び更新閾値データは、設計段階の実験により得られる。また、本実施例では、登録生体データは、利用者の掌の静脈特徴を示すデータとするが、これに限られることはなく、例えば、指紋、虹彩、顔等のように利用者の生体特徴を示すデータであればどのようなものでもよい。
【0012】
自動取引装置20は、金融機関等に設置され、利用者の生体認証を行うと共に、生体認証が有効な利用者に対して、所望する入金などの取引処理を行う装置であり、制御部21、タッチパネル等からなる入力部22、液晶等からなる表示部23、読取部24、生体取得部25、生体認証部26、更新要否判定部27、更新部28を有している。
【0013】
制御部21は、いわゆるCPUとして、自動取引装置20を統括制御する部であり、図示しないメモリに利用者に対して入金などの取引内容を選択指示する取引選択画面データ、利用者に認証カード10の挿入を指示する挿入指示画面データ、利用者に生体データの取得を指示する生体取得指示画面データ、生体認証の失敗を示す生体認証失敗画面データをそれぞれ保持している。
【0014】
制御部21は、初期画面として、メモリの取引選択画面データに基づいて、表示部23に取引選択画面を表示させている。利用者が取引選択画面を参照し、入力部22を介して、所望の取引内容を選択すると、制御部21は、メモリの挿入指示画面データに基づいて、表示部23に挿入指示画面を表示させる。
【0015】
読取部24は、例えば、ICカードリード・ライタ等のように、挿入された認証カード10から利用者の登録生体データ等を取得する部であり、利用者が挿入指示画面を参照して、読取部24に認証カード10を挿入すると、挿入された認証カード10を読み取り、記憶部11の登録生体データ、認証閾値データ、更新閾値データをそれぞれ取得する。
【0016】
制御部21は、読取部24が登録生体データ、認証閾値データ、更新閾値データを取得すると、取得された各データを図示しないメモリに一時格納すると共に、利用者から生体データを取得すべく、メモリの生体取得指示画面データに基づいて、表示部23に生体取得指示画面を表示させる。
【0017】
利用者が生体取得指示画面を参照し、所定位置に掌を設定すると共に、入力部22を介して、生体データの取得を指示すると、制御部21は、生体取得指示信号を生体取得部25に出力する。
【0018】
生体取得部25は、例えば、生体センサ等のように、利用者から静脈等の生体特徴を示す生体データを取得する部であり、生体取得指示信号を受けると、所定位置に設定されている利用者の掌から静脈特徴を示す生体データを取得する。
【0019】
本実施例では、生体取得部25は、利用者の掌の静脈特徴を示す生体データを取得することとするが、これに限られることはなく、例えば、指紋、虹彩、顔等のように利用者の生体特徴を示すデータであればどのようなものでもよい。
【0020】
生体認証部26は、利用者の生体認証を行う部であり、生体取得部25が生体データを取得すると、取得された生体データと、メモリの登録生体データとを照合し、両データ間の不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、生成した照合不一致率データが認証閾値データよりも小さいと、生体認証有効と判定し、大きいと、生体認証無効と判定する。
【0021】
生体認証部26が生体認証無効と判定すると、制御部21は、メモリの生体認証失敗画面データに基づいて、表示部23に生体認証失敗画面を表示させる。
【0022】
一方、生体認証有効と判定すると、制御部21は、登録生体データの更新要否を判定させるべく、判定指示信号を更新要否判定部27に出力する。
【0023】
更新要否判定部27は、登録生体データの更新要否を判定する部であり、判定指示信号を受けると、該生成された照合不一致率データと、メモリの更新閾値データとを比較し、照合不一致率データが更新閾値データよりも大きいと、更新要と判定し、小さいと、更新不要と判定する。
【0024】
制御部21は、更新要否判定部27が更新不要と判定すると、取引開始を指示する取引開始信号を図示しない取引部に出力し、該取引開始信号を受け付けた取引部によって、従来と同様に、選択された取引内容を示す情報に基づいて取引処理が実行される。
【0025】
一方、更新要否判定部27が更新要と判定すると、制御部21は、認証カード10の記憶部11に保持されている登録生体データを更新すべく、生体データを付与した更新指示信号を更新部28に出力する。
【0026】
更新部28は、認証カード10の記憶部11に保持されている登録生体データの更新を行う部であり、更新指示信号を受けると、付与されている生体データに基づいて、記憶部11の登録生体データを更新する。
【0027】
制御部21は、更新部28が更新処理を完了すると、上記と同様に、取引開始を指示する取引開始信号を図示しない取引部に出力し、該取引開始信号を受け付けた取引部によって、従来と同様に、選択された取引内容を示す情報に基づいて取引処理が実行される。
【0028】
〈実施例1の動作〉
以下、実施例1の自動取引システムの動作について説明を行う。
【0029】
図2は、実施例1の自動取引システムの動作フローチャートである。
【0030】
自動取引装置20の制御部21は、初期画面として、メモリの取引選択画面データに基づいて、表示部23に取引選択画面を表示させている(S1)。
【0031】
利用者が取引選択画面を参照し、入力部22を介して、所望の取引内容を選択すると(S2)、制御部21は、メモリの挿入指示画面データに基づいて、表示部23に挿入指示画面を表示させる(S3)。
【0032】
読取部24は、利用者が挿入指示画面を参照して、読取部24に認証カード10を挿入すると(S4)、挿入された認証カード10を読み取り、記憶部11の登録生体データ、認証閾値データ、更新閾値データをそれぞれ取得する(S5)。
【0033】
制御部21は、読取部24が登録生体データ等を取得すると、取得された登録生体データ、認証閾値データ、更新閾値データを図示しないメモリに一時格納すると共に、利用者に対し、生体データ取得を指示すべく、メモリの生体取得指示画面データに基づいて、表示部23に生体取得指示画面を表示させる(S6)。
【0034】
利用者が生体取得指示画面を参照し、所定位置に掌を設定すると共に、入力部22を介して、生体データの取得を指示すると、制御部21は、生体取得指示信号を生体取得部25に出力する。
【0035】
生体取得部25は、生体取得指示信号を受けると、所定位置に設定されている利用者の掌から静脈特徴を示す生体データを取得する(S7)。
【0036】
生体認証部26は、生体取得部25が生体データを取得すると、取得された生体データと、メモリの登録生体データとを照合し、両データ間の不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、生成した照合不一致率データが認証閾値データよりも大きいと、生体認証無効と判定し、小さいと、生体認証有効と判定する(S8)。
【0037】
生体認証部26が生体認証無効と判定すると、制御部21は、メモリの生体認証失敗画面データに基づいて、表示部23に生体認証失敗画面を表示させる(S9)。
【0038】
一方、生体認証有効と判定すると、制御部21は、登録生体データの更新要否を判定すべく、判定指示信号を更新要否判定部27に出力する。
【0039】
更新要否判定部27は、判定指示信号を受けると、該生成された照合不一致率データと、メモリの更新閾値データとを比較し、照合不一致率データが更新閾値データよりも大きいと、更新要と判定し、小さいと、更新不要と判定する(S10)。
【0040】
制御部21は、更新要否判定部27が更新不要と判定すると、取引開始を指示する取引開始信号を図示しない取引部に出力し、該取引開始信号を受け付けた取引部によって、従来と同様に、選択された取引内容を示す情報に基づいて取引処理が実行される(S12)。
【0041】
一方、更新要否判定部27が更新要と判定すると、制御部21は、認証カード10の記憶部11に保持されている登録生体データを更新すべく、生体データを付与した更新指示信号を更新部28に出力する。
【0042】
更新部28は、更新指示信号を受けると、付与されている生体データに基づいて、記憶部11の登録生体データを更新する(S11)。
【0043】
制御部21は、更新部28が更新処理を完了すると、上記と同様に、取引開始を指示する取引開始信号を図示しない取引部に出力し、該取引開始信号を受け付けた取引部によって、従来と同様に、選択された取引内容を示す情報に基づいて取引処理が実行される(S12)。
【0044】
〈実施例1の効果〉
実施例1の自動取引システムでは、生体認証が有効と判定されると、利用者から取得される生体データ及び認証カード10から取得される登録生体データ間の不一致率を示す照合不一致率データと、認証カード10から取得される登録生体データを更新すべき基準となる生体データ及び登録生体データ間の不一致率を示す更新閾値データとを比較し、照合不一致率データが更新閾値データよりも大きいと、更新要と判定し、取得された生体データに基づいて認証カードに保持された登録生体データを更新するようにしたので、経年変化が大きい場合にのみ、登録生体データを更新させることができる。従って、不要に登録生体データが更新されるのを防止できる。
【実施例2】
【0045】
〈実施例2の構成〉
図3は、本発明を適用した実施例2の自動取引システムを示すブロック構成図である。
【0046】
図3に示すように、実施例2の自動取引システムは、認証カード30、自動取引装置40から構成されている。
【0047】
認証カード30は、生体認証を行うために必要なICカードであり、記憶部31を有している。
【0048】
記憶部31は、例えば、HDD等からなるメモリであり、ICカードの発行の際に登録された利用者の静脈等の生体特徴を示す登録生体データ、認証閾値データ、更新日時データを保持している。
【0049】
認証閾値データは、生体認証有効とすべき基準となる生体データ及び登録生体データ間の不一致率を示す認証閾値データであり、設計段階における実験により得られる。また、更新日時データは、記憶部31に登録生体データが保持された最新日時を示すデータである。
【0050】
本実施例では、登録生体データは、利用者の掌の静脈特徴を示すデータとするが、これに限られることはなく、例えば、指紋、虹彩、顔等のように利用者の生体特徴を示すデータであればどのようなものでもよい。
【0051】
自動取引装置40は、金融機関等に設置され、利用者の生体認証を行うと共に、生体認証が有効な利用者に対して、所望する入金などの取引処理を行う装置であり、制御部41、タッチパネル等からなる入力部22、液晶等からなる表示部23、読取部44、生体取得部25、生体認証部46、更新要否判定部47、更新部48、日時取得部49を有している。ここで、入力部22、表示部23、生体取得部25は、実施例1と同様である。
【0052】
読取部44は、例えば、ICカードリード・ライタ等のように、挿入された認証カード30から利用者の登録生体データ等を取得する部であり、利用者が挿入指示画面を参照して、読取部44に認証カード30を挿入すると、挿入された認証カード30を読み取り、記憶部31の登録生体データ、認証閾値データ、更新日時データをそれぞれ取得する。
【0053】
制御部41は、いわゆるCPUとして、自動取引装置40を統括制御する部であり、上述したように、読取部44が登録生体データ等を取得すると、取得した各データを図示しないメモリに一時格納する。
【0054】
生体認証部46は、利用者の生体認証を行う部であり、実施例1と同様に生体取得部25が生体データを取得すると、取得した生体データと、メモリの登録生体データとを照合し、両データ間の不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、生成した照合不一致率データが認証閾値データよりも小さいと、生体認証有効と判定し、大きいと、生体認証無効と判定する。
【0055】
制御部41は、生体認証部46が生体認証無効と判定すると、メモリの生体認証失敗画面データに基づいて、表示部23に生体認証失敗画面を表示させる。
【0056】
一方、生体認証有効と判定すると、制御部41は、登録生体データの更新要否を判定させるべく、判定指示信号を更新要否判定部47に出力する。
【0057】
更新要否判定部47は、登録生体データの更新要否を判定する部であり、図示しないメモリに登録生体データを更新要とすべき基準となる経過期間を示す更新期間データを保持している。ここで、更新期間データは、設計段階における実験により得られたデータとする。
【0058】
更新要否判定部47は、判定指示信号を受けると、まず、現在の日時を取得すべく、日時取得部49に対し、日時取得指示信号を出力する。
【0059】
日時取得部49は、現在日時を示す現在日時データを生成する部であり、日時取得指示信号を受けると、内部時計が示す日時に基づいた現在日時データを生成する。
【0060】
引き続き、更新要否判定部47は、日時取得部49が現在日時データを生成すると、該現在日時データ及びメモリの更新日時データに基づいて、前回の更新日時から現在日時までの経過期間を示す経過期間データを生成すると共に、生成された経過期間データがメモリの更新期間データよりも大きいと、更新要と判定し、小さいと、更新不要と判定する。
【0061】
制御部41は、更新要否判定部47が更新不要と判定すると、実施例1と同様に、取引開始を指示する取引開始信号を図示しない取引部に出力し、該取引開始信号を受け付けた取引部によって、従来と同様に、選択された取引内容を示す情報に基づいて取引処理が実行される。
【0062】
一方、更新要否判定部47が更新要と判定すると、制御部41は、認証カード30の記憶部31に保持されている登録生体データ、更新日時データを更新すべく、生体データ、現在日時データを付与した更新指示信号を更新部48に出力する。
【0063】
更新部48は、認証カード30の記憶部31に保持されている登録生体データ、更新日時データの更新を行う部であり、更新指示信号を受けると、付与されている生体データに基づいて、記憶部31の登録生体データを更新すると共に、現在日時データに基づいて、更新日時データを更新する。以降、実施例1と同様である。
【0064】
〈実施例2の動作〉
以下、実施例2の自動取引システムの動作について説明を行う。
【0065】
図4は、実施例2の自動取引システムの動作フローチャートである。
【0066】
自動取引装置40の制御部41は、初期画面として、メモリの取引選択画面データに基づいて、表示部23に取引選択画面を表示させている(S1)。
【0067】
利用者が取引選択画面を参照し、入力部22を介して、所望の取引内容を選択すると(S2)、制御部41は、メモリの挿入指示画面データに基づいて、表示部23に挿入指示画面を表示させる(S3)。
【0068】
読取部44は、利用者が挿入指示画面を参照して、読取部44に認証カード30を挿入すると(S4)、挿入された認証カード30を読み取り、記憶部31の登録生体データ、認証閾値データ、更新日時データをそれぞれ取得する(S5)。
【0069】
制御部41は、読取部44が登録生体データ、認証閾値データ、更新日時データをそれぞれ取得すると、取得された登録生体データ、認証閾値データ、更新日時データを図示しないメモリに一時格納すると共に、利用者から生体データを取得すべく、メモリの生体取得指示画面データに基づいて、表示部23に生体取得指示画面を表示させる(S6)。
【0070】
利用者が生体取得指示画面を参照し、所定位置に掌を設定すると共に、入力部22を介して、生体データの取得を指示すると、制御部41は、生体取得指示信号を生体取得部25に出力する。
【0071】
生体取得部25は、生体取得指示信号を受けると、所定位置に設定されている利用者の掌から静脈特徴を示す生体データを取得する(S7)。
【0072】
生体認証部46は、生体取得部25が生体データを取得すると、取得された生体データと、メモリの登録生体データとを照合し、両データの不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、生成した照合不一致率データが認証閾値データよりも大きいと、生体認証無効と判定し、小さいと、生体認証有効と判定する(S8)。
【0073】
生体認証部46が生体認証無効と判定すると、制御部41は、メモリの生体認証失敗画面データに基づいて、表示部23に生体認証失敗画面を表示させる(S9)。
【0074】
一方、生体認証有効と判定すると、制御部41は、登録生体データの更新要否を判定させるべく、判定指示信号を更新要否判定部47に出力する。
【0075】
更新要否判定部47は、判定指示信号を受けると、まず、現在の日時を取得すべく、日時取得指示信号を日時取得部49に出力する。
【0076】
日時取得部49は、日時取得指示信号を受けると、内部時計が示す日時に基づいて、現在の日時を示す現在日時データを生成する(S10)。
【0077】
引き続き、更新要否判定部47は、日時取得部49が現在日時データを生成すると、生成された現在日時データ及びメモリの更新日時データに基づいて、前回の更新日時から現在日時までの経過期間を示す経過期間データを生成すると共に(S11)、生成された経過期間データがメモリの更新期間データよりも大きいと、更新要と判定し、小さいと、更新不要と判定する(S12)。
【0078】
制御部41は、更新要否判定部47が更新不要と判定すると、実施例1と同様に、取引開始を指示する取引開始信号を図示しない取引部に出力し、該取引開始信号を受け付けた取引部によって、従来と同様に、選択された取引内容を示す情報に基づいて取引処理が実行される。
【0079】
一方、更新要否判定部47が更新要と判定すると、制御部41は、認証カード30の記憶部31に保持されている登録生体データ、更新日時データを更新すべく、生体データ、現在日時データを付与した更新指示信号を更新部48に出力する。
【0080】
更新部48は、更新指示信号を受けると、付与されている生体データに基づいて、記憶部31の登録生体データを更新すると共に、現在日時データに基づいて、更新日時データを更新する(S13)。以降、実施例1と同様である(S14)。
【0081】
〈実施例2の効果〉
実施例2の自動取引システムでは、生体認証が有効と判定されると、認証カード30から取得される登録生体データが保持された日時を示す更新日時データ及び現在日時データに基づいて、更新日時から現在日時までの経過期間を示す経過期間データを生成すると共に、生成された経過期間データが登録生体データを更新すべき基準となる経過期間を示す更新期間データよりも大きいと、更新要と判定し、取得された生体データに基づいて認証カードに保持された登録生体データを更新すると共に、現在日時データに基づいて、更新日時データを更新するようにしたので、経年変化が大きい場合にのみ、登録生体データを更新させることができる。従って、不要に登録生体データが更新されるのを防止できる。
【実施例3】
【0082】
〈実施例3の構成〉
図5は、本発明を適用した実施例3の自動取引システムを示すブロック構成図である。
【0083】
図5に示すように、実施例3の自動取引システムは、認証カード50、自動取引装置60から構成されている。
【0084】
認証カード50は、生体認証を行うために必要なICカードであり、記憶部51を有している。
【0085】
記憶部51は、例えば、HDD等からなるメモリであり、第一登録生体データ、第二登録生体データ、認証閾値データ、更新閾値データをそれぞれ保持している。本実施例では、第一登録生体データは、利用者の右掌の静脈特徴を示すデータとし、第二登録生体データは、利用者の左掌の静脈特徴を示すデータとする。
【0086】
また、認証閾値データは、生体認証有効とすべき基準となる生体データ及び登録生体データ間の不一致率を示す認証閾値データであり、更新閾値データは、登録生体データ(第一及び第二登録生体データ)の更新要とすべき基準となる生体データ(第一及び第二生体データ)と登録生体データ間の不一致率を示すデータである。これらの認証閾値データ、更新閾値データは、設計段階における実験により得られる。
【0087】
なお、本実施例では、第一登録生体データ及び第二登録生体データがともに同種別の静脈特徴を示すデータであるが、これに限られることはなく、例えば、第一登録生体データを利用者の右掌の静脈特徴を示すデータとし、第二登録生体データを利用者の眼の虹彩特徴を示すデータとするように、異種別の生体特徴を使用してもよい。
【0088】
また、本実施例では、各登録生体データは、利用者の静脈特徴を示すデータとするが、これに限られることはなく、例えば、指紋、虹彩、顔等のように利用者の生体特徴を示すデータであればどのようなものでもよい。
【0089】
自動取引装置60は、金融機関等に設置され、利用者の生体認証を行うと共に、生体認証が有効な利用者に対して、所望する入金などの取引処理を行う装置であり、制御部61、タッチパネル等からなる入力部22、液晶等からなる表示部23、読取部64、生体取得部65、生体認証部66、更新要否判定部67、更新部68を有している。ここで、入力部22、表示部23は、実施例1と同様である。
【0090】
読取部64は、例えば、ICカードリード・ライタ等のように、挿入された認証カード50から利用者の登録生体データ等を取得する部であり、利用者が挿入指示画面を参照して、読取部64に認証カード50を挿入すると、挿入された認証カード50を読み取り、記憶部51の第一登録生体データ、第二登録生体データ、認証閾値データ及び更新閾値データをそれぞれ取得する。
【0091】
制御部61は、いわゆるCPUとして、自動取引装置60を統括制御する部であり、上述したように、読取部64が第一登録生体データ等を取得すると、取得した各データを図示しないメモリに一時格納する。
【0092】
生体取得部65は、例えば、生体センサ等のように、利用者から静脈等の生体特徴を示す生体データを取得する部であり、実施例1と同様に生体取得指示信号を受けると、所定位置に設定されている利用者の両掌から静脈特徴を示す第一生体データ及び第二生体データをそれぞれ取得する。本実施例では、利用者の右掌の静脈特徴を示す第一生体データ、左掌の静脈特徴を示す第二生体データがそれぞれ取得されることとする。
【0093】
なお、本実施例では、生体取得部65は、利用者の右掌及び左掌の静脈特徴を示す生体データをそれぞれ取得することとするが、これに限られることはなく、例えば、指紋、虹彩、顔等のように利用者の生体特徴を示すデータであればどのようなものでもよい。
【0094】
生体認証部66は、利用者の生体認証を行う部であり、上述したように、生体取得部65が第一生体データ、第二生体データをそれぞれ取得すると、まず、取得された第一生体データとメモリの第一登録生体データとを照合し、両データ間の不一致率を示す第一照合不一致率データを生成すると共に、生成した第一照合不一致率データが認証閾値データよりも大きいと、生体認証無効と判定する。
【0095】
生体認証部66が生体認証無効と判定すると、制御部61は、メモリの生体認証失敗画面データに基づいて、表示部23に生体認証失敗画面を表示させる。
【0096】
一方、生成した第一照合不一致率データが認証閾値データよりも小さいと、引き続き、生体認証部66は、取得された第二生体データとメモリの第二登録生体データとを照合し、両データ間の不一致率を示す第二照合不一致率データを生成すると共に、生成した第二照合不一致率データが認証閾値データよりも大きいと、生体認証無効と判定し、小さいと、生体認証有効と判定する。
【0097】
生体認証部66が生体認証無効と判定すると、制御部61は、メモリの生体認証失敗画面データに基づいて、表示部23に生体認証失敗画面を表示させる。
【0098】
一方、生体認証部66が生体認証有効と判定すると、制御部61は、第一登録生体データ、第二登録生体データの更新要否判定させるべく、判定指示信号を更新要否判定部67に出力する。
【0099】
更新要否判定部67は、判定指示信号を受けると、まず、生成された第一照合不一致率データとメモリの更新閾値データとを比較し、第一照合不一致率データが更新閾値データよりも大きいと、第一登録生体データの更新要と判定し、小さいと、更新不要と判定する。
【0100】
次に、更新要否判定部67は、生成された第二照合不一致率データとメモリの更新閾値データとを比較し、第二照合不一致率データが更新閾値データよりも大きいと、第二登録生体データの更新要と判定し、小さいと、更新不要と判定する。
【0101】
制御部61は、更新要否判定部67が両登録生体データ(=第一及び第二登録生体データ)のいずれも更新不要と判定すると、実施例1と同様に、取引開始を指示する取引開始信号を図示しない取引部に出力し、該取引開始信号を受け付けた取引部によって、従来と同様に、選択された取引内容を示す情報に基づいて取引処理が実行される。
【0102】
一方、更新要否判定部67が第一登録生体データのみを更新要と判定すると、制御部61は、認証カード50の記憶部51に保持されている第一登録生体データを更新すべく、第一生体データを付与した更新指示信号を更新部68に出力し、第二登録生体データのみを更新要と判定すると、認証カード50の記憶部51に保持されている第二登録生体データを更新すべく、第二生体データを付与した更新指示信号を更新部68に出力し、両登録生体データ(=第一及び第二登録生体データ)を更新要と判定すると、認証カード50の記憶部51に保持されている第一及び第二登録生体データをそれぞれ更新すべく、第一生体データ及び第二生体データをそれぞれ付与した更新指示信号を更新部68に出力する。
【0103】
更新部68は、記憶部51の登録生体データ(=第一及び第二登録生体データ)を更新する部であり、更新指示信号に第一生体データのみが付与されていると、該第一生体データに基づいて、記憶部51の第一登録生体データを更新し、更新指示信号に第二生体データのみが付与されていると、該第二生体データに基づいて、記憶部51の第二登録生体データを更新し、更新指示信号に第一生体データ及び第二生体データが付与されていると、第一生体データ及び第二生体データのそれぞれに基づいて、記憶部51の第一登録生体データ及び第二登録生体データをそれぞれ更新する。以降、実施例1と同様である。
【0104】
〈実施例3の動作〉
以下、実施例3の自動取引システムの動作について説明を行う。
【0105】
図6は、実施例3の自動取引システムの動作フローチャートである。
【0106】
自動取引装置60の制御部61は、初期画面として、メモリの取引選択画面データに基づいて、表示部23に取引選択画面を表示させている(S1)。
【0107】
利用者が取引選択画面を参照し、入力部22を介して、所望の取引内容を選択すると(S2)、制御部61は、メモリの挿入指示画面データに基づいて、表示部23に挿入指示画面を表示させる(S3)。
【0108】
読取部64は、利用者が挿入指示画面を参照して、読取部64に認証カード50を挿入すると(S4)、挿入された認証カード50を読み取り、記憶部51の第一登録生体データ、第二登録生体データ、認証閾値データ、更新閾値データをそれぞれ取得する(S5)。
【0109】
制御部61は、読取部64が第一登録生体データ等をそれぞれ取得すると、取得された各データを図示しないメモリに一時格納すると共に、利用者から生体データ(=第一生体データ及び第二生体データ)を取得すべく、メモリの生体取得指示画面データに基づいて、表示部23に生体取得指示画面を表示させる(S6)。
【0110】
利用者が生体取得指示画面を参照し、所定位置に掌を設定すると共に、入力部22を介して、生体データの取得を指示すると、制御部61は、生体取得指示信号を生体取得部65に出力する。
【0111】
生体取得部65は、生体取得指示信号を受けると、所定位置に設定されている利用者の両掌から静脈特徴を示す第一生体データ及び第二生体データをそれぞれ取得する(S7)。
【0112】
本実施例では、生体取得部65は、利用者の掌の静脈特徴を示す生体データ(=第一及び第二生体データ)をそれぞれ取得することとするが、これに限られることはなく、例えば、指紋、虹彩、顔等のように利用者の生体特徴を示すデータであればどのようなものでもよい。
【0113】
生体認証部66は、生体取得部65が第一生体データ、第二生体データをそれぞれ取得すると、まず、取得された第一生体データとメモリの第一登録生体データとを照合し、両データ間の不一致率を示す第一照合不一致率データを生成すると共に、生成した第一照合不一致率データが認証閾値データよりも大きいと、生体認証無効と判定する(S8)。
【0114】
生体認証部66が生体認証無効と判定すると、制御部61は、メモリの生体認証失敗画面データに基づいて、表示部23に生体認証失敗画面を表示させる(S9)。
【0115】
一方、生成した第一照合不一致率データが認証閾値データよりも小さいと、引き続き、生体認証部66は、取得された第二生体データとメモリの第二登録生体データとを照合し、両データ間の不一致率を示す第二照合不一致率データを生成すると共に、生成した第二照合不一致率データが認証閾値データよりも大きいと、生体認証無効と判定し、小さいと、生体認証有効と判定する。
【0116】
生体認証部66が生体認証無効と判定すると、制御部61は、メモリの生体認証失敗画面データに基づいて、表示部23に生体認証失敗画面を表示させる。
【0117】
一方、生体認証部66が生体認証有効と判定すると、制御部61は、第一登録生体データ、第二登録生体データの更新要否判定させるべく、判定指示信号を更新要否判定部67に出力する。
【0118】
更新要否判定部67は、判定指示信号を受けると、まず、生成された第一照合不一致率データとメモリの更新閾値データとを比較し、第一照合不一致率データが更新閾値データよりも大きいと、第一登録生体データの更新要と判定し、小さいと、更新不要と判定する。
【0119】
次に、更新要否判定部67は、生成された第二照合不一致率データとメモリの更新閾値データとを比較し、第二照合不一致率データが更新閾値データよりも大きいと、第二登録生体データの更新要と判定し、小さいと、更新不要と判定する(S10)。
【0120】
制御部61は、更新要否判定部67が両登録生体データ(=第一及び第二登録生体データ)のいずれも更新不要と判定すると、実施例1と同様に、取引開始を指示する取引開始信号を図示しない取引部に出力し、該取引開始信号を受け付けた取引部によって、従来と同様に、選択された取引内容を示す情報に基づいて取引処理が実行される。
【0121】
一方、更新要否判定部67が第一登録生体データのみを更新要と判定すると、制御部61は、認証カード50の記憶部51に保持されている第一登録生体データを更新すべく、第一生体データを付与した更新指示信号を更新部68に出力し、第二登録生体データのみを更新要と判定すると、認証カード50の記憶部51に保持されている第二登録生体データを更新すべく、第二生体データを付与した更新指示信号を更新部68に出力し、両登録生体データ(=第一及び第二登録生体データ)を更新要と判定すると、認証カード50の記憶部51に保持されている第一及び第二登録生体データをそれぞれ更新すべく、第一生体データ及び第二生体データをそれぞれ付与した更新指示信号を更新部68に出力する。
【0122】
更新部68は、記憶部51の登録生体データ(=第一及び第二登録生体データ)を更新する部であり、更新指示信号に第一生体データのみが付与されていると、該第一生体データに基づいて、記憶部51の第一登録生体データを更新し、更新指示信号に第二生体データのみが付与されていると、該第二生体データに基づいて、記憶部51の第二登録生体データを更新し、更新指示信号に第一生体データ及び第二生体データが付与されていると、第一生体データ及び第二生体データのそれぞれに基づいて、記憶部51の第一登録生体データ及び第二登録生体データをそれぞれ更新する(S11)。実施例1と同様に利用者が所望する取引処理が実行される(S12)。
【0123】
〈実施例3の効果〉
実施例3の自動取引システムでは、生体認証が有効と判定されると、利用者から取得される第一生体データ及び認証カード50から取得される第一登録生体データ間の不一致率を示す第一照合不一致率データと、登録された生体データを更新すべき基準となるデータ間の不一致率を示す更新閾値データとを比較し、第一照合不一致率データが更新閾値データよりも大きいと、更新要と判定すると共に、利用者から取得される第二生体データ及び認証カード50から取得される第二登録生体データ間の不一致率を示す第二照合不一致率データと更新閾値データとを比較し、第二照合不一致率データが更新閾値データよりも大きいと、更新要と判定し、取得された第一生体データ及び第二生体データに基づいて、認証カード50に保持された第一登録生体データ及び第二登録生体データをそれぞれ更新するようにしたので、経年変化が大きい場合にのみ、第一登録生体データ及び第二登録生体データをそれぞれ更新させることができる。従って、不要に各登録生体データが更新されるのを防止できる。
【実施例4】
【0124】
〈実施例4の構成〉
図7は、本発明を適用した実施例4の自動取引システムを示すブロック構成図である。
【0125】
図7に示すように、実施例4の自動取引システムは、認証カード70、自動取引装置80から構成されている。
【0126】
認証カード70は、生体認証を行うために必要なICカードであり、記憶部71を有している。
【0127】
記憶部71は、例えば、HDD等からなるメモリであり、ICカードの発行の際に登録された利用者の静脈等の生体特徴を示す登録生体データ、認証閾値データ、前回の生体認証時の照合不一致率を示す不一致率ログデータをそれぞれ保持している。ここで、認証閾値データは、生体認証有効とすべき基準となる生体データ及び登録生体データ間の不一致率を示す認証閾値データであり、設計段階における実験により得られる。又不一致率ログデータは、照合を行う毎に、あらかじめ設定されている複数の枠内に近時順に格納される。この複数の枠が満杯になると、以後は、直近のデータで上書きされる。即ち、絶えず現時点に最も近い複数のデータが順番に格納されている。
【0128】
自動取引装置80は、金融機関等に設置され、利用者の生体認証を行うと共に、生体認証が有効な利用者に対して、所望する入金などの取引処理を行う装置であり、制御部81、タッチパネル等からなる入力部22、液晶等からなる表示部23、読取部84、生体取得部25、生体認証部26、更新要否判定部87、更新部88を有している。ここで、入力部22、表示部23、生体取得部25、生体認証部26は、実施例1と同様である。
【0129】
読取部84は、例えば、ICカードリード・ライタ等のように、挿入された認証カード70から利用者の登録生体データ、認証閾値データ、不一致率ログデータをそれぞれ取得する部であり、実施例1と同様に、利用者が挿入指示画面を参照して、読取部84に認証カード70を挿入すると、挿入された認証カード70を読み取り、記憶部71の登録生体データ、認証閾値データ、最近時の不一致率ログデータをそれぞれ取得する。
【0130】
制御部81は、いわゆるCPUとして、自動取引装置80を統括制御する部であり、上述したように、読取部84が登録生体データ等を取得すると、取得した各データを図示しないメモリに一時格納する。
【0131】
生体認証部26は、利用者の生体認証を行う部であり、実施例1と同様に、生体取得部25が生体データを取得すると、取得した生体データと、メモリの登録生体データとを照合し、両データ間の不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、生成した照合不一致率データが認証閾値データよりも小さいと、生体認証有効と判定し、大きいと、生体認証無効と判定する。
【0132】
生体認証部26が生体認証無効と判定すると、制御部81は、メモリの生体認証失敗画面データに基づいて、表示部23に生体認証失敗画面を表示させる。
【0133】
一方、生体認証部26が生体認証有効と判定すると、制御部81は、登録生体データの更新要否を判定させるべく、判定指示信号を更新要否判定部87に出力する。
【0134】
更新要否判定部87は、登録生体データの更新要否を判定する部であり、判定指示信号を受けると、生成した照合不一致率データが認証閾値データよりも小さいと、複数の最近時不一致率ログデータを参照し、時間経過と共に照合不一致率ログデータが、認証閾値データに近づいていると判断したときには、更新要と判定する。
【0135】
制御部81は、更新要否判定部87が更新不要と判定すると、取引開始を指示する取引開始信号を図示しない取引部に出力し、該取引開始信号を受け付けた取引部によって、従来と同様に、選択された取引内容を示す情報に基づいて取引処理が実行される。
【0136】
一方、更新要否判定部87が更新要と判定すると、制御部81は、認証カード70の記憶部71に保持されている登録生体データ、不一致率ログデータを更新すべく、生体データ、照合不一致率データを付与した更新指示信号を更新部88に出力する。
【0137】
更新部88は、認証カード70の記憶部71に保持されている登録生体データ、不一致率ログデータの更新を行う部であり、更新指示信号を受けると、付与されている生体データに基づいて、記憶部71の登録生体データを更新すると共に、最も時間経過した不一致率ログデータを最近時の不一致率ログデータで上書きする。以降、実施例1と同様である。
【0138】
〈実施例4の動作〉
以下、実施例4の自動取引システムの動作について説明を行う。
【0139】
図8は、実施例4の自動取引システムの動作フローチャートである。
【0140】
自動取引装置80の制御部81は、初期画面として、メモリの取引選択画面データに基づいて、表示部23に取引選択画面を表示させている(S1)。
【0141】
利用者が取引選択画面を参照し、入力部22を介して、所望の取引内容を選択すると(S2)、制御部81は、メモリの挿入指示画面データに基づいて、表示部23に挿入指示画面を表示させる(S3)。
【0142】
利用者が挿入指示画面を参照して、読取部84に認証カード70を挿入すると(S4)、読取部84は、挿入された認証カード70を読み取り、記憶部71の登録生体データ、認証閾値データ、不一致率ログデータをそれぞれ取得する(S5)。
【0143】
制御部81は、読取部84が登録生体データ、認証閾値データ、不一致率ログデータをそれぞれ取得すると、取得された登録生体データ、認証閾値データ、不一致率ログデータを図示しないメモリに一時格納すると共に、利用者から生体データを取得すべく、メモリの生体取得指示画面データに基づいて、表示部23に生体取得指示画面を表示させる(S6)。
【0144】
利用者が生体取得指示画面を参照し、所定位置に掌を設定すると共に、入力部22を介して、生体データの取得を指示すると、制御部81は、生体取得指示信号を生体取得部25に出力する。
【0145】
生体取得部25は、生体取得指示信号を受けると、所定位置に設定されている利用者の掌から静脈特徴を示す生体データを取得する(S7)。
【0146】
本実施例では、生体取得部25は、利用者の掌の静脈特徴を示す生体データを取得することとするが、これに限られることはなく、例えば、指紋、虹彩、顔等のように利用者の生体特徴を示すデータであればどのようなものでもよい。
【0147】
生体認証部26は、生体取得部25が生体データを取得すると、取得された生体データと、メモリの登録生体データとを照合し、両データの不一致率を示す照合不一致率データを生成すると共に、生成した照合不一致率データが認証閾値データよりも大きいと、生体認証無効と判定し、小さいと、生体認証有効と判定する(S8)。
【0148】
制御部81は、生体認証部26が生体認証無効と判定すると、メモリの生体認証失敗画面データに基づいて、表示部23に生体認証失敗画面を表示させる(S9)。
【0149】
一方、生体認証部26が生体認証有効と判定すると、制御部81は、登録生体データの更新要否を判定させるべく、判定指示信号を更新要否判定部87に出力する。
【0150】
更新要否判定部87は、複数の最近時不一致率ログデータを参照し、時間経過と共に照合不一致率ログデータが、認証閾値データに近づいていると判断したときには、更新要と判定する。そうでない場合には更新不要と判定する(S10)。
【0151】
制御部81は、更新要否判定部87が更新不要と判定すると、取引開始を指示する取引開始信号を図示しない取引部に出力し、該取引開始信号を受け付けた取引部によって、従来と同様に、選択された取引内容を示す情報に基づいて取引処理が実行される(S12)。
【0152】
一方、更新要否判定部87が更新要と判定すると、制御部81は、認証カード70の記憶部71に保持されている登録生体データを更新し、不一致率ログデータを上書きすべく、生体データ、照合不一致率データを付与した更新指示信号を更新部88に出力する。
【0153】
更新部88は、更新指示信号を受けると、付与されている生体データに基づいて、記憶部71の登録生体データを更新すると共に、照合不一致率データに基づいて、最も時間経過した不一致率ログデータを最近時の不一致率ログデータで上書きする。
(S11)。以降、実施例1と同様である。
【0154】
〈実施例4の効果〉
実施例4の自動取引システムでは、生体認証が有効と判定されると、更新要否判定部87が、複数の最近時不一致率ログデータを参照し、時間経過と共に照合不一致率ログデータが、認証閾値データに近づいていると判断したときには、更新要と判定する。この判定結果に基づいて登録生体データが更新されるので、不要に登録生体データが更新されるのを防止できるという効果を得る。
【産業上の利用可能性】
【0155】
上記実施例では、本発明を自動取引システムに適用して説明を行ったが、これに限られることはなく、生体認証を行うシステムであれば、どのようなものにでも適用できる。
【0156】
上記実施例では、生体認証に利用する認証閾値データを認証カードの記憶部に保持する構成であったが、これに限られることはなく、自動取引装置に認証閾値データを保持する構成としてもよい。
【0157】
上記実施例では、認証カードとしてICカードを適用して説明を行ったが、これに限られることはなく、例えば、磁気カード等のような登録生体データ等を記憶できるものであれば、どのようなものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0158】
【図1】本発明を適用した実施例1の自動取引システムを示すブロック構成図
【図2】実施例1の自動取引システムの動作フローチャート
【図3】本発明を適用した実施例2の自動取引システムを示すブロック構成図
【図4】実施例2の自動取引システムの動作フローチャート
【図5】本発明を適用した実施例3の自動取引システムを示すブロック構成図
【図6】実施例3の自動取引システムの動作フローチャート
【図7】本発明を適用した実施例4の自動取引システムを示すブロック構成図
【図8】実施例4の自動取引システムの動作フローチャート
【符号の説明】
【0159】
10 認証カード
11 記憶部
20 自動取引装置
21 制御部
22 入力部
23 表示部
24 読取部
25 生体取得部
26 生体認証部
27 更新要否判定部
28 更新部
30 認証カード
31 記憶部
40 自動取引装置
41 制御部
44 読取部
46 生体認証部
47 更新要否判定部
48 更新部
49 日時取得部
50 認証カード
51 記憶部
60 自動取引装置
61 制御部
64 読取部
65 生体取得部
66 生体認証部
67 更新要否判定部
68 更新部
70 認証カード
71 記憶部
80 自動取引装置
81 制御部
84 読取部
87 更新要否判定部
88 更新部
【出願人】 【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
【出願日】 平成18年6月20日(2006.6.20)
【代理人】 【識別番号】100082050
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 幸男


【公開番号】 特開2008−3715(P2008−3715A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−170449(P2006−170449)