トップ :: G 物理学 :: G05 制御;調整

【発明の名称】 自動車のペダル装置
【発明者】 【氏名】渡辺 広

【氏名】川尻 尚加

【氏名】鹿谷 康将

【要約】 【課題】操作の煩わしさを解消することができる自動車のペダル装置を提供する。

【解決手段】ロック解除レバー12は、一側方向に回動する側に操作力が付与されるとともに操作力の解放により所定回動位置に復帰すべく他側方向に回動する側に付勢力が付与される。ロックブラケット14は、係止爪14a及びロック解除フック13と係合する係合部14bを有する。アジャスタリンク17は、複数段の回動位置で係止爪が選択的に嵌合される複数のロック孔17aを有する。ロック解除フックは、ロック解除レバーの一側方向への回動に伴う一体移動によって、1段の回動位置にあるアジャスタリンクの対応するロック孔に嵌合されたロックブラケットの係止爪が当該ロック孔から外れるまで係合部を押圧した後に該係合部を通過し、ロックブラケットは、係止爪が1段の回動位置から2段の回動位置への回動を完了したアジャスタリンクの対応するロック孔に嵌合される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に固定されるベース部材と、前記ベース部材に回動自在に連結され一側方向に回動する側に操作力が付与されるとともに該操作力の解放により所定回動位置に復帰すべく他側方向に回動する側に付勢力が付与される解除レバーと、前記解除レバーに回動自在に連結され該解除レバーに対する相対位置が所定基準回動位置に復帰するように付勢される解除フックと、係止爪及び前記解除フックと係合する係合部を有して前記ベース部材に回動自在に連結された係止部材と、複数段の回動位置で前記係止爪が選択的に係合される複数の係止部を有して前記ベース部材に回動自在に連結された調整部材と、前記調整部材に支持されたペダルとを備え、前記調整部材の回動位置に基づき前記ペダルの位置を調整する自動車のペダル装置において、
前記解除フックは、
前記解除レバーの一側方向への回動に伴う前記所定基準回動位置における一体移動によって、一の段の回動位置にある前記調整部材の対応する前記係止部に係合された前記係止部材の前記係止爪が当該係止部から外れるまで前記係合部を押圧した後に該係合部を通過し、
前記係止部材は、
前記係止爪が前記一の段の回動位置から次の段の回動位置への回動を完了した前記調整部材の対応する前記係止部に係合されてなることを特徴とする自動車のペダル装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動車のペダル装置において、
前記調整部材は、前記解除レバーに付与された操作力が伝達されて、前記一の段の回動位置から前記次の段の回動位置への回動を完了することを特徴とする自動車のペダル装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の自動車のペダル装置において、
前記解除フックは、
前記係止爪が前記調整部材の前記次の段の回動位置で対応する前記係止部に係合されると、前記解除レバーの前記所定回動位置への復帰に伴い、前記係合部に押圧されて前記所定基準回動位置への付勢に抗して回動しつつ該係合部を通過してなることを特徴とする自動車のペダル装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車のペダル装置において、
前記調整部材を他側方向に回動する側に付勢する付勢部材を備え、
前記調整部材は、前記付勢部材により付勢されて、前記一の段の回動位置として一側方向への回動量が最大となる終段の回動位置から前記次の段の回動位置として一側方向への回動量が最小となる初段の回動位置への回動を完了することを特徴とする自動車のペダル装置。
【請求項5】
請求項4に記載の自動車のペダル装置において、
前記付勢部材は、前記係止爪及び前記係止部の間隙が前記ペダルの踏み込み方向で吸収されるように前記調整部材を付勢してなることを特徴とする自動車のペダル装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ペダルの位置を調整することができる自動車のペダル装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のペダル装置として種々のものが提案されている(例えば特許文献1、2など)。例えば、特許文献1では、ペダルの位置調整に係る構造として、マニュアル式の有段式が採用されており、ペダル位置調整ハンドル(68)とペダル(18)の回動中心を保持する支持部材(34)とが直結されている。このため、ペダル位置調整ハンドルのストロークとペダルの位置調整のストロークとが一致している。また、ペダルの位置調整の方向は、ペダル踏面が平行移動する方向に設定されている。そして、ペダルの踏み込み時における該ペダルの回動中心とブレーキブースタ接続位置を移動可能として、ペダル比を一定に保っている。
【0003】
一方、特許文献2では、ペダルの位置調整に係る構造として、マニュアル式の有段式が採用されており、調整レバー(10)の保持機構の簡素化が図られている。
【特許文献1】特開平8−30346号公報(第1−2図)
【特許文献2】特開2004−90803号公報(第1−2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1では、ペダル位置調整ハンドルにペダルの回り止め用の係合部(50a)及び調整位置での係止用のロックピン(54)が直結されている。従って、ペダルの位置調整にあたっては、
(イ)ペダル位置調整ハンドルを回動させてロックピンによるペダル位置の保持を解除し、
(ロ)ペダル位置調整ハンドルを車両前後方向で押し又は引いて、ペダル位置を調整し、
(ハ)ペダル位置調整ハンドルを(イ)の逆方向に回動させてロックピンによりペダル位置を保持する、
といった3つの動作が必要とされる。
【0005】
一方、特許文献2では、ペダルの位置調整にあたっては、
(イ)ケーブル(24)に操作力を付与してロック部材(20)による調整レバーの係止を解除し、
(ロ)足でペダルを保持しながら該ペダルの位置を足で調整し、
(ハ)調整後に再度、操作力を解放してロック部材により調整レバーを係止(再係止)する、
といった3つの動作が必要とされる。
【0006】
つまり、ケーブルによる操作力の付与及び解放は、ロック部材による調整レバーの係止の解除及び再係止のみで機能し、ペダルの位置調整機能が別途必要となっている。
本発明の目的は、操作の煩わしさを解消することができる自動車のペダル装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車体に固定されるベース部材と、前記ベース部材に回動自在に連結され一側方向に回動する側に操作力が付与されるとともに該操作力の解放により所定回動位置に復帰すべく他側方向に回動する側に付勢力が付与される解除レバーと、前記解除レバーに回動自在に連結され該解除レバーに対する相対位置が所定基準回動位置に復帰するように付勢される解除フックと、係止爪及び前記解除フックと係合する係合部を有して前記ベース部材に回動自在に連結された係止部材と、複数段の回動位置で前記係止爪が選択的に係合される複数の係止部を有して前記ベース部材に回動自在に連結された調整部材と、前記調整部材に支持されたペダルとを備え、前記調整部材の回動位置に基づき前記ペダルの位置を調整する自動車のペダル装置において、前記解除フックは、前記解除レバーの一側方向への回動に伴う前記所定基準回動位置における一体移動によって、一の段の回動位置にある前記調整部材の対応する前記係止部に係合された前記係止部材の前記係止爪が当該係止部から外れるまで前記係合部を押圧した後に該係合部を通過し、前記係止部材は、前記係止爪が前記一の段の回動位置から次の段の回動位置への回動を完了した前記調整部材の対応する前記係止部に係合されてなることを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動車のペダル装置において、前記調整部材は、前記解除レバーに付与された操作力が伝達されて、前記一の段の回動位置から前記次の段の回動位置への回動を完了することを要旨とする。
【0009】
上記各構成によれば、前記解除フックは、前記解除レバーの一側方向への回動に伴う前記所定基準回動位置における一体移動によって、一の段の回動位置にある前記調整部材の対応する前記係止部に係合された前記係止部材の前記係止爪が当該係止部から外れるまで前記係合部を押圧した後に該係合部を通過する。そして、前記係止部材は、前記係止爪が前記一の段の回動位置から次の段の回動位置への回動を完了した前記調整部材の対応する前記係止部に係合される。このように、前記解除レバーの一側方向への回動により、前記調整部材の一の段の回動位置で前記係止爪が対応する前記係止部から外れるとともに、前記調整部材の次の段の回動位置で前記係止爪が対応する前記係止部に係合される。そして、例えば前記解除レバーに付与された操作力を前記調整部材に伝達しこれに連動する態様で該調整部材を前記一の段の回動位置から前記次の段の回動位置へと回動させることで、上述した一連の動作を単純な操作力の付与のみで作動させることができ、操作の煩わしさを解消することができる。なお、前記解除フックは、前記調整部材の一の段の回動位置で前記係止爪が対応する前記係止部から外れた後に前記係合部を通過することで、前記調整部材の次の段の回動位置で対応する前記係止部に係合された前記係止爪を当該係止部から外すことはない。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の自動車のペダル装置において、前記解除フックは、前記係止爪が前記調整部材の前記次の段の回動位置で対応する前記係止部に係合されると、前記解除レバーの前記所定回動位置への復帰に伴い、前記係合部に押圧されて前記所定基準回動位置への付勢に抗して回動しつつ該係合部を通過してなることを要旨とする。
【0011】
同構成によれば、前記解除フックは、前記解除レバーの前記所定回動位置への復帰に伴い、前記係止部材の前記係合部に押圧されて前記所定基準回動位置への付勢に抗して回動しつつ該係合部を通過する。このため、前記解除フックは、前記係止部材による前記調整部材の係止に影響を及ぼすことなく、前記解除レバーと一体で該解除レバーを前記所定回動位置へと復帰させることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車のペダル装置において、前記調整部材を他側方向に回動する側に付勢する付勢部材を備え、前記調整部材は、前記付勢部材により付勢されて、前記一の段の回動位置として一側方向への回動量が最大となる終段の回動位置から前記次の段の回動位置として一側方向への回動量が最小となる初段の回動位置への回動を完了することを要旨とする。
【0013】
同構成によれば、前記調整部材の前記終段の回動位置では、前記係止部材の前記係止爪が対応する前記係止部から外れることで、前記調整部材は、前記付勢部材により付勢されて、前記初段の回動位置への回動を完了する。従って、前記解除レバーに操作力を付与し前記解除フックを介して前記係止部材の前記係止爪を対応する前記係止部から外すだけで、前記調整部材を前記終段の回動位置から前記初段の回動位置へと回動させることができる。特に、前記終段の回動位置から前記初段の回動位置までの間に他の段の回動位置が設定されている場合、当該段の回動位置を飛ばして前記初段の回動位置へと前記調整部材を回動させることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の自動車のペダル装置において、前記付勢部材は、前記係止爪及び前記係止部の間隙が前記ペダルの踏み込み方向で吸収されるように前記調整部材を付勢してなることを要旨とする。
【0015】
前記調整部材の任意の段の回動位置において、前記係止爪及び該係止爪が係合される前記係止部間には、それらの作動(調整部材の係止)のために間隙が設定されている。この間隙は、前記調整部材を介して位置決めされた前記ペダルの踏み込み方向の間隙となり得る。同構成によれば、前記調整部材は、前記付勢部材により、前記係止爪及び前記係止部間の間隙が前記ペダルの踏み込み方向で吸収されるように付勢されることで、例えば前記ペダルの踏み込みに対し操作機器(制動装置、加速装置など)に応答遅れが生じて操作フィーリングが悪化したりすることを抑制できる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1乃至5に記載の発明では、操作の煩わしさを解消することができる自動車のペダル装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2は、それぞれ本実施形態に係る自動車のペダル装置を示す斜視図及び分解斜視図である。同図に示されるように、このペダル装置は、車体に固定されるベース部材としてのペダルブラケット11と、解除レバーとしてのロック解除レバー12と、解除フックとしてのロック解除フック13と、係止部材としてのロックブラケット14と、位置調整レバー15と、位置調整フック16と、調整部材としてのアジャスタリンク17と、インタミリンク18と、ペダルとしてのブレーキペダル19及び電子アクセルユニット20とを備えて構成される。
【0018】
図2に示されるように、前記ペダルブラケット11は、幅方向に間隔をおいて平行配置された一対の側板部11a,11b、これら両側板部11a,11b間に配置された中板部11c、並びに、これら両側板部11a,11b等の上端面及び背面をそれぞれ覆う天板部11d及び背板部11eを有して箱状に成形されている。
【0019】
そして、一方の側板部11aには、車両後方(即ちドライバー側)に向けて延出する長尺状のガイドブラケット21が接合されるとともに、該ガイドブラケット21には、その長手方向中間部において下端から上側に向けて切り欠かれたスリット21aが形成され、更にその基端部において幅方向外側に突設されたひれ状のストッパ21bが形成されている。また、前記側板部11aには、前記ガイドブラケット21の上側で車両前後方向に間隔をおいて対向配置された一対の支持片22a,22bが接合されている。
【0020】
前記ロック解除レバー12は、板材にて雲形に成形されるとともに、前記支持片22a,22bの上側で前記側板部11aの外側面に当接する態様で、前記ペダルブラケット11に対し回転軸O周りに回動自在に連結されている。なお、ロック解除レバー12には、一側(図2の下側)の延出部の先端において幅方向に屈曲されたワイヤー取付片12aが形成されている。前記ロック解除レバー12は、このワイヤー取付片12aに引っ掛けられるペダル位置調整ワイヤー(図示略)が引っ張られることで、回転軸O周りに図示時計回転方向に回動する側に操作力が付与される。
【0021】
また、ロック解除レバー12には、他側(図2の上側)の延出部の先端において幅方向に屈曲された当接片12bが形成されるとともに、該当接片12b及び前記ワイヤー取付片12aとの中間部において幅方向に屈曲された押圧片12cが形成されている。
【0022】
なお、ロック解除レバー12の当接片12bには、一方のフック部が天板部11dに係止された復帰用のスプリング23の他方のフック部が係止される。前記ロック解除レバー12は、このスプリング23により、前記操作力の解放時に回転軸O周りに図示反時計回転方向に回動する側に付勢力が付与される。
【0023】
前記ロック解除フック13は、板材にて弓形に成形されるとともに、前記側板部11aとの間で前記ロック解除レバー12の側面に当接する態様で、該ロック解除レバー12に対し前記回転軸Oに平行な回転軸周りに回動自在に連結されている。なお、ロック解除フック13は、一側(図2の下側)の延出部をロック解除レバー12から露出させて爪部13aを形成する。
【0024】
また、ロック解除フック13には、他側(図2の上側)の延出部の先端において幅方向に屈曲された当接片13bが形成されている。この当接片13bには、一方のフック部がロック解除レバー12に係止された復帰用のスプリング24の他方のフック部が係止される。そして、前記ロック解除フック13は、このスプリング24により、当接片13bがロック解除レバー12に当接するようにその回転軸周りに図示反時計回転方向に回動する側に付勢力が付与される。つまり、ロック解除フック13は、スプリング24により、前記ロック解除レバー12に対する相対位置が、当接片13bがロック解除レバー12に当接する所定の回動位置(以下、「所定基準回動位置」という)に復帰するように付勢されている。
【0025】
前記ロックブラケット14は、板材にて軸受形状に成形されるとともに、該ロックブラケット14に挿通された棒材の支持ピン25の両端が前記支持片22a,22bにそれぞれ支持されることで、前記ペダルブラケット11(側板部11a)に対し車両前後方向に延びる回転軸周りに回動自在に連結されている。
【0026】
なお、ロックブラケット14には、前記側板部11bに臨む態様で長手方向に直交する一側方向に延出する係止爪14aが形成されている。この係止爪14aは、前記ロックブラケット14の支持ピン25周りの回動を許容する態様で前記側板部11bに形成された長孔11fに遊挿される。
【0027】
また、ロックブラケット14には、長手方向に直交する他側(係止爪14aの反対側)方向に延出する台形状の係合部14bが形成されている。この係合部14bは、その前部で傾斜するように成形されたガイド面14cにより、先端に向かうに従い縮幅されている。
【0028】
さらに、ロックブラケット14には、一方のフック部がペダルブラケット11に係止された復帰用のスプリング26の他方のフック部が係止される。そして、前記ロックブラケット14は、このスプリング26により、係止爪14aがより深く前記長孔11fに挿入されるように、前記支持ピン25周りに回動する側に付勢力が付与される。なお、前記ロックブラケット14の係止爪14aが十分に深く前記長孔11fに挿入されているとき、前記係合部14bは、前記ロック解除レバー12の前記回転軸O周りの回動に伴う前記ロック解除フック13(爪部13a)の移動軌跡上に配置される(図3参照)。
【0029】
前記位置調整レバー15は、板材にて弓形に成形されるとともに、前記ロック解除レバー12の外側面に当接する態様で前記ペダルブラケット11に対し前記回転軸O周りに回動自在に連結されている。なお、前記位置調整レバー15には、一側(図2の下側)の延出部の先端において幅方向に屈曲された取付片15aが形成されている。
【0030】
また、位置調整レバー15には、他側(図2の上側)に延出する当接片15bが形成されている。そして、この当接片15bには、一方のフック部が天板部11dに係止された復帰用のスプリング27の他方のフック部が係止される。前記位置調整レバー15は、このスプリング27により、前記回転軸O周りに図示反時計回転方向に回動する側に付勢力が付与される。なお、前記位置調整レバー15は、その前方で前記ストッパ21bに対向しており、前記回転軸O周りの図示反時計回転方向への回動範囲が該ストッパ21bに当接するまでに規制されている(図3参照)。つまり、位置調整レバー15は、スプリング27により、ストッパ21bに当接する所定の回動位置に復帰するように付勢されている。
【0031】
そして、前記当接片15bには、前記スプリング23により付勢力の付与された前記ロック解除レバー12の当接片12bが当接する。つまり、前記位置調整レバー15がストッパ21bに当接して所定の回動位置にあるとき、前記ロック解除レバー12は、スプリング23により、当接片12bが当接片15bに当接する所定の回動位置(以下、「所定回動位置」という)に復帰するように付勢されている。
【0032】
前記位置調整フック16は、板材にて三つ葉形に成形されるとともに、前記位置調整レバー15の前記取付片15aに対し該取付片15aに直交する回転軸周りに回動自在に連結されている。なお、位置調整フック16は、その回転軸を中心とする径方向一側(図2の左側)に延出する係合片16aを有するとともに、径方向他側(図2の上側)に延出する位置調整係止部16bを有し、更に径方向他側(図2の下側)に延出する取付片16cを有する。そして、この取付片16cには、一方のフック部が前記位置調整レバー15に係止された復帰用のスプリング28の他方のフック部が係止される。前記位置調整フック16は、このスプリング28により、係合片16aが取付片16c側に向かうようにその回転軸周りに回動する側に付勢力が付与される。
【0033】
前記アジャスタリンク17は、板材にて扇形に成形されるとともに、前記側板部11a及び中板部11c間に橋渡しされる円筒状のシャフト17bにより前記ペダルブラケット11に対し前記回転軸O周りに回動自在に連結されている。このアジャスタリンク17は、複数段(3段)の回動位置において前記長孔11fに挿入された前記係止爪14aが選択的に嵌合される複数の係止部としてのロック孔17aを有する。これらロック孔17aは、前記回転軸Oを中心とする周方向に等角度間隔に配置されている。
【0034】
また、アジャスタリンク17は、前記ロック孔17aの外周側に長孔状の係合溝29を有するとともに、該係合溝29は、その内周側及び外周側にそれぞれ前記回転軸Oを中心とする円弧状の内壁面及び径方向への段付き形状の内壁面を形成する。すなわち、前記係合溝29の外周側の内壁面には、該係合溝29の後方側で径方向に延びる係合壁部としての一方の縦壁部29aから他方の縦壁部29bまでの中間部で、縦壁部29aから縦壁部29bに向かうに従い内周側に徐々に突出する斜面29cが形成されるとともに、該斜面29cの終端から急激に凹ませるように縦壁部29dが形成されている。また、前記係合溝29の外周側の内壁面には、前記縦壁部29bに沿って径方向外側に凹ませた長溝部29eが形成されている。なお、アジャスタリンク17には、縦壁部29aの近傍で前記係合溝29の外周側の内壁面に沿うように延びる板材からなるリターンブラケット30が固着されている。
【0035】
ここで、前記係合溝29は、前記位置調整フック16の係合片16aと係合する。すなわち、前記係合片16aが縦壁部29aから長溝部29eの手前までの範囲に位置するとき、前記係合溝29に挿入された前記係合片16aは、前記スプリング28に付勢されて前記係合溝29の外周側の内壁面又は前記リターンブラケット30に当接する(図3及び図8参照)。また、前記係合片16aが長溝部29eに位置するとき、前記係合片16aは、前記係合溝29の外周側の内壁面から解放されて、前記スプリング28に付勢され前記係合溝29から外れる(図9参照)。
【0036】
なお、前記アジャスタリンク17が、縦壁部29a側のロック孔17aに前記ロックブラケット14の係止爪14aが嵌合される1段(初段)の回動位置にあるとき、前記係合片16aは、前記縦壁部29aに対向するように設定されている(図3参照)。また、前記アジャスタリンク17が、中央のロック孔17aに前記ロックブラケット14の係止爪14aが嵌合される2段(中段)の回動位置にあるとき、前記係合片16aは、前記縦壁部29dに対向するように設定されている(図8参照)。さらに、前記アジャスタリンク17が、縦壁部29b側のロック孔17aに前記ロックブラケット14の係止爪14aが嵌合される3段(終段)の回動位置にあるとき、前記係合片16aは、前記長溝部29eに位置するように設定されている(図9参照)。このとき、前記係合片16aは、前記係合溝29の外周側の内壁面から解放されて、前記スプリング28に付勢され前記係合溝29から外れることは既述のとおりである。そして、位置調整フック16(係合片16a)は、アジャスタリンク17との間に間隙が設定されて該アジャスタリンク17との干渉が解消される。これに併せて、前記位置調整フック16は、位置調整係止部16bが前記スリット21aに嵌合されて前記位置調整レバー15ともども係止される。また、前記係合溝29から外れた係合片16aは、前記アジャスタリンク17が1段(初段)の回動位置へと回動する際に、前記リターンブラケット30に跳ね上げられる態様で案内されて前記スプリング28の付勢力に抗しつつ前記係合溝29に再び挿入される(図11参照)。
【0037】
前記シャフト17bには、その軸方向に間隔をおいて一対のアーム状のブラケット31a,31bが固着されるとともに、一方のブラケット31aには、一方のフック部が前記背板部11eに係止された復帰用のスプリング36の他方のフック部が係止される。前記アジャスタリンク17は、このスプリング36により、1段(初段)の回動位置側に向かうように、前記回転軸O周りに図示反時計回転方向に回動する側に付勢力が付与される。なお、前記アジャスタリンク17は、このスプリング36により、任意の段の回動位置において、前記ロックブラケット14の係止爪14a及び該係止爪14aが嵌合されるロック孔17aの間隙が吸収されるように付勢される。この付勢方向(回転方向)は、前記ブレーキペダル19等の踏み込み方向に一致しており、従って、前記アジャスタリンク17は、このスプリング36により、任意の段の回動位置において、前記係止爪14a及び前記ロック孔17aの間隙が前記ブレーキペダル19等の踏み込み方向で吸収されるように付勢されている。
【0038】
前記インタミリンク18は、前記側板部11a及び中板部11c間に橋渡しされる円筒状のロッド18aにより前記ペダルブラケット11にペダル位置調整時には固定され、ペダル踏み込み時には回動自在に連結されるとともに、該ロッド18aの長手方向に間隔をおいて固着された一対のアーム部18b,18cを有し、更に一方のアーム部18bの先端に回動自在に連結されたリンク部18dを有する。なお、アーム部18cには、ブレーキブースタ(図示略)が連結される。
【0039】
前記ブレーキペダル19は、前記一対のブラケット31a,31b間において、前記回転軸Oに平行な回転軸周りに回動自在に連結されるとともに、前記リンク部18dの先端において、前記回転軸Oに平行な別の回転軸周りに回動自在に連結されている。つまり、前記ブレーキペダル19は、リンク部18d及びブラケット31a,31bとともにリンク部18dの基端(アーム部18bの先端)及びブラケット31a,31bの各基端(回転軸O)間を固定節とする4節回転連鎖を構成する。そして、前記ブレーキペダル19は、前記回転軸O周りにブラケット31a,31b、即ちアジャスタリンク17が回動することでその位置が調整される。
【0040】
図12は、前記アジャスタリンク17の各段における回動位置とブレーキペダル19の位置との関係を概略的に示す側面図である。同図に実線で示したように、アジャスタリンク17が前述した1段(初段)の回動位置にあるとき、前記ブレーキペダル19は、4節回転連鎖の作動によって車両の最前方の位置即ちドライバーから最も離れた位置に配置される。一方、同図に2点鎖線で示したように、アジャスタリンク17が前述した3段(終段)の回動位置にあるとき、前記ブレーキペダル19は、4節回転連鎖の作動によって車両の最後方の位置即ちドライバーに最も近づいた位置に配置される。また、同図に破線で示したように、アジャスタリンク17が前述した2段(中段)の回動位置にあるとき、前記ブレーキペダル19は、4節回転連鎖の作動によって車両前後方向で中間の位置に配置される。以上により、前記ブレーキペダル19の位置が調整される。
【0041】
前記電子アクセルユニット20は、前記回転軸Oに平行な回転軸周りに前記中板部11cに回動自在に連結されるリンク32の先端に回動自在に連結されるとともに、前記アジャスタリンク17及び一方のブラケット31a間において、前記回転軸Oに平行な別の回転軸周りに回動自在に連結されている。つまり、前記電子アクセルユニット20は、アジャスタリンク17及びリンク32とともにアジャスタリンク17の基端(回転軸O)及びリンク32の基端間を固定節とする4節回転連鎖を構成する。そして、前記電子アクセルユニット20は、前記回転軸O周りにアジャスタリンク17が回動することでその位置が調整される。
【0042】
次に、本実施形態の動作について図3〜図11に従って説明する。なお、図3〜図11において、(a)は、調整等に係る機構を全体的に示す側面図であり、(b)(c)は、それぞれ前記アジャスタリンク17の係止機構及び位置調整機構を示す、図1の矢印A方向に見た模式図である。
【0043】
まず、図3(a)(b)(c)に示す状態を初期状態として説明する。なお、図3では、前記ロック解除レバー12への操作力が解放されており、前記アジャスタリンク17が1段(初段)の回動位置に係止される状態を示す。このとき、前記ロックブラケット14の係止爪14aは、縦壁部29a側のロック孔17aに嵌合される。また、前記位置調整レバー15は、前記ストッパ21bに当接する所定の回動位置にあり、前記ロック解除レバー12は、当接片12bが当接片15bに当接する前記所定回動位置にある。そして、前記位置調整フック16の係合片16aは、該位置調整フック16の連結された位置調整レバー15の回転方向で前記縦壁部29aに対向する。
【0044】
図4(a)(b)(c)に示すように、この状態で、矢印方向にペダル位置調整ワイヤーが引っ張られロック解除レバー12がロック解除フック13とともに回動すると、該ロック解除フック13の爪部13aがロックブラケット14のガイド面14cを押圧することで、該ロックブラケット14が跳ね上がるように前記支持ピン25周りに回動し、係止爪14aが対応するロック孔17aから外れて前記アジャスタリンク17の係止が解除される。同時に、ロック解除レバー12の押圧片12cが位置調整レバー15の斜面15cと接触する。以上により、前記アジャスタリンク17の係止が解除され、且つ、ロック解除レバー12による位置調整レバー15及び位置調整フック16を介したアジャスタリンク17の位置調整可能となる。
【0045】
図5(a)(b)(c)に示すように、この状態で、更に矢印方向にペダル位置調整ワイヤーが引っ張られロック解除レバー12がロック解除フック13とともに回動すると、該ロック解除フック13の爪部13aがロックブラケット14の係合部14bを通過する。このとき、位置調整レバー15は、ロック解除レバー12の押圧片12cにその斜面15cが押圧されることで回動し始め、アジャスタリンク17は、位置調整フック16の係合片16aに係合溝29の縦壁部29aが押圧されて回動・位置調整し始める。同時に、ロックブラケット14は、スプリング26の付勢力により図5(b)に示した矢印方向に回動し、回動し始めたアジャスタリンク17に係止爪14aを押し付ける。
【0046】
図6(a)(b)(c)に示すように、この状態で、更に矢印方向にペダル位置調整ワイヤーが引っ張られ、図5と同様にしてアジャスタリンク17の位置調整が進むと、アジャスタリンク17が2段(中段)の回動位置に到達することで、ロックブラケット14の係止爪14aは、中央のロック孔17aに嵌合可能となる。そして、ロックブラケット14は、スプリング26の付勢力により図6(b)に示した矢印方向に回動し、その係止爪14aを対応するロック孔17aに嵌合する。そして、前記アジャスタリンク17は、2段(中段)の回動位置に係止される。このとき、ロック解除フック13の爪部13aは、ロックブラケット14の係合部14bを既に通過していることからアジャスタリンク17の係止を解除し得ず、ロック解除レバー12は、位置調整レバー15及び位置調整フック16を介してアジャスタリンク17に係止され、ペダル位置調整ワイヤーがそれ以上は引っ張れなくなる。以上により、前記アジャスタリンク17の2段(中段)の回動位置への位置調整・係止が完了する。
【0047】
図7(a)(b)(c)に示すように、この状態で、ペダル位置調整ワイヤーが戻されると、スプリング23,27の付勢力により、ロック解除レバー12及び位置調整レバー15がそれぞれ戻される。このとき、位置調整レバー15は、前記ストッパ21bに当接・係止されて所定の回動位置に復帰する。同時に、位置調整レバー15に取り付けられた位置調整フック16は、アジャスタリンク17の係合溝29の斜面29cによってスプリング28の付勢力に抗して一旦跳ね上げられ、該スプリング28の付勢力により縦壁部29dに対向する位置で係合溝29の外周側の内壁面に当接する(図7(c)参照)。また、ロック解除レバー12に取り付けられたロック解除フック13は、その爪部13aがロックブラケット14の係合部14bに接触することで、スプリング24の付勢力に抗して図7(a)に示した矢印方向に回動しつつ該係合部14bを通過する。
【0048】
図8(a)(b)(c)に示すように、この状態で、ペダル位置調整ワイヤーが更に戻されると、スプリング23の付勢力により、ロック解除レバー12が更に戻される。このとき、ロック解除レバー12は、当接片12bが当接片15bに当接・係止されて前記所定回動位置に復帰する。また、ロック解除レバー12に取り付けられたロック解除フック13は、その爪部13aが係合部14bを通過することで、スプリング24の付勢力により図8(a)に示した矢印方向に回動し前記所定基準回動位置に復帰する。以上により、前記アジャスタリンク17の1段(初段)の回動位置から2段(中段)の回動位置への1段送りが完了する。
【0049】
なお、前記アジャスタリンク17の2段(中段)の回動位置から3段(終段)の回動位置への1段送りについても、上記に準じた動作(繰り返し動作)であるため、その説明を割愛する。
【0050】
図9(a)(b)(c)では、前記ロック解除レバー12への操作力が解放されており、前記アジャスタリンク17が3段(終段)の回動位置に係止される状態(アジャスタリンク17の2段(中段)の回動位置から3段(終段)の回動位置への1段送りが完了した状態)を示す。このとき、前記ロックブラケット14の係止爪14aは、縦壁部29b側のロック孔17aに嵌合される。前記位置調整レバー15は、前記ストッパ21bに当接する所定の回動位置にあり、前記ロック解除レバー12は、当接片12bが当接片15bに当接する前記所定回動位置にあることはいうまでもない。そして、前記位置調整フック16の係合片16aは、長溝部29eに位置することで、前記スプリング28に付勢されて図9(c)に示した矢印方向に回動し前記係合溝29から外れている。同時に、位置調整フック16は、位置調整係止部16bが前記スリット21aに嵌合されて前記位置調整レバー15ともども係止されている。
【0051】
図10(a)(b)(c)に示すように、この状態で、ペダル位置調整ワイヤーが引っ張られると、図5と同様にして係止爪14aが対応するロック孔17aから外れて前記アジャスタリンク17の係止が解除される。
【0052】
そして、図11(a)(b)(c)に示すように、アジャスタリンク17は、スプリング36の付勢力で1段(初段)の回動位置へと回動する。このとき、前記係合溝29から外れた位置調整フック16の係合片16aは、前記リターンブラケット30により、図11(c)に示した矢印方向に跳ね上げられて前記スプリング28の付勢力に抗しつつ前記係合溝29に再び挿入される。以上により、前記アジャスタリンク17の1段(初段)の回動位置への位置調整・係止が完了する。
【0053】
この状態で、ペダル位置調整ワイヤーが戻されると、図7〜図8と同様にして位置調整レバー15及びロック解除レバー12が戻される(図3参照)。以上により、前記アジャスタリンク17の3段(終段)の回動位置から1段(初段)の回動位置への段送り(2段送り)が完了する。
【0054】
なお、上述の態様で回動位置の調整されたアジャスタリンク17に併せて、前記ブレーキペダル19及び電子アクセルユニット20の位置が調整されることは既述のとおりである。
【0055】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、前記ロック解除フック13は、前記ロック解除レバー12の一側方向への回動に伴う前記所定基準回動位置における一体移動によって、一の段(1段又は2段)の回動位置にある前記アジャスタリンク17の対応する前記ロック孔17aに嵌合された前記ロックブラケット14の前記係止爪14aが当該ロック孔17aから外れるまで前記係合部14bを押圧した後に該係合部14bを通過する。そして、前記ロックブラケット14は、前記係止爪14aが一の段(1段又は2段)の回動位置から次の段(2段又は3段)の回動位置への回動を完了した前記アジャスタリンク17の対応する前記ロック孔17aに嵌合される。このように、前記ロック解除レバー12の一側方向への回動により、前記アジャスタリンク17の一の段(1段又は2段)の回動位置で前記係止爪14aが対応する前記ロック孔17aから外れるとともに、前記アジャスタリンク17の次の段(2段又は3段)の回動位置で前記係止爪14aが対応する前記ロック孔17aに嵌合される。そして、前記ロック解除レバー12に付与された操作力を前記位置調整レバー15及び前記位置調整フック16を介して前記アジャスタリンク17に伝達しこれに連動する態様で該アジャスタリンク17を一の段(1段又は2段)の回動位置から次の段(2段又は3段)の回動位置へと回動させることで、上述した一連の動作を単純な操作力の付与のみで作動させることができ、操作の煩わしさを解消することができる。なお、前記ロック解除レバー12は、前記アジャスタリンク17の一の段(1段又は2段)の回動位置で前記係止爪14aが対応する前記ロック孔17aから外れた後に前記係合部14bを通過することで、前記アジャスタリンク17の次の段(2段又は3段)の回動位置で対応する前記ロック孔17aに嵌合された前記係止爪14aを当該ロック孔17aから外すことはない。
【0056】
特に、前記アジャスタリンク17が次の段(2段又は3段)の回動位置への回動を完了すると同時に、前記係止爪14aが前記アジャスタリンク17の対応する前記ロック孔17aに嵌合され、前記ロック解除レバー12は、前記位置調整レバー15及び前記位置調整フック16を介して前記アジャスタリンク17に係止されそれ以上の一側方向への回動が規制されるため、前記ブレーキペダル19及び電子アクセルユニット20の位置調整において節度感のある操作フィーリングを得ることができる。
【0057】
なお、前記ロック解除レバー12は、前記ブレーキペダル19及び電子アクセルユニット20の位置が調整の前後において常に前記所定回動位置に復帰・配置される(いわゆる空振り機構)。従って、前記ロック解除レバー12に操作力を付与するペダル位置調整ワイヤーの位置を、前記ブレーキペダル19及び電子アクセルユニット20の調整位置に関わらず、固定することができる。また、操作力の付与は、前記ロック解除レバー12を一側方向に回動させる一側方向のみであるため、操作の紛らわしさを解消することができる。
【0058】
(2)本実施形態では、前記ロック解除フック13は、前記ロック解除レバー12の前記所定回動位置への復帰に伴い、前記ロックブラケット14の前記係合部14bに押圧されて前記所定基準回動位置への付勢に抗して回動しつつ該係合部14bを通過する。このため、前記ロック解除フック13は、前記ロックブラケット14による前記アジャスタリンク17の係止に影響を及ぼすことなく、前記ロック解除レバー12と一体で該ロック解除レバー12を前記所定回動位置へと復帰させることができる。
【0059】
(3)本実施形態では、前記アジャスタリンク17の3段(終段)の回動位置では、前記ロックブラケット14の前記係止爪14aが対応する前記ロック孔17aから外れることで、前記アジャスタリンク17は、前記スプリング36により付勢されて、1段(初段)の回動位置への回動を完了する。従って、前記ロック解除レバー12に操作力を付与し前記ロック解除フック13を介して前記ロックブラケット14の前記係止爪14aを対応する前記ロック孔17aから外すだけで、前記アジャスタリンク17を3段(終段)の回動位置から1段(初段)の回動位置へと回動させることができる。つまり、3段(終段)の回動位置から1段(初段)の回動位置までの間の他の段(2段)の回動位置を飛ばして1段(初段)の回動位置へと前記アジャスタリンク17を回動させることができる。
【0060】
(4)本実施形態では、前記アジャスタリンク17の任意の段の回動位置において、前記係止爪14a及び該係止爪14aが嵌合される前記ロック孔17a間には、それらの作動(アジャスタリンク17の係止)のために間隙が設定されている。この間隙は、前記アジャスタリンク17を介して位置決めされた前記ブレーキペダル19及び電子アクセルユニット20の踏み込み方向の間隙となり得る。本実施形態では、前記アジャスタリンク17は、前記スプリング36により、前記係止爪14a及び前記ロック孔17a間の間隙が前記ブレーキペダル19及び電子アクセルユニット20の踏み込み方向で吸収されるように付勢されることで、例えば前記ブレーキペダル19及び電子アクセルユニット20の踏み込みに対し操作機器(制動装置、加速装置)に応答遅れが生じて操作フィーリングが悪化したりすることを抑制できる。
【0061】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、アジャスタリンク17の複数のロック孔17aは、前記ロックブラケット14の係止爪14aを選択的に嵌合できるのであれば、相互に長孔状に繋がっていてもよい。
【0062】
・前記実施形態において、アジャスタリンク17は、3段(終段)の回動位置から1段(初段)の回動位置へと1段ずつ順番に送るようにしてもよい。
・前記実施形態において、アジャスタリンク17が係止される回動位置の段数は、2段であってもよいし、4段以上であってもよい。
【0063】
・前記実施形態においては、ブレーキペダル19及び電子アクセルユニット20の位置調整を、アジャスタリンク17等とともに4節回転連鎖を構成して行ったが、これらブレーキペダル19及び電子アクセルユニット20をアジャスタリンク17に直結して行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図。
【図2】同実施形態を示す分解斜視図。
【図3】(a)(b)(c)は、同実施形態を示す作動図。
【図4】(a)(b)(c)は、同実施形態を示す作動図。
【図5】(a)(b)(c)は、同実施形態を示す作動図。
【図6】(a)(b)(c)は、同実施形態を示す作動図。
【図7】(a)(b)(c)は、同実施形態を示す作動図。
【図8】(a)(b)(c)は、同実施形態を示す作動図。
【図9】(a)(b)(c)は、同実施形態を示す作動図。
【図10】(a)(b)(c)は、同実施形態を示す作動図。
【図11】(a)(b)(c)は、同実施形態を示す作動図。
【図12】同実施形態の動作を示す概略図。
【符号の説明】
【0065】
11…ペダルブラケット(ベース部材)、12…ロック解除レバー(解除レバー)、13…ロック解除フック(解除フック)、14…ロックブラケット(係止部材)、14a…係止爪、14b…係合部、15…位置調整レバー、16…位置調整フック、16a…係合片、16b…位置調整係止部、17…アジャスタリンク(調整部材)、17a…ロック孔(係止部)、19…ブレーキペダル(ペダル)、20…電子アクセルユニット(ペダル)、29…係合溝、29a,29d…縦壁部、29e…長溝部、30…リターンブラケット、36…スプリング(付勢部材)。
【出願人】 【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
【出願日】 平成18年11月9日(2006.11.9)
【代理人】 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣

【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠


【公開番号】 特開2008−123110(P2008−123110A)
【公開日】 平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願番号】 特願2006−304293(P2006−304293)