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【発明の名称】 目覚まし時計および目覚まし機能制御方法
【発明者】 【氏名】清水 健太郎

【要約】 【課題】確実な睡眠からの覚醒を実現し、希望通りの時間に起床することが可能となる目覚まし時計を提供する。

【構成】目覚まし機能を有する時計において、時計部11によって時刻を計測し、目覚し機能動作時刻になったときに動作開始トリガーを発する。このトリガーにより、目覚し機能部15が動作を開始してベルや電子音を鳴動させるとともに、視線情報センシング部12が、光を発し、人の瞳から反射された光を検出することにより視線情報をセンシングする。この視線情報に基づいて、視線有無判断部13が視線の有無を判断し、視線有りと判断された場合は、目覚し機能操作部14が目覚まし機能部15に対して目覚まし機能停止の指示を与える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目覚まし機能を有する時計であって、
視線情報をセンシングする視線検出手段と、
前記視線検出手段の出力に基づいて視線の有無を判断する視線有無判断手段と、
前記視線有無判断手段の判断結果が視線有りの場合に前記時計の目覚まし機能を停止させる手段と
を備えたことを特徴とする目覚まし時計。
【請求項2】
前記視線検出手段は、光を発し、人の瞳から反射された光を検出することによりセンシングを実現することを特徴とする請求項1に記載の目覚まし時計。
【請求項3】
前記視線有無判断手段は、前記視線検出手段の出力より、瞳の形が有るかどうかを判断、または、瞳から反射された光があるかどうかを判断することにより視線の有無の判断を実現することを特徴とする請求項2に記載の目覚まし時計。
【請求項4】
前記視線検出手段は、一つまたは複数の光源から発した光が瞳で反射された光を、一つまたは複数のカメラで計測することによりセンシングを実現することを特徴とする請求項2又は3に記載の目覚まし時計。
【請求項5】
前記視線有無判断手段は、目覚まし機能が作動している間のみ作動するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4に記載の目覚まし時計。
【請求項6】
目覚まし機能を有する時計の目覚まし機能制御方法であって、
視線検出手段が、視線情報をセンシングする視線検出ステップと、
視線有無判断手段が、前記視線検出手段で検出された出力に基づいて視線の有無を判断する視線有無判断ステップと、
目覚まし機能停止手段が、前記視線有無判断手段の判断結果が視線有りの場合に前記時計の目覚まし機能を停止させるステップと
を備えたことを特徴とする目覚まし機能制御方法。
【請求項7】
前記視線検出ステップは、光源から発した光が人の瞳から反射された光を検出することによりセンシングを実現することを特徴とする請求項6に記載の目覚まし機能制御方法。
【請求項8】
前記視線有無判断ステップは、前記視線検出手段で検出された出力に基づいて、瞳の形が有るかどうかを判断、または、瞳から反射された光があるかどうかを判断することにより視線の有無の判断を実現することを特徴とする請求項7に記載の目覚まし機能制御方法。
【請求項9】
前記視線検出ステップは、一つまたは複数の光源から発した光が瞳で反射された光を、一つまたは複数のカメラで計測することによりセンシングを実現することを特徴とする請求項7又は8に記載の目覚まし機能制御方法。
【請求項10】
前記視線有無判断ステップは、目覚まし機能が作動している間のみ判断を行うことを特徴とする請求項6乃至9に記載の目覚まし機能制御方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、目覚まし機能を有する時計を構成するシステムに係り、目覚まし時計および目覚まし機能制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の、目覚まし機能を有した時計は、目覚まし機能の動作停止に直接のボタン操作を必要とした。指定時刻となった際に、ベルや電子音を鳴動させ、またはバイブレーションを起こすことで、音や物理的振動によって目覚まし機能を実現し、ユーザは指定されたボタン操作を行うことで、当該目覚まし機能の一時停止を行っている。
【0003】
従来、目覚まし機能の停止機構や音響覚醒装置については、例えば下記特許文献1、2に記載のものが提案されていた。
【特許文献1】特開平6−66958号公報
【特許文献2】特開平5−333166号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1には、目覚まし音停止の際、目覚まし時刻を認識させるため、目覚まし時刻を示す位置のスイッチを操作しなければ、目覚まし音は停止させられない機構にする、ということが開示されている。
【0005】
これは、目覚まし時計周縁部に設置されたスイッチ類を操作することで、目覚まし時刻の設定と目覚まし音の停止操作を可能とするものである。停止にあたっては、その時刻を認識しなければならず、睡眠からの確実な覚醒に一定の効果があると思われる。ただし、使用を繰り返すうちにスイッチ類の操作方法を覚えてしまい、時刻認識をせずとも正しい停止操作ができてしまう可能性もあり、長期にわたり完全な覚醒を実現できるものとはいいがたい。
【0006】
上記特許文献2には、任意に設定された覚醒すべき時刻に、睡眠より爽やかな気分で目覚めることができる音響覚醒装置を提供することを目的とした発明が開示されている。
【0007】
これは、目覚まし機能をONにした時刻と、設定した目覚まし時刻から、設定した時刻よりもある程度前から目覚まし音を鳴動させる時刻を演算することを特徴としており、設定した目覚まし時刻よりもある程度前から、徐々に目覚まし音の音量を上げていくことで、爽やかな気分での覚醒を実現する、というものである。
【0008】
この特許文献2では、覚醒時の気分をよくすることは出来るが、設定時刻前の小さな目覚まし鳴動音のときに無意識に停止されてしまう可能性もあり、希望時刻に確実な覚醒をもたらせるとは言えない。
【0009】
上述のごとく、特許文献1、2を含めた従来の技術では、完全に眠りから覚醒していなくても停止操作ができるため、使用者が無意識のうちに目覚まし機能を停止させてしまう可能性があった。
【0010】
このように、無意識での目覚まし機能停止を解消するための発明はなく、本発明は、眠りから完全に覚醒した目による視線操作で目覚まし機能の停止を行う手法を提供することで、上述課題の解決を行うものである。
【0011】
すなわち本発明の目的は、確実な睡眠からの覚醒を実現し、希望通りの時間に起床することが可能となる目覚まし時計および目覚まし機能制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するための請求項1乃至4に記載の目覚まし時計は、目覚まし機能を有する時計であって、視線情報をセンシングする視線検出手段と、前記視線検出手段の出力に基づいて視線の有無を判断する視線有無判断手段と、前記視線有無判断手段の判断結果が視線有りの場合に前記時計の目覚まし機能を停止させる手段とを備えたことを特徴としている。
【0013】
また前記視線検出手段は、光を発し、人の瞳から反射された光を検出することによりセンシングを実現することを特徴としている。
【0014】
また前記視線有無判断手段は、前記視線検出手段の出力より、瞳の形が有るかどうかを判断、または、瞳から反射された光があるかどうかを判断することにより視線の有無の判断を実現することを特徴としている。
【0015】
また前記視線検出手段は、一つまたは複数の光源から発した光が瞳で反射された光を、一つまたは複数のカメラで計測することによりセンシングを実現することを特徴としている。
【0016】
また、上記課題を解決するための請求項6乃至9に記載の目覚まし機能制御方法は、目覚まし機能を有する時計の目覚まし機能制御方法であって、視線検出手段が、視線情報をセンシングする視線検出ステップと、視線有無判断手段が、前記視線検出手段で検出された出力に基づいて視線の有無を判断する視線有無判断ステップと、目覚まし機能停止手段が、前記視線有無判断手段の判断結果が視線有りの場合に前記時計の目覚まし機能を停止させるステップとを備えたことを特徴としている。
【0017】
また前記視線検出ステップは、光源から発した光が人の瞳から反射された光を検出することによりセンシングを実現することを特徴としている。
【0018】
また前記視線有無判断ステップは、前記視線検出手段で検出された出力に基づいて、瞳の形が有るかどうかを判断、または、瞳から反射された光があるかどうかを判断することにより視線の有無の判断を実現することを特徴としている。
【0019】
また前記視線検出ステップは、一つまたは複数の光源から発した光が瞳で反射された光を、一つまたは複数のカメラで計測することによりセンシングを実現することを特徴としている。
【0020】
上記構成によれば、眠りから完全に覚醒した目による視線操作で目覚まし機能が停止され、無意識での目覚まし機能停止は防止される。
【0021】
また請求項5に記載の目覚まし時計は、前記視線有無判断手段が、目覚まし機能が作動している間のみ作動するように構成されていることを特徴としている。
【0022】
また請求項10に記載の目覚まし機能制御方法は、前記視線有無判断ステップが、目覚まし機能が作動している間のみ判断を行うことを特徴としている。
【0023】
上記構成によれば、目覚まし機能が作動している間のみ視線の有無を判断するので、必要最小限の動作が実現され、省電力化を図ることができる。
【発明の効果】
【0024】
(1)請求項1〜10に記載の発明によれば、目覚まし機能が開始されてから視線が検出されるまでの間は、目覚まし機能が停止されることがなく、覚醒していないにもかかわらず目覚まし機能が不用意に停止されてしまうことはない。このため、確実な睡眠からの覚醒を実現し、希望通りの時間に起床することが可能となる。
(2)請求項5,10に記載の発明によれば、目覚まし機能が作動している間のみ視線の有無を判断するので、必要最小限の動作が実現され、省電力化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。図1は本発明の目覚まし時計の一実施形態例のブロック図である。
【0026】
図1において、11は本発明の目覚まし機能を有する時計の時計部、12は本発明の視線検出手段としての視線情報センシング部、13は本発明の視線有無判断手段としての視線有無判断部、14は本発明の目覚まし機能を停止させる手段としての目覚まし機能操作部、15は本発明の時計の目覚まし機能部である。
【0027】
前記視線有無判断部13、目覚まし機能操作部14の、後述する各機能は例えばコンピュータにより実行されるものである。
【0028】
前記時計部11は、時刻を計測し、指定された時刻となったときに、視線情報センシング部12と目覚まし機能部15に、動作開始のトリガーを発する。視線情報センシング部12は、図2に示すように1つまたは複数の光源部121と、1つまたは複数のカメラ部122により、時計の方向を向いた瞳を検出する。
【0029】
光源部121とカメラ部122は、目覚まし時計内部に格納することも、目覚まし時計とは独立させ別の位置に設置することも可能である。視線検出方法は、図3に示すように、光源とカメラ位置が近いとき、カメラ方向を見ている瞳が赤く光る赤目現象(正面注視のみ)を利用するものや、光源から出た光の網膜からの反射具合から、見ている方向(視線方向)を計測する方法(正面注視でなくても計測可能)がある。
【0030】
視線情報センシング部12で得られた情報は、視線有無判断部13に送られる。視線有無判断部13では、受け取った視線センシング情報より、時計の方向に視線が向いているかどうかを判断する。判断は、例えば、時計の方向に一定時間以上視線が向いているときに、視線がある、なしの情報を、1,0で表現する形でおこなう。判断結果は、目覚まし機能操作部14へ送られる。
【0031】
目覚まし機能操作部14では、受け取った判断情報より、目覚まし機能部15へ動作指示を出す。具体的には、視線有無判断部13より、視線があるとの判断結果を受け取ったときのみ、目覚まし機能の一時停止を目覚まし機能部15へ送る。目覚まし機能部15は、時計部11より目覚まし機能開始の指示を受けて動作し、目覚まし機能操作部14の指示により、動作の一時停止または完全停止を行う。
【0032】
図4は図1の装置の動作フローを示している。図4においてまずステップS1において目覚まし時計使用者が目覚まし機能動作時刻の設定を行う。
【0033】
次にステップS2において目覚まし機能がONになっているか否かを判断する。このステップS2は機械的な判定でもソフトウエアによる判定でも良い。
【0034】
次に目覚まし機能がONになっている場合は、ステップS3において時計部11が、現在時刻が前記設定された目覚し機能動作時刻か否かを判断する。そして目覚まし機能動作時刻であると判定された場合は、時計部11から目覚まし機能部15および視線情報センシング部12に動作開始のトリガーが発せられ、ステップS4において目覚し機能が作動し、ステップS5において視線情報センシングが開始される。
【0035】
次にステップS6において、視線有無判断部13が、視線が所定の位置に一定時間向いているか否かを判断し、向いている場合は、目覚まし機能操作部14から一時停止又は完全停止の動作指示が出され、これによって目覚まし機能部15が目覚まし機能を停止する(ステップS7)。
【0036】
尚、目覚まし機能部15が時計部11からのトリガーにより目覚まし機能を開始した際に、その電源を視線有無判断部13にも供給し、目覚まし機能操作部14からの指示により目覚まし機能を停止した際に、視線有無判断部13の動作も停止するように構成しても良い。
【0037】
このように構成することにより、目覚まし機能が作動している間のみ視線の有無を判断するので、必要最小限の動作が実現され、省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施形態例の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施形態例における視線情報センシング部の詳細を示す構成図。
【図3】本発明の一実施形態例における視線情報センシング部の動作を示す説明図。
【図4】本発明の一実施形態例の動作の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0039】
11…時計部、12…視線情報センシング部、13…視線有無判断部、14…目覚まし機能操作部、15…目覚まし機能部、121…光源部、122…カメラ部。
【出願人】 【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
【出願日】 平成18年7月10日(2006.7.10)
【代理人】 【識別番号】100096459
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 剛

【識別番号】100104938
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜澤 英久


【公開番号】 特開2008−14904(P2008−14904A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−189180(P2006−189180)