トップ :: G 物理学 :: G01 測定;試験

【発明の名称】 近距離測定用パルスレーダ装置
【発明者】 【氏名】宮地 正和

【氏名】石田 貴弘

【氏名】奥山 豊和

【要約】 【課題】離隔位置や反射率の異なる測定対象物から得られた種々の受信パルスに基づいて距離を確実かつ正確に求めることができる近距離測定用パルスレーダ装置を実現する。

【構成】送信パルスSPを電波で送出する送信部20と、その反射波を受信する受信部30,40と、それに含まれる受信パルスRPと送信パルスSPとの時間差t1に基づいて距離を算出する距離演算部10とを備えた近距離測定用パルスレーダ装置において、受信パルスRPのうち少なくとも前半部分の波形を保持しうる波形メモリ11と、受信パルスRPピーク値Pを検出するピーク検出手段と、そのピーク値Pと既定の乗率nとから応変閾値Thpを算出する閾値算出手段と、波形メモリ11を参照することにより受信パルスRPが応変閾値Thpに達した時刻を検出しこの時刻に基づいて時間差t1を算出する経時算出手段とを設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信パルスを電波で送出する送信部と、その反射波を受信する受信部と、それに含まれる受信パルスと前記送信パルスとの時間差に基づいて距離を算出する距離演算部とを備えた近距離測定用パルスレーダ装置において、前記受信パルスのうち少なくとも前半部分の波形を保持しうる波形記憶手段と、前記受信パルスのピーク値を検出するピーク検出手段と、そのピーク値に応じて変化する応変閾値を該ピーク値と既定値とから算出する閾値算出手段と、前記波形記憶手段を参照することにより前記受信パルスが前記応変閾値に達した時刻を検出しこの時刻に基づいて前記時間差を算出する経時算出手段とを設けたことを特徴とする近距離測定用パルスレーダ装置。
【請求項2】
前記反射波の減衰状態を反映して時間経過と共に減衰する採否レベルを前記ピーク値が上回っているか下回っているかに応じて前記受信パルスに基づく距離算出を行うか否かを決定する採否判定手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の近距離測定用パルスレーダ装置。
【請求項3】
前記送信パルスと前記受信パルスとの双方に係る搬送波の周波数を前記送信パルスの送信周期毎に切り替える切替回路を設けたことを特徴とする請求項2記載の近距離測定用パルスレーダ装置。
【請求項4】
前記閾値算出手段は、前記ピーク値と前記既定値との積を算出してこれを前記応変閾値とするものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載された近距離測定用パルスレーダ装置。
【請求項5】
前記既定値が、測定対象物の反射率の下限に基づいて予め決定された、“0”より大きく“1”より小さい設定値である、ことを特徴とする請求項4記載の近距離測定用パルスレーダ装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、近距離測定用パルスレーダ装置に関し、例えば踏切障害物検知装置の距離検出部への組み込み等に好適なパルスレーダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
距離測定用レーダの典型的な応用例として踏切障害物検知装置が知られており(例えば特許文献1参照)、そのレーダ方式での近距離測定にあっては、CW方式やFMCW方式が組み合わせられて、適切な距離情報が安価に算出される。
また、パルス化したマイクロ波を送信してその反射波の受信時刻から距離を算出するマイクロ波パルスレーダ装置が知られており(例えば特許文献2参照)、そのパルスレーダ装置での距離測定に際しては、受信信号と送信信号とのドップラ信号が閾値に達した時が受信時刻とされる。
【0003】
さらに、異なる二つの閾値を用いるようになったパルスレーダ装置も知られており(例えば特許文献3参照)、そのパルスレーダ装置での距離測定に際しては、受信信号を検波して得た受信パルスと両閾値とが比較されて、立ち上がりの傾斜に対応した各種パルスが作られ、そのうちの差分パルスに応じて距離信号が補正される。
また、送受信の媒体がマイクロ波やミリ波といった電波ではなく超音波であるが、反射波の検波信号の減衰状態を反映して時間経過と共に減少するスレシホールド信号を用いる距離測定装置も知られており(例えば特許文献4参照)、その測定では、大小2つのスレシホールド信号に亘る波形変化で、複数の測距対象からの反射波が分離される。
【0004】
【特許文献1】特開2006−078128号公報(第1頁)
【特許文献2】特開2005−214672号公報(第1頁)
【特許文献3】特開2004−061466号公報(第1頁)
【特許文献4】特開平09−257930号公報 (第1頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
要するに、距離測定用パルスレーダ装置は(図6(a)参照)、パルスを含む送信信号Sを送信部20の送信アンテナ24で送信電波SSにして空中へ送出し、それが測定対象物8に当たって帰って来た反射波RRを受信アンテナ31で受け、それに受信部30で検波等のパルス検出用処理を施して受信信号Rにし、それら送信信号Sと受信信号Rとに含まれているパルスから測定対象物8までの距離Lを演算する、というものである。
一般に送信信号Sの送信パルスSPは波形が明瞭であるが受信信号Rの受信パルスRPは波形が崩れているので(図6(b)参照)、受信パルスRPが固定閾値Thに達した時を受信パルスRPの受信時刻とするといった手法で(例えば特許文献2参照)、送信パルスSPから受信パルスRPまでの経過時間(時間差)t1が検出され、その時間t1と大気中の光速Cとから式[L=C・t1/2]の演算にて距離Lが算出される。
【0006】
もっとも、固定閾値Thが一個だけの基本的な手法では、受信パルスRPに大小があるような場合、例えば測定対象物8までの距離が同じでも反射状態が異なる等のため受信パルスRPが小さくなった場合(図6(c)参照)、送信パルスSPから受信パルスRPまでの経過時間t2が上述の時間t1より長めになるため、測定距離L=C・t2/2が時間差t2−t1の分だけ大きめに算出されるので、不所望な測定誤差が生じる。これを抑制するには、固定閾値Thを異なる二つの閾値に分けて受信パルスRPの立ち上がり傾斜を検出して距離測定値を補正するのも(例えば特許文献3参照)、一手である。
【0007】
しかしながら、例えば踏切障害物検知装置での近距離測定では(図6(d)参照)、測定対象物8の反射率を仮に100%としたときの全反射受信値RPcが時間t=距離Lに応じて大きく減衰するばかりか、同じ距離のところに位置していても測定対象物8が人間のときの人反射パルスRPaと測定対象物8が車両のときの車反射パルスRPbとではパルスの大小がはっきりと異なる。このため、それらの受信パルスを固定の閾値で検出するには閾値をかなり小さな値に設定しなければならず、そうすると、極近距離のところ即ち全反射受信値RPcの大きなところには大きなパルス状のノイズも多く含まれるので、雑音に対して不所望なまで弱くなってしまう。
【0008】
これに対し、閾値を全反射受信値RPcと同様に一定の減衰率で変化させるといったことで(例えば特許文献4参照)、極近距離での雑音耐性を向上させることが期待されるが、その場合、車反射パルスRPbは確実に検出できても、人反射パルスRPaの検出確度は低下してしまう。
このように従来のパルスレーダ装置による距離測定には一長一短があり、例えば踏切での障害物検知のような応用目的に対して十分に満足できるものは無かった。
そこで、離隔位置や反射率の異なる測定対象物から得られた種々の受信パルスに基づいて測定対象物までの距離を確実かつ正確に求めることができる近距離測定用パルスレーダ装置を実現することが技術的な課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の近距離測定用パルスレーダ装置は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、送信パルスを電波で送出する送信部と、その反射波を受信する受信部と、それに含まれる受信パルスと前記送信パルスとの時間差に基づいて距離を算出する距離演算部とを備えた近距離測定用パルスレーダ装置において、前記受信パルスのうち少なくとも前半部分の波形を保持しうる波形記憶手段と、前記受信パルスのピーク値を検出するピーク検出手段と、そのピーク値に応じて変化する応変閾値(第1閾値)を該ピーク値と既定値とから算出する閾値算出手段と、前記波形記憶手段を参照することにより前記受信パルスが前記応変閾値に達した時刻を検出しこの時刻に基づいて前記時間差を算出する経時算出手段とを設けたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の近距離測定用パルスレーダ装置は(解決手段2)、上記解決手段1の近距離測定用パルスレーダ装置であって、前記反射波の減衰状態を反映して時間経過と共に減衰する採否レベル(第2閾値)を前記ピーク値が上回っているか下回っているかに応じて前記受信パルスに基づく距離算出を行うか否かを決定する採否判定手段を設けたことを特徴とする。
さらに、本発明の近距離測定用パルスレーダ装置は(解決手段3)、上記解決手段2の近距離測定用パルスレーダ装置であって、前記送信パルスと前記受信パルスとの双方に係る搬送波の周波数を前記送信パルスの送信周期毎に切り替える切替回路を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
このような本発明の近距離測定用パルスレーダ装置にあっては(解決手段1)、距離算出に用いられる時間差の測定精度を左右する閾値が、一定の固定値でなく、一定の減衰率で確定的に変化するものでもなく、受信パルスのピーク値に応じて動的に変化するので、受信パルスが帰ってくるまでの時間や受信パルスの大小に係わらず、総ての受信パルスが検出できるうえ、その受信時刻の計測値の誤差が小さい。なお、受信パルスの立ち上がりと応変閾値との交点の方が受信パルスのピークよりも時間軸上では先行しているのに対し、演算順序ではピーク検出の方が閾値算出や経時算出より先行するところ、本発明の装置にあっては、受信パルスの波形のうち閾値算出や経時算出に使用される部分が波形記憶手段に保持されているので、必要な演算が総て適切に実行される。
したがって、この発明によれば、離隔位置や反射率の異なる測定対象物から得られた種々の受信パルスに基づいて測定対象物までの距離を確実かつ正確に求められる近距離測定用パルスレーダ装置を実現することができる。
【0012】
また、本発明の近距離測定用パルスレーダ装置にあっては(解決手段2)、採否判定手段を設けたことにより、後の実施例2で詳述するように、送信周期を短くしても距離を確実かつ正確に求められる近距離測定用パルスレーダ装置を実現することができる。
さらに、本発明の近距離測定用パルスレーダ装置にあっては(解決手段3)、切替回路を設けたことにより、後の実施例3で詳述するように、送信周期を更に短くしても距離を確実かつ正確に求められる近距離測定用パルスレーダ装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
このような本発明の近距離測定用パルスレーダ装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜3により説明する。
図1〜2に示した実施例1は、上述した解決手段1(出願当初の請求項1,4,5)を具現化したものであり、図3〜4に示した実施例2は、上述した解決手段2(出願当初の請求項2)を具現化したものであり、図5に示した実施例3は、上述した解決手段3(出願当初の請求項3)を具現化したものである。
【実施例1】
【0014】
本発明の近距離測定用パルスレーダ装置の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が近距離測定用パルスレーダ装置の概要構成を示すブロック図、(b)が入力回路40と距離演算部10のブロック図、(c)が距離算出の演算内容を例示する幾つかの信号波形例であり横軸に時間tを採り縦軸に信号レベルを採っている。
【0015】
この近距離測定用パルスレーダ装置は、距離演算部10と送信部20と受信部30と入力回路40とを具えている。
送信部20は、送信パルスSPを電波で送出するため、例えば、所定周期でトリガする送信制御信号Saに応じて送信信号Sに送信パルスSPを含ませる送信パルス発生回路21と、電波法等に合致した適宜周波数の搬送波を送信信号Sでパルス変調する発振回路22と、その変調後の送信信号Sをパワー増幅するアンプ23(Amp)と、その増幅後の送信信号Sを電波にする送信アンテナ24とを具えていて、バースト状のパルス波を空中へ送出するものとなっている。
【0016】
受信部30は、送信アンテナ24から送出された電波が測定対象物8に当たって帰って来た反射波を受信するため、例えば送信アンテナ24と同じ方向を向くよう設けられた受信アンテナ31を具えている。両アンテナ24,31は、図示のように別個のものでも良く、図示は割愛したが一体になっていても信号分離が可能であれば良い。受信部30には、信号増幅用の低雑音アンプ32(Amp)の他、必須ではないが搬送周波数を中間周波数へ下げるための発振回路33及びミキサ34やアンプ35(Amp)なども適宜設けられる。そして、反射波を増幅したアナログの受信信号Raを後段の検波へ向けて出力するものとなっている。
【0017】
入力回路40は、受信信号Raから送信信号S対応成分を検波するために、例えば、アッテネータ41を前置したバンドパスフィルタ42と、包絡線検波回路43とを具えていて、アナログの受信信号Rを生成するようになっている。この入力回路40には、距離演算部10がデジタル化されているのに対応して、サンプルホールド回路44とA/D変換回路45も設けられている。そして、サンプリング制御信号Rbに応じて検波後の受信信号Rを標本化し、それをA/D変換回路45にて8〜12ビットで量子化して、デジタルの受信信号Rcを出力するものとなっている。そのサンプリング周期Δtが短いほどパルス波形が正確に把握されるが、高速なA/D変換回路は高価なので、複数のA/D変換回路を設けて、少しずつ時間をずらして並行動作させるようにしても良い。
【0018】
距離演算部10は、受信信号Rに含まれる受信パルスRPと送信信号Sに含まれる送信パルスSPとの時間差に基づいて装置から測定対象物8までの距離Lを算出するという演算を行うものであり、その演算を専用のワイヤードロジックで具現化しても良いが、汎用のマイクロプロセッサやデジタルシグナルプロセッサでハードウェアを具現化しプログラムで演算内容の専用化を図る方が実用的であり、そのために波形メモリ11(波形記憶手段)とプログラムメモリ12とを具えている。
波形メモリ11は、受信パルスRPの前半部分の波形を保持するに足りる記憶容量と、サンプリング周期Δtで受信信号Rcを入力しうるアクセス速度という二条件を満たせば、適宜な高速メモリで良い。例えば、単一ブロックのSRAMや、複数ブロックに分かれて並行動作するDRAM、シフト動作可能に列設されたレジスタ群でもよい。
【0019】
プログラムメモリ12には、制御ルーチンとピーク検出ルーチンと閾値算出ルーチンと経時算出ルーチンと距離算出ルーチンとがインストールされている。
制御ルーチンは、送信制御信号Saやサンプリング制御信号Rbを生成して全体の動作を制御するものである。
ピーク検出ルーチンは、波形メモリ11に逐次入力される受信信号Rcを対象として、又は波形メモリ11に記憶された受信信号Rcを対象として、信号値が上昇から下降に転じるタイミングを探ることにより受信パルスRPを検知し、その反転時の信号値を受信パルスRPのピーク値Pとして採択するものである。
閾値算出ルーチンは、そのピーク値Pに乗率nを掛けて応変閾値Thpを算出する。乗率nは、測定対象物8の物性に応じて予め決定された定数(既定値)であり、“0”より大きく“1”より小さい。例えば測定対象物8の反射率の変動範囲の下限より少し低い値に設定すれば、雑音の影響を避けながら測定対象物8を確実に検知することができる。
【0020】
経時算出ルーチンは、波形メモリ11にアクセスすることにより、波形メモリ11に記憶されている受信パルスRPの立ち上がり波形を対象として、受信パルスRPが応変閾値Thpに達した時刻すなわち受信パルスRPと応変閾値Thpとが交差する時刻を検出し、この時刻に基づいて受信パルスRPと送信パルスSPとの時間差t1を算出する。具体的には、送信パルスSPを発してから受信パルスRPを受けるまでの経過時間を求め、それから装置内での信号伝搬時間を差し引くなど、予め判明している加減分の時間調整を施して、時間差t1を算出するようになっている。
距離算出ルーチンは、従来と同じく、式[L=C・t1/2]の演算を行うことにより時間差t1と大気中の光速Cとから距離Lを算出するようになっている。
【0021】
なお、受信信号Rcは値も時間も離散化されているので、ピーク検出や経時算出の処理に際して受信信号Rcの離散化単位よりも精緻な値を得たいときには、受信信号Rcの該当箇所やその近傍に適宜な補間処理を施して、局所的に受信信号Rを再生しながら又は再生してから、検出や算出の処理を行うようにすると良い。補間関数に直線を採用して折線近似する補間処理は、シンプルで演算負荷が軽い。補間関数に高次関数を採用して曲線補間する補間処理は、演算負荷が増えるが精度が向上する。最小自乗法など総誤差を少なくする演算手法で近似関数を得る補間処理は、演算負荷が重いが波形の乱れにも強くて更に精度が向上する。この実施例の近距離測定用パルスレーダ装置は、そのような演算手法と上述した回路(45,11)の並列化とのトレードオフにより、良好なコストパフォーマンスでデジタル処理が遂行されるものとなっている。
【0022】
この実施例1の近距離測定用パルスレーダ装置について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が送信パルスSP及び受信パルスRPの波形例と距離算出式、(b)が受信パルスRPの波形例と距離算出式、(c)が送信パルスRP及び受信パルスSPの波形例と距離算出式、(d)が受信パルスRPの波形例と距離算出式である。何れの波形例も、横軸が時間tで、縦軸が信号レベルである。
装置の使用方法や全体的な動作は従来と変わらないので、ここでは、応変閾値Thpが固定的でなく確定的でもなく受信パルスRPのピーク値Pに応じて動的に変化するようになったことの影響等を幾つかの状況例について詳述する。
【0023】
先ず(図2(a)参照)、送信パルスSPが送信部20によって送信アンテナ24から電波で空中へ送出され、それが測定対象物8に当たって、その反射波が受信アンテナ31まで戻ると、受信パルスRPが受信部30によって受信されるとともに入力回路40によって距離演算部10の波形メモリ11に記憶される。それから、距離演算部10のプログラム処理によって、受信パルスRPのピーク値P1が検出され、このピーク値P1に乗率nを掛けて応変閾値Thpが算出され、波形メモリ11に保持されている受信パルスRPのサンプリングデータを用いて受信パルスRPが応変閾値Thpに達した時刻が求められ、さらには送信パルスSP送出から受信パルスRP受信までの時間差t1が算出され、この時間差t1と光速Cとから測定対象物8までの距離Lが算出される。
このとき、測定対象物8が車両であれば、車反射パルスRPbは大きめである。
【0024】
これに対し(図2(b)参照)、測定対象物8が人間であれば、例え装置からの距離が同じであっても、人反射パルスRPaは小さめになる。
そして、この場合も上述したのと同様にして装置から測定対象物8までの距離Lが測定される。すなわち、送信パルスSPが発せられて、測定対象物8に係る受信パルスRPが受信され、この受信パルスRPに係るピーク値P2と応変閾値Thpと時間差t2と距離Lとが順に算出される。その際、ピーク値P2が上述のピーク値P1より小さいことに対応して、応変閾値Thpも小さくなるので、測定対象物8が同じ距離に位置していれば時間差t2は時間差t1と大差なくなる。そのため、反射状態が異なる等のため受信パルスに大小が生じても、その大小には大して影響されることなく、正確な距離Lが求まる。
【0025】
次に、測定対象物8が近いと受信パルスRPが大きくなる。それが車反射パルスRPbであると特に大きいが(図2(c)参照)、この場合も上述したのと同様にして、送信パルスSPの送出と受信パルスRPの受信が行われ、この受信パルスRPに係るピーク値P3と応変閾値Thpと時間差t3と距離Lとが順に算出される。
そこまでは大きくならないが、人反射パルスRPaもかなり大きく(図2(d)参照)、これについても上述したのと同様にして、送信パルスSPの送出と受信パルスRPの受信が行われ、この受信パルスRPに係るピーク値P4と応変閾値Thpと時間差t4と距離Lとが順に算出される。
【0026】
その際、ピーク値P4が上述のピーク値P3より小さいことに対応して、応変閾値Thpも小さくなるので、測定対象物8が同じ距離に位置していれば時間差t4は時間差t3と大差なくなる。そのため、反射状態が異なる等のため受信パルスに大小が生じても、その大小には大して影響されることなく、正確な距離Lが求まる。
こうして、測定対象物8が検知範囲の何処に存在していても、さらには測定対象物8の反射状態が異なっていたとしても、受信パルスRPの立ち上がりタイミングが的確に検出され、装置から測定対象物8までの距離Lが正確に測定される。また、距離Lに応じて雑音の大小が変化する傾向があるが、距離Lに応じて受信パルスRPのピーク値Pの大小も変化し、これに対応して応変閾値Thpも変化するので、雑音耐性は測定対象物8の位置に依らず検知範囲の何処でも概ね一定になる。
【実施例2】
【0027】
このような近距離測定用パルスレーダ装置について、繰り返し測定に際して送信周期teを短縮しようとしたときに生じる課題を、図面を引用して説明する。図3(a)は、測定状況図であり、横軸が距離である。また、図3(b)及び(c)は、繰り返し測定時の送信パルスSP及び受信パルスRPの波形例であり、横軸に時間tを採り、縦軸に信号レベルを採っている。
【0028】
受信アンテナ31の先に(図3(a)参照)、例えば測定対象物8となりうる人間8aと車両8bと建物8dとが存在し、そのうち人間8aと車両8bは検知範囲Lcに入っているが、建物8dは検知範囲Lcの外にあるものとする。人間8aの反射率は低くて全反射受信値RPcの30%〜40%程度であるが、車両8bの反射率はそれより大きくて全反射受信値RPcの50%〜70%程度であり、建物8dの反射率は更に大きいがバラツキも大きくて全反射受信値RPcの60%〜90%程度である。このような反射率の相違によって受信パルスRPが大きくなったり小さくなったりするが、受信パルスRPの大小は、距離にも依存しており、既述した全反射受信値RPcと同様にほぼ距離の4乗で減衰する。
【0029】
このため(図3(b)参照)、上記の状況では、人間8aの人反射パルスRPaや車両8bの車反射パルスRPbは、多少の大小があっても検出に好適な波形のパルスになり、検知範囲Lcに対応した検知時間tcまでに受信される。これに対し、建物8dの壁反射パルスRPdについては、建物8dが装置から遠いので、全反射受信レベルが減衰して、壁反射パルスRPdが小さくなるとはいっても、建物8dの反射率が高い場合には、壁反射パルスRPdがパルスとして検出可能な大きさにとどまることもある。例えば建物8dが検知範囲Lcの外にあっても検知範囲Lcの直ぐ近くの場合、壁反射パルスRPdは検知範囲Lc内の人反射パルスRPaや車反射パルスRPbと紛らわしいものになる。もっとも、反射率が高くても距離が十分に遠ければ壁反射パルスRPdは雑音レベルまで減衰するため、送信周期teが十分に大きければ、送信パルスSP送出から検知時間tc経過までの間に受信した受信パルスRPに距離Lの演算対象を限定することにより、簡便かつ的確に所望の測定対象物8a,8bを不所望な測定対象物8dから切り分けることができる。
【0030】
しかしながら(図3(c)参照)、送信周期teが短いと、一周期前の送信パルスSPによる壁反射パルスRPdが一周期前を基準にすれば検知時間tc経過後に受信される状態であっても、次周期の送信パルスSPの早期送出によってその後に一周期前の壁反射パルスRPdが来てしまうため(破線矢印参照)、減衰不十分な壁反射パルスRPdまでも、いわゆる二次エコーとなって一周期後の検知時間tc内に発現してしまうことがある。パルス検出能力の向上した実施例1の近距離測定用パルスレーダ装置にあっては、そのような不所望な壁反射パルスRPdまで検知してしまうので、送信周期を短くするためには不所望なパルスの検知を回避できるようにすることが更なる技術課題となる。
【0031】
本発明の近距離測定用パルスレーダ装置の実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図4は、(a)が距離演算部10の構造を示すブロック図、(b)が距離演算部10の拡張機能を示すための受信パルスRP変形例および採否レベルThoの例であり横軸に時間tを採り縦軸に信号レベルを採っている。
【0032】
この近距離測定用パルスレーダ装置(図4(a)参照)が上述した実施例1のものと相違するのは、距離演算部10に採否レベル保持メモリ13と採否判定ルーチンとが追加された点である。
採否レベル保持メモリ13は、PROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリからなり、これには採否レベルThoが予め書き込まれている。
【0033】
採否判定ルーチンは、ピーク検出ルーチン等と共にプログラムメモリ12にインストールされていて、ピーク検出ルーチンにて検出した受信パルスRPのピーク値Pが同じ経過時間tの採否レベルThoを上回っているときだけ、その受信パルスRPについて閾値算出ルーチンと経時算出ルーチンと距離算出ルーチンの処理を続行させるものである。
そのため、この近距離測定用パルスレーダ装置にあっては、受信パルスRPのピーク値Pが同じ経過時間tの採否レベルThoを下回っている場合、その受信パルスRPに基づく距離算出の演算が打ち切られ、その受信パルスRPは雑音と同じく無視される。
【0034】
また(図4(b)参照)、採否レベルThoは、上述した不所望な二次エコーを切り捨てるための判別基準なので、測定対象物8からの反射波の減衰状態を反映して時間tの経過と共に減衰する波形のものが良い。具体的には、全反射受信値RPcに“0”〜“1”の乗率を掛ける等のことで、良い採否レベルThoが容易に得られる。具体的には、車両8bの車反射パルスRPbは検出したいが人間8aの人反射パルスRPaは検出したくないような場合には、例えば両者の反射率の中間値“0.45”を全反射受信値RPcに掛けた採否レベルTh1を採否レベルThoとし、車両8bの車反射パルスRPbも人間8aの人反射パルスRPaも検出したい場合には、例えば両者の反射率の最下限値“0.3”を全反射受信値RPcに掛けた採否レベルTh2を採否レベルThoとすれば良い。
【0035】
この実施例2の近距離測定用パルスレーダ装置について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図4(c)は、繰り返し測定時の送信パルスSP及び受信パルスRPの波形例であり、横軸に時間tを採り、縦軸に信号レベルを採っている。
【0036】
装置の使用方法や全体的な動作は従来と変わらないので、また、応変閾値Thpが動的に変化するようになったことの影響は上述したので、ここでは、採否レベルThoを用いた二次エコーの無視について詳述する。
人間8aも検知するよう採否レベルThoには採否レベルTh2が採用されているものとする。そして、送信周期teを短縮したとする。さらに、送信周期teを検知時間tcに近づけたため、一周期前の送信パルスSPによる壁反射パルスRPdがピーク検出可能な大きさのまま二次エコーとなって一周期後の検知時間tc内に発現したとする(破線矢印参照)。
【0037】
そのような場合でも、両時間te,tcに或る程度以上の差が確保されていれば、この近距離測定用パルスレーダ装置にあっては、周期遅れの壁反射パルスRPdが正規の人反射パルスRPa等を超えることはなく、周期遅れの壁反射パルスRPdは正規の人反射パルスRPaより小さくなる。具体的には、現在の送信周期teにおける検知時間tc内のどのタイミングでも、正規の人反射パルスRPaや車反射パルスRPbは採否レベルThoを上回るが、周期遅れの壁反射パルスRPdは採否レベルThoを下回る。そのため、周期遅れの壁反射パルスRPdは雑音と同じく無視され、正規の人反射パルスRPaや車反射パルスRPbについては、応変閾値Thpを用いることにより、人間8aや車両8bまでの距離Lが正確に算出される。
こうして、送信周期teを短くしても距離Lが確実かつ正確に求まる。
【実施例3】
【0038】
このような近距離測定用パルスレーダ装置について、繰り返し測定に際して送信周期teを更に短縮しようとしたときに生じる更なる課題を、図面を引用して説明する。図5(a)は、繰り返し測定時の送信パルスSP及び受信パルスRPの波形例であり、横軸に時間tを採り、縦軸に信号レベルを採っている。
【0039】
送信周期teが更に短縮されて検知時間tcとの差が僅少になると、例えば踏切障害物検知のような場合、建物8dの壁反射パルスRPdばかりか、踏切棒の直ぐ後方で待つ大型の車両8bの車反射パルスRPbなども、不所望な二次エコーとなって一周期後の検知時間tc内に発現してしまうおそれが高まる。距離の差が小さいと、その間の減衰量が反射率や測定状態のバラツキなどと同等になるか下回ることになるため、採否レベルThoを用いても的確な判別は困難になる。
【0040】
本発明の近距離測定用パルスレーダ装置の実施例3について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図5(b)は、近距離測定用パルスレーダ装置の構造を示すブロック図である。
この近距離測定用パルスレーダ装置が上述した実施例2のものと相違するのは、送信部20が切替回路53を持つ送信部50になった点と、入力回路40が切替回路63を持つ入力回路60になった点である。
【0041】
送信部50は、上述した送信パルス発生回路21及び発振回路22に代えて、電波法等に合致した適宜な周波数f1で発振する発振回路51と、やはり適法であるが周波数f1とは異なる周波数f2で発振する発振回路52と、切替制御信号Sbに従って発振回路51の出力か発振回路52の出力か何れか一方を選択して出力する切替回路53と、送信制御信号Saに応じて送信信号Sに送信パルスSPを含ませるとともに切替回路53の出力する搬送波を送信信号Sでパルス変調する送信パルス発生回路54と、その変調後の送信信号Sをパワー増幅するアンプ23(Amp)とを具えている。切替制御信号Sbの値たとえばオンオフ状態が送信制御信号Saに同期して送信周期te毎に切り替わるので、切替回路53を具備した送信部50は、送信パルスSPの搬送波の周波数を送信パルスSPの送信周期te毎に切り替えるものとなっている。
【0042】
入力回路60は、上述のバンドパスフィルタ42に代えて、アッテネータ41の出力を入力して周波数f1又は該当中間周波数の信号成分を通過させるバンドパスフィルタ61と、アッテネータ41の出力を入力して周波数f2又は該当中間周波数の信号成分を通過させるバンドパスフィルタ62と、切替制御信号Sbに従ってバンドパスフィルタ61の出力かバンドパスフィルタ62の出力か何れか一方を選択して包絡線検波回路43へ出力する切替回路63とを具えている。包絡線検波回路43以降の回路44,45は入力回路40からそのまま引き継がれている。上述したように切替制御信号Sbの値が送信制御信号Saに同期して送信周期te毎に切り替わるので、切替回路63を具備した入力回路60は、受信パルスRPに係る搬送波の周波数を送信パルスSPの送信周期te毎に切り替えるものとなっている。しかも、送信パルスSPが周波数f1の送信周期teでは周波数f1対応の受信パルスRPが受信されて周波数f2対応の受信パルスRPは無視され、送信パルスSPが周波数f2の送信周期teでは周波数f2対応の受信パルスRPが受信されて周波数f1対応の受信パルスRPは無視されるようになっている。
【0043】
この実施例3の近距離測定用パルスレーダ装置について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図5(c)は、繰り返し測定時の送信パルスSP及び受信パルスRPの波形例であり、横軸に時間tを採り、縦軸に信号レベルを採っている。
ここでは、上述の採否レベルThoを用いて不所望な二次エコーを無視するという機能が、搬送波の周波数の切り替えによって強化されることについて、詳述する。
【0044】
周波数f1で送信パルスSPが送出された送信周期teでは、検知範囲Lcに入っている人間8aの人反射パルスRPaや車両8bの車反射パルスRPbが周波数f1で受信されるので、しかも検知時間tc内に検出されるので、距離Lが正確に測定される。検知範囲Lcの外のものは検知時間tcの経過後になるので、無視される。
一方、検知範囲Lcの外のもので次の送信周期teまでずれてしまった周期遅れの受信パルスRPは、次周期teで扱われる搬送波が送信パルスSPと共に周波数f2に切り替わっているため、無視される。
そして、次の次の送信周期teまでずれこむと(破線矢印参照)、周波数f1の受信パルスRPが再びピーク検出の対象となるが、二周期遅れとなった受信パルスRPは反射率の大きな壁反射パルスRPdであっても十分に減衰しているので、例え採否レベルThoが低めに設定されていても採否レベルThoより小さくなっていて、確実に無視される。
【0045】
同様に、周波数f2の送信パルスSPの反射による受信パルスRPについても、その送信周期teでは検知時間tc内の人反射パルスRPaや車反射パルスRPbによって検知範囲Lcの人間8aや車両8bの距離Lが正確に測定される。また、周波数f1を取り扱う次の送信周期teでは、周期遅れとなった受信パルスRPは無視される。さらに、次の次の送信周期teまでずれこんだ受信パルスRPは(破線矢印参照)、二周期遅れで減衰して採否レベルThoより小さくなっているため、やはり無視される。
こうして、この近距離測定用パルスレーダ装置にあっては、送信周期teが検知時間tcの極近くまで短縮されても、不所望な二次エコーに惑わされることなく、検知範囲Lc内の測定対象物についてだけ、距離Lが確実かつ正確に求まる。
【0046】
[その他]
上記実施例では、波形記憶手段がデジタルメモリからなりA/D変換回路が前置されていたが、波形記憶手段は例えば遅延線路やCCDを利用したアナログメモリであっても良く、その場合、A/D変換回路を後置しても良く、A/D変換回路をサンプリング周期Δtと異なる周期で動作させることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の近距離測定用パルスレーダ装置は、踏切障害物検知装置の他、種々の近距離測定に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施例1について、(a)が近距離測定用パルスレーダ装置の概要構成を示すブロック図、(b)が入力回路と距離演算部のブロック図、(c)が距離算出の演算内容を示す幾つかの信号波形例である。
【図2】装置の動作状態等を示し、(a)が送信パルス及び受信パルスの波形例と距離算出式、(b)が受信パルスの波形例と距離算出式、(c)が送信パルス及び受信パルスの波形例と距離算出式、(d)が受信パルスの波形例と距離算出式である。
【図3】本発明の実施例2について、繰り返し測定時の課題を示し、(a)が測定状況図、(b)及び(c)が送信パルスと受信パルスの波形例である。
【図4】(a)が近距離測定用パルスレーダ装置における距離演算部の構造を示すブロック図、(b)が距離演算部の拡張機能を示すための受信パルス変形例および採否レベル例、(c)が装置の動作状態等を示す送信パルス及び受信パルスの波形例である。
【図5】本発明の実施例3について、(a)が繰り返し測定時の更なる課題を示す送信パルス及び受信パルスの波形例、(b)が近距離測定用パルスレーダ装置の構造を示すブロック図、(c)が装置動作状態を示す送信パルス及び受信パルスの波形例である。
【図6】従来のパルスレーダ装置について、距離測定の原理と課題を示し、(a)が距離測定状況図、(b)が送信パルス及び受信パルスの波形例と距離算出式、(c)が受信パルスの波形例と距離算出式、(d)が受信パルスの各種変形例である。
【符号の説明】
【0049】
8…測定対象物、8a…人間、8b…車両、8d…建物、
10…距離演算部、11…波形メモリ(波形記憶手段)、
12…プログラムメモリ、13…採否レベル保持メモリ、
20…送信部、21…送信パルス発生回路、
22…発振回路、23…アンプ(Amp)、24…送信アンテナ、
30…受信部、31…受信アンテナ、32…低雑音アンプ(Amp)、
33…発振回路、34…ミキサ、35…アンプ(Amp)、
40…入力回路、41…アッテネータ(ATT)、
42…バンドパスフィルタ(BPF)、43…包絡線検波回路、
44…サンプルホールド回路(S&A)、45…A/D変換回路、
50…送信部、51,52…発振回路、53…切替回路、
54…送信パルス発生回路、60…入力回路、
61,62…バンドパスフィルタ(BPF)、63…切替回路、
L…距離、Lc…検知範囲、t…時間、tc…検知時間、
te…送信周期、Sa…送信制御信号、Sb…切替制御信号、
S…送信信号、SP…送信パルス、Ra…受信信号(検波前)、
Rb…サンプリング制御信号、Rc…受信信号(検波後、デジタル)、
R…受信信号(検波後、アナログ)、RP…受信パルス、
RPa…人反射パルス、RPb…車反射パルス、RPc…全反射受信値、
RPd…壁反射パルス、P…ピーク値、n…乗率、
Thp…応変閾値(第1閾値)、Tho…採否レベル(第2閾値)
【出願人】 【識別番号】000207470
【氏名又は名称】大同信号株式会社
【出願日】 平成18年6月20日(2006.6.20)
【代理人】 【識別番号】100106345
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 香


【公開番号】 特開2008−2811(P2008−2811A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−169621(P2006−169621)