| 【発明の名称】 |
緑色感光性樹脂組成物、感光性樹脂転写材料、カラーフィルタ及び表示装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】児玉 知啓
|
| 【要約】 |
【課題】低粘度、粘度安定性に優れ、高いコントラストを示すカラーフィルタの製造を可能とする緑色感光性樹脂組成物の提供。
【構成】顔料と、顔料分散剤と、光重合性化合物と、光重合開始剤とを含有する緑色感光性樹脂組成物であって、該顔料を一般式(I)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体とし、かつ、該顔料分散剤をアミノ基含有顔料分散剤とする。更にコントラスト係数を3800以上とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 顔料と、顔料分散剤と、光重合性化合物と、光重合開始剤とを含有し、前記顔料が、下記一般式(I)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体(1)結晶中に前記金属錯体とは異なる化合物が挿入された結晶構造を有する化合物を含有し、かつ、前記顔料分散剤がアミノ基を有する化合物であり、更にコントラスト係数が3800以上である緑色感光性樹脂組成物。 【化1】
[式中、A及びBで表した環における環内及び環外2重結合の合計はそれぞれ3であり、 X、Y、Z及びWは相互に独立して、カルボニル基、チオカルボニル基、−C(=NR7)−、=C(N(R6)R7)−、=C(OR6)−、=C(SR6)−、=C(CO2R6)−、=C(CN)−、=C(CON(R6)R7)−、=C(SO2R8)−又は=C(R6)−を表し、 R1、R2、R3、R4及びR6は相互に独立して水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R5は−OH、−N(R6)R7、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R7は水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアシル基を表し、 R8はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R1とY、R2とY、R3とW、R4とWはそれぞれ互いに結合して5または6員環を形成していてよく、さらに、この環にその他の環が縮合していてよく、 CH結合を有する置換基R1〜R8は更に置換されていてよく、 m、n、o及びpは相互に独立して、1を表すか、環窒素原子から二重結合が出ている場合には、0を表す。] 【請求項2】 さらに、前記顔料が、前記金属錯体(1)とは異なる鉄化合物(2)、及び/又は前記金属錯体(1)及び前記鉄化合物(2)とは異なる金属化合物(3)、を含有することを特徴とする請求項1に記載の緑色感光性樹脂組成物。 【請求項3】 さらに、前記顔料が、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物を更に含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の緑色感光性樹脂組成物。 【請求項4】 仮支持体上に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の緑色感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂層を設けた感光性樹脂転写材料。 【請求項5】 仮支持体と感光性樹脂層との間に、熱可塑性樹脂層と中間層とを設けたことを特徴とする請求項4に記載の感光性樹脂転写材料。 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の緑色感光性樹脂組成物、又は、請求項4もしくは5に記載の感光性樹脂転写材料を用いて形成されたカラーフィルタ。 【請求項7】 請求項6に記載のカラーフィルタを備えた表示装置。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、緑色感光性樹脂組成物及びそれを用いて作製した感光性樹脂転写材料、カラーフィルタ及び表示装置に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、カラー液晶ディスプレイ、センサー及び色分解装置などにカラーフィルタが多用されている。このカラーフィルタの製造法としては、従来は、染色可能な樹脂、例えば天然のゼラチンやカゼインをパターニングし、そこに主に染料を用いて染色し、画素を得るという方法が採られていた。しかし、この方法で得た画素は、材料からの制約で耐熱性及び耐光性が低いという問題があった。そこで、最近、耐熱性及び耐光性を改良する目的で顔料を分散した感光材料を用いる方法が注目され、多くの検討が行われるようになった。この方法によれば製法も簡略化され、得られたカラーフィルタも安定で、寿命の長いものになることが知られている。 【0003】 しかし、染料を用いた場合と比較し、顔料を用いた場合には、光の透過率や色純度が不十分であった。そのため従来から種々の顔料の組合せが提案されている。 例えば、緑色カラーフィルタの製造においては、色相補正のために黄色顔料が併用される場合が多い。光重合性化合物と光重合開始剤とハロゲン化銅フタロシアニンと特定の黄色顔料を含有する緑色カラーフィルタ用感光性組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、アゾバルビツール化合物の金属錯体を含有する顔料配合物及びカラーフィルタが開示されている(例えば、特許文献2参照)。 【特許文献1】特許第3641093号 【特許文献2】特開2005−325350号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 特許文献1、2に開示されている方法では、分散中、分散後の顔料分散液の液粘度が上昇することがあり、分散性が十分とは言い難かった。またこれらの分散液を使用してカラーフィルタを作成した場合、コントラストが不十分であるという問題があった。 【0005】 本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、液粘度が低く、調製後の液粘度の上昇が抑制された緑色感光性樹脂組成物、それを用いて作製した感光性樹脂転写材料、良好なコントラストを有するカラーフィルタ及びそのカラーフィルタを備えた表示装置を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。 <1>顔料と、顔料分散剤と、光重合性化合物と、光重合開始剤とを含有し、前記顔料が下記一般式(I)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体(1)結晶中に前記金属錯体とは異なる化合物が挿入された結晶構造を有する化合物を含有し、かつ、前記顔料分散剤がアミノ基を有する化合物であり、更にコントラスト係数が3800以上である緑色感光性樹脂組成物である。 【0007】 【化1】
【0008】 一般式(I)中、A及びBで表した環における環内及び環外2重結合の合計はそれぞれ3であり、 X、Y、Z及びWは相互に独立して、カルボニル基、チオカルボニル基、−C(=NR7)−、=C(N(R6)R7)−、=C(OR6)−、=C(SR6)−、=C(CO2R6)−、=C(CN)−、=C(CON(R6)R7)−、=C(SO2R8)−又は=C(R6)−を表し、 R1、R2、R3、R4及びR6は相互に独立して水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R5は−OH、−N(R6)R7、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R7は水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアシル基を表し R8はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R1とY、R2とY、R3とW、R4とWはそれぞれ互いに結合して5または6員環を形成していてよく、さらに、この環にその他の環が縮合していてよく、 CH結合を有する置換基R1〜R8は更に置換されていてよく、 m、n、o及びpは相互に独立して、1を表すか、環窒素原子から二重結合が出ている場合には、0を表す。 【0009】 <2>さらに、前記顔料が、前記金属錯体(1)とは異なる鉄化合物(2)、及び/又は前記金属錯体(1)及び前記鉄化合物(2)とは異なる金属化合物(3)、を含有することを特徴とする前記<1>に記載の緑色感光性樹脂組成物である。 <3>さらに、前記顔料が、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物を更に含有することを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の緑色感光性樹脂組成物である。 <4>仮支持体上に、前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の緑色感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂層を設けた感光性樹脂転写材料である。 <5>仮支持体と感光性樹脂層との間に、熱可塑性樹脂層と中間層とを設けたことを特徴とする前記<4>に記載の感光性樹脂転写材料である。 <6>前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の緑色感光性樹脂組成物、又は、前記<4>もしくは<5>に記載の感光性樹脂転写材料を用いて形成されたカラーフィルタである。 <7>前記<6>に記載のカラーフィルタを備えた表示装置である。 【発明の効果】 【0010】 本発明によれば、液粘度が低く、調製後の液粘度の上昇が抑制された緑色感光性樹脂組成物、それを用いて作製した感光性樹脂転写材料、良好なコントラストを有するカラーフィルタ及びそのカラーフィルタを備えた表示装置を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 以下、本発明の緑色感光性樹脂組成物、感光性樹脂転写材料、カラーフィルタ及び表示装置について詳細に説明する。 <緑色感光性樹脂組成物> 本発明の緑色感光性樹脂組成物は、顔料と、顔料分散剤と、光重合性化合物と、光重合開始剤とを含有し、前記顔料が下記一般式(I)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体(1)結晶中に前記金属錯体とは異なる化合物が挿入された結晶構造を有する化合物を含有し、かつ、前記顔料分散剤がアミノ基を有する化合物であり、更にコントラスト係数が3800以上であることを特徴とする。 【0012】 (顔料) 本発明における顔料は、下記一般式(I)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体の少なくとも1種を含有する。 【0013】 【化2】
【0014】 一般式(I)中、A及びBで表した環における環内及び環外2重結合の合計はそれぞれ3であり、 X、Y、Z及びWは相互に独立して、カルボニル基、チオカルボニル基、−C(=NR7)−、=C(N(R6)R7)−、=C(OR6)−、=C(SR6)−、=C(CO2R6)−、=C(CN)−、=C(CON(R6)R7)−、=C(SO2R8)−又は=C(R6)−を表し、 R1、R2、R3、R4及びR6は相互に独立して水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R5は−OH、−NR6R7、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R7は水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアシル基を表し、 R8はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R1とY、R2とY、R3とW、R4とWはそれぞれ互いに結合して5または6員環を形成していてよく、さらに、この環にその他の環が縮合していてよく、 CH結合を有する置換基R1〜R8は更に置換されていてよく、 m、n、o及びpは相互に独立して、1を表すか、環窒素原子から二重結合が出ている場合には、0を表す。 【0015】 上記一般式(I)におけるアルキル基としては、特に炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。更に、前記アルキル基はハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基により置換されていてもよい。 【0016】 上記一般式(I)におけるシクロアルキル基としては、炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、炭素数5〜6のシクロアルキル基がより好ましい。更に、前記シクロアルキル基は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基又はアミノ基で置換されていてもよい。 【0017】 上記一般式(I)におけるアリール基としては、特にフェニル基又はナフチル基が好ましい。更に、前記アリール基は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基、ニトロ基又はアミノ基で置換されていてもよい。 【0018】 上記一般式(I)におけるアラルキル基としては、特に炭素数1〜4のアルキル基にフェニル基またはナフチル基が置換したものが好ましい。更に前記アラルキル基は芳香族基において炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基、ニトロ基又はアミノ基で置換されていてもよい。 【0019】 上記一般式(I)におけるアシル基としては、特に炭素数1〜6のアルキルカルボニル基、フェニルカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基もしくはナフチル基により置換されたカルバモイル基、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基もしくはナフチル基により置換されたスルファモイル基、又は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基もしくはナフチル基により置換されたアミジノ基が好ましい。更に前記アシル基中のアルキル部位は、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基又はアミノ基により置換されていてよく、前記アシル基中のフェニル又はナフチル部位は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基、ニトロ基又はアミノ基により置換されていてよい。 【0020】 上記一般式(I)において、R1とY、R2とY、R3とW、R4とWのそれぞれが互いに結合して5又は6員環を形成する場合、トリアゾール環、イミダゾール環、ピリミジン環又はキナゾリン環を形成することが好ましい。また、これらの環にその他の環が縮合してもよい。 【0021】 上記一般式(I)において、Aで表される環が下記一般式(II−1)〜(II−5)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。 【0022】 【化3】
【0023】 式(II−1)〜(II−5)中、L20及びM20は相互に独立して=O、=S又は=NR26を表し、L21は水素原子、−OR26、−SR26、−N(R26)R27、−COOR26、−CON(R26)R27、−CN、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 M21は−OR26、−SR26、−N(R26)R27、−COOR26、−CON(R26)R27、−CN、−SO2R28、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R25は−OH、−N(R26)R27、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R21、R22及びR26は相互に独立して水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 R27は水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアシル基を表し、 R28はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、 M21とR21、M21とR22はそれぞれ互いに結合して5または6員環を形成してもよい。 【0024】 更に、上記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(III)で表される化合物であることがより好ましい。 【0025】 【化4】
一般式(III)中、R35は−OH又は−NH2を表し、M31及びM32は相互に独立して水素原子、水酸基、アミノ基、シアノアミノ基、アリールアミノ基又はアシルアミノ基を表す。 【0026】 更に、上記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(IV)で表される化合物であることがより好ましい。 【0027】 【化5】
【0028】 一般式(IV)中、M41及びM42は相互に独立して、水酸基又はシアノアミノ基を表す。 【0029】 特に上記一般式(I)で表される化合物が、下記化学式(V)で表される化合物であることが最も好ましい。 【0030】 【化6】
【0031】 上記一般式(I)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体は、前記アゾ化合物の金属塩であってもよい。前記金属錯体又は金属塩に含有される金属としては、Li、Na、K、Mg、Ca、Ba、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、La、Ce、Pr、Ndが好ましく、Na、K、Ca、Ba、Al、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、La、Ceがより好ましく、Niが更に好ましい。 【0032】 前記金属錯体又は金属塩における、アゾ化合物と金属の構成比率としてはモル比で1:1であることが好ましい。特に好ましい金属錯体としては、化学式(VI)で表されるアゾバルビツール酸−ニッケル1:1錯体又はその錯体の互変異性体の1つである。 【0033】 【化7】
【0034】 本発明における前記金属錯体は、その結晶中に少なくとも1種の他の化合物が挿入されている。 本発明における「挿入」とは、ホスト化合物(金属錯体)の結晶格子中で、複数のホスト化合物分子の間に他のゲスト化合物がインターカレートされている状態を意味する。 挿入される化合物(ゲスト化合物)は有機化合物、無機化合物のいずれであってもよいが、実用性の点で、標準条件(25℃、101.3kPa)下に液体又は固体であるような化合物が好ましい。 【0035】 液状の物質の中でも、101.3kPaにおいて、沸点が100℃以上であることがより好ましく、150℃以上であることが更に好ましい。好ましい化合物としては環式または非環式有機化合物、例えば脂肪族及び芳香族炭化水素を挙げることができ、これらは置換基を有していてもよい。前記置換基としては、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、スルホンアミド基、スルホン酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキルスルホン基、アリールスルホン基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基等を挙げることができ、アミノ基、アミド基、スルホンアミド基はさらに置換基を有していてもよい。 【0036】 この中でも、カルボン酸アミド化合物及びスルホンアミド化合物が好ましく、特に尿素及び置換尿素(例えば、フェニル尿素、ドデシル尿素等)、並びにそのアルデヒド(特にホルムアルデヒド)との重縮合物である複素環化合物が好ましい。具体的にはバルビツール酸、ベンズイミダゾロン、ベンズイミダゾロン−5−スルホン酸、2,3−ジヒドロキシキノキサリン、2,3−ジヒドロキシキノキサリン−6−スルホン酸、カルバゾール、カルバゾール−3,6−ジスルホン酸、2−ヒドロキシキノリン、2,4−ジヒドロキシキノリン、カプロラクタム、メラミン、6−フェニル−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、6−メチル−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、シアヌル酸が好ましく用いられる。 【0037】 また、前記金属錯体に挿入される化合物は高分子化合物であってもよく、特に水溶性高分子化合物が好ましい。好ましい高分子化合物としては、例えば、エチレン−プロピレンオキシド−ブロックポリマー、ポリビニルアルコール、ポリ−(メタ)アクリル酸、変性セルロース(例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース及びエチルヒドロキシエチルセルロース)を挙げることができる。これらの高分子化合物の数平均分子量Mnとしては1000以上が好ましく、1000〜10000であることがより好ましい。 【0038】 前記金属錯体に挿入される化合物としては、特にメラミン又はメラミン誘導体が好ましく、特に下記一般式(VII)で表される化合物が好ましい。 【0039】 【化8】
【0040】 一般式(VII)中、R71は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、前記アルキル基は更に水酸基で置換されていてもよい。 一般式(VII)で表される化合物として、R71が水素原子で表される化合物が特に好ましい。 【0041】 本発明における顔料は、更に前記一般式(I)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体(1)とは異なる鉄化合物(2)、及び/又は前記金属錯体(1)及び前記鉄化合物(2)とは異なる金属化合物(3)、を含有する顔料組成物であることが好ましい。 【0042】 本発明における顔料は、前記鉄化合物(2)を、例えば、有機塩もしくは無機塩として、又は金属錯体として含有することが好ましい。前記鉄化合物が金属錯体の場合には、前記一般式(I)で表されるアゾ化合物の金属錯体として含有することが好ましく、前記(1)の金属錯体に含有されるアゾ化合物と同じアゾ化合物のFe−錯体として含有することがより好ましい。 【0043】 本発明における顔料は、前記(3)の金属化合物を含有することが好ましい。前記(3)の金属化合物に含有される金属としては、Li、Na、K、Ca、Ba、Al、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、La、Ceを挙げることができる。この中でも特にNa、K、Co、Cuが好ましく、Co及びCuがより好ましい。 【0044】 本発明における顔料は、前記金属錯体(1)に含有される金属とは異なる金属を含有する前記(3)の金属化合物を、例えば、無機塩もしくは有機塩として、又は有機金属錯体として含有することが好ましい。前記(3)の金属化合物が有機金属錯体の場合には、前記一般式(I)で表されるアゾ化合物の錯体として含有することが好ましく、前記(1)の金属錯体に含有されるアゾ化合物と同じアゾ化合物の有機金属錯体として含有することがより好ましい。 【0045】 前記(3)の金属錯体は、その結晶中に少なくとも1種の他の化合物が挿入されていることが好ましく、前記他の化合物が、前記(1)の金属錯体に挿入されている化合物と同じであることが特に好ましい。 【0046】 本発明における上記顔料は、例えば、特開2005−325350号公報の段落[0012]〜[0067]に記載されている方法で調製することができる。また、市販の黄色顔料(例えば、Yellow Pigment E4GN−GT、ランクセス(株)製)を用いてもよい。 【0047】 本発明の緑色感光性樹脂組成物は、上記顔料に加えて、緑色顔料及び/または緑色染料を含むことが好ましい。これにより色度及び光の透過性に優れた、緑色感光性樹脂組成物とすることができる。本発明における緑色顔料及び緑色染料としては、公知のものを特に制限なく用いることができるが、耐候性の観点から緑色顔料であることが好ましい。本発明に好適に用いられる緑色顔料としては、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン等を挙げることができる。中でも、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物であることが好ましい。これにより色度及び光の透過率のより優れた、緑色感光性樹脂組成物を調製することができる。 本発明におけるハロゲン化銅フタロシアニン化合物としては、下記一般式(VIII)で表される化合物が好ましい。 【0048】 【化9】
【0049】 式(VIII)中、X801〜X816は相互に独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子又はフェニル基を表す。 色相、色度等の観点から、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物として、X801〜X816が塩素原子及び/又は臭素原子である化合物を用いることが好ましく、特にC.I.ピグメント・グリーン36を用いることがより好ましい。 このように顔料を併用する場合、顔料中のハロゲン化銅フタロシアニン化合物の含有量は50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましい。 【0050】 本発明の緑色感光性樹脂組成物は、顔料として、上述したアゾ化合物とハロゲン化銅フタロシアニン化合物とを含むことが好ましく、アゾ化合物が上記一般式(V)で表される化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体結晶中に前記金属錯体とは異なる化合物が挿入された結晶構造を有する化合物であって、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物が上記一般式(VIII)で表され、該ハロゲン原子が塩素原子及び/または臭素原子である化合物であることがより好ましく、特に好ましくは、アゾ化合物が上記一般式(VI)で表される化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体結晶中に前記金属錯体とは異なる化合物が挿入された結晶構造を有する化合物であって、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物がC.I.ピグメント・グリーン36の場合である。 【0051】 本発明で用いる顔料は、数平均粒径0.001〜0.1μmのものが好ましく、更に0.01〜0.08μmのものが好ましい。数平均粒径が0.001μm以上であることにより、粒子表面エネルギーが小さくなり凝集し難くなり、顔料の分散が容易になると共に、分散状態を安定に保つのも容易になる。また、数平均粒径が0.1μm以下とすることで、顔料による偏光の解消を抑制し、コントラストが向上する。尚、ここで言う「粒径」とは粒子の電子顕微鏡写真画像を同面積の円とした時の直径を言い、また「数平均粒径」とは多数の粒子について上記の粒径を求め、この100個平均値を言う。 【0052】 本発明における顔料は、顔料分散液として使用することが望ましい。この顔料分散液は、前記顔料と後述する顔料分散剤及び有機溶剤とを予め混合して得られる組成物を、公知の分散機を用いて分散させることによって調製することができる。この際に、顔料の分散安定性を付与するために、少量の樹脂を添加してもよい。また、前記顔料と顔料分散剤とを予め混合して得られる組成物を、後述する光重合性化合物(モノマー)に添加して分散させることによって調製することも可能である。前記顔料を分散させる際に使用する分散機としては、特に制限はなく、例えば、朝倉邦造著、「顔料の事典」、第一版、朝倉書店、2000年、438頁に記載されているニーダー、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等の公知の分散機が挙げられる。更に該文献310頁記載の機械的摩砕により、摩擦力を利用し微粉砕してもよい。 また、本発明における顔料分散液は、前記顔料と後述する顔料分散剤とを含んでいればよく、係る要件を満足する市販の顔料分散液を適宜組合せて用いることもできる。前記市販の顔料分散液としては、御国色素(株)製の「CFエローEX3393」等を挙げることができる。 【0053】 (顔料分散剤) 本発明の感光性樹脂組成物は、顔料分散剤の少なくとも1種を含有する。顔料分散剤を含有することにより、顔料の分散性と分散安定性が向上する。本発明における該顔料分散剤はアミノ基を有する化合物である。アミノ基を有する化合物を顔料分散剤として用いることで顔料分散液の分散安定性が向上し、良好な特性を有する感光性樹脂組成物を調製することができる。 ここで、アミノ基とは一級アミノ基、二級アミノ基、三級アミノ基を含み、アミノ基の数は1つでも複数でもよい。顔料骨格にアミノ基を有する置換基を導入した顔料誘導体化合物でも、アミノ基を有するモノマーを重合成分としたポリマー化合物でもよい。これらの例として、例えば、特開2000−239554号公報、2003−96329号公報、2001−31885号公報、特開平10−339949号公報、特公平5−72943号公報に記載の化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。 【0054】 本発明に用いられるアミノ基を有する顔料分散剤としては、それに限定されるものではないが、下記一般式(IX)、(X)及び(XVI)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。 〔1.一般式(IX)で表される化合物〕 【0055】 D−N=N−P−Q (IX) 【0056】 一般式(IX)中、DはP−Qとともにアゾ色素を形成しうる成分を表す。前記Dは、ジアゾニウム化合物とカップリングしてアゾ色素を形成しうる化合物であれば任意に選択することができる。前記Dの具体例を以下に示すが、本発明における顔料分散剤の部分構造はこれらに限定されない。 【0057】 【化10】
【0058】 一般式(IX)中、Pは単結合又は下記式(i)〜(v)の構造式で表される二価の連結基から選択される基を表す。 【0059】 【化11】
【0060】 一般式(IX)中、Qは下記一般式(IXa)で表される基を表す。 【0061】 【化12】
【0062】 一般式(IXa)中、Z91は、低級アルキレン基を表す。Z91は、−(CH2)b−と表されるが、bは1〜5の整数を表し、好ましくは2又は3を表す。一般式(IXa)中、−N(R91)2は、低級アルキルアミノ基、又は窒素原子を含む5乃至6員飽和ヘテロ環基を表す。該−N(R91)2は、低級アルキルアミノ基を表す場合、−N(CiH2i+1)2と表され、iは1〜4の整数を表し、好ましくは1又は2を表す。−N(R91)2が、窒素原子を含む5乃至6員飽和ヘテロ環基を表す場合、下記構造式で表されるいずれかのヘテロ環基が好ましい。 【0063】 【化13】
【0064】 前記一般式(IXa)における、Z91及び−N(R91)2は、それぞれ、低級アルキル基、アルコキシ基を置換基として有していてもよい。前記一般式(IXa)中、aは、1又は2を表し、好ましくは2を表す。 【0065】 以下に、前記一般式(IX)で表される化合物の具体例を示すが、本発明における顔料分散剤はこれらの具体例に何ら限定されるものではない。 【0066】 【化14】
【0067】 【化15】
【0068】 【化16】
【0069】 【化17】
【0070】 一般式(IX)で表される化合物は、例えば特開2000−239554号公報に記載された方法により合成することができる。 【0071】 〔2.一般式(X)で表される化合物〕 【0072】 【化18】
【0073】 一般式(X)中、Q101は、アントラキノン系色素、アゾ系色素、フタロシアニン系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、アントラピリミジン系色素、アンサンスロン系色素、インダンスロン系色素、フラバンスロン系色素、ピランスロン系色素、ペリノン系色素、ペリレン系色素、及びチオインジゴ系色素から選ばれる有機色素残基を表し、なかでもアゾ系色素又はジオキサジン系色素であることが好ましく、アゾ系色素であることがより好ましい。 X101は、−CO−、−CONH−Y102−、−SO2NH−Y102−、又は−CH2NHCOCH2NH−Y102−を表し、−CO−、又は−CONH−Y102−であることが好ましい。 Y102は置換基を有してもよいアルキレン基又はアリーレン基を表し、なかでもフェニレン、トルイレン又はヘキシレンであることが好ましく、フェニレンであることがより好ましい。 R101およびR102は相互に独立して置換又は無置換のアルキル基を表し、R101とR102とで少なくとも窒素原子を含むヘテロ環基を形成してもよい。なかでもメチル基、エチル基、プロピル基又はN原子を含めたピロリジニル基であることが好ましく、エチル基であることがより好ましい。 Y101は−NH−又は−O−を表す。 Z101は水酸基又は下記一般式(Xa)で表される基を表し、あるいはn101が1の場合−NH−X101−Q101でもよい。m101は1〜6の整数を表し、2〜3が好ましい。n101は1〜4の整数を表し、1〜2が好ましい。 【0074】 −Y103−(CH2)m101−N(R101)R102 (Xa) 【0075】 一般式(Xa)中、Y103は−NH−又は−O−を表し、m101、R101、およびR102は一般式(X)におけるそれらと同じ意味である。 【0076】 一般式(X)で表される化合物は、より具体的には、例えば下記一般式(X−1)〜(X−6)により表される化合物であることが好ましい。 【0077】 【化19】
【0078】 なお一般式(X−1)〜(X−6)において、Q101、m101、n101、R101、R102は一般式(X)におけるそれらと同じ意味である。以下に一般式(X)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明における顔料分散剤はこれらに限定されるものではない。 【0079】 【化20】
【0080】 【化21】
【0081】 一般式(X)で表される化合物は、例えばR101及びR102を有するアミン化合物及び/又はR101及びR102を有するアルコール化合物と、ハロゲン化トリアジン化合物とを反応させ、得られた中間体に色素化合物を反応させて得ることができる。また、特公平5−72943号明細書の記載も参考にすることができる。 【0082】 〔3.グラフト共重合体を含有する顔料分散剤〕 本発明における顔料分散剤としては、アミノ基及びエーテル基を有するグラフト共重合体を含有し、必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有する分散剤であることも好ましい。 前記グラフト共重合体は、アミノ基及びエーテル基を少なくとも有してなり、その他のモノマー等を共重合体単位として含んでいてもよい。 前記グラフト共重合体の質量平均分子量(Mw)としては、3000〜100000が好ましく、5000〜50000がより好ましい。前記質量平均分子量(Mw)が、3000未満であると、顔料の凝集を防ぐことができず、粘度が上昇してしまうことがあり、100000を超えると有機溶剤への溶解性が不足し、粘度が上昇してしまうことがある。なお、該質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(キャリア:テトラヒドロフラン)により測定されるポリスチレン換算質量平均分子量である。 【0083】 前記グラフト共重合体は、(i)末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーと、(ii)アミノ基とエチレン性不飽和二重結合とを有するモノマーと、(iii)エーテル基を有する重合性モノマーとを共重合体単位として少なくとも含み、必要に応じて(iv)その他のモノマーを共重合単位として含むことが好ましい。 【0084】 これらの共重合体単位の、前記グラフト共重合体における含有量としては、(i)前記重合性オリゴマーが15〜98質量%であることが好ましく、25〜90質量%であることがより好ましく、(ii)アミノ基含有モノマーが1〜40質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましく、(iii)前記エーテル基を有する重合性モノマーが1〜70質量%であることが好ましく、5〜60質量%であることがより好ましい。 【0085】 前記重合性オリゴマーの含有量が、15質量%未満であると、顔料分散剤としての立体反発効果が得られず、顔料の凝集が防止できないことがあり、98質量%を超えると、前記窒素含有モノマーの割合が減り顔料に対する吸着能力が低下し、分散性が十分でないことがある。前記窒素含有モノマーの含有量が、1質量%未満であると、顔料に対する吸着能力が低下し、分散性が十分でないことがあり、40質量%を超えると、前記重合性オリゴマーの割合が減ることから、顔料分散剤としての立体反発効果が得られず、顔料の凝集を十分に防止できないことがある。前記エーテル基を有する重合性モノマーの含有量が、1質量%未満であると、カラーフィルタ等の製造の際の現像適性が十分でないことがあり、70質量%を超えると、顔料分散剤としての能力が低下することがある。 【0086】 (i) 重合性オリゴマー 前記重合性オリゴマー(以下、「マクロモノマー」と称することがある。)は、エチレン性不飽和二重結合を有する基を末端に有するオリゴマーである。本発明においては、前記重合性オリゴマーの中でも、該オリゴマーの両末端の内の一方にのみ前記エチレン性不飽和二重結合を有する基を有するのが好ましい。 【0087】 前記オリゴマーとしては、一般的には、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、及びブタジエンから選択された少なくとも一種のモノマーから形成された単独重合体又は共重合体などが挙げられ、これらの中でも、アルキル(メタ)アクリレートの単独重合体又は共重合体、ポリスチレンなどが好ましい。本発明において、これらのオリゴマーは、置換基で置換されていてもよく、該置換基としては、特に制限はないが、例えば、ハロゲン原子などが挙げられる。 【0088】 前記エチレン性不飽和二重結合を有する基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、などが好適に挙げられ、これらの中でも(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。 【0089】 本発明においては、前記重合性オリゴマーの中でも、下記一般式(XI)で表されるオリゴマーが好ましい。 【0090】 【化22】
【0091】 前記一般式(XI)において、R111及びR113は、水素原子又はメチル基を表す。R112は、炭素数1〜8のアルコール性水酸基で置換されてもよいアルキレン基を表し、炭素数2〜4のアルキレン基が好ましい。Y111は、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基を有するフェニル基、又は−COOR114(ここで、R114は、炭素数1〜6のアルコール性水酸基、ハロゲンで置換されてもよいアルキル基、フェニル基、又は炭素数7〜10のアリールアルキル基を表す。)を表し、フェニル基又は−COOR114(ここで、R114は、炭素数1〜4のアルコール性水酸基で置換されてもよいアルキル基を表す。)が好ましい。q111は、20〜200を表す。 【0092】 前記重合性オリゴマーの具体例としては、ポリ−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリ−i−ブチル(メタ)アクリレート及びこれらの共重合体であって、分子末端の一個に(メタ)アクリロイル基が結合したポリマーが好適に挙げられる。 【0093】 前記重合性オリゴマーは、市販品であってもよいし、適宜合成したものであってもよい。該市販品としては、例えば、片末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー(Mn=6000、商品名:AS−6,東亜合成化学工業(株)社製)、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AA−6,東亜合成化学工業(株)社製)、片末端メタクリロイル化ポリ−n−ブチルアクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AB−6,東亜合成化学工業(株)社製)、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレートオリゴマー(Mn=7000、商品名:AA−714,東亜合成化学工業(株)社製)、片末端メタクリロイル化ポリブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレートオリゴマー(Mn=7000、商品名:707S,東亜合成化学工業(株)社製)、片末端メタクリロイル化ポリ2−エチルヘキシルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレートオリゴマー(Mn=7000、商品名:AY−707S、AY−714S,東亜合成化学工業(株)社製)、などが挙げられる。 【0094】 本発明における前記重合性オリゴマーの好ましい具体例としては、アルキル(メタ)アクリレートの重合体、及び、アルキル(メタ)アクリレートとポリスチレンとの共重合体から選択される少なくとも1種のオリゴマーであって、数平均分子量が1000〜20000であり、末端に(メタ)アクリロイル基を有するものが挙げられる。 【0095】 (ii) アミノ基含有モノマー 前記アミノ基含有モノマーとしては、例えば、下記一般式(XII)で表される化合物より選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。 【0096】 【化23】
【0097】 前記一般式(XII)において、R121は、水素原子又はメチル基を表す。R122は、炭素数1〜8のアルキレン基を表し、これらの中でも、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基が特に好ましい。 【0098】 X121は、−N(R123)(R124)、−R125−N(R126)(R127)を表す。ここで、R123及びR124は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表す。R125は、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、R126及びR127は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表す。 【0099】 上記のうち、−N(R123)(R124)のR123及びR124は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはフェニル基が好ましく、−R125−N(R126)(R127)のR125は、炭素数2〜6のアルキレン基が好ましく、R126及びR127は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。m121及びn121は、1又は0を表し、m121=1かつn121=1、又は、m121=1かつn121=0が好ましい(即ち、下記一般式(XIII)、(XIV)で表される化合物に対応する)。 【0100】 本発明においては、前記一般式(XII)で表される化合物の中でも、下記一般式(XIII)、(XIV)のいずれかで表される化合物から選択される少なくとも1種が好ましい。 【0101】 【化24】
【0102】 前記一般式(XIII)において、R131は、R121と同義である。R132は、R122と同義である。X131は、X121と同義である。 【0103】 【化25】
【0104】 前記一般式(XIV)において、R141は、R121と同義である。X141は、X121と同義であり、−N(R143)(R144)(ここで、R143及びR144は、R123及びR124と同義である。)、又は、−R145−N(R146)(R147)(ここで、R145、R146及びR147は、それぞれR125、R126及びR127と同義である。)が好ましい。 【0105】 前記一般式(XII)で表される化合物の具体例としては、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジ−i−ブチル(メタ)アクリルアミド、モルホリノ(メタ)アクリルアミド、ピペリジノ(メタ)アクリルアミド、N−メチル−2−ピロリジル(メタ)アクリルアミド及びN,N−メチルフェニル(メタ)アクリルアミド(以上(メタ)アクリルアミド類);2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,1−ジメチルメチル(メタ)アクリルアミド及び6−(N,N−ジエチルアミノ)ヘキシル(メタ)アクリルアミド(以上アミノアルキル(メタ)アクリルアミド類)などが好適に挙げられる。 【0106】 (iii) エーテル基を有する重合性モノマー 前記エーテル基を有する重合性モノマーとしては、例えば、下記一般式(XV)で表される化合物より選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。 【0107】 【化26】
【0108】 前記一般式(XV)において、R151は、水素原子又はメチル基を表す。R152は、炭素数1〜8のアルキレン基を表し、中でも、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基がより好ましい。X151は、−OR153又は−OCOR154を表す。ここで、R153は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、又は炭素数1〜18のアルキル基で置換されたフェニル基を表す。R154は、炭素数1〜18のアルキル基を表す。また、m151は、2〜200を表し、5〜100が好ましく、10〜100が特に好ましい。 【0109】 前記エーテル基を有する重合性モノマーとしては、エーテル基を有し、且つ重合性のものであれば特に制限はなく、通常のものの中から適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノメタクリレートなどが挙げられ、これらは市販品であってもよいし、適宜合成したものであってもよい。該市販品としては、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(商品名:NKエステルM−40G,M−90G,M−230G(以上、東亜合成化学工業(株)社製);商品名:ブレンマーPME−100,PME−200,PME−400,PME−1000,PME−2000、PME−4000(以上、日本油脂(株)社製))、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーPE−90、PE−200、PE−350,日本油脂(株)社製)、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーPP−500、PP−800、PP−1000,日本油脂(株)社製)、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマー70PEP−370B,日本油脂(株)社製)、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマー55PET−800,日本油脂(株)社製)、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーNHK−5050,日本油脂(株)社製)などが挙げられる。 【0110】 (iv) その他のモノマー 前記グラフト共重合体は、前記その他のモノマーを更に共重合体単位として含有していてもよく、該その他のモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、芳香族ビニル化合物(例、スチレン、α−メチルスチレン及びビニルトルエン)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート及びi−ブチル(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル(例、ベンジル(メタ)アクリレート)、グリシジル(メタ)アクリレート、カルボン酸ビニルエステル(例、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル)、シアン化ビニル(例、(メタ)アクリロニトリル及びα−クロロアクリロニトリル)、及び脂肪族共役ジエン(例、1,3−ブタジエン及びイソプレン)、(メタ)アクリル酸、などが挙げられる。これらの中でも、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル及びカルボン酸ビニルエステルが好ましい。 【0111】 前記グラフト共重合体における該その他のモノマーの含有量としては、例えば、5〜70質量%が好ましい。前記含有率が、5質量%未満であると、塗布膜の物性の制御ができなくなることがあり、70質量%を超えると、顔料分散剤としての能力が十分に発揮されないことがある。 【0112】 前記グラフト共重合体の好ましい具体例としては、 (11) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、 (12) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリスチレン共重合体、 【0113】 (13) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/メチル(メタ)アクリレート末端メタクリロイル化ポリスチレン共重合体、 (14) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化メチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体の共重合体、 (15) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化メチルメタアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体の共重合体、 (16) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化メチルメタアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体の共重合体、 【0114】 (17) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、 (18) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、 (19) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、 (20) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、などが挙げられる。 なかでも、(11)、(14)、(18)が好ましく、下記式(XVI)で表される化合物がより好ましい。 【0115】 【化27】
【0116】 前記グラフト共重合体は、前記各共重合体単位となる成分を、例えば、溶媒中でラジカル重合させることにより得ることができる。該ラジカル重合の際、ラジカル重合開始剤を使用することができ、また、更に連鎖移動剤(例、2−メルカプトエタノール及びドデシルメルカプタン)を使用することができる。グラフト共重合体を含有する顔料分散剤については特開2001−31885号公報の記載を参考にすることもできる。 【0117】 前記顔料分散剤の含有量は、分散安定性を損なわない程度に少量であることが好ましく、具体的には、顔料の0.1質量%から50質量%の範囲であることが好ましく、0.5質量%から30質量%であることがより好ましく、1質量%から10質量%であることが特に好ましい。 【0118】 (バインダー) 本発明の感光性樹脂組成物は、バインダーを少なくとも1種含有することができる。前記バインダーとしては、酸性基を有するものが好ましく、アルカリ可溶性基を有していても、有していなくてもよい。アルカリ可溶性基を有するバインダーとしては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基、スルホン酸基、ヒドロキシアルキル基を有するポリマーが好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報及び特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができ、またこの他にも、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。また、特に好ましい例として、米国特許第4,139,391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。 【0119】 また架橋効率を向上させるために、重合性基を側鎖に有してもよく、UV硬化性樹脂や、熱硬化性樹脂等も有用である。これらの重合性基を含有するポリマーの例を以下に示すが、COOH基、OH基等のアルカリ可溶性基と炭素−炭素不飽和結合が含まれていれば下記に限定されない。OH基を有する例えば2−ヒドロキシエチルアクリレートと、COOH基を含有する例えばメタクリル酸と、およびこれらと共重合可能なアクリル系もしくはビニル系化合物等のモノマーとの共重合体に、OH基と反応性を有するエポキシ環と炭素−炭素不飽和結合基を有する化合物、例えばグリシジルアクリレートのような化合物を反応させて得られる化合物等が使用できる。OHとの反応ではエポキシ環の他に酸無水物、イソシアネート基を有し、アクリロイル基を有する化合物も使用できる。また特開平6−102669号、特開平6−1938号に開示されるエポキシ環を有する化合物にアクリル酸のような不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物に、飽和もしくは不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られる反応物も使用できる。COOHのようなアルカリ可溶化基と炭素−炭素不飽和基を併せ持つ化合物として例えばダイヤナールNRシリーズ(三菱レイヨン株式会社製)、Photomer6173(COOH含有Polyurethane acrylic oligomer。Diamond Shamrock Co. Ltd.,製)、ビスコートR−264、KSレジスト106(いずれも大阪有機化学工業株式会社製)、サイクロマーPシリーズ、プラクセル CF200シリーズ(いずれもダイセル化学工業株式会社製)、Ebecryl3800(ダイセルユーシービー株式会社製)などが挙げられる。 【0120】 更に、バインダー樹脂として、側鎖の一部に水溶性の原子団を有する有機高分子重合体を用いることができる。上記バインダー樹脂は、モノマーに対して相溶性のある線状または櫛型有機高分子重合体であり、且つ、有機溶剤およびアルカリ可溶性(好ましくは弱アルカリ水溶液で現像できるもの)である。上記アルカリ可溶性樹脂としては、少なくとも(i)無水マレイン酸(MAnh)、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、およびフマル酸(FA)から選ばれた少なくとも一種の酸成分モノマーと、(ii)アルキルポリオキシエチレン(メタ)アクリレートと、および(iii)ベンジル(メタ)アクリレートとからなる共重合体(以下「共重合体A」という場合がある。)を用いることができる。 上記共重合体Aの組み合わせとしては、(i)酸成分モノマー、(ii)アルキルポリオキシエチレン(メタ)アクリレート(Acr(EO)nR’:CH2=C(R)O(OC2H4)nOR’、(R=H、CH3、R’=アルキル基))、および(iii)ベンジル(メタ)アクリレート(Bz(M)A)の組成質量比は好ましくは10〜25/5〜25/50〜85、より好ましくは15〜20/5〜20/60〜80が好ましい。また、上記共重合体のGPCによるポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)としては好ましくは3,000〜50,000、より好ましくは5,000〜30,000である。 【0121】 (i)酸成分モノマーの組成質量比が上記範囲にあると、アルカリ可溶性および溶剤への溶解性が低下しにくい。また、(ii)アルキルポリオキシエチレン(メタ)アクリレート(Acr(EO)nR’:CH2=C(R)O(OC2H4)nOR’、(R=H、CH3、R’=アルキル基))の組成質量比が上記範囲にあると、組成物の基板上への液の広がりやすく、また顔料の分散性が低下しにくいため、本発明の効果を有効に達成することができる。(iii)ベンジル(メタ)アクリレート(Bz(M)A)の組成質量比が上記範囲にあると、顔料の分散安定性や組成物中への溶解性や塗布膜のアルカリ現像適性が低下しにくい。 尚、前記(ii)アルキルポリオキシエチレン(メタ)アクリレート(Acr(EO)nR’:CH2=C(R)O(OC2H4)nOR’、(R=H、CH3、R’=アルキル基))のポリオキシエチレン(EO)nの繰り返し数nは、2〜15が好ましく、2〜10が更に好ましく、4〜10が特に好ましい。上記繰り返し数nが、前記範囲にあると、アルカリ現像液で現像した後に現像残渣が発生しにくく、組成物の塗布液としての流動性が低下し、塗布ムラを生じるのを防止でき、塗布膜厚の均一性や省液性が低下するのを防止できる。 これらの極性基を有するバインダーポリマーは、単独で用いてもよく、或いは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成物の状態で使用してもよく、有機顔料100質量部に対する添加量は10〜200質量部が一般的であり、25〜100質量部が好ましい。 【0122】 酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーが高分子化合物である場合、該高分子化合物中の酸性基の数に特に制限はないが、1分子中に含まれる繰り返し単位の数を100とした時、酸性基を有する繰り返し単位が5〜100であることが好ましく、10〜100であることがより好ましい。また、(1)カルボキシル基を有する化合物から導かれた繰り返し単位と、前記(2)カルボン酸エステル基を有する化合物から導かれた繰り返し単位との重合比率としていえば、繰り返し単位(1)のモル%が5〜40であることが好ましく、繰り返し単位(2)が40〜90であることが好ましく、繰り返し単位(1)または(2)以外の繰り返し単位が25以下であることが好ましい。また酸性基を有するアルカリ可溶性のバインダーの高分子化合物の分子量は5000〜30000が好ましく、7000〜15000がより好ましく、5000〜80000が特に好ましい。 【0123】 本発明におけるバインダーとしては、顔料分散時にバインダーを添加した場合にはそのバインダーと類似の構造をもつ化合物が好ましく、両者が同一であることが最も好ましい。バインダーの含有量は(顔料分散時のバインダーが残留している場合はそれとの合計含有量としてもよい)、感光性樹脂組成物の全固形分に対して15〜50質量%が一般的であり、20〜45質量%が好ましい。この量が多すぎると組成物の粘度が高くなりすぎ製造適性上問題となる。少なすぎると塗布膜の形成上問題がある。 【0124】 (光重合性化合物) 本発明の感光性樹脂組成物は光重合性化合物を少なくとも1種含有する。前記光重合性化合物としては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリス(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。また、特開平10−62986号公報に一般式(1)および(2)に記載のように、多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化した化合物も好適なものとして挙げられる。 更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。 【0125】 これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。 また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。 これらのモノマー又はオリゴマーは(モノマー又はオリゴマーとしては、分子量200〜1000のものが好ましい。)、単独でも、二種類以上を混合して用いてもよく、感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。この量が多すぎると現像性の制御が困難になり製造適性上問題となる。少なすぎると露光時の硬化力が不足する。 【0126】 (光重合開始剤) 本発明の感光性樹脂組成物は光重合開始剤を少なくとも1種含有する。前記光重合開始剤は、単独で光重合開始の機能を有する化合物又は光重合開始剤系(本発明において、光重合開始剤系とは複数の化合物の組み合わせで光重合開始の機能を発現する混合物をいう)のいずれであってもよい。光重合開始剤としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール二量体が好ましい。 【0127】 また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」や、オキシムエステル系として、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン−2−(O−ベンゾイルオキシム)や、アシルホスフィンオキシド系として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等も好適なものとしてあげることができる。 これらの光重合開始剤又は光重合開始剤系は、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよいが、特に2種類以上を用いることが好ましい。少なくとも2種の光重合開始剤を用いると、表示特性、特に表示のムラが少なくできる。 感光性樹脂組成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。この量が多すぎると感度が高くなりすぎ制御が困難になる。少なすぎると露光感度が低くなりすぎる。 【0128】 (その他の添加剤) −有機溶剤− 本発明の感光性樹脂組成物においては、上記成分の他に、更に有機溶剤を用いてもよい。有機溶剤の例としては、特に限定されないが、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、プロピレングリコールジアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、γ−ブチロラクトン、1,3−ブタンジオールジアセテート等; エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(メチルセロソルブアセテート)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(エチルセロソルブアセテート)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(エチルカルビトールアセテート)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(ブチルカルビトールアセテート)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールメチルエチルアセテート、ジプロピレングリコール−n−ブチルアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテルアセテート等; ケトン類、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン等; 芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレシ等が挙げられる。 これら溶剤のうち、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(エチルカルビトールアセテート)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(ブチルカルビトールアセテート)、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が本発明における有機溶剤として好ましく用いられる。これらの有機溶剤は、単独で用いてもあるいは2種以上組み合わせて用いてもよい。 【0129】 また沸点が180℃〜250℃である有機溶剤を必要によって使用することができる。これらの高沸点溶剤としては、次のものが例示される。ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコール−n−プロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、2−エチルヘキシルアセテート、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、γ−ブチロラクトン、トリプロピレングリコールメチルエチルアセテート、ジプロピレングリコール−n−ブチルアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテルアセテート、1,3−ブタンジオールジアセテート。 有機溶媒の含有量は、樹脂組成物全量に対して10〜95質量%が好ましい。 【0130】 −界面活性剤− 本発明の感光性樹脂組成物には、界面活性剤を更に含有させることが好ましい。これにより、本発明の感光性樹脂転写材料又は本発明のカラーフィルタにおいて、均一な膜厚に制御でき、塗布ムラ(膜厚変動による色ムラ)を効果的に防止することができる。 上記界面活性剤としては、特開2003−337424号公報、特開平11−133600号公報に開示されている界面活性剤が、好適なものとして挙げられる。界面活性剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。 【0131】 −熱重合防止剤− 本発明の感光性樹脂組成物は、熱重合防止剤を更に含むことが好ましい。該熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。熱重合防止剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して1質量%以下が好ましい。 【0132】 −補助的に使用する染料、顔料− 本発明の感光性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じ前記顔料(着色剤)に加えて、他の着色剤(染料、顔料)を添加することができる。着色剤のうち顔料を用いる場合には、感光性樹脂組成物中に均一に分散されていることが望ましく、そのため数平均粒径が0.1μm以下であることが好ましく、特には0.08μm以下であることが好ましい。 染料ないし顔料としては、具体的には、前記顔料として、特開2005−17716号公報[0038]〜[0040]に記載の色材や、特開2005−361447号公報[0068]〜[0072]に記載の顔料や、特開2005−17521号公報[0080]〜[0088]に記載の着色剤を好適に用いることができる。補助的に使用する染料もしくは顔料の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。 【0133】 −紫外線吸収剤− 本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報記載の化合物のほか、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。 具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピぺリジン)−セバケート、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。紫外線吸収剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。 【0134】 また、本発明の感光性樹脂組成物においては、上記添加剤の他に、特開平11−133600号公報に記載の「接着助剤」や、その他の添加剤等を含有させることができる。 【0135】 本発明の緑色感光性樹脂組成物は、コントラスト係数が3800以上であることを特徴とする。本発明においてコントラスト係数は、例えば、以下のようにして求めることができる。 ガラス基板上に、測定する感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を膜厚が2.0μmになるように形成する。感光性樹脂層の形成は、感光性樹脂組成物を塗布、乾燥することによって形成してもよいし、感光性樹脂転写材料を用いて形成してもよい。次いで形成した感光性樹脂層を露光することによってサンプルのガラス基板を作製する。バックライトユニットとして3波長冷陰極管光源に拡散板を設置したものを用い、2枚の偏光板の間に上記で作製したガラス基板を設置し、偏光板をパラレルニコルに設置したときに通過する光の色度のY値を、クロスニコルに設置したときに通過する光の色度のY値で割ることでコントラストを求めることができる。色度の測定には色彩輝度計(例えば、(株)トプコン製BM−5)を用いることができる。このガラス基板のコントラスト値を、感光性樹脂組成物のコントラスト係数とすることができる。 【0136】 より具体的には、以下のようにして測定することができる。 無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃、3分熱処理して表面状態を安定化させた。 該基板を冷却し23℃に温調後、スピンコーター(例えば、1H−DX;ミカサ(株)製)を用いて、測定する感光性樹脂組成物を乾燥膜厚が2.0μになるように塗布し、100℃で3分間乾燥した。 さらに該基板に対し、露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)で基板全面に露光量1000mJ/cm2で露光した後、240℃で60分間ベークし、コントラスト測定を行った。 コントラスト測定は以下のようにして行った。すなわち、バックライトユニットとして3波長冷陰極管光源(東芝ライテック(株)製FWL18EX−N)に拡散板を設置したものを用い、2枚の偏光板(日東電工(株)製G1220DUN)の間に上記で作製したガラス基板を設置し、偏光板をパラレルニコルに設置したときに通過する光の色度のY値を、クロスニコルに設置したときに通過する光の色度のY値で割ることでコントラストを求めた。色度の測定には色彩輝度計((株)トプコン製BM−5)を用いた。このガラス基板のコントラスト値を、感光性樹脂組成物のコントラスト係数とした。 2枚の偏光板、ガラス基板、色彩輝度計の設置位置は、バックライトから13mmの位置に偏光板を、40mmから60mmの位置に直径11mm長さ20mmの円筒を設置し、この中を透過した光を、65mmの位置に設置した測定サンプルに照射し、透過した光を、100mmの位置に設置した偏光板を通して、400mmの位置に設置した色彩輝度計で測定した。色彩輝度計の測定角は2°に設定した。バックライトの光量は、サンプルを設置しない状態で、2枚の偏光板をパラレルニコルに設置したときの輝度が1280cd/m2になるように設定した。 【0137】 本発明においては、前記コントラスト係数が3900以上であることが好ましく、4000以上であることがより好ましい。これにより本発明の緑色感光性組成物を用いて作製されるカラーフィルタのコントラストをより高くすることができる。 本発明において、コントラスト係数を前記範囲とするには、上述の本発明における顔料と顔料分散剤とから適切な化合物をそれぞれ適宜選択して組合せることで実現することができる。 【0138】 <感光性樹脂転写材料> 次に、本発明の感光性樹脂転写材料について説明する。 本発明の感光性樹脂転写材料は、特開平5−72724号公報に記載されている感光性樹脂転写材料、すなわち一体型となったフィルムとして形成することが好ましい。該一体型フィルムの構成の例としては、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂層/保護フィルムを、この順に積層した構成が挙げられ、本発明の感光性樹脂転写材料としては、前述の本発明の緑色感光性樹脂組成物を用いることによって感光性樹脂層を設けたものである。 本発明の感光性樹脂転写材料においては、基板への追随性、形成したパターンの形状、高さ均一性、感光性樹脂層の露光感度制御の観点から、仮支持体と感光性樹脂層の間に、熱可塑性樹脂層、中間層を設けることが好ましい。 【0139】 (仮支持体) 本発明の感光性樹脂転写材料において、仮支持体としては、可撓性を有し、加圧、若しくは加圧及び加熱下においても著しい変形、収縮若しくは伸びを生じないものであることが必要である。そのような仮支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等を挙げることができ、中でも2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。 【0140】 (熱可塑性樹脂層) 熱可塑性樹脂層に用いる成分としては、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル或いはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル或いはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル及びそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子が挙げられる。 【0141】 (中間層) 本発明の感光性樹脂転写材料においては、複数の塗布層の塗布時、及び塗布後の保存時における成分の混合を防止する目的から、中間層を設けることが好ましい。該中間層としては、特開平5−72724号公報に「分離層」として記載されている、酸素遮断機能のある酸素遮断膜を用いることが好ましく、この場合、露光時感度がアップし、露光機の時間負荷が減り、生産性が向上する。 該酸素遮断膜としては、低い酸素透過性を示し、水又はアルカリ水溶液に分散又は溶解するものが好ましく、公知のものの中から適宜選択することができる。これらの内、特に好ましいのは、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの組み合わせである。 【0142】 (保護フィルム) 感光性樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護するために薄い保護フィルムを設けることが好ましい。保護フィルムは仮支持体と同じか又は類似の材料からなってもよいが、感光性樹脂層から容易に分離されねばならない。保護フィルム材料としては例えばシリコーン紙、ポリオレフィン若しくはポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。 【0143】 (感光性樹脂転写材料の作製方法) 本発明の感光性樹脂転写材料は、仮支持体上に熱可塑性樹脂層の添加剤を溶解した塗布液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥することにより熱可塑性樹脂層を設け、その後、熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤からなる中間層材料の溶液を塗布、乾燥し、その後、感光性樹脂層を、中間層を溶解しない溶剤で塗布、乾燥して設けることにより作製することができる。 また、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層及び中間層を設けたシート、及び保護フィルム上に感光性樹脂層を設けたシートを用意し、中間層と感光性樹脂層が接するように相互に貼り合わせることによっても、更には、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層を設けたシート、及び保護フィルム上に感光性樹脂層及び中間層を設けたシートを用意し、熱可塑性樹脂層と中間層が接するように相互に貼り合わせることによっても、作製することができる。 【0144】 本発明の感光性樹脂転写材料において、感光性樹脂層の膜厚としては、1.0〜5.0μmが好ましく、1.0〜4.0μmがより好ましく、1.0〜3.0μmが特に好ましい。また、特に限定されるわけではないが、その他の各層の好ましい膜厚としては、仮支持体は15〜100μm、熱可塑性樹脂層は2〜30μm、中間層は0.5〜3.0μm、保護フィルムは4〜40μmが、一般的に好ましい。 【0145】 (スリット状ノズル) 上記作製方法における塗布は、本発明の感光性樹脂組成物を、通常の塗布方法により塗布し乾燥することによって形成することができるが、本発明においては、液が吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルによって塗布することが好ましい。具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコータが好適に用いられる。 【0146】 感光性樹脂組成物の基板への塗布方法は、1〜3μmの薄膜を均一に高精度に塗布できるという点からスピン塗布が優れており、カラーフィルタの作製に広く一般的に用いることができる。しかし、近年においては、液晶表示装置の大型化および量産化に伴って、製造効率および製造コストをより高めるために、スピン塗布よりも広幅で大面積な基板の塗布に適したスリット塗布がカラーフィルタの作製に採用されるようになってきている。尚、省液性という観点からもスリット塗布はスピン塗布よりも優れており、より少ない塗布液量で均一な塗膜を得ることができる。 【0147】 スリット塗布は、先端に幅数十ミクロンのスリット(間隙)有し且つ矩形基板の塗布幅に対応する長さの塗布ヘッドを、基板とのクリアランス(間隙)を数10〜数100ミクロンに保持しながら、基板と塗布ヘッドとに一定の相対速度を持たせて、所定の吐出量でスリットから供給される塗布液を基板に塗布する塗布方式である。このスリット塗布は、(1)スピン塗布に比して液ロスが少ない、(2)塗布液の飛びちりがないため洗浄処理が軽減される、(3)飛び散った液成分の塗布膜への再混入がない、(4)回転の立ち上げ停止時間がないのでタクトタイムが短縮化できる、(5)大型の基板への塗布が容易である、等の利点を有する。これらの利点から、スリット塗布は大型画面液晶表示装置用のカラーフィルタの作製に好適であり、塗布液量の削減にとっても有利な塗布方式として期待されている。 【0148】 スリット塗布は、スピン塗布よりも遥かに大面積の塗布膜を形成するため、幅の広いスリット出口から塗布液を吐出する際、コーターと被塗布物との間にある程度の相対速度を保つ必要がある。このため、スリット塗布方式に用いる塗布液には良好な流動性が求められる。また、スリット塗布には、塗布ヘッドのスリットから基板に供給される塗布液の諸条件を、塗布幅全般に渡って一定に保持することが特に求められる。塗布液の流動性や粘弾性特性等の液物性が不充分であると、塗布ムラが生じやすく、塗布幅方向に塗布厚を一定に保つのが困難になり、均一な塗布膜を得ることができないという問題が生じてしまう。 【0149】 これらのことから、ムラがなく均一な塗布膜を得るために塗布液の流動性や粘弾性特性を改良しようとする試みが多くなされている。しかし、上述したようにポリマーの分子量を低下させたり、溶剤への溶解性に優れたポリマーを選択したり、蒸発速度をコントロールするために溶剤を種々選択したり、界面活性剤を利用するなどの手段が提案されている。 【0150】 <カラーフィルタ> (感光性樹脂層) 本発明のカラーフィルタは、コントラストに優れていることが特徴である。本発明においてコントラストとは、2枚の偏光板の間において、偏光軸が平行のときと、垂直のときとの透過光量の比を表す。(「1990年第7回色彩光学コンファレンス、512色表示10.4”サイズTFT−LCD用カラーフィルタ、植木、小関、福永、山中」等参照。) カラーフィルタのコントラストが高いということは液晶と組み合わせたときの明暗のディスクリが大きく出来るということを意味しており、液晶ディスプレイがCRTに置き換わるためには非常に重要な性能である。 【0151】 本発明のカラーフィルタは、テレビ用として用いる場合は、F10光源による、レッド(R)、グリーン(G)、及びブルー(B)のそれぞれ全ての単色の色度が、下表に記載の値(以下、本発明において「目標色度」という。)との差(ΔE)で5以内の範囲であることが好ましく、更に3以内であることがより好ましく、2以内であることが特に好ましい。 【0152】 x y Y −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− R 0.656 0.336 21.4 G 0.293 0.634 52.1 B 0.146 0.088 6.90 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【0153】 本発明において色度は、顕微分光光度計(オリンパス光学社製;OSP100又は200)により測定し、F10光源視野2度の結果として計算して、xyz表色系のxyY値で表す。また、目標色度との差は、La*b*表色系の色差で表す。 【0154】 本発明のカラーフィルタは、基板上に感光性樹脂層を形成し、露光して現像することを色の数だけ繰り返す方法などの方法によって製造することができる。尚、必要に応じて、その境界をブラックマトリックスで区分した構造とすることもできる。 【0155】 特開2003−33061号公報では、再沈顔料を用い、インクジェットによりOHPシートまたはコピー用紙上に画像形成することが試みられている、カラーフィルタ作製については全く記載されていない。本発明者らが、特開2003−33061号公報記載のインクジェット用記録液を、カラーフィルタ用画素の作製に使用したところ、作製途中で使用される溶剤および加熱により、画素の溶解、表面形状に「あれ」が起こり、カラーフィルタを作製することができなかった。 これに対して、本発明のカラーフィルタの製造方法においては、基板上に上記感光性樹脂層を形成する方法として、(a)上記の各感光性樹脂組成物を通常の塗布装置等によって塗布する方法、及び(b)前述の感光性樹脂転写材料を用い、ラミネーターによって貼り付ける方法などを用いることにより良好にカラーフィルタを製造することができる。 【0156】 (a)塗布装置による塗布 本発明のカラーフィルタを製造する際、感光性樹脂組成物の塗布には、通常の塗布装置を用いることができるが、中でも特に、既に(感光性樹脂転写材料の作製方法)の項において説明した、スリットコータを好適に用いることができる。尚、スリットコータの好ましい具体例等は、前記と同様である。感光性樹脂層を塗布により形成する場合、その膜厚としては、1.0〜3.0μmが好ましく、1.0〜2.5μmがより好ましく、1.5〜2.5μmが特に好ましい。 【0157】 (b)ラミネーターによる貼り付け 前記本発明の感光性樹脂転写材料を用い、フィルム状に形成した感光性樹脂層を、後述する基板上に、加熱及び/又は加圧した、ローラー又は平板で、圧着又は加熱圧着することによって、貼り付けることができる。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられるが、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。尚、感光性樹脂層を前記本発明の感光性樹脂転写材料により形成する場合の、その好ましい膜厚は、<感光性樹脂転写材料>の項において記載した好ましい膜厚と同様である。 【0158】 (基板) 本発明において、カラーフィルタが形成される基板としては、例えば、透明基板が用いられ、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板、或いは、プラスチックフィルム等を挙げることができる。 また、上記基板は、予めカップリング処理を施しておくことにより、感光性樹脂組成物、又は感光性樹脂転写材料との密着を更に良好にすることができる。該カップリング処理としては、特開2000−39033号公報記載の方法が好適に用いられる。尚、特に限定されるわけではないが、基板の膜厚としては、700〜1200μmが一般的に好ましく、500〜1100μmが特にこのましい。 【0159】 (酸素遮断膜) 本発明のカラーフィルタは、感光性樹脂層を、感光性樹脂組成物の塗布によって形成する場合において、該感光性樹脂層上に更に酸素遮断膜を設けることができ、これにより、露光感度をアップすることができる。該酸素遮断膜としては、既に<感光性樹脂転写材料>の(中間層)の項において説明したものと同様のものが挙げられる。尚、特に限定されるわけではないが、酸素遮断膜の膜厚としては、0.5〜3.0μmが一般的に好ましい。 【0160】 (露光及び現像) 上記基板上に形成された感光性樹脂層の上方に所定のマスクを配置し、その後該マスク、熱可塑性樹脂層、及び中間層を介してマスク上方から露光し、次いで現像液による現像を行う、という工程を色の数だけ繰り返すことにより、本発明のカラーフィルタを得ることができる。 ここで、前記露光の光源としては、感光性樹脂層を硬化しうる波長域の光(例えば、365nm、405nmなど)を照射できるものであれば適宜選定して用いることができる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。露光量としては、通常5〜200mJ/cm2程度であり、好ましくは10〜100mJ/cm2程度である。 【0161】 また、前記現像液としては、特に制約はなく、特開平5−72724号公報に記載のものなど、通常の現像液を使用することができる。尚、現像液は感光性樹脂層が溶解型の現像挙動をするものが好ましく、例えば、pKa=7〜13の化合物を0.05〜5mol/Lの濃度で含むものが好ましいが、更に水と混和性を有する有機溶剤を少量添加してもよい。 水と混和性を有する有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。該有機溶剤の濃度は0.1質量%〜30質量%が好ましい。 また、上記現像液には、更に通常の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。 【0162】 現像の方式としては、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディプ現像等の方法を用いることができる。 ここで、上記シャワー現像について説明すると、露光後の感光性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。尚、現像の前に感光性樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像の後に、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。 現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましく、また、現像液のpHは8〜13が好ましい。 【0163】 尚、本発明のカラーフィルタを製造する際、特開平11−248921号公報、特許3255107号公報に記載のように、カラーフィルタを形成する感光性樹脂組成物を重ねることで土台を形成し、その上に透明電極を形成し、更に分割配向用の突起を重ねることでスペーサーを形成することが、コストダウンの観点で好ましい。 感光性樹脂組成物を順次塗布して重ねる場合は、塗布液のレベリングのため重ねるごとに膜厚が薄くなってしまう。このため、K(ブラック)・R・G・Bの4色を重ね、更に分割配向用突起を重ねることが好ましい。一方、熱可塑性樹脂層を有する転写材料を用いる場合は、厚みが一定に保たれるため、重ねる色は3又は2色とすることが好ましい。 また上記土台のサイズは、転写材料を重ねてラミネートする際の感光性樹脂層の変形を防止し一定の厚みを保持する観点から、25μm以上が好ましく、30μm以上が特に好ましい。 【0164】 <表示装置> 本発明の表示装置としては既述の本発明のカラーフィルタを備えるものであれば、特に限定するものではなく、液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置などの表示装置などを言う。表示装置の定義や各表示装置の説明は例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。 【0165】 本発明の表示装置のうち、液晶表示装置は特に好ましい。液晶表示装置については例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。本発明はこれらのなかで特にカラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。さらに本発明はもちろんIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置にも適用できる。これらの方式については例えば「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページに記載されている。 【0166】 液晶表示装置はカラーフィルタ以外に電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサー、視野角補償フィルムなどさまざまな部材から構成される。これらの部材については例えば「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島 健太郎 (株)シーエムシー 1994年発行 )」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉 (株)富士キメラ総研 2003年発行)」に記載されている。 【0167】 本発明の表示装置は、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、GH(Guest Host)のような様々な表示モードが採用できる。前述したようなカラーフィルタを用いることを特徴とし、これにより、テレビ、モニターに搭載したときに表示ムラが無く、広い色再現域と高コントラスト比を有することができ、ノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の表示装置等にも好適に用いることができる。 【実施例】 【0168】 以下に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に断りのない限り「%」および「部」は、「質量%」および「質量部」を表し、分子量とは質量平均分子量のことを示す。 【0169】 〔実施例1〕 <Y顔料分散物1> 顔料1に顔料分散剤A、バインダー及び溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ−ト、以下PGMEAと略す)を下記の表1に示す如く配合し、プレミキシングの後、モーターミルM−50(アイガー・ジャパン社製)で、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで4時間分散し、Y顔料分散物1を調製した。同様にしてY顔料分散物2〜9を表1に記載の顔料、分散剤、バインダー、分散時間に変更して調製した。 【0170】 【表1】
【0171】 尚、粘度は、E型粘度計(東京計器製;ELD、コーンローター角;1°34’)を用いて測定した。また、表1中の顔料1〜3、顔料分散剤A〜Dを以下に示す。 【0172】 顔料1 :Yellow Pigment E4GN−GT(ランクセス社製) 顔料2 :式(1)で表される化合物 顔料3 :式(2)で表される化合物 【0173】 【化28】
【0174】 【化29】
【0175】 また、表1中のバインダーAの組成を以下に示す。 ・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28 モル比のランダム共重合物、質量平均分子量3.7万) ・・・ 27部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・ 73部 【0176】 表1中のY顔料分散物1〜5の粘度から、本発明における顔料とアミノ基を有する顔料分散剤を用いることで、分散後の粘度が低く、3日後においても粘度変化が少ない顔料分散液が得られることがわかる。 また、Y顔料分散物6の粘度から、本発明における顔料を用いても、アミノ基を有しないノニオン系の顔料分散剤Dを用いた場合には、分散後の粘度がやや大きく、経時的に粘度が増大し、粘度安定性が不十分であることがわかる。 顔料分散剤を添加しなかったY顔料分散物9は、粘度が1200mPa・s以上もあり、分散することができなかった。 【0177】 <カラーフィルタの作製> −感光性樹脂転写材料の作製− 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させた。次に、下記処方P1から成る中間層用塗布液を塗布、乾燥させた。更に、下記表2記載の処方K1の組成よりなる感光性樹脂組成物K1を塗布、乾燥させ、該仮支持体の上に乾燥膜厚が14.6μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が2.4μmの感光性樹脂層を設け、保護フィルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。 こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とブラック(K)の感光性樹脂層とが一体となった感光性樹脂転写材料を作製し、サンプル名を感光性樹脂転写材料K1とした。 【0178】 (熱可塑性樹脂層用塗布液:処方H1) ・メタノール ・・・ 11.1部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・ 6.36部 ・メチルエチルケトン ・・・ 52.4部 ・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比) =55/11.7/4.5/28.8、質量平均分子量=10万、Tg≒70℃) ・・・ 5.83部 ・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=63/37、 質量平均分子量=1万、Tg≒100℃) ・・・ 13.6部 ・ビスフェノールAにペンタエチレングリコールモノメタクリートを 2当量脱水縮合した化合物(新中村化学(株)製、 商品名:2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン) ・・・ 9.1部 ・界面活性剤1(大日本インキ化学工業製、商品名:メガファックF780F) ・・・ 0.54部 【0179】 (中間層用塗布液:処方P1) ・PVA205(ポリビニルアルコール、(株)クラレ製、 鹸化度=88%、重合度550) ・・・ 32.2部 ・ポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン(株)製、K−30) ・・・ 14.9部 ・蒸留水 ・・・ 524部 ・メタノール ・・・ 429部 【0180】 次に、前記感光性樹脂転写材料K1の作製において用いた前記感光性樹脂組成物K1を、下記表2及び表3に記載の組成よりなる下記感光性樹脂組成物R1、G1及びB1に変更し、それ以外は上記と同様の方法により、感光性樹脂転写材料R1、G1及びB1を作製した。 【0181】 【表2】
【0182】 【表3】
【0183】 表2及び表3中、 K顔料分散物1の組成は、 ・カーボンブラック(商品名:Nipex 35、デグサ ジャパン(株)製) ・・・ 13.1部 ・前記顔料分散剤A ・・・ 0.65部 ・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28 モル比のランダム共重合物、質量平均分子量3.7万) ・・・ 6.72部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・79.53部 である。 【0184】 R顔料分散物1の組成は、 ・C.I.P.R.254(商品名:Irgaphor Red B−CF、 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製) ・・・ 8部 ・前記顔料分散剤A ・・・ 0.8部 ・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28 モル比のランダム共重合物、質量平均分子量3.7万)・・・ 8部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・83.2部 である。 【0185】 R顔料分散物2の組成は、 ・C.I.P.R.177(商品名:Cromophtal Red A2B、 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製) ・・・ 18部 ・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28 モル比のランダム共重合物、質量平均分子量3.7万)・・・ 12部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・ 70部 である。 【0186】 R顔料分散物3の組成は、 ・C.I.P.R.254(商品名:Irgaphor Red B−CF、 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製) ・・・ 8部 ・前記顔料分散剤A ・・・ 0.8部 ・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28 モル比のランダム共重合物、質量平均分子量3.7万)・・・ 6.4部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・84.8部 である。 【0187】 G顔料分散物1は、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物である、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製の「商品名:GT−2」を用いた。 Y顔料分散物10は、御国色素(株)製の「商品名:CFエローEX3393」を用いた。 【0188】 B顔料分散物1は、御国色素(株)製の「商品名:CFブルーEX3357」を用いた。 B顔料分散物2は、御国色素(株)製の「商品名:CFブルーEX3383」を用いた。 【0189】 バインダー1の組成は、 ・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22 モル比のランダム共重合物、質量平均分子量3.7万) ・・・ 27部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・ 73部 である。 バインダー2の組成は、 ・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート =38/25/37モル比のランダム共重合物、 質量平均分子量3.8万) ・・・ 27部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・ 73部 である。 バインダー3の組成は、 ・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート =36/22/42モル比のランダム共重合物、 質量平均分子量3.8万) ・・・ 27部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・ 73部 である。 バインダー4の組成は、 ・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28 モル比のランダム共重合物、質量平均分子量3.7万) ・・・ 27部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・ 73部 である。 【0190】 DPHA液の組成は、 ・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ500ppm含有、 日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) ・・・ 76部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・ 24部 界面活性剤1(大日本インキ化学工業製、「商品名:メガファックF780F」)の組成は、 ・C6F13CH2CH2OCOCH=CH2 40部と、 H(OCH(CH3)CH2)7OCOCH=CH2 55部と、 H(OCH2CH2)7OCOCH=CH2 5部との共重合体、 質量平均分子量3万 ・・・ 30部 ・メチルエチルケトン ・・・ 70部 である。 添加剤1は、リン酸エステル系添加剤(楠本化成株式会社製、「商品名:HIPLAAD ED152」である。 【0191】 −ブラック(K)画像の形成− 無アルカリガラス基板に、25℃に調整した洗浄液(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有、商品名:T−SD1 富士フイルム(株)製を純水で10倍に希釈したもの)をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃、2分加熱して次のラミネーターに送った (なお、ここで洗浄液としてT−SD1を用いたが、T−SD2を同様に用いてもよい)。 【0192】 前記感光性樹脂転写材料K1の保護フィルムを剥離後、ラミネーター((株)日立インダストリイズ製(LamicII))を用い、前記100℃に加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートした。 仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)で、基板とマスク(画像パターンを有する石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該感光性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量70mJ/cm2でパターン露光した。 【0193】 次に、トリエタノールアミン系現像液(トリエタノールアミン30質量%含有、ポリプロピレングリコール、グリセロールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ステアリルエーテルを合計で0.1質量%含有、商品名:T−PD2、富士フイルム(株)製)を純水で12倍(T−PD2を1質量部と純水を11質量部の割合で混合)に希釈した液(30℃)を用いて50秒間、フラットノズルで圧力0.04MPaとしてシャワー現像し、熱可塑性樹脂層と中間層とを除去した。引き続き、この基板上面にエアを吹きかけて液切りした後、純水をシャワーにより10秒間吹き付け、純水シャワー洗浄し、エアを吹きかけて基板上の液だまりを減らした。 【0194】 引き続き炭酸Na系現像液(0.38モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、0.47モル/リットルの炭酸ナトリウム、5質量%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士フイルム(株)製を純水で5倍に希釈した液)を用い、29℃、30秒、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し感光性樹脂層を現像しパターニング画像を得た。 引き続き洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有、商品名:T−SD1、富士フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈して用い、33℃、20秒、コーン型ノズル圧力0.02MPaでシャワーを用いて吹きかけ、更にナイロン毛を有する回転ブラシにより形成された画像を擦って残渣除去を行い、ブラック(K)の画像を得た(なお、ここで洗浄液としてT−SD1を用いたが、T−SD2を同様に用いても良い)。 その後、該基板に対して両面から超高圧水銀灯で500mJ/cm2の露光量でポスト露光後、220℃、15分熱処理した。 このKの画像を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。 【0195】 −レッド(R)画素の形成− 前記感光性樹脂転写材料R1を用い、ブラック(K)の画像を形成した基板上に、前記感光性樹脂転写材料K1と同様の工程で、レッド(R)の画素を得た。但し露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は35℃、35秒とした。 該感光性樹脂層R1の膜厚は2.0μmであり、顔料C.I.ピグメント・レッド254及びC.I.ピグメント・レッド.177の塗布量はそれぞれ、0.88、0.22g/m2であった。 このRの画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃2分加熱した。 【0196】 −グリーン(G)画素の形成− 前記感光性樹脂転写材料G1を用い、前記レッド(R)画素を形成した基板上に、前記感光性樹脂転写材料R1と同様の工程で、グリーン(G)の画素を得た。但し露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は34℃、45秒とした。 該感光性樹脂層G1の膜厚は2.0μmであり、顔料C.I.ピグメント・グリーン36及びY顔料の塗布量はそれぞれ、1.12及び0.48g/m2であった。 RとGの画像を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃、2分加熱した。 【0197】 −ブルー(B)画素の形成− 前記感光性樹脂転写材料B1を用い、前記レッド(R)画素とグリーン(G)画素を形成した基板上に、前記感光性樹脂転写材料R1と同様の工程で、ブルー(B)の画素を得た。但し露光量は30mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は36℃40秒とした。 該感光性樹脂層B1の膜厚は2.0μmであり、顔料C.Iピグメント・ブルー15:6及びC.I.ピグメント・バイオレット23の塗布量はそれぞれ、0.63及び0.07g/m2であった。 このR、G、B画素及びKの画像を形成した基板再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃、2分加熱した。 このR、G、B画素及びKの画像を形成した基板を240℃で50分ベークして、目的のカラーフィルタ1を得た。 【0198】 また上記カラーフィルタの作製において、K画像、R画素、B画素を形成せずに、感光性樹脂転写材料G1のみを用いて、緑色のみで形成されたコントラスト係数評価用ガラス基板1を作製した。 【0199】 ―表示装置の作製― 上記より得たカラーフィルタ基板のR画素、G画素、及びB画素並びにブラックマトリクスの上に更に、ITO(IndiumTinOxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。別途、対向基板としてガラス基板を用意し、カラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施した。 前記ITOの透明電極上の隔壁の上部に相当する部分にフォトスペーサを設け、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。 その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられたブラックマトリックス外枠に相当する位置に紫外線硬化樹脂のシール剤をディスペンサ方式により塗布し、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と貼り合わせた後、貼り合わされた基板をUV照射した後熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、(株)サンリツ製の偏光板HLC2−2518を貼り付けた。次いで、冷陰極管のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、実施例1の液晶表示装置とした。 【0200】 [実施例2〜5] グリーン画素の形成において、表3に記載の感光性樹脂組成物G2〜G5を用いて感光性樹脂転写材料G2〜G5を作製した以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタ2〜5を作製し、実施例2〜5の液晶表示装置を作製するとともに、コントラスト係数評価用ガラス基板2〜5を作製した。 【0201】 [実施例6〜10] K画像及びRGB画素の形成方法を下記の塗布法に変更し、グリーン画素の形成において、表3に記載の感光性樹脂組成物G1〜G5を用いて、カラーフィルタ6〜10を作製し、実施例6〜10の液晶表示装置を作製した。 【0202】 <カラーフィルタの作製(スリット状ノズルを用いた塗布による作製)> −ブラック(K)画像の形成− 無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃、3分熱処理して表面状態を安定化させた。 該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーター(平田機工(株)製)にて、上記表2に記載の組成よりなる上記感光性樹脂組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置:東京応化工業(株)製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性をなくした後、120℃、3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層K1を得た。 超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)で、基板とマスク(画像パターンを有する石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該感光性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量300mJ/cm2でパターン露光した。 次に純水をシャワーノズルにて噴霧して、該感光性樹脂層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロマテリアルズ(株)製)にて23℃、80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し、パターニング画像を得た。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、更に超純水をシャワーノズルで両面から吹き付けて、付着している現像液や前記感光性樹脂層溶解物を除去し、エアーナイフにて液切りを行い、ブラック(K)の画像を得た。引き続き、220℃で30分間熱処理した。 【0203】 −レッド(R)画素の形成− 前記Kの画像を形成した基板に、上記表2に記載の組成よりなる上記感光性樹脂組成物R1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みR画素を形成した。 該感光性樹脂層R3の膜厚は1.6μmであり、顔料C.I.ピグメント・レッド254及びC.I.ピグメント・レッド177の塗布量はそれぞれ、0.88、0.22g/m2であった。 【0204】 −グリーン(G)画素の形成− 前記Kの画像とRの画素を形成した基板に、上記表3に記載の組成よりなる上記感光性樹脂組成物G1〜G5を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みG画素を形成した。 該感光性樹脂層G1〜5の膜厚は1.6μmであり、顔料C.I.ピグメント・グリーン36及びY顔料の塗布量はそれぞれ、1.12及び0.48g/m2であった。 【0205】 −ブルー(B)画素の形成− 前記Kの画像、R及びGの画素を形成した基板に、上記表2に記載の組成よりなる上記感光性樹脂組成物B1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みB画素を形成した。 該感光性樹脂層B1の膜厚は1.6μmであり、顔料C.I.ピグメント・ブルー15:6及びC.I.ピグメント・バイオレット23の塗布量はそれぞれ、0.63及び0.07g/m2であった。 【0206】 [実施例11〜16] 実施例1における感光性転写材料の作製において、感光性樹脂組成物R1の代わりに、表2に記載の感光性樹脂組成物R2〜R6を用いて感光性転写材料R2〜R6を作製し、感光性樹脂組成物B1の代わりに、表2に記載の感光性樹脂組成物B2〜B6を用いて感光性転写材料B2〜B6を作製し、感光性樹脂組成物G1の代わりに、表3に記載の感光性樹脂組成物G9〜G13を用いて感光性転写材料G9〜G13を作製した。 上記により作製した感光性転写材料R2〜R6、B2〜B6、G9〜G13を用い、表4に記載の組合せにしたがって、実施例1と同様にして実施例カラーフィルタ11〜16を作製し、実施例11〜16の液晶表示装置を作製するとともに、コントラスト係数評価用ガラス基板11〜16を作製した。 【0207】 [比較例1〜3] グリーン画素の形成において、表3に記載の感光性樹脂組成物G6〜G8を用いて感光性樹脂転写材料G6〜G8を作製した以外は、実施例1と同様にして、比較例カラーフィルタ17〜19を作製し、比較例1〜3の液晶表示装置を作製するとともに、及びコントラスト係数評価用ガラス基板17〜19を作製した。 [比較例4〜6] KRGB画素の形成方法を上記の塗布法に変更し、グリーン画素の形成において、表3に記載の感光性樹脂組成物G6〜G8を用いて、比較例カラーフィルタ20〜22を作製し、比較例4〜6の液晶表示装置を作製した。 【0208】 [評価] <コントラスト係数の評価> 実施例及び比較例で作製したコントラスト係数評価用ガラス基板を用いて以下のようにしてコントラスト係数を測定した。 バックライトユニットとして3波長冷陰極管光源(東芝ライテック(株)製FWL18EX−N)に拡散板を設置したものを用い、2枚の偏光板(日東電工(株)製G1220DUN)の間にコントラスト係数評価用ガラス基板1〜5及び11〜19を設置し、偏光板をパラレルニコルに設置したときに通過する光の色度のY値を、クロスニコルに設置したときに通過する光の色度のY値で割ることでコントラストを求めた。色度の測定には色彩輝度計((株)トプコン製BM−5)を用いた。 2枚の偏光板、ガラス基板、色彩輝度計の設置位置は、バックライトから13mmの位置に偏光板を、40mmから60mmの位置に直径11mm長さ20mmの円筒を設置し、この中を透過した光を、65mmの位置に設置した測定サンプルに照射し、透過した光を、100mmの位置に設置した偏光板を通して、400mmの位置に設置した色彩輝度計で測定した。色彩輝度計の測定角は2°に設定した。バックライトの光量は、サンプルを設置しない状態で、2枚の偏光板をパラレルニコルに設置したときの輝度が1280cd/m2になるように設定した。結果を表3に示した。 【0209】 <カラーフィルタのコントラストの評価> 同様にして、上記コントラスト係数評価用ガラス基板1〜5及び11〜19の代わりにカラーフィルタ1〜22を用いて、カラーフィルターのコントラストを測定した。 更に、下記評価基準に従って作製したカラーフィルタを評価した。結果を表4に示した。 ◎:コントラストが2000以上であった。 ○:コントラストが1200以上2000未満であった。 ×:コントラストが1200未満であった。 【0210】 <粘度の評価> 緑色感光性樹脂組成物G1〜G13の粘度を、E型粘度計(東京計器製;ELD、コーンローター角;1°34’)を用いて、調製直後と調製してから室温下で10日保管した後にそれぞれ測定した。結果を表3に示した。 【0211】 【表4】
【0212】 表4から、本発明の感光性樹脂組成物G1〜G5、G9〜G13を用いて、転写法又は塗布法で作製したカラーフィルタを備える液晶表示装置は、良好なコントラストを示すことがわかる。 アミノ基を有しない顔料分散剤を使用したY顔料分散物6を用いた比較例である感光性樹脂組成物G6を用いた場合には、コントラストが低下することがわかる。 顔料として、配位子が本発明の実施例と同様の構造を有する金属錯体であっても、その結晶中に前記金属錯体とは異なる化合物が挿入されていないY顔料分散物7を用いた比較例である感光性樹脂組成物G7を用いた場合には、コントラストが低下することがわかる。 また、表3から、本発明の緑色感光性組成物は、調製後の液粘度が低く、経時での液粘度の上昇が抑制されることが分かる。
特許の図
|
| 【出願人】 |
【識別番号】306037311 【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
|
| 【出願日】 |
平成18年12月22日(2006.12.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079049 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 淳
【識別番号】100084995 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 和詳
【識別番号】100085279 【弁理士】 【氏名又は名称】西元 勝一
【識別番号】100099025 【弁理士】 【氏名又は名称】福田 浩志
|
| 【公開番号】 |
特開2008−3551(P2008−3551A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月10日(2008.1.10) |
| 【出願番号】 |
特願2006−346109(P2006−346109) |
|