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【発明の名称】 均一拡散全方向性反射レンズ
【発明者】 【氏名】ディロン スティーブン エム.

【要約】 【課題】サングラスレンズ又はファッションレンズとして装着され、光を拡散状態に反射させるようにした透明多層レンズ構造を提供する。

【構成】この多層レンズ構造は、一部において、反射媒体および非反射性コーティングとを組合わせた表面形状および表面テキスチャーの組合わせからなる。本発明のものは、反射性および光学特性の双方が改善されるという点で従前のレンズ構造のものを著しく改善するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の面を有する第1の光透過レンズ素子であって、該第1の面が主光学領域を有し、該主光学領域内の該第1の面が拡散反射型テキスチャーを有するものと;
該拡散反射型テキスチャーの少なくとも一部に適用された反射媒体であって、十分に薄くなっていてそこに照射される光の一部のみ反射させ、残りを、該反射媒体を通って透過させ、更に、該反射媒体が該第1の光透過レンズ素子の第1の面を表す拡散反射型テキスチャーに対して適用されたものと;
該第1の面に適用された光透過性接着剤層であって、第5および第6の面を有し、該光透過性接着剤層の第5の面が該第1の光透過レンズ素子の第1の面に適応して形成されたものと;
第3および第4の面を有する第2の光透過レンズ素子であって、該第4の面が該光透過性接着剤層の該第6の面と接しているものと;
を具備してなる拡散反射レンズであり;
該第1の光透過レンズ素子の第2の面および該第2の光透過レンズ素子の第3の面が、該拡散反射レンズの両側外側面を形成していることを特徴とする拡散反射レンズ。
【請求項2】
該第2の面が前面を形成し、該第3の面が背面を形成している請求項1記載の拡散反射レンズ。
【請求項3】
該第3の面が前面を形成し、該第2の面が背面を形成している請求項1記載の拡散反射レンズ。
【請求項4】
前記反射媒体が該拡散反射型テキスチャーの表面領域全体に適用されている請求項2記載の拡散反射レンズ。
【請求項5】
前記反射媒体が該拡散反射型テキスチャーの表面領域全体に適用されている請求項3記載の拡散反射レンズ。
【請求項6】
前記第1の面の表面領域全体が該拡散反射型テキスチャーを有する請求項2記載の拡散反射レンズ。
【請求項7】
前記第1の面の表面領域全体が該拡散反射型テキスチャーを有する請求項3記載の拡散反射レンズ。
【請求項8】
前記第1の面の表面領域全体が該拡散反射型テキスチャーを有し、該反射媒体が該拡散反射型テキスチャーの表面領域全体に適用されている請求項2記載の拡散反射レンズ。
【請求項9】
前記第1の面の表面領域全体が該拡散反射型テキスチャーを有し、該反射媒体が該拡散反射型テキスチャーの表面領域全体に適用されている請求項3記載の拡散反射レンズ。
【請求項10】
更に、偏光フィルムが該光透過性接着剤層内に封入されている請求項2記載の拡散反射レンズ。
【請求項11】
更に、偏光フィルムが該光透過性接着剤層内に封入されている請求項4記載の拡散反射レンズ。
【請求項12】
更に、偏光フィルムが該光透過性接着剤層内に封入されている請求項6記載の拡散反射レンズ。
【請求項13】
更に、偏光フィルムが該光透過性接着剤層内に封入されている請求項8記載の拡散反射レンズ。
【請求項14】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項2記載の拡散反射レンズ。
【請求項15】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項2記載の拡散反射レンズ。
【請求項16】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項4記載の拡散反射レンズ。
【請求項17】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項4記載の拡散反射レンズ。
【請求項18】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項6記載の拡散反射レンズ。
【請求項19】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項6記載の拡散反射レンズ。
【請求項20】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項8記載の拡散反射レンズ。
【請求項21】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項8記載の拡散反射レンズ。
【請求項22】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項10記載の拡散反射レンズ。
【請求項23】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項10記載の拡散反射レンズ。
【請求項24】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項11記載の拡散反射レンズ。
【請求項25】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項11記載の拡散反射レンズ。
【請求項26】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項12記載の拡散反射レンズ。
【請求項27】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項12記載の拡散反射レンズ。
【請求項28】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項13記載の拡散反射レンズ。
【請求項29】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項13記載の拡散反射レンズ。
【請求項30】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項2記載の拡散反射レンズ。
【請求項31】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項4記載の拡散反射レンズ。
【請求項32】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項6記載の拡散反射レンズ。
【請求項33】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項8記載の拡散反射レンズ。
【請求項34】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項10記載の拡散反射レンズ。
【請求項35】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項11記載の拡散反射レンズ。
【請求項36】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項12記載の拡散反射レンズ。
【請求項37】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項13記載の拡散反射レンズ。
【請求項38】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項3記載の拡散反射レンズ。
【請求項39】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項3記載の拡散反射レンズ。
【請求項40】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項5記載の拡散反射レンズ。
【請求項41】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項5記載の拡散反射レンズ。
【請求項42】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項7記載の拡散反射レンズ。
【請求項43】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項7記載の拡散反射レンズ。
【請求項44】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項9記載の拡散反射レンズ。
【請求項45】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項9記載の拡散反射レンズ。
【請求項46】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項3記載の拡散反射レンズ。
【請求項47】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項5記載の拡散反射レンズ。
【請求項48】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項7記載の拡散反射レンズ。
【請求項49】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項9記載の拡散反射レンズ。
【請求項50】
第1および第2の面を有する第1の光透過レンズ素子であって、該第1の面が主光学領域を有し、該主光学領域内の該第1の面が拡散反射型テキスチャーを有するものと;
該拡散反射型テキスチャーの少なくとも一部に適用された反射媒体であって、十分に薄くなっていてそこに照射される光の一部のみ反射させ、残りを、該反射媒体を通って透過させ、更に、該反射媒体が該第1の光透過レンズ素子の第1の面を表す拡散反射型テキスチャーに対して適用されたものと;
該第1の面に適用された第2の光透過レンズ素子であって、第3および第4の面を有し、該第4の面が該第1の光透過レンズ素子の該第1の面に適応して形成されたものと;
を具備してなる拡散反射レンズであり;
該第1の光透過レンズ素子の第2の面および該第2の光透過レンズ素子の第3の面が、該拡散反射レンズの両側外側面を形成していることを特徴とする拡散反射レンズ。
【請求項51】
該第2の面が前面を形成し、該第3の面が背面を形成している請求項50記載の拡散反射レンズ。
【請求項52】
該第3の面が前面を形成し、該第2の面が背面を形成している請求項50記載の拡散反射レンズ。
【請求項53】
前記反射媒体が該拡散反射型テキスチャーの表面領域全体に適用されている請求項51記載の拡散反射レンズ。
【請求項54】
前記反射媒体が該拡散反射型テキスチャーの表面領域全体に適用されている請求項52記載の拡散反射レンズ。
【請求項55】
前記第1の面の表面領域全体が該拡散反射型テキスチャーを有する請求項51記載の拡散反射レンズ。
【請求項56】
前記第1の面の表面領域全体が該拡散反射型テキスチャーを有する請求項52記載の拡散反射レンズ。
【請求項57】
前記第1の面の表面領域全体が該拡散反射型テキスチャーを有し、該反射媒体が該拡散反射型テキスチャーの表面領域全体に適用されている請求項51記載の拡散反射レンズ。
【請求項58】
前記第1の面の表面領域全体が該拡散反射型テキスチャーを有し、該反射媒体が該拡散反射型テキスチャーの表面領域全体に適用されている請求項52記載の拡散反射レンズ。
【請求項59】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項51記載の拡散反射レンズ。
【請求項60】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項51記載の拡散反射レンズ。
【請求項61】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項53記載の拡散反射レンズ。
【請求項62】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項53記載の拡散反射レンズ。
【請求項63】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項55記載の拡散反射レンズ。
【請求項64】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項55記載の拡散反射レンズ。
【請求項65】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項57記載の拡散反射レンズ。
【請求項66】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項57記載の拡散反射レンズ。
【請求項67】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項51記載の拡散反射レンズ。
【請求項68】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項53記載の拡散反射レンズ。
【請求項69】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項55記載の拡散反射レンズ。
【請求項70】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項57記載の拡散反射レンズ。
【請求項71】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項52記載の拡散反射レンズ。
【請求項72】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項52記載の拡散反射レンズ。
【請求項73】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項54記載の拡散反射レンズ。
【請求項74】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項54記載の拡散反射レンズ。
【請求項75】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項56記載の拡散反射レンズ。
【請求項76】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項56記載の拡散反射レンズ。
【請求項77】
更に、非反射性コーティングが前記前面に適用されている請求項58記載の拡散反射レンズ。
【請求項78】
更に、抗スクラッチ性コーティングが前記前面に適用され、非反射性コーティングが該抗スクラッチ性コーティングに適用されている請求項58記載の拡散反射レンズ。
【請求項79】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項52記載の拡散反射レンズ。
【請求項80】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項54記載の拡散反射レンズ。
【請求項81】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項56記載の拡散反射レンズ。
【請求項82】
前記前面が非反射性モスアイ・ミクロパターンを有する請求項58記載の拡散反射レンズ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は均一拡散全方向性反射レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
高級顧客向けのサングラス市場でサングラス又はサングラスレンズが成功するためには、その製品が光学特性および審美性において優れたものでなければならない。過去20年において、光学特性およびフレームの面においてサングラスの設計はかなり進歩した。市場の競争は非常にきびしく、現在の方法、デザインおよびノウハウを用いて新製品を他のものから際立たせることは非常に困難である。サングラスの製造で使用されるデザインおよび技術は高度に完成され、標準化されている。その結果、成功しているサングラスのタイプは全て、基本的デザインおよび技術において似ていて、そのため、実質的に同じように見える。
【0003】
実質的に全てのサングラスレンズは顕著な鏡面反射(正反射)を生じさせるものであり、窓ガラスから反射される光と同じように、レンズ上に照射された光に相当する周辺の像を反射させる。鏡面反射は、窓ガラス又は鏡を眺めているヒトにとって見えるタイプの反射である。この反射は、光学的に平滑である典型的な非処理表面の潜在的副次的産物である。鏡面コーティングのような高反射コーティングを光学レンズの表面に適用したとき、それはそのレンズの反射性能を引き立たせるに過ぎない。多くの消費者にとって、サングラスレンズの好ましい機能の1つは、他のヒト(観察者)の視点から、装着者の眼を隠すことである。鏡面コーティングを有しないレンズの場合、装着者の眼を隠すものは、暗い色相と、レンズの表面からの自然の反射との組合せである。サングラスレンズが封入鏡面反射性鏡面コーティングを組み込んだものの場合を除いて、非反射性コーティングをサングラスレンズの前面に施すことはめったにしない。なぜならば、それは観察者にとって、装着者の眼を、レンズを介してより容易に見ることができるようになるからである。サングラスレンズの場合、非反射性コーティングは通常、装着者の眼に近いレンズの裏側にのみ使用される。この場合、非反射性コーティングは光学特性を向上させるだけのみ役立ち、観察者の視点からレンズの外観的審美性を損なったり、向上させたりするものではない。非反射性コーティングをレンズの裏側にのみ施すことにより、レンズの前面からの反射が保持される。従来のサングラスレンズにとって、鏡面反射は通常、レンズのデザイン目的にとって中心的なものである。サングラス消費者にとって、レンズの流行的選択は一般に、レンズが鏡面コーティングされているか否かに応じて周囲の像を僅かに又はかなり反射するレンズに限定されている。
【0004】
過去において、発明者は、サングラスレンズにおいて通常期待されているものからかけ離れたレンズを設計することを試みた。すなわち、対象物、顔、ロゴマーク、文字又は言葉の像を表すようにして光を反射させるレンズの製作が試みられた。これらの試みはレンズ構造に、ホログラムとしても知られている反射性ホログラフィー回折パターン、浅浮彫り、写真蝕刻などの表面エッチングを組み込むことによりなされてきた。この従来技術で記述されている像としては、ヒトの顔、頭蓋骨、虫、眼球、さらに、硬貨、鋲、ロゴマークなどの無生命体の他のタイプのものが含まれる。ホログラムは、反射光中に所定の光波干渉パターンを生じさせ、所望の像の様相を形成させるものである。浅浮彫りおよび写真蝕刻は、反射光の所定のパターン中に光の異なる影および暗い領域を生じさせ、所望の像を生じさせるのに使用される。その他の従来技術では、交互する透明カラーを使用して星パターンなどの装飾パターンを様相を反射光中に生じさせることが記載されている。
【0005】
米国特許No.4,315,665(特許文献1)は、2つの光学的透明層間にホログラムとしても知られている反射性光回折パターン層を封入することにより反射光中に物体の装飾的像および光パターンを生じさせるようにしたサングラスレンズを作成するアイデアを最初に考え出したものである。特に光回折パターンは、それが実質的に内部反射を生じさせるということで問題がある。その他、物体、顔及び/又はロゴマークの像を反射させるようにした市販可能なサングラス型レンズを製作する多くの試みがその後なされている。米国特許No.4,934,792(特許文献2)およびNo.5,073,009(特許文献3)には、反射性浅浮彫りおよび写真蝕刻を使用し、反射光中に1ドル銀貨又は写真画像などの物体又は絵の像を発現させるようにした同様のレンズが記載されている。米国特許No.6,793,339(特許文献4)には、エッチング法を使用して鏡面反射との組合せで装飾用ロゴマークの様相を生じさせ、光沢性の像を生じさせることが開示されている。例外なく、これらの従来技術の例では、物体、顔、ロゴマーク又は言葉並びに鏡面反射による周囲の像を反射させるレンズ構造が記載されている。
【0006】
本願発明者による米国特許No.6,231,183(特許文献5)およびNo.6,719,928(特許文献6)には、光を反射させるが、像は殆んど反射させないレンズが記載されている。この従来技術において、レンズにより反射される光の大部分は、ブラシ処理表面仕上げ又はマット表面仕上げにより付形された封入反射コーティングから来るものである。そこに記載されている表面仕上げは反射光を破壊するためのものであり、従って、その反射コーティングは観察者にとって明らかなような鏡面反射を生じさせない。更に、非反射コーティングが主にレンズ前面に用いられ、レンズ前面からの鏡面反射を排除ないし実質的に減少させるものであり、もし、これがなければ、マット又はブラシ仕上げの作用およびレンズの構成を全体として無効にするものとなる。非反射コーティングを包含させない場合は、そのレンズ構成は依然として像の形での反射を生じさせるものとなる。なぜならば、封入された反射コーティングから反射される光に加えて、高い率の光がレンズの光学的平滑外表面からも反射され、窓ガラス又は従来のサングラスレンズと同様の鏡面反射を生じることになる。殆んどの自然の照明条件において、光学的平滑表面からくる鏡面反射も、反射コーティングにより生じる反射を部分的に覆い隠すことになる。この従来技術は、より以前の従来技術のレンズ構成に関連する屈折率に適合させる潜在的困難性を認識したものである。これらの欠点に対処するため、本発明者による上記従来技術では、反射媒体を上面に施した型押し上げ仕上げを組み入れたレンズ構成が開示されており、これはレンズ構成の重要な部分において、合致した屈折率を保障させたものである。その後、屈折率を完全に合致させることは、それ自体は、全体として、このようなレンズ構成に関連する問題の全てを排除することにはならないことが発見された。従来技術のマット仕上げは、反射光に殆んど又は全くコントラストを有しない艶なし仕上げとして作成されていた。マット仕上げは、良好な光学特性および良好な反射特性を達成することに関してかなりの制限を与えるものであることが見出された。マット仕上げにおける問題は、それが反射光を余りにも多く拡散させることである。このコントラストの用語は、表面から反射された光の様相を記述するものである。仮に、光学的に平滑な表面仕上げを有する球面上に明るい光が当ったすると、その表面から反射された入射光の明確な反射が球面上に単一の点として現れるであろう。その理由は、光学的に平滑な表面が高いコントラストを示すからである。マット仕上げのように、殆んど又は全くコントラストを有しない表面仕上げを有する同様の球面上に同じ明るさの光を当てたとすると、大きい表面領域が同時に照らされることになるであろう。その理由は、マット仕上げが低いコントラストを示すからである。マット仕上げ上においてはコントラストは低い。なぜならば、反射光が著しく拡散されるからであり、反射光が著しく拡散されるから、反射光の明るさが減少することになる。極めて低いコントラストを有する表面仕上げは、レンズ構成内に封入させた場合は、十分に明るい反射を生じさせないことが見出された。上述のように、本発明者による従来技術のレンズは、反射光の多くが、レンズ内に封入された反射媒体から来るように設計されたものである。従って、もしも、反射媒体により生じる反射が十分に明るいものでないならば、光はレンズの装着者の側から、レンズの観察者側へより容易に伝達されることになる。すなわち、反射媒体により生じた反射の多くが帳消しとなり、観察者は、レンズを介して装着者の眼をより容易に見ることができる。反射光の増大を図るため、クロムなどの反射媒体の量を増加させてマット仕上げに適用した。そうすることにより、レンズ構成に適用すべき反射媒体の量には限界があることが明らかになった。その限界を超えた場合は、レンズの光学的性能が劣化してしまう。クロム又はアルミニウムなどの金属性反射媒体を用い、反射媒体の量を増加させ、より明るい反射を生じさせることができるが、透過することができる光の量を相対的に減少させることになる。この反射性媒体に加えて、この反射性媒体と、装着者の眼との間に、色相の形の光吸収素子又は偏光フィルムも設けられている。太陽の明るい光を吸収することに加えて、この光吸収素子は装着者の眼に向かう反射媒体からの反射光(逆反射)をも吸収するのに役立つ。反射媒体を、より多く使用することは、得られる反射の輝度を増大させ、逆反射を減衰させるために、より暗い色相を要求することになる。反射媒体を、余りにも多く使用することは、結果としてレンズが過剰に暗くなり、光を透過させる能力を減少させるものとなる。この種の正しく構成されたレンズは、反射媒体の光透過レベルと、光吸収素子の光透過レベルとのバランスが要請される。つまり、それにより、サングラスレンズについての米国規格協会(ANSI)の適当な基準により規定されているような適切な光量を最終レンズ構成が透過し得るようにする。もし、唯一の目的が、十分な輝度を反射させる表面を形成することであれば、反射媒体の量を制限なく表面仕上げに適用することができよう。しかし、光学レンズの制約内で操作する場合は、マット仕上げのような或るデザインで達成することができる事柄については制限が存在する。この場合、十分量の光の透過を維持しつつ、反射光の適切な輝度を達成することは困難であることが照明されている。
【0007】
上述のように、非反射性コーティングは、従来技術のレンズの前面からの反射を有意に減少させる。しかし、非反射性コーティングはそれ自身の鏡面反射を生じさせる。例えば、非反射性コーティングの異なるタイプのものは、異なる色、例えば、青、緑又は赤などで光を反射させる。殆んど全ての非反射性コーティングの主たる目的は、白色光反射を実質的に排除させることである。仮に、非反射性コーティングを通常の暗いレンズに適用すると、その結果、それが青/紫、緑、赤であろうが、若干着色された鏡面効果がもたらされる。これは、非反射性コーティングを適用した従来のサングラスレンズの後側に見ることができる一般的な効果である。非反射性コーティングをルーペなどで使用されているような透明な無着色レンズに適用した場合は、着色反射ははっきりとはしない。なぜならば、光はレンズの装着者側から、レンズの観察者側へ容易に透過され、非反射性コーティングの鏡面反射を解消させるものとなる。反射が大きく拡散されるマット仕上げレンズの場合、非反射性コーティングの鏡面反射が入射光中に容易に現れ、レンズの所望の作用を損なうものとなる。非反射性コーティングの固有反射を克服し、効果的に補償させる唯一の方法は、反射媒体の輝度を増大させることであり、これは前述のように、光透過の減少および逆反射の増加の点で困難を生じさせるものである。
【0008】
ブラシ仕上げは、異なる理由のため、非常に問題があることが見出された。ブラシ仕上げは明るい反射を生じさせるが、内部反射という、より重要な問題を生じさせる。従来技術のレンズ構成に組み込まれたブラシ仕上げは、互いにほぼ直線的、かつ、ほぼ平行なスクラッチライン又は溝により画定される。ブラシ仕上げは光を双方向的に反射させる。つまり、ブラシ仕上げを画定する溝又はスクラッチラインに対し垂直な2方向に光を圧倒的に反射させる。このレンズ構成は、メガネのフレームに装着させ、太陽のような明るい光源に向けたときには、装着者により見ることができるレンズ内において非常にシャープな反射を生じさせる。この反射は非常に顕著なものであり、ほぼ太陽の方向を向いただけで、レンズの双方向反射形態に相当する渦巻き様反射が見えるものとなる。装着者の視点からの見え方は直接光を見たとき、レンズ表面上のオイル状の汚れに似たものとなる。ブラシ仕上げに起因する内部反射を克服するため多くの変形例がテストされたが実際に成功したものはない。ブラシ仕上げを画定するスクラッチ又は溝の平行性がより高ければ高いほど、内部反射がより大きく、顕著なものとなる。この問題を克服することを意図して、ブラシ仕上げを画定するスクラッチライン又は溝を種々の度合いで交差させ、より多様なもの、又は平行性をより小さくすることがなされている。ブラッシングラインをより多様にすればするほど、観察者から見たときにレンズ表面に入射光が当たる点から出射される反射がより広くなる。これに相応して、装着者の視点から見たとき、内部反射がレンズのより大きい表面積に影響を及ぼすものとなる。異なるタイプの反射媒体並びに改善された非反射性コーティングが試みられてきた。しかし、全ての場合、程度の差こそあれ、内部反射が維持され、いずれも満足なものではない。基本的に、双方向反射ブラシ仕上げを有するレンズ構成で、内部に反射媒体を封入しハイライト化させたものは潜在的に散乱した内部反射を生じさせることが見出された。観察者から見た場合、ブラシ仕上げにより発生する反射は更に他の問題を生じさせる。前述のように、ブラシ仕上げは明るく反射するが、明るい光の中にあるとき、双方向に反射するから、ブラシ仕上げレンズおよび光源との関係で正しく配置されていないと、反射媒体からの直接反射は観察者にとって明らかでなく、そのことは翻って、観察者にとって、装着者の眼を見ることがより容易になる。従来技術のマット仕上げの場合と同様に、ブラシ仕上げレンズは、反射光の大部分がレンズ内の封入反射媒体から来るように設計されている。従って、もし、反射媒体により生じた反射が観察されない場合又は十分に明るくない場合は、光はレンズの装着者側からレンズの観察者側へ、より容易に透過され、反射媒体により生じたあらゆる反射を解消させ、観察者にとって、装着者の眼をレンズを介してより容易に見ることが可能になる。この従来技術のレンズ構成は、ブラシ仕上げおよびマット仕上げが双方とも、乏しい反射特性を示すという点で潜在的に乏しい光学特性を提供することが実証され、特にブラシ仕上げの場合、激しい内部反射を生じさせるものとなる。マット仕上げレンズ構成の光の透過を増大させるためには、反射媒体の量を減少させる必要があり、それによりその反射特性が更に減少することになる。ブラシ仕上げレンズ構成の内部反射の厳しさを減少させるためには、反射媒体の量を減少させる必要があり、それによりその反射特性が更に減少することになる。光学的性能と、反射性との組合せは正しくバランスさせなければならず、そのようにするため、並びに現在の発明で述べた設計基準に適合させるため、新しいタイプの反射面を提供する必要がある。
【0009】
【特許文献1】米国特許No.4,315,665
【特許文献2】米国特許No.4,934,792
【特許文献3】米国特許No.5,073,009
【特許文献4】米国特許No.6,793,339
【特許文献5】米国特許No.6,231,183
【特許文献6】米国特許No.6,719,928
【特許文献7】米国特許No.4,840,444
【特許文献8】米国特許No.4,838,673
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、均一拡散全方向性反射レンズと呼ばれるものを提供するものであり、これは光を拡散的に反射させる多層サングラスレンズである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この均一拡散全方向性反射レンズは、観察者の視点から見て柔らかなコントラストの光沢性サテン様外観を示し、従来のサングラスレンズのように光を透過させるものである。この均一拡散全方向性反射レンズは、良好な反射特性を示し、散乱する内部反射を生じさせず、光を拡散状態で反射させるという点で従来技術と区別されるものである。この均一拡散全方向性反射レンズは非反射性コーティング又は表面処理を、反射表面を有するレンズ素子との組合せで組み込んだもの(以下、拡散反射型テキスチャー(Diffuse Reflecting Form Texture)と呼ぶ)である。この拡散反射型テキスチャーは、光学的に平滑な表面又は高度研磨表面から反射される光に通常現れるコントラストの量を減少させる。ここに記載したタイプのレンズは、製造者および消費者に全く新規で実用的なファッションレンズの選択を提供するという点で有意、かつ、有益である。更に本発明のレンズは軍事使用のための保護メガネを作成するのに使用することができると予想され、この場合、誘電体反射コーティングをレーザー光から保護するのに使用することができる。特別に設計された誘電体反射コーティングは軍事用としてのメガネに一般的に使用されている。このような誘電体コーティングは通常、非常に明るい外観を有する。本発明に従って、このようなタイプの誘電体コーティングを使用することにより、反射の輝度を拡散させることにより反射が緩和されるという同一のろ過能力を有するレンズを製作することができる。この作用は、メガネの目立ちを減少させるという点で有利である。均一拡散全方向性反射レンズは、球面状に湾曲させたものなどの湾曲レンズとして、又はフラットレンズとして製造することができ、更に、2つのレンズを有するアイウェアシステムの従来のタイプのものに装着させたり、単一(ユニタリー)レンズサングラス又はゴーグルなどの単一レンズからなる単一レンズアイウェアシステムに装着させたりすることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の均一拡散全方向性反射レンズを以下、拡散反射レンズと呼ぶことにするが、これは光を拡散状態で反射させるようにしたサングラスレンズ又はファッションレンズなどのアイウェアシステムで使用するようにした多層レンズである。拡散反射レンズを二重レンズアイウェアシステムなどのアイウェアシステム又は単一レンズアイウェアシステムなどに構築し、製造し、設置するための種々の方法を以下に説明する。二重レンズアイウェアシステムは2つのレンズ位置を有し、そこに2つの別々のレンズを設置するものである。二重レンズアイウェアシステムの2つのレンズ位置は、装着者の通常の各眼の通常の視線と合致する左右の方位に配置されている。単一レンズアイウェアシステムは一般にユニタリーレンズとして呼ばれる単一レンズを使用するものである。ユニタリーレンズは、装着者の双方の眼の通常の視線を通って延びる単一レンズである。ユニタリーレンズは通常、スキーゴーグル、サングラスなどに使用される。ユニタリーレンズはヘルメットのフリップダウンバイザーなどのバイザー(まびさし)の形態であってもよい。二重レンズアイウェアシステム又は単一レンズアイウェアシステムに使用されている従来のレンズの殆んどは、“オーバーサイズ”のレンズとして製造される。つまり、設置されるべき最も大きいレンズ位置よりも大きく製造され、余分の材料を後に切除するようし、それにより、レンズを種々の形状およびサイズのアイウェアシステムに適合させて切除、設置するようにしている。殆んどの従来のレンズと同様に、ここに記載した拡散反射レンズの種々のレンズ構成は、好ましくは、同様の理由から同様の方法で製造される。オーバーサイズに製造され、未だ特定のサイズおよび形状に切断されておらず、任意のアイウェアシステムに設置可能にしたレンズは、光学産業界では広く“アンカットレンズ”と呼んでいる。従って、アンカット拡散反射レンズとは、オーバーサイズに製造され、未だ特定のサイズおよび形状に切断されておらず、任意のアイウェアシステムに設置可能にした拡散反射レンズのことを指す。所望により、拡散反射レンズを特定のアイウェアシステムに設置可能な仕上げサイズおよび形状に製造することで、さらなる切断工程を省くことができる。しかし、そのようにすることは、独特の形状の成形システムを必要とし、単一のアイウェアシステムにのみ使用可能であるという潜在的制限の点で、或る困難を生じさせる。この拡散反射レンズは球面状に湾曲させたものなどの湾曲レンズとして、又はフラットレンズとして製造することができ、更に、所望により後に湾曲させることもできる。この拡散反射レンズは、外側表面を形成する前面および他方の外側表面を形成する背面を有する。拡散反射レンズの前面は、その前側に位置する表面であり、拡散反射レンズの背面は、その裏側に位置する表面である。この拡散反射レンズの前側および関連する前面は、拡散反射レンズの裏側および関連する背面とは反対側となっている。装着したときは、この裏側が装着者の眼に隣接する拡散反射レンズの側となり、前記前側が観察者から見える拡散反射レンズの側となる。この拡散反射レンズは、一部として、反射媒体を挟んだ第1および第2のレンズ素子の積層体からなり、このレンズ構成の前面側に非反射性コーティング又は非反射面処理が施されている。第1のレンズ素子は第1の面を有する。積層プロセスの前に、反射媒体を第1のレンズ素子の第1の面に施す。この反射媒体を施すことにより、第1のレンズ素子の第1の面は少なくとも部分的に拡散反射型テキスチャーと呼ばれるものからなる。この拡散反射レンズは、レンズの前側から均一拡散全方向性の光を反射させ、従来のアイウェアレンズ又はサングラスレンズのように光を装着者の眼に透過させる。前側から見たとき、言い換えれば、観察者の視点から見たとき、この拡散反射レンズは反射媒体の光学的適当量との組合せで、鏡面反射が実質的に欠けた、容易に感受される柔らかなコントラストの光沢性サテン様外観を示す。この拡散反射型テキスチャーは反射媒体との組合せで、拡散反射レンズの独特な反射を生じさせる。この拡散反射型テキスチャーは良好な反射特性を有するよう設計されている。すなわち、光学的適当量の反射媒体との組合せで、広範な照明条件および広範な視角において見掛け拡散反射を生じさせるものである。更に、この拡散反射型テキスチャーは反射媒体との組合せで、レンズ内の散乱内部反射を防止し、光を拡散状態で反射させるように設計されている。この拡散反射型テキスチャーは反射媒体との組合せで、サテン様外観を示し、そこに当った入射光を均一拡散全方向様式で反射させる。ここで生じた反射は光沢性であるが、鏡面のようなものではない。言い換えれば、それは光沢仕上げと、マット仕上げとの間のものである。この拡散反射型テキスチャーは、コヒーレント像を反射させない反射面を生じさせる従前の試みをかなり改善させるものである。すなわち、この拡散反射型テキスチャーは良好な反射特性を示し、レンズ内に散乱内部反射を生じさせない。
【0013】
この拡散反射型テキスチャーは、表面形態と、表面仕上げとの組合せであり、この場合、この表面仕上げは表面形態に施された型押し仕上げである。この拡散反射型テキスチャーの表面形態は特色のないものである。ここで定義する特色のない表面形態とは、反射光に明暗の領域を生じさせるような高さの変化、変動、交互の違いなどにより形成される表面不規則性の無い表面であって、その他の面では表面を目立たせる装飾的特色を生じさせるものを意味する。反射光に明暗の領域を生じさせるような高さの変化、変動、交互の違いなどにより形成させ、それにより表面を目立たせる装飾的特色を生じさせるものの例としては、浅浮彫りなどの表面の凹凸部であり、ヒトの顔の様相を生じさせるものである。テキスチャー仕上げは、特定のパラメータ内にあるピーク部と、谷とからなるものである。テキスチャー仕上げのピーク部と、谷との配列は、拡散反射型テキスチャーにより占められる領域内での特色のない表面形態の表面領域についてランダム、かつ、連続的である。ランダム、かつ、連続的に配置させたピーク部と谷の例として、普通のサンドペーパーの新しいシートの表面に施した研磨粒子の配列であり、この場合、各粒子の頂部がピーク部であり、研磨粒子間の表面領域が谷を表している。拡散反射型テキスチャーのテキスチャー仕上げおよび前記サンドペーパーのピーク部および谷は、各ピーク部および各谷が表面位置との関連で特定の位置に配置されていないという点でランダムである。拡散反射型テキスチャーのテキスチャー仕上げおよび前記サンドペーパーのピーク部および谷は、各ピーク部が隣接する谷に直接つながり、各谷が隣接するピーク部に直接つながっていて、周期的パターンを形成し、これがピーク部および谷により占められている表面全体に亘って繰り返されているという点で連続的である。
【0014】
図1を参照すると、そこには、円形レンズとして製造されたアンカット拡散反射レンズ23が示されており、これは切断して二重レンズのアイウェアシステムの左又は右側レンズに設置することができる。図1のアンカット拡散反射レンズは前面側から示したものである。図2を参照すると、図1の拡散反射レンズ23のA−A線に沿う断面が示されており、これは個々のレンズ素子を説明するものである。すなわち、図2には、第1のレンズ素子16と、反射媒体27と、光学的接着剤28と、第2のレンズ素子19と、非反射性コーティング29,30とが示されている。表面18は第1のレンズ素子16の第1の面を表している。図2中、表面18に沿うピーク部および谷は拡散反射型テキスチャーのピーク部および谷を表している。反射媒体27は、これらピーク部および谷の凹凸に従って形成されている。図2の第1のレンズ素子16の表面17は外側面となっていて、その上に非反射性コーティング29が施されており、図2の第2のレンズ素子19の表面21は外側面となっていて、その上に非反射性コーティング30が施されている。眼46は装着者の眼を表し、図2の拡散反射レンズの後側を説明するためのものである。表面21は背面を示し、眼46近傍の図2の拡散反射レンズの後側に位置している。図2の第2のレンズ素子19の表面21は光学的に平滑となっており、凹面を形成している。図2の第1のレンズ素子16の表面17は光学的に平滑となっており、反対側凸面21を形成している。表面17は前面となっていて、図2の拡散反射レンズの前側に位置している。従って、装着したとき、観察者から見たときの図2の拡散反射レンズの観察者側となっている。第1のレンズ素子16および第2のレンズ素子19は別々に製造され、従って、一緒に接合される前は、ソリッドステートレンズ素子となっている。これら第1のレンズ素子および第2のレンズ素子は光学グレードプラスチック(例えば熱可塑性又は熱硬化性プラスチック)を用いて射出成形又は注型により成形してもよい。
【0015】
反射媒体27は例えばクロムからなり、非常に薄く、一般的に僅か数ミクロンの厚みのものである。この反射媒体27は、そこに照射された光の一部を反射し、残りを透過させる。この反射媒体と同様に、図2の非反射性コーティング29,30も非常に薄く、好ましくは従来の真空蒸着法を用いて施される。この非反射性コーティングは第1のレンズ素子および第2のレンズ素子を積層する前又は後に適用することができる。
【0016】
第2のレンズ素子19の表面20のような、接着層と接している第2のレンズ素子19の表面は光学的に平滑となっていることが好ましい。しかし、接着剤28の屈折率が第2のレンズ素子19のものと殆んど合致している場合は、表面20は光学的に平滑でないものでもよい。第1のレンズ素子16および第2のレンズ素子19は同一屈折率であることが好ましい。従って、第1のレンズ素子16および第2のレンズ素子19は同一材料からなることが好ましい。
【0017】
拡散反射レンズがプラノレンズ又は矯正力を有しないレンズとして製造された場合は、第1および第2のレンズ素子は、1.0−1.5mm厚のもので、組み合わせた合計厚みが2.0−3.0mmとすることが好ましい。所望により、単に第1および第2のレンズ素子の厚み又は曲率を所望程度変更させることにより、拡散反射レンズを偏心レンズ又は倍率を有する矯正レンズとして製造することもできる。更に、所望に応じて、拡散反射レンズを余分の厚みを有する半仕上げレンズ構造として製造し、後に矯正レンズを製作する目的で更に削り、研磨するようにしてもよい。
【0018】
この拡散反射型テキスチャーは、光学的に平滑な表面又は良く研磨した表面から反射される光に通常現れるコントラストの量を減少させる。例えば、もし、白黒のチェッカー盤を鏡の前面に配置させたとき、この鏡内の反射は同じチェッカー盤のものとなろう。黒い四角形と、白い四角形との間のコントラストはシャープであり、観察者は黒い領域と、白い領域とを容易に区別することができ、従って、そのパターンを認識することができよう。鏡により生じる反射は鏡面反射である。もし、反射面が、本発明に記載されている様式で不均一となっている場合、白黒間のコントラストがぼやけたものとなり、黒領域がどの場所で白領域に変わっているのかを観察者が容易に認識することできなくなり、従って、このパターンを認識することがより困難となる。反射表面が表面の線に沿って、より大きく不均一となった場合、コントラストがより大きく減少することになる。コントラストが更に減少した場合、マット仕上げの場合のように、コントラストは殆んど又は全くない点に到達することになる。コントラストの減少は、拡散反射として記載することもできる。反射光がより大きく拡散した場合、観察者はその反射光中により少ないコントラストが感受することになる。更に、反射光がより大きく拡散した場合、反射の輝度がより小さくなる。
【0019】
拡散反射型テキスチャーは、反射媒体の少ない使用で、良好な反射させることが見出された拡散の範囲内で光を反射させるよう設計されている。クロム又はアルミニウムなどの反射媒体をより多く適用することにより、拡散反射レンズの反射性を増大させることができる。しかし、そのようにすることで、光の透過量を減少させ、その結果、使用可能な反射媒体の量が制限され、それを超えた場合は、完成されたレンズの光学特性に悪影響が及ぶことになる。この制限に徴して、拡散反射型テキスチャーは、反射光中に十分量の輝度および光沢が、クロム又はアルミニウムなどの反射媒体の使用についての制限を超えることなく、達成されるよう設計されている。拡散反射レンズが正しく働くためには、レンズが十分に明るく光を反射させるようにすることが重要である。これには多くの理由がある。反射媒体の光学的適当量との組合せで、拡散反射型テキスチャーは十分な光沢と、輝度とを示すよう設計され、それにより観察者が装着者の眼をレンズを介して容易に見ることができないようにすることが重要である。反射光が拡散し過ぎると、反射の輝度および光沢性が余りにも減少し過ぎ、反射を感受することが困難となり、非反射性コーティングとの組合せの場合、観察者が装着者の眼を見ることが容易となる。完成されたレンズが反射光に容易に明らかな輝度および光沢レベルを示し、それにより非反射性コーティングのくすんだ色の鏡面反射が隠されることが重要である。反射媒体が十分に明るい反射を生じさせる場合は、非反射性コーティングに当った入射光により生じた、より弱い鏡面反射は、反射媒体から来る反射により十分に逆光照射され、洗い流されることになる。
【0020】
均一拡散全方向性反射が意味するものを説明するため、図3A−Cおよび図4A−4Cには、2つのはっきり異なる様式で光を反射させる2つのステンレス鋼円盤が示されている。図3A−3Cのステンレス鋼円盤2は拡散反射型テキスチャーの形態の表面を有し、光を均一拡散全方向様式で反射させる。図3Aおよび図3Cのステンレス鋼円盤2は拡散反射型テキスチャーを有する面から見た平面図である。図3Aの逆V印は拡散反射型テキスチャーの型押し仕上げのピーク部および谷を表している。説明の便宜上、図3Aの逆V印は図3Cには図示していない。拡散反射型テキスチャーを有するステンレス鋼円盤2の表面は球状であり、説明の便宜上、曲率半径は25ミリより大きくなっている。図3Bはステンレス鋼円盤2を横から見た図であり、表面3は拡散反射型テキスチャーを有する球面を表している。
【0021】
図4A−4Cのステンレス鋼円盤7はブラシ仕上げ面を有する。ブラシ仕上げは、光を双方向様式で反射させる。図4Aおよび図4Cのステンレス鋼円盤7はブラシ仕上げを有する面から見た平面図である。ブラシ仕上げが適用されたステンレス鋼円盤7の表面は球状であり、説明の便宜上、曲率半径は図3A−Cのステンレス鋼円盤2と同じ大きさとなっている。図4Bはステンレス鋼円盤7を横から見た図であり、表面3は球面を表している。ブラシ仕上げが施された図4A−Cの表面3の形態は特色のないものとなっている。ブラシ仕上げはサンドペーパー又は研磨パッドにより行うことができ、その場合、サンドペーパー又は研磨パッドはスクラッチ状の研磨面を生じさせ、それは略直線状で互いに平行をなしている。図4Aおよび図4Cの線6は、ステンレス鋼円盤7のブラシ仕上げを構成するスクラッチを表している。
【0022】
図3Bおよび3Cは拡散反射型テキスチャーによりもたらされる反射を説明するものである。図4Bおよび4Cはブラシ仕上げによりもたらされる双方向反射を描いている。図3Bの矢線4はステンレス鋼円盤2の表面3に照射される入射光を表している。図3Bの矢線5は、図3Bの表面3から反射される光を表している。図3Cは図3Bの入射光4および反射光5を平面図で表している。図3Cから明らかなように、光線5は360度全体に亘ってほぼ等しく放射される。この種の反射は全方向反射と呼ばれるものである。この反射は全方向反射と考えられるが、その理由は、図3Cの入射光4が拡散反射型テキスチャーの表面に当った点から360度全体に亘ってほぼ対称的に放射されるからである。光が全方向様式で反射されるから、広範囲の照射条件下および視角のもとで、見掛け反射を生じさせる。この反射は均一であると考えられるが、それは拡散反射型テキスチャーの或る点上に当接する入射光は実質的に同一の全方向様式で反射されるからである。この種の反射とは対照的に、図4Bおよび4Cはブラシ仕上げから光がどのように反射されるかを示している。光線5は図4Cの表面3からの反射であり、図4Aおよび4Cで示すスクラッチライン6に垂直な双方向反射となっている。ブラシ仕上げにより生じた双方向反射は、前述の従来技術で述べたようにレンズ構造内に封入されたとき、かなりの内部反射を生じさせるという理由から適当でないことが見出されている。なお、図3A−Cおよび図4A−Cでの前述のステンレス鋼の使用は、前述の反射を説明するための1例として参照しているに過ぎない。
【0023】
ホログラムを生じさせるために使用される光屈折パターンとは異なり、拡散反射型テキスチャーの型押し仕上げのピーク部および谷はランダムであり、きわどく画定されてはいない。しかし、一般の型押し仕上げと比較して、拡散反射型テキスチャーに組み込まれた型押し仕上げはむしろ狭く画定されている。前述のように、拡散反射型テキスチャーは拡散性の範囲内において光を拡散様式で反射するよう設計されている。型押し仕上げのピーク部および谷の物理的性質は拡散性の度合いを左右するものである。反射特性およびその結果としての光学的性能の観点から、反射光の拡散性には最適範囲があることが見出された。拡散反射型テキスチャーの型押し仕上げのピーク部および谷は、傾斜角度、粗さおよびピーク密度の項目で定義される。Rdq(平均傾斜の二乗平均)は傾斜角度に関する測定値であり、その傾斜は或る谷から隣接するピーク部へ延びた表面部分である。Rq(二乗平均粗さ)は型押し仕上げの粗さ又は表面高さの変動についての測定値である。RSm(輪郭ピーク間の平均間隔)はピーク(ピーク部)の密度についての測定値である。Rdq、RqおよびRSmは、表面粗さおよび表面物性の測定分野における標準的測定値である。基本的に、Rdq測定値は、或る長さの測定ライン又は表面測定領域内で、谷から隣接するピーク部へ延びた傾斜角の全ての重みつき平均値である。同様に、Rqは、或る長さの測定ライン又は表面測定領域内での表面粗さの重みつき平均値である。RSmは、或る長さの測定ライン又は表面測定領域内でのいわゆる輪郭ピークの数を測定したものである。
【0024】
これは高反射表面を有するタイプのものに関するものであるから、拡散性の点での反射表面の性能はRdq値により大きく決定される。或るRq値が与えられた場合、より浅い平均傾斜角度は、より低いRdq値を生じさせることになる。より低いRdq値は、より小さい拡散と、より大きいコントラストの反射を生じさせることになる。反対に、より高いRdq値は、より大きい拡散と、小さいコントラストの反射を生じさせることになる。拡散反射型テキスチャーの個々の傾斜角度、すなわち、特定の谷と、隣接するピーク部とを接続する或る傾斜は必ずしも全体に亘って一定である必要はない。これはなぜ傾斜角度が平均で計算されるのかを説明するものである。
【0025】
Rqの測定は、谷の底部からピーク部の頂部まで深さに関する平均距離、言い換えれば幅の平均距離に関するものである。Rq値がより低いということは、ピーク部の頂部と谷の底部との間の平均深さが、より浅いことを意味するものである。これは一般により細かなテキスチャー仕上げを生じさせる。反対に、Rq値がより大きいということは、ピーク部の頂部と谷の底部との間の平均深さが、より大きいことを意味するものである。これは一般により粗いテキスチャー仕上げを生じさせる。屈折率の違いによりもたらされるかも知れない光学性能に対する潜在的悪影響を少なくするため比較的低いRq値を維持することが重要である。Rdq値、Rq値およびRSm値が狭い特定の範囲内に当てはまるここに記載されたタイプの型押し(テキスチャー)仕上げは良好な反射性および反射光に十分な量の拡散を生じさせるものであることが見出された。図5を参照すると、テキスチャー仕上げの拡大断面図が示されており、これには或るRdq値、Rq値およびRSm値を有する表面のピーク部と谷が描かれている。ここでは、ピーク部と谷とを接続する傾斜が直線的となっていて簡素化されているが、拡散反射型テキスチャーの実際のテキスチャー仕上げは様々な形状をなし、或る種の連続的アーチ形状をなしている。しかしながら、図5はRdq値、Rq値およびRSm値の測定を説明するのに十分なものである。ピーク部8は単一のピーク部を表し、谷9および14は、このテキスチャー仕上げのピーク部8の両側の2つの谷を表している。寸法10は測定されているテキスチャー仕上げの線長を表している。基準線B−Bは平均表面高さを表しており、これはピーク部と谷の最小二乗ラインとも呼ばれ、線長10内において、その線の上下にあるテキスチャー仕上げ輪郭内の面積は同一となっている。基準線12は、ピーク部8と谷9との間に延びた傾斜11と平行になっている。この傾斜11の角度(図5中、角度13で示す)は、基準線12と、基準線B−Bとの間の角度により定まる。テキスチャー仕上げの或る線長10について、平均傾斜角は、単に全ての傾斜角の合計の平均を表すものである。同様に、もし、或るテキスチャー仕上げ内の傾斜の一部又は全てが直線状傾斜ではなく、アーチ状である場合、各傾斜の角度を平均として提供し、それらの平均化された角度の全てを再度平均化する。それにより測定された線長に沿う平均化傾斜角が得られる。図5は単に、“傾斜角”又は“平均傾斜角”が何を意味するのかを説明するためのものであり、平均傾斜の二乗平均(Rdq)の計算に関する周知の算数を完全に説明することを意図したものではない。Rqは表面高さ変化を測定することにより決定される。つまり、線長10内の基準線B−Bに垂直なピーク部8と谷9との間の距離を測定することにより決定される。Rdqの場合と同様に、図5は単に、“表面高さ変化”又は“粗さ”が何を意味するのかを説明するためのものであり、二乗平均粗さ(Rq)の計算に関する通常の算数を完全に説明することを意図したものではない。RSmは線長10内のピーク部の数を数えることにより決定される。このピーク部は平均線B−Bなどの平均ラインの上下に横切る輪郭の最も高い点である。ピーク部8は平均線B−Bよりも上にあるピークであり、対応する谷9および14は平均線B−Bよりも下にある。RSm値は、或る線長内のピーク間の平均間隔に関係する。つまり、線長により分割された或る線長内に数えられるピークの数により決定される。
【0026】
このRdq値、Rq値およびRSm値の測定様式は、表面測定についての工業規格に従うものである。本発明の好ましい実施例でのRdq値、Rq値およびRSm値の測定は接触スタイラス測定装置および或る種のパラメータを用いてなされる。テキスチャー仕上げの測定のため、およびRdq値、Rq値およびRSm値を得るために使用されるパラメータは、スタイラスチップ半径、空間周期数、データ密度および測定される最小線長である。スタイラスチップ半径は2ミクロンである。空間周期数は、下端で100マイクロインチ、上端で千分の30インチである。データ密度は、測定される表面を横切る水平走行の10マイクロインチ当り略1データ点(メートル単位で、1ミクロン当り略4データ点)の工業規格である。測定されるべき最小線長は8ミリである。好ましい実施例の拡散反射型テキスチャーのテキスチャー仕上げのRdq値は0.75度よりも大で、6.5度よりも小である。好ましい実施例の拡散反射型テキスチャーのテキスチャー仕上げのRq値は5.9マイクロインチよりも大で、25.0マイクロインチよりも小である。テキスチャー仕上げのRSm値は0.0009インチよりも大で、0.007インチよりも小である。
【0027】
好ましい実施例の拡散反射型テキスチャーは、以下のパラメータの組合わせにより確定される。すなわち、a)テキスチャー仕上げを測定するため、およびRdq、RqおよびRSm値を得るためのパラメータとの組合わせでのテキスチャー仕上げのRdq、RqおよびRSmの範囲;b)テキスチャー仕上げが適用される特色のない表面形態;c)テキスチャー仕上げのピーク部および谷が特色のない表面に配列されるランダム、かつ、連続的様式のもの;である。
図6Aは第1のレンズ素子16を示している。図6AのA−A線に沿う第1のレンズ素子16の断面が図6Bに示されている。第1のレンズ素子16の表面17側から見た様相が図6Aに平面図として示されている。この第1のレンズ素子16は第1の表面および第2の表面を有し、この第2の表面は第1の表面の反対側となっている。拡散反射型テキスチャーが施されているレンズ素子を以降、第1のレンズ素子と呼ぶことにする。更に、拡散反射型テキスチャーが施されている第1のレンズ素子の表面を以降、第1の表面と呼ぶことにする。図6Bの第1のレンズ素子16の表面18が第1の表面を表し、表面17が第2の表面を表している。第1のレンズ素子16の表面17は光学的に平滑であるが、表面18には拡散反射型テキスチャーが施されている。図6Bの表面18に沿って描かれているピーク部および谷は拡散反射型テキスチャーのピーク部および谷を表すものである。なお、図示のピーク部および谷は、そのサイズおよび形状においてかなり誇張して描かれており、それは拡散反射型テキスチャーの存在を表すためのものである。
【0028】
この第1のレンズ素子16は、用意された型内で光学グレードのプラスチック材料を注入成形又は射出成形することにより製作される。第1のレンズ素子16の第1の表面18を成形する型は拡散反射型テキスチャーを有しており、それが注入成形又は射出成形のプロセスの間に第1のレンズ素子中に複製される。注入成形又は射出成形のプロセスは双方とも通常なされているものであり、光学工業界では周知のものである。第1のレンズ素子16の第1の表面18に拡散反射型テキスチャーを生じさせる手段は注入成形又は射出成形に限られない。例えば、ポリカーボネートのような材料を用いて加工する場合は、周知のエンボス法により拡散反射型テキスチャーを第1の表面18に適用することができる。第1のレンズ素子16のための好ましい材料は、ポリカーボネートのような光学グレードの熱可塑性プラスチック材料又はアリルジグリコール・カーボネート(一般に、CR−39(PPGインダストリー社の商標)として知られている)のような熱硬化性プラスチック材料である。
【0029】
拡散反射型テキスチャーを有する金型を製造する1つの方法は、電鋳と呼ばれる周知の方法である。この電鋳は、注入成形又は射出成形法に使用することができる金型を作成するための原型として使用されるマンドレルを利用する方法である。拡散反射型テキスチャーは、このマンドレルの表面に形成させることができ、その後、金型に複製される。拡散反射型テキスチャーのテキスチャー仕上げを形成するのに用いられる1つの方法は、金型又は金型を作成するのに使用されたマンドレルの表面に対し、例えばガラスビーズ媒体のような媒体を用いて衝撃(ボンバード)を与えることである。これらの表面にこの媒体を衝突させることにより、小さな窪み又は歪みが表面に形成され、これが前記のテキスチャー仕上げのピーク部および谷を生じさせる。テキスチャー仕上げの形成は、この媒体による表面への衝撃に限定されない。しかし、この方法は、表面をカットし、表面材料を除去するエッチング法とは対照的に、ピーク部および谷をランダム、かつ、連続的様相で自然に形成させるのに優れており、過激性を小さくすることができ、テキスチャー仕上げの形成制御を容易にするものである。必要に応じて又は所望に応じて、テキスチャー仕上げを一旦施した後に、電解研磨によりテキスチャー仕上げの拡散性を軽減させてもよい。しかし、この電解研磨の方法は拡散反射型テキスチャーのテキスチャー仕上げを形成するのに必須のものではない。この電解研磨は、得られたテキスチャー仕上げの反射特性を制御するのに使用可能な単なる付加的手段に過ぎない。拡散反射型テキスチャーおよび金型を形成させるための上記方法および材料は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を制限することを意図するものではない。
【0030】
図6Bの第1のレンズ素子16の断面図が再び図6Cに示されており、この場合、反射媒体27が第1の表面18に施されている。図6Cの第1のレンズ素子16および反射媒体27は、図2の第1のレンズ素子16および反射媒体27を表すものである。反射媒体27は真空蒸着により第1の表面に適用される。真空蒸着は反射媒体27を適用するための証明された手段であり、従って、そのための好ましい方法である。この反射媒体27は第1の表面18全体に適用することができるが、第1の表面18の選択された部分のみに適用してもよい。例えば、反射媒体27を単一又は二重勾配方式で適用することができる。反射媒体を勾配方式で適用することは通常行われているものであり、光学工業界において周知のものである。反射媒体27を適用した第1のレンズ素子16の第1の表面18は、ここでは調製済み第1の表面18を表すものとする。第1の表面18に反射媒体27を適用した後、調製済み第1の表面を有する第1のレンズ素子16は、第2のレンズ素子19に積層させることができる。図2の光学的接着剤層28は接合部材であり、第1のレンズ素子16の調製済み第1の表面および第2のレンズ素子19の隣接する表面に対応させて形成されている。この接着剤28は液状で適用され、後に硬化させたものである。この接着剤28は光学グレードであることが好ましく、かつ、紫外線光源に曝すことにより硬化するタイプであることが好ましい。“光学グレード”の用語は、接着剤のグレードが非常に透明であることを指しているに過ぎない。この光学的接着剤28は、第1のレンズ素子16を作成するのに用いた材料と、屈折率がほぼ合致するものであることが好ましい。このタイプの接着剤はノーランド・オプチック社により市販されている。使用可能な他のタイプの接着剤としては、熱硬化性接着剤、触圧接着剤、エポキシ系接着剤、エポキシ樹脂がある。予め形成された2つの固体レンズ素子を積層するのに使用されるプロセスおよび接着剤は光学工業界において周知であり、従って、この積層プロセスについての詳細な説明を省略する。
【0031】
図7Aのレンズ素子16は、図6Aの第1のレンズ素子16の変形例である第1のレンズ素子である。図7Aの第1のレンズ素子16の線A−Aに沿う断面が図7Bに示されている。図7Aの第1のレンズ素子16は表面18側から見た平面図である。図7Bの第1のレンズ素子16の表面18は第1の表面を表し、表面17は第2の表面を表している。図7Bの第1のレンズ素子16の第2の表面17は凹面であり光学的に平滑となっている。これに対し、第1の表面18は凸面となっており、拡散反射型テキスチャーを組み込んだものである。図7Bの第1の表面18に沿って描かれているピーク部および谷は拡散反射型テキスチャーのピーク部および谷を表している。図7Bの第1のレンズ素子16の断面が図7Cに反射媒体27を第1の表面18に適用した状態で示されている。前述のように、この反射媒体は第1の表面18全体に適用することができるが、第1の表面18の選択された部分のみに適用してもよい。例えば、反射媒体27を単一又は二重勾配方式で適用することができる。反射媒体27を図7Cの第1の表面18に適用したものは、調製済み第1の表面18を表す。
【0032】
図8は、図2のレンズ構造の変形例である拡散反射レンズを描いており、図7Aの第1のレンズ素子を組み入れている。図8の拡散反射レンズは図1の拡散反射レンズ23のA−A線に沿う断面を示している。図8の第1のレンズ素子16および反射媒体27は、図7Cの第1のレンズ素子16および反射媒体27と同一である。図8に示す表面17および21は、そこに適用された非反射性コーティング29および30を有する外側表面をそれぞれ示すものである。図8の眼53は装着者の眼を表し、図8の拡散反射レンズの後側を説明するためのものである。表面17は背面を示し、眼53近傍の図8の拡散反射レンズの後側に位置している。図8の第1のレンズ素子16の表面17は光学的に平滑となっており、凹面を形成している。図8の第2のレンズ素子19の表面21は光学的に平滑となっており、反対側表面17の凸面を形成している。表面21は前面となっていて、図8の拡散反射レンズの前側に位置している。従って、装着したとき、表面21は観察者から見たときの図8の拡散反射レンズの観察者側となっている。図2および図8の拡散反射レンズに関して、第2のレンズ素子19が作成されている様式は第1のレンズ素子16のものと同様であるが、そのいずれの側、すなわち、図2および図8の第2のレンズ素子19の表面20および21のいずれにも拡散反射型テキスチャーを組み込んでいない点で異なる。
【0033】
図9は、図2のレンズ構造の他の変形例である拡散反射レンズを示している。図9のレンズ構造は光学的接着剤28を有しない。図9の拡散反射レンズは図1の拡散反射レンズ23のA−A線に沿う断面を示している。図9の第1のレンズ素子16および反射媒体27は、図6Cの第1のレンズ素子16および反射媒体27と同一である。図9に示す表面17および21は、そこに適用された非反射性コーティング29および30を有する外側表面をそれぞれ示すものである。図9の眼54は装着者の眼を表し、図9の拡散反射レンズの後側を説明するためのものである。表面21は背面を示し、眼54近傍の図9の拡散反射レンズの後側に位置している。図9の第2のレンズ素子19の表面21は光学的に平滑となっており、凹面を形成している。図9の第1のレンズ素子16の表面17は光学的に平滑となっており、反対側表面21の凸面を形成している。表面17は前面となっていて、図9の拡散反射レンズの前側に位置している。従って、装着したとき、表面17は観察者から見たときの図9の拡散反射レンズの観察者側となっている。
【0034】
図10は、図2のレンズ構造の他の変形例である拡散反射レンズを示している。図10のレンズ構造も光学的接着剤28を有しない点で図9のレンズ構造と似ている。図10の拡散反射レンズは図1の拡散反射レンズ23のA−A線に沿う断面を示している。図10の第1のレンズ素子16および反射媒体27は、図7Cの第1のレンズ素子16および反射媒体27と同一である。図10に示す表面17および21は、そこに適用された非反射性コーティング29および30を有する外側表面をそれぞれ示すものである。図10の眼55は装着者の眼を表し、図10の拡散反射レンズの後側を説明するためのものである。表面17は背面を示し、眼55近傍の図10の拡散反射レンズの後側に位置している。図10の第1のレンズ素子16の表面17は光学的に平滑となっており、凹面を形成している。図10の第2のレンズ素子19の表面21は光学的に平滑となっており、反対側表面17の凸面を形成している。表面21は前面となっていて、図10の拡散反射レンズの前側に位置している。従って、装着したとき、表面21は観察者から見たときの図10の拡散反射レンズの観察者側となっている。
【0035】
図9および10の拡散反射レンズ構造の場合、予め作成されたレンズである第2のレンズ素子19を第1のレンズ素子16の調製済み第1の表面18に積層させる代わりに、第2のレンズ素子19が第1のレンズ素子16の調製済み第1の表面18に液状で適用され、ついで硬化させ、反射媒体27を図9および10の拡散反射レンズ内の第1のレンズ素子16と、第2のレンズ素子19との間に封入させている。これを行う様式は、調製済み第1の表面18を有する第1のレンズ素子16を金型内に配置させ、第2のレンズ素子19を注入成形又は射出成形により所定位置に成形させるものである。このプロセスの間に、第2のレンズ素子19を形成させるのに使用されたプラスチック材料は拡散反射型テキスチャーにより形成されたピーク部および谷の適応させて充填され、光学的に平滑な面21を形成することになる。第1のレンズ素子16および第2のレンズ素子19を形成するのに使用される材料は屈折率が適合したものか、あるいは非常に近似したものである必要がある。従って、第1のレンズ素子16および第2のレンズ素子19は同一のタイプのプラスチック材料から作られることが望ましい。第2のレンズ素子19が一旦、注入成形又は射出成形により所定位置に形成された後、図9および10の非反射性コーティング29および30を適用することができる。従来技術で述べたように、追加の接着促進素子を図9および10のレンズ構造に含ませ、第1のレンズ素子16の調製済み第1の表面18に対する第2のレンズ素子19の接合を容易にするようにしてもよい。
【0036】
図2,8,9および10の拡散反射レンズ構造は、その他、湾曲でなく平坦にしてもよい。もし、拡散反射レンズが単一型(ユニタリー)レンズの形態として製造される場合、第1のレンズ素子16および第2のレンズ素子19を製作するために使用される材料は、可撓性で、衝撃抵抗が大きいタイプのもの、例えばポリカーボネートを選択することが好ましい。その理由は、単一型レンズの形態の拡散反射レンズのサイズ又は表面積が、二重レンズアイウェアシステムの左右の位置に切断、設置される拡散反射レンズよりもかなり大きく、それにより意図しない衝撃によりかなり歪められ易いからである。
【0037】
一般的に云うと、例えば、反射媒体27および第1および第2のレンズ素子16、19などの前述の全てのレンズ素子は、潜在的に或る量の光を吸収する。しかし、サングラスレンズの機能のように、それ自体が太陽光線を有意に吸収し、保護する機能を提供するのに役立つものはこれらのレンズ素子ではない。サングラスレンズとして作用させるには、図2,8,9および10の拡散反射レンズ構造が、その構造内に追加の光吸収レンズ素子を含むものであることが望ましい。有意な光吸収を提供するのに使用される色相部材としては、種々の形のものがある。例えば、分子触媒染料、予め着色した光学グレードのプラスチック、真空蒸着色コーティング、偏光フィルムなどである。これらの色相形態は全て、光学工業界において一般的なものであり、拡散反射レンズの種々のレンズ構造に採用することができる。なお、プラスチックの着色は、プラスチックの色付けと同じ意味であることを理解されるべきである。なぜならば、色材はプラスチックを色付けする役割を果たすものであるからである。有意な光吸収機能を奏するレンズ素子は、反応媒体27と、装着者の眼との間に配置される。光吸収性色相は、明るい光から装着者の眼を保護するのに役立つだけでなく、反射媒体27からの裏側反射を軽減、吸収するものである。これは金属製反射媒体の場合と同じであり、さもなくば、装着者の眼に向かって逆方向に反射されることになる。
【0038】
予め着色されたプラスチック又は分子触媒染料の場合、光吸収部材がレンズ素子自体の一部であり、又は一部となる。図2および図9を参照すると、予め着色されたプラスチック又は分子触媒染料を使用する場合、光吸収性色相が与えられているものは第2のレンズ素子19である。図8および図10の拡散反射レンズの場合、光吸収性色相が与えられているものは第1のレンズ素子16である。例えば、図2の第2のレンズ素子19又は図8および10の第1のレンズ素子16は透明又は無着色の熱硬化性プラスチック(例えば、アリルジグリコール・カーボネート)から製造することができ、後に、レンズ素子を加熱された液状分子触媒染料溶液に曝し、プラスチックに着色染料を吸収させることにより所望の色に着色させる。分子触媒染料の場合、着色されるべきレンズ素子を積層プロセスの前、並びにレンズのコーティング適用の前に着色することが好ましい。分子触媒染料による着色は、ポリカーボネートのような熱可塑性プラスチックではなく、熱硬化性プラスチックに限ることが好ましく、かつ、通常、そのように限定される。熱硬化性プラスチックも予め着色することができ、その場合、レンズ素子は着色レンズとして注入成形することができる。図9の拡散反射レンズの場合、第2のレンズ素子19を予め着色されたプラスチックを用いて注入成形することが好ましい。熱可塑性プラスチックを用いて、図2の第2のレンズ素子19の第2のレンズ素子19又は図8および10の第1のレンズ素子16を作成する場合、そのプラスチックは予め着色することが好ましい。
【0039】
真空蒸着着色コーティング又は偏光フィルムの場合、これらの光吸収性部材を前述の染料又は着色プラスチックの代わりに使用することができる。前述の真空蒸着反射コーティングおよび非反射性コーティングの場合と同様に、真空蒸着着色も非常に薄いものである。真空蒸着着色は典型的には、フッ化マグネシウム又はシリコン系媒体からなる。図2および図8の拡散反射レンズ構造に、真空蒸着着色を組み込む方法は色々とある。図2の表面20,21の選択された1つは、真空蒸着着色をそこに適用したものでよい。図2の表面21に真空蒸着着色を適用する場合、それは非反射性コーティング30の代わりになされるものであってもよく、あるいはそれを表面21と、非反射性コーティング30との間に配置させてもよい。真空蒸着着色を表面20に適用する場合、それは積層プロセスの前に行う。所望に応じ、真空蒸着着色を図2の反射媒体27と、光学的接着剤28との間に配置させても良く、その場合、この着色は積層プロセスの前に反射媒体に適用される。図8の拡散反射レンズの場合、真空蒸着着色を第1の表面18又は表面17に適用することができる。もし、着色を第1の表面18に適用する場合、それは反射媒体27の適用の前に行われ、その場合、真空蒸着着色を反射媒体27と、表面18との間に配置させる。もし、真空蒸着着色を図8の表面17に適用する場合、それは非反射性コーティング29の代わりに行うか、若しくは、真空蒸着着色を反射媒体29と、表面17との間に配置させることができる。この真空蒸着着色の詳細については、前述の従来技術に詳述されている。更に、米国特許No.4,840,444(特許文献7)には、1つの表面にリリーフパターンを有するレンズ素子を含めて、レンズ内への真空蒸着着色の組込み、更に、このリリーフパターンが反射媒体が適用されたホログラム回折パターンであることが主題として記述されている。
【0040】
非常に効果的で、評判のよい光吸収性レンズ素子は偏光フィルムである。図11A−11Cには3通りの方法があり、その場合、偏光フィルムを図2の拡散反射レンズ内に組み込むことができる。図11Aにおいて、偏光フィルム31は、表面20と、反射媒体27との間に配置させた光学的接着剤28内に封入される。偏光フィルム31は、積層プロセスの間において偏光フィルム31を光学的接着剤28内に配置させることにより図11Aのレンズ構造内に組み込まれる。2つの固体レンズ素子の間に偏光フィルムを挟持させたものが米国特許No.4,838,673(特許文献8)に開示されている。しかし、この従来技術では拡散反射レンズに類似するレンズ構成内に偏光フィルムを使用することについては何ら記載されていない。図11Bは第2のレンズ素子19の表面20に偏光フィルム31を接合させたものを示している。この偏光フィルム31は第2のレンズ素子19の表面20に最初に接着することにより図11Bのレンズ構成に組み込まれるが、これは第2のレンズ素子19を第1のレンズ素子16の調製化した第1の表面18に積層する前に行われる。図11Cは第2のレンズ素子19内に封入された偏光フィルム31を示しており、この場合、第2のレンズ素子19を注入成形又は射出成形する際に偏光フィルムが第2のレンズ素子19内に封入されるようにしている。図11Dは第1のレンズ素子16内に偏光フィルム31を封入した図8の拡散反射レンズを示しており、この場合、第1のレンズ素子16を注入成形又は射出成形する際に偏光フィルムが第1のレンズ素子16内に封入されるようにしている。偏光フィルムをレンズ素子内にこのように封入する方法については当該分野で公知のものである。
【0041】
有意な光吸収機能を提供するのに使用される着色部材のタイプに関係なく、この着色部材は反射媒体27と、例えば図2の眼46、図8の眼53、図9の眼54、図10の眼55のような装着者の眼との間に配置される。この着色部材は、それが染料、予め着色したプラスチック、真空蒸着色コーティング又は偏光フィルムであっても、通常、グレー又はブラウンの異なる色相の範囲から選択される。着色部材の適用に加えて、有害な紫外線に対する保護も、第1及び/又は第2のレンズ素子形成のためのレンズ材料に対し処理を施すことによりなされる。有害な紫外線を阻止するためレンズ素子を処理するのに使用される方法および添加剤については当該分野で周知である。
【0042】
その他、或るファッションの用途において、光吸収着色を省略することもできる。この場合、拡散反射レンズはファッションレンズとして利用することができる。着色部材を組み込まない場合、真空蒸着誘電体コーティングを用いて旨く加工することができる。なぜならば、誘電体コーティングは1方向に光を明るく反射させる特異な能力を有するからである。つまり、拡散反射レンズの前面から光を明るく反射させ、拡散反射レンズの背面からは殆んど光を反射させなくすることができる。光吸収着色を組み入れない拡散反射レンズは、真のサングラスレンズよりむしろ、低い明るさの環境に、より適している。なぜならば、それは光を大きく減衰させず、また、吸収しないからである。
【0043】
本発明の他の実施例においては、拡散反射レンズの前面、例えば第1のレンズ素子16の表面17(図2および図9の拡散反射レンズの場合)又は第2のレンズ素子19の表面21(図8および図10の拡散反射レンズの場合)は非反射性マイクロパターン、例えばモスアイ(moth eye)・ミクロパターンとして一般に知られているマイクロパターンの形態となっている。モスアイ・ミクロパターンは表面パターンの一種であり、従来の光学的平滑面の代わりに透明な基板の表面に組み込むことができ、これは従来の非反射性コーティングのように、その表面から来る鏡面反射の多くを排除し、同時に、光を、効果的に妨害されていない表面を透過させるようにしたものである。また、モスアイ・ミクロパターンは表面パターンであり、表面に非反射性コーティングのようなコーティングは施されていない。非常に小さなスケールにおいて、モスアイ・ミクロパターンは円錐状ピラミッド又は鶏卵箱の底面のようにも見えるものである。しかし、この表面パターンを肉眼で見ることはできず、その表面を透過する光を歪めることはしない。モスアイ・ミクロパターンは、注入成形又は射出成形の際にレンズ表面に形成することができる。若しくは、もし、ポリカーボネートのような熱可塑性プラスチックに加工する場合は、その表面へのエンボス加工により形成することができる。モスアイ・ミクロパターンを拡散反射レンズに組み込む利益は、非反射性コーティングを施す追加の工程を省略できることにある。同様にして、所望により、モスアイ・ミクロパターンを拡散反射レンズの裏側の表面(図2および図9の第2のレンズ素子19の表面21、又は図8および図10の第1のレンズ素子16の表面17)に追加して組み込むことも可能である。
【0044】
非反射性コーティング又は非反射性マイクロパターンのような非反射性表面処理は多くの理由から、拡散反射レンズの前面(図2および図9の表面17、又は図8および図10の表面21)に対して適用される。その目的の第1のもの、つまり最大のものは、拡散反射レンズの前面から来る可能性のある鏡面反射の大多数を除去し、拡散反射レンズの前面から反射される光の殆んどが反射媒体自体から来るようにし、それにより鏡面反射が実質的にない均一拡散全方向性反射を可能にすることである。第2の目的は、反射媒体に到達する光量を増加させ、それに対応して反射して観察者に戻る光量を増大させることである。拡散反射型テキスチャーが拡散様式で光を反射させるから、研磨表面又は光学的に平滑な表面によるような明るく、濃縮された反射を生じさせることはない。従って、反射媒体の量を増大させることなく、反射能を改善させるあらゆる事柄は有益である。反射光の輝度の高いレベルを維持させ、均一拡散全方向性反射を観察者が見ることができるが、装着者の眼には見えなくすることは重要である。第3の目的は、反射媒体により反射され、レンズの前面から装着者の眼に向かって再反射する光からもたらされる内部反射を減少させることである。内部反射の主題およびそれに対抗する非反射性コーティングの使用については、本発明者の参照した従来技術に説明した通りである。多くの従来のサングラスレンズのタイプで共通するように、非反射性表面処理を表面、つまり、装着者の眼に隣接する拡散反射レンズの背面(図2および図9の表面21、又は図8および図10の表面17)に施すことが好ましい。つまり、その目的は、装着者のビジョンと干渉するかも知れないレンズの背面の反射を減少させることにより光学性能を向上させることである。
【0045】
非反射性コーティングの作用およびそれが拡散反射レンズの性能にどのように関係するかを説明するため、図12A,12Bに、前面17非反射性コーティング29が存在する場合と、存在しない場合とで、図2の拡散反射レンズの前面から光がどのように反射するのかが示されている。光がレンズ構成を透過する様式については周知であり、従来技術に開示されている。
【0046】
図12Aは非反射性コーティング29が存在しない図2の拡散反射レンズを示している。図12Aの光線5は、鏡面反射様式で表面17から反射される光線4を表している。図12Aの光線5は、観察者自身の反射形態のように周囲環境の干渉像の形で観察者に向けて反射して戻される。図12Aの説明では、表面17から反射される光線4の全てが光線5の形となるよう簡略化されているが、実際には、光線4の一部は反射媒体27からも反射され、また、一部はレンズ構成を透過する。しかし、表面17から反射される光量は、反射媒体27からの感知される光の反射をかなり減少させることになる。図12Bには非反射性コーティング29が示されており、これは光線4を表面17により反射されることなく、表面17を透過させ、反射媒体27により反射され、表面17により再反射されることなく、表面17を通って元に戻させるようになっている。図12Bの光線5は、均一拡散全方向性様式で観察者に向かって反射され、戻される光線を表している。この非反射性コーティング29は、より多くの光を表面17を通って通過させ、さもなくば表面17により生じる反射を抑制し、反射媒体により生じる反射と干渉させるものである。図12Aの説明と同様に、図12Bは光の僅かな部分が非反射性コーティング29により反射され、同じく、レンズ構造全体を透過するものとして簡略化されている。しかし、反射媒体27により反射される光量は非反射性コーティング29から反射される光よりも遥かに大きい。更に、反射媒体27により反射される光量が大きければ大きいほど、非反射性コーティング29から来る反射はより小さく現れる。非反射性コーティング29のこの作用は同じく、モスアイ・ミクロパターンでも達成される。なお、図12Bの非反射性コーティング29の動作は、図9の拡散反射レンズの非反射性コーティング29並びに図8および図10の拡散反射レンズの非反射性コーティング30にも適用されるものである。
【0047】
所望により、図2,8,9および10の拡散反射レンズの表面17,21に抗スクラッチコーティングを適用することもできる。第1のレンズ素子16および第2のレンズ素子19を製作するのに使用される材料のタイプによっては、抗スクラッチコーティングを必要としたり、必要としなかったりする。例えば、一般にCR−39(PPGインダストリー社の商標)として知られている熱硬化性プラスチック材料の場合、この材料は比較的硬いものであり、抗スクラッチコーティングは必ずしも必要としない。使用される材料がガラスの場合、抗スクラッチコーティングは必要としない。ポリカーボネートなどの多くの熱可塑性プラスチックの場合は、抗スクラッチコーティングは通常、必要である。殆んどの抗スクラッチコーティングはレンズの各表面にスピンコーティング又は浸漬コーティングなどの手段で液状で適用され、ついで後で硬化させる。スピンコーティングおよび浸漬コーティングの双方とも光学工業界では周知の手段である。なお、これが拡散反射レンズに関係するものであるから、抗スクラッチコーティングを行う場合は、非反射性コーティングの適用の前に行う必要がある。例えば、抗スクラッチコーティングおよび非反射性コーティングの双方を拡散反射レンズの外側表面(図2,8,9および10の表面17,21)に対して行う場合、抗スクラッチコーティングを、その適用される表面と、非反射性コーティングとの間に位置させる。つまり、例えば、抗スクラッチコーティングを図2の前面17に適用する場合、抗スクラッチコーティングで表面を形成させておいて、その上に非反射性コーティング29を施す。この場合、抗スクラッチコーティングは、表面17と、非反射性コーティング29との間に位置することになる。しかし、もし、モスアイ・ミクロパターンを上述のように使用する場合は、従来の液状タイプの抗スクラッチコーティングを、モスアイ・ミクロパターンの所望の機能を損なうことなく使用することはできない。その理由は、液状抗スクラッチコーティングがミクロパターン表面を充填し、それに代わって、正反射様式で光を反射させる従来の光学的平滑面を提供することになるからである。
【0048】
所望に応じて、拡散反射レンズを着色し、観察者の視点からの美観を向上させることもできる。この場合、その着色は反射媒体と、観察者との間、換言すれば、装着者の眼とは反対側の反射媒体の側に配置される。例えば、図2および9の第1のレンズ素子16を赤、青又は黄色に着色し、図2および9の拡散反射レンズに観察者の視点から見て、対応する色の外観を与えるようにする。同様に、図8および図10の第2のレンズ素子19を着色し、図8および10の拡散反射レンズ構造に観察者の視点から見て、対応する色の外観を与えるようにする。前述の着色法と同様に、着色されるべきレンズを製作するのに使用される材料に応じて、分子触媒染料により着色することができ、又はレンズ素子を製作するのに使用される材料を、その注入成形又は射出成形前に予め着色してもよい。美観の目的で着色する場合、使用される着色剤の量を最小にし、その吸収機能を小さくする。この場合、レンズ素子を着色する目的は単に、反射媒体により反射される光に色をつけるだけのものであり、反射される光の量を減少させるためのものではない。図2,8,9および10の拡散反射レンズに色を付与する他の方法は、単に真空蒸着誘電体コーティングなどの反射媒体を使用することであり、これは青、緑、ゴールドなどの所望の色を反射するよう設計されているものである。
【0049】
一旦、拡散反射レンズ構成を完成させた後は、それを切断して、希望するアイウェアシステム内に設置できるようにする。所望に応じて、前述の非反射性コーティングなどの表面コーティングを、拡散反射レンズを切断する前又は後に施すことができる。2つの方法(一方は、エッジングプロセスと呼ばれるもの、他方は、スタンピングプロセスと呼ばれるもの)が、オーバーサイズのレンズを所望に応じて切断するために光学工業界で一般に用いられている。エッジングプロセスによりレンズを切断する方法は、二重レンズアイウェアシステムの左右のレンズ位置にレンズを設置する場合の好ましい方法である。スタンピングプロセスによりレンズを切断する方法は主に、ポリカーボネートなどの熱可塑性材料からなるフラットシートレンズ構造の場合に適用される。このスタンピングプロセスは、フラットシートレンズ構造の熱可塑性プラスチックからなるアンカット拡散反射レンズからユニタリーレンズを製作するのに使用することができる。
【0050】
アンカット拡散反射レンズおよびアイウェアシステムに設置できるように切断された拡散反射レンズのサイズおよび形状は、その外周により決定される。つまり、与えられたある形状および周長は、レンズのサイズを決定するものである。図1のアンカット拡散反射レンズ23が、再び図13Aに前面側からの平面図として示されており、図1のアンカット拡散反射レンズ23の形状およびサイズが図13Aの外周33として描かれている。図13Aのアンカット拡散反射レンズ23がエッジングプロセスにより切断された後の状態が図13Bに示されており、これは図14に示すような二重レンズアイウェアシステム内に設置できるようになっている。図13Bの切断済み拡散反射レンズ23は前面から見た平面図である。図13Bの切断済み拡散反射レンズ23の形状およびサイズが外周34により描かれている。
【0051】
図14には、フレーム26およびテンプル25を有するアイウェアシステム24が示されている。このアイウェアシステム24は二重レンズアイウェアシステムを表しており、前面からの図、言い換えれば観察者側から見た図である。前側から見たとき、二重レンズアイウェアシステムは左側レンズ位置と、右側レンズ位置とを有し、従って、装着したとき、左側レンズ位置は装着者の右眼に相当し、右側レンズ位置は装着者の左眼に相当する。図13Bの切断済み拡散反射レンズ23が再び図14に示されており、これは二重レンズアイウェアシステム24の右側レンズ位置に設置される前の状態を表している。図14の拡散反射レンズ23は前面側から見たものである。図15はフラットシートレンズ構造からユニタリーレンズの形に切断された拡散反射レンズ35を示している。従って、これはユニタリーレンズアイウェアシステムに設置できるようになっている。図15の切断済み拡散反射レンズ35は前面側から見た平面図である。図15の切断済み拡散反射レンズ35の形状およびサイズが外周36により描かれている。図16は、図15の拡散反射レンズをゴーグルに設置させた状態を示している。拡散反射レンズを切断するための前記方法は実証された手段の1例を示しているに過ぎず、本発明の範囲を制限することを意図したものではない。
【0052】
本発明の拡散反射レンズは、アンカット拡散反射レンズとして製造され、かつ、他のメーカーに市販されるもの、若しくは切断し、アイウェアシステムに設置して仕上がり製品として市販されるものであってもよい。アンカット拡散反射レンズとして市販される場合、その購入者がアンカット拡散反射レンズを切断し、希望するアイウェアシステムに設置する。一般に入手可能なアイウェアシステムおよびそれに設置される一般的なレンズは、多くの異なったサイズおよび形状で製造され、ロゴ又はその他の装飾効果はレンズ領域の周囲、すなわち、装着者の通常の視線の外側に付され、レンズの外観を著しく画定したり、悪影響を与えたりしないようにしている。この観点から、拡散反射レンズ内の拡散反射型テキスチャーの適用は画定された主たる光学的領域との関連で記述されている。主たる光学的領域は、見るという目的に使用される拡散反射レンズの大部分を包含している。この主たる光学的領域は第1のレンズ素子の第1の面に適用されるものであり、少なくとも拡散反射レンズ内の拡散反射型テキスチャーからなる第1の表面の部分を記述するのに使用されている。
【0053】
拡散反射レンズ内の主たる光学的領域のサイズおよび形状は、拡散反射レンズがアンカット拡散反射レンズであっても、若しくは所望のサイズおよび形状に切断された拡散反射レンズである場合でも、その特定の拡散反射レンズのサイズおよび形状に依存するものである。ここに定義したように、拡散反射レンズの外周には、それに沿う全ての点でエッジポイントを有している。拡散反射レンズ内の第1の表面の主たる光学的領域は、ここに定義したように、拡散反射レンズの外周に沿う最も近いエッジポイントから6ミリ以内の第1の表面の全ての部分を除いて、第1のレンズ素子の第1の表面全体が含まれる。
【0054】
図17は図13Aのアンカット拡散反射レンズ23の主たる光学的領域37を示している。図17のアンカット拡散反射レンズ23は前面側から見た平面図である。図17中の破線38は、外周33内の図17の領域37の輪郭を示している。図17中のハッチ領域39は主たる光学的領域37の外側の第1の表面部分を示している。図17の主たる光学的領域37は、外周33に沿う最も近いエッジポイントから6ミリ以内の第1の表面の全ての部分を除いて、第1のレンズ素子の第1の表面全体を含むものである。例えば、図17の点40は破線38に沿った1点を示しており、図17の点41は、外周33に沿っての点40に最も近いエッジポイントを表している。この点40と、点41との距離は6ミリである。
【0055】
図18は、図13Bの切断済み拡散反射レンズ23の主たる光学的領域44を示している。図18の切断済み拡散反射レンズ23は前面側から見た平面図である。図18中の破線45は、外周34内の図18の領域44の輪郭を示している。図18中のハッチ領域42は主たる光学的領域44の外側の第1の表面部分を示している。図18の主たる光学的領域44は、外周34に沿う最も近いエッジポイントから6ミリ以内の第1の表面の全ての部分を除いて、第1のレンズ素子の第1の表面全体を含むものである。例えば、図18の点52は破線45に沿った1点を示しており、図18の点43は、外周34に沿っての点52に最も近いエッジポイントを表している。この点52と、点43との距離は6ミリである。
【0056】
図19は、図15の切断済み拡散反射レンズ35の主たる光学的領域48を示している。図19の拡散反射レンズ35は前面側から見た平面図である。図19中の破線47は、外周36内の図19の領域48の輪郭を示している。図19中のハッチ領域51は主たる光学的領域48の外側の第1の表面部分を示している。図19の主たる光学的領域48は、外周36に沿う最も近いエッジポイントから6ミリ以内の第1の表面の全ての部分を除いて、第1のレンズ素子の第1の表面全体を含むものである。例えば、図19の点49は破線47に沿った1点を示しており、図19の点50は、外周36に沿っての点49に最も近いエッジポイントを表している。この点49と、点50との距離は6ミリである。
【0057】
アンカット拡散反射レンズ、若しくは所望のサイズおよび形状に切断された拡散反射レンズの主たる光学的領域内の第1の表面の領域の少なくとも全体は拡散反射型テキスチャーからなるものである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明によるアンカットレンズの前面図。
【図2】図1のA−A線に沿うレンズ断面図。
【図3A】図1のレンズの反射特性を模擬させたステンレス鋼反射表面の前面図。
【図3B】図3Aのステンレス鋼反射面の側面図であって、その表面から光がどのように反射するのかを示す図。
【図3C】図3Aのステンレス鋼反射面の前面図であって、その表面から光がどのように反射するのかを示す図。
【図4A】双方向に光を反射させるステンレス鋼反射表面の前面図。
【図4B】図4Aのステンレス鋼反射面の側面図であって、その表面から光がどのように反射するのかを示す図。
【図4C】図4Aのステンレス鋼反射面の前面図であって、その表面から光がどのように反射するのかを示す図。
【図5】表面特性の測定を説明するための型押し(エンボス)表面の断面説明図。
【図6A】図2のレンズ素子の1つの前面図。
【図6B】図6AのA−A線に沿うレンズ素子の断面図。
【図6C】図6Aおよび6Bのレンズ素子へ反射媒体を適用した状態を示す断面図。
【図7A】図6Aのレンズ素子の変形例の前面図。
【図7B】図7AのA−A線に沿うレンズ素子の断面図。
【図7C】図7Aおよび7Bのレンズ素子へ反射媒体を適用した状態を示す断面図。
【図8】図1および図2のレンズの断面図であって、図7Cのレンズ素子および反射媒体を組み込んだ変形例を説明する図。
【図9】図1および図2のレンズの断面図であって、図6Cのレンズ素子および反射媒体を組み込んだ変形例を説明する図。
【0059】
【図10】図1および図2のレンズの断面図であって、図7Cのレンズ素子および反射媒体を組み込んだ変形例を説明する図。
【図11A】図1および図2のレンズの偏光フィルムを組み込む種々の方法を示す断面図。
【図11B】図1および図2のレンズの偏光フィルムを組み込む種々の方法を示す断面図。
【図11C】図1および図2のレンズの偏光フィルムを組み込む種々の方法を示す断面図。
【図11D】図1および図8のレンズの偏光フィルムを組み込む1つの方法を示す断面図。
【図12A】非反射性コーティング無しのレンズ表面から光が反射する様相を説明する図1および図2のレンズの断面図。
【図12B】非反射性コーティングを有するレンズ表面から光が反射する様相を説明する図1および図2のレンズの断面図。
【図13A】図1のアンカットレンズの周辺を説明する模式図。
【図13B】図1のレンズの前面図であって所望の形状およびサイズに切断した後のレンズ周辺を示す図。
【図14】図13Bのレンズを二重アイウェアシステムに設置する前の二重アイウェアシステムを示す模式図。
【図15】本発明の単一レンズの前面図であって、その典型的な周辺を示す図。
【図16】図15の単一レンズを典型的なゴーグルに設置した状態を示す模式図。
【図17】図1のアンカットレンズの前面図であって、その主たる光学領域を説明する図。
【図18】図13Bのレンズの前面図であって、その主たる光学領域を説明する図。
【図19】図15の単一レンズの前面図であって、その主たる光学領域を説明する図。
【符号の説明】
【0060】
1 ピーク部
2 ステンレス鋼円盤
3 表面(球面)
4 入射光
6 スクラッチ
7 ステンレス鋼円盤
8 ピーク部
9 谷
11 傾斜
12 基準線
14 谷
16 第1のレンズ素子
17 表面
18 表面
19 第2のレンズ素子
23 アンカット拡散反射レンズ
24 アイウェアシステム
25 テンプル
26 フレーム
27 反射媒体
28 光学的接着剤
29 非反射性コーティング
30 非反射性コーティング
31 偏光フィルム
33 外周
34 外周
35 切断済み拡散反射レンズ
36 外周
37 光学的領域
38 破線
39 ハッチ領域
40 点
41 点
42 ハッチ領域
43 点
44 主たる光学的領域
45 破線
47 破線
48 主たる光学的領域
49 点
50 点
51 ハッチ領域
52 点
【出願人】 【識別番号】507258906
【氏名又は名称】ディロン スティーブン エム.
【氏名又は名称原語表記】Dillon Stephen M.
【住所又は居所原語表記】8009 East Dillon’s Way,Scottsdale,Arizona 85260 USA
【出願日】 平成19年8月1日(2007.8.1)
【代理人】 【識別番号】100079980
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 伸行


【公開番号】 特開2008−40497(P2008−40497A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2007−200370(P2007−200370)