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【発明の名称】 赤外線式電力供給スイッチ
【発明者】 【氏名】岡本 一隆

【氏名】早川 昇

【氏名】上坂 博二

【要約】 【課題】人体からの赤外線を検知して離れた位置にある電気機器への電力供給を自動的に制御できると共に、使用者の意思や要求に応えて電気機器に合わせたより的確な電力供給の制御を達成する赤外線式電力供給スイッチを提供すること。

【構成】商用電源によって機能する電気機器と商用電源との間に接続されて電気機器への電力供給の制御を行なう親機1bと、この親機1bに対して少なくとも近赤外線による制御信号を送信して親機による電力の供給を制御する子機1aとからなり、子機1aには少なくとも親機1bによる電力供給状態と電力非供給状態を強制的に切り換えるための制御信号を出力するための入力スイッチ8a,8bを備え、かつ人体Hからの赤外線を検知して親機1bを電力供給状態に切り換えるための人体検知器5を親機1bまたは子機1aに備えてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源によって機能する電気機器と商用電源との間に接続されて電気機器への電力供給の制御を行なう親機と、この親機に対して少なくとも近赤外線による制御信号を送信して親機による電力の供給を制御する子機とからなり、子機には少なくとも親機による電力供給状態と電力非供給状態を強制的に切り換えるための制御信号を出力するための入力スイッチを備え、かつ人体からの赤外線を検知して親機を電力供給状態に切り換えるための人体検知器を親機または子機に備えてなることを特徴とする赤外線式電力供給スイッチ。
【請求項2】
前記親機が電力供給状態を所定の時間維持するためのタイマーを親機または子機に備えてなる請求項1に記載の赤外線式電力供給スイッチ。
【請求項3】
前記親機または子機に入力スイッチとして、親機を所定の時間だけ電力非供給状態にした後に、親機を前記人体検知器の赤外線検知により電力供給状態に切換え可能とする待ち受け状態にするセンサモードスイッチを備えてなる請求項1または2に記載の赤外線式電力供給スイッチ。
【請求項4】
前記親機または子機に入力スイッチとして、親機を所定の時間だけ電力供給状態にした後に、親機を一旦電力非供給状態にし、かつ、親機を前記人体検知器の赤外線検知により電力供給状態に切換え可能とする待ち受け状態にするセンサモードスイッチを備えてなる請求項1または2に記載の赤外線式電力供給スイッチ。
【請求項5】
前記親機または子機に周囲照度検知部を設けて、しきい値となる照度以下の環境下で人体検知器が人の動きを検知したときのみ電力供給状態に切換える制御を行なわさせる周囲照度監視設定用の入力スイッチを子機に備えてなる請求項1〜4の何れかに記載の赤外線式電力供給スイッチ。
【請求項6】
前記親機または子機に周囲照度検知部を設けて、しきい値となる照度以上の環境下で人体検知器が人の動きを検知したときのみ電力供給状態に切換える制御を行なわさせる周囲照度監視設定用の入力スイッチを子機に備えてなる請求項1〜5の何れかに記載の赤外線式電力供給スイッチ。
【請求項7】
前記親機に供給させる電力の大きさを設定する電力設定用の入力スイッチを子機に備えてなる請求項1〜6の何れかに記載の赤外線式電力供給スイッチ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外線式電力供給スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、人体を検知するための装置として焦電型の赤外線検出器などを用いて人体を非接触で検知する装置は、例えば店頭に取り付けて客が来た時にチャイムや音楽を流す来客センサや、人が近づくと照明を照らす自動照明や、警報器を作動させる侵入警報システムなどの自動制御システムに幅広く使用されている。つまり、幅広く使用されている赤外線による人体の検知装置のほとんどは、人体検知による制御対象の機器が決まっていた。
【0003】
この問題を解消するために、本出願人は人体から放射される赤外線を検知して所定の近赤外線の信号を発信する子機と、この近赤外線の信号を受信したことを合図に対象となる電気機器への電力供給を制御する親機とからなる赤外線による人体の検知装置(「赤外線人体検知装置」:特願平9−193147号)を出願している。この発明によれば、子機を人体検知に最適な位置に配置することにより、使用者は何らかの操作を一切することなく、離れた位置にある電気器具への電力供給を自動的に行なうことができて有用である。また、配線工事を必要としないので、取り付けが容易であるだけでなく、見栄えの良い設置を可能としていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の赤外線による人体の検知装置では、制御対象となる電気機器に合わせた的確な自動制御を行うことができないという課題もあった。例えば、電気機器として照明器具を制御する場合、人体から放射される赤外線を検知して自動的に照明器具を点灯できる反面、ある程度の照度がある場合のように使用者にとっては照明器具を点灯したくない時にも人の動きを検知すると照明器具を点灯してしまうという場合もあった。
【0005】
また、上述した赤外線による人体の検知装置では、人体検知のない状態が続くと自動的に照明器具を消灯して省エネを達成できる反面、使用者の動きが静止した状態では一定時間後には不本意にも照明器具が消灯することもあった。
【0006】
本発明はこのような実情に鑑みてなされ、人体からの赤外線を検知して離れた位置にある電気機器への電力供給を自動的に制御できると共に、使用者の意思や要求に応えて電気機器に合わせたより的確な電力供給の制御を達成する赤外線式電力供給スイッチを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明の赤外線式電力供給スイッチは、商用電源によって機能する電気機器と商用電源との間に接続されて電気機器への電力供給の制御を行なう親機と、この親機に対して少なくとも近赤外線による制御信号を送信して親機による電力の供給を制御する子機とからなり、子機には少なくとも親機による電力供給状態と電力非供給状態を強制的に切り換えるための制御信号を出力するための入力スイッチを備え、かつ人体からの赤外線を検知して親機を電力供給状態に切り換えるための人体検知器を親機または子機に備えてなることを特徴としている。
【0008】
したがって、赤外線式電力供給スイッチは、特別な配線工事を行わなくても、人体を検知して電気機器に対する電力供給を自動的に制御できるだけでなく、子機に設けられた入力スイッチを操作することにより、使用者の意思や要求に合わせた強制的な電力供給の制御を行うことができる。つまり、少なくとも親機による電力供給状態と電力非供給状態を強制的に切り換えることにより、使用者が電気機器を動作させたくないときには人体からの赤外線を検知しても電気機器を動作させないでいることも、使用者が電気機器を動作させ続けたい場合にはそうすることも可能となる。
【0009】
なお、人体検知器を親機に設けた場合には、使用者は子機を持って人体検知器による人体の検知範囲外から入力スイッチを操作して電力非供給状態に切り換えることにより、すかさず再度人体検知を行って電力供給状態に切り替わることがなくなる。また、人体検知器を子機に設けた場合には、子機を人体検知に最適な位置に取り付けることにより、人体を確実に検知できて的確な電気機器の制御を行うことができる。
【0010】
前記赤外線式電力供給スイッチによって電力を供給する電気機器は、例えば扇風機やヒータなどの空調機器を接続することにより、暑いときや寒いときに手を振ったり、寝苦しいときの寝返りなどを検知して、空調機器を動作させることができる。電気機器としてステレオ等を接続すると、入室時や起床時の自動起動も可能となる。
【0011】
また、前記親機が電力供給状態を所定の時間維持するためのタイマーを親機または子機に備えてなる場合には、使用者はタイマーの設定を行うことにより、人体検知に伴う電力供給動作の時間を設定することができる。つまり、電気機器として換気扇などを接続したときには、これを自動起動すると共にタイマー運転するなどの制御が可能となる。
【0012】
なお、人体検知によって電力供給状態になったときに、タイマーを動作させることなく電力供給状態を維持しつづけるように設定した場合には、入室時に必ず動作させて、その後電力を供給しつづけるような照明器具や冷暖房器具などの電気機器を接続する場合に有用である。すなわち、使用者は入室時にこれらの電気機器を動作させるための操作部を探す必要がなくなるので、特にホテルなどの使用者が慣れない環境において有用である。
【0013】
加えて、前記親機または子機に入力スイッチとして、親機を所定の時間だけ電力非供給状態にした後に、親機を前記人体検知器の赤外線検知により電力供給状態に切換え可能とする待ち受け状態にするセンサモードスイッチを備えた場合には、強制的に親機による電力供給を遠隔操作によって停止させることができるだけでなく、スイッチを押した後の所定の時間だけ人体検知による電力供給状態への切換えを抑制できるので電気機器への電力供給を停止してその場を離れた場合に、その動作を検知して再度電気機器への電力供給を開始するといった事態を防ぐことができる。
【0014】
一方、前記親機または子機に入力スイッチとして、親機を所定の時間だけ電力供給状態にした後に、親機を一旦電力非供給状態にし、かつ、親機を前記人体検知器の赤外線検知により電力供給状態に切換え可能とする待ち受け状態にするセンサモードスイッチを備えてなる場合には、強制的に親機による電力供給を遠隔操作によって開始することができるだけでなく、前記所定の時間だけ電気機器の動作を可能とする。
【0015】
すなわち、電気機器が照明器具であればスイッチを待ち受け状態を迎えるように切り換えて、その場を離れる場合にも所定の時間だけ点灯するから直ぐに暗闇になることも、長時間の間むやみに照明が点灯されることもなくなる。他の電気機器では前記所定の時間だけ動作確認を行なうことも可能となる。すなわちステレオの場合には前記所定の時間の間に音量やチャンネルの設定を確認することができる。
【0016】
さらに、前記親機または子機に周囲照度検知部を設けて、しきい値となる照度以下の環境下で人体検知器が人の動きを検知したときのみ電力供給状態に切換える制御を行なわさせる周囲照度監視設定用の入力スイッチを子機に備えてなる場合には、これに接続される電気機器の動作する環境を設定できる。すなわち、照明器具のように明るい環境下では動作しても無駄になる電気機器を動作させる場合には、無駄な電力消費を防ぐことができる。また、非常ブザーを接続して玄関に設置すれば夜間の侵入者警報も可能となる。
【0017】
同様に、前記親機または子機に周囲照度検知部を設けて、しきい値となる照度以上の環境下で人体検知器が人の動きを検知したときのみ電力供給状態に切換える制御を行なわさせる周囲照度監視設定用の入力スイッチを子機に備えてなる場合には、例えば、起床中のみに電気機器を自動的に動作させることが可能である。すなわち、睡眠中の寝返りなどの人の動きによって照明器具が点灯したり、ステレオが作動するなどの不都合が生じることがない。
【0018】
前記親機に供給させる電力の大きさを設定する電力設定用の入力スイッチを子機に備えてなる場合には、例えば扇風機などの電気機器に電力を削減して供給することができ、遠隔操作で微風の設定を可能とすると共に省エネを達成する。また、照明器具を接続する場合には減光できるので、寝室などで使用する場合に、就寝後に用を足すために移動したことを検知して目を眩ませるほどの光を照らして不快を感じることがないように設定することが可能である。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明の赤外線式電力供給スイッチによれば、特別な配線工事を行わなくても、人体を検知して電気機器に対する電力供給を自動的に制御できるだけでなく、子機に設けられた入力スイッチを操作することにより、使用者の意思や要求に合わせた強制的な電力供給の制御を行うことができる。また、親機が電力供給状態を所定の時間維持するためのタイマーを親機または子機に備えてなる場合には、使用者はタイマーの設定を行うことにより、人体検知に伴う電力供給動作の時間を設定することができる。つまり、電気機器として換気扇などを接続したときには、これを自動起動すると共にタイマー運転するなどの制御が可能となる。
【0020】
なお、人体検知によって電力供給状態になったときに、タイマーを動作させることなく電力供給状態を維持しつづけるように設定した場合には、入室時に必ず動作させて、その後電力を供給しつづけるような照明器具や冷暖房器具などの電気機器を接続する場合に有用である。すなわち、使用者は入室時にこれらの電気機器を動作させるための操作部を探す必要がなくなるので、特にホテルなどの使用者が慣れない環境において有用である。
【0021】
加えて、前記親機または子機に入力スイッチとして、親機を所定の時間だけ電力非供給状態にした後に、親機を前記人体検知器の赤外線検知により電力供給状態に切換え可能とする待ち受け状態にするセンサモードスイッチを備えた場合には、強制的に親機による電力供給を遠隔操作によって停止させることができるだけでなく、スイッチを押した後の所定の時間だけ人体検知による電力供給状態への切換えを抑制できるので電気機器への電力供給を停止してその場を離れた場合に、その動作を検知して再度電気機器への電力供給を開始するといった事態を防ぐことができる。
【0022】
一方、前記親機または子機に入力スイッチとして、親機を所定の時間だけ電力供給状態にした後に、親機を一旦電力非供給状態にし、かつ、親機を前記人体検知器の赤外線検知により電力供給状態に切換え可能とする待ち受け状態にするセンサモードスイッチを備えてなる場合には、強制的に親機による電力供給を遠隔操作によって開始することができるだけでなく、前記所定の時間だけ電気機器の動作を可能とする。
【0023】
すなわち、電気機器が照明器具であればスイッチを待ち受け状態を迎えるように切り換えて、その場を離れる場合にも所定の時間だけ点灯するから直ぐに暗闇になることも、長時間の間むやみに照明が点灯されることもなくなる。他の電気機器では前記所定の時間だけ動作確認を行なうこおも可能となる。すなわちステレオの場合には前記所定の時間の間に音量やチャンネルの設定を確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1,2は本発明の第1実施例を示している。図1,2において、1は人体Hが放射する波長約10μmの赤外線hνを検知し、例えば天井取付用照明器具などの電気機器に供給する電源を制御する赤外線式電力供給スイッチであり、子機1aと親機1bとからなっている。本例では、電気機器の一例として照明器具を用いる例を開示しており、親機1bの形状を天井に予め用意された端子としての照明取付用コネクタ(一般に、引掛シーリングまたはローゼットと呼ばれる)に取り付けられるようにしているが、これを通常のコンセントプラグの形状にして、天井取付用ではない照明器具やその他のあらゆる種類の電気機器を制御できるようにしてもよいことは言うまでもない。
【0025】
図2にブロック図にして示すように、前記子機1aは人体Hが発する赤外線hνをフレネルレンズ2aを介して入射してこれを検知するパイロセンサ2と、このパイロセンサ2からの出力信号の例えば周波数0.5〜5Hzの信号だけを通すバンドパスフィルタ2fと、フィルタ2fを通った信号を増幅する増幅器3と、増幅された出力信号をしきい値S1 と比較して人体検知パルスP1 を出力するコンパレータ4とからなる人体検知器5を有している。なお、前記バンドパスフィルタ2fによりカットされる周波数は風の流れによる緩慢な温度の変化ノイズの影響を受けないようにするために適宜の値を選択できることはいうまでもない。
【0026】
また、子機1aは前記人体検知器5による赤外線hνの検知状態をモニタするための発光ダイオード5aと、人体検知器5からの人体検知パルスP1 を受けて赤外線式電力供給スイッチ1の動作モードに合わせた適宜の処理を行なうと共に、親機1bの電力供給を制御するために送信する制御信号を生成する近赤外リモコン制御部6と、この制御信号を増幅する増幅器7と、増幅された制御信号を波長約0.7〜1.3μmの近赤外線hν’にして放射する近赤外線の発光ダイオードLと、前記制御信号の出力状況をモニタするための可視光発光ダイオードL’と、前記近赤外リモコン制御部6に各種の命令を入力するための入力スイッチ8と、周囲の明るさを検出するための光センサ(周囲照度検知部の一例であり、例えば硫化カドミウムセルCdSやSiホトセル等)11と、前記人体検知パル
スP1 の生成に伴って一定期間のパルスP2 を発生するタイマー回路13とを有する。
【0027】
前記近赤外リモコン制御部6は、親機1bに送信する制御命令の送信コードを記憶する送信コード記憶部6aと変調用基本波を生成する発振回路6bとを有しており、前記近赤外線hν’の制御信号を生成するのみならず、赤外線式電力供給スイッチ1の動作モードに応じて各種入力パルスP1 ,P2 および光センサ11による周囲照度の検出信号による子機1aの制御も行っている。
【0028】
例えば、本例の近赤外リモコン制御部6は、周囲照度が50ルクス以上ある状態では前記パルスP1 ,P2 の入力があったとしても、親機1bを電力供給状態に切り換える制御信号を送信しないようにすることにより、周囲照度が十分あるにもかかわらず人体検知のたびに照明器具が点灯するような事態を防いでいる。しかしながら、本発明は周囲照度による制御を行うことを限定するものではなく、この機能を省略してもよい。
【0029】
なお、本例では前記光センサ11の部分に遮光シール11aを貼着している。したがって、この遮光シール11aを貼着した状態では、前記周囲照度に関係なく、人体検知のたびに照明器具が点灯するようにしている。このようにすることにより、使用者が前述の周囲照度による制御を行いたい場合には、遮光シール11aを剥がすことができるようにしている。この遮光シール11aに代えて、遮光板による開閉自在の窓を形成してもよいことは言うまでもない。
【0030】
また、本発明は周囲照度が明るいときの電力供給状態への切り換えを抑制することに限定するものではなく、逆に周囲照度が特定のしきい値以下の環境では電力供給状態への切換えを抑制したり、減衰した電力供給を可能としてもよい。この場合は、深夜における不本意な照明器具の点灯や目を眩ませるほどの照明の点灯を避けることも可能となる。
【0031】
さらに、上述の周囲照度による制御は組み合わせて設定できるように構成してもよい。そして、周囲照度のしきい値は数十ルクスから数百ルクスの範囲で調節可能としてもよい。すなわち、例えば、前記人体検知部5が人体を検知したときに、周囲照度が10ルクス以下の暗闇のときは減衰した電力の供給を行い、10ルクス〜50ルクスのときは通常の電力供給状態への切換えを行い、50ルクス以上になると電力供給状態への切換えを行わないように設定することにより、暗闇に慣れた目に強烈な光を浴びせて目を眩ませることも、昼間の不要な照明器具の点灯も避けることができる。
【0032】
加えて、本例では、人体検知器5を子機1aに設けているので、動作モードによっては人体検知器5による人体検知パルスP1 を無視して近赤外線hν’の発生を行わないようにするなどの制御を近赤外リモコン制御部6側で行なうことができる。加えて、タイマー回路13を用いた電力供給状態の維持も近赤外リモコン制御部6によって行うことが可能である。
【0033】
前記タイマー回路13は例えばワンショットマルチバイブレータであり、出力されるパルスP2 の幅は本例では、例えば10分に設定している。したがって、前記近赤外リモコン制御部6はタイマー回路13の出力パルスP2 を用いることにより前記人体検知器5による人体検知パルスP1 を受けてから10分間は親機1bを電力供給状態に保つことができる。そして、人の動きを検知しない状態が10分続いたときに親機1bを電力非供給状態にすることができる。なお、タイマー回路13の設定時間は10分に限られるものではないことはいうまでもなく、これを使用者によって変更可能にしてもよい。
【0034】
なお、本例では発光ダイオードLが子機1aの上面に取り付けられた例を開示しているが、本発明は発光ダイオードLの取付け位置を限定するものではない。例えば、子機1aの前面や側面に設けて、子機1aを壁面に取り付けた状態で近赤外線hν’が親機1bに届きやすくすることも可能である。また、子機1aの全面に設けて、子機1aをどんな状況で放置しても近赤外線hν’がより確実に親機1bに届くようにすることも可能である。
【0035】
また、上述の例では人体検知器5を子機1aに設けた例を開示しており、このように構成することにより子機1aの設置位置(すなわち、リモコンホルダー1hの取り付け位置)を変えることで、人体検知器5による人の検知をより的確に行えるようにすることができるが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、前記人体検知器5を親機1b側に設けることも可能である。
【0036】
同様に、本例では光センサ11を子機1a側に設けることにより、子機1aを例えば窓際におくことで、太陽光の光量による電気機器への電力供給を制御できる利点があるが、この光センサ11を親機1b側に設けることにより、子機1aを置く位置に関係なく室内の照度を検知できるようにすることが可能である。したがって、本発明は周囲照度検知部11(光センサ)を取付ける位置を限定するものではない。
【0037】
一方、親機1bは前記発光ダイオードLから送信される近赤外線hν’を受光する近赤外線受光素子10と、この近赤外線受光素子10によって受光した近赤外線から制御信号を解読して親機1bを制御する制御回路12と、商用電源Tに接続される電源入力部14と、この電源入力部14に接続されてこれを整流する整流回路15aおよび安定した直流電力を供給する安定化電源回路15bからなる直流電源回路15と、子機1aからの制御信号によって電源入力部14から入力された電力の供給状態/非供給状態を切換える出力電力制御部16と、この出力電力制御部16から電気機器に対して電力を供給するための電源出力部17とを有している。
【0038】
図1に示すように、前記入力スイッチ8は例えば、電源投入スイッチ8a、電源切断スイッチ8b、センサモードスイッチ8cを有している。電源投入スイッチ8aは、前記人体検知器5による人体検知がなくても親機1bによる電力の供給を強制的に行なうためのスイッチである。
【0039】
したがって、使用者は電源投入スイッチ8aを押すことにより、赤外線式電力供給スイッチ1をマニュアルモードに切り換えることができ、人体検知器5による人体検知がなくても親機1bを電力供給状態に保つことができ、照明器具への電力の供給を連続して行うことができる。ゆえに、在室中に照明が消灯してしまうことをなくすことができる。
【0040】
一方、電源切断スイッチ8bは電力の供給を停止するためのスイッチであり、電源投入スイッチ8aによって電力が供給されている状態、または、センサモードスイッチ8cが機能(待機状態を含む)している状態において、電源切断スイッチ8bを押した時点で電気機器への電力供給を停止する。そして、使用者はこの電源切断スイッチ8bを操作することにより、赤外線式電力供給スイッチ1をマニュアルモードに切り換えることができる。
【0041】
次に、センサモードスイッチ8cは人体検知器5による人体検知によって自動的に電力供給状態に切り換えられるセンサモードに切り換えるための入力スイッチである。これは、前記電源投入スイッチ8aまたは電源切断スイッチ8bを押すことによって赤外線式電力供給スイッチ1がマニュアルモードになっており、強制的な電力供給状態または電力非供給状態に切り替えられているときに、人体検知器5(人体センサ)による電力供給の自動制御を行いたいときに用いるものである。
【0042】
前記センサモードスイッチ8cを操作すると、まず、前記子機1aは例えば15秒程度の短い所定の時間だけ、人体検知器5による人体検知を無視して親機1bを強制的に電力供給状態にするように近赤外線hν’による制御信号を出力する。そして、その後、前記子機1aは親機1bを一旦電力非供給状態にする制御信号を出力し、前記人体検知器5の人体検知パルスP1 を待ち受ける待ち受け状態とするセンサモードへの切換えを行なうように動作する。
【0043】
つまり、使用者は前記センサモードスイッチ8cを操作することにより、赤外線式電力供給スイッチ1を人体検知器の赤外線検知により電力供給状態に切換え可能とする待ち受け状態(センサモード)に切り換えることができると共に、所定の短い時間だけ電力を供給できるので、夜間に照明器具をセンサモードにして退室するときなどには、スイッチの操作直後に暗闇になって困ることがなくなると共に、短い時間で電力供給を停止できるので、電力の無駄遣いを防止できる。そして、再び入室したときには自動的に照明器具を点灯させることが可能となる。また、電気機器としてステレオ等の機器を接続した場合には、前記所定時間の間に音量やチャンネルの設定などの動作確認を行うことができる。
【0044】
なお、前記センサモードスイッチ8cは、その操作に伴って、前記近赤外リモコン制御部6が前記短い所定の時間(例えば15秒)だけ親機1bを強制的に電力非供給状態にした後に、センサモードへの切換えを行なうように動作するものであってもよい。この場合には、親機1bによる電力供給を遠隔操作によって強制的に停止させることができるだけでなく、スイッチを押した後に所定の時間だけ人体検知器5による電力供給状態への切換えを抑制できるので、電気機器への電力供給を停止してその場を離れた場合に、その動作を検知して再び電気機器への電力供給を開始するといった事態を防ぐことができる。
【0045】
また、前記センサモードスイッチ8cを押すたびに、短い所定の時間の電力供給状態または電力非供給状態の切換えを繰り返すようにしてもよい。すなわち、前記センサモードスイッチ8cを1回押すことにより、所定時間(15秒)の電力供給状態を得ることができ、この電力供給状態の間にもう一度センサモードスイッチ8cを押すことにより、前記所定時間の電力非供給状態を得ることができるようにしてもよい。この場合、使用者は所定時間を待たなくても親機1bによる電力供給を停止させることができ、それだけ使い勝手が向上する。
【0046】
なお、前記人体検知の信号を無視して親機1bによる電力供給状態または電力非供給状態を保つことができる一定時間の例として挙げた15秒は単なる一例であり、本発明を限定するものではない。すなわち、電気機器の動作確認をすると共に、人体検知器5の人体検知領域外に出るまでに必要とする道理にかなった適宜の短い時間を設定することができる。これは、接続される電気機器によって異なるものであり、照明器具の場合は数秒から数十秒程度で十分である。
【0047】
さらに、前記センサモードスイッチ8cを隠しスイッチにしてもよい。すなわち、宿泊施設の利用客など使用者が照明器具の電源スイッチの位置を熟知していないような環境において、部屋の掃除を行ったハウスキーパーが最後に隠しスイッチのセンサモードスイッチ8cを操作して退室することにより、利用客の入室と共に部屋の照明器具を点灯させるように設定できるようにすることも可能である。また、この際の人体検知による電力供給状態を維持するタイマーは例えば16時間に設定するとか、タイマーを動作させることなく、電力供給状態を維持するように設定すれば、利用客の意思に反して自動的に消灯するといった不具合が生じることがない。
【0048】
図3は、上述した赤外線式電力供給スイッチ1を用いて照明器具に電力を供給する例を示す図である。図3に示すように、通常天井に形成されている照明取付用コネクタに対して前記親機1bを介して照明器具Rを接続することにより、この照明器具Rを遠隔操作することができる。
【0049】
前記リモコンホルダー1hは部屋の入口側の壁面に取り付けられており、前記子機1aはこのリモコンホルダー1hに載置した状態で、子機1aに設けた人体検知器5が利用者Hの動きによって生じる赤外線強度の変化を確実に検知できるようにしている。そして、この赤外線式電力供給スイッチ1をセンサモードに設定することにより、利用者Hの入室に伴って照明器具Rを点灯することができる。
【0050】
また、使用者Hが望む場合には、前記子機1aを手に持って前記電源投入スイッチ8aや、電源切断スイッチ8bを操作することにより照明器具Rを遠隔操作で制御することも可能である。そして、前記電源投入スイッチ8aを操作した場合には、人体検知器5による人体検知の有無に関係なく電力供給状態を保つことができるので、在室している間中体を動かしていなくても照明器具Rを点灯させることができる。同様に、電源切断スイッチ8bを操作することにより、在室していても照明器具Rを消灯することができるので就寝時に有用である。
【0051】
そして、部屋を退室するときは、前記センサモードスイッチ8cを操作し、子機1aをリモコンホルダー1hに掛けて部屋を退室することにより、次に入室したときには再び自動的に照明器具Rを点灯させることができる。さらに、本例の赤外線式電力供給スイッチ1はタイマー回路13を有しているので、人体検知によって点灯される照明器具Rの点灯時間を設定可能とする。
【0052】
たとえば、タイマー回路13による設定時間を30分とした場合には、在室中の利用者Hが30分間動作しないことがない限り、照明器具Rが在室中に消灯することがなく、就寝時のように長時間動作しないときのみ照明器具Rを消灯させることも可能である。すなわち、タイマー回路13を設けることにより、利用者Hが照明器具Rの操作を一切行わなくてもよいように設定することも可能である。
【0053】
以上のように、前記子機1aに電源投入スイッチ8a,電源切断スイッチ8b,センサモードスイッチ8cを設けることにより、使用者の要求に合わせた照明器具R(電気機器)の制御を行なうことができる。
【0054】
すなわち、前記第1実施例では、天井に設置された照明器具Rと電源Tを供給する天井シーリング(端子)との間に取り付けた受信機としての親機1bと、この受信機1bへ点灯または消灯命令を送る送信機としての子機(リモコン)1aとから構成し、リモコン1aには自動で人体を検出して照明を自動点灯させる赤外線センサとしてのパイロセンサ2と他の制御用ボタン類を設けているので、自動または手動での照明器具Rの制御が可能である。
【0055】
ところで、天井に設置される照明器具は、前記タイプの照明器具R以外に、以下に示すようにさまざまなタイプのものがある。
【0056】
(1)天井シーリングに対応せず、配線には電気工事を伴うもの。
(2)天井直付けタイプであり、形状が大きくて、受信機としての親機が照明器具に隠れてしまうもの。
(3)照明器具が重くて天井シーリングの許容重量を超えるもの。
(4)インバーター等の照明器具であって、照明自体のあかりが受信機としての親機に入射し、このリモコンの通信感度に支障をきたすもの。
【0057】
本発明は、これらのタイプの照明器具にも対応すべく以下の構成を採用している。
【0058】
すなわち、図4〜図7は、受信機としての親機1bを壁面等に設置したアウトレットボックスに内蔵した本発明の第2実施例を示す。なお、図4〜図7において、図1〜図3で示した符号と同一のものは、同一または相当物である。この実施例が上記第1実施例と異なる点は、受信機である親機1bの構成と、この親機1bの設置場所である。
【0059】
図4〜図7において、30は、天井面31に設置されている照明器具R’用のスイッチ部で、このスイッチ部30はスイッチパネル32とスイッチボックス33とよりなり、壁Wに設けた開口34に設置されている。ここで、照明器具R’は、上記第1実施例で用いた照明器具Rであっても、前記(1)〜(4)に示したタイプの照明器具でもよい。35a,35bは電源Tからの電源コードである。
【0060】
受信機としての親機1bは、送信機としての子機(リモコン)1aから送られる点灯または消灯命令を受信する。この親機1bは、専用のアウトレットボックス37に内蔵されている。38は受信パネルである。
【0061】
前記親機1bは、近赤外線受光素子10と、この近赤外線受光素子10によって受光した近赤外線から制御信号を解読して受信機36を制御する信号制御回路12と、子機1aからの制御信号によって電源入力部14から入力された電力の供給状態/非供給状態を切換える出力電力制御部16と、商用電源Tに接続される電源コード35a,35bとから主としてなる。39は、出力電力制御部16のスイッチである。
【0062】
而して、既設のスイッチ部30を取り外し、その代わりに親機1bを壁Wに取り付けるとともに、所定の配線を行う。よって、子機1aのセンサモードスイッチ8cを操作して予めセンサモードに切り換えておいた状態では、人が部屋に入ると子機1aから送られる点灯命令により、親機1bのスイッチ39がオン状態(図5参照)になり照明器具R’を遠隔操作することができる。
【0063】
このように、スイッチ部30の壁取り付け位置に親機1bを後付けするだけで、暗い部屋でスイッチ部30を探さなくても照明器具R’を遠隔操作することができる。
【0064】
なお、図4においては、前記信号制御回路12の駆動源の図示を省略したが、その駆動源として、例えば図8に示すように構成した電源回路40を挙げることができる。すなわち、親機1bに前記信号制御回路12を駆動するための電源回路40を設け、更に、この電源回路40に充電用の補助バッテリー41を設けてもよい。
【0065】
図9〜11は本発明の第3実施例を示している。図9,10において、図1〜8と同じ符号を付した部材は同一または同等の部材であるから、その詳細な説明を省略する。
【0066】
本例では、親機1bは近赤外線受光素子10と、光センサ11と、前記近赤外線受光素子10によって受光した近赤外線から制御信号を解読して人体検知パルスP1 を発生したり光センサ11に接続されて周囲の照度を測定すると共に親機1bを制御する制御回路12とを有している。つまり、本例では光センサ11を親機1b側に設けることにより、子機1aを置く位置に関係なく室内の照度を検知することができる。
【0067】
また、前記親機1bは前記制御回路12からの指令に従って一定期間のパルスP2 を発生するタイマー回路13と、商用電源に接続される電源入力部14と、この電源入力部14に接続されてこれを整流する整流回路15aおよび安定した直流電力を供給する安定化電源回路15bからなる直流電源回路15と、前記パルスP1 ,P2 によって電源入力部14から入力された電力の供給状態/非供給状態を切換えたり供給電力の調整を行なう出力電力制御部16と、この出力電力制御部16から電気機器に対して電力を供給するための出力コンセント17とを有している。
【0068】
前記タイマー回路13は例えばワンショットマルチバイブレータであり、出力されるパルスP2 の幅は例えば、数秒〜数十分に設定できるようにしている。なお、本例のタイマー回路13の設定時間は後述する子機1aに設けた入力スイッチ8e1 によって設定可能であるが、親機1bにおいて設定できるようにしてもよく、例えば、可変抵抗による設定や別途の押しボタンなどの入力スイッチによって設定することが考えられる。また、タイマー回路13の設定時間を固定しておいてもよい。さらには、タイマー回路13を省略するなど適宜に仕様を変更することができる。
【0069】
図9に示すように、本例の入力スイッチ8は例えば、電源投入スイッチ8a、電源切断スイッチ8b、センサモードスイッチ8c、電力設定スイッチ8d、タイマー設定スイッチ8e、周囲照度監視設定スイッチ8fを有している。電源投入スイッチ8aは、前記人体検知器5による人体検知がなくても親機1bによる電力の供給を強制的に行なうためのスイッチであり、電源切断スイッチ8bまたは後述の就寝設定スイッチ8f3 を押さないかぎり、電力を供給し続けるためのものである。
【0070】
したがって、使用者は電源投入スイッチ8aを押すことにより、赤外線式電力供給スイッチ1をマニュアルモードに切り換えることができ、人体検知器5による人体検知がなくても親機1bの信号制御回路12に電力供給信号P1 を出力させ続けることができ、電気機器への電力の供給を連続して行うことができる。ゆえに、電気機器として例えば扇風機を接続している場合にこの電源投入スイッチ8aを押すことにより、扇風機を動作させるために絶えず体を動かす必要がなくなる。また、照明器具を接続した場合は、在室中に照明が消灯してしまうことがないようにすることができる。
【0071】
一方、電源切断スイッチ8bは電力の供給を停止するためのスイッチであり、電源投入スイッチ8aによって電力が供給されている状態、または、センサモードスイッチ8cが機能(待機状態を含む)している状態において、電源切断スイッチ8bを押した時点で電気機器への電力供給を停止する。
【0072】
次に、センサモードスイッチ8cは人体検知器5による人体検知によって自動的に電力供給状態に切り換えられるセンサモードに切り換えるための入力スイッチである。これは、前記電源投入スイッチ8aを押すことによってマニュアルモードにして強制的に電力供給状態に切り替えられた状態または電源切断スイッチ8bによって電力非供給状態になっているときに、センサによる電力供給の自動制御を行いたいときに用いるものである。
【0073】
ここで、センサモードスイッチ8cが押された場合には一定時間(たとえば10秒程度)だけ人体検知の信号を無視する不感時間を設けている。したがって、使用者はこのスイッチを待ち受け状態を迎える(センサモードに切り換える)ために押す動作そのものを検知して電力供給を開始するといった不具合を防ぐことができる。あるいは別の構成としてはセンサモードスイッチ8cが押された場合には一定時間(例えば10秒程度)だけ人体検知の信号を無視して電力供給状態を保つようにしてもよい。つまり、夜間の照明器具に使用する場合には10秒程度点灯した後に消灯して待ち受け状態が開始するので、スイッチ操作直後の暗闇に困ることがなくなる。
【0074】
なお、前記人体検知の信号を無視する一定時間の例として挙げた10秒は単なる一例であり、本発明を限定するものではなく、道理にかなった範囲で短い時間を設定することができる。
【0075】
また、以下に詳述する入力スイッチ8d〜8fによる設定は入力スイッチ8a〜8cによる操作に係わらず子機1aの近赤外リモコン制御部6または親機1bの制御回路12に記憶されるものである。なお、以下の説明では入力スイッチ8を押しボタンスイッチとして説明するが、本発明は入力スイッチ8の形状を限定するものではなく、スライドスイッチやトグル動作をするスイッチを用いてもよい。
【0076】
前記電力設定スイッチ8d(電力設定用の入力スイッチ)は前述の動作モード(センサモード、マニュアルモード)の何れであっても関連する供給電力のモード設定を行なうものである。そして、電力設定スイッチ8dは、通常の電力を供給するための通常電力設定スイッチ8d1 と、電力を削減して供給するための省エネ電力設定スイッチ8d2 とを有している。つまり、電気機器に供給する電力の調節により、消費電力の削減を達成すると共に、電気機器の動作をある程度制御することができる。
【0077】
なお、電力の削減量の制御は前記出力電力制御部16に設けたトライアックやサイリスタのような半導体によるチョッピングによって行っても、摺動式電圧調整器やコイルによる降圧によって行っても、インバータによって行ってもよい。また、省エネ電力設定スイッチ8d2 を何回か押すことにより、削減する電力を段階的に調節できるようにしてもよい。また、電力の設定量を子機1aの表示部16aに表示するようにしてもよい。
【0078】
前記タイマー設定スイッチ8e(タイマー設定用の入力スイッチ)はセンサモードにおいて意味を持つタイマー回路13のモード設定を行なうものである。そして、このタイマー設定スイッチ8eは、電力供給状態になってからタイマー回路13によって一定時間を計測して自動的に電力非供給状態に切り換えるための一定時間設定スイッチ8e1 と、一旦電力供給状態になった後は電源切断操作またはセンサモードスイッチ8cの押し直しをするまでは電力を供給しつづけるための常時供給設定スイッチ8e2 とからなっている。
【0079】
なお、タイマー回路13によって設定される一定時間は一定時間設定スイッチ8e1 を押す回数によって変更可能であり、本例では例えば、30秒〜30分まで設定可能としている。また、本例ではタイマー設定スイッチ8eをセンサモードにおいて意味を持つものとしているが、このタイマー設定をマニュアルモードにおいても意味を持つものとする変形も容易に考えられるものである。
【0080】
さらに、本例ではタイマー回路13による設定時間は親機1bおよび子機1aのLED表示13aによって確認可能としているが、本発明はこの構成を限定するものではない。例えば、LED表示13aを子機1aだけに設けたり、液晶表示にしたり、近赤外線hν’の制御信号を受信したときに親機1bが出すビープ音の長さや種類によって判別できるようにしてもよい。(表示部16aによる表示についても同様である)
【0081】
また、前記周囲照度監視設定スイッチ8f(周囲照度監視設定用の入力スイッチ)はセンサモードにおいて意味を持つ周囲照度監視のモード設定を行なうものである。そして、前記周囲照度監視設定スイッチ8fは前記周囲照度検知部11を監視して周囲照度に従って人体検知による電力供給を行うかどうかの制御を行うための照度制御設定スイッチ8f1 と、周囲照度検知部11による周囲照度を無視するための照度制御停止スイッチ8f2 と、就寝時に電力非供給状態を維持させるための就寝制御スイッチ8f3 とを有している。
【0082】
なお、本例では前記照度制御設定スイッチ8f1 を押すことにより、周囲照度が明るい場合に人体検知による電力供給を行なう制御動作モードと、周囲照度が暗い場合に人体検知による電力供給を行なう制御動作モードを切り換えられるようにしていおり、その設定状態がLED表示11aによって確認できるようにしている。なお、このLED表示11aによる設定状態の確認も前述のLED表示13aや表示部16aによる場合と同様に種々の変形が考えられる。
【0083】
また、周囲照度が明るいか暗いかはしきい値S2 によって定められるものであり、このしきい値S2 は、例えば図2に可変電源で示すように調節可能としているが、これを子機1aによる遠隔操作などの別の手段で設定できるようにしてもよいことはいうまでもない。
【0084】
周囲照度が明るい時に人体検知による電力供給を行う場合には、部屋が明るいときにのみ電気機器を動かすことができるので、この赤外線式電力供給スイッチ1を寝室に設置しても夜中に使用者の寝返りなどを検知して電気機器を動かしてしまうことがなくなる。つまり、ステレオやヒータ、さらには枕元に配置する電気スタンドのような電気機器を接続する場合に有用である。
【0085】
一方、周囲照度が暗いときに電力供給を行う場合には、赤外線式電力供給スイッチ1の設置場所が暗いときにのみ電気機器を動かすことができるので、電気機器として特に照明器具を接続した場合に、不必要な照明を点灯することがなく、それだけ省エネに寄与することができる。また、周囲照度が暗いときには自動的に電力を削減した状態で出力するようにしてもよい。
【0086】
さらに、周囲照度が明るいときを判別するための明るさのしきい値を暗いときを判別するための明るさのしきい値と異なる値にして、それぞれの照度に合わせた電力供給を行えるようにすることも考えられる。すなわち、例えば、周囲照度が薄暗いときに最大出力の電力を供給し、周囲照度が真っ暗になったときには電力を削減して出力するなどの設定を可能としてもよい。この場合、照明器具を接続することにより真昼の点灯を防止すると共に、真夜中に明るすぎる不快な光を放つことがないように制御することも可能となる。
【0087】
また、周囲照度が明るいときに最大出力、真っ暗になったときに電力を削減して出力するように設定すれば、例えば、扇風機やヒータを接続したときに、室内照明を点灯しているときのみ最大出力で動作させることができる。また、就寝中は削減した電力を供給することにより、省エネに寄与するだけでなく、扇風機のかけすぎによる寝冷えを防止するなどの効果を得ることもできる。
【0088】
また、前記就寝制御スイッチ8f3 を押した場合には、信号制御回路12は出力電力制御部16に電力の供給を停止させると共に、以降入力スイッチ8による操作がない限り、人体検知を行っても出力電力制御部16が電力を供給することがないように制御する。そして、光センサ11を監視して、一旦周囲照度が明るくなった後に再び照度が暗くなったことを確認して再び人体検知に従ったセンサモードによる電力供給を開始することができる。
【0089】
このようにすることにより、使用者は前記就寝制御スイッチ8f3 を就寝前に押すことにより、就寝中に寝返りなどのために不本意に電気機器を作動させてしまうことがないだけでなく、翌日の夕方には再び人体検知による自動的な電力供給を行うことができる。なお、この人体検知を行わない時間の設定を、少なくとも翌朝までの時間を計測できる長時間のタイマーによって行うことも可能である。
【0090】
図11は、本発明の赤外線式電力供給スイッチ1を用いて電気機器の一例として扇風機FやステレオSに電力を供給する例を示す図である。図3に示すように、制御対象となる電気機器F,Sの電源コンセントプラグを親機1bを介して商用電源に接続することにより、これらの電気機器F,Sを遠隔操作することができる。
【0091】
なお、本例では、二つの親機1bに対して一つの子機1aから制御信号を出力する例を開示しているが、本発明はこの点を限定するものではない。すなわち、各親機1bに対してそれぞれ対応する子機1aを設けて、制御信号を通信コードによって判別できるようにしてもよい。さらには、一つの子機1aから複数の親機1bに対して各別に制御信号を出力するようにしてもよい。
【0092】
まず、子機1aを仮想線で示すようにリモコンホルダー1hに載置した状態では、子機1aに設けた人体検知器5が利用者Hの動きによって生じる赤外線強度の変化を検知して扇風機FやステレオSを自動的に動作させることができる。なお、使用者Hが望む場合には、前記子機1aを手に持って電源投入スイッチ8aや、電源切断スイッチ8bを操作することにより、扇風機FやステレオSを遠隔操作で制御することも可能である。
【0093】
さらに、前述した各種入力スイッチ8d〜8fを操作して、赤外線式電力供給スイッチ1の動作モードを適宜設定することにより、使用者Hの意向により忠実な制御を行うことができる。
【0094】
例えば、本例のように扇風機FやステレオSを制御する場合には常時供給設定スイッチ8e2 を押すことにより、一旦人体を検知した後は連続して電力を供給しつづけることが可能となる。この場合、部屋に入った使用者Hは絶えず体を動かしていなくても、タイマー切れで扇風機FやステレオSが不本意にも停止させてしまうことがなくなる。この場合、使用者Hが部屋を離れるときに前記子機1aの電源切断スイッチ8bを操作してその場を離れることにより、一定時間後(例えば10秒後)には再びセンサモードを設定して人体検知による電源制御を行うことができる。
【0095】
一方、扇風機F側の親機1bに対して数分のタイマーを設定しておくことにより、使用者Hは暑くなったときにのみ手を振るなどの簡単な動作をすることによって扇風機Fを動作させるようにしてもよい。また、ステレオS側の親機1bに対して数分のタイマーを設定することにより、使用者Hが眠りについた後に自動的にステレオSの電源を消すことも可能となる。
【0096】
このとき、前記照度制御設定スイッチ8f1 によって部屋が明るいときにのみステレオSを動作させるように設定してもよい。すなわち、就寝前に部屋の明かりを消しておくことにより、就寝中の寝返りでステレオSが動作することを避けると共に、翌朝目覚めたときにはステレオSを動作させることも可能となる。
【0097】
また、前記子機1aを扇風機F側の親機1bに向けて、省エネ電力設定スイッチ8d2 を押すことにより、扇風機Fに供給する電力を調節することが可能となり、遠隔操作で微風に設定することができる。なお、この省エネ電力設定は図1,2において説明した光センサ11と連動させて真っ暗になったときは、扇風機Fを微風で動作させることができるように、削減した電力を供給するように設定してもよい。
【0098】
以上のように、前記子機1aに電源投入スイッチ8a,電源切断スイッチ8bを設けることにより、使用者の要求に合わせた制御をおこなうことができる。また、子機1aに電力設定用、タイマー設定用、周囲照度監視設定用の入力スイッチ8d〜8fを設けて各種の動作モードを設けることにより、各電気機器F,Sに合わせた任意の制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の赤外線式電力供給スイッチの第1実施例を示す斜視図である。
【図2】前記赤外線式電力供給スイッチを示すブロック図である。
【図3】前記赤外線式電力供給スイッチを用いた例を示す斜視図である。
【図4】本発明の赤外線式電力供給スイッチの第2実施例を示すブロック図である。
【図5】上記第2実施例における等価回路図である。
【図6】上記第2実施例の取り付け動作を示す分解斜視図である。
【図7】上記第2実施例を用いた例を示す斜視図である。
【図8】上記第2実施例の変形例を示すブロック図である。
【図9】本発明の赤外線式電力供給スイッチの第3実施例を示す斜視図である。
【図10】前記第3実施例における赤外線式電力供給スイッチを示すブロック図である。
【図11】前記赤外線式電力供給スイッチを用いた例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0100】
1 赤外線式電力供給スイッチ
1a 子機
1b 親機
5 人体検知器
8 入力スイッチ
8a 電源投入スイッチ
8b 電源切断スイッチ
8c センサモードスイッチ
8d 電力設定用の入力スイッチ
8e タイマー設定用の入力スイッチ
8f 周囲照度監視設定用の入力スイッチ
11 周囲照度検知部
13 タイマー
hν 赤外線
hν’ 近赤外線

【出願人】 【識別番号】000155023
【氏名又は名称】株式会社堀場製作所
【出願日】 平成19年8月3日(2007.8.3)
【代理人】 【識別番号】100074273
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英夫


【公開番号】 特開2008−14952(P2008−14952A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2007−203421(P2007−203421)