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【発明の名称】 時報通知装置および時報通知方法
【発明者】 【氏名】久保 修二

【氏名】茂木 祐治

【氏名】石川 潤

【氏名】伊香 吉広

【氏名】曽根原 啓介

【氏名】山下 善雄

【氏名】石井 宏治

【要約】 【課題】アナログTV放送の時報番組を受信して時報音信号を分離検出し、その分離検出した時報音信号により時刻を修正するように構成した内蔵時計を備えたアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等において、何らかの原因によって、時報音信号が取得できず、内蔵時計の時刻合わせができないような状況においても、時刻の修正が可能となるような補助的な役割を行なうことができる時報通知装置を提供する。

【構成】放送される時報音信号と同じ構成の時報音信号を時報信号発生部6で生成する。この生成した時報音信号をRF信号の形に変調して放送局から送信される受信RF信号とRF信号多重化回路9で多重化し、時報番組の放送のタイミングに合わせて、アナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等へ出力する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から取得した基準となる時刻情報に基づき時刻を修正する基準時計と、
前記基準時計の時刻に基づき時報音信号を生成し出力する信号生成手段と、
前記信号生成手段から出力された時報音信号を放送局から送信されるRF信号の形に変換する信号変換手段と、
放送局からの電波を選択受信する受信手段と、
前記受信手段からの受信RF信号に前記信号変換手段からのRF信号を多重化する信号多重化手段と、
前記信号多重化手段によって多重化された前記時報音信号を含むRF信号を出力する信号出力手段と
を備えたことを特徴とする時報通知装置。
【請求項2】
請求項1記載の時報通知装置において、
前記基準時計は、時刻情報を含む標準電波信号を受信して時刻を自動修正、あるいはネットワーク上の時間供給サーバーから時刻情報を取得して同期した時間管理を行なう構成としたことを特徴とする時報通知装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の時報通知装置において、
前記信号生成手段は、生成した時報音信号を放送局で放送される時報番組の放送時間にタイミングを合わせて出力する構成としたことを特徴とする時報通知装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のうちいずれか一項記載の時報通知装置において、
前記信号生成手段は、生成した時報音信号を出力する時間帯の設定、あるいは生成した時報音信号を出力する動作期間の設定を行なうことができる構成としたことを特徴とする時報通知装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のうちいずれか一項記載の時報通知装置において、
前記信号生成手段は、生成した時報音信号を出力する処理を、放送局による時報番組の放送時間のタイミングから任意時間のオフセットをかけて出力することができる構成としたことを特徴とする時報通知装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のうちいずれか一項記載の時報通知装置において、
前記信号生成手段からの時報音信号の出力終了後は、直ちに、前記信号生成手段による時報音信号の出力動作と前記信号多重化手段によるRF信号の多重化動作を停止する構成としたことを特徴とする時報通知装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のうちいずれか一項記載の時報通知装置において、
前記信号出力手段は、この信号出力手段から出力される前記RF信号から時報音信号を検出する時報音信号検出手段と、この時報音信号検出手段によって得られた時報情報に基づいて内蔵時計の時刻を修正する時刻修正手段とを備えた被制御手段を電気的に接続する構成としたことを特徴とする時報通知装置。
【請求項8】
放送局から送信される時報音信号と同じ構成の時報音信号を生成し出力する信号生成ステップと、
前記出力された時報音信号を放送局から送信されるRF信号の形に変換する信号変換ステップと、
前記変換されたRF信号をアンテナからの受信RF信号に多重化する信号多重化ステップと、
前記多重化されたRF信号を放送局の時報番組の放送のタイミングに合わせて出力する信号出力ステップと、
を備えたことを特徴とする時報通知方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、時報音信号を出力する時報通知装置および時報通知方法に関し、特に、VTR、テレビ受信機、あるいはオーディオ機器(以下、これらをAV機器と称する)等に内蔵された時計の時刻合わせに用いる時報音信号を生成し出力するものに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、多くのAV機器やパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと称する)においては、水晶発信器を利用した時計を内蔵しているものの、これらに内蔵されている時計の精度は、一般的に、月差30秒程度のものが多い。したがって、各機器に設けられた時計を利用して、例えば、番組予約録画タイマの予約開始時間および終了時間を設定するようにした場合には、それぞれの機器におけるオンタイムおよびオフタイムに互いに多少のズレが生ずるため、いわゆる予約番組に対する頭切れ、または尻切れ等の現象が生じる。
【0003】
そこで、このような不具合点を解消するために、AV機器やパソコンに内蔵された時計の時刻を周期的にかつ自動的に修正し、時刻合わせを行なう方法が種々提案されている。その主な例としては、次のような方法がある。
【0004】
(1)テレビジョン放送(アナログ)の時報番組の時報音信号を検出して、内蔵された時計の時刻を自動的に修正する方法(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
(2)テレビジョン放送(アナログ)のデータ放送サービスにおいて、受信したテレビジョン信号のVBI(Vartical Blanking Interval:垂直帰線消去期間)に重畳された現在時刻データを取り出し、受信機に内蔵された時計を自動的に修正する方法(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
(3)デジタル放送信号に多重された時刻情報に基づいて、デジタル放送受信機に内蔵された時計の時刻を自動的に修正する方法(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
(4)時間情報をのせた標準電波を受信して自動的に時刻を修正する方法(例えば、特許文献4参照)。
【0008】
(5)ネットワーク上のファイルサーバーの一機能として、NTP(Network
Time Protocol:ネットワーク時間プロトコル)対応の時間供給サーバーを配置し、NTPを搭載した各クライアント機器は、ネットワーク上の時間供給サーバーより時刻情報を取得し、同期した時間管理を行なう方法(例えば、特許文献5参照)。
【0009】
上述した時刻修正方法のうち、上記(1)の方法は、例えば、テレビ放送(アナログ)のNHK教育テレビチャンネルなどで、毎日「PM12:00」に放送される時報番組中の時報音信号「ポッポッポッポーン」を監視して時間を修正する技術で、正確な時刻合わせのための応用技術等が数多く提案されている。
【0010】
この時報音信号は、440Hzのサイン波音信号が0.1秒続き、その後0.9秒間無音となる合計1秒間の信号が3回繰り返された後、880Hzのサイン波音信号が3秒間続く構成となっている。なお、この最後の3秒間の880Hzのサイン波音信号は、1秒間一定のレベルの音量後、2秒間で徐々に小さくなるように構成されている。
【0011】
この時報音信号による時刻合わせは、特に、VTRなどのアナログTVチューナを備えた機器では、比較的低コストで実現でき、かつ極めて効果的であることから、非常に多くの採用例がある。
【0012】
しかしながら、NHK教育テレビの時報番組は、放送局側の番組編成により、例えば、高校野球のシーズンなどでは、時報番組が中止になることがある。また、従来「AM7:00」と「PM12:00」と「PM7:00」の計3回行なわれていた時報放送も、「AM7:00」と「PM7:00」は、「ポーン」の時報音信号で、「PM12:00」のみ「ポッポッポッポーン」の時報音信号を放送するように変更される場合があり、流動的な運用形態となっている。
【0013】
このため、放送時刻合わせ機能を有するVTRやHDD(Hard Disk Drive)レコーダ、あるいはDVDレコーダなどでは、時報音信号による時間合わせの時間帯を設定メニューで数パターン指定できるようにしたり、あるいは受信放送局のチャンネル番号を変更可能に構成し、放送局側の形態の変更に柔軟に対応できるように工夫されている。(例えば、特許文献6参照)。
【0014】
【特許文献1】特開昭63−19584号公報
【特許文献2】特開平7−307931号公報
【特許文献3】特開平9−284665号公報
【特許文献4】特開平6−258460号公報
【特許文献5】特開2006−18375号公報
【特許文献6】特開平10−239465号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
BS/CS/地上デジタル放送の運用開始に伴いアナログTV放送が停波するとのことであるが、その時点で、アナログTV放送のみに対応したビデオデッキ類は、TV放送の電波を直接受信して録画することは不可能となる。
【0016】
しかし、このアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類は、外部映像/音声入力端子を利用した録画は引続き可能である。また、このアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類がタイマ予約録画設定できる構成のものであれは、デジタル放送受信機からの映像出力を外部映像/音声入力端子に接続することにより、これまでのように、タイマ予約録画することは可能である。
【0017】
しかし、このアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類は、時報音信号の送信が行なわれない場合、時報音信号による内蔵時計の時刻合わせは不可能となるため、内蔵時計の時刻の自動修正は行なわれず、この時刻の狂いは、ユーザーが手動で修正する必要が生じる。
【0018】
そして、上述したアナログTV放送の停波以前においても、放送局側の都合など、何らかの原因によって時報番組が放送されないこともあれば、積雪などの影響で放送の受信状態が悪い場合、さらには、CATVなどの特殊な伝送路による放送受信時等、ユーザーの環境次第で時報番組の時報音信号を利用した内蔵時計の時刻合わせが正しく動作しないという問題があった。
【0019】
本発明は、このような従来の技術が有していた問題を解決しようとするものであり、アナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等に内蔵された時計が、何らかの原因によって時報番組の時報音信号を取得できず、時刻合わせができないような状況においても、アナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等に内蔵された時計に対し、時報放送と同じ構成の時報音信号を生成出力して正確な時間情報の提供を可能とした時報通知装置および時報通知方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明の時刻通知装置は、外部から取得した基準となる時刻情報に基づき時刻を修正する基準時計と、前記基準時計の時刻に基づき時報音信号を生成し出力する信号生成手段と、前記信号生成手段から出力された時報音信号を放送局から送信されるRF信号の形に変換する信号変換手段と、放送局からの電波を選択受信する受信手段と、前記受信手段からの受信RF信号に前記信号変換手段からのRF信号を多重化する信号多重化手段と、前記信号多重化手段によって多重化された前記時報音信号を含むRF信号を出力する信号出力手段を備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の時報通知装置において、前記基準時計は、時刻情報を含む標準電波信号を受信して時刻を自動修正、あるいは、ネットワーク上の時間供給サーバーから時刻情報を取得して同期した時間管理を行なう構成としたことを特徴とする。
【0022】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の時報通知装置において、前記信号生成手段は、生成した時報音信号を放送局で放送される時報番組の放送時間にタイミングを合わせて出力する構成としたことを特徴とする。
【0023】
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のうちいずれか一項記載の時報通知装置において、前記信号生成手段は、生成した時報音信号を出力する時間帯の設定、あるいは生成した時報音信号を出力する動作期間の設定を行なうことができる構成としたことを特徴とする。
【0024】
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のうちいずれか一項記載の時報通知装置において、前記信号生成手段は、生成した時報音信号を出力する処理を、放送局による時報番組の放送時間のタイミングから任意時間のオフセットをかけて出力することができる構成としたことを特徴とする。
【0025】
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のうちいずれか一項記載の時報通知装置において、前記信号生成手段からの時報音信号の出力終了後は、直ちに、前記信号生成手段による時報音信号の出力動作と前記信号多重化手段によるRF信号の多重化動作を停止する構成としたことを特徴とする。
【0026】
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のうちいずれか一項記載の時報通知装置において、前記信号出力手段は、この信号出力手段から出力される前記RF信号から時報音信号を検出する時報音信号検出手段と、この時報音信号検出手段によって得られた時報情報に基づいて内蔵時計の時刻を修正する時刻修正手段とを備えた被制御手段を電気的に接続する構成としたことを特徴とする。
【0027】
また、請求項8記載の本発明の時報通知方法は、放送局から送信される時報音信号と同じ構成の時報音信号を生成し出力する信号生成ステップと、前記出力された時報音信号を放送局から送信されるRF信号の形に変換する信号変換ステップと、前記変換されたRF信号をアンテナからの受信RF信号に多重化する信号多重化ステップと、前記多重化されたRF信号を放送局の時報番組の放送のタイミングに合わせて出力する信号出力ステップとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明の時報通知装置および時報通知方法は、アナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等に内蔵された時計が、何らかの原因によって時報番組の時報音信号を取得できず、時刻合わせができないような状況においても、アナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等に内蔵された時計に対し、時報放送と同じ構成の時報音信号を生成出力して正確な時間情報を提供することができ、そのビデオデッキ類等に内蔵された時計の時刻を正確に維持することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明は、要約すれば、アナログTV放送の時報番組を受信して時報音信号を分離検出し、その分離検出した時報音信号により時刻を修正する構成の内蔵時計を備えたアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等において、何らかの原因によって、放送局から時報番組が送信されないため、時報音信号が取得できず、上記内蔵時計の時刻合わせができないような状況においても、時刻の修正が可能となるような補助的な役割を行なうことができる時報通知装置を提供することにある。
【0030】
そして、この本発明の時報通知装置は、放送される時報音信号と同じ構成の時報音信号を生成し、この生成した時報音信号をRF信号の形に変調して放送局から送信される受信RF信号に多重化し、アナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等へ放送局の時報番組の放送のタイミングに合わせて出力するように構成したことを特徴としている。
【0031】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る時報通知装置の実施の形態を示すブロック図である。
【0032】
図1において、時報通知装置本体Aは、アンテナからの信号入力端子1、分配器2、TVチューナユニット(アナログ)3、マイクロコンピュータ(以下、マイコンと称する)4、基準時計5、時報音信号発生部6、映像信号発生部7、RFモジュレータ部8、RF信号多重化回路9、RF信号出力端子10を含む。
【0033】
信号入力端子1には、アンテナからのRF信号が入力され、分配器2へ供給される。分配器2は、アンテナからのRF信号をTVチューナユニット3とRF信号多重化回路9とへ2分配している。TVチューナユニット3は、映像信号および音声信号を、例えば、録画機器BのHDDレコーダやDVDレコーダなどへ出力するように構成されている。
【0034】
マイコン4は、予め定めたプログラムにしたがって各種の処理や制御を行なう。また、このマイコン4は、基準時計5の時間を参照することで、正確なタイミングで各種の処理や制御が可能となる。
【0035】
基準時計5は、正確な時刻を保持するために、例えば、時刻情報を含む標準電波信号を受信して時刻を自動修正、あるいはネットワーク上の時間供給サーバーから時刻情報を取得して同期した時間管理を行なうように構成されている。
【0036】
時報音信号発生部6は、「ポッポッポッポーン」の時報音信号を生成し出力する。この時報音信号発生部6において生成される時報音信号は、放送局において実際に放送される時報番組の時報音信号と全く同じ構成で生成され、さらに、この生成された時報音信号は、時報番組の放送のタイミングに合わせて後段のRFモジュレータ部8へ出力される。
【0037】
この時報音信号発生部6において生成される時報音信号は、後述する図3に示すように、440Hzのサイン波音信号が0.1秒続き、その後0.9秒間無音となる合計1秒間の信号が3回繰り返された後、880Hzのサイン波音信号が3秒間続く構成となっていて、この最後の3秒間の880Hzのサイン波音信号は、1秒間一定のレベルの音量後、2秒間で徐々に小さくなるように構成されている。
【0038】
映像信号発生部7は、時報音信号の生成出力中に、例えば、ブルーバック映像や時計を模した画像等を出力する。
【0039】
なお、この映像信号発生部7からの映像信号が存在しない場合は、後述するRF信号出力端子10へ電気的に接続するアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等(図示しない)のアナログ放送を受信するTVチューナは、正しく受信動作できずブルーバックやミュート状態となり、ビデオデッキ類等に内蔵される時計の時刻修正が行なわれない。このような不具合の発生を防ぐために、この実施の形態では、アナログ放送の停波を想定して、映像信号発生部7を設けている。したがって、時報音信号を生成出力する際(RF信号を多重化する際)に、例えば、NHK教育チャンネルが放送中であれば、放送局からの映像信号をそのまま利用することは可能である。
【0040】
RFモジュレータ部8は、前段の時報音信号発生部6において生成した時報音信号および映像信号発生部7において生成した映像信号をNHK教育テレビチャンネルが使用する各周波数帯域に、FM(映像)/AM(音声)変調する。なお、ユーザー設定等の必要に応じて変調する周波数を他の放送局のチャンネル周波数に変更できる。
【0041】
RF信号多重化回路9は、分配器2からの受信RF信号と、RFモジュレータ部8において生成した時報音信号を含むRF信号を多重化し、RF信号出力端子10へ出力する。
【0042】
RF信号出力端子10には、アナログTV放送の時報番組を受信して時報音信号を分離検出し、その分離検出した時報音信号により時刻を修正する構成の内蔵時計を備えたアナログTV放送にのみ対応した周知のビデオデッキ類等(図示しない)が電気的に接続される。このアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等は、オーディオまたはビジュアル再生装置を含み、オーディオまたはビジュアル再生装置の電源のオンまたはオフを含む制御を行なう内蔵時計を備えている。
【0043】
以下、上記のように構成した本発明に係る時報通知装置の基本動作を図2に示すフローチャートを用いて説明する。
はじめに、RF信号出力端子10に電気的に接続されたアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等が受信する時報チャンネルを、例えば、NHK教育テレビチャンネルとして予め設定しておく。
【0044】
プログラムが開始されると、まず、ステップS1で、標準時計5の計時時刻が既に初期化されていて有効か否かを判断する。初期化されていない場合には、終了し、初期時刻データのセットを行なう。一方、計時時刻が既に初期設定されている場合は、次のステップS2へ進む。
【0045】
ステップS2は、時報音信号を発生させる設定の有無を確認する。時報音信号を発生させる設定がされていない場合は、時報音信号生成過程に移行せず終了する。時報音信号を発生させるように設定されている場合は、マイコン4は、RFモジュレータ部8を指定チャンネルのNHK教育テレビチャンネルで動作を開始させるとともに、映像信号発生部7の時報発生時用の映像信号の出力動作を開始させる。さらに、マイコン4は、RF信号多重化回路9にRFモジュレータ部8の出力側を電気的に接続する。
【0046】
その後、ステップS3で時報通知の時刻、AM7:00、PM12:00、またはPM7:00のいずれかの時刻になるまで監視し、そのいずれかの時刻の直前になった時は、ステップS4へ移行し、時報音信号発生部6で「ポッポッポッポーン」の時報音信号を生成し、RFモジュレータ部8へ出力する。
【0047】
RFモジュレータ部8では、前段の時報音信号発生部6において生成した時報音信号および映像信号発生部7において生成した映像信号をNHK教育テレビチャンネルが使用する各周波数帯域に、FM(映像)/AM(音声)変調して得たRF信号をRF信号多重化回路9へ出力する。
【0048】
RF信号多重化回路9では、分配器2からの受信RF信号と、RFモジュレータ部8からの時報音信号を含むRF信号とを多重化し、放送局の時報放送が始まるタイミングでRF信号出力端子10へ出力する。
【0049】
このRF信号出力端子10に電気的に接続された内蔵時計を備えたアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等(図示しない)は、NHK教育テレビチャンネルからの時報放送が何らかの原因により放送されなかった場合においても、RF信号出力端子10に放送局の時報放送が始まるタイミングで出力される時報音信号を含むRF信号によって、時報音信号を分離検出することができ、その分離検出した時報音信号により内部時計の時刻を修正することができる。
【0050】
また、アナログ放送の停波後においても、内蔵時計を備えたアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等(図示しない)をRF信号出力端子10へ電気的に接続することにより、RFモジュレータ部8から出力される時報音信号を含むRF信号によって、内蔵時計は、従前どおり、何等支障なく、時刻合わせを実行することができる。
【0051】
この時報音信号の出力終了後は、速やかに時報音信号発生部6、映像信号発生部7およびRFモジュレータ部8の動作を停止し、RF信号多重化回路9の多重化動作も元の状態に戻し、終了する。このように、時報音信号の出力終了後は、速やかに、上記各部の動作を停止、あるいは元に状態に戻すことによって、元の放送受信状態を損なうことなく、スムーズな視聴あるいは録画を続けることができる。
【0052】
次に、図3に示すフローチャートに基づき、上述した図2のステップS4における時報音信号の生成と出力について具体的に説明する。
まず、ステップS11でRFモジュレータ部8を指定チャンネルのNHK教育テレビチャンネルで動作を開始させる。また、ステップS12で映像信号発生部7の時報発生時用の映像信号の出力動作を開始させる。さらに、ステップS13でRF信号多重化回路9にRFモジュレータ部8の出力信号を電気的に接続する。
【0053】
そして、次のステップS14〜ステップS17において、「ポッポッポッポーン」の時報音信号を時報音信号発生部6で生成し、RFモジュレータ部8へ出力する。この時報音信号発生部6で生成される時報音信号は、440Hzのサイン波音信号が0.1秒続き、その後0.9秒間無音となる合計1秒間の信号が3回繰り返された後、880Hzのサイン波音信号が3秒間続く構成となっていて、この最後の3秒間の880Hzのサイン波音信号は、1秒間一定のレベルの音量後、2秒間で徐々に小さくなるように構成されている。
【0054】
このように構成された「ポッポッポッポーン」の時報音信号は、RFモジュレータ部8へ供給され、映像信号発生部7において生成した映像信号とともに、NHK教育テレビチャンネルが使用する各周波数帯域に、FM(映像)/AM(音声)変調されてRF信号多重化回路9へ出力される。RF信号多重化回路9では、分配器2からの受信RF信号とRFモジュレータ部8からの時報音信号を含むRF信号とを多重化し、放送局の時報放送が始まるタイミングでRF信号出力端子10へ出力する。
【0055】
時報音信号を含むRF信号の出力が完了すると、速やかに、ステップS18でRF信号多重化回路9とRFモジュレータ部8の信号を切断し、また、ステップS19で映像信号発生部7における時報発生時用の映像信号の出力を停止する。さらに、ステップS19で
RFモジュレータ部8を指定放送チャンネルで動作停止を行ない終了する。
【0056】
次に、時報を発生させる際に、ユーザーが任意に設定することができる項目について、図4の(a)の設定画面の一例と、図4の(b)時報発生のユーザー設定フローチャートに基づき説明する。
はじめに、ユーザーは、図4の(a)の設定画面に基づき、RF信号出力端子10に電気的に接続されたアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等(図示しない)が受信する時報チャンネルの例えば、「3ch・NHK教育テレビ」に設定しておく。この送信チャンネル設定後、ユーザーは、図4の(a)の設定画面に基づき、時報放送を出力するか、あるいは出力しないか、すなわち、RF信号出力端子10から時刻合わせ用の時報音信号を含むRF信号を取得することができるようにするか、あるいは取得しないかのいずれかを選択し、設定する(ステップS21)。
【0057】
次に、時刻合わせ用の時報音信号を含むRF信号を出力する時間帯をAM7:00、PM12:00、PM7:00および任意設定(ユーザーが動作の時間帯を指定)の各設定項目から1つの項目を選択し、出力時間帯を設定する(ステップS22)。このように、時報発生の時間帯を予め設定しておくことにより、必要以上に元の放送状態を損なわないようにできる。
【0058】
この出力時間帯の設定に続いて、出力動作期間を10秒前から、1分前から、10分前から、および∞(常に動作)の各設定項目から1つの項目を選択し、設定する(ステップS23)。この出力期間の設定により、アナログ放送停波後や、アンテナの無いような環境下でも、時刻合わせを安定して行なうことができる。
【0059】
次に、時刻合わせ用の時報音信号を含むRF信号を出力させるタイミングを本来の正確な時間タイミングから任意のオフセットをかけて動作することができるオフセット設定、例えば、オフセット時間「・・・4、3、2、1、0、−1、−2、−3、−4・・・」(秒)を設定し(ステップS24)、一連の設定操作を終了する。
【0060】
このオフセット設定は、RF信号出力端子10に電気的に接続されたアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等に内蔵された放送時刻合わせ機能を有する時計の時刻合わせのタイミングを任意の時間進めたり、遅らせたりすることができる。すなわち、ビデオデッキ類等のタイマ録画開始時間を一律にシフトさせることができるので、録画開始の先頭マージン時間を微調整することができ、ビデオデッキ類等聞き固有の動作仕様などによる頭欠け問題などが回避可能となる。
【0061】
次に、上述した図2の本発明の基本動作を示すフローチャートに、上述した各種設定機能等を付加した場合の一連の動作について、図5に示す時報通知のフローチャート基づき説明する。
はじめに、RF信号出力端子10に電気的に接続されたアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等が受信する時報チャンネルをNHK教育テレビチャンネルとして予め設定しておく。
【0062】
プログラムが開始されると、まず、ステップS31で、標準時計5の計時時刻が既に初期化されていて有効か否かを判断する。初期化されていない場合には、終了し、初期時刻データのセットを行なう。一方、計時時刻が既に初期設定されている場合は、次のステップS32へ進む。
【0063】
ステップS32は、時報音信号を発生させる設定の有無を確認する。時報音信号を発生させる設定がされていない場合は、時報音信号生成過程に移行せず終了する。時報音信号を発生させるように設定されている場合は、マイコン4は、RFモジュレータ部8を指定チャンネルのNHK教育テレビチャンネルで動作を開始させるとともに、映像信号発生部7の時報発生時用の映像信号の出力動作を開始させる。さらに、マイコン4は、RF信号多重化回路9にRFモジュレータ部8の出力側を電気的に接続する。
【0064】
ステップS33は、時報発生の動作期間、すなわち、予め設定された動作期間の10秒前から、1分前から、10分前から、および∞(常に動作)のいずれかの期間に現在入っているかどうかを確認する。設定された動作期間に入っていない場合は終了する。一方、設定された動作期間に入っている場合は、次のステップS34へ進む。
【0065】
ステップS34では、RFモジュレータ部8の動作開始と、映像信号発生部7の映像信号出力開始と、RF信号多重化回路9に受信RF信号とRFモジュレータ8からの時報音信号を含むRF信号との多重化を開始する。
【0066】
ステップS35は、時刻合わせ用の時報音信号を含むRF信号を出力させるタイミングを本来の正確な時間タイミングから任意のオフセットをかけて動作することができるオフセット設定、例えば、オフセット時間「・・・4、3、2、1、0、−1、−2、−3、−4・・・」(秒)等を含むユーザーが指定したタイミングの直前になったどうかを確認する。ユーザー指定のタイミングになっていない場合は、終了する。一方、現在がユーザー指定の時報発生のタイミングの場合は、ステップS36へ進み、「ポッポッポッポーン」の時報音信号を時報音信号発生部6で生成し、RFモジュレータ部8へ出力する。
【0067】
この時報音信号発生部6で生成される時報音信号は、440Hzのサイン波音信号が0.1秒続き、その後0.9秒間無音となる合計1秒間の信号が3回繰り返された後、880Hzのサイン波音信号が3秒間続く構成となっていて、この最後の3秒間の880Hzのサイン波音信号は、1秒間一定のレベルの音量後、2秒間で徐々に小さくなるように構成されている。
【0068】
ステップ37では、ユーザーによる時報発生の動作期間の設定が∞(常に動作)に設定されているどうかを確認し、動作期間の設定が∞(常に動作)設定されている場合は、RFモジュレータ部8と、映像信号発生部7と、RF信号多重化回路9の動作を継続した状態のままで終了し、再び、ステップS31から動作を開始する。一方、動作期間の設定が∞(常に動作)設定されていない場合は、ステップS38へ進み、RFモジュレータ部8と、映像信号発生部7と、RF信号多重化回路9の動作を停止し、時報通知動作を終了する。
【0069】
以上説明したように、本発明によれば、受信信号中の時報音信号を検出して内蔵された時計の時刻を修正する機能を備えたアナログTV放送にのみ対応したビデオデッキ類等をRF信号出力端子10へ電気的に接続することにより、次のような効果が得られる。
(1)アナログ放送の受信状態が悪いときや、時報放送が何らかの原因により放送されないときでも、内蔵された時計の時刻合わせを安定して行なうことができる。
(2)放送時刻合わせを行なっていない時間帯は、通常のアンテナ信号の分配信号が出力されるため、これまでと何等変わらぬアナログ放送の受信が可能である。
(3)RF信号出力端子10へ放送時刻合わせ用のRF信号を出力する時間帯をユーザーが任意に設定(例えば、AM7:00、PM12:00、PM7:00等)することで、必要以上に、これまでの放送状態を損なわないようにできる。
(4)RF信号出力端子10へ放送時刻合わせ用のRF信号を出力する期間をユーザーが任意に設定(例えば、10秒前〜∞等)することで、アナログ放送停波後や、アンテナの無いような環境下でも、放送時刻合わせを安定して行なうことができる。
(5)VTRやHDDレコーダあるいはDVDレコーダ等のアンテナ入出力端子(分配器経由)の経路に、本発明に係る時報通知装置を取り込むことにより、各機器間に新規の配線等は不要となる。
【0070】
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。例えば、上述した図1に示す本発明に係る時報通知装置の構成では、図6の(a)に示すように、RF信号多重化回路9でアンテナからの受信RF信号と、RFモジュレータ部8からの生成した時報信号を含むRF信号とを多重化する構成とし、時報発生の時間帯だけをRFモジュレータ部8から出力した時報信号を含むRF信号に置き換える方法を採っていたが、図6の(b)に示すように、音声信号のみをFM変調して多重化するように構成することも可能である。この場合は、図6の(b)に示すように、放送局から送信される映像信号をそのまま利用することになり、時報音信号を多重化するタイミングも、映像信号発生部7からの映像信号に置き換える必要が無いので、スムーズな映像を視聴することができる。
【0071】
さらに、時報音信号を生成出力する際(信号を多重化する際)に、放送チャンネルが放送中であれば音声信号のみを重畳し、また、放送していなければ、あるいは電波状態が悪く受信ができないような状況下では、音声信号と映像信号の両方を重畳するように構成することもできる。これにより、放送中断時やアナログ放送の停波後も、適切に映像信号をのせることができる。したがって、映像信号が存在しないために、アナログ放送を受信するTVチューナが正しく受信動作できずに、ブルーバックやミュート状態となり、内蔵時計の時刻修正が行なわれないというような不具合の発生を防ぐことができ、ユーザーは、特に、意識することなく、本発明に係る時報通知装置を利用することができる。
【0072】
また、上述した本発明の実施の形態においては、主に、内蔵された放送時刻合わせ機能を有する時計を備えたVTRやHDDレコーダあるいはDVDレコーダ等を本発明に係る時報通知装置のRF信号出力端子10へ接続して、内蔵時計の時刻の修正を行なう場合について説明したが、図7に示すようなアンテナ入力端子を持たず、時報放送のRF信号を定期的に出力するだけの時報放送サーバーのような機器Cを構成することも可能である。
【0073】
この時報放送サーバーのような構成を持つ機器Cは、図1において述べたと同様の機能を持つ、マイコン4、基準時計5、時報信号発生装置6、映像信号発生装置7、RFモジュレータ8およびRF信号出力端子10で構成されている。このような単純な構成の機器Cでも、アナログテレビ放送を受信しないようなユーザーやアナログ放送停波後においても大変有用である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明による時報通知装置の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示す時報通知装置の時報通知動作を示すフローチャートである。
【図3】図1に示す時報通知装置の時報音信号生成と出力動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明による時報通知装置のユーザー設定画面および時報発生のユーザー設定動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明による時報通知装置の他の時報通知動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明による時報通知装置において、映像と音声を切り換えた場合および音声のみを切り換えた場合を示す説明図である。
【図7】本発明による時報通知装置の他の実施の形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0075】
A 時報通知装置本体
B 録画機器
C 時報放送サーバーのような機器
1 信号入力端子
2 分配器
3 TVチューナユニット
4 マイコン
5 基準時計
6 時報音信号発生部
7 映像信号発生部
8 RFモジュレータ部
9 RF信号多重化回路
10 RF信号出力端子
【出願人】 【識別番号】000003595
【氏名又は名称】株式会社ケンウッド
【出願日】 平成18年7月10日(2006.7.10)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−14886(P2008−14886A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−188857(P2006−188857)