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【発明の名称】 標準時刻電波伝送・再放射システム、アンテナ回路および再放射装置
【発明者】 【氏名】染谷 薫

【要約】 【課題】建築物中に配置されたケーブルなどの導体を用いて標準時刻電波信号を伝送し、建築物の内部で再送信する。

【解決手段】建築物の外部に配置された筐体13に設けられた、標準時刻電波受信用のアンテナ回路は、標準時刻電波を受信するアンテナ部と、アンテナ部により受信された信号から、標準時刻電波の周波数成分を通過させるフィルタ回路と、フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、増幅器から出力された標準時刻電波信号を変調波として、発振器から発信された搬送波を変調して変調信号を生成する変調回路と、を有し、変調信号は、建築物の内部に配設された、テレビジョン信号を伝送する同軸ケーブルに、テレビジョン信号とともに伝送される。ブースター16に設けられた再放射装置は、変調信号を検波して、標準時刻電波信号を再生し、送信アンテナから再放射する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物の内部に配設され、電気信号を伝送する導体において、建築物の外部に配置されたアンテナ回路と接続される入力ポイント、および、当該入力ポイントと前記導体を介して電気的に接続された、建築物の内部に配置された再放射装置と接続される出力ポイントが設けられ、
前記アンテナ回路が、
長波帯の標準時刻電波を受信するアンテナ部と、
前記アンテナ部により受信された信号から、標準時刻電波の周波数成分を通過させるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器から出力された標準時刻電波信号を変調波として、発振器から発信された搬送波を変調して変調信号を生成する変調回路と、を有し、前記変調信号が導体を介して伝送され、
前記再放射装置が、
前記搬送波を中心周波数とする周波数成分を通過させるバンドパスフィルタ回路と、
バンドパスフィルタ回路からの変調信号を検波する検波回路と、
検波回路からの信号から、標準時刻電波の周波数成分を通過されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を有することを特徴とする標準時刻電波伝送・再放射システム。
【請求項2】
前記導体がテレビジョン信号を伝送するケーブルであり、
前記アンテナ回路が、前記テレビジョン信号と前記変調信号とを混合する混合器を備え、テレビジョン信号および変調信号が前記ケーブルを介して伝送されることを特徴とする請求項1に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
【請求項3】
前記再放射装置が、前記ケーブルの伝送経路上に配置されたブースター、分岐器およびテレビジョン端子を含む中継器の何れか1つ以上に設けられたことを特徴とする請求項2に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
【請求項4】
前記発振器からの搬送波の周波数が、前記ブースターおよび分岐器を通過する際に、前記変調信号が劣化しない程度に十分に高い周波数であることを特徴とする請求項2または3に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
【請求項5】
前記導体が、LANケーブルであることを特徴とする請求項1に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
【請求項6】
前記導体が、前記建築物を構成する鉄筋および鉄骨であることを特徴とする請求項1に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
【請求項7】
前記送信アンテナから再放射される標準時刻電波の電界が、
当該再放射される電波の電界−前記伝送経路における減衰<建築物外の標準時刻電波の電界
となるように、前記アンテナ回路の増幅器、および、前記再放射装置の増幅器の利得が制御されることを特徴とする請求項1ないし6の何れか一項に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
【請求項8】
前記アンテナ回路のアンテナ部が、直交して配置されたほぼ同一の構造の2つの巻線アンテナを有することを特徴とする請求項1ないし7の何れか一項に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
【請求項9】
建築物の内部に配設され、電気信号を伝送する導体において、建築物の外部に配置されたアンテナ回路と接続される入力ポイント、および、当該入力ポイントと前記導体を介して電気的に接続された、建築物の内部に配置された再放射装置と接続される出力ポイントが設けられ、前記アンテナ回路で受信された標準時刻電波が、前記再放射装置によって、建築物内に再放射されるように構成された標準時刻電波伝送・再放射システムにおいて、
長波帯の標準時刻電波を受信するアンテナ部と、
前記アンテナ部により受信された信号から、標準時刻電波の周波数成分を通過させるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器から出力された標準時刻電波信号を変調波として、発振器から発信された搬送波を変調して変調信号を生成する変調回路と、を備えたことを特徴とするアンテナ回路。
【請求項10】
建築物の内部に配設され、電気信号を伝送する導体において、建築物の外部に配置されたアンテナ回路と接続される入力ポイント、および、当該入力ポイントと前記導体を介して電気的に接続された、建築物の内部に配置された再放射装置と接続される出力ポイントが設けられ、前記アンテナ回路で受信された標準時刻電波が、前記再放射装置によって、建築物内に再放射されるように構成された標準時刻電波伝送・再放射システムにおいて、
前記アンテナ回路において生成された、標準時刻電波信号を変調波として、発振器から発信された搬送波を変調した変調信号を含む信号を、前記出力ポイントで取得して、前記搬送波を中心周波数とする周波数成分を通過させるバンドパスフィルタ回路と、
バンドパスフィルタ回路からの変調信号を検波する検波回路と、
検波回路からの信号から、標準時刻電波の周波数成分を通過されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を備えたことを特徴とする再放射装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄筋や鉄骨などの遮蔽部材が用いられた建造物内で、標準時刻電波を再送信するシステム、アンテナ回路および再放射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、日本およびドイツ、イギリス、スイスなどにおいては、時刻情報を含む標準時刻電波が送出されている。たとえば、日本では、福島県および佐賀県の送信所から、それぞれ、40kHzおよび60kHzの振幅変調された標準時刻電波が送出されている。標準時刻電波は、年月日時分を含む情報(タイムコード)を含み、1周期60秒で送出されるようになっている。
【0003】
タイムコードを含む標準時刻電波を受信し、受信した標準時刻電波からタイムコードを取り出して、時刻を修正することができる時計(電波時計)が実用化されている。図12(a)は、電波時計の構成例を示すブロックダイヤグラムである。図12に示すように、電波時計は、CPU120、入力部121、表示部122、ROM123、RAM124、受信回路134、計時回路部125および発振回路部126を備える。
【0004】
CPU120は、所定のタイミングで、或いは、入力部121から入力された操作信号に応じてROM123に格納されたプログラムを読み出して、RAM124に展開し、当該プログラムに基づいて、電波時計を構成する各部への指示やデータの転送などを実行する。具体的には、たとえば所定時間毎に受信回路134を制御して標準時刻電波を受信させて、受信回路134からのタイムコードの信号に基づいて計時回路部125で計時される現在時刻データを修正する処理や、計時回路部125によって計時された現在時刻を表示部122に転送する処理などを実行する。
【0005】
入力部121は、電波時計の各種機能の実行を指示するためのスイッチを含み、スイッチが操作されると、対応する操作信号をCPU120に出力する。表示部122は、文字盤やCPU120によって制御されたアナログ指針機構、液晶パネルを含み、計時回路部125によって計時された現在時刻を表示する。ROM123は、電波時計を動作させ、また、所定の機能を実現するためのシステムプログラムやアプリケーションプロググラム、データなどを記憶する。RAM124は、CPU120の作業領域として用いられ、ROM123から読み出されたプログラムやデータ、CPU120にて処理されたデータなどを一時的に記憶する。
【0006】
受信回路134は、アンテナ回路132を含み、アンテナ回路132にて受信された信号から所定の周波数の信号を取り出して、取り出された信号をCPU120に出力する。計時回路部125は、発振回路部126から入力される信号を計数して現在時刻を計時し、現在時刻データをCPU120に出力する。発振回路部126は、常時一定周波数のクロック信号を出力する。
【0007】
図12(b)に示すように、受信回路134は、標準時刻電波を受信可能なアンテナ回路132、アンテナ回路132により受信された標準時刻電波の信号(標準時刻電波信号)のノイズを除去するフィルタ回路135、フィルタ回路135の出力を増幅する増幅回路136、標準時刻電波信号のみを取り出すためのバンドパスフィルタ(BPF)137および包絡線検波などによって振幅変調された標準時刻電波信号を復調する復調回路138を備え、復調回路138によって復調された信号に含まれるタイムコードがCPU120に出力され、CPU120がタイムコードに基づいて時刻を修正する。
【特許文献1】WO02/014962公報(特願2002−520030号再公表公報)
【特許文献2】特開2004−15453号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
標準時刻電波は、いわゆる長波帯の電波であるため、鉄筋や鉄骨を含む建築物の内部では、鉄筋や鉄骨が遮蔽部材として作用して、その受信が不可能となることが多い。したがって、鉄筋や鉄骨を含む建築物の内部の電波時計は、標準時刻電波を受信できず、時刻の修正ができないという問題点があった。
【0009】
そこで、標準時刻電波を建築物の上部などに設けられたアンテナで受信し、建築物内部に伝送して再放射する技術が提案されている。たとえば、特許文献1には、建築物の屋上に設置されたアンテナにより長波の標準時刻電波を受信し、受信された標準時刻電波が、建築物内部に、たとえば、各フロアでループ状に配置されたケーブルより、極微弱電波として放射されるようなシステムが開示されている。
【0010】
また、特許文献2には、建築物の内部に配設されたテレビジョン信号の伝送用のケーブルに、標準時刻電波の信号を重畳して伝送させるシステムが開示されている。
【0011】
しかしながら、特許文献1に開示されたシステムでは、建築物内に極微弱電波を放射するようなケーブルを、たとえば、フロアでループ状に配置する必要がある。したがって、ケーブル配設のための大掛かりな工事が必要であり、既に建てられた建築物にこのようなケーブルを配設するのは非常に困難であるという問題点があった。また、特許文献2に示す技術においても、テレビ信号を伝送するケーブルにおいて、確実に標準時刻電波信号を伝送し、再送信用のアンテナに到達させるのは容易ではないという問題点があった。
【0012】
本発明は、建築物中に配置されたケーブルなどの導体を用いて標準時刻電波信号を伝送し、建築物の内部で再送信することができる標準時刻電波伝送・再放射システム、アンテナ回路および再放射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的は、建築物の内部に配設され、電気信号を伝送する導体において、建築物の外部に配置されたアンテナ回路と接続される入力ポイント、および、当該入力ポイントと前記導体を介して電気的に接続された、建築物の内部に配置された再放射装置と接続される出力ポイントが設けられ、
前記アンテナ回路が、
長波帯の標準時刻電波を受信するアンテナ部と、
前記アンテナ部により受信された信号から、標準時刻電波の周波数成分を通過させるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器から出力された標準時刻電波信号を変調波として、発振器から発信された搬送波を変調して変調信号を生成する変調回路と、を有し、前記変調信号が導体を介して伝送され、
前記再放射装置が、
前記搬送波を中心周波数とする周波数成分を通過させるバンドパスフィルタ回路と、
バンドパスフィルタ回路からの変調信号を検波する検波回路と、
検波回路からの信号から、標準時刻電波の周波数成分を通過されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を有することを特徴とする標準時刻電波伝送・再放射システムにより達成される。
【0014】
好ましい実施態様においては、前記導体がテレビジョン信号を伝送するケーブルであり、前記アンテナ回路が、前記テレビジョン信号と前記変調信号とを混合する混合器を備え、テレビジョン信号および変調信号が前記ケーブルを介して伝送される。
【0015】
また、好ましい実施態様においては、再放射装置が、前記ケーブルの伝送経路上に配置されたブースター、分岐器およびテレビジョン端子を含む中継器の何れか1つ以上に設けられる。
【0016】
より好ましい実施態様において、前記発振器からの搬送波の周波数は、前記ブースターおよび分岐器を通過する際に、前記変調信号が劣化しない程度に十分に高い周波数である。
【0017】
別の好ましい実施態様において、前記導体は、LANケーブルである。
【0018】
さらに別の好ましい実施態様において、前記導体は、前記建築物を構成する鉄筋および鉄骨である。
【0019】
また、好ましい実施態様においては、前記送信アンテナから再放射される標準時刻電波の電界が、
当該再放射される電波の電界−前記伝送経路における減衰<建築物外の標準時刻電波の電界
となるように、前記アンテナ回路の増幅器、および、前記再放射装置の増幅器の利得が制御される。
【0020】
さらに別の好ましい実施態様においては、前記アンテナ回路のアンテナ部が、直交して配置されたほぼ同一の構造の2つの巻線アンテナを有する。
【0021】
また、本発明の目的は、建築物の内部に配設され、電気信号を伝送する導体において、建築物の外部に配置されたアンテナ回路と接続される入力ポイント、および、当該入力ポイントと前記導体を介して電気的に接続された、建築物の内部に配置された再放射装置と接続される出力ポイントが設けられ、前記アンテナ回路で受信された標準時刻電波が、前記再放射装置によって、建築物内に再放射されるように構成された標準時刻電波伝送・再放射システムにおいて、
長波帯の標準時刻電波を受信するアンテナ部と、
前記アンテナ部により受信された信号から、標準時刻電波の周波数成分を通過させるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器から出力された標準時刻電波信号を変調波として、発振器から発信された搬送波を変調して変調信号を生成する変調回路と、を備えたことを特徴とするアンテナ回路により達成される。
【0022】
また、本発明の目的は、建築物の内部に配設され、電気信号を伝送する導体において、建築物の外部に配置されたアンテナ回路と接続される入力ポイント、および、当該入力ポイントと前記導体を介して電気的に接続された、建築物の内部に配置された再放射装置と接続される出力ポイントが設けられ、前記アンテナ回路で受信された標準時刻電波が、前記再放射装置によって、建築物内に再放射されるように構成された標準時刻電波伝送・再放射システムにおいて、
前記アンテナ回路において生成された、標準時刻電波信号を変調波として、発振器から発信された搬送波を変調した変調信号を含む信号を、前記出力ポイントで取得して、前記搬送波を中心周波数とする周波数成分を通過させるバンドパスフィルタ回路と、
バンドパスフィルタ回路からの変調信号を検波する検波回路と、
検波回路からの信号から、標準時刻電波の周波数成分を通過されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を備えたことを特徴とする再放射装置により達成される。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、建築物中に配置されたケーブルなどの導体を用いて標準時刻電波信号を伝送し、建築物の内部で再送信することができる標準時刻電波伝送・再放射システム、アンテナ回路および再放射装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる標準時刻電波伝送・再放射システムの概略を示す図である。図1に示すように、鉄骨および鉄筋を含む建築物10のたとえば屋上に、テレビジョン電波を受信するテレビジョン電波用アンテナ12が立設されている。テレビジョン電波用アンテナ12の軸には、長波である標準時刻電波を受信するアンテナ回路14が収容された筐体13が取り付けられている。
【0025】
テレビジョン電波用アンテナ12から建築物10の内部に同軸ケーブル(たとえば、符号15参照)が延び、同軸ケーブルによりテレビジョン信号が伝送される。同軸ケーブルには、信号を増幅するブースター16や、信号を分岐させる分岐器18、26が接続される。たとえば、分岐器18は、テレビジョン端子22に延びる同軸ケーブル19と、他の分岐器26に延びる同軸ケーブル20と接続され、信号をこの2つのケーブルに分岐して伝送させる。
【0026】
また、建築物10の壁面にはテレビジョン端子22、28、30が設けられ、テレビジョン端子(たとえば、テレビジョン端子22)とテレビジョン受信機(TV受信機)24とを同軸ケーブルで接続することにより、TV受信機24は、テレビジョン放送を受信して映像や音声を再生することができる。また、本実施の形態においては、ブースター16からアンテナ回路14にて受信された標準時刻電波が再放射され、室内に配置された時計32の時刻を修正することができるようになっている。
【0027】
図2(a)に示すように、テレビジョン電波用アンテナ12の軸33には筐体13が取り付けられる。筐体の内部には、複数の標準時刻電波受信用のアンテナを含むアンテナ回路14が収容される。図2(b)は、本実施の形態にかかる筐体13を上から見た概略図である。図2(b)に示すように、本実施の形態においては、設置方向に依存しないように、ほぼ同一の構造の2つの40kHz用の巻き線アンテナ34−1、34−2を直交させて設置するとともに、ほぼ同一の構造の2つの60kHz用の巻き線アンテナ36−1、36−2を直交させて設置している。2つの40kHz用アンテナを直交させるとともに、2つの60kHz用アンテナを直交させて配置することにより、40kHz、60kHzの何れの標準時刻電波についても、筐体13の設置方向に依存せずに、適切に標準時刻電波の受信が可能となる。
【0028】
なお、第1の実施の形態においては、平面図でみたとき、アンテナ34−1、34−2、36−1、36−2が十字を形成されているが、アンテナの配置はこれに限定されず、アンテナ34−1、34−2が直交し、同じ位置関係でアンテナ36−1、36−2が直交し、アンテナ34−1、34−2の組と、アンテナ36−1、36−2の組とが縦方向に配置されても良い。或いは、それぞれの組が他の態様で配置されても良い。
【0029】
次に、本実施の形態にかかるアンテナ回路について説明する。本実施の形態においては、アンテナ回路14によって、テレビジョン信号に、標準時刻電波信号を重畳して、テレビジョン信号用の同軸ケーブルに伝送している。同軸ケーブルにテレビジョン信号とともに電源が供給される場合がある。特に、同軸ケーブルに電源が供給される場合には、同軸ケーブルにおいて、低周波領域のインピーダンスが著しく低くなることがある。
【0030】
したがって、長波帯の伝送、つまり、標準時刻電波信号をそのまま同軸ケーブルにテレビジョン信号とともに伝送すると、大きなロスが生じる可能性がある。同軸ケーブルに電源が供給されない場合でも、低周波領域のインピーダンスが低い場合には同様の問題が生じる。そこで、本実施の形態においては、標準時刻電波信号で変調した変調信号を生成し、この変調信号を伝送することで、上述した問題を回避している。
【0031】
図3は、本実施の形態にかかるアンテナ回路の構成の例を示すブロックダイヤグラムである。図3に示すように、本実施の形態にかかるアンテナ回路14は、40kHz用のアンテナ34−1、34−2、当該40kHz用のアンテナからの信号を増幅する増幅器38−1、38−2、60kHz用のアンテナ36−1、36−2、当該60kHz用のアンテナからの信号を増幅する増幅器40−1、40−2、増幅器38−1、38−1の出力を合成する加算器42、増幅器40−1、40−2の出力を合成する加算器44、加算器42からの出力を受け入れ、40kHzの信号を通過させるローパスフィルタ46、加算器44からの信号を受け入れ、60kHzの信号を通過させるローパスフィルタ48、40kHzフィルタ46および60kHzフィルタ48の出力を加算する加算器50、利得調整可能な増幅器(AGC増幅器)52、自動利得調整回路(AGC回路)54、発振器56、発振器56を搬送波、AGC増幅器52の信号を変調波として変調信号を生成する変調回路58、変調信号を通過させるフィルタ回路60、並びに、フィルタ回路60を経た変調信号とテレビジョン信号とを混合する混合器62を備えている。
【0032】
40kHz用アンテナ34−1、34−2で受信された電波は、それぞれ、増幅器38−1、38−2で増幅されてから加算器42にて合成され、40kHzフィルタ46によって不要な周波数成分が除去される。同様に、60kHz用アンテナ36−1、36−2で受信された電波は、それぞれ、増幅器40−1、40−2で増幅されてから加算器44で合成され、60kHzフィルタ48によって不要な周波数成分が除去される。ここで、フィルタ46、48の前段に増幅器38−1、38−2、40−1、40−2を配置しているのは、以下の理由による。アンテナのインピーダンスが高いため、直接フィルタと接続できないこと、および、NF(Noise Figure)劣化の影響を減らすためある程度の増幅が必要であること、である。
【0033】
40kHzフィルタ46および60kHzフィルタ48の出力は、加算器50で合成されて、AGC増幅器52に出力される。AGC増幅器52を利用するのは以下の理由による。すなわち、アンテナ入力レベルが大きいときに、固定増幅であると増幅器が飽和状態となり信号が劣化するため、これを防止するためである。
【0034】
発振器56は、所定の周波数fの搬送波を出力する。変調回路58は、AGC増幅器52の出力を変調波として、変調信号を生成して出力する。本実施の形態においては、標準時刻電波信号の状態をできるだけそのまま送るために、所定の周波数fの搬送波を標準時刻電波信号がそのまま変調している。変調方式としては、AM(振幅変調)、FM(周波数変調)、PM(位相変調)、パルス変調、ディジタル変調などを適用することができるが、本実施の形態では、変調スペクトルの狭いAMを採用している。
【0035】
図4(a)に示すように、AGC増幅器52の出力は、標準時刻電波の周波数のままの信号である。これに、図4(b)に示す十分に高い周波数を有する搬送波を、図4(a)に示す信号を変調波として変調することにより、図4(c)に示すように、標準時刻電波信号で変調された変調信号を得ることができる。変調信号は、フィルタ60において雑音を除去され、混合器62に与えられる。混合器62は、変調信号と、テレビジョン信号とを混合して同軸ケーブルに出力する。
【0036】
次に、本実施の形態にかかるブースターについて説明する。図5は、本実施の形態にかかるブースターの構成例を示すブロックダイヤグラムである。図5に示すように、ブースター16は、テレビジョン信号を増幅するテレビジョン信号用ブースター64、周波数fを中心周波数とするバンドパスフィルタ(BPF)66、検波回路68、40kHzの信号を通過させるローパスフィルタ(40kHzフィルタ)70、60kHzの信号を通過させるローパスフィルタ(60kHzフィルタ)72、加算器74、利得調整可能な増幅器(AGC増幅器)76、AGC回路78およびループアンテナ80を有している。
【0037】
テレビジョン信号は、テレビジョン信号用ブースター64によってその信号強度が増大され、さらに同軸ケーブルを介して、分岐器などに送出される。その一方、BPF66〜AGC増幅器76によって、標準時刻電波信号が得られて、ループアンテナ80から再放射される。
【0038】
図3に示す混合器62によって、テレビジョン信号と、標準時刻電波信号の変調信号とが混合されて、同軸ケーブル中に伝送される。したがって、変調信号の搬送波の周波数である周波数fのBPF66が、変調信号を取り出して、取り出された変調信号を検波回路68に与える。検波回路68は、変調信号を復調する。検波回路68においては、ダイオード検波(包絡線検波)、ピークホールド、同期検波、擬似同期検波などを適用することができる。復調された信号は、40kHzフィルタ70、60kHzフィルタ72に与えられ、不要な周波数成分が除去される。40kHzフィルタ70の出力および60kHzフィルタ72の出力は、加算器74により合成されて、AGC増幅器76に与えられる。
【0039】
AGC増幅器76においては、過剰な出力とならないようにAGC回路78により利得が制御された状態で増幅され、増幅された信号がループアンテナ80に出力される。これにより、ループアンテナ80から、標準時刻電波が再放射される。電波時計32においては、アンテナが上記標準時刻電波を受信することにより、その時刻を修正することができる。
【0040】
本実施の形態によれば、標準時刻電波信号を増幅してそのまま変調波として使用し、変調信号を生成することにより、ブースターにおいて信号を再生(検波・復調)したときに、周波数を同じに再生することが可能である。また、位相も安定して一定に保てるため、再生された信号が、外部の標準時刻電波と合成される場合であっても、干渉によりデータが壊されることがない。つまり、標準時刻電波で変調して変調信号を生成して伝送し、これを検波することにより、周波数や位相を変化させることなく、標準時刻電波を再度得ることができる。
【0041】
また、本実施の形態によれば、導体としてテレビジョン信号を伝送する同軸ケーブルを利用し、同軸ケーブルによる伝送経路上に配置されるブースターに、再放射装置を設けている。したがって、建築物の既存の設備を利用して最小限の工事で、標準時刻電波信号を伝送し再放射するシステムを構築することが可能となる。
【0042】
次に、本実施の形態にかかる標準時刻電波伝送・再放射システムにおける増幅器の利得について説明する。図6は、建築物の窓からの距離と利得との関係の例を示すグラフである。図6に示すように、建築物の外部からの標準時刻電波は、ビルの付近(約50cm程度)から減衰を開始する。これは、標準時刻電波が、建築物の鉄骨や鉄筋の影響を受けていると考えられる。たとえば、図6に示すように、ビル内2mの位置では、標準時刻電波に30dBほどの劣化が生じる。したがって、たとえば、電力を再放射する再放射装置(第1の実施の形態ではブースターに設けられている)からの信号(電波)が、建築物の外部のアンテナに帰還される量は、図6に示すようになると考えられる。発振を防止するためには、再放射装置からの電波の帰還ループで増幅度が「1」未満であれば良いことから、建築物の中の電界は、表の電界と比較して以下の式が成立していれば良い。
【0043】
(建築物の中の電界)−(建築物の減衰)<(表の電界)
ここに建築物の中の電界とは、建築物内の再放射用のアンテナから再放射される電波の電界、建築物の減衰とは伝送経路における減衰、表の電界とは、建築物外に配置された受信アンテナにより受信される、建築物の外部からの標準時刻電波の電界をいう。具体的には、アンテナ入力60dBμV/mの電界では、建築物の中で壁や窓から2mの位置の条件で90dBμV/mになるような電波まで放射することができる。図7は、アンテナ34、36から、再放射装置における再放射用のアンテナ80までの減衰を説明するための図である。図7において、受信アンテナ34、36におけるロス(アンテナ利得係数)をA(dB)、アンテナ回路などにおける入力増幅(符号701参照)をα(dB)、同軸ケーブル、ブースター、分岐器など伝送部分(符号702参照)におけるロスをB(dB)、再放射装置における出力増幅(符号703参照)をβ(dB)、再放射用のアンテナ80におけるロス(再放射用アンテナの利得係数)をC(dB)と考えると、再放射用のアンテナ80の送信電力Pは、以下の式で表される。
【0044】
P=入力電界+A+B+C+α+β
具体的に、入力電界:60dBμV/m、A:−30dB、α:60dB、B:−15dB、β:25dB、C:−30dBとすると、送信電力Pは以下のようになる。
【0045】
P=60−30−15−30+60+25=70(dBμV)
電波時計の受信可能な電界は、おおよそ50〜55dBμV/m以上である。したがって、上記電界で標準時刻電波を再放射すれば、たとえば、建築物の内部の部屋が5m四方以内と考えて、再放射用のアンテナから5m離間した位置で、70−14=56dBμV/mと、電波時計が受信できる十分な電界を供給することができる。しかも、この電界でアンテナ入力部に戻ったとしても、発振することはなく問題は生じない。
【0046】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態においては、ブースターを中継器として、当該中継器に標準時刻電波再放射のための回路要素を含む再放射装置を設けたが、第2の実施の形態においては、分岐器を中継器として、当該中継器に、標準時刻電波再放射のための回路要素を含む再放射装置を設けている。図8は、第2の実施の形態にかかる分岐器の構成例を示すブロックダイヤグラムである。図8に示すように、本実施の形態にかかる分岐器18は、テレビジョン信号用分岐器82、BPF66、検波回路68、40kHzフィルタ70、60kHzフィルタ72、加算器74、AGC増幅器76、AGC回路78およびループアンテナ80を有する。BPF66〜ループアンテナ80は、図5に示す第1の実施の形態にかかるブースターに設けられていたものと同様である。また、テレビジョン信号用分岐器82は、同軸ケーブル83を伝送してきた信号を、同軸ケーブル84、85のそれぞれに出力する。
【0047】
第2の実施の形態にかかる分岐器18において、BPF66〜AGC増幅器76によって、標準時刻電波信号が得られて、ループアンテナ80から再放射される。より詳細には、変調信号の搬送波の周波数である周波数fのBPF66が、変調信号を取り出して、取り出された変調信号を検波回路68に与える。検波回路68は、変調信号を復調する。検波回路68においては、ダイオード検波(包絡線検波)、ピークホールド、同期検波、擬似同期検波などを適用することができる。復調された信号は、40kHzフィルタ70、60kHzフィルタ72に与えられ、不要な周波数成分が除去される。40kHzフィルタ70の出力および60kHzフィルタ72の出力は、加算器74により合成されて、AGC増幅器76に与えられる。
【0048】
AGC増幅器76においては、過剰な出力とならないようにAGC回路78により利得が制御された状態で増幅され、増幅された信号がループアンテナ80に出力される。これにより、ループアンテナ80から、標準時刻電波が再放射される。電波時計32においては、アンテナが上記標準時刻電波を受信することにより、その時刻を修正することができる。
【0049】
第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、標準時刻電波信号を増幅してそのまま変調波として使用して変調信号を生成することにより、信号を分岐器において再生(検波・復調)したときに、周波数を同じに再生することが可能である。また、位相も安定して一定に保てるため、再生された信号が、外部の標準時刻電波と合成される場合であっても、データが壊されることがない。つまり、標準時刻電波で変調して変調信号を生成して伝送し、これを検波することにより、周波数や位相を変化させることなく、標準時刻電波を再度得ることができる。
【0050】
また、第2の実施の形態においても、導体としてテレビジョン信号を伝送する同軸ケーブルを利用し、同軸ケーブルによる伝送経路上に配置される分岐器に、再放射装置を設けている。したがって、建築物の既存の設備を利用して最小限の工事で、標準時刻電波信号を伝送し再放射するシステムを構築することが可能となる。
【0051】
第3の実施の形態においては、テレビジョン端子を中継器として、当該中継器に、標準時刻電波再放射のための回路要素を含む再放射装置を設けている。図9は、第3の実施の形態にかかるテレビジョン端子の構成例を示すブロックダイヤグラムである。図9に示すように、本実施の形態にかかるテレビジョン端子22においては、同軸ケーブル87を介して出力端子86に、信号が伝送されるようになっている。さらに、テレビジョン端子22は、BPF66、検波回路68、40kHzフィルタ70、60kHzフィルタ72、加算器74、AGC増幅器76、AGC回路78およびループアンテナ80を有する。BPF66〜ループアンテナ80は、図5および図8に示すブースターおよび分岐器にそれぞれ設けられていたものと同様である。
【0052】
第3の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、標準時刻電波信号を増幅してそのまま変調波として使用して変調信号を生成することにより、信号をテレビジョン端子において再生(検波・復調)したときに、周波数を同じに再生することが可能である。また、位相も安定して一定に保てるため、再生された信号が、外部の標準時刻電波と合成される場合であっても、データが壊されることがない。つまり、標準時刻電波で変調して変調信号を生成して伝送し、これを検波することにより、周波数や位相を変化させることなく、標準時刻電波を再度得ることができる。
【0053】
また、第3の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、導体としてテレビジョン信号を伝送する同軸ケーブルを利用し、同軸ケーブルによる伝送経路上に配置されるテレビジョン端子に、再放射装置を設けている。したがって、建築物の既存の設備を利用して最小限の工事で、標準時刻電波信号を伝送し再放射するシステムを構築することが可能となる。
【0054】
なお、上記第1〜第3の実施の形態において、搬送波の周波数fは、変調信号が、テレビジョン信号用ブースター64、テレビジョン信号用分岐器82を、あまり劣化することなく通過できる程度に十分に高い。これにより、第1の実施の形態において、標準時刻電波を再放射するブースター16の前段(当該ブースターより信号経路において上流側)に、他のブースターや分岐器が設けられていても、変調信号は当該他のブースターや分岐器を通過して、ブースター16に伝達することができる。また、第2の実施の形態、第3の実施の形態においても、標準時刻電波を再放射する分岐器18、テレビジョン端子22の前段に、ブースター、他の分岐器が設けられていても、変調信号は、ブースターや他の分岐器を通過して、分岐器18やテレビジョン端子22に伝達することができる。
【0055】
さらに、TV受信機の近傍に配置され、テレビジョン端子の出力端子からのテレビジョン信号を増強する卓上ブースターを中継器として、当該中継器に、標準時刻電波再放射のための回路要素を含む再放射装置を設けても良い。このような卓上ブースターは、図5に示すブースターとほぼ同様の構成を備える。卓上ブースターは、テレビジョン端子の出力端子からの信号を受け入れ、テレビジョン信号用ブースター(図5の符号64参照)、テレビジョン信号の信号強度を増大させる。その一方、BPF66、検波回路68、40kHzフィルタ70、60kHzフィルタ72、加算器74、AGC増幅器76、AGC回路78およびループアンテナ80により、標準時刻電波信号が再生され、ループアンテナ80から再放射される。
【0056】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【0057】
上記実施の形態においては、ブースター、分岐器、テレビジョン端子、卓上ブースターのそれぞれを中継器として使用し、当該中継器に、標準時刻電波を再放射するための回路要素を含む再放射装置を設けて、当該標準時刻電波を放射(送信)する機能を持たせたが、これらの機器に限定されるものではなく、テレビジョン信号および変調信号を伝送する同軸ケーブルに、標準時刻電波を再放射するための回路要素(図5におけるBPF66〜ループアンテナ80)を備えた再放射装置を接続すればよい。
【0058】
また、前記実施の形態においては、ループアンテナ80を使用して、標準時刻電波を再放射しているが、アンテナの形状はこれに限定されるものではなく、磁性体の飽和磁性特性が十分であればバーアンテナを使用しても良い。また、天井裏にループアンテナを設置するような構成でも良いし、或いは、磁界方向を電波時計の受信方向と一致させるように、建築物の壁と並行となるようにループアンテナを設置しても良い。
【0059】
また、前記実施の形態においては、搬送波の周波数fは、変調信号がテレビジョン信号用ブースター、テレビジョン信号用分岐器をあまり劣化することなく通過できる程度に十分に高くなっているが、搬送波の周波数fはこれに限定されるものではない。テレビジョン信号用ブースターやテレビジョン信号用分岐器を通過させると、信号が劣化する恐れがある場合には、図10(a)、(b)に示すように、いったん、周波数f0を中心周波数とするBPF88によって、変調信号を通過させ、テレビジョン信号用ブースター64やテレビジョン信号用分岐器82の後段(つまり、信号経路において下流側)で、混合器90〜94で、テレビジョン信号用ブースター64やテレビジョン信号用分岐器82からの出力信号と合成すれば良い。
【0060】
さらに、前記実施の形態においては、テレビジョン信号を伝送する同軸ケーブルに、テレビジョン信号とともに標準時刻電波信号も伝送しているが、これに限定されるものではない。たとえば、アンテナ回路14からの変調信号を、建築物内に配線されたLANケーブルに、LAN信号とともに伝送しても良い。LANケーブルを利用した場合でも、建築物の既存の設備を利用して最小限の工事で、標準時刻電波信号を伝送し再放射するシステムを構築することが可能となる。
【0061】
或いは、建築物を構成する鉄骨や鉄筋を、標準時刻電波の伝送路として利用しても良い。この場合、図11に示すように、アンテナ回路14は、建築物の内部の鉄骨や鉄筋(たとえば符号110、111、112参照)と、ケーブル等によって、入力ポイント113で接続される。鉄骨や鉄筋の連結により、入力ポイント113と電気的に接続されている出力ポイント114に、図5のBPF66〜ループアンテナ80を有する再放射装置115を接続する。これによって、建築物内に配設されたケーブル(テレビジョン信号用のケーブルや、LANケーブル)を使用しない場合にも、標準時刻電波信号を伝送して、建築物内に再放射することが可能となる。
【0062】
このように、本発明は、建築物に配設された、電気信号を伝送可能な導体において、入力ポイントと、当該入力ポイントと導体を介して電気的に接続された出力ポイントを設け、アンテナ回路を入力ポイントに接続し、再放射装置を出力ポイントに接続することにより実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる標準時刻電波伝送・再放射システムの概略を示す図である。
【図2】図2(a)は、アンテナの外観を示す図、図2(b)は、本実施の形態にかかる筐体を上から見た概略図である。
【図3】図3は、本実施の形態にかかるアンテナ回路の構成の例を示すブロックダイヤグラムである。
【図4】図4(a)は、アンテナ回路のAGC増幅器の出力信号、図4(b)は、発振器からの搬送波、図4(c)は変調信号を示す図である。
【図5】図5は、本実施の形態にかかるブースターの構成例を示すブロックダイヤグラムである。
【図6】図6は、建築物の窓からの距離と利得との関係の例を示すグラフである。
【図7】図7は、アンテナから再放射装置における再放射用のアンテナまでの減衰を説明するための図である。
【図8】図8は、第2の実施の形態にかかる分岐器の構成例を示すブロックダイヤグラムである。
【図9】図9は、第3の実施の形態にかかるテレビジョン端子の構成例を示すブロックダイヤグラムである。
【図10】図10(a)、(b)は、ブースターおよび分岐器の他の構成例を示すブロックダイヤグラムである。
【図11】図11は、本発明のさらに他の形態にかかる標準時刻電波伝送・再放射システムの概略を示す図である。
【図12】図12は、標準時刻電波を受信して時刻を修正する電波時計、および、その受信回路の構成麗を示すブロックダイヤグラムである。
【符号の説明】
【0064】
12 テレビジョン電波用アンテナ
13 筐体
14 アンテナ回路
15 同軸ケーブル
16 ブースター
18、26 分岐器
22、28、30 テレビジョン端子
24 TV受信機
32 時計
34−1、34−2 40kHz用アンテナ
36−1、36−2 60kHz用アンテナ
38−1、38−1、40−1、40−2 増幅器
42、44、50 加算器
46 40kHzフィルタ
48 60kHzフィルタ
52 AGC増幅器
54 AGC回路
56 発振器
58 変調回路
60 フィルタ
62 混合器
【出願人】 【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
【出願日】 平成19年2月8日(2007.2.8)
【代理人】 【識別番号】100099715
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 聡


【公開番号】 特開2008−191124(P2008−191124A)
【公開日】 平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願番号】 特願2007−28790(P2007−28790)