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【発明の名称】 レンズ発注システム、レンズ発注方法、レンズ発注プログラム、およびレンズ発注プログラムを記録した記録媒体
【発明者】 【氏名】篠原 俊英

【氏名】加賀 唯之

【氏名】伊藤 歩

【要約】 【課題】レンズ利用者に合った適切なレンズを容易に発注可能なレンズ発注システム、レンズ発注方法、レンズ発注プログラム、およびレンズ発注プログラムを備えた記録媒体を提供することを目的とする。

【構成】レンズ発注システム100は、レンズ設計事項データを認識するとともに、発注データを認識して受注データを生成する要求データ認識手段、設計レンズデータを生成するレンズ設計手段、および画像データにレンズ画像データを重畳させるとともにレンズを介して画像データを見た状態に画像データとレンズ画像データとの重畳部分を画像処理した動画データを生成するシミュレーション動画生成手段を備えたサーバ装置300と、レンズ設計事項データを取得するデータ取得手段、動画データを表示部に表示させる表示制御手段、および発注データを生成する要求データ生成手段を備えてサーバ装置300と通信可能に設けられた端末装置200と、を具備した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズの設計事項に関するレンズ設計事項データを認識するデータ認識手段、画像に関する画像データを認識する画像データ認識手段、前記レンズ設計事項データに基づいてレンズを設計するレンズ設計手段、前記画像データに前記設計されたレンズの画像に関するレンズ画像データを重畳させるとともに前記設計されたレンズを介して前記画像データを見た状態に前記画像データと前記レンズ画像データとの重畳部分を画像処理した処理画像データを作成する画像処理手段、および前記設計されたレンズの発注に関する発注データを認識して受注データを生成する受注手段を備えたサーバ装置と、
前記サーバ装置に通信可能に接続されるとともに、前記レンズ設計事項データを取得するデータ取得手段、前記サーバ装置から送信された前記処理画像データを認識して表示手段に表示させる表示制御手段、および前記発注データを生成する発注手段を備えた端末装置と、
を具備したことを特徴としたレンズ発注システム。
【請求項2】
請求項1に記載のレンズ発注システムであって、
前記レンズ設計事項データは、レンズ使用者のレンズの処方に関するレンズ処方データを有し、
前記レンズ設計手段は、前記レンズ処方データに基づいて前記レンズを設計する
ことを特徴としたレンズ発注システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のレンズ発注システムであって、
前記レンズ設計事項データは、レンズ使用者の視覚に関する視覚データを有し、
前記画像処理手段は、前記視覚データに基づいて、前記レンズ使用者の視覚に対応した前記画像データに前記レンズ画像データを重畳させ、レンズ使用者が前記設計されたレンズを介して前記画像データを見た状態に前記画像データと前記レンズ画像データとの重畳部分を画像処理する
ことを特徴としたレンズ発注システム。
【請求項4】
請求項3に記載のレンズ発注システムであって、
前記サーバ装置は、前記レンズ使用者の視覚に対応した前記画像データを複数記憶した画像データ記憶手段を備え、
前記画像データ認識手段は、前記視覚データに基づいて、前記レンズ使用者の視覚に対応した前記画像データを認識する
ことを特徴としたレンズ発注システム。
【請求項5】
請求項3に記載のレンズ発注システムであって、
前記画像処理手段は、前記視覚データに基づいて、前記画像データをレンズ使用者が裸眼でこの画像データを見た状態に画像処理した加工画像データを生成し、生成した加工画像データに前記レンズ画像データを重畳させ、レンズ使用者が前記設計されたレンズを介して前記画像データを見た状態に、前記加工画像データと前記レンズ画像データとの重畳部分を画像処理する
ことを特徴としたレンズ発注システム。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のレンズ発注システムであって、
前記レンズ設計事項データは、レンズ形状の設計に関するレンズ形状設計データを有し、
前記レンズ設計手段は、前記レンズ形状設計データに基づいた形状のレンズを設計する
ことを特徴としたレンズ発注システム。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のレンズ発注システムであって、
前記レンズ設計事項データは、レンズ使用者のレンズの使用目的に関するレンズ使用目的データを有し、
前記レンズ設計手段は、前記レンズ使用目的データに基づいて、レンズの使用目的に対応したレンズを設計し、
前記画像データ認識手段は、前記レンズ使用目的データに基づいて、レンズの使用目的に対応した画像データを認識する
ことを特徴としたレンズ発注システム。
【請求項8】
請求項7に記載のレンズ発注システムであって、
前記レンズ使用目的データは、レンズの使用時にレンズ使用者が見る対象物までの距離に関する使用距離データである
ことを特徴としたレンズ発注システム。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のレンズ発注システムであって、
前記画像処理手段は、前記レンズ画像データを前記画像データ上に重畳させて、この画像データ上を移動させる動画データを生成する
ことを特徴としたレンズ発注システム。
【請求項10】
サーバ装置に通信可能に接続される端末装置にて、前記レンズ設計事項データを取得して、このレンズ設計事項データを前記サーバ装置に送信し、
サーバ装置にて、端末装置から送信されるレンズの設計事項に関するレンズ設計事項データを認識し、画像に関する画像データを認識し、前記レンズ設計事項データに基づいてレンズを設計し、前記画像データに前記設計されたレンズの画像に関するレンズ画像データを重畳させ、前記設計されたレンズを介して前記画像データを見た状態に前記画像データと前記レンズ画像データとの重畳部分を画像処理し、前記処理画像データを端末装置に送信し、
前記端末装置にて、前記サーバ装置から送信された前記処理画像データを認識して表示手段に表示させる制御をし、前記設計されたレンズの発注に関する発注データを生成して前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置にて、前記発注データを受信して受信データを生成する
ことを特徴とするレンズ発注方法。
【請求項11】
演算手段を請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のレンズ発注システムとして機能させる
ことを特徴としたレンズ発注プログラム。
【請求項12】
請求項10に記載のレンズ発注方法を演算手段に実施させる
ことを特徴としたレンズ発注プログラム。
【請求項13】
請求項11または請求項12に記載のレンズ発注プログラムが演算手段にて読取可能に記録された
ことを特徴としたレンズ発注プログラムを記録した記録媒体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
メガネなどのレンズを受注するレンズ発注システム、レンズ発注方法、レンズ発注プログラム、およびレンズ発注プログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、販売店に設置された端末装置にレンズの設計データを入力し、この入力したデータをメーカに設けられるサーバ装置に送信し、サーバ装置にて受信したレンズの設計データに基づいてレンズを設計するレンズ設計システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載のものは、端末装置に眼鏡レンズ使用者のレンズ処方データと、レンズの使用目的とを入力する。そして、端末装置の演算装置は、これらの入力されたデータに基づいたレンズの評価データに基づいて、最適なレンズを選択して表示装置に表示させ、さらに、この選択されたレンズをメーカにオンライン上で発注する構成が採られている。
【0004】
【特許文献1】特開平10−115808号公報(第3頁ないし第5頁参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のような従来の構成では、実際に発注されたレンズがどのような見え方をするのかを判断することができないため、製造されたレンズが顧客に合わないなどの不都合が生じるおそれがある。
【0006】
これに対して、発注されたレンズがどのような見え方をするかを表示装置の表示領域上でシミュレーションするシミュレーションソフトを端末装置に設け、シミュレーションソフトにて発注するレンズの実際の見え方を確認した後に、改めてメーカにレンズを発注する構成とすることも考えられる。
しかしながら、このようなシミュレーションソフトは、情報量が多いので、これを端末装置に設けると、端末装置での操作が煩雑となり、端末装置での処理負荷も増大してしまう。このため、このようなシミュレーションソフトを処理可能な高性能の端末装置を販売店に設置するのは、コストが増大してしまい、販売店での作業も煩雑となるため、非効率であるという問題が挙げられる。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑み、レンズ利用者に合った適切なレンズを容易に発注可能なレンズ発注システム、レンズ発注方法、レンズ発注プログラム、およびレンズ発注プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のレンズ発注システムでは、レンズの設計事項に関するレンズ設計事項データを認識するデータ認識手段、画像に関する画像データを認識する画像データ認識手段、前記レンズ設計事項データに基づいてレンズを設計するレンズ設計手段、前記画像データに前記設計されたレンズの画像に関するレンズ画像データを重畳させるとともに前記設計されたレンズを介して前記画像データを見た状態に前記画像データと前記レンズ画像データとの重畳部分を画像処理した処理画像データを作成する画像処理手段、および前記設計されたレンズの発注に関する発注データを認識して受注データを生成する受注手段を備えたサーバ装置と、前記サーバ装置に通信可能に接続されるとともに、前記レンズ設計事項データを取得するデータ取得手段、前記サーバ装置から送信された前記処理画像データを認識して表示手段に表示させる表示制御手段、および前記発注データを生成する発注手段を備えた端末装置と、を具備したことを特徴とする。
この発明によると、サーバ装置は、レンズ設計事項データを認識するデータ認識手段と、
画像データを認識する画像データ認識手段と、レンズを設計するレンズ設計手段と、画像データにレンズ画像データを重畳させるとともに、重畳部分の画像を設計されたレンズを介して前記画像データを見た状態に画像処理した処理画像データを生成する画像処理手段と、発注データを認識して受注データを生成する受注手段と、を備えている。
また、端末装置は、レンズ設計事項データを取得するデータ取得手段と、処理画像データを認識して表示手段に表示させる制御をする表示制御手段と、発注データを生成する発注手段と、を備えている。
これにより、サーバ装置にて、画像データにレンズ画像データを重畳させ、この重畳部分をレンズ使用者がレンズを介して前記画像データを見た状態に画像処理した処理画像データを生成し、この処理画像データを端末装置に送信して表示手段に表示させることができる。したがって、レンズ使用者は、レンズが製造されて手元に届く前に、レンズ設計事項データとして入力した処方のレンズでの見え方を確認することができる。また、この処理画像データに基づいて、レンズ設計事項データを修正し、再度サーバ装置から送信される処理画像データを確認することで、レンズ使用者に合った最適なレンズを設計することができ、良好なレンズを発注することができる。
また、端末装置では、サーバ装置に送信するレンズ設計事項データを例えば操作入力などにより入力し、この入力によりデータ取得手段にて取得されたレンズ設計事項データをサーバ装置に送信するだけで、サーバ装置から処理画像データが送信されてくるため、端末装置での操作を容易に実施することができる。さらに、端末装置では、サーバ装置から送信されてきた処理画像データを再生するだけでよいため、端末装置にかかる処理負荷も低減でき、快適に作業を実施できる。さらには、端末装置からサーバ装置に送るデータとしては、レンズ設計事項データおよび発注データのみであり、一方サーバ装置から端末装置に送られてくるデータは、サーバ装置にて生成された処理画像データのみであるため、これら端末装置およびサーバ装置の間での通信負荷がかからず、通信時間も短くすることができる。したがって、端末装置におけるレンズ設計事項データの入力作業や、処理画像データの確認作業などを快適に実施することができる。
【0009】
本発明のレンズ発注システムでは、前記レンズ設計事項データは、レンズ使用者のレンズの処方に関するレンズ処方データを有し、前記レンズ設計手段は、前記レンズ処方データに基づいて前記レンズを設計することが好ましい。
この発明によれば、レンズ設計手段は、レンズ設計事項データのレンズ処方データに基づいてレンズを設計する。これにより、レンズ設計手段は、レンズ使用者が所望するレンズの処方に対応するレンズを設計することができる。また、画像処理手段にて、この設計されたレンズに基づいて、処理画像データを作成するため、端末装置にてこの処理画像データを再生することで、レンズ使用者がレンズ処方データに対応したレンズがどのような見え方をするのか容易に確認することができる。したがって、レンズ使用者が所望するレンズをレンズ作成前に容易に確認することができ、レンズ使用者の要望に即したレンズを作成することができる。
【0010】
本発明のレンズ発注システムでは、前記レンズ設計事項データは、レンズ使用者の視覚に関する視覚データを有し、前記画像処理手段は、前記視覚データに基づいて、前記レンズ使用者の視覚に対応した前記画像データに前記レンズ画像データを重畳させ、レンズ使用者が前記設計されたレンズを介して前記画像データを見た状態に前記画像データと前記レンズ画像データとの重畳部分を画像処理することが好ましい。
画像処理手段は、レンズ設計事項データの視覚データに基づいて、前記レンズ使用者の視覚に対応した画像データにレンズ画像データを重畳させた処理画像データを作成している。このため、端末装置にてこの処理画像データを再生することで、レンズ使用者は、裸眼の状態の画像データの見え方と、レンズを使用した場合の画像データの見え方との双方を確認することができる。したがって、裸眼での見え方に対するレンズを装着した状態での見え方を容易に確認することができるので、レンズの性能や相性などを容易に確認することができ、よりレンズ使用者に合ったレンズを発注することができる。
【0011】
ここで、前記サーバ装置は、前記レンズ使用者の視覚に対応した前記処理画像データを複数記憶した画像データ記憶手段を備え、前記画像データ認識手段は、前記視覚データに基づいて、前記レンズ使用者の視覚に対応した前記画像データを認識することが好ましい。
この発明によれば、サーバ装置の画像データ認識手段は、画像データ記憶手段から、レンズ使用者の視覚データに対応する画像データを認識する。これにより、画像処理手段では、認識した画像データにレンズ画像データを重畳させ、重畳部分を画像処理するだけで容易に処置画像データを生成することができる。したがって、画像データの画像処理における処理負荷を軽減することができ、サーバ装置の処理負荷を低減することができる。また、サーバ装置に画像データ記憶手段を設けているので、端末装置に画像データを記憶する領域が不要であり、各端末装置の例えばハードディスクなどの記憶手段を圧迫することがない。したがって、少ない記憶領域しか備えていない端末装置でもレンズ発注システムを使用することができる。
【0012】
一方、本発明のレンズ発注システムでは、前記画像処理手段は、前記視覚データに基づいて、前記画像データをレンズ使用者が裸眼でこの画像データを見た状態に画像処理した加工画像データを生成し、生成した加工画像データに前記レンズ画像データを重畳させ、レンズ使用者が前記設計されたレンズを介して前記画像データを見た状態に、前記加工画像データと前記レンズ画像データとの重畳部分を画像処理する構成としてもよい。
この発明によれば、画像処理手段は、画像データを視覚データに基づいて、レンズ使用者が裸眼で画像データを見た状態に画像処理した処理画像データに、レンズ画像データを重畳させた処理画像データを作成している。これにより、画像処理手段にて、レンズ使用者の視覚データに基づいた処理画像データを作成するので、例えばハードディスクなどの画像データを記憶する画像データ記憶手段に記憶する画像データの量を少なくでき、サーバ装置のハードディスクのディスク領域を有効に活用することができる。
【0013】
本発明のレンズ発注システムでは、前記レンズ設計事項データは、レンズ形状の設計に関するレンズ形状設計データを有し、前記レンズ設計手段は、前記レンズ形状設計データに基づいた形状のレンズを設計することが好ましい。
この発明によれば、レンズ設計手段は、レンズ形状設計データに基づいてレンズを設計している。これにより、レンズ使用者が所望する形状のレンズを設計することができる。また、画像処理手段は、レンズ形状設計データに対応して設計されたレンズのレンズ画像データを画像データに重畳させているので、レンズ使用者は、この処理画像データを確認することで、レンズ作成前に、レンズ形状が適切であるか否かを判断することができる。したがって、レンズ使用者に合った適切な形状のレンズを発注することができる。
【0014】
本発明のレンズ発注システムでは、前記レンズ設計事項データは、レンズ使用者のレンズの使用目的に関するレンズ使用目的データを有し、前記レンズ設計手段は、前記レンズ使用目的データに基づいて、レンズの使用目的に対応したレンズを設計し、前記画像データ認識手段は、前記レンズ使用目的データに基づいて、レンズの使用目的に対応した画像データを認識することが好ましい。
この発明によれば、レンズ設計手段は、レンズ使用目的データに対応したレンズを設計し、画像データ認識手段は、レンズ使用目的データに対応した画像データを認識する。例えばレンズ使用目的データがデスクワーク用であれば、レンズ設計手段は、近方視用のレンズを設計し、画像データ認識手段は、例えば新聞、本、パーソナルコンピュータのディスプレイ画面やキーボードなどの画像が、例えばレンズ使用者の手に届く範囲に配置された状態の画像データを認識する。また、レンズ使用目的データに例えばゴルフや野鳥観察などの遠用に利用することを目的とする旨が記録されている場合、レンズ設計手段は、遠方視用のレンズを設計し、画像データ認識手段は、例えば山、ビルなどの画像が、例えばレンズ使用者から所定距離以上離れた位置に配置された状態の画像データを認識する。
これにより、レンズ設計手段は、レンズ使用者がレンズを使用する目的に対応したレンズを設計するため、レンズ使用者が所望するレンズをより適切に設計することができる。また、画像データ認識手段は、レンズ使用者がレンズを使用する目的に対応した距離に画像を配置した画像データを認識するので、画像処理手段にて生成された処理画像データにも、このレンズ使用目的データに対応した画像データを配置した処理画像データを生成することができる。そして、この画像データにレンズ画像データを重畳させることで、レンズ使用者は、使用目的に対応した画像をレンズを介して見た場合の処理画像データを確認することができる。したがって、レンズ使用者は、レンズの作成前にレンズの使用目的に即した適切なレンズを選択することができ、より良好なレンズを発注することができる。
【0015】
ここで、本発明のレンズ発注システムでは、前記レンズ使用目的データは、レンズの使用時にレンズ使用者が見る対象物までの距離に関する使用距離データであることが好ましい。
この発明によれば、レンズ使用目的データは、レンズの使用対象物までの距離に関する使用距離データを備えている。これにより、レンズの使用目的の対象物までの距離がより明確であるため、レンズ設計手段は、より確実にレンズの使用目的に即したレンズを設計することができ、画像データ認識手段は、レンズの使用目的の対象物までの距離に画像が配置された状態の画像データを認識することができる。したがって、より適切にレンズ使用者が所望するレンズを設計し、処理画像データを生成することができる。
【0016】
本発明のレンズ発注システムは、前記画像処理手段は、前記レンズ画像データを前記画像データ上に重畳させて、この画像データ上を移動させる動画データを生成することが好ましい。
この発明によれば、画像処理手段は、レンズ画像データを画像データ上で移動させた動画データを生成する。これにより、設計レンズデータに対応したレンズで画像を見渡した際の、レンズの移動による歪みなどを再現することができる。したがって、この動画データによりレンズを使用した際の使用感をより適切に再現することができる。よって、レンズ使用者のレンズ発注をより適切に支援することができ、レンズ使用者にとって良好なレンズを発注することができる。
【0017】
本発明のレンズ発注方法は、サーバ装置に通信可能に接続される端末装置にて、前記レンズ設計事項データを取得して、このレンズ設計事項データを前記サーバ装置に送信し、サーバ装置にて、端末装置から送信されるレンズの設計事項に関するレンズ設計事項データを認識し、画像に関する画像データを認識し、前記レンズ設計事項データに基づいてレンズを設計し、前記画像データに前記設計されたレンズの画像に関するレンズ画像データを重畳させ、前記設計されたレンズを介して前記画像データを見た状態に前記画像データと前記レンズ画像データとの重畳部分を画像処理し、前記処理画像データを端末装置に送信し、前記端末装置にて、前記サーバ装置から送信された前記処理画像データを認識して表示手段に表示させる制御をし、前記設計されたレンズの発注に関する発注データを生成して前記サーバ装置に送信し、前記サーバ装置にて、前記発注データを受信して受信データを生成することを特徴とする。
この発明によれば、上記したように、サーバ装置にて、画像データにレンズ画像データを重畳させ、この重畳部分をレンズ使用者がレンズを介して前記画像データを見た状態に画像処理した処理画像データを生成し、この処理画像データを端末装置に送信して表示手段に表示させることができる。したがって、レンズ使用者は、レンズが製造されて手元に届く前に、発注するレンズでの見え方を確認することができる。また、この処理画像データに基づいて、レンズ設計事項データを修正し、再度サーバ装置から送信される処理画像データを確認することで、レンズ使用者に合った最適なレンズを設計することができ、良好なレンズを発注することができる。
また、端末装置では、サーバ装置に送信するレンズ設計事項データを例えば操作入力などにより入力し、この入力によりデータ取得手段にて取得されたレンズ設計事項データをサーバ装置に送信するだけで、サーバ装置から処理画像データが送信されてくるため、端末装置での操作を容易に実施することができる。さらに、端末装置では、サーバ装置から送信されてきた処理画像データを再生するだけでよいため、端末装置にかかる処理負荷も低減でき、快適に作業を実施できる。さらには、端末装置からサーバ装置に送るデータとしては、レンズ設計事項データおよび発注データのみであり、一方サーバ装置から端末装置に送られてくるデータは、サーバ装置にて生成された処理画像データのみであるため、これら端末装置およびサーバ装置の間での通信負荷がかからず、通信時間も短くすることができる。したがって、端末装置におけるレンズ設計事項データの入力作業や、処理画像データの確認作業などを快適に実施することができる。
【0018】
本発明のレンズ発注プログラムは、演算手段を上記のようなレンズ発注システムとして機能させることを特徴とする。
この発明によれば、レンズ発注プログラムにより、演算手段を上記のようなレンズ発注システムとして機能させている。これにより、上記したように、レンズ使用者は、レンズが製造されて手元に届く前に、発注するレンズでの見え方を確認することができ、レンズ使用者に合った最適なレンズを設計することができ、良好なレンズを発注することができる。また、端末装置での操作を容易に実施することができ、端末装置にかかる処理負荷も低減でき、快適に作業を実施できる。さらには、端末装置およびサーバ装置の間での通信負荷がかからず、通信時間も短くすることができる。
【0019】
本発明のレンズ発注プログラムは、上記のようなレンズ発注方法を演算手段に実施させることを特徴とする。
この発明によれば、レンズ発注プログラムにより、上記したようなレンズ発注方法を演算手段に実施させている。これにより、上記したようにレンズ使用者は、レンズが製造されて手元に届く前に、発注するレンズでの見え方を確認することができ、レンズ使用者に合った最適なレンズを設計することができ、良好なレンズを発注することができる。また、端末装置での操作を容易に実施することができ、端末装置にかかる処理負荷も低減でき、快適に作業を実施できる。さらには、端末装置およびサーバ装置の間での通信負荷がかからず、通信時間も短くすることができる。
【0020】
本発明のレンズ発注プログラムを記録した記録媒体は、上記のようなレンズ発注プログラムが演算手段にて読取可能に記録されたことを特徴とする。
この発明によれば、記録媒体には、上記したようなレンズ発注プログラムが演算手段に読取可能に記録されている。これにより、この記録媒体をサーバ装置および端末装置の演算手段に読み取らせることで、上記のようなレンズ発注プログラムを演算手段に実施させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係る一実施の形態のレンズ発注システムを図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態に係るレンズ発注システムの概略を模式的に示すブロック図である。
図2は、端末装置の概略を模式的に示すブロック図である。図3は、端末装置を構成する記憶部に記憶される顧客データテーブルの概略を示す図である。図4は、端末装置を構成する記憶部に記憶されるシミュレーション動画テーブルの概略を示す図である。図5は、端末装置を構成する処理部の構成の概略を模式的に示すブロック図である。図6は、遠中用レンズにおけるシミュレーション動画データを示す図である。図7は、中近用レンズにおけるシミュレーション動画データを示す図である。図8は、遠近用レンズにおけるシミュレーション動画データを示す図である。図9は、サーバ装置の概略を模式的に示すブロック図である。図10は、サーバ装置を構成する記憶手段に記憶されるシミュレーション要求テーブルの概略を示す図である。図11は、サーバ装置を構成する記憶手段に記憶される受注テーブルの概略を示す図である。図12は、サーバ装置を構成する記憶手段に記憶されるシーンオブジェクトテーブルの概略を示す図である。図13は、サーバ装置を構成する記憶手段に記憶されるレンズオブジェクトテーブルの概略を示す図である。図14は、サーバ装置を構成するサーバ処理部の概略を模式的に示すブロック図である。
【0022】
〔レンズ発注システムの構成〕
図1において、100はレンズ発注システムであり、このレンズ発注システム100は、ネットワーク110と、複数の端末装置200と、サーバ装置300と、を備えて構築されている。そして、このレンズ発注システム100は、端末装置200にて例えばメガネレンズなどレンズの発注に関するデータをネットワーク110を介してサーバ装置300に送信し、このサーバ装置300にて受注する通信システムである。なお、本実施の形態では、メガネレンズの発注を実施するレンズ発注システムを例示するが、例えばコンタクトレンズなど他のレンズの発注を実施するレンズ発注システムとしても適用できる。また、ネットワーク110としては、例えば、TCP/IPなどの汎用のプロトコルに基づくインターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、電話回線などの通信回線網などが例示できる。
【0023】
(端末装置の構成)
端末装置200は、例えばメガネレンズの販売店などに設置され、ネットワーク110を介してサーバ装置300に接続される。なお、本実施の形態において、この端末装置200としては、パーソナルコンピュータを例示するが、これに限定されず、例えば携帯用電話機器、テレビジョン装置、ビデオ装置などネットワーク110を介して通信可能ないかなる装置を用いてもよい。そして、この端末装置200は、図2に示すように、端末通信手段としての通信部210と、入力部220と、表示手段としての表示部230と、記憶部240と、メモリ250と、処理部260と、などを備えている。
【0024】
通信部210は、ネットワーク110を介してサーバ装置300と送受信可能に接続される。そして、通信部210は、処理部260に接続され、処理部260の制御により、ネットワーク110を介してサーバ装置300と各種情報を送受信可能に設けられている。また、通信部210は、サーバ装置300からネットワーク110を介して取得した各種データを、処理部260に出力する。
【0025】
入力部220は、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。これらの操作ボタンや操作つまみなどの入力操作は、サーバ装置300の動作内容の設定や、端末装置200に記憶する情報の設定などの設定事項の設定入力である。そして、入力部220は、設定事項の入力操作により、設定事項に対応する信号を処理部260へ適宜出力して設定入力させる。なお、入力操作としては、操作ボタンや操作つまみなどの操作に限らず、例えば表示部230に設けられたタッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作などにより、各種設定事項を設定入力する構成としてもできる。
【0026】
表示部230は、処理部260にて制御され、処理部260から入力される画像情報の信号を図示しない表示領域に画面表示させる。画像情報としては、例えばサーバ装置300から取得した各種情報や、記憶部240に記憶された各種情報、図示しないTV受信機で受信したTV画像情報、外部装置など光ディスクや磁気ディスク、メモリカードなどの記録媒体に記録されドライブやドライバなどにて読み取った画像情報、などである。この表示部230としては、例えば液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディスプレイパネルなどが例示できる。
【0027】
記憶部240は、例えば図3に示すような顧客データテーブル400や、図4に示すようなシミュレーション動画テーブル420、サーバ接続データなどを格納、すなわち読み出し可能に記憶する。この記憶部240は、顧客データテーブル400が記憶される図示しない顧客データ記憶領域と、シミュレーション動画テーブル420が記憶される図示しない動画記憶領域と、サーバ接続データが記憶される接続先記憶領域などを備えている。なお、ここでは、記憶部240が上述した2つの記憶領域を備えた構成について例示したが、これに限らず、例えば記憶部240に上述した記憶領域を備えない構成や、さらに他の記憶領域を備えた構成などとしてもよい。また、記憶部240としては、HD(Hard Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成などとしてもよい。
【0028】
ここで、顧客データテーブル400は、顧客から注文されたレンズの処方やレンズの発注などに関するデータテーブルである。この顧客データテーブル400は、図3に示すように、顧客IDデータ411と、処方データ412と、レンズ形状設計データとしてのレンズ設計データ413と、レンズ使用目的データとしての使用目的データ414と、固有付加データ415と、などを関連付けて1つのデータとして構成される顧客データ410を複数記録したテーブル構造に構築されている。なお、処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、および固有付加データ415により、本発明のレンズ設計事項データが構築されている。
【0029】
顧客IDデータ411は、顧客データ410を特定するための固有情報であり、顧客データ410毎に設定される情報である。この顧客データ410としては、例えば顧客ごとに設定される顧客番号、顧客の氏名などに関する顧客個人情報などを例示できる。
【0030】
処方データ412は、顧客IDデータ411に特定される顧客データ410の顧客の視覚やレンズの処方に関するデータである。この処方データ412には、顧客の視覚に関する視覚データ、設計するレンズの処方に関するレンズ処方データなどが記録されている。
視覚データには、例えば顧客の視力や乱視の有無などの顧客の裸眼における視覚に関する情報が記録されている。また、レンズ処方データには、レンズの度数、加入度数、球面度数、乱視度数、乱視軸、プリズム度数、近用内寄せ量などに関するデータが記録されている。
【0031】
レンズ設計データ413は、レンズの形状に関するデータである。このレンズ設計データ413には、例えばレンズ素材情報(例えばレンズの屈折率などに関する情報)、設計タイプあるいは販売名、累進帯長などの設計パラメータ、レンズの玉型形状、玉型サイズ、およびメガネレンズのフレームの形状に関するデータなどが記録されている。
【0032】
使用目的データ414は、レンズを使用する目的に関するデータである。この使用目的データ414は、例えばレンズを使用するシーンに関する使用シーンデータや、レンズにて視認する対象物のレンズ使用者からの距離に関する使用距離データなどが記録されている。この使用シーンデータとしては、例えばデスクワーク、パソコン、家事、ゴルフ、釣り、車両の運転、読書、執筆、裁縫、などといった具体的な使用シーンが記録される。また、使用距離データとしては、例えばレンズから対象物までの距離が50cm以内であれば近用、3m以内であれば中近用、1m〜5mであれば中用、5m以上であれば遠用とし、顧客が使用するレンズの使用距離に対応してこれらのデータのうち少なくとも1つが記録されるデータである。
なお、使用目的データ414としては、上記に限らず、例えば使用シーンデータとして、趣味や職業に関するデータが記録されていてもよく、使用距離データとして、レンズを対象物までの具体的な数値データが記録されていてもよく、使用シーンデータおよび使用距離データのうちいずれか一方のみが記録されるデータとしてもよい。
【0033】
固有付加データ415は、顧客の眼球や頭部の動きに関するデータ、輻輳力に関するデータなど、レンズを使用する顧客の固有のデータが記録されている。なお、この固有付加データ415が設定されていない場合、初期値として、何も設定されていない旨を示す例えば0が記録されていてもよい。
【0034】
発注データ416は、レンズの発注状態に関するデータであり、この発注データ416は、発注フラグデータ417と、発注日時データ418と、過去発注データ419と、などを関連付けて1つのデータを構築している。
発注フラグデータ417は、顧客がレンズを発注したか否かを示すフラグデータであり、レンズを発注した状態では、レンズを発注した旨のデータである例えば1が記録され、レンズを発注していない状態では、例えば0が記録される。
発注日時データ418は、発注フラグデータ417に、レンズを発注する旨の例えば1が記録された際のレンズ発注の日時に関するデータである。なお、発注フラグデータ417がレンズを発注しない旨の例えば0が記録された状態では、この発注日時データ418には特にデータが記録されていなくてもよい。
過去発注データ419は、顧客IDデータ411にて特定される顧客が過去にレンズを発注した履歴を示すデータである。この過去発注データ419には、過去に発注されたレンズの発注日時の他、過去に発注したレンズの処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、固有付加データ415などが関連付けられて記録されていてもよく、またこれらのデータに基づいて過去に製造されたレンズの詳細な設計レンズデータとしての設計データが記録されていてもよい。
【0035】
また、シミュレーション動画テーブル420は、設計されたレンズの見え方を動画にて示すシミュレーション動画データ430が複数記録されている。このシミュレーション動画データ430は、動画IDデータ431と、動画データ432と、を関連付けて1つのデータとして構築されている。
動画IDデータ431は、シミュレーション動画データ430を特定するための固有情報であり、シミュレーション動画データ430毎に設定される情報である。この動画IDデータ431は、例えばシミュレーション動画データ430を特定するID番号などが顧客IDデータ411に関連付けられて記録されている。これにより、シミュレーション動画データ430の動画データ432がどの顧客が発注したレンズに対応する動画であるかを容易に認識可能となっている。
動画データ432は、動画IDデータ431と関連付けられた顧客IDデータ411にて特定される顧客データ410の処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、固有付加データ415などにより設計されるレンズの実際の見え方を示す動画が記録されている。
【0036】
そして、記憶部240の接続先記憶領域に記憶される図示しないサーバ接続先データは、ネットワーク110を介して各種データの送受信を実施するサーバ装置300の情報が記録されている。このサーバ接続先データは、例えば、サーバ名称データ、アドレスデータ、サーバ利用ユーザデータ、およびパスワードデータなどを関連付けて1つのデータとして構築されている。サーバ名称データは、接続先のサーバ装置300の名称などに関するデータである。アドレスデータは、サーバ装置300のIPアドレスやドメインなどに関するデータである。サーバ利用ユーザデータは、例えばサーバ装置300に登録され、サーバ装置300とのデータと送受信を実施する際のIDデータであり、例えば端末装置200毎、または店舗毎に設定されている。パスワードデータは、サーバ利用ユーザデータに対するパスワードに関するデータであり、第3者の不正利用を防止するためのデータである。
【0037】
メモリ250は、入力部220で入力操作される設定事項、音声情報や画像情報などを適宜読み出し可能に記憶する。また、メモリ250には、端末装置200全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。なお、メモリ250としては、HD、DVD、光ディスクなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
【0038】
処理部260は、図示しない各種入出力ポート、例えば通信部210が接続される通信ポート、入力部220が接続されるキー入力ポート、表示部230が接続される表示ポート、記憶部240が接続される記憶ポート、メモリ250が接続されるメモリポートなどを有する。そして、処理部260は、各種プログラムとして、図5に示すように、データ取得手段261と、発注手段としても機能する要求データ生成手段262と、データ送受信手段263と、表示制御手段264と、などを備えている。
【0039】
データ取得手段261は、利用者の入力部220の入力操作による入力信号を認識し、入力信号に基づく各種設定事項データを認識する。各種データとしては、例えば顧客データ410を設定する旨の顧客データ設定要求データ、シミュレーション動画データ430を再生する旨の再生要求データ、サーバ装置300から各種データの送受信を実施する旨の送受信要求データ、その他の設定に関する設定データなどが挙げられる。
【0040】
要求データ生成手段262は、データ取得手段261にて認識した顧客データ設定要求データに基づいて、顧客IDデータ411、処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、固有付加データ415、および発注データ416を設定し、顧客データ410を作成する。
具体的には、要求データ生成手段262は、顧客データ410が新規に作成される場合、要求データ生成手段262は、他の顧客データ410の顧客IDデータ411と異なる顧客IDデータ411を新規に作成し、この顧客IDデータ411に関連付けて、処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、および固有付加データ415を設定する。
一方、以前にレンズ発注システム100を利用したことがある場合など、所定の顧客を特定する顧客IDデータ411がすでにある場合、要求データ生成手段262は、この顧客IDデータ411に特定される顧客データ410を認識し、顧客データ410の過去発注データ419を認識する。そして、要求データ生成手段262は、過去発注データ419に基づいて、前回発注したレンズの処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、および固有付加データ415を認識し、データ取得手段261にて入力設定された顧客データ設定要求データに基づいて、変更のあるデータを設定する処理を実施する。なお、本実施の形態では、要求データ生成手段262は、過去発注データ419を認識する例を示すが、新規に、処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、および固有付加データ415を設定しなおす処理を実施してもよい。
【0041】
そして、要求データ生成手段262は、データ取得手段261にて認識された顧客データ設定要求データに、レンズを発注する旨の発注要求データがある場合、顧客データ410の発注データ416の発注フラグデータ417に例えば1を記録し、発注日時データ418に顧客データ設定要求データが入力設定された日時に関するデータを記録する。一方、要求データ生成手段262は、データ取得手段261にて認識された顧客データ設定要求データに、シミュレーション動画データの作成を要求する旨の動画作成データが記録されていることを認識すると、発注フラグデータ417に例えば0を記録する。
【0042】
データ送受信手段263は、データ取得手段261にて送受信要求データが認識されると、通信部210を介してサーバ装置300と各種データの送受信処理を実施する。
具体的には、データ送受信手段263は、データ取得手段261にて、所定の顧客IDデータ411に特定される顧客データ410を送信する旨の送信要求データが認識された場合、通信部210を制御して、この顧客IDデータ411に対応する顧客データ410をサーバ装置300に送信する制御を実施する。この時、データ送受信手段263は、記憶部240に記憶されたサーバ接続先データに基づいて、所定のサーバ装置300に顧客データ410を送信する処理を実施する制御をする。また、データ送受信手段263は、顧客データ410に、端末装置200を特定するデータ、例えばサーバ接続先データのサーバ利用ユーザデータおよびパスワードデータを関連付けてサーバ装置300に送信する。
【0043】
また、データ送受信手段263は、通信部210を制御して、サーバ装置300から送信されるシミュレーション動画データ430を受信する。受信したシミュレーション動画データ430は、適宜読み出し可能に、記憶部240のシミュレーション動画テーブル420に記憶する。
【0044】
表示制御手段264は、データ取得手段261にて認識される設定入力データに基づいて、顧客データ設定要求データを入力する旨の要求を認識すると、表示部230の図示しない表示領域に顧客データ設定要求データの入力を促す入力設定画面を表示させる制御を実施する。この入力設定画面は、詳細な図は省略するが、顧客データ410の顧客IDデータ411、処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、固有付加データ415、発注データ416などを表示するデータ表示枠、顧客データ410を要求データとしてサーバ装置300に送信する旨の送信ボタン、シミュレーション動画データ430を再生する旨の再生ボタンなどを備えている。
また、表示制御手段264は、データ取得手段261にてシミュレーション動画データ430を再生する旨の再生要求データが設定入力されたことを認識すると、シミュレーション動画データ430を認識して動画データ432を表示手段の表示領域に表示させる制御を実施する。
具体的には、表示制御手段264は、上記した入力設定画面の一部に、例えばシミュレーション動画データ430を再生する旨の動画再生ボタンを表示させる制御を実施し、データ取得手段261にてこの動画再生ボタンが例えばクリックされるなどして選択されたことを認識すると、顧客データ410の顧客IDデータ411に関連付けられた動画IDデータ431を有するシミュレーション動画データ430を認識する。そして、表示制御手段264は、このシミュレーション動画データ430の動画データ432を認識し、図6ないし図8に示すようなシミュレーション動画を表示部230の表示領域に表示させる制御をする。
【0045】
ここで、表示部230の表示領域に表示されるシミュレーション動画について説明する。シミュレーション動画は、顧客データ410に記録される各種データに基づいて設計されたレンズを通して風景や人、物などの対象物を見た場合の実際の見え方をシミュレーションした動画である。なお、本実施の形態では、図6ないし図8において、レンズから対象物までの距離が、中距離から遠距離に対応した遠中用レンズシミュレーション動画500A、近距離から中距離に対応した中近用レンズシミュレーション動画500B、近距離から遠距離に対応した遠近用レンズシミュレーション動画500Cを例示するが、これに限定されず、例えばレンズから対象物までの実際の距離寸法に応じたさらに多くのシミュレーション動画が用いられる構成としてもよい。
【0046】
遠中用レンズシミュレーション動画500Aは、図6に示すように、遠距離画像データ520と、中距離画像データ530とが組み合わされた合成画像データに、レンズ画像データ493を重畳させ、このレンズ画像データ493を合成画像データ上で移動させた動画である。中近用レンズシミュレーション動画500Bは、図7に示すように、中距離画像データ530と、近距離画像データ540とが組み合わされた合成画像データに、レンズ画像データ493を重畳させ、このレンズ画像データ493を合成画像データ上で移動させた動画である。遠近用レンズシミュレーション動画500Cは、図8に示すように、遠距離画像データ520と、中距離画像データ530と、近距離画像データ540とが組み合わされた合成画像データに、レンズ画像データ493を重畳させ、このレンズ画像データ493を合成画像データ上で移動させた動画である。
これらのシミュレーション動画500A,500B,500Cにおいて、レンズ画像データ493は、顧客データ410のレンズ設計データ413に対応したレンズの形状を示す画像データである。遠距離画像データ520は、レンズからの距離が例えば10m以上離れた遠距離にある対象物の画像データである。中距離画像データ530は、レンズからの距離が例えば50cm〜2m離れた中距離にある対象物の画像データである。近距離画像データ540は、レンズからの距離が50cm未満の近距離にある対象物の画像データである。
そして、これらの遠距離画像データ520、中距離画像データ530、および近距離画像データ540は、顧客データ410の処方データ412および固有付加データ415に基づいて、顧客が実際にレンズを掛けないでこれらの画像を設定された距離にて見た状態に画像処理されて表示されている。また、レンズ画像データ493とこれらの遠距離画像データ520、中距離画像データ530、および近距離画像データ540の重畳領域510は、顧客が、処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414および固有付加データ415などに基づいて設計されるレンズを介して、これらの遠距離画像データ520、中距離画像データ530、および近距離画像データ540を見た状態に画像処置されて表示されている。
【0047】
(サーバ装置の構成)
サーバ装置300は、上記したように、ネットワーク110を介して端末装置200と通信可能に設けられている。このサーバ装置300は、例えばメガネレンズなどのレンズを製造するメーカなどに設置され、端末装置200から発注されたメガネレンズの発注データを受注して受注処理を実施する。また、サーバ装置300は、各端末装置200から入力された各種データに基づいて、レンズを設計し、このレンズに対応するレンズ画像データを画像データに重畳させたシミュレーション動画データ430を生成し、端末装置200に送信する。そして、サーバ装置300は、図9に示すように、サーバ通信手段としてのインターフェース310と、操作部320と、出力部330と、記憶手段340と、メモリ350と、サーバ処理部360と、を備えている。
【0048】
インターフェース310は、ネットワーク110を介して端末装置200に接続されている。また、インターフェース310は、サーバ処理部360に電気的に接続されている。このインターフェース310は、ネットワーク110を介して入力されるサーバ信号に対してあらかじめ設定されている入力インターフェース処理を実行し、処理サーバ信号としてサーバ処理部360へ出力する。また、インターフェース310は、サーバ処理部360から端末装置200に対して送信すべき処理サーバ信号が入力されると、入力された処理サーバ信号に対してあらかじめ設定されている出力インターフェース処理を実行し、サーバ信号としてネットワーク110を介して端末装置200へ出力する。
【0049】
操作部320は、端末装置200の入力部220と同様に、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。これら操作ボタンや操作つまみなどの入力操作は、サーバ装置300の動作内容の設定や、記憶手段340に記憶する情報の設定入力、記憶手段340に記憶された情報の更新、などの設定事項の設定入力である。そして、操作部320は、設定事項の入力操作により、設定事項に対応する信号をサーバ処理部360へ適宜出力して設定入力させる。なお、入力操作としては、操作ボタンや操作つまみなどの操作に限らず、例えば出力部330の表示手段に設けられたタッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作などにより、各種設定事項を設定入力する構成としてもできる。
【0050】
出力部330は、サーバ処理部360にて制御されサーバ処理部360からの画像データの信号を画面表示させる表示手段を備えている。この表示手段としては、端末装置200の表示部230と同様に、例えば液晶パネル、有機ELパネル、PDP、CRT、FED、電気泳動ディスプレイパネルなどが例示できる。なお、出力部330として表示手段を例示したが、例えば所定のデータを印刷して出力するプリンタや、音声にて出力する音声出力部などとしてもよい。
【0051】
記憶手段340は、シミュレーション動画データ430の作成要求に関するシミュレーション要求テーブル440を記憶するシミュレーション要求記憶領域と、受注に関する受注テーブル460を記憶する受注記憶領域と、シミュレーション動画の画像に関するシーンオブジェクトテーブルを記憶するシーンオブジェクト記憶領域と、レンズオブジェクトテーブルを記憶するレンズオブジェクト記憶領域と、などを備えている。この記憶手段340としては、HD、DVD、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどが例示できる。
【0052】
ここで、記憶手段340に記憶されるシミュレーション要求テーブル440は、端末装置200から送信されたシミュレーション動画データの作成要求に関するデータテーブルである。このシミュレーション要求テーブル440は、図10に示すように、要求IDデータ451と、受信日時データ452と、処方データ453と、レンズ形状設計データとしてのレンズ設計データ454と、レンズ使用目的データとしての使用目的データ455と、固有付加データ456と、などを関連付けて1つのデータとして構成されるシミュレーション要求データ450を複数記録したテーブル構造に構築されている。このシミュレーション要求データ450は、端末装置200から送信される顧客データ410に基づいて生成されており、処方データ453、レンズ設計データ454、使用目的データ455、および固有付加データ456は、顧客データ410の処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、および固有付加データ415と略同一の内容が記録されている。
また、要求IDデータ451は、シミュレーション要求データ450を特定するための固有のデータであり、顧客IDデータ411に関連付けられている。具体的には、要求IDデータ451には、例えば顧客データ410の顧客IDデータ411および送信元である端末装置200のサーバ利用ユーザデータなどが記録されている。
受信日時データ452は、要求IDデータ451にて特定されるシミュレーション要求データ450が作成された日時に関するデータである。具体的には、受信日時データ452には、例えば作成基準となる顧客データ410をサーバ装置300にて受信した日時が記録されている。
【0053】
受注テーブル460は、端末装置200から送信されたレンズ発注の受注に関するデータテーブルである。この受注テーブル460は、図11に示すように、受注IDデータ471と、受注日時データ472と、処方データ473と、レンズ形状設計データとしてのレンズ設計データ474と、レンズ使用目的データとしての使用目的データ475と、固有付加データ476と、などを関連付けて1つのデータとして構成される受注データ470を複数記録したテーブル構造に構築されている。この受注データ470は、シミュレーション要求データ450と同様に、端末装置200から送信される顧客データ410に基づいて生成されており、処方データ473、レンズ設計データ474、使用目的データ475、および固有付加データ476には、顧客データ410の処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、および固有付加データ415と略同一の内容が記録されている。
また、受注IDデータ471は、受注データ470を特定するための固有のデータであり、顧客IDデータ411に関連付けられている。具体的には、受注IDデータ471には、例えば顧客データ410の顧客IDデータ411および送信元である端末装置200のサーバ利用ユーザデータなどが記録されている。
受注日時データ472は、受注IDデータ471にて特定される受注データ470が生成された日時に関するデータである。具体的には、受注日時データ472には、例えば作成基準となる顧客データ410をサーバ装置300にて受信した日時が記録されている。
【0054】
シーンオブジェクトテーブル480Aは、前記したシミュレーション動画データ430を構成する遠距離画像データ520、中距離画像データ530、近距離画像データ540に関するデータテーブルである。このシーンオブジェクトテーブル480Aは、図12に示すように、シーンオブジェクトIDデータ481と、距離データ482と、画像データとしてのシーンオブジェクト画像データ483となどを関連付けて1つのデータとして構成されるシーンオブジェクトデータ480を複数記録したテーブル構造に構築されている。
【0055】
シーンオブジェクトIDデータ481は、シーンオブジェクトデータ480を特定するための固有のデータであり、シーンオブジェクトデータ480毎にそれぞれ設定されている。
距離データ482は、シーンオブジェクトIDデータ481にて特定されるシーンオブジェクトデータ480のレンズから対象物となる画像データまでの距離に関するデータである。具体的には、距離データ482には、レンズから対象物までの距離に関するデータが記録されている。なお、この距離データ482としては、例えば、レンズから対象物までの距離を所定距離毎に例えば遠距離画像データ、中距離画像データ、近距離画像データなどに分類した分類データが記録されていてもよく、レンズから対象物までの距離が数値にて記録されていてもよい。
シーンオブジェクト画像データ483は、シミュレーション動画データ430の動画データ432を構成する画像データ520,530,540が記録されている。
【0056】
レンズオブジェクトテーブル490Aは、前記したシミュレーション動画データ430を構成する画像データとしてのレンズ画像データ493を記録するデータテーブルである。このレンズオブジェクトテーブル490Aは、図13に示すように、レンズオブジェクトIDデータ491と、レンズ形状データ492と、レンズ画像データ493となどを関連付けて1つのデータとして構成されるレンズオブジェクトデータ490を複数記録したテーブル構造に構築されている。
レンズオブジェクトIDデータ491は、レンズオブジェクトデータ490を特定するための固有のデータであり、レンズオブジェクトデータ490毎にそれぞれ設定されている。
レンズ形状データ492は、レンズの形状に関するデータである。このレンズ形状データ492には、例えばレンズ素材の屈折率やアッベ数、レンズ屈折面(前面、後面)の座標値データ、レンズ中心厚などの厚みデータ、レンズの玉型形状、玉型サイズ、およびメガネレンズのフレームの形状に関するデータなどが記録されている。また、レンズ上の各点における屈折作用(屈折力、プリズム作用など)のデータを含めることもできる。
レンズ画像データ493は、シミュレーション動画データ430の動画データ432を構成するレンズ画像データ493が記録されている。
【0057】
メモリ350は、操作部320で入力操作される設定事項、音声情報や画像情報などを適宜読み出し可能に記憶する。また、メモリ350には、サーバ装置300全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。なお、メモリ350としては、HD、DVD、光ディスクなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
【0058】
サーバ処理部360は、メモリ350に記憶された各種プログラムとして、図14に示すように、データ認識手段および受注手段としても機能する要求データ認識手段361と、レンズ設計手段362と、画像データ認識手段および画像処理手段としても機能するシミュレーション動画生成手段363と、受注データ出力手段364と、などを備えている。
【0059】
要求データ認識手段361は、インターフェース310を制御して、端末装置200から送信された例えば顧客データ410などの各種データを受信し、受信したデータを認識する。そして、要求データ認識手段361は、端末装置200から送信される顧客データ410を認識すると、この顧客データ410の発注データ416の発注フラグデータ417を認識する。
【0060】
そして、要求データ認識手段361は、発注フラグデータ417にレンズを発注しない旨のデータである例えば0が記録されていることを認識すると、受信した顧客データ410に基づいて、シミュレーション要求データ450を生成し、生成したシミュレーション要求データ450を記憶手段340のシミュレーション要求テーブル440に適宜読み出し可能に記録する。この時、要求データ認識手段361は、受信日時データ452が早い順にシミュレーション要求データ450を並び替えてシミュレーション要求テーブル440に記録する。
一方、要求データ認識手段361は、発注フラグデータ417にレンズを発注する旨のデータである例えば1が記録されていることを認識すると、受信した顧客データ410に基づいて、受注データ470を生成し、生成した受注データ470を記憶手段340の受注テーブル460に適宜読み出し可能に記録する。この時、要求データ認識手段361は、受注日時データ472が早い順に受注データ470を並び替えて受注テーブル460に記録する。
【0061】
レンズ設計手段362は、シミュレーション要求データ450に基づいて、レンズを設計する。具体的には、レンズ設計手段362は、シミュレーション要求データ450の処方データ453、レンズ設計データ454、使用目的データ455、固有付加データ456を認識する。
そして、レンズ設計手段362は、レンズ設計データ454に基づいて、レンズの形状を設定する。
また、レンズ設計手段362は、使用目的データ455に基づいて、レンズの距離特性を決定する。すなわち、レンズ設計手段362は、レンズの遠距離対象物視認用の領域と、中距離対象物視認用の領域と、近距離対象物視認用の領域との比を設定する。例えば、使用シーンデータにゴルフ、野鳥観察などが記録されている場合や、使用距離データに例えば使用距離が50cm以上である旨が記録されている場合など、レンズの対象物が遠距離から中距離に位置する旨が記録されている場合、レンズ設計手段362は、遠距離対象物視認用の領域および中距離対象物視認用の領域の比率が大きく、近距離対象物視認用の領域が小さくなるようにレンズの距離特性を設定する。また、例えば使用シーンデータに車両の運転などが記録されている場合や、使用距離データに使用距離が例えば7m以内である旨が記録されている場合など、レンズの対象物が中距離から近距離に位置する旨が記録されている場合、レンズ設計手段362は、遠距離対象物視認用の領域が小さく、中距離対象物視認用および近距離対象物視認用の領域が大きくなるようにレンズ距離特性を設定する。この各領域の比率は、上述のように顧客の要望に応じてフレキシブルに設定して設計することが可能であるが、レンズ設計データに設計タイプあるいは特定の商品名として販売店から設計情報として送られてくる場合は、そのデータに従いレンズ設計を実施する。
この後、レンズ設計手段362は、処方データ453および固有付加データ456に基づいて、上記のように設定したレンズの遠距離対象物視認用の領域、中距離対象物視認用の領域、および近距離対象物視認用の領域におけるレンズ厚み寸法、レンズ曲面の曲率、レンズの重量などを適宜設定する。
【0062】
そして、レンズ設計手段362は、設計したレンズの各領域の比率やレンズ厚み寸法、レンズ曲面の曲率、レンズの重量、レンズの形状などを設計レンズデータとしてメモリ350、または記憶手段340に適宜読み出し可能に記憶する。この時、レンズ設計手段362は、この設計レンズデータにシミュレーション要求データ450の要求IDデータ451を関連付けて記録する。なお、本実施の形態では、設計レンズデータを作成した後、メモリ350に読み出し可能に記憶する例を示すが、これに限られず、例えば、シミュレーション要求データ450に設計レンズデータを付加して、シミュレーション要求テーブル440に記録する処理をしてもよい。
【0063】
シミュレーション動画生成手段363は、シミュレーション要求データ450に基づいて、シミュレーション動画データ430を生成する。
具体的には、シミュレーション動画生成手段363は、シミュレーション要求データ450の使用目的データ455に基づいて、動画データ432を構築するシーンオブジェクトデータ480をシーンオブジェクトテーブル480Aから選択する。例えば、シミュレーション動画生成手段363は、使用目的データ455にレンズの対象物が遠距離から中距離に位置する旨が記録されている場合、距離データ482が遠距離および中距離であるシーンオブジェクトデータ480を所定数選択する。なお、シミュレーション動画生成手段363は、各距離に対応してそれぞれ1つのシーンオブジェクトデータ480を選択してもよい。また、選択したシーンオブジェクトデータ480が所定数以上ある場合、使用目的データ455の使用シーンデータに基づいて、使用シーンが近いシーンオブジェクトデータ480を所定数だけ選択する。例えば、使用シーンデータがゴルフである場合、シーンオブジェクト画像データ483が例えばゴルフ場の画像であるシーンオブジェクトデータ480を所定数だけ選択する。なお、距離データ482に、対象物の距離が具体的に記録されている場合、シミュレーション動画生成手段363は、使用目的データ455の使用距離データに記録された距離に最も近い距離データ482を選択する処理をしてもよい。
【0064】
そして、シミュレーション動画生成手段363は、選択した所定数のシーンオブジェクトデータ480のシーンオブジェクト画像データ483を合成した合成画像を生成する。この時、例えば、距離データ482が遠距離であるシーンオブジェクト画像データ483は、合成画像中の上方に配置し、距離データ482が近距離に近づくにつれてシーンオブジェクト画像データ483を合成画像中の下方に配置する。
【0065】
この後、シミュレーション動画生成手段363は、処方データ453および固有付加データ456に基づいて、利用者が裸眼でこの合成画像を見た状態に画像処理する。例えば、シミュレーション動画生成手段363は、処方データ453の視覚データや固有付加データ456に基づいて、レンズ使用者の裸眼の視力や乱視度数、斜位、輻輳力などに対応した状態に合成画像のシーンオブジェクト画像データ483を画像処理し、例えば画像の輪郭をぼやけさせたり、輪郭を多重にしたり、色を滲ませたり、シーンオブジェクト画像データ483を歪ませたりする。この時、シミュレーション動画生成手段363は、シーンオブジェクトデータ480の距離データ482に基づいて、距離データ482の距離だけ離れた位置に配置されたシーンオブジェクト画像データ483の対象物を見た状態に、各距離に対応するシーンオブジェクト画像データ483の画像をそれぞれ画像処理する。これにより、図6ないし図8に示すように、合成画像に配置されたシーンオブジェクト画像データ483は、それぞれの距離に対応してレンズ使用者の視覚に応じた状態に画像処理され、図6ないし図8に示すような、遠距離画像データ520、中距離画像データ530、近距離画像データ540が画像編集される。
【0066】
次に、シミュレーション動画生成手段363は、レンズ設計データ454に基づいて、レンズオブジェクトテーブル490Aからレンズオブジェクトデータ490を選択する。この時、シミュレーション動画生成手段363は、レンズ設計データ454に記録されたレンズ形状、レンズ大きさ、フレーム形状に対応したレンズ形状データ492を有するレンズオブジェクトデータ490を選択する。
【0067】
そして、シミュレーション動画生成手段363は、図6ないし図8に示すように、選択したレンズオブジェクトデータ490のレンズ画像データ493を合成画像上に重畳させる。
【0068】
また、シミュレーション動画生成手段363は、レンズ設計手段362にて生成した設計レンズデータに基づいて、レンズ画像データ493と、合成画像との重畳部位510を、レンズ使用者がレンズ設計手段362にて設計されたレンズを介して上記のような距離に配置された対象物を見た状態に画像処理する。この時、シミュレーション動画生成手段363は、シーンオブジェクトデータ480の距離データ482に基づいて、各距離に対応する画像データ520,530,540とレンズ画像データ493との重畳部位510を、レンズ使用者がレンズを介して距離データ482に基づいた距離にある対象物を見た状態にそれぞれ画像処理する。
【0069】
さらに、シミュレーション動画生成手段363は、レンズ画像データ493を合成画像上で移動させた合成動画を生成する。この時、レンズ画像データ493の移動に対応して、合成画像との重畳部位510を順次画像処理し、この重畳部位510外となった画像データ520,530,540をレンズ使用者が裸眼で距離データ482に基づいた距離にある対象物を見た状態に戻した合成動画を生成する。また、シミュレーション動画生成手段は、設計レンズデータ、処方データ453、固有付加データ456に基づいて、レンズ画像データ493の移動に伴って生じる画像データの歪みを演算し、この歪みを重畳部位510に反映させる処理をする。
【0070】
そして、シミュレーション動画生成手段363は、生成した合成動画を動画データ432として記録し、この動画データ432にシミュレーション要求IDデータ450の要求IDデータ451に基づいて生成される動画IDデータ431を関連付け、シミュレーション動画データ430を生成する。また、シミュレーション動画生成手段363は、インターフェース310を制御して、生成したシミュレーション動画生成手段363を端末装置200に送信する処理を実施する。この時、シミュレーション動画生成手段363は、端末装置200から送信されたサーバ利用ユーザデータに基づいて、このサーバ利用ユーザデータに特定される端末装置200にシミュレーション動画データ430を送信する処理を実施する。
【0071】
受注データ出力手段364は、例えば操作部320からの操作入力信号に基づいて、受注データ470を出力する旨の要求信号を認識すると、出力部330を制御して、受注テーブル460に記録された受注データ470を出力させる処理をする。なお、受注データ出力手段364は、所定時間おきに受注データ470を出力部330から出力させる処理をする構成としてもよい。
【0072】
〔レンズ発注システムの動作〕
次に、上記レンズ発注システム100におけるレンズ発注処理を、図15に基づいて説明する。図15は、レンズ発注システムのレンズ発注処理を示すフローチャートである。
【0073】
図15において、レンズ発注システム100の端末装置200は、例えば利用者による入力部220の設定入力操作により、レンズの発注に関する処理を開始する旨の入力信号が入力されると、レンズ発注処理を実施する。すなわち、端末装置200の処理部260の表示制御手段264は、表示部230を制御して入力設定画面を表示させる制御をする(ステップS101)。
【0074】
そして、例えばレンズ使用者や店員などの利用者が入力部220を操作して、入力設定画面に表示されるデータ表示枠に各種データを入力すると、処理部260のデータ認識手段は、この入力されたデータを認識する。そして、処理部260の要求データ生成手段262は、認識したデータに基づいて、顧客データ410を生成する(ステップS102)。この時、要求データ生成手段262は、利用者の入力部220の入力操作により、レンズを発注する旨の入力信号が入力されている場合は、発注フラグデータ417に例えば1を記録する。一方、レンズを発注せず、シミュレーション動画の生成を要求する入力信号が認識された場合、発注フラグデータ417に例えば0を記録する。
【0075】
この後、処理部260のデータ送受信手段263は、通信部210を制御して、ステップS102にて生成した顧客データ410を、予め設定されているサーバ接続先データに基づいて所定のサーバ装置300に送信する(ステップS103)。この際、データ送受信手段263は、端末装置200を特定する固有データ、例えばサーバ接続先データのサーバ利用ユーザデータおよびパスワードデータとともに顧客データ410を送信する。
【0076】
一方、サーバ装置300は、端末装置200から送信された顧客データ410を受信すると(ステップS104)、要求データ認識手段361にてこの顧客データ410を認識する。そして、要求データ認識手段361は、この顧客データ410の発注フラグデータ417を参照して、発注フラグの有無を判断する(ステップS105)。
【0077】
このステップS105において、要求データ認識手段361は、発注フラグデータ417に例えば1が記録されていて、レンズを発注する旨のデータが記録されていると判断すると、この顧客データ410に基づいて受注データ470を生成する。すなわち、要求データ認識手段361は、顧客データ410の顧客IDデータ411およびサーバ利用ユーザデータなどの端末を特定する固有データに基づいて受注IDデータ471を生成し、顧客データ410を受信した日時を認識して、受注日時データ472を生成する。また、顧客データ410の処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、および固有付加データ415に基づいて、処方データ473、レンズ設計データ474、使用目的データ475、および固有付加データ476を生成する。これらの生成したデータを関連付けて受注データ470を生成し、記憶手段340の受注テーブル460に適宜読み出し可能に記録する(ステップS106)。また、サーバ装置300の操作部320の操作により、受注テーブル460に記録された受注データ470を出力する旨の設定入力信号が入力されると、サーバ処理部360の受注データ出力手段364は、出力部330を制御して受注データ470を出力させる制御をする。すなわち、表示手段の表示領域に受注データ470を表示させたり、プリンタなどの印刷機にて受注データを印刷させたりする処理を実施する。
【0078】
一方、ステップS105において、要求データ認識手段361は、発注フラグデータ417に例えば0が記録されていて、レンズを発注しない旨のデータが記録されていると判断すると、この顧客データ410に基づいてシミュレーション要求データ450を生成する。すなわち、要求データ認識手段361は、顧客データ410の顧客IDデータ411およびサーバ利用ユーザデータなどの端末を特定する固有データに基づいて要求IDデータ451を生成し、顧客データ410を受信した日時を認識して、受信日時データ452を生成する。また、顧客データ410の処方データ412、レンズ設計データ413、使用目的データ414、および固有付加データ415に基づいて、処方データ453、レンズ設計データ454、使用目的データ455、および固有付加データ456を生成する。これらの生成したデータを関連付けてシミュレーション要求データ450を生成し、記憶手段340のシミュレーション要求テーブル440に適宜読み出し可能に記録する。
【0079】
この後、サーバ処理部360のレンズ設計手段362は、シミュレーション要求データ450に基づいて、レンズを設計する(ステップS107)。すなわち、レンズ設計手段362は、レンズ設計データ454に基づいてレンズの形状を設定する。また、レンズ設計手段362は、使用目的データ455に基づいてレンズの遠距離対象物視認用の領域と、中距離対象物視認用の領域と、近距離対象物視認用の領域との比を設定する。さらに、レンズ設計手段362は、処方データ453および固有付加データ456に基づいて、上記のように設定したレンズの遠距離対象物視認用の領域、中距離対象物視認用の領域、および近距離対象物視認用の領域におけるレンズ厚み寸法、レンズ曲面の曲率、レンズの重量などを設定する。
【0080】
そして、レンズ設計手段362は、これらの設計したレンズの各領域の比率やレンズ厚み寸法、レンズ曲面の曲率、レンズの重量、レンズの形状などを設計レンズデータとしてメモリ350、または記憶手段340に適宜読み出し可能に記憶する。
【0081】
このステップS107の後、サーバ処理部360のシミュレーション動画生成手段363は、シミュレーション要求データ450および設計レンズデータに基づいて、シミュレーション動画データ430を生成する(ステップS108)。
すなわち、シミュレーション動画生成手段363は、使用目的データ455に基づいて、レンズの使用目的に対応する距離データ482を有するシーンオブジェクトデータ480を選択し、これらの画像を組み合わせた合成画像を生成し、この合成画像を処方データ473および固有付加データ476に基づいて、レンズ使用者が裸眼状態で、距離データ482の距離寸法だけ離れた位置から合成画像の対象物を見た状態に画像処理する。
また、シミュレーション動画生成手段363は、レンズ設計データ454に対応したレンズオブジェクトデータ490を選択し、このレンズオブジェクトデータ490のレンズ画像データ493を、上記作成した合成画像に重畳させる。
さらに、シミュレーション動画生成手段363は、合成画像の各シーンオブジェクトデータ480に基づいた画像データ520,530,540と、レンズ画像データ493との重畳部位510を設計レンズデータに基づいて、レンズ使用者がレンズを介して距離データ482に基づいた距離に離れた対象物を見た状態に画像処理する。
さらには、シミュレーション動画生成手段363は、このレンズ画像データ493を合成画像上で移動させ、レンズ画像データ493の移動に対応して、重畳部位510を順次画像処理し、重畳部位510外となった画像データ520,530,540をレンズ使用者が裸眼で距離データ482に基づいた距離にある対象物を見た状態に戻した合成動画を生成する。この時、シミュレーション動画生成手段363は、設計レンズデータ、処方データ453、固有付加データ456に基づいて、レンズ画像データ493の移動に伴って生じる画像データの歪みを演算し、この歪みを重畳部位510に反映させる処理を実施する。
【0082】
そして、シミュレーション動画生成手段363は、上記のように生成した合成動画を動画データ432としたシミュレーション動画データ430を生成する。この後、ステップS104において、顧客データ410とともに送信されたサーバ利用ユーザデータなどの端末装置200を特定する固有データに基づいて、所定の端末装置200に生成したシミュレーション動画データ430を送信する処理を実施する(ステップS109)。
【0083】
端末装置200では、サーバ装置300から送信されたシミュレーション動画データ430を受信すると(ステップS110)、データ取得手段261にてこのシミュレーション動画データ430を認識し、シミュレーション動画テーブル420に適宜読み出し可能に記憶させる処理を実施する。
【0084】
そして、入力部220が操作されるなどして、ステップS101にて表示させた入力設定画面の動画を再生させる旨の再生ボタンが選択されて、シミュレーション動画データ430の再生を要求する要求信号が入力されると、処理部260の表示制御手段264は、表示部230を制御して、図6ないし図8に示すような動画データ432を表示領域に表示させる制御を実施する(ステップS111)。この時、表示制御手段264は、入力設定画面にて入力された顧客IDデータ411を認識し、この顧客IDデータ411に関連付けられた動画IDデータ431を有するシミュレーション動画データ430を認識し、このシミュレーション動画データ430の動画データ432を再生する処理を実施する。
この動画データ432は、上記したように、レンズ使用者の視覚データに基づいて裸眼で対象物を見た状態、および発注するレンズで対象物を見た状態が表示されるため、レンズ使用者がこの動画データ432を確認することで、発注するレンズがレンズ使用者の所望するレンズに合致するか否かを判断することができる。
【0085】
そして、例えば動画データ432を確認した後、処理部260のデータ取得手段261は、利用者の入力部220の入力操作により、発注フラグデータ417が入力されたか否かを判断する(ステップS112)。
【0086】
このステップS112において、利用者による入力部220の入力操作により、例えば入力設定画面におけるレンズの発注に関する発注ボタンが選択されず、データ表示枠のデータを編集するなどの操作が実施されるなどすると、ステップS102の処理に戻り、処理部260の要求データ生成手段262は、顧客データ410を修正する処理を実施する。
【0087】
一方、ステップS112において、利用者による入力部220の入力操作により、例えば入力設定画面におけるレンズの発注に関する発注ボタンを選択するなどして、レンズを発注する旨の設定が入力された場合、要求データ生成手段262は、顧客データ410の発注フラグデータにレンズを発注する旨の例えば1を記録した顧客データ410を生成する(ステップS113)。そして、生成した顧客データ410を、サーバ利用ユーザデータなどの端末装置200を特定する固有データとともにサーバ装置300に送信する処理を実施する。
【0088】
そして、サーバ装置300は、ステップS113にて生成された顧客データ410を受信すると(ステップS114)、ステップS106の処理を実施する。すなわち、サーバ処理部360の要求データ認識手段361は、顧客データ410に基づいて、受注データ470を生成し、受注テーブル460に適宜読み出し可能に記録する処理を実施する。そして、操作部320の入力操作などにより、受注データ470を出力する旨の入力信号が入力されると、出力部330を制御して受注データ470を出力させる制御をする。
このステップS106の処理の後、サーバ装置300は一連のレンズ発注処理を終了させる。または、サーバ装置300は、待機状態となり、すなわち、端末装置200から顧客データ410の送信を待つ状態となる。
【0089】
一方、端末装置200は、ステップS113の後、一連のレンズ発注処理を終了させる。
【0090】
〔レンズ発注システムの作用効果〕
上述したように、上記一実施の形態のレンズ発注システム100では、サーバ装置300とネットワーク110を介して接続される端末装置200において、データ取得手段261にて、入力部220から設定入力される各種データを認識して、要求データ生成手段262にて顧客データ410を生成し、この顧客データ410をサーバ装置300に送信する。
サーバ装置300では、受信した顧客データ410を認識して、この顧客データ410の発注フラグデータ417にレンズの発注を要求しない旨のデータが記録されている場合に、顧客データ410に基づいて、シミュレーション要求データ450を生成する。そして、サーバ装置300のレンズ設計手段362は、このシミュレーション要求データ450に基づいて、レンズを設計して設計レンズデータを生成する。また、サーバ装置300のシミュレーション動画生成手段363は、シミュレーション要求データ450に基づいて、シーンオブジェクトデータ480およびレンズオブジェクトデータ490を認識する。そして、これらのシーンオブジェクトデータ480およびレンズオブジェクトデータに基づいて、所定の合成画像にレンズ画像データ493を重畳させて移動させ、設定レンズデータに基づいて、レンズ画像データ493と合成画像データの重畳部位510を、レンズ使用者がレンズを介して合成画像データを見た状態に画像処理した動画データ432を有するシミュレーション動画データ430を生成して端末装置200に送信する。
そして、端末装置200は、表示制御手段264にて表示部230を制御し、このシミュレーション動画データ430の動画データ432を再生する処理を実施する。
さらに、端末装置200の要求データ生成手段262は、レンズを発注する旨の入力信号を認識すると、発注フラグデータ417にレンズを発注する旨の情報を記録した顧客データ410を生成し、サーバ装置300に送信する。そして、サーバ装置300では、要求データ認識手段361は、顧客データ410の発注フラグデータ417にレンズを発注する旨の情報が記録されていることを認識すると、顧客データ410に基づいて、受注データ470を生成する。
【0091】
このため、レンズ使用者は、レンズを発注する前に、発注する予定のレンズの見え方をシミュレーション動画データ430により確認することができる。したがって、レンズ使用者の所望するレンズと製造されたレンズが合致しないなどの不都合を回避することができ、レンズ使用者が所望するレンズを確実に発注することができる。
また、サーバ装置300にて、シミュレーション動画データ430の動画データ432を生成し、端末装置200では、生成されたシミュレーション動画データ430を再生処理するだけでよいため、端末装置200での処理負荷が軽減される。したがって、端末装置200の処理能力によらず、シミュレーション動画データ430を再生することで、レンズ利用者のレンズの選択を良好に支援することができる。
また、ネットワーク110を介して端末装置200からサーバ装置300に送信されるデータは、顧客データ410などのデータサイズが小さいデータであり、サーバ装置300から端末装置200に送信されるデータはシミュレーション動画データ430のみであるため、データ通信にかかる通信負荷も小さくでき、迅速な処理が可能となる。したがって、良好にレンズ使用者のレンズの選択の支援ができるとともに、レンズの発注処理の迅速化も図れる。
【0092】
そして、サーバ処理部360のレンズ設計手段362は、顧客データ410の処方データ412に記録されたレンズ処方データに基づいてレンズを設計している。このため、レンズ設計手段362は、レンズ使用者が所望するレンズ処方に対応するレンズを設計することができる。したがって、レンズ使用者が所望するレンズを忠実に設定することができる。
また、シミュレーション動画生成手段363は、この設計レンズデータに基づいて、重畳部位510を画像処理している。このため、端末装置200にて、このシミュレーション動画データ430を再生することで、レンズ使用者がレンズ処方データに対応したレンズがどのような見え方をするのか容易に確認することができる。したがって、レンズ使用者が所望するレンズをレンズ作成前に容易に確認することができ、レンズ使用者の要望に即したレンズを作成することができる。
【0093】
さらに、シミュレーション動画生成手段363は、シミュレーション要求データ450の処方データ453の視覚データに基づいて、レンズ使用者の裸眼状態における視覚に対応した合成画像に、レンズ画像データ493を重畳させた動画データ432を作成している。
このため、端末装置200で動画データ432を再生することで、レンズ使用者は、裸眼の状態における対象物の見え方と、レンズを使用した状態における対象物の見え方との双方を確認して比較することができる。したがって、レンズの性能やレンズ使用者とレンズとの相性などを、動画データ432に基づいて容易に確認することができ、レンズ使用者が所望するレンズをより適切に発注することができる。
【0094】
また、シミュレーション動画生成手段363は、シーンオブジェクトデータ480のシーンオブジェクト画像データ483を、処方データ453の視覚データに基づいて、レンズ使用者が裸眼状態で対象物を見た状態に画像処理した動画データ432を生成している。
このため、シミュレーション動画生成手段にて、シーンオブジェクト画像データ483を画像処理することで、視覚データに対応した複数のシーンオブジェクト画像データ483を生成することができるので、シーンオブジェクトテーブル480Aに記録するシーンオブジェクトデータ480の量が少なくでき、記憶手段340の記憶領域を有効に活用することができる。
この時、シミュレーション動画生成手段363は、シーンオブジェクトデータ480の距離データ482に基づいて、視覚データに基づいたレンズ使用者が、距離データ482の距離だけ離れた位置に配置されたシーンオブジェクト画像データ483の対象物を見た状態に、シーンオブジェクト画像データ483を画像処理している。
このため、対象物の距離の違いによる見え方の差を合成画像に表示させることができ、より現実に近い動画データ432を作成することができる。したがって、このような動画データ432を見ることで、レンズ使用者は、レンズの特性を容易に確認することができ、良好なレンズの選択を支援することができる。
【0095】
そして、サーバ処理部360のレンズ設計手段362は、レンズ設計データ454に基づいてレンズを設計し、設計レンズデータを生成している。
このため、レンズ使用者が所望する形状のレンズを設計することができる。また、シミュレーション動画生成手段363は、レンズ設計データに対応したレンズオブジェクトデータ490を認識し、このレンズ画像データ493を合成画像に重畳させた動画データ432を生成しているので、レンズ使用者は、この動画データ432を確認することで、レンズ作成前に、レンズ形状が適切であるか否かを判断することができる。したがって、レンズ使用者に合った適切な形状のレンズを発注することができる。
【0096】
また、レンズ設計手段362は、使用目的データ455に対応したレンズを設計して設計レンズデータを生成し、シミュレーション動画生成手段363は、使用目的データ455に対応した距離データ482を有するシーンオブジェクトデータ480を選択している。
このため、レンズ設計手段362は、レンズ使用者のレンズの使用目的に対応した距離特性のレンズを適切に設計することができる。また、シミュレーション動画生成手段363は、レンズ使用者がレンズを使用する目的に対応したシーンオブジェクト画像データ483を組み合わせた合成画像を生成し、レンズ画像データ493との重畳部位510を、レンズ設計手段362にて設計レンズデータに基づいて画像処理することができる。このため、レンズ使用者のレンズ使用目的に対応したシーンの動画データ432を、より現実に近い状態で生成することができ、レンズ使用者のレンズ選択をより良好に支援することができる。
【0097】
さらに、使用目的データ455は、レンズの使用対象物までの距離に関する使用距離データを備えている。このため、レンズの使用目的の対象物までの距離がより明確となるので、レンズ設計手段362は、より確実にレンズ使用者のレンズ使用目的に即したレンズを設計することができる。また、シミュレーション動画生成手段363は、レンズ使用目的に対応した画像データ520,530,540を画像処理した動画データ432を生成するので、レンズ使用者はこの動画データ432を確認することで、レンズの使用目的に対応したレンズの状態を確認することができ、より適切なレンズを選択することができる。
【0098】
そして、シミュレーション動画生成手段363は、レンズ画像データ493を合成画像上で移動させた動画データ432を生成する。
このため、設計レンズデータに対応したレンズで合成画像を見渡した際の、レンズの移動による歪みなどを再現することができる。したがって、この動画データ432を確認することで、レンズを使用した際の使用感をより適切に再現することができ、レンズ使用者のレンズ発注をより適切に支援することができ、レンズ使用者にとって良好なレンズを発注することができる。
【0099】
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0100】
すなわち、上記実施の形態では、シミュレーション動画生成手段363は、シーンオブジェクトデータ480のシーンオブジェクト画像データ483を、それぞれ視覚データに基づいて画像処理する例を示したが、これに限らない。例えば、シーンオブジェクトテーブル480Aには、距離データ482だけでなく、視力や乱視度数などといった視覚データに基づいて、より詳細に分類されたシーンオブジェクトデータ480が記録され、シミュレーション動画生成手段363は、視覚データに対応したシーンオブジェクトデータ480を選択する構成としてもよい。このような構成では、シーンオブジェクト画像データ483を、それぞれ視覚データに基づいて画像処理する必要がなく、サーバ装置300のサーバ処理部360の処理負荷を軽減することができる。したがって、シミュレーション動画データ430の生成にかかる時間をより短縮することができ、より迅速なレンズ発注処理を実施することができる。
【0101】
他の変形例として、シーンオブジェクトデータ480全体を視覚データにより画像処理せずに、レンズ画像データ493と重畳する部分のみを視覚データによる画像処理および設計レンズデータに基づく画像処理を施して、レンズを介したときの見え方をシミュレーションすることもできる。このような画像処理により生成された動画データを表示すると、レンズ使用者は、各画像データ520,530,540の理想的な見え方(正視の人の見え方)に対して、レンズを介してどのように見えるかという違いを確認することができる。
このように理想的な見え方に対してのレンズの効果を見ることも、レンズ設計の評価としては有効である。この方法は特に強度の屈折異常(強度近視や強度遠視、強度乱視)をもつ患者に対して有効である。なぜなら、例えば強度の屈折異常の場合、各画像データ520,530,540をその視覚データにより画像処理すると、元の各画像データ520,530,540がひどくぼけたり、歪んだりして、各画像データ520,530,540そのものが認識しづらくなってしまうからである。
【0102】
また、上記実施の形態では、顧客データ410が発注データ416を備え、この発注データ416の発注フラグデータにレンズを発注する旨の情報を記録して、顧客データ410をサーバ装置300に送信することでレンズを発注する構成としたが、これに限らない。例えば、発注データ416を顧客データ410とは別に生成する構成としてもよい。
さらに、この場合、発注データ416に、設計レンズデータを付加してサーバ装置300に送信することで、メーカにてレンズを製造する際に再度レンズを設計する作業を省略することができ、より迅速にレンズを製造することができる。
【0103】
また、サーバ装置300の受注データ出力手段364は、上記したように、出力部330を制御して表示手段に受注データ470を表示させる制御をしてもよく、プリンタなどの印刷機にて受注データ470を印刷させる制御をしてもよく、その他の出力制御を実施してもよい。また、受注データ出力手段364は、メーカのレンズ製造ラインに直接受注データ470を出力し、レンズ製造ラインはこの受注データ470に基づいて自動的にレンズを製造する構成としてもよい。
【0104】
また、端末装置200は、レンズを販売する販売店などに設置されるパーソナルコンピュータを例示したが、例えば一般家庭に設置されるパーソナルコンピュータであってもよく、携帯用電話機器など、その他のサーバ装置300とネットワーク110を介して通信可能な電子機器に適用されてもよい。
【0105】
さらに、サーバ装置300もメーカに設置される例を示したが、例えば販売店の本店などに設けられる大型サーバ装置など、販売店とメーカとの中継位置に設置されていてもよい。
【0106】
さらには、シミュレーション動画生成手段363は、動画データ432を生成する構成としたが、合成画像にレンズ画像データ493を重畳させた状態の合成画像データを作成する構成としてもよい。この場合、サーバ装置300から端末装置200に送信するデータのデータサイズをより小さくできるため、通信負荷をさらに低減することができる。
【0107】
そして、上記実施の形態では、端末装置200にて、視覚データとレンズ処方データを有する処方データ412を備えた顧客データ410をサーバ装置300に送信したが、例えば視覚データのみをサーバ装置300に送信して、サーバ装置300にて視覚データに対するレンズを設計する構成などとしてもよい。この場合でも、サーバ装置300から送信されるシミュレーション動画データ430の動画データ432を確認することで、設計されたレンズがレンズ使用者にとって適切であるか否かを判断することができる。
【0108】
また、レンズ設計データ413は、予め端末装置200の記憶部240に記録された複数のタイプのフレーム画像や、レンズ画像から、利用者の入力設定により選択することで設定される構成としてもよく、サーバ装置300から送信される複数のフレーム画像や、レンズ画像から選択することで設定される構成としてもよい。
【0109】
さらに、上記実施の形態では、サーバ装置300にてシミュレーション動画データ430の生成処理と、受注処理との双方を実施させる例を示したが、複数のサーバ装置でこれらの処理を分担させてもよい。すなわち、端末装置200は、発注データ416が入力されなかった判断した場合、一方のサーバ装置にて顧客データを送信する。そして、この一方のサーバ装置は、顧客データ410に基づいて、シミュレーション動画データ430を生成し、端末装置200に送信する。一方、端末装置200は、発注データ416が入力されたと判断した場合、他方のサーバ装置に顧客データを送信し、他方のサーバ装置はこの顧客データ410に基づいて受注処理を実施する。このような構成でも、上記実施の形態と同様に、レンズ使用者のレンズ発注処理を良好に支援することができるとともに、端末装置200での処理負荷を軽減でき、通信付加も軽減させることができる。さらに、2台のサーバ装置でそれぞれシミュレーション動画生成処理と、受注処理とを分担するので、それぞれのサーバ装置における処理負荷を軽減することができる。
【0110】
また、端末装置200の表示制御手段264は、入力設定画面を表示部230の表示領域に表示させて、各データの入力を促す構成としたが、この入力設定画面としては、例えば従来のウェブブラウザなどを利用してもよい。この場合、サーバ装置に、入力設定画面を構成して各種データを取得可能な、例えばCGI(Common Gateway Interface)などにより作成された入力設定ファイルを、ネットワークを介して閲覧可能に保存し、端末装置200の設けられたウェブブラウザでこの入力設定ファイルにアクセスして各種データを入力することで、顧客データ410をサーバ装置300に送信する構成などとしてもよい。
【0111】
上述した各機能をプログラムとして構築したが、例えば回路基板などのハードウェアあるいは1つのIC(Integrated Circuit)などの素子にて構成するなどしてもよく、いずれの形態としても利用できる。なお、プログラムや別途記録媒体から読み取らせる構成とすることにより、取扱が容易で、利用の拡大が容易に図れる。
【0112】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本発明のレンズ発注システムは、メガネなどのレンズを受注するレンズ発注システム、レンズ発注方法、レンズ発注プログラム、およびレンズ発注プログラムとして利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本実施の形態に係るレンズ発注システムの概略を模式的に示すブロック図である。
【図2】端末装置の概略を模式的に示すブロック図である。
【図3】端末装置を構成する記憶部に記憶される顧客データテーブルの概略を示す図である。
【図4】端末装置を構成する記憶部に記憶されるシミュレーション動画テーブルの概略を示す図である。
【図5】端末装置を構成する処理部の構成の概略を模式的に示すブロック図である。
【図6】遠中用レンズにおけるシミュレーション動画データを示す図である。
【図7】中近用レンズにおけるシミュレーション動画データを示す図である。
【図8】遠近用レンズにおけるシミュレーション動画データを示す図である。
【図9】サーバ装置の概略を模式的に示すブロック図である。
【図10】サーバ装置を構成する記憶手段に記憶されるシミュレーション要求テーブルの概略を示す図である。
【図11】サーバ装置を構成する記憶手段に記憶される受注テーブルの概略を示す図である。
【図12】サーバ装置を構成する記憶手段に記憶されるシーンオブジェクトテーブルの概略を示す図である。
【図13】サーバ装置を構成する記憶手段に記憶されるレンズオブジェクトテーブルの概略を示す図である。
【図14】サーバ装置を構成するサーバ処理部の概略を模式的に示すブロック図である。
【図15】レンズ発注システムのレンズ発注処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0115】
100…レンズ発注システム、110…ネットワーク、200…端末装置、210…端末通信手段としての通信部、230…表示手段としての表示部、261…データ取得手段、262…発注手段としても機能する要求データ生成手段、264…表示制御手段、300…サーバ装置、310…サーバ通信手段としてのインターフェース、361…データ認識手段、および受注手段としても機能する要求データ認識手段、362…レンズ設計手段、363…画像データ認識手段、画像処理手段としても機能するシミュレーション動画生成手段、416…発注データ、412,453,473…視覚データおよびレンズ処方データを含む処方データ、413,454,474…レンズ形状設計データとしてのレンズ設計データ、414,455,475…レンズ使用目的データとしての使用目的データ、483…画像データとしてのシーンオブジェクト画像データ、493…画像データとしてのレンズ画像データ。
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【出願日】 平成18年8月3日(2006.8.3)
【代理人】 【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所

【識別番号】100079083
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 實三

【識別番号】100094075
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 寛二

【識別番号】100106390
【弁理士】
【氏名又は名称】石崎 剛


【公開番号】 特開2008−39997(P2008−39997A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−212231(P2006−212231)