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【発明の名称】 フォトマスクの製造方法
【発明者】 【氏名】吉岡 輔

【要約】 【課題】エッチング工程以前にレジストの膜べりを検証することにより、後戻り工程が少なく無駄の少ないフォトマスクの製造方法を提供する。

【構成】所定の設計パターンから作成されたマスクパターンに基づいて露光後のレジストのレジスト形状を求めるフォトシミュレーションを実行することにより、レジストの半導体基板側のレジスト底部の形状と、レジスト底部から半導体基板とは反対側の所定高さにおけるレジスト頂部の形状を予測し、レジスト底部の形状寸法とレジスト底部に対応する設計パターンの形状寸法が予め設定された第1判定量以上異なる場合、または、レジスト底部の形状寸法とレジスト頂部の形状寸法が予め設定された第2判定量以上異なる場合に、マスクパターンを不良であると判定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の設計パターンから作成されたマスクパターンに基づいて露光後のレジストのレジスト形状を求めるフォトシミュレーションを実行することにより、前記レジストの半導体基板側のレジスト底部の形状と、前記レジスト底部から前記半導体基板とは反対側の所定高さにおけるレジスト頂部の形状を予測し、
前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法が予め設定された第1判定量以上異なる場合、または、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法が予め設定された第2判定量以上異なる場合に、前記マスクパターンを不良であると判定することを特徴とするフォトマスクの製造方法。
【請求項2】
前記フォトシミュレーションの実行結果に基づいて、高さが所定の基準高さを満たしていない前記レジストの領域を不良領域であると判定することを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクの製造方法。
【請求項3】
前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から所定平面における前記レジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであり、
前記基準高さにおける平面について前記フォトシミュレーションを実行し、前記フォトシミュレーションの実行結果に基づいて、前記基準高さにおける前記レジストのレジスト形状を予測し、
予測した前記レジスト形状に基づいて高さが前記基準高さを満たしているか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載のフォトマスクの製造方法。
【請求項4】
前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から所定平面における前記レジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであり、
前記レジスト底部を含む平面について前記フォトシミュレーションを実行した結果に基づいて前記レジスト底部の形状を予測し、
前記レジスト底部の形状と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定し、
前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以内である場合に、前記レジスト頂部を含む平面について前記フォトシミュレーションを実行した結果に基づいて前記レジスト頂部の形状を予測し、
前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法の差が前記第2判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のフォトマスクの製造方法。
【請求項5】
前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から所定平面における前記レジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであり、
前記レジスト底部を含む平面及び前記レジスト頂部を含む平面について前記フォトシミュレーションを各別に実行した結果に基づいて、前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を予測し、
前記レジスト底部の形状と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定し、
前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以内である場合に、前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法の差が前記第2判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のフォトマスクの製造方法。
【請求項6】
前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から所定平面における前記レジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであり、
前記レジスト底部を含む平面及び前記レジスト頂部を含む平面について前記フォトシミュレーションを各別に実行した結果に基づいて、前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を予測し、
前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法の差が前記第2判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のフォトマスクの製造方法。
【請求項7】
前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から前記レジスト形状を3次元的に求める3次元の光強度シミュレーションであり、
前記フォトシミュレーションの実行結果における前記レジスト底部を含む平面から前記レジスト底部の形状を抽出し、前記レジスト頂部を含む平面から前記レジスト頂部の形状を抽出し、
前記レジスト底部の形状と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定し、
前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以内である場合に、前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法の差が前記第2判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定することを特徴とする請求項1または2に記載のフォトマスクの製造方法。
【請求項8】
所定の設計パターンから作成されたマスクパターンに基づいて露光後のレジストのレジスト形状を求めるフォトシミュレーションを実行することにより、前記レジストの半導体基板側のレジスト底部の形状と、前記レジスト底部から前記半導体基板とは反対側の所定高さにおけるレジスト頂部の形状を予測し、
前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法が予め設定された所定の判定量以上異なる場合に、前記マスクパターンを不良であると判定し、
前記マスクパターンが不良であると判定された場合に、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法の差に基づいて前記マスクパターンを修正することを特徴とするフォトマスク製造方法。
【請求項9】
所定の設計パターンから作成されたマスクパターンに基づいて露光後のレジストのレジスト形状を求めるフォトシミュレーションを実行することにより、前記レジストの半導体基板とは反対側の所定高さにおけるレジスト頂部の形状を予測し、
前記レジスト頂部の形状寸法が、前記マスクパターンにより形成された前記レジストを用いたエッチング工程において所望のパターンを得るために必要とされる前記レジスト頂部の最小形状寸法より小さい場合に前記マスクパターンを不良であると判定し、
前記マスクパターンが不良であると判定された場合に、前記フォトシミュレーションにより予測された前記レジスト頂部の形状寸法と前記最小形状寸法の差に基づいて前記マスクパターンを修正することを特徴とするフォトマスク製造方法。
【請求項10】
前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から所定平面における前記レジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであることを特徴とする請求項8または9に記載のフォトマスク製造方法。
【請求項11】
前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から前記レジスト形状を3次元的に求める3次元の光強度シミュレーションであることを特徴とする請求項8または9に記載のフォトマスク製造方法。
【請求項12】
前記フォトシミュレーションは、前記設計パターン内の一部の所定領域に対して実行することを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載のフォトマスクの製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトマスクを使用した半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体集積回路の高集積化及び微細化が進んでおり、大規模半導体集積回路の加工工程の一つであるフォトリソ(フォトリソグラフィ)工程において、レジストを加工するために用いるフォトマスクのマスクパターンの寸法が小さくなっている。フォトリソ工程では、設計パターンから作成したフォトマスクを用い、マスクパターンを転写してレジスト上に転写パターンを形成しているが、ミクロの世界では光近接効果の影響により転写パターンが変形する。このため、半導体集積回路の高集積化及び微細化により、フォトマスク上のマスクパターンとウェハ上に形成される転写パターンとが一致しなくなっている。従って、所望の転写パターンを得るために、従来は、例えば、光近接効果補正(Optical Proximity Correction、OPC)等によりマスクパターンを補正している(例えば、特許文献1参照)。ここで、図1(a)は、設計パターン内の所定の活性領域及びゲート領域を示しており、図1(b)は、図1(a)のゲート領域の設計パターンに対応するOPC補正後のマスクパターンを示している。
【0003】
ここで、図2は、従来の半導体集積回路の加工手順を示している。具体的には、先ず、設計パターンを含む設計データから作成したマスクパターンに対しOPC処理を行い(ステップ#101)、該マスクパターンに基づいて露光後のレジストのレジスト形状を求めるフォトシミュレーションを実行して(ステップ#102)、レジストのウェハと接する部分(レジスト底部)の形状を予測する。そして、予測したレジスト底部の形状寸法と、ウェハ上に本来作成すべきレジストの形状寸法(設計パターンの形状寸法)とを比較して、レジスト底部におけるレジスト形状の検証を行う(ステップ#103)。レジスト検証の結果がNGであれば、レジスト検証の結果に基づいてマスクパターンを補正し(ステップ#104)、再度ステップ#101に移行してOPC処理を行う。レジスト検証の結果がOKであれば、マスクパターンに基づいてフォトマスクを作成し(ステップ#105)、該フォトマスクを用いてフォトリソ工程を実行し(ステップ#106)、エッチング工程を実行する(ステップ#107)。
【0004】
【特許文献1】特開平2005−17551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年の半導体集積回路の更なる高集積化及び微細化により、レジストの3次元的形状が問題となってきている。ここで、図3(a)は図1(b)のマスクパターンにより正常に形成されたレジストの一例を、図3(b)、(c)は膜べりしたレジストの一例を示している。より具体的には、例えば、図3(b)は、レジストの半導体基板に垂直な断面の形状がテーパ状になり、レジスト底部の形状が、レジストのウェハに接する面とは反対の部分(レジスト頂部)の形状と著しく異なる場合について示している。図3(c)は、レジストの高さがフォト・現像工程前に比べて著しく低くなる場合について示している。このようなレジストを用いてその後のエッチング工程を行うと、エッチング工程中にレジストの上面部が無くなっていく、所謂膜べりを起こし、所望のパターン形状を得ることができない場合がある。
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、フォトシミュレーションによりレジスト底部の形状寸法を予測し、予測したレジスト底部の形状寸法と設計パターンの形状寸法とを比較して検証を行うので、レジスト検証において、レジストが膜べりを起こすか否かを予測することはできなかった。従って、従来技術においては、エッチング工程の加工の可否は、実際にエッチング工程が実行された後に判明することとなる。そして、エッチング工程でエッチング加工に問題があると判定された場合は設計データへの修正が行われる。
【0007】
このため、上記従来技術では、エッチング工程後に問題が判明することから、問題が発生した場合に、設計パターンの修正からエッチング工程までを繰り返し実行することとなり、後戻り工程が多く無駄が多いという問題があった。
【0008】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エッチング工程以前にレジストの膜べりを検証することにより、後戻り工程が少なく無駄の少ないフォトマスクの製造方法を提供する点にある。更に、膜べりを起こす可能性があると判定された場合に、予測される膜べりの度合いに応じてマスクパターンを適切に修正するフォトマスクの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係るフォトマスクの製造方法は、所定の設計パターンから作成されたマスクパターンに基づいて露光後のレジストのレジスト形状を求めるフォトシミュレーションを実行することにより、前記レジストの半導体基板側のレジスト底部の形状と、前記レジスト底部から前記半導体基板とは反対側の所定高さにおけるレジスト頂部の形状を予測し、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法が予め設定された第1判定量以上異なる場合、または、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法が予め設定された第2判定量以上異なる場合に、前記マスクパターンを不良であると判定することを第1の特徴とする。
【0010】
上記特徴の本発明に係るフォトマスクの製造方法は、前記フォトシミュレーションの実行結果に基づいて、高さが所定の基準高さを満たしていない前記レジストの領域を不良領域であると判定することを第2の特徴とする。
【0011】
上記特徴の本発明に係るフォトマスクの製造方法は、前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から所定平面における前記レジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであり、前記基準高さにおける平面について前記フォトシミュレーションを実行し、前記フォトシミュレーションの実行結果に基づいて、前記基準高さにおける前記レジストのレジスト形状を予測し、予測した前記レジスト形状に基づいて高さが前記基準高さを満たしているか否かを判定することを第3の特徴とする。
【0012】
上記第1〜第3の特徴の本発明に係るフォトマスクの製造方法は、前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から所定平面における前記レジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであり、前記レジスト底部を含む平面について前記フォトシミュレーションを実行した結果に基づいて前記レジスト底部の形状を予測し、前記レジスト底部の形状と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定し、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以内である場合に、前記レジスト頂部を含む平面について前記フォトシミュレーションを実行した結果に基づいて前記レジスト頂部の形状を予測し、前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法の差が前記第2判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定することを第4の特徴とする。
【0013】
上記第1〜第3の特徴の本発明に係るフォトマスクの製造方法は、前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から所定平面における前記レジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであり、前記レジスト底部を含む平面及び前記レジスト頂部を含む平面について前記フォトシミュレーションを各別に実行した結果に基づいて、前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を予測し、前記レジスト底部の形状と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定し、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以内である場合に、前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法の差が前記第2判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定することを第5の特徴とする。
【0014】
上記第1〜第3の特徴の本発明に係るフォトマスクの製造方法は、前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から所定平面における前記レジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであり、前記レジスト底部を含む平面及び前記レジスト頂部を含む平面について前記フォトシミュレーションを各別に実行した結果に基づいて、前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を予測し、前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法の差が前記第2判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定することを第6の特徴とする。
【0015】
上記第1または第2の特徴の本発明に係るフォトマスクの製造方法は、前記フォトシミュレーションは、露光強度分布から前記レジスト形状を3次元的に求める3次元の光強度シミュレーションであり、前記フォトシミュレーションの実行結果における前記レジスト底部を含む平面から前記レジスト底部の形状を抽出し、前記レジスト頂部を含む平面から前記レジスト頂部の形状を抽出し、前記レジスト底部の形状と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定し、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト底部に対応する前記設計パターンの形状寸法の差が前記第1判定量以内である場合に、前記レジスト底部の形状と前記レジスト頂部の形状を比較して、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法の差が前記第2判定量以上異なる場合に前記マスクパターンを不良であると判定することを第7の特徴とする。
【0016】
上記目的を達成するための本発明に係るフォトマスクの製造方法は、所定の設計パターンから作成されたマスクパターンに基づいて露光後のレジストのレジスト形状を求めるフォトシミュレーションを実行することにより、前記レジストの半導体基板側のレジスト底部の形状と、前記レジスト底部から前記半導体基板とは反対側の所定高さにおけるレジスト頂部の形状を予測し、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法が予め設定された所定の判定量以上異なる場合に、前記マスクパターンを不良であると判定し、前記マスクパターンが不良であると判定された場合に、前記レジスト底部の形状寸法と前記レジスト頂部の形状寸法の差に基づいて前記マスクパターンを修正することを第8の特徴とする。
【0017】
上記目的を達成するための本発明に係るフォトマスクの製造方法は、所定の設計パターンから作成されたマスクパターンに基づいて露光後のレジストのレジスト形状を求めるフォトシミュレーションを実行することにより、前記レジストの半導体基板とは反対側の所定高さにおけるレジスト頂部の形状を予測し、前記レジスト頂部の形状寸法が、前記マスクパターンにより形成された前記レジストを用いたエッチング工程において所望のパターンを得るために必要とされる前記レジスト頂部の最小形状寸法より小さい場合に前記マスクパターンを不良であると判定し、前記マスクパターンが不良であると判定された場合に、前記フォトシミュレーションにより予測された前記レジスト頂部の形状寸法と前記最小形状寸法の差に基づいて前記マスクパターンを修正することを第9の特徴とする。
【0018】
上記第8または第9の特徴の本発明に係るフォトマスクの製造方法は、前記フォトシミュレーションが、露光強度分布から所定平面における前記レジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであることを第10の特徴とする。
【0019】
上記第8または第9の特徴の本発明に係るフォトマスクの製造方法は、前記フォトシミュレーションが、露光強度分布から前記レジスト形状を3次元的に求める3次元の光強度シミュレーションであることを第11の特徴とする。
【0020】
上記何れかの特徴の本発明に係るフォトマスクの製造方法は、前記フォトシミュレーションは、前記設計パターン内の一部の所定領域に対して実行することを第12の特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
上記特徴の本発明によれば、フォトシミュレーションによりレジスト底部の形状だけでなくレジスト頂部の形状を予測し、レジスト底部とレジスト頂部の形状寸法の差を検証するので、エッチング工程において問題がおきるか否かについてエッチング工程を実行する前に検証することができる。また、フォトシミュレーションを実行し、レジストの高さが所定の基準高さを満たしているかを検証することで、エッチング工程にて問題となるレジストを判定することができる。
【0022】
更に、フォトマスク作成工程、フォトリソ工程及びエッチング工程を行ってから問題点(膜べりによる異常エッチング箇所)が発見される従来技術に対し、本発明では、フォトマスク作成工程より前にエッチング工程が正常に実施できるか否かを検証することができるため、試作回数を削減することができ、試作費を削減することが可能になる。
【0023】
更に、上記特徴の本発明において、フォトシミュレーションにより予測されたレジスト底部の形状寸法とレジスト頂部の形状寸法の差に基づいてマスクパターンを修正する構成にすれば、フォトマスク作成工程やエッチング工程の実施前に不良を検出して修正することが可能になるので、試作回数を削減して試作費を削減することが可能になると共に、マスクパターンの修正を自動化することが可能になる。同様に、フォトシミュレーションにより予測されたレジスト頂部の形状寸法と最小形状寸法の差に基づいてマスクパターンを修正する構成にすることにより、フォトマスク作成工程やエッチング工程の実施前に不良を検出して修正することが可能になり、試作回数を削減して試作費を削減することが可能になると共に、マスクパターンの修正を自動化することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明に係るフォトマスクの製造方法(以下、適宜「本発明方法」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
〈第1実施形態〉
本発明方法の第1実施形態について図4〜図6を基に説明する。図4は、本発明方法における設計パターン及びマスクパターンの一例を示す平面図であり、図5は、図4(b)に示すマスクパターンを転写した後のレジスト形状の一例を示す平面図及び断面図であり、図6は、本実施形態における本発明方法の各処理手順を示すフロー図である。
【0026】
本発明方法は、所定の設計パターンから作成されたマスクパターンに基づいて露光後のレジストのレジスト形状を求めるフォトシミュレーションを実行することにより、レジストの半導体基板側のレジスト底部の形状と、レジスト底部から半導体基板とは反対側の所定高さにおけるレジスト頂部の形状を予測し、レジスト底部の形状寸法とレジスト底部に対応する設計パターンの形状寸法が予め設定された第1判定量以上異なる場合、または、レジスト底部の形状寸法とレジスト頂部の形状寸法が予め設定された第2判定量以上異なる場合に、マスクパターンを不良であると判定する。
【0027】
尚、本実施形態では、フォトシミュレーションは、露光強度分布から所定平面におけるレジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであり、フォトシミュレーション及びマスクパターンの修正は、設計パターンの内のMOSFETのゲート電極となるゲート領域に対して実行する場合を想定して説明する。
【0028】
以下、本実施形態における本発明方法の各処理手順について図6を基に説明する。図6に示すように、先ず、設計パターンを含む設計データからマスクパターンを作成し、光近接効果によって生じるマスクパターンに対する転写パターンの寸法差を評価し、転写パターンと設計パターンとの寸法差が小さくなるようにマスクパターンを補正するOPC処理を行う(ステップ#1)。本実施形態において、OPC処理は、データベースを参照し予め決められたルールに従ってマスクパターンを補正するルールベース、または、シミュレーション結果を用いるモデルベース等を用いても良いし、これらの方法を組み合わせて用いる等、任意の手法を用いて良い。尚、図4(a)は設計パターンの一例を、図4(b)はOPC処理後のマスクパターンの一例を示している。
【0029】
続いて、OPC処理後のマスクパターンを用いて、レジスト底部を含む平面についてフォトシミュレーションを行い(ステップ#2)、該フォトシミュレーションの実行結果からレジスト底部の形状を予測し、予測したレジスト底部の形状と設計パターンの形状を比較して第1パターンチェックを行う(ステップ#3)。本実施形態では、例えば、図4に示すように、所定のレジストについて、フォトシミュレーションにより予測したレジスト底部の線幅と、設計パターンの対応するレジスト底部の線幅とを比較し、線幅の差が予め設定された第1判定量以上である場合にNGであると判定する。第1パターンチェックの結果、NGと判定された場合は(ステップ#3でNG分岐)、設計データの修正を行う(ステップ#4)。
【0030】
第1パターンチェックの結果がOKであると判定された場合は(ステップ#3でOK分岐)、OPC処理後のマスクパターンを用いて、レジスト頂部を含む平面についてフォトシミュレーションを行い(ステップ#5)、該フォトシミュレーションの実行結果からレジスト頂部の形状を予測する。そして、レジスト底部を含む平面についてのフォトシミュレーションの実行結果により予測したレジスト底部の形状寸法と、レジスト頂部を含む平面についてのフォトシミュレーションの実行結果により予測したレジスト頂部の形状寸法とを比較する(ステップ#6)。本実施形態では、レジスト底部の線幅とレジスト頂部の線幅の差分をとる。
【0031】
引き続き、レジスト底部の形状寸法とレジスト頂部の形状寸法の比較結果に基づいて第2パターンチェックを行なう(ステップ#7)。より具体的には、ステップ#6で求めたレジスト底部の線幅とレジスト頂部の線幅の差が予め設定された第2判定量以上である場合にNGであると判定する。第2判定量は、レジスト底部の形状とレジスト頂部の形状の差が、エッチング工程で問題が発生する程の差か否かに基づいて設定する。ここで、図5(a)は正常に形成されたレジストの一例を示しており、図5(b)は、レジスト底部Rの線幅Wとレジスト頂部Rの線幅Wの差が大きく、エッチング工程で問題が発生するレジストの一例を示している。第2パターンチェックの結果がNGの場合は(ステップ#7でNG分岐)、設計データの修正を行う(ステップ#4)。
【0032】
第2パターンチェックの結果がOKの場合は(ステップ#7でOK分岐)、OPC処理後のマスクパターンを用いて、フォトマスクを作成し(ステップ#8)、フォトリソ工程を実施し(ステップ#9)、エッチング工程を実行する(ステップ#10)。
【0033】
〈第2実施形態〉
続いて、本発明方法の第2実施形態について、図5及び図7を基に説明する。ここで、図7は、本実施形態における本発明方法の各処理手順を示すフロー図である。本実施形態では、上記第1実施形態とは、パターンチェックの方法が異なる場合について説明する。より具体的には、本実施形態では、上記第1実施形態における第2パターンチェックに代えて、高さが所定の基準高さを満たしていないレジストの領域を不良領域であると判定する高さチェックを行なう。
【0034】
以下、本実施形態における本発明方法の各処理手順について図7を基に説明する。尚、本実施形態のステップ#1〜ステップ#3は上記第1実施形態と同様なので、ここではその説明を割愛する。
【0035】
本実施形態では、図7に示すように、第1パターンチェックにおいてOKであると判定された場合(ステップ#3でOK分岐)、OPC処理後のマスクデータを用い、所定の基準高さにおける平面についてフォトシミュレーションを行う(ステップ#11)。本実施形態では、所定の基準高さは、第1実施形態におけるレジスト頂部を含む平面の高さである場合を想定している。
【0036】
引き続き、ステップ#11のフォトシミュレーションの実行結果に基づいて、レジストの高さが所定の基準高さを満たしているか否かをチェックする高さチェックを行なう(ステップ#12)。ここでは、ステップ#11のフォトシミュレーションの結果、レジスト頂部が抽出されない領域が検出された場合に、該領域におけるレジストの高さがエッチング工程で問題が発生する高さであると判定する。ここで、図5(c)は、レジストの高さが基準高さに満たない領域の一例を示している。高さチェックの結果がNGの場合は(ステップ#12でNG分岐)、設計データの修正を行う(ステップ#4)。
【0037】
高さチェック結果がOKの場合は(ステップ#12でYES分岐)、OPC処理後のマスクパターンを用いて、フォトマスクを作成し(ステップ#8)、フォトリソ工程を実施し(ステップ#9)、エッチング工程を実行する(ステップ#10)。
【0038】
〈第3実施形態〉
続いて、本発明方法の第3実施形態について、図5及び図8を基に説明する。ここで、図8は、本実施形態における本発明方法の各処理手順を示すフロー図である。本実施形態では、上記第1及び第2実施形態とは、パターンチェックの方法が異なる場合について説明する。より具体的には、本実施形態では、第1実施形態における第2パターンチェックと第2実施形態における高さチェックの両方を実施する。
【0039】
以下、本実施形態における本発明方法の各処理手順について図8を基に説明する。尚、本実施形態のステップ#1〜ステップ#3は上記第1及び第2実施形態と同様なので、ここではその説明を割愛する。
【0040】
本実施形態では、図8に示すように、第1パターンチェックにおいてOKであると判定された場合(ステップ#3でOK分岐)、OPC処理後のマスクデータを用い、レジスト頂部を含む平面についてフォトシミュレーションを行う(ステップ#11)。本実施形態では、高さチェックにおける基準高さと、第2パターンチェックにおけるレジスト頂部の高さは同じである場合を想定している。
【0041】
続いて、レジスト頂部を含む平面についてのフォトシミュレーションの実行結果に基づいて、レジストの高さが所定の基準高さを満たしているか否かをチェックする高さチェックを行なう(ステップ#12)。高さチェックの結果がNGの場合は(ステップ#12でNG分岐)、設計データの修正を行う(ステップ#4)。
【0042】
高さチェック結果がOKの場合は(ステップ#12でOK分岐)、レジスト底部を含む平面についてのフォトシミュレーションの実行結果により予測したレジスト底部の形状寸法と、レジスト頂部を含む平面についてのフォトシミュレーションの実行結果により予測したレジスト頂部の形状寸法とを比較する(ステップ#6)。
【0043】
引き続き、レジスト底部の形状寸法とレジスト頂部の形状寸法の比較結果に基づいて第2パターンチェックを行なう(ステップ#7)。第2パターンチェックの結果がNGの場合は(ステップ#7でNG分岐)、設計データの修正を行う(ステップ#4)。
【0044】
第2パターンチェックの結果がOKの場合は(ステップ#7でOK分岐)、OPC処理後のマスクパターンを用いて、フォトマスクを作成し(ステップ#8)、フォトリソ工程を実施し(ステップ#9)、エッチング工程を実行する(ステップ#10)。
【0045】
〈第4実施形態〉
続いて、本発明方法の第4実施形態について、図9及び図10を基に説明する。ここで、図9は、本実施形態の各処理手順を示すフロー図であり、図10(a)は、図4(b)に示すマスクパターンを転写した後のレジスト形状の一例を示す平面図及び断面図であり、図10(b)は、修正後のマスクパターンを示す平面図である。
【0046】
本実施形態では、フォトシミュレーションを実行することにより、レジスト底部の形状とレジスト頂部の形状を予測し、レジスト底部の形状寸法とレジスト頂部の形状寸法が予め設定された所定の判定量以上異なる場合に、マスクパターンを不良であると判定し、マスクパターンが不良であると判定された場合に、レジスト底部の形状寸法とレジスト頂部の形状寸法の差に基づいてマスクパターンを修正する。尚、上記各実施形態と同様に、本実施形態のフォトシミュレーションは、露光強度分布から所定平面におけるレジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションであり、フォトシミュレーション及びマスクパターンの修正は、設計パターンの内のMOSFETのゲート電極となるゲート領域に対して実行する場合を想定して説明する。
【0047】
以下、本実施形態における本発明方法の各処理手順について図9及び図10を基に説明する。尚、本実施形態のステップ#1〜ステップ#10については、上記第1実施形態と同じ処理を行なう。
【0048】
先ず、図9に示すように、OPC処理を行い(ステップ#1)、OPC処理後のマスクパターンを用いてレジスト底部を含む平面についてフォトシミュレーションを行い(ステップ#2)、その結果からレジスト底部の形状を予測し、予測したレジスト底部の形状と対応する設計パターンの形状を比較して第1パターンチェックを行う(ステップ#3)。具体的には、例えば、図10(a)に示すように、フォトシミュレーションにより予測したレジスト底部の線幅Wと、設計パターンの対応するレジスト底部の線幅とを比較し、線幅の差が予め設定された第1判定量以上である場合にNGであると判定する。第1パターンチェックの結果、NGと判定された場合は(ステップ#3でNG分岐)、設計データの修正を行う(ステップ#4)。
【0049】
第1パターンチェックの結果がOKであると判定された場合は(ステップ#3でOK分岐)、OPC処理後のマスクパターンを用いてレジスト頂部を含む平面についてフォトシミュレーションを行い(ステップ#5)、その結果からレジスト頂部の形状を予測し、フォトシミュレーションにより予測したレジスト底部の形状寸法とレジスト頂部の形状寸法とを比較する(ステップ#6)。ここでは、例えば、図10(a)に示すレジスト底部Rの形状寸法とレジスト頂部Rの形状寸法の差分をとる。引き続き、レジスト底部の形状寸法とレジスト頂部の形状寸法の比較結果に基づいて第2パターンチェックを行なう(ステップ#7)。より具体的には、図10(a)に示すレジスト底部Rの形状寸法とレジスト頂部Rの形状寸法の差が予め設定された第2判定量以上である場合にNGであると判定する。第2判定量は、本実施形態では、レジスト底部の形状とレジスト頂部の形状の差が、エッチング工程で問題が発生する程の差か否かに基づいて設定する。
【0050】
第2パターンチェックの結果がNGの場合は(ステップ#7でNG分岐)、マスクパターンの修正を行う(ステップ#41)。本実施形態では、OPC処理後のマスクパターンに対して修正を行なう。具体的には、例えば、レジスト底部の形状寸法とレジスト頂部の形状寸法の差に、所定の定数Cを乗算したものを補正量として設定している。より詳細には、図10(a)及び図10(b)に示すように、所定のレジストの一方側について、レジスト底部Rとレジスト頂部Rの形状寸法の差WD1と定数Cを乗算したCWD1だけ、対応する部分のマスクパターンの線幅を厚くする。同様に、レジストの他方側について、レジスト底部Rとレジスト頂部Rの形状寸法の差WD2と定数Cを乗算したCWD2だけ対応するマスクパターンの線幅を厚くする。定数Cは、例えば、1〜1/MEEF(Mask Error Enhancement Factor)の間で設定する。MEEFは、マスクパターンの単位変化量に対するレジストの変化量であり、マスクパターンのサイズを所定量変化させた場合に、対応するフォトリソ工程実施後のレジストのサイズの変化量をマスクパターンの変化量で除算したものである。
【0051】
第2パターンチェックの結果がOKの場合は(ステップ#7でOK分岐)、OPC処理後、ステップ#4またはステップ41で修正された場合は修正後ののマスクパターンを用いて、フォトマスクを作成し(ステップ#8)、フォトリソ工程を実施し(ステップ#9)、エッチング工程を実行する(ステップ#10)。
【0052】
〈第5実施形態〉
本発明方法の第5実施形態について、図11及び図12を基に説明する。ここで、図11は、本実施形態の各処理手順を示すフロー図であり、図12(a)は、図4(b)に示すマスクパターンを転写した後のレジスト形状の一例を示す平面図及び断面図であり、図12(b)は、修正後のマスクパターンを示す平面図である。尚、本実施形態では、上記第4実施形態とは、マスクパターンの不良の判定方法、及び、マスクパターンの修正方法が異なる場合について説明する。
【0053】
本実施形態では、フォトシミュレーションを実行することによりレジスト頂部の形状を予測し、レジスト頂部の形状寸法が、マスクパターンにより形成されたレジストを用いたエッチング工程において所望のパターンを得るために必要とされるレジスト頂部の最小形状寸法より小さい場合にマスクパターンを不良であると判定し、マスクパターンが不良であると判定された場合に、フォトシミュレーションにより予測されたレジスト頂部の形状寸法と最小形状寸法の差に基づいてマスクパターンを修正する。
【0054】
以下、本実施形態における本発明方法の各処理手順について図11及び図12を基に説明する。尚、本実施形態のステップ#1〜ステップ#5、ステップ#8〜ステップ#10については、上記第4実施形態と同じ処理を行なう。
【0055】
先ず、図11に示すように、OPC処理を行い(ステップ#1)、OPC処理後のマスクパターンを用いてレジスト底部を含む平面についてフォトシミュレーションを行い(ステップ#2)、その結果からレジスト底部の形状を予測し、予測したレジスト底部の形状と対応する設計パターンの形状を比較して第1パターンチェックを行う(ステップ#3)。具体的には、例えば、図12(a)に示すように、フォトシミュレーションにより予測したレジスト底部の線幅Wと、設計パターンの対応するレジスト底部の線幅とを比較し、線幅の差が予め設定された第1判定量以上である場合にNGであると判定する。第1パターンチェックの結果、NGと判定された場合は(ステップ#3でNG分岐)、設計データの修正を行う(ステップ#4)。
【0056】
第1パターンチェックの結果がOKであると判定された場合は(ステップ#3でOK分岐)、OPC処理後のマスクパターンを用いてレジスト頂部を含む平面についてフォトシミュレーションを行い(ステップ#5)、その結果からレジスト頂部の形状を予測する。そして、予測したレジスト頂部の形状寸法と、後のエッチング工程において所望のパターンを得るために必要とされるレジスト頂部の最小形状寸法を比較する(ステップ#13)。ここでは、例えば、図12(a)に示すレジスト頂部Rの形状寸法と最小形状寸法Rを比較する。引き続き、レジスト頂部Rの形状寸法と最小形状寸法Rの比較結果に基づいて第3パターンチェックを行なう(ステップ#14)。より具体的には、図12(a)に示すように、レジスト頂部Rの形状寸法が最小形状寸法Rより小さい場合にNGであると判定する。
【0057】
第3パターンチェックの結果がNGの場合は(ステップ#14でNG分岐)、マスクパターンの修正を行う(ステップ#42)。本実施形態では、OPC処理後のマスクパターンに対して修正を行なう。具体的には、例えば、レジスト頂部の形状寸法と最小形状寸法の差に、所定の定数Cを乗算したものを補正量として設定している。より詳細には、図12(a)及び図12(b)に示すように、所定のレジストの一方側について、レジスト頂部Rの形状寸法と最小形状寸法Rの差WD3と定数Cを乗算したCWD3だけ、対応する部分のマスクパターンの線幅を厚くする。同様に、レジストの他方側について、レジスト頂部Rの形状寸法と最小形状寸法Rの差WD4と定数Cを乗算したCWD4だけ、対応する部分のマスクパターンの線幅を厚くする。定数Cは、上記第4実施形態と同様に、1〜1/MEEFの間で設定する。
【0058】
第3パターンチェックの結果がOKの場合は(ステップ#14でOK分岐)、OPC処理後、ステップ#4またはステップ42で修正された場合は修正後のマスクパターンを用いて、フォトマスクを作成し(ステップ#8)、フォトリソ工程を実施し(ステップ#9)、エッチング工程を実行する(ステップ#10)。
【0059】
〈別実施形態〉
〈1〉上記各実施形態では、レジスト頂部を含む平面(基準高さにおける平面)についてのフォトシミュレーションを第1パターンチェック後に実施したが、これに限るものではなく、レジスト底部を含む平面についてのフォトシミュレーションを実行する際に予め実行しておいても良い。
【0060】
また、この場合には、第1〜第4実施形態において、レジスト底部の形状寸法とレジスト頂部の形状寸法を比較する第2パターンチェックのみを実行するように構成しても良いし、第2パターンチェックを先に実行し、第2パターンチェックでOKと判定された場合にのみ第1パターンチェックを実行するように構成しても良い。
【0061】
〈2〉上記各実施形態では、フォトシミュレーションが、露光強度分布から所定平面における前記レジスト形状を求める2次元の光強度シミュレーションである場合について説明したが、露光強度分布から前記レジスト形状を3次元的に求める3次元の光強度シミュレーションを用いても良い。この場合には、OPC処理後に3次元の光強度シミュレーションを実行し、この結果から、レジスト底部の形状とレジスト頂部の形状とを予測する。
【0062】
また、3次元の光強度シミュレーションを行なう場合は、第2及び第3実施形態において、高さチェックの際に、半導体基板からのレジストの高さを直接求め、基準高さを満たしているか否かを判定するように構成しても良い。
【0063】
〈3〉上記各実施形態では、ゲート領域に対応するレジストについてパターンチェック及び高さチェックを実施したが、他の領域についてパターンチェック及び高さチェックを実行しても良い。また、上記各実施形態では、設計パターン全体についてパターンチェック及び高さチェックを実施する場合について説明したが、これに限るものではなく、設計パターンの内の一部の領域、例えば、高速動作が必要な領域に対してのみパターンチェック及び高さチェックを実施するように構成しても良い。
【0064】
〈4〉上記各実施形態では、第1パターンチェック〜第3パターンチェックを、レジストの線幅に基づいて実施したがこれに限るものではない。例えば、第1パターンチェックにおいて、設計パターンのレジスト底部の面積と、フォトシミュレーションにより予測したレジスト底部の面積を比較するように構成しても良いし、第2パターンチェックにおいて、レジスト底部の面積とレジスト頂部の面積を比較するように構成しても良いし、第3パターンチェックにおいて、最小形状寸法として面積を想定し、レジスト頂部の面積と比較するように構成しても良い。
【0065】
〈5〉上記第1〜第4実施形態において、上記第5実施形態の第3パターンチェックに係るステップ#13、ステップ#14及びステップ#42を、ステップ#8のフォトマスク作成工程の前に実行するように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】従来技術における設計パターン及び対応するマスクパターンの一例を示す平面図
【図2】従来技術における処理工程を示すフロー図
【図3】従来技術における図1に示すマスクパターンを転写した後のレジスト形状の一例を示す平面図及び断面図
【図4】本発明に係るフォトマスク製造方法における設計パターン及び対応するマスクパターンの一例を示す平面図
【図5】本発明に係るフォトマスク製造方法における図4に示すマスクパターンを転写した後のレジスト形状の一例を示す平面図及び断面図
【図6】本発明に係るフォトマスク製造方法の第1実施形態における処理工程を示すフロー図
【図7】本発明に係るフォトマスク製造方法の第2実施形態における処理工程を示すフロー図
【図8】本発明に係るフォトマスク製造方法の第3実施形態における処理工程を示すフロー図
【図9】本発明に係るフォトマスク製造方法の第4実施形態における処理工程を示すフロー図
【図10】本発明に係るフォトマスク製造方法の第4実施形態において、マスクパターンが不良であると判定された場合のレジスト形状の一例、及び、修正後のマスクパターンの一例を示す概略説明図
【図11】本発明に係るフォトマスク製造方法の第5実施形態における処理工程を示すフロー図
【図12】本発明に係るフォトマスク製造方法の第5実施形態において、マスクパターンが不良であると判定された場合のレジスト形状の一例、及び、修正後のマスクパターンの一例を示す概略説明図
【符号の説明】
【0067】
レジスト底部
レジスト頂部
最小形状寸法
レジスト底部の線幅
レジスト頂部の線幅
最小形状寸法の線幅
D1、WD2 レジスト底部と頂部の線幅の差
D3、WD4 レジスト頂部と最小形状寸法の差
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成18年9月1日(2006.9.1)
【代理人】 【識別番号】100114476
【弁理士】
【氏名又は名称】政木 良文


【公開番号】 特開2008−9353(P2008−9353A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−237616(P2006−237616)