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【発明の名称】 切換レバー
【発明者】 【氏名】ロバート キッテン

【氏名】ヨアヒム メイヤー−クエイド

【氏名】ヘニンク コシュケ

【要約】 【課題】付加的な取付スペースおよび付加的なコストを必要とせずに、多数の機能装置を設けることができる切換レバーを創出する。

【構成】切換レバー10は、継手14の中において2つの自由度を有し、ハウジング11の中に枢支され、かつ切換部材18、19を操作するために出発位置から様々な方向へ偏位可能なグリップ12と、操作中の圧力点を解消しかつ/または所望の切換位置を保持するための機能装置とを備え、グリップ12において、ばね要素41、42がグリップ12を復帰させるためにグリップ12の出発位置に設けられている。このような切換レバーにおいて、機能装置が電気的に制御可能な油圧配列35により形成されており、この油圧配列が2つの正反対に対置される切換部材18、19を相互に連結し、これらの切換部材がグリップ12によって2つの逆方向の運動方向へ操作可能であることを考慮している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
継手(14)の中において2つの自由度を有し、ハウジング(11)の中に枢支され、かつ切換部材(18、19)を操作するために出発位置から様々な方向へ偏位可能なグリップ(12)と、操作中の圧力点を解消しかつ/または所望の切換位置を保持するための機能装置とを備え、前記グリップ(12)において、ばね要素(41、42)が前記グリップ(12)を復帰させるために前記グリップ(12)の出発位置に設けられている切換レバー(10)であって、
前記機能装置が電気的に制御可能な油圧配列(35)によって形成されており、この油圧配列が2つの好ましくは正反対に対置される切換部材(18、19)を相互に連結し、これらの切換部材が前記グリップ(12)によって2つの逆方向の運動方向へ操作可能であることを特徴とする切換レバー。
【請求項2】
前記油圧配列(35)が各切換部材(18、19)に割り当てられた油圧チャンバ(33、34)を備え、かつ両方の前記油圧チャンバ(33、34)が配管(36、37、51)を介して互いに連結されており、その中に絞りおよび/または遮断機構(55)が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の切換レバー。
【請求項3】
前記グリップ(12)から離れて対向する前記切換部材(18、19)の端部(44)が間接的または直接的に油圧ピストンを形成することを特徴とする請求項2に記載の切換レバー。
【請求項4】
前記油圧配列(35)が作動油で充填されており、かつ前記絞りおよび/または遮断機構が好ましくは電磁式に制御可能な弁によって前記配管の中に形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の切換レバー。
【請求項5】
前記油圧配列(35)が磁気レオロジーの液体で充填されており、かつ前記絞りおよび/または遮断機構が前記配管(36、37、51)を一箇所で少なくとも部分的に取り囲む電磁石(55)を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の切換レバー。
【請求項6】
前記油圧ピストンが前記油圧チャンバ(33、34)の内部に配置された円板(45)を備え、この円板が押圧ばね(41、42)によって前記油圧チャンバ(33、34)の中で軸線方向に負荷されて前記油圧チャンバの内肩部に支持され、かつ軸線方向に移動可能な前記切換部材(18、19)によって付勢可能であることを特徴とする請求項3に記載の切換レバー。
【請求項7】
前記切換部材(18、19)から離れて対向する前記油圧チャンバ(33、34)の端部の中にブシュ(36、37)が液密に挿入されており、作動された前記切換部材(18、19)の前記油圧ピストン(45)が前記ブシュの内端部に当接することを特徴とする請求項3から6までのいずれか一項に記載の切換レバー。
【請求項8】
前記油圧チャンバ(33、34)から突出する前記油圧配列(35)の前記ブシュ(36、37)の端部(39)が前記電磁石(55)によって少なくとも部分的に取り囲まれていることを特徴とする請求項5または7に記載の切換レバー。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、切換レバーに関する。
【背景技術】
【0002】
中央位置へグリップを復帰させるためのカルダン継手およびばね機構を備える切換レバーが知られている。この場合、カルダン継手周りには、一般的に押圧ばねによってストッパに押圧され、かつカルダン継手の回動点まで到達する4つのピン状の切換部材が配置されている。ストッパは、ハウジングに押圧されるピン状の切換部材に段差部を有する。グリップに、ピン状の切換部材まで到達するプレートが取り付けられている。グリップが偏位されると、プレートが切換部材に押圧され、かつ復帰力が働く。このような切換レバーで制御装置内の補助機能を利用者に感知可能にするために、復帰力ジャンプ(圧力点解消)および/または所定の位置での切換部材の保持(係止)のための付加的な機能装置が実現される。公知の純機械式切換レバーの場合、この種の機能装置は付加的なばね作動ピンまたは球形押圧部片によって実現されている。
【0003】
この場合の欠点は、それぞれの付加的な機械要素が取付スペースを必要とし、かつ付加的なコストを生ぜしめるので、圧力点または係止の機能を純機械式に実現することがその数において無制限に可能ではないことである。さらに、これらの機械要素の摩耗によって寿命が制限されている。構造要素の可変式取組みは不可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の課題は、本質的に付加的な取付スペースと、本質的に付加的なコストを必要とせずに、機能装置を多数設けることができる冒頭に挙げた形式の切換レバーを創出することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題を解決するために、前記形式の切換レバーに請求項1記載の特徴が考慮されている。
【0006】
本発明に係る措置によって、低摩擦の方法で、操作中の圧力点を解消しかつ/または選択された切換位置を保持するための機能装置が達成可能である切換レバーを実現することができる。
【0007】
請求項2記載の特徴は、好ましい方法で構造的に簡単に実施されることを考慮している。この場合、請求項3記載の特徴を設けることが好適である。
【0008】
請求項4記載の特徴が考慮された本発明の第1の実施形態に従って、簡単かつコスト的に好適な方法で絞りおよび/または遮断に利用される電磁式に制御可能な弁が設けられている。
【0009】
請求項5記載の特徴による本発明の好ましい第2の実施形態において、一方の切換部材から他方の切換部材への流れの絞りもしくは遮断のために簡単な方法で磁場に投じられる磁気レオロジーの液体が使用される。
【0010】
両実施形態の有利な構造上の構成は、請求項6〜8のうち一項または複数項の特徴から生じる。
【0011】
本発明のその他の詳細は以下の記述から読み取れる。以下の記述では、本発明を、図面に示した実施形態を利用してより詳しく記載および説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
好ましい実施形態に基づいて図面に示された切換レバー10は、ジョイスティックとも呼ばれるが、たとえば建設車両および建設装置の制御に利用される。
【0013】
切換レバー10は、ハウジング11と、前記ハウジング11に対して複数の、たとえば2つの自由度で移動可能もしくは旋回可能なハンドグリップ12を有する。ほぼ円筒形のハウジング11は、中心に詳しく図示しないカルダン継手14の固定継手部13を具備しており、このカルダン継手の移動可能な継手部15がハンドグリップ12のプレート16の下側に配置されている。カルダン継手14の固定継手部13は、ハウジング11の中央の止り穴凹所17の上部開放端部に固定されている。
【0014】
切換レバー10は、図示した実施形態において円周全体に均一に分配して配置された切換部材を具備しており、断面図には単に2つの互いに正反対に対置する切換部材18および19のみが示されている。この両方の他の切換部材は、同様に互いに正反対に対置され、かつ切換部材18および19に対して90°ずらして配置されている。切換部材18および19は、その他の図示しない切換部材と同様に、ピンの方式で形成されており、かつ軸線方向に沿って止り穴凹所17を取り囲むハウジング11の部分25の中に沈み込み、これらの切換部材は、その上部自由端部22、23によりハンドグリップ12のプレート16の下側の環状面21に対置されもしくは出発位置(図1)において軸方向に付勢されるようにこの環状面に当接する。
【0015】
そのハンドグリップ12に対置する環状面24から出発して、ハウジング部25は段付きの軸線方向に延伸する穴を設けており、この穴は切換部材を円周全体に均一に分配して配置されており、それらのうち単に両方の正反対に対置する穴26および27のみを図示している。穴26、27の上側部分に、環状面24上に突出する軸受ブシュ28、29が軸線方向に固定して取り付けられており、これらの軸受ブシュは、その内端部にシールリング31を介して穴肩部に対して密閉して保持されている。軸受ブシュ28、29は軸線方向に移動可能に切換部材18、19を収容する。これに続く小径の穴26および27の区間32の中で該当する切換部材18、19が直接案内されている。これらの切換部材により大きい直径を有する油圧配列35の油圧チャンバ33もしくは34が接続される。穴26もしくは27の油圧チャンバ33、34は、ハウジング11の下端部で開放されており、かつ雌ねじ穴を設けている。
【0016】
油圧チャンバ33、34の中に長いブシュ36、37がねじ止めされている。これらのブシュの内端部38はより小径であり、かつ油圧チャンバ33、34の中で圧縮ばね41もしくは42によって取り囲まれている。これらの圧縮ばねは一端で長いブシュ36、37の雄ねじに隣接する肩部43に、かつ他端で油圧チャンバ33、34と穴部32との間の環状肩部に支持される円板45に支持されている。この円板45の中に切換部材18もしくは19の小径の端部44が係合する。それによって、各切換部材18、19が、静止位置もしくは出発位置でハンドグリップ12に押圧されるように圧縮ばね41、42によって付勢されている。
【0017】
長いブシュ36、37の下端部39は、鍋状の要素47によって支持されたハウジング11から突出し、該鍋状の要素の中空部に、連結管51を介して互いに連結された長いブシュ36および37が延伸する。図は少なくとも部分的に、対応する油圧チャンバ内の90°だけ回転させた長いブシュの間に設けられた連結管52も示している。
【0018】
油圧配列35は油圧チャンバ33および34ならびに長いブシュ36および37およびそれらの連結管51の内部において作動液が充填されている。これは、図2によりハンドグリップ12が矢印Aの方向へ旋回される場合、切換部材18が軸線方向に沿って下方へ押圧されることを意味する。切換部材18の端部44が円板45の中へ係合し、かつ一緒に移動するので、この両方の要素は油圧チャンバ33の中で油圧ピストンとして作用し、その結果、油圧配列35の他端部で作動液が円板45によって切換部材19へ押圧され、かつこの切換部材を矢印Bの方向へ上方に押圧する。
【0019】
図示した実施形態において、作動液は油圧配列35およびそれに対して90°だけ回転して配置された油圧配列の中にある磁気レオロジーの液体である。油圧配列35の中の作動液の流れを制御するために、たとえば油圧配列35の右側に設けた長いブシュ37の下端部39周りに電磁石55が配置されている。この電磁石はブシュ37、36または油圧配列35の他方の領域をすべてまたは部分的に取り囲むことができる。電磁石55の磁場によって磁気レオロジーの液体の粘度を変化させることができる。言い換えれば、電磁石55によって発生された磁場と油圧配列35中における磁気レオロジーの液体の協働とによって形成された機能装置は、ハンドグリップ12の操作中に電磁場の発生によって入口の圧力点が発生されるように粘度を変化可能に制御することができる。磁気レオロジーの液体の電磁的影響のもう1つの可能性は、この液体が電磁石55の領域で実質的に固まるか剛性になるように電磁場が強く増大され、これが同時に油圧配列35の中の流れを遮断することである。この方法により、ここで左側の圧縮ばね41が切換部材18を出発位置へ押圧できないので、選択された切換位置(たとえば図2記載)が保持される。電磁場が無くなったとき、初めて切換部材18、19と共にハンドグリップ12がその出発位置に戻ることができる。
【0020】
これが、ハンドグリップ12の逆方向の移動時または90°だけ回転されたハンドグリップ12の移動時に達成可能であることは自明であり、これは連結管52もしくはその長いブシュの周りに位置された部分的に図示した電磁石56により生じることもできる。
【0021】
本発明の図示しない実施形態に従って、油圧配列35の中に作動油の形態を有する通常の作動液が使用されている。連結管51もしくは52における電磁石55もしくは56の代わりに、絞り弁および/または遮断弁が設けられており、これらを用いて、流路を狭めることによって圧力点を生じることや、連結管の遮断によって切換位置を保持することができる。
【0022】
図面上の表示は図示した断面に対して90°だけ回転した断面でも切換部材、油圧配列等の配列に関して同じになることは自明である。
【0023】
さらに、図示しない方法で、各々の機械機能および/または車両機能が、センサ装置によって誘導される信号を利用して実行され、これは電磁石、絞り弁もしくは遮断弁等の機能装置の電気的駆動にも当てはまることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】静止位置もしくは出発位置での本発明の好ましい実施形態による切換レバーの縦断面図である。
【図2】複数の切換位置の一つにおける図1記載の切換レバーである。
【出願人】 【識別番号】597076152
【氏名又は名称】アイティーティー マニュファクチュアリング エンタープライズィズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ITT Manufacturing Enterprises Inc.
【住所又は居所原語表記】1105 North Market Street Suite 1217 Wilmington Delaware 19801 United States of America
【出願日】 平成19年8月31日(2007.8.31)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳

【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳

【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一


【公開番号】 特開2008−65820(P2008−65820A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2007−225878(P2007−225878)