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【発明の名称】 距離測定装置
【発明者】 【氏名】古田 裕正

【要約】 【課題】離れた測定対象物までの距離を高い精度にて測定することができる距離測定装置を提供すること。

【構成】距離測定装置のレーザ光源11、第1スプリッタ12、参照ミラー14、ミラー移動部15、第1受光素子16はマイケルソン干渉計を構成し、参照ミラー14が移動する所定範囲内において第1受光素子16の入射光量が最大レベルとなる位置を算出する。また、距離測定装置のレーザ光源11と第2受光素子17はTOF方式による距離測定装置を構成し、飛行時間による距離を算出する。そして、マイケルソン干渉計により算出された位置と、飛行時間により算出された距離とに基づいて遠距離にある測定対象物Wまでの距離を算出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象物までの距離を測定する距離測定装置であって、
パルス光を出射する光源と、
前記パルス光を第1測定光と前記測定対象物に照射される第2測定光とに分岐する第1分岐手段と、
前記第1測定光を同軸方向に反射させる参照ミラーと、
前記参照ミラーを前記同軸方向に沿って所定範囲内移動させる移動手段と、
前記参照ミラーで反射され前記第1分岐手段を通過した前記第1測定光の反射光と、前記第2測定光が前記測定対象物で反射され前記第1分岐手段により前記第1測定光の反射光と同軸状に反射される第3測定光とを受光する第1受光手段と、
前記第2測定光が測定対象物にて反射された第4測定光を受光する第2受光手段と、
前記移動手段により前記参照ミラーを移動させた際の、前記第1受光手段に入射される光が最大レベルとなる位置と、前記パルス光が前記光源から出射されてから前記第2受光手段で受光されるまでの時間により算出される距離とに基づいて、前記測定対象物までの距離を算出する距離算出手段と、
を備えたことを特徴とする距離測定装置。
【請求項2】
請求項1記載の距離測定装置において、
前記第2測定光が前記測定対象物にて反射された反射光を前記第3測定光と前記第4測定光とに分岐し、該第3測定光を前記第1測定光の反射光と同軸状に前記第1受光手段に入射させ、該第4測定光を前記第2受光手段に入射させる第2分岐手段を備えたことを特徴とする距離測定装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の距離測定装置において、
移動手段は前記参照ミラーを往復移動させ、
前記距離算出手段は、前記参照ミラーを往復運動させた際の、複数回の測定結果に基づいて前記測定対象物までの距離を算出する、
ことを特徴とする距離測定装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載の距離測定装置において、
前記光源はフェムト秒の超短パルスを出力する超短パルスレーザ光源であることを特徴とする距離測定装置。
【請求項5】
請求項4記載の距離測定装置において、
前記参照ミラーを移動させる前記所定範囲を、前記光源の共振器長以上に設定したことを特徴とする距離測定装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象物までの距離を測定する距離測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、測定対象物にレーザ光を照射して測定対象物までの距離を測定する距離測定装置として、干渉計を用いた距離測定装置が各種提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、離れた測定対象物までの距離を測定する距離測定装置として、TOF法を用いた装置が提案されている。この距離測定装置は、測定対象物に対してレーザ光(パルス光)を照射し、測定対象物により反射されたレーザ光を受光し、照射から受光までの経過時間(飛行時間(TOF:Time Of Flight))を測定し、その時間から距離を測定する。
【0003】
レーザ光は、直進性が高く、ビーム径を小さくすることができる。この性質を利用し、距離測定装置は、レーザ光の照射位置を変更することにより、測定対象物の形状計測に利用される。そして、離れた位置から測定対象物の形状を測定するために、上記TOF法による距離測定装置の利用が求められている。
【特許文献1】特開2006−126168号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のTOF法による距離測定装置は、受光素子の応答速度の限界により距離分解能が制限される。このため、例えば分解能より小さな凹凸があるような測定対象物の形状を離れた位置から高い精度にて測定することが難しいという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、離れた測定対象物までの距離を高い精度にて測定することができる距離測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、測定対象物までの距離を測定する距離測定装置であって、パルス光を出射する光源と、前記パルス光を第1測定光と前記測定対象物に照射される第2測定光とに分岐する第1分岐手段と、前記第1測定光を同軸方向に反射させる参照ミラーと、前記参照ミラーを前記同軸方向に沿って所定範囲内移動させる移動手段と、前記参照ミラーで反射され前記第1分岐手段を通過した前記第1測定光の反射光と、前記第2測定光が前記測定対象物で反射され前記第1分岐手段により前記第1測定光の反射光と同軸状に反射される前記第3測定光とを受光する第1受光手段と、前記第2測定光が測定対象物にて反射された第4測定光を受光する第2受光手段と、前記移動手段により前記参照ミラーを移動させた際の、前記第1受光手段に入射される光が最大レベルとなる位置と、前記パルス光が前記光源から出射されてから前記第2受光手段で受光されるまでの時間により算出される距離とに基づいて、前記測定対象物までの距離を算出する距離算出手段と、を備えたものである。
【0007】
この構成によれば、光源、第1分岐手段、参照ミラー、移動手段、第1受光手段は干渉計を構成し、参照ミラーが移動する所定範囲内において第1受光手段の入射光量が最大レベルとなる位置が測定される。また、光源と第2受光手段はTOF(Time Of Flight)方式による距離測定装置を構成し、飛行時間による距離を算出する。干渉計により測定された位置と、飛行時間により算出された距離とに基づいて遠距離にある測定対象物までの距離を算出することで、遠距離にある測定対象物までの距離を高い精度にて測定することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の距離測定装置において、前記第2測定光が前記測定対象物にて反射された反射光を前記第3測定光と前記第4測定光とに分岐し、該第3測定光を前記第1測定光の反射光と同軸状に前記第1受光手段に入射させ、該第4測定光を前記第2受光手段に入射させる第2分岐手段を備えたものである。この構成によれば、測定対象物から反射された反射光を分岐した第3測定光と第4測定光とにより、所定範囲内における位置と飛行時間による距離とを同時期に算出することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の距離測定装置において、移動手段は前記参照ミラーを往復移動させ、前記距離算出手段は、前記参照ミラーを往復運動させた際の、複数回の測定結果に基づいて前記測定対象物までの距離を算出するようにした。この構成によれば、参照ミラーを往復移動させて複数回測定することで、誤差を低減することができる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載の距離測定装置において、前記光源はフェムト秒の超短パルスを出力する超短パルスレーザ光源である。この構成によれば、超短パルスにはコヒーレント長が長い(km単位)ものがあるため、このコヒーレント長が長いものを用いることで短距離(数m)からkm単位までの距離を高い精度にて測定することができる。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の距離測定装置において、前記参照ミラーを移動させる前記所定範囲を、前記光源の共振器長以上に設定したものである。この構成によれは、第1受光手段の入射光量が最大レベルとなる位置は、パルス光が出射される測定対象物の方向に沿って共振器長毎に現れるため、短距離(数m)からkm単位までの距離を連続的に高い精度にて測定することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上記述したように、本発明によれば、離れた測定対象物までの距離を高い精度にて測定することが可能な距離測定装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、距離測定装置は、光源としてのレーザ光源11、第1及び第2分岐手段としての第1及び第2スプリッタ12,13、参照ミラー14、移動手段としてのミラー移動部15、第1及び第2受光手段としての第1及び第2受光素子16,17、第1及び第2受光回路18,19、及び距離算出手段としての制御部20を備えている。
【0014】
レーザ光源11は、フェムト秒の超短パルスを出力する超短パルスレーザ光源(fsレーザ光源)であり、パルス光を測定対象物Wに向かって出射する。
レーザ光源11より出射されたパルス光は、第1スプリッタ12により第1測定光と第2測定光とに分岐される。第1測定光は参照ミラー14に照射される。参照ミラー14は、第1測定光を同軸方向に反射するとともに、ミラー移動部15により参照光の光軸に沿って所定範囲移動される。従って、第1測定光の光路長が参照ミラー14及びミラー移動部15により変更される。
【0015】
参照ミラー14により同軸方向に反射された第1測定光(第1反射光)は、第1スプリッタ12を透過して第1受光素子16に入射される。第1受光素子16は、入射光に応じた受光信号を第1受光回路18に出力し、第1受光回路18は入力した信号を増幅して制御部20に出力する。
【0016】
上記第1スプリッタ12により前記分岐された第2測定光は第2スプリッタ13を通過して測定対象物Wに照射される。その測定対象物Wにより同軸方向に反射された第2測定光(第2反射光)は、第2スプリッタ13により、該第2測定光と同軸方向の第3測定光と、該第3測定光と異なる方向の第4測定光とに分岐される。
【0017】
第3測定光は、第1スプリッタ12により第1反射光と同軸上に反射されて第1受光素子16に受光される。従って、第1受光素子16は、第1反射光、つまり参照ミラー14により光路長が変更される第1測定光と、第2反射光、つまり測定対象物Wにより反射された第2測定光(第3測定光)とを受光する。そして、第1受光素子16は、入射光である第1及び第2反射光に応じた受光信号を出力する。第1受光回路18は、第1受光素子16から出力される受光信号を増幅した第1受光信号を出力する。
【0018】
上記第4測定光は、第2受光素子17に入射される。第2受光素子17は、入射光に応じた受光信号を第2受光回路19に出力し、第2受光回路19は入力した信号を増幅した第2受光信号を制御部20に出力する。第2受光素子17は、該素子17から第2スプリッタ13までの距離が、レーザ光源11から第2スプリッタ13までの距離と同じとなるように配置されている。つまり、レーザ光源11から測定対象物Wまでの光学的距離(パルス光が進む距離)と、測定対象物Wから第2受光素子17までの光学的距離(第2反射光が進む距離)とが等しくなるように、レーザ光源11,第2スプリッタ13及び第2受光素子17が配置されている。
【0019】
制御部20は、レーザ光源11を制御してパルス光を出射させ、ミラー移動部15を制御し、参照ミラー14を移動させるとともに、第1受光回路18から出力される第1受光信号に基づいて、測定対象物Wの相対位置を算出する。また、制御部20は、タイマ等の経過時間計測機能を有し、レーザ光源11を制御してパルス光を出射させてから第2受光素子17に第4測定光(第2反射光)が入射されるまでの経過時間(パルス光の飛行時間)を計測し、該経過時間に基づいて、測定対象物Wまでの距離を算出する。
【0020】
詳述すると、第1受光素子16には、上記したように、参照ミラー14により光路長が変更される第1測定光と、測定対象物Wにより反射された第2測定光(第3測定光)とが入射される。その第2測定光(第3測定光)は、第1スプリッタ12により、第1測定光と同軸上に反射される。つまり、第1測定光と第2測定光とが重ね合わされ、第1受光素子16に干渉光が入射される。そして、第1測定光(第1反射光)は、その光路長が参照ミラー14及びミラー移動部15により調整される。このため、第2測定光に対して第1測定光の位相が調整され、第1測定光と第2測定光との干渉状態が変化し、第1受光素子16に入射される干渉光の強度が変化する。第1受光回路18は、この干渉光の強度に応じたレベルの第1受光信号を出力する。つまり、レーザ光源11、第1スプリッタ12、参照ミラー14、ミラー移動部15、第1受光素子16は、マイケルソン干渉計を構成する。
【0021】
測定対象物Wが、第1スプリッタ12から参照ミラー14までの距離と等距離にある場合、参照ミラー14及びミラー移動部15により第1測定光の光路長を順次変更し、第1受光回路18から出力される第1受光信号が最大レベルとなるときの光路長L1が、第2測定光の光路長となる。従って、第1受光信号が最大レベルとなるときの参照ミラー14の位置を、基準位置からの距離として得ることで、第1受光信号の光路長L1を求められ、測定対象物Wまでの距離が測定できる。
【0022】
その位置から、測定対象物Wをレーザ光源11から遠ざけていくと、そのレーザ光源11から出射される一のパルス光(第1のパルス光)とその次に出射されるパルス光(第2のパルス光)との出射間隔(時間)に応じた距離の1/2の距離だけ離れたところで再び第1受光信号が最大レベルとなる。つまり、パルス光の出射間隔に応じた長さの整数倍の距離の位置で、第1受光信号が最大レベルとなる。従って、参照ミラー14を移動させ、第1受光信号が最大レベルとなるときの参照ミラー14の位置を、基準位置からの距離として得ることで、参照ミラー14の移動範囲内において任意の位置に配置された測定対象物Wまでの距離を測定することができる。
【0023】
更に、参照ミラー14の位置を固定し、測定対象物Wをレーザ光源11から遠ざけていくと、レーザ光源11の共振器長毎に第1受光信号が最大レベルとなる。従って、参照ミラー14を共振器長以上に移動させることで、任意の位置に配置された測定対象物Wを、その移動範囲における位置として測定することができる。このパルス光の出射方向において第1受光信号が最大レベルとなる間隔をマイケルソン干渉計の測定レンジRaとする。
【0024】
従って、この距離測定装置では、参照ミラー14の移動範囲を測定レンジRaとし、マイケルソン干渉計により、その測定レンジRa内における測定対象物Wの相対的な位置が得られる。この測定対象物Wの相対位置は、パルス光の出射間隔、参照ミラー14の移動分解能により、数μmの分解能Laで測定することができる。
【0025】
第2受光素子17には、上記したように、第4測定光(第2測定光)が入射される。制御部20は、レーザ光源11を制御してパルス光を出射させてから第2受光素子17に第4測定光(第2反射光)が入射されるまでの経過時間(パルス光の飛行時間)を計測し、該経過時間に基づいて、測定対象物Wまでの距離を算出する。つまり、レーザ光源11、第2スプリッタ13、第2受光素子17、制御部20は、TOF(Time Of Flight)方式による距離測定装置を構成する。TOF方式による距離測定は、第2受光素子17及び第2受光回路19の応答速度の限界により距離分解能が制限される。本実施形態では、測定レンジRaがこの応答速度の限界による制限される距離分解能以上となるように、構成されている。
【0026】
即ち、この距離測定装置は、TOF方式により測定対象物Wが含まれる測定レンジRaまでの距離が測定される、つまり測定対象物Wが含まれる測定レンジRaが特定される。そして、マイケルソン干渉計によりその特定された測定レンジRa内における測定対象物Wの相対位置が算出される。従って、TOF方式により測定された距離と、マイケルソン干渉計により測定された距離とに基づいて、測定対象物Wまでの距離が算出される。
【0027】
TOF方式による距離測定は、km(キロメートル)単位の測定が可能であり、マイケルソン干渉計はμm(マイクロメートル)単位の測定が可能である。従って、本実施形態の距離測定装置は、数mからkm単位で離れた物体までの距離をμm単位の分解能で測定することができる。
【0028】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)距離測定装置のレーザ光源11、第1スプリッタ12、参照ミラー14、ミラー移動部15、第1受光素子16はマイケルソン干渉計を構成し、参照ミラー14が移動する所定範囲内において第1受光素子16の入射光量が最大レベルとなる位置を算出する。また、距離測定装置のレーザ光源11と第2受光素子17はTOF(Time Of Flight)方式による距離測定装置を構成し、飛行時間による距離を算出する。従って、干渉計により算出された位置と、飛行時間により算出された距離とに基づいて遠距離にある測定対象物Wまでの距離を算出することで、遠距離にある測定対象物Wまでの距離を高い精度にて測定することができる。
【0029】
(2)第1及び第2スプリッタ12,13をレーザ光源11から出射されるパルス光の光軸に沿って配置し、第1測定光(第1反射光)と第2測定光(第3測定光)とによる干渉光を第1受光素子16に入射するとともに、第2測定光(第2反射光)を第2受光素子17に入射するようにした。この構成により、干渉光による所定レンジ内の相対位置と、飛行時間による距離測定とを同時に行うことができ、短時間で離れた測定対象物までの距離を高い精度にて測定することができる。
【0030】
(3)レーザ光源11はフェムト秒の超短パルスを出力する超短パルスレーザ光源である。超短パルスにはコヒーレント長が長い(km単位)ものがあるため、このコヒーレント長が長いパルス光を出射する超短パルスレーザ光源を用いることで、短距離(数m)からkm単位までの距離を高い精度にて測定することができる。
【0031】
(4)参照ミラー14を移動させる所定範囲を、レーザ光源11の共振器長以上に設定した。従って、第1受光素子16の入射光量が最大レベルとなる位置は、パルス光が出射される測定対象物Wの方向に沿って共振器長毎に現れるため、短距離(数m)からkm単位までの距離を連続的に高い精度にて測定することができる。
【0032】
尚、上記各実施の形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記実施形態では、測定対象物Wからの反射光を第2スプリッタ13により分岐して第2受光素子17に入射し、飛行時間を測定するようにしたが、図2に示すように、測定対象物Wからの反射光が第2受光素子17に直接的に入射するように構成してもよい。このように構成しても、上記実施の形態と同様に、離れた測定対象物までの距離を高い精度にて測定することができる。
【0033】
・上記各実施の形態では、参照ミラー14を移動させて第1測定光の光路長を変更するようにしたが、その他の構成により光路長を変更するようにしてもよい。例えば、特開2006−126168号公報に開示されているように、偏波保持分散シフトファイバを用いる。この偏波保持分散シフトファイバは、入射光の波長に応じて、入力から出力までの時間(伝搬時間)が変化する。従って、この偏波保持分散シフトファイバに入射するパルス光の波長を変更することにより、伝搬時間、つまり実質的な光路長を変更することができる。尚、パルス光の波長を変更する方法として、パルス光の強度を変更する変調器と、パルス光の強度に応じて波長を変更する細径偏波保持ファイバを用いる方法が一例としてあげられる。
【0034】
・上記実施の形態において、参照ミラー14を往復移動させ、複数回の測定結果に基づいて測定対象物Wまでの距離を算出するようにしてもよい。複数回の測定結果を平均して測定レンジRa内の位置を算出することで、参照ミラー14の移動やノイズによる測定誤差を低減することができる。また、複数回の測定結果にうち、最大値と最小値を除いた結果を平均して測定レンジRa内の位置を算出してもよい。
【0035】
・上記実施の形態では、第2スプリッタ13を第1スプリッタ12に対して測定対象物側に設けたが、第1スプリッタ12と第1受光素子16との間に配置するようにしてもよい。この場合、干渉光による距離測定と、飛行時間による距離計測とを異なるタイミングで行うようにする。つまり、第1受光素子16に入射される第1及び第2測定光(干渉光)により、所定レンジ内の相対位置を計測する。次に、参照ミラー14により第1測定光が反射されないようにする(参照ミラー14の角度を変更するか、第1スプリッタ12と参照ミラー14との間に反射防止材を挿入する)。その後、レーザ光源11からパルス光を出射させ、第2受光素子17にて受光するまでの飛行時間を計測する。このように構成しても、上記実施の形態と同様に、離れた測定対象物までの距離を高い精度にて測定することができる。
【0036】
・上記実施の形態に対して、レーザ光源11から測定対象物Wまでの光学的距離(パルス光が進む距離)と、測定対象物Wから第2受光素子17までの光学的距離(第2反射光が進む距離)とが等しくない光学系を用い、測定結果を補正することで、同様に、測定対象物Wまでの距離を高い精度にて測定することができる。
【0037】
・上記実施の形態では、第2測定光が第2スプリッタ13を透過するようにしたが、第2測定光の一部を反射するように第2スプリッタ13を構成し、その反射光を受光素子にて受光した時間と、第2受光素子17にて受光した時間とに基づいて飛行時間を算出し、その飛行時間から測定対象物Wまでの距離を算出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】一実施形態の距離測定装置の概略構成図。
【図2】別の距離測定装置の概略構成図。
【符号の説明】
【0039】
11…レーザ光源、12…第1スプリッタ、13…第2スプリッタ、14…参照ミラー、15…ミラー移動部、16…第1受光素子、17…第2受光素子、18…第1受光回路、19…第2受光回路、20…制御部、W…測定対象物。
【出願人】 【識別番号】000106221
【氏名又は名称】サンクス株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣

【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠


【公開番号】 特開2008−8836(P2008−8836A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−181453(P2006−181453)