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【発明の名称】 配線用ボックス探知具
【発明者】 【氏名】島 顕侑

【要約】 【課題】指示部材を三次元的に回動するものとして、壁裏面に設置された配線用ボックスの設置場所を素早く探知することのできる配線用ボックス探知具を提供する。

【構成】平面部1aを有するベース部材1と、このベース部材1に設置された指示部材2とからなり、指示部材2は磁石棒または磁石に引き寄せられる素材からなる棒体4が球体5の中心線上に設けられており、この指示部材2を三次元的に回動するようにしたものとしている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面部(1a)を有するベース部材(1)と、このベース部材(1)に設置された指示部材(2)とからなり、指示部材(2)は磁石棒または磁石に引き寄せられる素材からなる棒体(4)が球体(5)の中心線上に設けられており、この指示部材(2)を三次元的に回動するようにしたことを特徴とする配線用ボックス探知具。
【請求項2】
前記指示部材(2)を、球体(5)の中心点を中心として向かい合う球体(5)表面上の2支点をこの球体(5)を包囲する円形状のリング体(6)に軸支し、さらにリング体(6)の中心点を中心として向かい合うリング体(6)表面上の2支点をベース部材(1)に対向するように突設した支持体(7、7)に軸支したことを特徴とする請求項1記載の配線用ボックス探知具。
【請求項3】
前記棒体(4)の両端を球体(5)表面に露出させたものとし、この棒体(4)の両端に目印を付けたことを特徴とする請求項1記載の配線用ボックス探知具。
【請求項4】
前記棒体(4)の両端を球体(5)表面に露出させないものとし、この棒体(4)の両端の延長線上の球体(5)表面に目印を付けたことを特徴とする請求項1記載の配線用ボックス探知具。
【請求項5】
前記指示部材(2)を、ベース部材(1)に突設した透明なドーム部材(8)内にこのドーム部材(8)の内面に沿うようにして配置したことを特徴とする請求項1記載の配線用ボックス探知具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、壁裏面に設置された電気スイッチ、コンセント等の配線用ボックスの設置場所を壁表面から探知することができる配線用ボックス探知具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、壁裏面に設置される配線用ボックスは、その設置場所を壁表面から探知具によって探知できるように、例えば図13に示されるように、プラスチック製のボックスBの適宜個所に磁石Mを装着したものとしたり(特許文献1)、図14、15に示されるように、長尺部材の中央に設けた保持部21に磁石Mを保持すると共に両端に取付部22を設けた被探知部材Aを、プラスチック製のボックスBの上下に設けた取付孔23に着脱自在として取り付けたものとしていた(特許文献2)。
【0003】
そして、前記配線用ボックスの設置場所の探知具としては、例えば図16〜18に示されるように、ベース部材31と、ベース部材31上に取り付けられて室32を形成するキャップ部材33、および室32内にベース部材31の上方に枢支されるマグネット指示体34からなるものが存在する。前記ベース部材31は、平らなベース部分31aと、このベース部分31aから直立している断面が略四角形状の側壁部分35よりなるものとしている。前記マグネット指示体34は、細長棒状のマグネットMと、このマグネットMの上半分を被覆する合成樹脂製スリーブ36よりなるものとしていた(特許文献3)。
【0004】
このように構成された従来の配線用ボックス探知具は、壁裏面に設置された配線用ボックスの設置場所を探知するには、ベース部材31のベース部分31aを壁表面に沿わせて移動させればよい。すなわち、ベース部材31のベース部分31aを壁表面に沿わせて移動させていくと、マグネット指示体34が回動して、壁表面に対して直角になる位置を見つけることができる。この位置は、前記配線用ボックスの磁石Mとこの探知具のマグネットMとが丁度合致した位置であるので、これによって壁裏面に設置された配線用ボックスの設置場所を探知することができる。
【特許文献1】実開昭48−113698号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】特開2000−308235号公報(第1頁、図1、3)
【特許文献3】特公昭54−35504号公報(第3頁、図1、2、4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の配線用ボックス探知具は、上記したように壁裏面に設置された配線用ボックスの設置場所を探知するために、ベース部材31のベース部分31aを壁表面に沿わせて移動させるのであるが、マグネット指示体34は二次元的にしか回動しないため、その壁表面に沿わせて移動させる移動線上に配線用ボックスの磁石Mがこないと、マグネット指示体34は回動せず、配線用ボックスの設置場所を正確に探知することができない。
【0006】
そのため、従来の配線用ボックス探知具は、前記移動線上に配線用ボックスの磁石Mがくるまで何度もベース部材31のベース部分31aを壁表面に沿わせて移動させなければならず、配線用ボックスの設置場所を探知するのに手間がかかるという問題点を有していた。
【0007】
そこで、この発明は、上記従来の問題点を解決するものであり、マグネット指示体のような指示部材を三次元的に回動するものとして、壁裏面に設置された配線用ボックスの設置場所を素早く探知することのできる配線用ボックス探知具を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのため、この発明の配線用ボックス探知具は、平面部1aを有するベース部材1と、このベース部 材1に設置された指示部材2とからなり、指示部材2は磁石棒または磁石に引き寄せられる素材からなる棒体4が球体5の中心線上に設けられており、この指示部材2を三次元的に回動するようにしたものとしている。
【0009】
そして、この発明の配線用ボックス探知具は、前記指示部材2を、球体5の中心点を中心として向かい合う球体5表面上の2支点をこの球体5を包囲する円形状のリング体6に軸支し、さらにリング体6の中心点を中心として向かい合うリング体6表面上の2支点をベース部材1に対向するように突設した支持体7、7に軸支したものとすることができる。
【0010】
さらに、この発明の配線用ボックス探知具は、前記棒体4の両端を球体5表面に露出させたものとし、この棒体4の両端に目印を付けたものとすることができる。
【0011】
また、この発明の配線用ボックス探知具は、前記棒体4の両端を球体5表面に露出させないものとし、この棒体4の両端の延長線上の球体5表面に目印を付けたものとすることができる。
【0012】
さらに、この発明の配線用ボックス探知具は、前記指示部材2を、ベース部材1に突設した透明なドーム部材8内にこのドーム部材8の内面に沿うようにして配置したものとすることができる。
【発明の効果】
【0013】
この発明の配線用ボックス探知具は、以上に述べたように構成されているので、指示部材2が三次元的に回動するものとなり、ベース部材1を壁表面に沿わせて移動させれば、その移動させる移動線上に配線用ボックスの磁石Mがこなくても、この磁石Mの方向を指示部材2の棒体4が差し示すので、徐々にその方向にベース部材1を近づけていけば、指示部材2がその方向に回動して、壁表面に対して棒体4が直角になる位置を簡単に見つけることができ、壁裏面に設置された配線用ボックスの設置場所を素早く探知することができるものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明の配線用ボックス探知具の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
この発明の配線用ボックス探知具は、図1〜7に示すように、平面部1aを有するベース部材1と、このベース部材1に設置された指示部材2とからなる。
【0016】
前記ベース部材1は、材質や大きさ等は特に問わないが、合成樹脂等で作成された透明体とするのが、探知している最中に壁表面の状態等が確認できるので好ましく、配線用ボックスの平面形状と略同一形状とした板体するのが、配線用ボックスの設置場所を探知したとき、その配線用ボックスの大きさを予想できるので好ましい。
【0017】
さらに、前記ベース部材1には、必要に応じて、水準器3を設けたものとすることができる。この水準器3は、横長の円筒3aに液泡を発生させた液体を入れものとしており、この液泡が横長の円筒3aの中央に位置するときに水平を示すものとしている。
【0018】
前記指示部材2は、一端をN極とし他端をS極とした磁石棒、または鉄やニッケル等のような磁石に引き寄せられる素材からなる棒体4が球体5の中心線上にその棒体4の両端を球体5表面に露出させるように、または露出させないようにして設けられており、この球体5の中心点を中心として前記棒体4と直交するようにして向かい合う球体5表面上の2支点をこの球体5を包囲する円形状のリング体6に軸支し、さらにリング体6の中心点を中心として向かい合うリング体6表面上の2支点をベース部材1に対向するように突設した支持体7、7に軸支したものとして、三次元的に回動するようにしている。なお、前記棒体4は、図示したものでは球体5を半球5aの二分割体として、これを組み立てるときにその球体5の中心線上に設けたものとしているが、球体5の中心線上に貫通孔を設け、この貫通孔に差し込むなどして、その球体5の中心線上に設けたものとしてもよい。
【0019】
また、前記棒体4の両端を球体5表面に露出させるようにしている場合には、この両端に着色を施すなどして目印を付けたものとし、前記棒体4の両端を球体5表面に露出させないようにしている場合には、この棒体4の両端の延長線上の球体5表面に、着色を施すなどして目印を付けたものとしている。
【0020】
さらに、前記指示部材2は、ベース部材1に突設した透明なドーム部材8内にこのドーム部材8の内面に沿うようにして配置したものとしている。このようにすると、前記指示部材2が外部に露出しないので、汚れによる回動不良を防止することができたり、外部からの衝撃などから保護されるものとなる。
【0021】
なお、前記指示部材2を設置したベース部材1の裏面には、前記支持体7、7の支持板9に設けたポインター10が突出するようにしており、このポインター10の周囲にはクッション部材11が配設されている。したがって、ベース部材1を壁W表面に押し付けると、クッション部材11が収縮してポインター10が壁W表面に当たり、その壁W表面に目印が付けられることになる。
【0022】
また、前記指示部材2の直ぐ上のベース部材1には、貫通孔12が設けられている。したがって、ベース部材1を壁W表面に押し付け、この貫通孔12から鉛筆などの筆記具を差し込めば、その筆記具の先端が壁W表面に当たり、その壁W表面に目印が付けられることになる。
【0023】
さらに、この発明の配線用ボックス探知具は、前記ベース部材1を、例えば図8〜10に示したような適宜の形状として実施することができる。図8に示したものでは、前記ベース部材1を、平面視で外形を略逆L字状としている。このようにすると、前記ベース部材1の略逆L字状の内周辺部1Aに筆記具等を沿わせることにより、罫書き作業が行えるものとなる。さらに、図9に示したものでは、前記ベース部材1を、平面視で外形を縦長の長方形とし、この長方形より小さい長方形を内側にくり抜いた形状としている。このようにすると、前記ベース部材1の内側の長方形状のくり抜き周辺部1Bに筆記具等を沿わせることにより、罫書き作業が行えるものとなる。また、図10に示したものでは、前記ベース部材1を、平面視で外形を縦長の長方形とし、内側にこの長方形より小さい長方形を全体形状として象ったスリット孔1Cを形成したものとしている。このようにすると、前記ベース部材1のスリット孔1Cに筆記具等を沿わせることにより、罫書き作業が行えるものとなる。
【0024】
以上のように構成したこの発明の配線用ボックス探知具は、壁裏面に設置された配線用ボックスの設置場所を探知する場合には、例えば次のようにして行う。
【0025】
先ず、図14に示すような従来の配線用ボックスBが壁Wの裏面に設置されている場合には、図11に示すように、その配線用ボックスBが設置されていると予想される壁Wの表面に、水準器3によりベース部材1の水平を確認しながら、このベース部材1の平面部1aを沿わせて移動させる。
【0026】
すると、指示部材2の棒体4が配線用ボックスBの磁石Mに引き付けられるので、この棒体4が三次元的に回動し、前記棒体4の一端が配線用ボックスBの磁石Mの方向に向く。そこで、この棒体4の一端が向く方向に探知具を移動させ、棒体4が壁Wの表面に対して直角になる位置を見つける。この位置は、図12に示すように、指示部材2の棒体4と前記配線用ボックスBの磁石Mとが丁度合致した位置であるので、これによって壁Wの裏面に設置された配線用ボックスBの設置場所を探知することができる。なお、前記指示部材2の棒体4が一端をN極とし他端をS極とした磁石棒である場合、配線用ボックスBの磁石Mと向かい合う極が同極どうしになったとしても、棒体4は三次元的に回動するので配線用ボックスBの磁石Mと反発する方向にスムーズに回動し、異極どうしとなって引き合い、前記棒体4の一端が配線用ボックスBの磁石Mの方向に向くことになる。
【0027】
そして、ベース部材1を壁W表面に押し付けると、クッション部材11が収縮してポインター10が壁W表面に当たるので、その配線用ボックスBの設置場所に目印が付けられることになる。また、ベース部材1を壁W表面に押し付け、貫通孔12から鉛筆などの筆記具を差し込めば、その筆記具の先端が壁W表面に当たり、その配線用ボックスBの設置場所に目印が付けられることになる。
【0028】
なお、前記棒体4の両端に着色を施すなどして目印を付けたものとしたり、前記棒体4の両端の延長線上の球体5表面に着色を施すなどして目印を付けたものとした場合には、棒体4が壁Wの表面に対して直角になると、この目印がベース部材1の真正面を向くので、その直角になったことの確認が容易にできるものとなる。
【0029】
以上に述べたようにこの発明の配線用ボックス探知具は、ベース部材1を壁W表面に沿わせて移動させれば、その移動させる移動線上に配線用ボックスBの磁石Mがこなくても、この磁石Mの方向を指示部材2の棒体4が差し示すので、徐々にその方向にベース部材1を近づけていけば、壁W裏面に設置された配線用ボックスBの設置場所を素早く探知することができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の配線用ボックス探知具を正面側から見た斜視図である。
【図2】この発明の配線用ボックス探知具を背面側から見た斜視図である。
【図3】この発明の配線用ボックス探知具の側面図である。
【図4】この発明の配線用ボックス探知具の正面図である。
【図5】この発明の配線用ボックス探知具の図4中のA−A線による断面図である。
【図6】この発明の配線用ボックス探知具の分解斜視図である。
【図7】この発明の配線用ボックス探知具の指示部材の斜視図である。
【図8】この発明の配線用ボックス探知具の他の実施形態を示す正面図である。
【図9】この発明の配線用ボックス探知具のさらに他の実施形態を示す正面図である。
【図10】この発明の配線用ボックス探知具のさらに他の実施形態を示す正面図である。
【図11】この発明の配線用ボックス探知具を用いて壁裏面に設置された配線用ボックスの設置場所を探知する状態を示す説明図である。
【図12】この発明の配線用ボックス探知具の指示部材の棒体と配線用ボックスの磁石とが丁度合致した状態を示す断面図である。
【図13】従来の配線用ボックスの一例を示す斜視図である。
【図14】従来の配線用ボックスの他の例を示す分解斜視図である。
【図15】図11に示す配線用ボックスに取り付けられている被探知部材の斜視図である。
【図16】従来の配線用ボックス探知具の一例を示す斜視図である。
【図17】図13に示す従来の配線用ボックス探知具の一部破断側面図である。
【図18】図13に示す従来の配線用ボックス探知具の一部断面分解図である。
【符号の説明】
【0031】
1 ベース部材
1a 平面部
2 指示部材
4 棒体
5 球体
6 リング体
7 支持体
8 ドーム体

【出願人】 【識別番号】397016448
【氏名又は名称】ジェフコム株式会社
【出願日】 平成18年8月22日(2006.8.22)
【代理人】 【識別番号】100072213
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 一義

【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士

【識別番号】100129975
【弁理士】
【氏名又は名称】上野 康成


【公開番号】 特開2008−51539(P2008−51539A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−225443(P2006−225443)