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【発明の名称】 無線機能付き時計
【発明者】 【氏名】楠 浩一

【要約】 【課題】美観が良好で、高級感を有し、強度的にも優れ、内部に収容したアンテナが確実に電波を受信することが可能な無線機能付き時計を提供する。

【構成】無線機能付き時計であって、ハウジングと、ハウジング内に収容され、外部からの電波を受信するためのアンテナと、ハウジング内に配置された文字板と、文字板上に配置された導電性の環状部材と、環状部材に形成され、環状部材を周方向に分断する少なくとも1つのスリットとを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線機能付き時計であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に収容され、外部からの電波を受信するためのアンテナと、
前記ハウジング内に配置された文字板と、
前記文字板に配置された導電性の環状部材と、
前記環状部材に形成され、環状部材を周方向に分断する少なくとも1つのスリットと、を備えることを特徴とする無線機能付き時計。
【請求項2】
前記スリットが、アンテナの上方近傍に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き時計。
【請求項3】
前記スリットが、アンテナの開放両端部に対向して、アンテナの上方近傍に配置された2つのスリットから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き時計。
【請求項4】
前記スリットが、アンテナの少なくとも一方の開放端部に対向して、アンテナの上方近傍に配置されたスリットから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き時計。
【請求項5】
前記環状部材が、ハウジングに対して平面方向に隙間して配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項6】
前記スリットが、文字板の時計の機能表示を示す指標位置に対応して配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項7】
前記文字板上に、スリット内に配置された時計の機能表示を示す指標部を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項8】
前記スリット内に配置された時計の機能表示を示す指標部が、指標部材であることを特徴とする請求項7に記載の無線機能付き時計。
【請求項9】
前記スリット内に配置された時計の機能表示を示す指標部が、文字板に形成された指標窓部であることを特徴とする請求項7に記載の無線機能付き時計。
【請求項10】
前記環状部材のスリット内に配置された絶縁部材を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項11】
前記絶縁部材が、非導電性の合成樹脂であることを特徴とする請求項10に記載の無線機能付き時計。
【請求項12】
前記絶縁部材の視認面の色調が、環状部材の視認面の色調と同色色調であることを特徴とする請求項10から11のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項13】
前記絶縁部材の視認面の色調が、環状部材の視認面の色調である金属外観と同色色調である金属外観を呈することを特徴とする請求項12に記載の無線機能付き時計。
【請求項14】
前記絶縁部材の視認面の色調が、環状部材の視認面の色調と異色色調であることを特徴とする請求項10から11のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項15】
前記絶縁部材が、時計の機能表示を示す指標であることを特徴とする請求項10から14のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項16】
前記絶縁部材が、導電性の付加部材を保持し、
前記付加部材が、外方から視認され得るように、かつ環状部材と接触しないように絶縁部材に保持されていることを特徴とする請求項10から15のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項17】
前記付加部材の視認面の色調が、環状部材の視認面の色調と同色色調であることを特徴とする請求項16に記載の無線機能付き時計。
【請求項18】
前記付加部材の視認面の色調が、環状部材の視認面の色調と異色色調であることを特徴とする請求項11に記載の無線機能付き時計。
【請求項19】
前記付加部材が、時計の機能表示を示す指標であることを特徴とする請求項16から18のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項20】
前記環状部材と絶縁部材と付加部材の視認面が、略同一平面を形成していることを特徴とする請求項16から19のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項21】
前記付加部材が、環状部材と絶縁部材との境界の少なくとも一部を覆う覆い部を備えることを特徴とする請求項16から20のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項22】
前記付加部材の覆い部と環状部材との間に、絶縁部材より延出する延出部が形成されていることを特徴とする請求項21に記載の無線機能付き時計。
【請求項23】
前記付加部材が、絶縁部材に形成された凹部内に配置されていることを特徴とする請求項16から22のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項24】
前記スリット内に一定間隔離間して配置された2つの絶縁部材の間に、付加部材が配置されていることを特徴とする請求項16から23のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項25】
前記絶縁部材と付加部材のいずれか一方に突設された係合凸部と、他方に形成された係合孔部とを備え、
前記係合凸部と係合孔部との係合によって、付加部材が絶縁部材に取り付けられていることを特徴とする請求項16から24のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項26】
前記絶縁部材が、文字板上面に延出する指標部を備えることを特徴とする請求項10から25のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項27】
前記付加部材が、文字板上面に延出する指標部を備えることを特徴とする請求項16から26のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項28】
前記絶縁部材が、装飾部材を備えることを特徴とする請求項10から27のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項29】
前記文字板に、複数の径の異なる環状部材が配置されていることを特徴とする請求項1から28のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項30】
前記文字板に、前記複数の径の異なる環状部材が、相互に離間して配置されていることを特徴とする請求項29に記載の無線機能付き時計。
【請求項31】
前記環状部材が、文字板に配置された装飾用リングであることを特徴とする請求項1から30のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項32】
前記環状部材が、文字板に配置された機能表示を示す指標を備える計測リングであることを特徴とする請求項1から30のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項33】
前記環状部材と文字板のいずれか一方に突設された係合凸部と、他方に形成された係合孔部とを備え、
前記係合凸部と係合孔部との係合によって、環状部材が文字板上に取り付けられていることを特徴とする請求項1から32のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項34】
前記環状部材が、圧入、カシメ、溶接、ロー付、接着剤、粘着剤の中の少なくとも1つの手段によって、文字板上に取り付けられていることを特徴とする請求項1から32のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項35】
前記環状部材が、文字板上に配置されていることを特徴とする請求項1から34のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項36】
前記環状部材が、文字板内に埋設状態で配置されていることを特徴とする請求項1から35のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項37】
前記文字板内に埋設状態で配置された環状部材の少なくとも一方の表面が、文字板の表面と略同一平面となるように配置されていることを特徴とする請求項36に記載の無線機能付き時計。
【請求項38】
前記文字板内に埋設状態で配置された環状部材の少なくとも一方の表面が、文字板の表面から突出するように配置されていることを特徴とする請求項36に記載の無線機能付き時計。
【請求項39】
前記文字板内に埋設状態で配置された環状部材が、文字板の厚さ方向に貫通するように配置されていることを特徴とする請求項36から38のいずれかに記載の無線機能付き時計。
【請求項40】
前記文字板内に埋設状態で文字板の厚さ方向に貫通するように配置された環状部材で区画された文字板部分が、相互に異なる材料から構成されていることを特徴とする請求項39に記載の無線機能付き時計。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、無線機能付き時計、特に、所定の電波を受信できるアンテナと、アンテナを収容するための導電性のハウジングを備えた時計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パソコン通信機能、携帯電話機能や非接触式ICカード機能などの無線機能を備える時計は、すでに知られている。
このような無線機能付き時計として、時刻情報を含む長波標準電波(搬送波)を受信し、その時刻情報に基づいて時刻を修正する無線機能を備えた電波時計も、また広く知られている。
【0003】
これらの無線機能付き時計は、他の通信機器と同様に、所定の電波を受信するためのアンテナを備える必要がある。
このため、電波を受信する機能、すなわち、受信感度からすれば、電波を受信するアンテナを収納する筐体であるハウジングを、合成樹脂などの非導電性の素材から構成することが考えられる。
【0004】
しかしながら、これら無線機能付き時計は、時計であるがために、他の通信機器と異なり、装飾品、または装身具としての美観や高級観が求められる。
このため、電波を受信するアンテナを収納する筐体であるハウジングを、合成樹脂などの非導電性の素材ではなく、導電性の素材、すなわち、金属製の素材を採用することが求められる。
【0005】
これは、合成樹脂などのハウジングが、その質感、色調、または軽量さから、安価な外観と装着感とを使用者に与えるものであり、これに対して、金属製のハウジングが、高級感のある外観と装着感とを使用者に与えるためである。
【0006】
この金属製のハウジングに対する要求は、ユーザーに携帯される装身具としての腕時計において、特に著しいものである。
しかしながら、アンテナを、導電性のハウジング、すなわち、金属製のハウジング内に収納した場合には、アンテナ近傍に発生する磁束が導電材料である金属製のハウジングに吸収され、共振現象が妨げられるため、アンテナが標準電波を受信する受信機能が著しく低下してしまうことになる。
【0007】
このため、従来より、様々な受信感度向上のための提案がなされている。
例えば、特許文献1(特開2002−341057号公報)では、金属製筐体である金属製のハウジングを備える電波時計、特に、電波腕時計が開示されている。
【0008】
すなわち、図26に示したように、この電波時計100は、ハウジング102を備えている。
なお、本明細書中、「上下方向」とは、図26、または図2において、上下方向を意味する。従って、上面とは、腕時計を手首に装着した状態において、外方に露出する面であり、下面とは、同状態において手首と相対する面である。
【0009】
また、「平面方向」とは、上下方向に直交する方向であって、図26において、左右方向を意味するものであり、平面方向が、バンドの長手方向、または、バンドの幅方向と重複する場合もある。
【0010】
このハウジング102は、金属製の枠体を構成する時計ケース104と、時計ケース104の下面開口部を覆うように密封状態で装着される金属製の裏蓋106と、この時計ケースの上面開口部を覆うように、密封状態で装着される風防(ガラス)108とを備えている。
【0011】
このハウジング102内には、時計駆動部を構成するムーブメント110と、このムーブメント110の上面に配置され、ムーブメントを光の起電力によって駆動するためのソーラーセル112を備えている。
【0012】
また、このソーラーセル112の上面には、ソーラーセル112の発電に寄与する波長の外光を、少なくともムーブメント110の駆動に足るだけ透過させる透光機能を有する文字板114を備えている。
【0013】
さらに、このムーブメント110の側部下方には、標準電波を受信するためのアンテナ116が付設されている。
なお、図示しないが、ムーブメント110より突出して、ソーラーセル112と文字板114とを貫通する針軸に、分針と時針とが配置される。これら分針と時針とは、文字板114と風防108との間に位置して時刻を表示するようになっている。
【0014】
さらに、時計ケース104は、外方に突出する2組のバンド取り付け部118を備えており、これらのバンド取り付け部118にはそれぞれ、互いに対向するように、一定間隔離間して配置され、時計ケース104より延設された脚部120を備えている。
【0015】
そして、これらの脚部120のそれぞれの間に、図示しない腕時計のバンドそれぞれが連結されるようになっている。
ところで、このような金属製外装が採用された電波時計100においては、アンテナ116が電波を受信する際に、金属製の時計ケース104において、その環状壁の周方向に沿った渦電流が誘導電流として流れることになる。
【0016】
この渦電流が、ハウジング102の外部からの電波を相殺してしまい、アンテナ116の受信感度が極めて低下してしまうことになる。
このような現象を回避するために、この特許文献1の電波時計100においては、時計ケース104の環状壁には、時計ケース104を周方向に分断するスリット122を備えている。
【0017】
すなわち、図26に示したように、時計ケース104は、スリット122によって、上下方向に沿って完全に分断され、結果として、このスリット122によって、時計ケース104は、略C型の枠体の形状となっている。
【0018】
なお、図26においては、このスリット122を明確にするために省略して、図示はされていないが、このスリット122には、非導電性の合成樹脂から成る絶縁部材が埋め込まれた状態となっている。
【0019】
すなわち、この絶縁部材によって、時計ケース104の防水性と強度が維持されるように構成されている。
従って、このスリット122を備える電波時計100では、アンテナ116が電波を受信する際に、時計ケース104の環状壁の周方向に沿った渦電流が流れないので、導電性である金属製の時計ケース104を採用した場合にも、アンテナ116の受信が確保されるようになっている。
【特許文献1】特開2002−341057号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
しかしながら、特許文献1の電波時計100では、時計ケース104の一部に、スリット122を形成して、このスリット122に合成樹脂からなる絶縁部材を埋め込んだ状態であるので、美観が良好ではなく、高級感に欠けることになり、また、全てを金属で構成した時計ケースに比較して、絶縁部材の部分で強度がどうしても弱くなり、防水性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐薬品性にも劣ることになる。
【0021】
また、特許文献1の電波時計100では、時計ケース104の一部に、スリット122を形成して、アンテナ116による受信感度を向上するようにしているが、受信時に電波時計100がおかれている場所によっては、または、その周囲の環境によっては、さらには時計の姿勢などによっても、しばしばアンテナが受信できないことがあった。
【0022】
従って、特許文献1のようにスリット122を備える電波時計100にあっても、そのアンテナ116の受信感度は、いまだ十分な受信感度を得ているとは言い難いものである。
【0023】
本発明は、このような現状に鑑み、美観が良好で、高級感を有し、強度的にも優れ、内部に収容したアンテナが確実に電波を受信することが可能な無線機能付き時計を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の無線機能付き時計は、
無線機能付き時計であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に収容され、外部からの電波を受信するためのアンテナと、
前記ハウジング内に配置された文字板と、
前記文字板に配置された導電性の環状部材と、
前記環状部材に形成され、環状部材を周方向に分断する少なくとも1つのスリットと、を備えることを特徴とする。
【0025】
このように構成することによって、文字板に配置した導電性の環状部材に、環状部材を周方向に分断するスリットが形成されているので、このスリットによって、環状部材に沿って渦電流が流れるのが分断され、渦電流の発生が阻止されることになる。
【0026】
これにより、環状部材に流れる渦電流に起因するアンテナの受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナの受信感度が向上することになる。
また、環状部材は、外部から密閉されたハウジング内に配置された文字板上に配置されるため、環状部材にスリットを形成した場合にも、ハウジング自体の防水性は低下しない。
【0027】
本発明における時計ケースを含むハウジングは、金属のような導電性であっても、合成樹脂のような非導電性であってもかまわない。または、ハウジングを構成する部品に、導電性の部品と、非導電性の部品が混在してもかまわない。ハウジングは、少なくとも一部が導電性、または少なくとも一部が非導電性の部材と理解される。導電性、非導電性に係わらず、ハウジング内に配置された導電性の環状部材にスリットが設けられれば、環状部材の渦電流に起因するアンテナの受信感度の低下が回避される。
【0028】
また、本発明におけるハウジングを構成する部品、例えば、時計ケースにスリットが形成されてもかまわない。または、時計ケースのスリットを排除して、環状部材だけにスリットが形成されてもかまわない。
【0029】
なお、本発明において、導電性の部材とは、「その部材の素材自体が導電性の部材であるもの」、または、「その部材に導電性の被膜が被覆されたもの」を言う。後者の場合、部材の素材自体は、非導電性の素材であっても、導電性の素材であっても、または、非導電性の素材と導電性の素材の組み合わせであってもよい。
【0030】
逆に、非導電性の部材とは、「その部材の素材自体が非電性の部材であるもの」、または、「その部材に非電性の被膜が被覆されたもの」を言う。後者の場合、部材の素材自体は、非導電性の素材であっても、導電性の素材であっても、または、非導電性の素材と導電性の素材の組み合わせであってもよい。
【0031】
環状部材を構成する導電性の材料としては、例えば、金、銀、銅、黄銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、チタン、またはこれらの合金などが採用される。また、例えば、チタン合金、ステンレススチール、タンタルカーバイドなどが採用されてもよい。
【0032】
また、文字板としては、ソーラーセルの発電に寄与する波長の外光を透過する透光機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、合成樹脂、セラミック、ガラス、木材、または、貝などの非導電性材料で構成することによって、外部からの電波がさらにアンテナに到達しやすくなるため、アンテナの受信感度を向上することができる。
【0033】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記スリットが、アンテナの上方近傍に配置されていることを特徴とする。
このようにスリットを、アンテナの上方近傍に配置することによって、アンテナ上方には、電波の受信を妨げる導電性の環状部材が存在しないので、アンテナの受信感度が向上することになる。
【0034】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記スリットが、アンテナの開放両端部に対向して、アンテナの上方近傍に配置された2つのスリットから構成されていることを特徴とする。
【0035】
このように構成することによって、アンテナの開放両端部に対向する部分には、2つのスリットによって、電波の受信を妨げる導電性の環状部材が存在しないので、これらのスリットを介して、電波がアンテナの開放端部に受信され、アンテナの受信感度が向上することになる。
【0036】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記スリットが、アンテナの少なくとも一方の開放端部に対向して、アンテナの上方近傍に配置されたスリットから構成されていることを特徴とする。
【0037】
このように構成することによって、アンテナの少なくとも一方の開放両端部に対向する部分には、スリットによって、電波の受信を妨げる導電性の環状部材が存在しないので、このスリットを介して、電波がアンテナの一方の開放端部に受信され、アンテナの受信感度が向上することになる。
【0038】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記環状部材が、ハウジングに対して平面方向に
隙間して配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、環状部材がハウジングと接触すると、ハウジングと環状部材との間に誘導電流が流れて受信感度が低下するが、環状部材がハウジングと接触しないので、このような接触による受信感度の低下を防止することができる。
【0039】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記スリットが、文字板の時計の機能表示を示す指標位置に対応して配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、環状部材にスリットを設けた場合にも、文字板の美観が損なわれないようになっている。例えば、スリットを、1時から12時までの時刻表示位置に合致するように配置すれば、観察者にとっては不自然に見えず、文字板の美観が損なわれない。
【0040】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記文字板上に、スリット内に配置された時計の機能表示を示す指標部を備えることを特徴とする。
このように文字板上に、例えば、時刻表示などの時計の機能表示を示す指標部がスリット内に配置されていることによって、観察者にとっては不自然に見えず、文字板の美観が損なわれない。
【0041】
このような機能表示としては、特に限定されるものではないが、例えば、時刻表示、日付表示、曜日表示、月表示、年表示、電池の残量表示、圧力や温度などの外環境測定値の表示、アンテナの受信感度表示、アンテナにおける受信の成否の表示などの時計の機能表示などとすることができる。
【0042】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記スリット内に配置された時計の機能表示を示す指標部が、指標部材であることを特徴とする。
このようにスリット内に、例えば、12の時刻表示をする指標である指標部材を配置することによって、指標部材が極めて視認されやすくなる。
【0043】
すなわち、観察者が環状部材を見る場合、観察者の視点は、環状部材に沿って周方向に動き、環状部材上の特定の点に停止しにくくなるが、このように環状部材にスリットがあると、その視点は、環状部材の開放端に留まるので、指標部材が極めて視認されやすくなるからである。
【0044】
このような指標部材を、文字板上に固定する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、圧入、カシメ、溶接、ロー付、接着剤、粘着剤の中の少なくとも1つの手段によって、文字板上に取り付けることができる。
【0045】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記スリット内に配置された時計の機能表示を示す指標部が、文字板に形成された指標窓部であることを特徴とする。
このようにスリットの間に、文字板を上下に貫通する指標窓部を配置するとともに、文字板の下に表示機構を配置することによって、指標窓部を通して、例えば、日付を表示する日付表示部や、曜日を表示する曜日表示部を視認することができる。
【0046】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記環状部材のスリット内に配置された絶縁部材を備えることを特徴とする。
このように構成することによって、文字板上に配置した導電性の環状部材に、環状部材を周方向に分断するスリットが形成され、このスリット内に絶縁部材が配置されているので、この絶縁部材によって、環状部材に沿って渦電流が流れるのが分断され、渦電流の発生が阻止されることになる。
【0047】
これにより、環状部材に流れる渦電流に起因するアンテナの受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナの受信感度が向上することになる。
さらに、絶縁部材は、外部から密閉されたハウジング内に配置されるため、絶縁部材を配置した場合にも、ハウジング自体の耐衝撃性、耐磨耗性、耐薬品性は低下しない。
【0048】
また、このようにスリット内に絶縁部材が配置されているので、環状部材の強度が維持されることにもなる。
絶縁部材は、非導電性の素材から成る部材であっても、導電性の素材に非導電性の被膜が被覆された部材であってもよい。非導電性の素材としては、例えば、合成樹脂、ゴム、またはセラミックなどが採用される。導電性の素材としては、上述した環状部材の素材が採用される。
【0049】
導電性材料の上に被覆される非導電性被膜、すなわち絶縁被膜としては、例えば、アクリル系材料、ウレタン系材料、またはセルロース系材料などの有機材料の絶縁被膜が採用される。また、この絶縁被膜として、例えば、クロム化合物を含むクロム化合物系被膜、または酸化アルミ化合物を含む酸化アルミ系被膜が採用される。
【0050】
クロム化合物系被膜としては、酸化クロム化合物を含む酸化クロム系被膜、窒化クロム化合物を含む窒化クロム系被膜、炭化クロム化合物を含む炭化クロム系被膜、またはが採用される。
【0051】
また、絶縁被膜としては、DLC(Diamond Like Carbon(ダイヤモンドの様なカーボ
ン))などのように、後述する環状部材と時計ケースとの間、時計ケースとベゼルとの間、またはベゼルと環状部材との間に配置される絶縁領域としてのる絶縁被膜が採用されても良い。
【0052】
また、絶縁被膜の代わりに、合成樹脂やゴムなどから成る絶縁シートが貼着されてもかまわない。
絶縁部材は、不用意に抜脱しないように環状部材に固定されることが好ましい。この固定手段としては、例えば、嵌合、圧入、接合、インサート成型など、機械的な係合手段が採用される。絶縁部材と環状部材とを接合する接合層としては、例えば、接着剤、粘着剤、または両面テープなどが用いられる。これら接合層は、非導電性の絶縁層であることが好ましい。
【0053】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記絶縁部材が、非導電性の合成樹脂であることを特徴とする。
このように絶縁部材を、非導電性の合成樹脂から構成することによって、環状部材をスリットの部分で確実に絶縁することができ、スリットの大きさや形状に合わせた絶縁部材を、例えば、一体成形などで容易に製造することができる。
【0054】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記絶縁部材の視認面の色調が、環状部材の視認面の色調と同色色調であることを特徴とする。
このように、絶縁部材の視認面の色調を、環状部材の視認面と同色色調となるように構成することによって、絶縁部材が視認されにくくなり、環状部材の美観、時計自体の美観が向上することになる。
【0055】
ここで、「視認面」とは、外面のうち、観察者に視認される領域を言う。
また、ここで、「同色色調」とは、環状部材と絶縁部材との色調とが、共に同じ色調と認識され得る範囲内にあることを意味し、その色調の濃淡や明暗など、色調の外観上の風合いが完全に一致することに限定されない。例えば、濃い金色、薄い金色、明るい金色、
または暗い金色は、ここではすべて金色の同色色調とされる。
【0056】
例えば、環状部材が明るい金色色調であり、絶縁部材が暗い金色色調であろうとも、環状部材と絶縁部材の視認面が金色の同色色調を呈すれば、絶縁部材が視認されにくくなり、環状部材の美観、時計自体の美観が向上する。
【0057】
また、環状部材が、文字板上に配置された装飾用リング、または、文字板上に配置された機能表示を示す指標を備える計測リングである場合に、これらのリングと絶縁部材の視認面の色調とは、これらのリングと絶縁部材の素材そのものの色調であっても、これらのリングと絶縁部材に被覆された被膜の色調であってもよい。このような被膜としては、例えば、塗装被膜、印刷被膜、または乾式めっき被膜などが挙げられる。
【0058】
なお、環状部材と絶縁部材における、視認面以外の外面が同色色調であってもよく、例えば、環状部材と絶縁部材における外面すべてが同色色調であってもよい。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記絶縁部材の視認面の色調が、環状部材の視認面の色調である金属外観と同色色調である金属外観を呈することを特徴とする。
【0059】
このように、特に、絶縁部材が、導電性素材より成る環状部材と同じような金属外観を呈すれば、絶縁部材が視認されにくくなるばかりか、環状部材に高級観が与えられる。
導電性素材より成る環状部材と同じような金属外観を得るために、例えば、絶縁部材は、環状部材と同色色調のメタリック塗装による塗装被膜に被覆されてもよい。このメタリック塗装被膜として、例えば、メタリック顔料が混入された塗装被膜が採用される。
【0060】
例えば、ステンレス色を得るためには、鉄、クロム、ニッケル、モリブデンなどを成分とするステンレス顔料が含有された塗装被膜が被覆される。
また、例えば、金色を得るためには、銅、亜鉛、鉄などを成分とするブロンズ顔料が含有された塗装被膜が被覆される。
【0061】
または、例えば、銀色を得るためには、アルミニウムを成分とするアルミニウム顔料、またはニッケルを成分とするニッケル顔料が含有された塗装被膜が被覆される。
これら以外にも、パール顔料や、グラファイト顔料、フタロシャニンフレークなど、様々な顔料が採用されても良い。
【0062】
なお、絶縁部材が塗装される工程は以下の通りである。
先ず、絶縁部材の外表面上に下地塗装被膜が被覆される。次いで、この下地塗装被膜の上にメタリック塗装被膜が被覆される。さらに、このメタリック塗装被膜の上に、透明、または半透明な合成樹脂層であるクリアコートが被覆される。このクリアコートにより、メタリック塗装被膜に金属が含有されている場合にも、塗装された絶縁部材の最外表面は、非導電性を維持する。
【0063】
メタリック塗装被膜に限らず、このような塗装被膜の単層、または積層の非導電性を確保するためには、クリアコートのような、絶縁性の上塗り塗装被膜が最外層として採用されることが好ましい。
【0064】
このような絶縁塗装被膜としては、例えば、ポリウレタン樹脂塗料、樹脂を形成するポリマー分子中にフッ素が混入されたフッ素樹脂塗料、ポリ塩化ビニル樹脂を可塑剤に分散させた塩ビゾル塗料、オイルフリーポリエステル樹脂をシリコーン中間体により変性させたシリコーンポリエステル樹脂からなるシリコーンポリエステル樹脂塗料、または、オイルフリーポリエステル樹脂、アクリル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、シリコーンアクリル樹脂塗料、塩化ビニル樹脂塗料、ラッカー、フェノール樹脂塗料、塩化ゴム系塗料などが
採用される。
【0065】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記絶縁部材の視認面の色調が、環状部材の視認面の色調と異色色調であることを特徴とする。
このように、絶縁部材の視認面の色調を、環状部材の視認面の色調と異色色調となるように構成することによって、例えば、この絶縁部材の部分を、美観上、または、何らかの情報を、例えば、時計の携帯者などの観察者に視認し易くすることができる。
【0066】
ここで、絶縁部材と環状部材とが異色色調であるとは、上記の同色色調と認められない色調の組み合わせを言う。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記絶縁部材が、時計の機能表示を示す指標であることを特徴とする。
【0067】
このように、絶縁部材を、例えば、時刻表示、日付表示、曜日表示、月表示、年表示、電池の残量表示、圧力や温度などの外環境測定値の表示、アンテナの受信感度表示、アンテナにおける受信の成否の表示などの時計の機能表示を示す指標とすることによって、時計の機能表示を、例えば、時計の携帯者などの観察者に示すことができる。
【0068】
特に、環状部材の視認面の色調と異色色調の絶縁部材を指標にした場合には、このような時計の機能表示を観察者により視認し易くすることができる。
環状部材が金属色調を呈するのであれば、例えば、絶縁部材は、赤、オレンジ、黄色などの目立つ色調を呈することができる。絶縁部材の視認面の色調とは、絶縁部材の素材そのものの色調であっても、絶縁部材に被覆された被膜の色調であってもよい。この被膜としては、例えば、塗装被膜、印刷被膜、または乾式めっき被膜などが挙げられる。
【0069】
また、本発明の無線機能付き時計は、
前記絶縁部材が、導電性の付加部材を保持し、
前記付加部材が、外方から視認され得るように、かつ環状部材と接触しないように絶縁部材に保持されていることを特徴とする。
【0070】
このように構成することによって、絶縁部材に保持された導電性の付加部材により、絶縁部材に金属外観が付与されることになるので、環状部材の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
【0071】
また、付加部材が、環状部材と接触しないように絶縁部材に保持されているので、環状部材に渦電流が発生せず、アンテナの受信感度が向上する。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記付加部材の視認面の色調が、環状部材の視認面の色調と同色色調であることを特徴とする。
【0072】
このように、付加部材の視認面の色調を、環状部材の視認面の色調と同色色調となるように構成することによって、付加部材が視認されにくくなり、環状部材の美観、時計自体の美観が向上することになる。
【0073】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記付加部材の視認面の色調が、環状部材の視認面の色調と異色色調であることを特徴とする。
このように、付加部材の視認面の色調を、環状部材の視認面の色調と異色色調となるように構成することによって、例えば、この付加部材の部分を、美観上、または、何らかの情報を、例えば、時計の携帯者などの観察者に視認し易くすることができる。
【0074】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記付加部材が、時計の機能表示を示す指標であ
ることを特徴とする。
このように、付加部材を、例えば、時刻表示、日付表示、曜日表示、月表示、年表示、電池の残量表示、圧力や温度などの外環境測定値の表示、アンテナの受信感度表示、アンテナにおける受信の成否の表示などの時計の機能表示を示す指標とすることによって、時計の機能表示を、例えば、時計の携帯者などの観察者に示すことができる。
【0075】
特に、環状部材の視認面の色調と異色色調の付加部材を指標にした場合には、このような時計の機能表示を観察者により視認し易くすることができる。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記環状部材と絶縁部材と付加部材の視認面が、略同一平面を形成していることを特徴とする。
【0076】
このように構成することによって、環状部材と絶縁部材と付加部材とが一体的に視認されるので、環状部材の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
また、環状部材が、文字板上に配置された装飾用リング、または、文字板上に配置された機能表示を示す指標を備える計測リングである場合に、これらのリングの上面から文字板に向けて下方に延びる傾斜面は、時計の機能表示を示す指標を配置する指標面として機能する。
【0077】
従って、これらのリングと絶縁部材と付加部材のそれぞれ傾斜面が略同一平面を形成していれば、リングに平滑な指標面が形成されるので、指標を読み取りやすくなる。さらに、指標面に指標を印刷して形成する場合、平滑な指標面に極めて容易に指標を印刷することができる。
【0078】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記付加部材が、環状部材と絶縁部材との境界の少なくとも一部を覆う覆い部を備えることを特徴とする。
このように構成することによって、環状部材と絶縁部材との境界が、付加部材の覆い部で隠されて視認されなくなるので、環状部材の美観と高級観がさらに向上する。
【0079】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記付加部材の覆い部と環状部材との間に、絶縁部材より延出する延出部が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、環状部材と絶縁部材との境界を越えて延びた、導電性の付加部材の覆い部が、絶縁部材の延出部に妨げられて、導電性の環状部材に接触しないことになる。
【0080】
その結果、導電性である付加部材と環状部材とが確実に絶縁されるので、環状部材に渦電流が生じるのが回避され、アンテナの受信感度が向上することになる。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記付加部材が、絶縁部材に形成された凹部内に配置されていることを特徴とする。
【0081】
このように構成することによって、付加部材が絶縁部材に形成された凹部内に確実に固定することができる。
また、付加部材と絶縁部材の視認面とが略同一平面を形成するように、絶縁部材の凹部内に付加部材を配置することができ、環状部材と絶縁部材と付加部材とが一体的に視認されるので、環状部材の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
【0082】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記スリット内に一定間隔離間して配置された2つの絶縁部材の間に、付加部材が配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、付加部材が2つの絶縁部材の間に確実に固定することができる。
【0083】
また、付加部材と絶縁部材の視認面とが略同一平面を形成するように、2つの絶縁部材の間に付加部材を配置することができ、環状部材と絶縁部材と付加部材とが一体的に視認されるので、環状部材の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
【0084】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記絶縁部材と付加部材のいずれか一方に突設された係合凸部と、他方に形成された係合孔部とを備え、
前記係合凸部と係合孔部との係合によって、付加部材が絶縁部材に取り付けられていることを特徴とする。
【0085】
このように構成することによって、係合凸部と係合孔部との係合によって、付加部材を絶縁部材にさらに確実に固定することができる。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記絶縁部材が、文字板上面に延出する指標部を備えることを特徴とする。
【0086】
このように構成することによって、絶縁部材を、時計の機能表示を示す指標として用いられる場合、文字板上面に延出する指標部が、時計の機能表示を明確に指示することになり、時計の携帯者などの観察者が、時計の機能表示を視認しやすくなる。
【0087】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記付加部材が、文字板上面に延出する指標部を備えることを特徴とする。
このように構成することによって、付加部材を、時計の機能表示を示す指標として用いられる場合、文字板上面に延出する指標部が、時計の機能表示を明確に指示することになり、時計の携帯者などの観察者が、時計の機能表示を視認しやすくなる。
【0088】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記絶縁部材が、装飾部材を備えることを特徴とする。
このように構成することによって、絶縁部材に、例えば、宝石や貴石などの輝石からなる装飾部材を備えることによって、環状部材の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
【0089】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記文字板に、複数の径の異なる環状部材が配置されていることを特徴とする。
このように文字板に、複数の径の異なる環状部材が配置されていることによって、装飾性が向上するとともに、異なる機能表示を個々の環状部材に付与することができる。
【0090】
さらに、これらの複数の環状部材に形成したスリットによって、環状部材に沿って渦電流が流れるのが分断され、渦電流の発生が阻止され、これにより、環状部材に流れる渦電流に起因するアンテナの受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナの受信感度が向上することになる。
【0091】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記文字板に、前記複数の径の異なる環状部材が、相互に離間して配置されていることを特徴とする。
このように文字板に、複数の径の異なる環状部材が相互に離間して配置されていることによって、さらに装飾性が向上するとともに、異なる機能表示を個々の環状部材に付与し、視認し易くすることができる。
【0092】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記環状部材が、文字板に配置された装飾用リングであることを特徴とする。
装飾用リングは、文字板上方に配置される環状体であり、文字板下方に配置されるアンテナとの上下方向に沿った距離も短い。従って、導電性の装飾用リングに周方向に沿った
渦電流が生じれば、アンテナの受信感度の低下も大きい。
【0093】
逆に、このような装飾用リングにスリットが形成されて渦電流が阻止されれば、アンテナの受信感度が大きく改善される。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記環状部材が、文字板に配置された機能表示を示す指標を備える計測リングであることを特徴とする。
【0094】
このような計測リングは、例えば、時刻表示、日付表示、曜日表示、月表示、年表示、電池の残量表示、圧力や温度などの外環境測定値の表示、アンテナの受信感度表示、アンテナにおける受信の成否の表示などの時計の機能表示を示す指標であり、文字板下方に配置されるアンテナとの上下方向に沿った距離も短い。従って、導電性の計測リングに周方向に沿った渦電流が生じれば、アンテナの受信感度の低下も大きい。
【0095】
逆に、このような装飾用リングにスリットが形成されて渦電流が阻止されれば、アンテナの受信感度が大きく改善される。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記環状部材と文字板のいずれか一方に突設された係合凸部と、他方に形成された係合孔部とを備え、
前記係合凸部と係合孔部との係合によって、環状部材が文字板上に取り付けられていることを特徴とする。
【0096】
このように構成することによって、係合凸部と係合孔部との係合によって、環状部材を文字板上にさらに確実に固定することができる。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記環状部材が、圧入、カシメ、溶接、ロー付、接着剤、粘着剤の中の少なくとも1つの手段によって、文字板上に取り付けられていることを特徴とする。
【0097】
このように環状部材を文字板上に取り付ける方法として、環状部材の種類、寸法、形状に応じて、様々な手段を用いることができる。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記環状部材が、文字板上に配置されていることを特徴とする。
【0098】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記環状部材が、文字板内に埋設状態で配置されていることを特徴とする。
このように、環状部材は、文字板上に配置することも、文字板内に埋設状態で配置することもできる。
【0099】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記文字板内に埋設状態で配置された環状部材の少なくとも一方の表面が、文字板の表面と略同一平面となるように配置されていることを特徴とする。
【0100】
このように構成することによって、例えば、環状部材の上面が、文字板の上面と略同一平面であれば、環状部材と文字板とが一体的に視認されるので、環状部材の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。また、例えば、環状部材の下面が、文字板の下面と略同一平面であれば、文字板の下面に凹凸が存在しないので、文字板をソーラーセルなどの駆動機構の上面に配置しやすくなる。
【0101】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記文字板内に埋設状態で配置された環状部材の少なくとも一方の表面が、文字板の表面から突出するように配置されていることを特徴とする。
【0102】
このように構成することによって、例えば、環状部材の上面が、文字板の上面から突出するようにすることによって、環状部材が指標などとして機能する場合に、観察者にとって環状部材を視認し易くなる。また、環状部材の下面を文字板の下面から突出させることによって、例えば、この下方に突出する環状部材を係合凸部として、ソーラセルなどの駆動機構に設けた係合凹部と係合させて組み込みが容易となる。
【0103】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記文字板内に埋設状態で配置された環状部材が、文字板の厚さ方向に貫通するように配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、文字板を構成する複数の文字板部分(板状部分)の間に介装されることになり、文字板のデザインの多様化が図れるとともに、例えば、金属などの導電性材料で環状部材を作製することによって、文字板自体の機械的強度を向上することができる。
【0104】
また、本発明の無線機能付き時計は、前記文字板内に埋設状態で文字板の厚さ方向に貫通するように配置された環状部材で区画された文字板部分が、相互に異なる材料から構成されていることを特徴とする。
【0105】
このように構成することによって、文字板のデザインの多様化が図れるとともに、美麗で高級感を有する無線機能付き時計を提供することができる。
【発明の効果】
【0106】
本発明によれば、文字板に配置した導電性の環状部材に、環状部材を周方向に分断するスリットが形成されているので、このスリットによって、環状部材に沿って渦電流が流れるのが分断され、渦電流の発生が阻止されることになる。
【0107】
これにより、環状部材に流れる渦電流に起因するアンテナの受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナの受信感度が向上することになる。
また、本発明によれば、文字板に配置した導電性の環状部材に、環状部材を周方向に分断するスリットが形成され、このスリット内に絶縁部材が配置されているので、この絶縁部材によって、環状部材に沿って渦電流が流れるのが分断され、渦電流の発生が阻止されることになる。
【0108】
これにより、環状部材に流れる渦電流に起因するアンテナの受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナの受信感度が向上することになる。
また、このようにスリット内に絶縁部材が配置されているので、環状部材の強度が維持されることにもなる。
【0109】
さらに、環状部材が、文字板に配置された装飾用リング、または、文字板に配置された機能表示を示す指標を備える計測リングである場合に、環状部材を周方向に分断するスリットが形成されているので、このスリットによって、環状部材に沿って渦電流が流れるのが分断され、渦電流の発生が阻止されるとともに、例えば、時刻表示、日付表示、曜日表示、月表示、年表示、電池の残量表示、圧力や温度などの外環境測定値の表示、アンテナの受信感度表示、アンテナにおける受信の成否の表示などの時計の機能表示を示す指標を構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0110】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の無線機能付き時計の実施例の分解斜視図、図2は、図1の無線機能付き時計の組み立てた状態のA−A線方向の部分拡大断面図である。
【0111】
図1〜図2において、符号10は、全体で本発明の無線機能付き時計を示している。
なお、本発明で言う「無線機能付き時計」とは、例えば、パソコン通信機能、携帯電話機能や非接触式ICカード機能などの無線機能を備える時計、時刻情報を含む長波標準電波(搬送波)を受信し、その時刻情報に基づいて時刻を修正する無線機能を備えた電波時計、これらの無線機能のいずれかを組み合わせて構成した時計を含むものであり、その他の無線機能を含んでもよいことは勿論である。
【0112】
図1〜図2に示したように、本発明の無線機能付き時計10は、ハウジング12を備えている。
このハウジング12は、金属製の略円筒形状の枠体を構成する時計ケース14と、時計ケース14の下面開口部を覆うように密封状態で装着される金属製の裏蓋16と、この時計ケースの上面開口部を覆うように、密封状態で装着される風防(ガラス)18とを備えている。
【0113】
なお、ハウジング12は、このように裏蓋16を有する場合の他、裏蓋16と時計ケース14とが一体になった時計ケース14である場合、裏蓋16もガラスである場合など、様々な場合を含むものである。
【0114】
このハウジング12内には、時計駆動部を構成するムーブメント20と、このムーブメント20の上面に配置され、ムーブメント20を光の起電力によって駆動するためのソーラーセル22を備えている。
【0115】
また、このソーラーセル22の上面には、ソーラーセルの発電に寄与する波長の外光を、少なくともムーブメント20の駆動に足るだけ透過させる透光機能を有する文字板24を備えている。
【0116】
さらに、このムーブメント20の側部下方の小径部20aには、標準電波を受信するためのアンテナ26が付設されている。
なお、この実施例では、アンテナ26は、コアとなる棒状の磁芯部材と、この磁芯部材の外周に巻かれたコイルとより成るバーアンテナとして図示しているが、その他の構成のアンテナ部材から構成することも勿論可能である。
【0117】
なお、文字板24は、ソーラーセルの発電に寄与する波長の外光を透過する透光機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、合成樹脂、セラミック、ガラス、木材、または、貝などの非導電性材料で構成することによって、外部からの電波がさらにアンテナ26に到達しやすくなるため、アンテナの受信感度を向上することができる。
【0118】
さらに、時計ケース14は、外方に突出する2組のバンド取り付け部28を備えており、これらのバンド取り付け部28にはそれぞれ、互いに対向するように、一定間隔離間して配置され、時計ケース14より延設された脚部30を備えている。
【0119】
そして、これらの脚部30のそれぞれの間に、図示しない腕時計のバンドそれぞれが連結されるようになっている。
なお、ムーブメント20より突出して、ソーラーセル22と文字板24とを貫通する針軸31には、図示しないが、分針と時針とが配置される。これら分針と時針とは、文字板24と風防18との間に位置して時刻を表示するようになっている。
【0120】
また、時計ケース14の内周側には、時計ケース14のフランジ部32が、環状に突設
されており、このフランジ部32の内周側に、文字板24上に、導電性の環状部材を構成する装飾用リング36が装着されている。
【0121】
なお、この場合、図2に示したように、装飾用リング36が、ハウジングを構成する時計ケース14に対して平面方向に隙間して配置されている。
このように構成することによって、装飾用リング36が時計ケース14と接触すると、時計ケース14と装飾用リング36との間に誘導電流が流れて受信感度が低下するが、装飾用リング36が時計ケース14と接触しないので、このような接触による受信感度の低下を防止することができる。
【0122】
なお、この実施例では、時計ケース14、装飾用リング36とも、円環状であるが、矩形枠状とするなどその形状は適宜変更することが可能である。
この装飾用リング36は、図2に示したように、文字板24上に配置される装飾用リング本体部38を備えており、この装飾用リング本体部38から、装飾用リング本体部38の下面に係合凸部38aが形成されている。そして、この係合凸部38aに対応して、文字板24に上下方向に貫通する係合孔部24aが形成されており、係合凸部38aと係合孔部24aとの係合によって、装飾用リング36が文字板24に取り付けられるようになっている。なお、この場合、係合孔部24aの代わりに、係合用の凹部とすることも可能である。
【0123】
このように構成することによって、係合凸部38aと係合孔部24aとの係合によって、環状部材である装飾用リング36を文字板24の上にさらに確実に固定することができる。
【0124】
なお、装飾用リング36を文字板24の上に固定する方法としては、このような係合凸部38aと係合孔部24aとの係合に限定されるものではなく、例えば、圧入、カシメ、溶接、ロー付、接着剤、粘着剤などを採用することができ、このように装飾用リング36を文字板24の上に取り付ける方法として、装飾用リング36の種類、寸法、形状に応じて、様々な手段を用いることができる。
【0125】
なお、装飾用リング36の内面側は、下方に向かって径が小さくなるテーパー面42が形成され、このテーパー面42上に、図示しないが、また、時字などの指標が形成されている。
【0126】
また、この時計ケース14のフランジ部32の上端には、風防18を密封状態で固定するための固定(防水)パッキン46が介装されている。
一方、裏蓋16には、内側に突設する中子部材48が形成されており、この中子部材48の外周側には、離間して形成された複数の係合突設部50が突設されている。そして、時計ケース14の下端近傍の内周側には、この裏蓋16の中子部材48の係合突設部50が嵌合する係合用凹部52が形成されている。
【0127】
また、ムーブメント20の側部上方の大径部20bと、中子部材48の上端部との間には、支持枠54が介装されている。
このように構成することによって、裏蓋16の中子部材48の係合突設部50を、時計ケース14の下端近傍の内周側の係合用凹部52に係合することによって、時計ケース14の内周側に形成されたフランジ形状のフランジ部32と、裏蓋16の中子部材48の上端部との間で、支持枠54を介して、ムーブメント20、ソーラーセル22、文字板24が、時計ケース14の内部に固定され、収容されるようになっている。
【0128】
支持枠54は、合成樹脂などの非導電性材料から成る。ハウジングの一部を構成する時
計ケース14がステンレスのような導電性材料からなる場合は、支持枠54は、導電性の時計ケース14とアンテナ26との平面方向に沿った隙間を確保し、アンテナ26の受信性能を高く維持する。
【0129】
なお、図2において、符号51は、裏蓋16と時計ケース14との間を、密封状態で封止するための防水パッキンである。
なお、環状部材である装飾用リング36を構成する導電性の材料としては、例えば、金、銀、銅、黄銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、チタン、または、これらの合金などを採用することができる。また、例えば、チタン合金、ステンレススチール、タンタルカーバイドなどを採用することもできる。
【0130】
ところで、このような無線機能付き時計10においては、アンテナ26が電波を受信する際に、導電性の装飾用リング36において、その環状壁の周方向に沿った渦電流が誘導電流として流れることになる。
【0131】
この渦電流が、ハウジング12の外部からの電波を相殺してしまい、アンテナ26の受信感度が極めて低下してしまうことになる。
このような現象を回避するために、本発明の無線機能付き時計10においては、装飾用リング36の環状壁には、装飾用リング36を周方向に分断するスリット56が形成されている。
【0132】
このように構成することによって、時計ケース内14に収容した導電性の環状部材である装飾用リング36を周方向に分断するスリット56が形成されているので、このスリット56によって、環状の装飾用リング36に沿って渦電流が流れるのが分断され、渦電流の発生が阻止されることになる。
【0133】
これにより、装飾用リング36に流れる渦電流に起因するアンテナ26の受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナ26の受信感度が向上することになる。
なお、図示しないが、このスリット56を、文字板24の時計の機能表示を示す指標位置に対応して配置するのが望ましい。
【0134】
このように構成することによって、装飾用リング36にスリットを設けた場合にも、文字板24の美観が損なわれないようになっている。例えば、スリット56を、1時から12時までの時刻表示位置に合致するように配置すれば、観察者にとっては不自然に見えず、文字板24の美観が損なわれない。
【0135】
また、この場合、装飾用リング36に形成されるスリット56の数、形成位置としては、特に限定されるものではないが、下記のように形成するのが、それぞれの理由から好ましいものである。
【0136】
すなわち、図3に示した実施例では、スリット56が、アンテナ26の上方近傍に配置されている。
このようにスリット56を、アンテナ26の上方近傍に配置することによって、アンテナ26の上方には、電波の受信を妨げる導電性の環状部材である装飾用リング36が存在しないので、アンテナの受信感度が向上することになる。
【0137】
また、図4に示した実施例では、スリット56が、アンテナ26の開放両端部26a、26bに対向して、アンテナ26の上方近傍に配置された2つのスリット56a、56bから構成されている。
【0138】
このように構成することによって、アンテナ26の開放両端部26a、26bに対向する部分には、2つのスリット56a、56bによって、電波の受信を妨げる導電性の環状部材である装飾用リング36が存在しないので、これらのスリット56a、56bを介して、電波がアンテナ26の開放両端部26a、26bに受信され、アンテナの受信感度が向上することになる。
【0139】
また、図5に示した実施例では、スリット56が、アンテナ26の少なくとも一方の開放端部26aに対向して(図5では説明の便宜上26aに対向して設けた場合を示している)、アンテナ26の上方近傍に配置されたスリット56aから構成されている。
【0140】
このように構成することによって、アンテナ26の少なくとも一方の開放端部26aに対向する部分には、スリット56aによって、電波の受信を妨げる導電性の環状部材である装飾用リング36が存在しないので、このスリット56aを介して、電波がアンテナ26の一方の開放端部26aに受信され、アンテナ26の受信感度が向上することになる。
【0141】
さらに、図6に示したように、文字板24の上に、複数の径の異なる環状部材である装飾用リング36、36を配置することもできる。
このように文字板24の上に、複数の径の異なる装飾用リング36が配置されていることによって、装飾性が向上するとともに、異なる機能表示を個々の環状部材に付与することができる。
【0142】
さらに、これらの複数の装飾用リング36に形成したスリットによって、装飾用リング36に沿って渦電流が流れるのが分断され、渦電流の発生が阻止され、これにより、環状部材に流れる渦電流に起因するアンテナの受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナの受信感度が向上することになる。
【0143】
また、この場合には、図6に示したように、複数の径の異なる環状部材が、複数の径の異なる環状部材である装飾用リング36、36を、相互に離間して配置するのが好ましい。
【0144】
このように文字板上に、複数の径の異なる装飾用リング36、36が相互に離間して配置されていることによって、さらに装飾性が向上するとともに、異なる機能表示を個々の装飾用リング36、36に付与し、視認し易くすることができる。
【0145】
なお、この場合にも、スリット56の位置としては、図6に示したように、アンテナ26の上方近傍に配置することも、図4と同様に、スリット56が、アンテナ26の開放両端部26a、26bに対向して、アンテナ26の上方近傍に配置された2つのスリット56a、56bから構成することも、図5と同様に、スリット56が、アンテナ26の少なくとも一方の開放端部26aに対向して、アンテナ26の上方近傍に配置されたスリット56aから構成することも可能である。
【0146】
さらに、このように文字板24の上に、複数の径の異なる環状部材を配置する数、形状としては特に限定されるものではなく、また、環状部材として、装飾用リング36と、下記に説明する計測リング82を組み合わせることも可能である。
(実施例2)
図7は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の文字板24と文字板24上に配置した装飾用リング36を示す部分拡大斜視図である。
【0147】
この実施例の無線機能付き時計10は、図1〜図2に示した無線機能付き時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な
説明を省略する。
【0148】
この実施例の無線機能付き時計10では、スリット56が、文字板24の時計の機能表示を示す指標位置に対応して配置されている。
すなわち、この実施例の無線機能付き時計10では、12時の時刻表示位置に合致するようにスリット56が配置されているとともに、スリット56内に時計の機能表示を示す指標部である指標部材60が配置されている。
【0149】
このように構成することによって、環状部材である装飾用リング36にスリット56を設けた場合にも、文字板24の美観が損なわれないようになっている。例えば、スリットを、1時から12時までの時刻表示位置に合致するように配置すれば、観察者にとっては不自然に見えず、文字板の美観が損なわれない。
【0150】
しかも、このように文字板上に、例えば、時刻表示などの時計の機能表示を示す指標部である指標部材60がスリット56内に配置されていることによって、観察者にとっては不自然に見えず、文字板24の美観が損なわれないようになっている。
【0151】
また、このようにスリット内に、例えば、12の時刻表示をする指標である指標部材60を配置することによって、指標部材60が極めて視認されやすくなる。
すなわち、観察者が環状部材である装飾用リング36を見る場合、観察者の視点は、装飾用リング36に沿って周方向に動き、装飾用リング36上の特定の点に停止しにくくなるが、このように装飾用リング36にスリットがあると、その視点は、装飾用リング36の開放端に留まるので、指標部材60が極めて視認されやすくなるからである。
【0152】
このような機能表示としては、特に限定されるものではないが、例えば、時刻表示、日付表示、曜日表示、月表示、年表示、電池の残量表示、圧力や温度などの外環境測定値の表示、アンテナの受信感度表示、アンテナにおける受信の成否の表示などの時計の機能表示などとすることができる。
【0153】
このような指標部材60を、文字板上に固定する方法としては、特に限定されるものではないが、上記の実施例1で説明したように、装飾用リング36を文字板24に固定する方法と同様に、例えば、圧入、カシメ、溶接、ロー付、接着剤、粘着剤の中の少なくとも1つの手段によって、文字板上に取り付けることができる。
【0154】
なお、この実施例では、この指標部を、指標部材60としたが、文字板24上に印刷によって設けた指標部材60とすることも可能である。
(実施例3)
図8は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の文字板24と文字板24上に配置した装飾用リング36を示す部分拡大斜視図である。
【0155】
この実施例の無線機能付き時計10は、図1〜図2に示した無線機能付き時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0156】
この実施例の無線機能付き時計10では、装飾用リング36のスリット内に配置された時計の機能表示を示す指標部が、文字板24に形成された指標窓部62である。
すなわち、スリット56の間に、文字板24を上下に貫通する指標窓部62を配置するとともに、文字板24の下に、図示しないが、表示機構を配置することによって、指標窓部62を通して、例えば、日付を表示する日付表示部や、曜日を表示する曜日表示部を視認することができる。
【0157】
この場合にも、スリット56の間に、指標窓部62が配置されているので、観察者の視点が、装飾用リング36の開放端に留まるので、指標窓部62を介して、日付表示部などの表示部が極めて視認されやすくなる。
(実施例4)
図9は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の文字板24と文字板24上に配置した装飾用リング36を示す部分拡大斜視図で、スリット56内に絶縁部材64を装着する状態を説明する部分拡大斜視図、図10は、図9の無線機能付き時計10において、スリット56内に絶縁部材64を装着した状態を説明する部分拡大斜視図である。
である。
【0158】
この実施例の無線機能付き時計10は、図1〜図2に示した無線機能付き時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0159】
この実施例の無線機能付き時計10では、環状部材である装飾用リング36のスリット56内に配置された絶縁部材64を備えている。
すなわち、図9に示したように、絶縁部材64は、その断面が、装飾用リング36の断面と略同一形状となっており、スリット56内に装着することができるようになっている。
【0160】
このように構成することによって、時計ケース14内に収容した導電性の装飾用リング36に、装飾用リング36を周方向に分断するスリット56が形成され、このスリット56内に絶縁部材64が配置されているので、この絶縁部材64によって、装飾用リング36に沿って渦電流が流れるのが分断され、渦電流の発生が阻止されることになる。
【0161】
これにより、環状部材に流れる渦電流に起因するアンテナ26の受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナ26の受信感度が向上することになる。
また、このようにスリット56内に絶縁部材64が配置されているので、装飾用リング36の強度が維持されることにもなる。
【0162】
また、絶縁部材64の断面が、装飾用リング36の断面と略同一形状となっているので、絶縁部材64の視認面が、装飾用リング36の視認面と略同一平面を形成していることになる。
【0163】
従って、絶縁部材64の視認面が、装飾用リング36とが一体的に視認されるので、装飾用リング36の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
また、装飾用リング36の上面36aから文字板24に向けて下方に延びる傾斜面36bは、時計の機能表示を示す指標を配置する指標面として機能する。
【0164】
従って、装飾用リング36と絶縁部材64のそれぞれ傾斜面36b、64bが略同一平面を形成していれば、装飾用リング36に平滑な指標面が形成されるので、指標を読み取りやすくなる。さらに、指標面に指標を印刷して形成する場合、平滑な指標面に極めて容易に指標を印刷することができる。
【0165】
この場合、絶縁部材64を構成する絶縁材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、合成樹脂、ゴム、または、セラミックなどの非導電性の絶縁材料を採用することができる。
【0166】
また、導電性の素材に、非導電性の被膜が被覆された部材とすることも可能である。こ
の場合、絶縁部材64を構成する導電性材料としては、装飾用リング36を構成する導電性の材料と同様に、例えば、金、銀、銅、黄銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、チタン、または、これらの合金などを採用することができる。また、例えば、チタン合金、ステンレススチール、タンタルカーバイドなどを採用することもできる。
【0167】
そして、この絶縁部材を構成する導電性材料に被覆される非導電性の被膜としては、すなわち絶縁被膜としては、例えば、非導電性の塗装被膜、非導電性の印刷被膜、非導電性の乾式メッキ被膜が挙げられる。
【0168】
また、このような絶縁被膜としては、例えば、
・DLC(Diamond Like Carbon(ダイヤモンドの様なカーボン))などのCVD被膜、
・アクリル系材料、ウレタン系材料、または、セルロース系材料などの有機材料の絶縁被膜、
・クロム化合物を含むクロム化合物系被膜、または、酸化アルミ化合物を含む酸化アルミ系被膜、
などを採用することができる。
【0169】
なお、クロム化合物系被膜としては、例えば、酸化クロム化合物を含む酸化クロム系被膜、窒化クロム化合物を含む窒化クロム系被膜、炭化クロム化合物を含む炭化クロム系被膜を採用することができる。
【0170】
また、このような絶縁被膜の代わりに、合成樹脂やゴムなどから成る絶縁シートが絶縁部材を構成する導電性材料に貼着された絶縁部材であってもかまわない。
この場合、絶縁部材64が、非導電性の合成樹脂であれば、装飾用リング36をスリット56の部分で確実に絶縁することができ、スリット56の大きさや形状に合わせた絶縁部材64を、例えば、一体成形などで容易に製造することができる。
【0171】
また、絶縁部材64は、不用意に装飾用リング36のスリット56から脱落しないように、装飾用リング36に固定されることが好ましい。この固定手段としては、例えば、嵌合、圧入、接合、インサート成型など、機械的な係合手段を採用することができる。
【0172】
また、絶縁部材64の視認面の色調が、装飾用リング36の視認面の色調と同色色調とすることもできる。
このように、絶縁部材64の視認面の色調を、装飾用リング36の視認面の色調と同色色調となるように構成することによって、絶縁部材64が視認されにくくなり、環状部材の美観、時計自体の美観が向上することになる。なお、「視認面」とは、外面のうち、観察者に視認される領域を言う。
【0173】
また、絶縁部材64の視認面の色調が、装飾用リング36の視認面の色調と異色色調とすることもできる。
このように、絶縁部材64の視認面の色調を、装飾用リング36の視認面の色調と異色色調となるように構成することによって、例えば、この絶縁部材64の部分を、美観上、または、何らかの情報を、例えば、時計の携帯者などの観察者に視認し易くすることができる。
【0174】
この場合、『同色色調』とは、「同色色調」とは、環状部材と絶縁部材との色調とが、共に同じ色調と認識され得る範囲内にあることを意味し、その色調の濃淡や明暗など、色調の外観上の風合いが完全に一致することに限定されない。
【0175】
なお、装飾用リング36と絶縁部材64の視認面の色調とは、装飾用リング36と絶縁
部材64の素材そのものの色調であっても、装飾用リング36と絶縁部材64に被覆された被膜の色調であってもよい。
【0176】
従って、『異色色調』とは、このような装飾用リング36と絶縁部材64の視認面の色調が、上記の同色色調と認められない色調の組み合わせを言う。
さらに、絶縁部材64を、時計の機能表示を示す指標とすることもできる。
【0177】
このように、絶縁部材64を、例えば、時刻表示、日付表示、曜日表示、月表示、年表示、電池の残量表示、圧力や温度などの外環境測定値の表示、アンテナの受信感度表示、アンテナにおける受信の成否の表示などの時計の機能表示を示す指標とすることによって、時計の機能表示を、例えば、時計の携帯者などの観察者に示すことができる。
【0178】
特に、装飾用リング36の視認面の色調と異色色調の絶縁部材64を指標にした場合には、このような時計の機能表示を観察者により視認し易くすることができる。
この場合、絶縁部材64の数、形成位置としては、図1〜図2の実施例のスリット56と同様に、
・図3に示した実施例のように、絶縁部材64を、アンテナ26の上方近傍に配置する方法、
・図4に示した実施例のように、絶縁部材64を、アンテナ26の開放両端部26a、26bに対向して、アンテナ26の上方近傍に配置された2つの絶縁部材64から構成する方法、
・図5に示した実施例のように、絶縁部材64を、アンテナ26の少なくとも一方の開放端部26aに対向して、アンテナ26の上方近傍に配置された絶縁部材64から構成する方法、
などを採用することができる。
(実施例5)
図11は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の図10と同様な部分拡大斜視図で、2つのスリット56の間に導電性のパーツ部材65を介装した状態を説明する部分拡大斜視図である。
【0179】
この実施例の無線機能付き時計10は、図1〜図2に示した無線機能付き時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0180】
この実施例の無線機能付き時計10では、装飾用リング36に形成された2つの離間したスリット56、56が形成されており、このスリット56、56を画成するように、導電性のパーツ部材65が介装されている。
【0181】
そして、このパーツ部材65を挟んだ状態で、絶縁部材66、66が、2つのスリット56、56に装着されている。
なお、この絶縁部材66、66としては、上記の実施例3と同様な絶縁部材から構成することができる。また、この絶縁部材66、66としては、パーツ部材65と装飾用リング36とを接合するための非導電性の接合層とすることができる。
【0182】
このような非導電性の接合層としては、例えば、非導電性の粘着層や非導電性の接着層を採用することができる。例えば、合成樹脂などの非導電性材料を含む粘着層や接着層を採用することができる。この場合、非導電性の粘着層としては、例えば、両面テープを採用することができる。
【0183】
この場合、導電性のパーツ部材65の形状としては、2つのスリット56、56で分断
されて、装飾用リング36から切り離されたような形状とするのが好ましい。すなわち、装飾用リング36に2つの絶縁部材66、66を介して、パーツ部材65を組み合わせた際に、装飾用リング36と、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65が、一体の環状の装飾用リング36として視認されるため、環装飾用リング36の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになるからである。
【0184】
この場合、導電性のパーツ部材65としては、を構成する材料としては、特に限定されるものではなく、装飾用リング36と同様な材料などを用いることができる。
この場合、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65の視認面の色調が、装飾用リング36の視認面の色調と同色色調とすることができる。
【0185】
このように、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65の視認面の色調が、装飾用リング36の視認面の色調と同色色調となるように構成することによって、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65が視認されにくくなり、装飾用リング36の美観、時計自体の美観が向上することになる。
【0186】
また、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65の視認面の色調が、装飾用リング36の視認面の色調と異色色調とすることもできる。
このように、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65の視認面の色調が、装飾用リング36の視認面の色調と異色色調となるように構成することによって、例えば、この2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65の部分を、美観上、または、何らかの情報を、例えば、時計の携帯者などの観察者に視認し易くすることができる。
【0187】
また、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65を、時計の機能表示を示す指標とすることもできる。
すなわち、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65を、例えば、時刻表示、日付表示、曜日表示、月表示、年表示、電池の残量表示、圧力や温度などの外環境測定値の表示、アンテナの受信感度表示、アンテナにおける受信の成否の表示などの時計の機能表示を示す指標とすることによって、時計の機能表示を、例えば、時計の携帯者などの観察者に示すことができる。
【0188】
この場合、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65自体を、時計の機能表示を示す指標として用いられてもよい。
また、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65の視認面に、このような指標が形成されてもよい。また、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65は、ブランド名、メーカー名、商品名などを表すマークやエンブレムなどの商品表示部材であってもよい。
【0189】
なお、2つの絶縁部材66、66と、パーツ部材65の色調などを、上記のような組み合わせを適宜選択して用いることができることは勿論である。
なお、この実施例では、2つのスリット56、56に、2つの絶縁部材66、66を装着したが、上記の実施例1と同様に、2つの絶縁部材66、66を装着せずに、2つのスリット56、56の状態のままとすることも可能である。
(実施例6)
図12は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の文字板24と文字板24上に配置した装飾用リング36を示す部分拡大斜視図で、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着する状態を説明する部分拡大斜視図、図13は、図12の無線機能付き時計10において、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着した状態を説明する部分拡大断面図である。
【0190】
この実施例の無線機能付き時計10は、図1〜図2に示した無線機能付き時計10と基
本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0191】
この実施例の無線機能付き時計10では、絶縁部材68が、導電性の付加部材70を保持しており、この付加部材70が、外方から視認され得るように、かつ環状部材である装飾用リング36と接触しないように絶縁部材68に保持されている。
【0192】
具体的には、付加部材70が、絶縁部材68に形成された凹部68c内に配置され、付加部材70が絶縁部材68に形成された凹部68c内に確実に固定することができるようになっている。
【0193】
なお、付加部材70は、不用意に絶縁部材68の凹部68cから脱落しないように絶縁部材68に固定されることが好ましい。この固定手段としては、例えば、嵌合、圧入、接合、インサート成型など、機械的な係合手段が採用される。絶縁部材68と付加部材70とを接合する接合層には、例えば、接着剤、粘着材、または両面テープなどが用いられる。
【0194】
このように構成することによって、絶縁部材68に保持された導電性の付加部材70により、絶縁部材68に金属外観が付与されることになるので、装飾用リング36の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
【0195】
また、付加部材70が、装飾用リング36と接触しないように絶縁部材68に保持されているので、装飾用リング36に渦電流が発生せず、アンテナ26の受信感度が向上する。
【0196】
この場合、付加部材70の視認面の色調が、装飾用リング36の視認面の色調と同色色調とすることができる。
このように、付加部材70の視認面の色調が、装飾用リング36の視認面の色調と同色色調となるように構成することによって、付加部材70が視認されにくくなり、装飾用リング36の美観、時計自体の美観が向上することになる。
【0197】
また、付加部材70の視認面の色調が、装飾用リング36の視認面の色調と異色色調とすることもできる。
このように、付加部材70の視認面の色調が、装飾用リング36の視認面の色調と異色色調となるように構成することによって、例えば、この付加部材70の部分を、美観上、または、何らかの情報を、例えば、時計の携帯者などの観察者に視認し易くすることができる。
【0198】
また、付加部材70を、時計の機能表示を示す指標とすることもできる。
すなわち、付加部材70を、例えば、時刻表示、日付表示、曜日表示、月表示、年表示、電池の残量表示、圧力や温度などの外環境測定値の表示、アンテナの受信感度表示、アンテナにおける受信の成否の表示などの時計の機能表示を示す指標とすることによって、時計の機能表示を、例えば、時計の携帯者などの観察者に示すことができる。
【0199】
この場合、図14に示したように、付加部材70自体を、時計の機能表示を示す指標72として用いられてもよい。
また、付加部材70の視認面に、このような指標が形成されてもよい。また、付加部材70は、ブランド名、メーカー名、商品名などを表すマークやエンブレムなどの商品表示部材であってもよい。
【0200】
さらに、図15に示したように、付加部材70は、観る者に美感を起こさせる装飾部材74であってもよい。
このように構成することによって、絶縁部材68に、例えば、宝石や貴石などの輝石からなる装飾部材74を備えることによって、環状部材の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
【0201】
また、図16に示したように、付加部材70を、時刻表示などの表示を示す時刻表示部材71とすることも可能である。
また、特に、装飾用リング36の視認面の色調と異色色調の付加部材70を指標にした場合には、このような時計の機能表示を観察者により視認し易くすることができる。
【0202】
また、装飾用リング36と絶縁部材68と付加部材70の視認面が、略同一平面を形成するようにすることもできる。
このように構成することによって、装飾用リング36と絶縁部材68と付加部材70とが一体的に視認されるので、環状部材の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
【0203】
また、装飾用リング36の上面36aから文字板24に向けて下方に延びる傾斜面36bは、時計の機能表示を示す指標を配置する指標面として機能する。
従って、装飾用リング36と絶縁部材68と付加部材70のそれぞれ傾斜面36b、68b、70bが略同一平面を形成していれば、装飾用リング36に平滑な指標面が形成されるので、指標を読み取りやすくなる。さらに、指標面に指標を印刷して形成する場合、平滑な指標面に極めて容易に指標を印刷することができる。
【0204】
特に、付加部材70と絶縁部材68の視認面とが略同一平面を形成するように、絶縁部材68の凹部内78cに付加部材70を配置することができ、装飾用リング36と絶縁部材68と付加部材70とが一体的に視認されるので、装飾用リング36の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
【0205】
なお、付加部材70を構成する材料としては、特に限定されるものではなく、装飾用リング36と同様な材料などを用いることができる。
(実施例7)
図17は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の図9と同様な部分拡大斜視図で、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着する状態を説明する部分拡大斜視図、図18は、図17の無線機能付き時計10において、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着した状態を説明する部分拡大断面図である。
【0206】
この実施例の無線機能付き時計10は、図1〜図2に示した無線機能付き時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0207】
この実施例の無線機能付き時計10では、スリット56内に一定間隔離間して配置された2つの絶縁部材68、78の間に、付加部材70が配置されている。
このように構成することによって、付加部材70が2つの絶縁部材68、78の間に確実に固定することができる。
【0208】
また、付加部材70と絶縁部材68の視認面とが略同一平面を形成するように、2つの絶縁部材68、78の間に付加部材を配置することができ、装飾用リング36と絶縁部材68と付加部材70とが一体的に視認されるので、装飾用リング36の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
(実施例8)
図19は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の図7と同様な部分拡大斜視図で、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着する状態を説明する部分拡大斜視図、図20は、図19の無線機能付き時計10において、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着した状態を説明する部分拡大斜視図である。
【0209】
この実施例の無線機能付き時計10は、図1〜図2に示した無線機能付き時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0210】
この実施例の無線機能付き時計10では、図19〜図20に示したように、付加部材70が、環状部材である装飾用リング36と絶縁部材68との境界80の少なくとも一部を覆う覆い部70cを備えている。
【0211】
このように構成することによって、装飾用リング36と絶縁部材68との境界80が、付加部材70の覆い部70cで隠されて視認されなくなるので、装飾用リング36の美観と高級観がさらに向上する。
【0212】
また、この場合、図19に示したように、付加部材70を絶縁部材68に装着するために、この実施例では、付加部材70の背面に係合凸部70dが形成され、これに対応して、絶縁部材68に係合孔部68dが形成されており、係合凸部70dと係合孔部68dとの係合によって、付加部材70が絶縁部材68に取り付けられるようになっている。
【0213】
このように構成することによって、係合凸部70dと係合孔部68dとの係合との係合によって、付加部材を絶縁部材にさらに確実に固定することができる。
なお、この場合、絶縁部材68と付加部材70のいずれか一方に突設された係合凸部と、他方に形成された係合孔部とを係合することによって、付加部材70を絶縁部材68に取り付ければよく、付加部材に80に係合孔部を設け、絶縁部材68に係合凸部を設けることも可能である。
【0214】
さらに、この場合、図19〜図20に示したように、付加部材70の覆い部70cと環状部材との間に、絶縁部材68より延出する延出部68eを形成するのが望ましい。
このように構成することによって、装飾用リング36と絶縁部材68との境界80を越えて延びた、導電性の付加部材70の覆い部70cが、絶縁部材68の延出部68eに妨げられて、導電性の装飾用リング36に接触しないことになる。
【0215】
その結果、導電性である付加部材70と装飾用リング36とが確実に絶縁されるので、装飾用リング36に渦電流が生じるのが回避され、アンテナの受信感度が向上することになる。
【0216】
なお、この場合、図19〜図20の実施例では、絶縁部材68より延出する延出部68eを、付加部材70の覆い部70cよりも延出距離を短く設定しているが、図示しないが、絶縁部材68より延出する延出部68eを、付加部材70の覆い部70cよりも延出距離を略同一とすることによって、導電性の付加部材70の覆い部70cが、完全に、絶縁部材68の延出部68eに妨げられて、導電性の装飾用リング36に接触しないことになり、装飾用リング36に渦電流が生じるのが回避され、アンテナの受信感度が向上することになる。
(実施例9)
図21は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の図7と同様な部分拡大斜視図である。
【0217】
この実施例の無線機能付き時計10は、図1〜図2に示した無線機能付き時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0218】
この実施例の無線機能付き時計10では、環状部材である装飾用リング36の内径側に、装飾用リング36から離間して、径の異なる環状部材として、この実施例では、装飾用リング36よりも径の小さい計測リング82が配置されている。
【0219】
そして、この計測リング82にも、装飾用リング36のスリット56と同様に、計測リング82を周方向に分断するスリット84が形成されている。
なお、この計測リング82は、機能表示を示す指標を備えるものであって、例えば、時刻表示、日付表示、曜日表示、月表示、年表示、電池の残量表示、圧力や温度などの外環境測定値の表示、アンテナの受信感度表示、アンテナにおける受信の成否の表示などの時計の機能表示を示す指標である。
【0220】
この計測リング82は、文字板24の下方に配置されるアンテナ26との上下方向に沿った距離も短いので、導電性の計測リング82に周方向に沿った渦電流が生じれば、アンテナ26の受信感度の低下も大きい。
【0221】
従って、逆に、このような計測リング82にスリット84が形成されて渦電流が阻止されれば、アンテナの受信感度が大きく改善される。
なお、この実施例の無線機能付き時計10では、図9の実施例と同様に、環状部材である装飾用リング36のスリット56内に配置された絶縁部材64を備えているが、上記の実施例1〜7と同様に、スリット56だけにする、指標部材60を配置するなどその態様を変更できることはもちろんである。
【0222】
また、この実施例の無線機能付き時計10では、計測リング82のスリット84内に絶縁部材86を備えているが、上記の実施例1〜7の装飾用リング36の場合と同様に、スリット84だけにする、指標部材を配置するなどその態様を変更できることはもちろんである。
(実施例10)
図22は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の部分分解斜視図、図23は、図22の組み立てた状態の部分拡大断面図である。
【0223】
この実施例の無線機能付き時計10は、図1〜図2に示した無線機能付き時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0224】
この実施例の無線機能付き時計10では、文字板24が、外周側文字板88と、この外周側文字板88の内周側に配置される内周側文字板90とから構成されている。そして、外周側文字板88と内周側文字板90との間には、内周側環状部材92が配置されている。
【0225】
すなわち、内周側環状部材92は、内周側段部92aが形成されており、この内周側段部92aに内周側環状部材92よりも厚さの薄い内周側文字板90の外周部分90aが嵌合されている。
【0226】
また、内周側環状部材92は、外周側段部92bが形成されており、外周側文字板88の上部の内周側に突設したフランジ部88bが、この外周側段部92bに嵌合されている

【0227】
従って、内周側環状部材92は、文字板24の厚さ方向に貫通した状態で、文字板24内に埋設された状態となっている。
さらに、外周側文字板88の上面には、環状凹部88aが形成されており、この環状凹部88a内に、外周側環状部材94が装着されている。
【0228】
また、この実施例では、内周側文字板90の上面と、内周側環状部材92の上面と、外周側文字板88の上面とが、略同一平面を形成している。このように構成することによって、内周側環状部材92の上面が、文字板24の上面と略同一平面であれば、内周側環状部材92と文字板24とが一体的に視認されるので、内周側環状部材92の美観と高級観が向上し、時計自体の美観も向上することになる。
【0229】
また、外周側環状部材94が、外周側文字板88の上面より上方に突出している。
このように外周側環状部材94の上面が、文字板24の上面から突出するようにすることによって、外周側環状部材94が指標などとして機能する場合に、観察者にとって環状部材を視認し易くなる。
さらに、内周側環状部材92の下面と、外周側文字板88の下面とが、略同一平面を形成している。このように内周側環状部材92の下面が、文字板24の下面と略同一平面であれば、文字板24の下面に凹凸が存在しないので、文字板24をソーラーセルなどの駆動機構の上面に配置しやすくなる。
【0230】
なお、図示しないが、内周側環状部材92の下面を文字板24の下面から突出させて、、例えば、この下方に突出する内周側環状部材92を係合凸部として、ソーラーセルなどの駆動機構に設けた係合凹部と係合させることができ、組み込みが容易となる。
【0231】
また、内周側環状部材92、外周側環状部材94には、上記の実施例の装飾用リング36、計測リング82と同様に、周方向に分断するスリット92c、94cがそれぞれ形成され、これらのスリット92c、94c内に、絶縁部材96、98がそれぞれ配置されている。なお、この場合にも、上記の実施例の装飾用リング36、計測リング82と同様に、絶縁部材96、98を省略して、スリット92c、94を形成したままとすることも可能である。
【0232】
この場合、外周側文字板88と、内周側文字板90とを同じ材料から構成しても良いが、相互に異なる材料、例えば、外周側文字板88をポリカーボネートなどのプラスチックから構成し、内周側文字板90を白蝶貝から構成するなどすれば、デザインのバリエーションが図れ、高級感を付与した無線機能付き時計10を提供することができる。
【0233】
なお、ソーラーセル駆動式とする場合には、ソーラーセルの発電に寄与する波長の外光を透過する透光機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、合成樹脂、セラミック、ガラス、木材、または、貝などの非導電性材料から適宜選択することによって構成することによって、外部からの電波がさらにアンテナに到達しやすくなるため、アンテナの受信感度を向上することができる。
【0234】
さらに、この実施例の場合には、内周側環状部材92と外周側環状部材94の二つの環状部材を設けたが、この数は適宜変更可能である。例えば、図24、図25に示した実施例のように、外周側環状部材94を省略して、内周側環状部材92のみとすることも可能である。
【0235】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されること
はなく、例えば、上記実施例では、環状部材として、装飾用リング36、計測リング82について説明したが、文字板に配置された導電性の環状部材であれば、これにスリットが設けられれば、環状部材の渦電流に起因するアンテナの受信感度の低下が回避されるので、装飾用リング36、計測リング82に限定されるものではなない。
【0236】
また、ハウジング12を構成する時計ケース14、裏蓋16を導電性の金属製としたが、導電性の部品と、非導電性の部品が混在してもかまわない。また、ハウジング12は、少なくとも一部が導電性、または、少なくとも一部が非導電性の部材であってもよい。
【0237】
さらに、本発明におけるハウジング12を構成する部品、例えば、時計ケース14にスリットが形成されても良く、または、時計ケース14にスリットを形成せずに、環状部材だけにスリットが形成されてもかまわない。時計ケース14におけるスリットの有無にかかわらず、本発明によれば、環状部材の渦電流に起因するアンテナの受信感度の低下が回避されるので、アンテナの受信感度が向上する。このように、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0238】
【図1】図1は、本発明の無線機能付き時計の実施例の分解斜視図である。
【図2】図2は、図1の無線機能付き時計の組み立てた状態のA−A線方向の部分拡大断面図である。
【図3】図3は、本発明の無線機能付き時計のスリット56の配置を示す実施例の上面図である。
【図4】図4は、本発明の無線機能付き時計のスリット56の配置を示す実施例の上面図である。
【図5】図5は、本発明の無線機能付き時計のスリット56の配置を示す実施例の上面図である。
【図6】図6は、本発明の無線機能付き時計のスリット56の配置を示す実施例の上面図である。
【図7】図7は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の文字板24と文字板24上に配置した装飾用リング36を示す部分拡大斜視図である。
【図8】図8は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の文字板24と文字板24上に配置した装飾用リング36を示す部分拡大斜視図である。
【図9】図9は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の文字板24と文字板24上に配置した装飾用リング36を示す部分拡大斜視図で、スリット56内に絶縁部材64を装着する状態を説明する部分拡大斜視図である。
【図10】図10は、図9の無線機能付き時計10において、スリット56内に絶縁部材64を装着した状態を説明する部分拡大斜視図である。
【図11】図11は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の図10と同様な部分拡大斜視図で、2つのスリット56の間に導電性のパーツ部材65を介装した状態を説明する部分拡大斜視図である。
【図12】図12は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の文字板24と文字板24上に配置した装飾用リング36を示す部分拡大斜視図で、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着する状態を説明する部分拡大斜視図である。
【図13】図13は、図12の無線機能付き時計10において、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着した状態を説明する部分拡大断面図である。
【図14】図14は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の図7と同様な部分拡大斜視図である。
【図15】図15は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の図7と同様な部分拡大斜視図である。
【図16】図16は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の図7と同様な部分拡大斜視図である。
【図17】図17は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の図9と同様な部分拡大斜視図で、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着する状態を説明する部分拡大斜視図である。
【図18】図18は、図17の無線機能付き時計10において、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着した状態を説明する部分拡大断面図である。
【図19】図19は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の図7と同様な部分拡大斜視図で、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着する状態を説明する部分拡大斜視図である。
【図20】図20は、図19の無線機能付き時計10において、スリット56内に絶縁部材68、付加部材70を装着した状態を説明する部分拡大斜視図である。
【図21】図21は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の図7と同様な部分拡大斜視図である。
【図22】図22は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の部分分解斜視図である。
【図23】図23は、図22の組み立てた状態の部分拡大断面図である。
【図24】図24は、本発明の別の実施例の無線機能付き時計10の部分拡大斜視図である。
【図25】図25は、図24の実施例の無線機能付き時計10の部分拡大断面図である。
【図26】図26は、従来の無線機能付き時計の実施例の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0239】
10 無線機能付き時計
12 ハウジング
14 時計ケース
14 時計ケース内
16 裏蓋
18 風防
20 ムーブメント
20a 小径部
20b 大径部
22 ソーラーセル
24 文字板
24a 係合孔部
26 アンテナ
26a 開放端部
28 バンド取り付け部
30 脚部
31 針軸
32 フランジ部
36a 上面
36b 傾斜面
36 装飾用リング
38 装飾用リング本体部
38a 係合凸部
42 テーパー面
46 パッキン
48 中子部材
50 係合突設部
52 係合用凹部
54 支持枠
56 スリット
56a スリット
60 指標部材
62 指標窓部
64 絶縁部材
65 パーツ部材
66 絶縁部材
68 絶縁部材
68c 凹部
68d 係合孔部
68e 延出部
70 付加部材
70c 覆い部
70d 係合凸部
71 時刻表示部材
72 指標
74 装飾部材
78c 凹部内
80 境界
82 計測リング
84 スリット
86 絶縁部材
88 外周側文字板
88a 環状凹部
88b フランジ部
90 内周側文字板
90a 外周部分
92 内周側環状部材
92a 内周側段部
92b 外周側段部
92c、94c スリット
94 外周側環状部材
96、98 絶縁部材
100 電波時計
102 ハウジング
104 時計ケース
106 裏蓋
108 風防
110 ムーブメント
112 ソーラーセル
114 文字板
116 アンテナ
118 バンド取り付け部
120 脚部
122 スリット
【出願人】 【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズンホールディングス株式会社
【出願日】 平成18年7月28日(2006.7.28)
【代理人】 【識別番号】100081994
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 俊一郎

【識別番号】100103218
【弁理士】
【氏名又は名称】牧村 浩次

【識別番号】100110917
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 亨

【識別番号】100115392
【弁理士】
【氏名又は名称】八本 佳子


【公開番号】 特開2008−32565(P2008−32565A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−207041(P2006−207041)