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【発明の名称】 高所被測定器接触用具
【発明者】 【氏名】中村 雅美

【要約】 【課題】被測定器に接触させて、その接触状態を維持することが容易にできる高所測定器接触用具を提供する。

【構成】高所被測定器接触用具10Aの棹部30の一端には測定装置用端子17が固定され、他端には伸縮部31及びコネクタ15を介して測定子11Aが固定され、コネクタ15はリード線16によって測定装置用端子17に接続される。この測定子11Aは、導電性金属からなる測定用端子と永久磁石を一体に設けることで構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高所に設置された金属部材からなる被測定器の測定部位に接触させる測定用端子を具備し、測定用端子に磁石を一体に設けて測定子とし、長尺部材の先端に測定子を取り付けたことを特徴とする高所被測定器接触用具。
【請求項2】
請求項1に記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子が前記磁石と、被測定器に導通する導電性金属とからなることを特徴とする高所被測定器接触用具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の高所被測定器接触用具において、前記磁石が永久磁石であることを特徴とする高所被測定器接触用具。
【請求項4】
請求項3に記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子に当該測定子を前記測定器から離す分離手段を備えていることを特徴とする高所被測定器接触用具。
【請求項5】
請求項4に記載の高所被測定器接触用具において、前記分離手段が遠隔において前記測定子を被測定器から移動させる手段であることを特徴とする高所被測定器接触用具。
【請求項6】
請求項5に記載の高所被測定器接触用具において、前記分離手段が前記測定子から垂下する紐状部材であり、当該紐状部材は前記測定子を回動させて前記被測定器から離すものであることを特徴とする高所被測定器接触用具。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の高所被測定器接触用具において、前記磁石が電磁石であることを特徴とする高所被測定器接触用具。
【請求項8】
請求項2〜7の何れかに記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子は測定部位との接触面が前記導電性金属のみからなり、当該接触面まで磁石の磁力が及ぶように構成されていることを特徴とする高所被測定器接触用具。
【請求項9】
請求項2〜7の何れかに記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子は測定部位との接触面の一部が磁石から構成されていることを特徴とする高所被測定器接触用具。
【請求項10】
請求項1〜9の何れかに記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子が複数の面を有する多角状であることを特徴とする高所被測定器接触用具。
【請求項11】
請求項1〜9の何れかに記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子が球状であることを特徴とする高所被測定器接触用具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
建築物の屋根や電柱などの高所に設置された被測定器に接触させる高所被測定器接触用具に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の屋根や電柱などの高所に設置される被測定器としては、電気抵抗測定器、変圧器などが挙げられる。このような電気抵抗測定器は電気抵抗値が所定値以下であることを確認するために、例えば、高圧電線の配線が近接する金属製の屋根に設けられている。また、電柱に取り付けて使用される柱上変圧器は、高圧電線に印加されている電圧を家庭等で使用する電圧に変更するために設けられている。
【0003】
このような高所に設置された被測定器の検査を行う際は、測定者が建築物の屋根に登って屋根に設けられた電気抵抗測定器から延びる配線を測定装置に接続したり、又は電柱に登って電線の先端を柱上変圧器に接続したりする必要があった。この方法においては、測定者の手間がかかるという問題や、高所に登るために測定者の安全性が確保されないという問題があった。
【0004】
そこで、安全に短時間で測定可能な高所電気抵抗測定装置が提案されている(特許文献1参照)。この特許文献の高所電気抵抗測定装置は、伸縮部の長さを調節し、測定対象にフック状の先端部を引っ掛けることで、地上にいる状態で電気抵抗を測定できるというものである。しかしながら、測定する際に電気抵抗測定装置の伸縮部が長くなるとしなってしまい、先端を電気抵抗測定器に接触させて、その接触状態を維持することが困難であるという問題があった。
【0005】
【特許文献1】特開平10−319062号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はこのような事情に鑑み、被測定器に接触させて、その接触状態を維持することが容易にできる高所測定器接触用具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、高所に設置された金属部材からなる被測定器の測定部位に接触させる測定用端子を具備し、測定用端子に磁石を一体に設けて測定子とし、長尺部材の先端に測定子を取り付けたことを特徴とする高所被測定器接触用具にある。
【0008】
かかる第1の態様では、長尺部材の先端に磁石を一体に設けた測定子を取り付けることで、高所に設置された金属部材からなる被測定器に容易に接触させて、その接触状態を維持することができるものとなる。
【0009】
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子が前記磁石と、被測定器に導通する導電性金属とからなることを特徴とする高所被測定器接触用具にある。
【0010】
かかる第2の態様では、測定子が被測定器に導通する導電性金属を具備することで、この高所被測定器接触用具により被測定器と測定装置等を繋ぐと、被測定器を電気的に測定装置等に導通させることができる。
【0011】
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様に記載の高所被測定器接触用具において、前記磁石が永久磁石であることを特徴とする高所被測定器接触用具にある。
【0012】
かかる第3の態様では、磁石が永久磁石であることで、持ち運び及び取り扱いが容易で安価なものとなる。
【0013】
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子に当該測定子を前記測定器から離す分離手段を備えていることを特徴とする高所被測定器接触用具にある。
【0014】
かかる第4の態様では、高所に設置された金属部材からなる被測定器に容易に接触させて維持することができ、且つ被測定器から容易に離すことができるものとなる。
【0015】
本発明の第5の態様は、第4の態様に記載の高所被測定器接触用具において、前記分離手段が遠隔において前記測定子を被測定器から移動させる手段であることを特徴とする高所被測定器接触用具にある。
【0016】
かかる第5の態様では、遠隔から測定子を移動させる手段を具備することで、より容易に被測定器から離すことができるものとなる。
【0017】
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の高所被測定器接触用具において、前記分離手段が前記測定子から垂下する紐状部材であり、当該紐状部材は前記測定子を回動させて前記測定器から離すものであることを特徴とする高所被測定器接触用具にある。
【0018】
かかる第6の態様では、分離手段を前記測定子から垂下する紐状部材とすることで、紐状部材を引くことにより、測定子が回動して被測定器から容易に離すことができるものとなる。
【0019】
本発明の第7の態様は、第1又は2の態様に記載の高所被測定器接触用具において、前記磁石が電磁石であることを特徴とする高所被測定器接触用具にある。
【0020】
かかる第7の態様では、磁石が電磁石であることで、高所に設置された金属部材からなる被測定器に容易に接触させて維持することができ、且つ被測定器から容易に離すことができるものとなる。
【0021】
本発明の第8の態様は、第2〜7の何れかの態様に記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子は測定部位との接触面が前記導電性金属のみからなり、当該接触面まで磁石の磁力が及ぶように構成されていることを特徴とする高所被測定器接触用具にある。
【0022】
かかる第8の態様では、測定子は接触面が前記導電性金属のみからなり、当該接触面まで磁石の磁力が及ぶように構成されることで、高所に設置された金属部材からなる被測定器に容易に接触させて維持することができ、且つ測定子のいずれの部分が接触しても被測定器の電気を確実に導通することができるものとなる。
【0023】
本発明の第9の態様は、第2〜7の何れかの態様に記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子は測定部位との接触面の一部が磁石から構成されていることを特徴とする高所被測定器接触用具にある。
【0024】
かかる第9の態様では、測定子は接触面の一部が磁石から構成されていることで、高所に設置された金属部材からなる被測定器により容易に確実に接触させて維持することができるものとなる。
【0025】
本発明の第10の態様は、第1〜9の何れかの態様に記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子が複数の面を有する多角状であることを特徴とする高所被測定器接触用具にある。
【0026】
かかる第10の態様では、測定子が複数の面を有する多角状であることで、測定子と被測定器との接触部分が平面となるために被測定器との密着性が高くなり、さらに、被測定器から離すのが容易なものとなる。
【0027】
本発明の第11の態様は、第1〜9の何れかの態様に記載の高所被測定器接触用具において、前記測定子が球状であることを特徴とする高所被測定器接触用具にある。
【0028】
かかる第11の態様では、測定子が球状であることにより、測定子のいずれの部分でも被測定器に接触することができ、さらに、被測定器から離すのが容易なものとなる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、測定器に接触させて、その接触状態を維持することが容易にできる高所測定器接触用具となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図1に、本発明にかかる高所被測定器接触用具の使用方法の一例を示す。
【0031】
図1に示すように、本発明にかかる高所被測定器接触用具10は、例えば、電柱50に設けられた柱上変圧器51に接触させるのに好適なものである。このように、高所被測定器接触用具10の一端を柱上変圧器51に接触させ、他端から延びるリード線を電気抵抗測定器60に接続させることにより、柱上変圧器51に流れる電気が高所被測定器接触用具10を介して電気抵抗測定器60に流れ、柱上変圧器51の電気抵抗値を測定することができる。なお、このときの被測定器は柱上変圧器51となる。
【0032】
以下、図面に基づいて本発明を実施するための最良の形態について説明する。以下に示す実施形態では、図1に示す柱上変圧器51の電気抵抗値を測定するための高所被測定器接触用具を用いて本発明を説明する。
【0033】
なお、以下に示す実施形態の説明は例示であり、本発明の構成はこれに限定されるものではない。
【0034】
(実施形態1)
図2及び図3に基づいて実施形態1を説明する。以下、柱上変圧器51及び電気抵抗測定器60は図1に示したものとし、同一番号とした。
【0035】
図2には実施形態1の高所被測定器接触用具を示す。図2(a)には高所被測定器接触用具の外面図、図2(b)には高所被測定器接触用具の断面図を示す。
【0036】
図2(a)に示すように、高所被測定器接触用具10Aの棹部30の一端には測定装置用端子17が固定され、他端には伸縮部31及びコネクタ15を介して測定子11Aが固定されている。
【0037】
そして、図2(b)に示すように、コネクタ15はリード線16によって測定装置用端子17に接続されている。
【0038】
ここで、測定子11Aの形態を詳述する。図3は、実施形態1の測定子11Aを示している。図3(a)には測定子11Aの斜視図、図3(b)には測定子11Aの断面図を示してある。
【0039】
実施形態1の測定子11Aは、両図に示すように、導電性金属からなる多角状の測定用端子12Aと永久磁石13Aを一体に設けることで構成されている。この測定子11Aは、周面が導電性金属からなる測定用端子12Aのみからなり、いずれの表面にも永久磁石13Aの磁力が及ぶように永久磁石13Aを内部に備えている。
【0040】
実施形態1の高所被測定器接触用具10Aは、このように測定子11Aが測定用端子12Aに永久磁石13Aを一体に設けて構成されていることで、永久磁石13Aの磁力により測定子11Aの一部又は全体が金属部材からなる柱上変圧器51にくっつく。このため、高所に設置された柱上変圧器51の測定部位に容易に接触(密着)させることができる。なお、上述したように、測定子11Aはいずれの表面にも永久磁石13Aの磁力が及んでいるので、いずれの面でも必ず柱上変圧器51に接触することができる。このように、測定子11Aは、永久磁石13Aの磁力により柱上変圧器51に容易に接触するために、柱上変圧器51の電気抵抗値を測定する際に、高所被測定器接触用具10Aの棹部30及び伸縮部31がしなってしまっても、高所被測定器接触用具10Aは先端の測定子11Aを柱上変圧器51に容易に接触させることができ、さらに測定が完了するまでその接触状態を維持することができるようになる。
【0041】
また、測定子11Aが多角状であることで、測定子11Aの柱上変圧器51との接触部分が平面となり、柱上変圧器51との密着性が高くなる。また、測定子11Aを多角状とすることで、高所被測定器接触用具10Aを回転させて回転する方向に力が加わると接触面が浮き上がり、柱上変圧器51から容易に分離することができる。
【0042】
このような測定子11Aは、コネクタ15に固定されていることで、いずれの面が柱上変圧器51に接触しても、柱上変圧器51の電気が測定子11Aを介してコネクタ15へと流れる。コネクタ15へと流れた電気は、リード線16、測定装置用端子17を通過して、電気抵抗測定器60へと流れる。
【0043】
ここで、棹部30は、持ち運びの容易な長さであり、さらにつかみ易い太さであることが好ましい。また、棹部30は絶縁性部材からなることが好ましく、さらに軽量の部材からなることが好ましい。例えば、カーボンファイバーやプラスチックが挙げられる。
【0044】
伸縮部31は、複数の筒状体から構成され、棹部30よりもやや細い筒状体、さらに細い筒状体という順に設けられている。図示しないが、筒状体はいずれもある程度の長さがあり、それぞれ自身より大きい筒状体の内部に収納されている。そして、使用する際には、適宜、柱上変圧器51の設置されている高さに合わせて、筒状体を伸ばす。
【0045】
また、リード線16の長さは、筒状体をすべて伸ばした状態の伸縮部31の長さと棹部30の長さを足した長さと同じである。使用前後の伸縮部31の筒状体がそれぞれ自身より大きい筒状体の内部に収納されている状態のときには、余分な部分は、図示しない高所被測定器接触用具10Aの内部に収納しておく。
【0046】
なお、高所被測定器接触用具10Aに取手部を設けてもよい。取手部を設ける場合は、棹部30の長手方向測定装置用端子17側に設けるのが好ましく、すべりにくい絶縁性部材からなることが好ましい。
【0047】
上述した構成により、被測定器が高所に設けられているために伸縮部31を伸長させたり、測定する際に風が吹いたりすることにより、高所被測定器接触用具10Aがしなっても、高所被測定器接触用具10Aは先端の測定子11Aを柱上変圧器51に接触させて、その接触状態を維持することが容易にできる。また、柱上変圧器51から容易に分離することができる。
【0048】
(実施形態2)
図4〜図6に基づいて実施形態2を説明する。
【0049】
図4には実施形態2の高所被測定器接触用具を示す。図4(a)には高所被測定器接触用具の外面図、図4(b)には高所被測定器接触用具の断面図を示す。なお、実施形態1と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
【0050】
図4(a)に示すように、高所被測定器接触用具10Bの棹部30の一端には測定装置用端子17が固定され、他端には伸縮部31及びコネクタ15を介して測定子21が固定されている。
【0051】
そして、図4(b)に示すように、コネクタ15はリード線16によって測定装置用端子17と接続されている。
【0052】
また、測定子21は、さらに、コネクタ15を介してリード線25により電池26に接続されている。
【0053】
ここで、測定子21の形態を詳述する。図5は、実施形態2の測定子21を示している。図5(a)には測定子21の斜視図、図5(b)には測定子21の断面図を示している。
【0054】
実施形態2の測定子21は、両図に示すように、導電性金属からなる多角状の測定用端子22と電磁石23を一体に設けることで構成されている。この測定子21は、表面が導電性金属からなる測定用端子22のみからなり、いずれの表面にも電磁石23の磁力が及ぶように電磁石23を内部に備えている。
【0055】
測定子21は、実施形態1と同様に、コネクタ15に固定されていることで、いずれの面が柱上変圧器51に接触しても、柱上変圧器51の電気が測定子21を介してコネクタ15へと流れる。コネクタ15へと流れた電気は、リード線16、測定装置用端子17を通過して、電気抵抗測定器60へと流れる。
【0056】
また、図6の高所被測定器接触用具10Bと電気抵抗測定器60の結線図を用いて、電磁石23の導電状態を説明する。
【0057】
同図に示すように、測定子21は、高所被測定器接触用具10Bの内部に設けられたリード線16により電気抵抗測定器60に接続されている。また、測定子21内部に設けられた電磁石23のコイルは、高所被測定器接触用具10Bの内部に設けられたリード線25により電池26に接続されている。この電池26とリード線25との途中にはスイッチ27が設けられており、このスイッチ27は高所被測定器接触用具10Bの外表面から操作できるように設定されている。
【0058】
スイッチ27を入れるまでは電池26と電磁石23との回路は遮断された状態となっているが、スイッチ27を入れることで、電池26と電磁石23との回路が投入された状態となり、電磁石23のコイルが励磁されて電磁石23が磁力を帯びる。
【0059】
実施形態2の高所被測定器接触用具10Bでは、柱上変圧器51に接触させる際にはスイッチ27を入れて電磁石23に磁力を帯びさせることで、柱上変圧器51に接触させ、その接触状態を維持することが容易にできる。そして、取り外す際には、スイッチ27を切って電磁石23の磁力を消失させることで、柱上変圧器51から容易に取り外すことができる。
【0060】
実施形態2の高所被測定器接触用具10Bは、このように測定子21が測定用端子22に電磁石23を一体に設けて構成されていることで、電磁石23の磁力により測定子21の一部又は全体が金属部材からなる柱上変圧器51にくっつく。このため、高所に設置された柱上変圧器51の測定部位に容易に接触(密着)させることができる。なお、上述したように、測定子21はいずれの表面にも電磁石23の磁力が及んでいるので、いずれの面でも必ず柱上変圧器51に接触することができる。また、測定子21が多角状であることで、測定子21の柱上変圧器51との接触部分が平面となり、柱上変圧器51と密着しやすい。
【0061】
このように、測定子21は、電磁石23の磁力により柱上変圧器51に容易に接触するために、被測定器の例えば電気抵抗値を測定する際に、高所被測定器接触用具10Bの棹部30及び伸縮部31がしなってしまっても、高所被測定器接触用具10Bは先端の測定子21を柱上変圧器51に容易に接触させることができ、さらに測定が完了するまでその接触状態を維持することができる。また、スイッチ27を切ることで、電磁石23の磁力が消失し、測定子21を柱上変圧器51から容易に取り外すことができる。
【0062】
上述した構成により、柱上変圧器51が高所に設けられているために伸縮部31を伸長したり、測定する際に風が吹いたりすることにより、高所被測定器接触用具10Bがしなっても、高所被測定器接触用具10Bは先端の測定子21を柱上変圧器51に接触させてその接触状態を維持することが容易にできる。また、柱上変圧器51からの取り外しが容易にできる。
【0063】
(実施形態3)
図7及び図8に基づいて実施形態3を説明する。
【0064】
図7には実施形態3の高所被測定器接触用具を示す。
【0065】
図7に示すように、高所被測定器接触用具10Cの棹部30の一端には測定装置用端子17が固定され、他端には伸縮部31及びコネクタ15を介して測定子11Cが固定されている。
【0066】
そして、コネクタ15は図示しないリード線により測定装置用端子17に接続されている。
【0067】
コネクタ15には回動中心ピン19が固定され、回動中心ピン19には測定子11Cの中央部が回動自在に支持されている。この測定子11Cの端部には紐状部材18が固定され、垂下している。この紐状部材18を下に引くと、測定子11Cは回動する。
【0068】
ここで、測定子11Cの形態を詳述する。図8には実施形態3の測定子11Cを示す。図8(a)には実施形態3の測定子11Cの側面図、図8(b)には測定子11Cの斜視図を示す。
【0069】
実施形態3の測定子11Cは、同図に示すように、導電性金属からなる直方体の測定用端子12Cと永久磁石13Cを一体に設けることで構成されている。この測定子11Cは、表面の一部が永久磁石13Cからなる。
【0070】
永久磁石13Cは、測定子11Cの長手方向に亘って高さ方向中央部に設けられている。具体的には、紐状部材18の固定されている側とは逆側から回動中心ピン19よりも手前まで測定子11Cの高さ方向中央部に設けられている。この構成により、回動自在な測定子11Cと柱上変圧器51との接触面は、ある程度限定されることになるが、いずれの面が接触しても、必ずコネクタ15に電気が流れるように構成されている。
【0071】
この構成により、永久磁石13Cの磁力により柱上変圧器51にくっついた状態の測定子11Cは、電気抵抗値の測定終了後、作業者が下方(地上)から紐状部材18をひくことにより、測定子11Cが図中の矢印の方向に回動し、容易に測定子11Cが柱上変圧器51から離れる。
【0072】
なお、測定子11Cが直方体であることで、測定子11Cの柱上変圧器51との接触部分が平面となり、柱上変圧器51との密着性が高くなる。
【0073】
実施形態3の高所被測定器接触用具10Cは、このように測定子11Cが測定用端子12Cに永久磁石13Cを一体に設けて構成されていることで、永久磁石13Cの磁力により測定子11Cの一部又は全体が金属部材からなる柱上変圧器51にくっつく。このため、高所に設置された柱上変圧器51の測定部位に容易に接触(密着)させることができるものである。このように、測定子11Cは、永久磁石13Cの磁力により柱上変圧器51に容易に接触するために、柱上変圧器51の電気抵抗値を測定する際に、高所被測定器接触用具10Cの棹部30及び伸縮部31がしなってしまっても、高所被測定器接触用具10Cは先端の測定子11Cを柱上変圧器51に容易に接触させることができ、さらに測定が完了するまでその接触状態を維持することができるようになる。そして、紐状部材18をひくことで、測定子11Cが回動し、柱上変圧器51から容易に取り外すことができる。
【0074】
(他の実施形態)
実施形態1〜3では、測定子は、被測定器(柱上変圧器51)との接触面が平面となるように構成したが、測定子はこれに限定されるものではない。例えば、図9に示すように、測定子11Dが球体で被測定器との接触面が円弧面であり、測定用端子12Dの内部に永久磁石13Dを具備していてもよい。
【0075】
また、図10に示すように、測定子11Eの上方を永久磁石13Eとし、下方を測定用端子12Eとしてもよい。このように永久磁石13Eを上方に設けることで被測定器に確実に接触させることができると共に、下方の測定用端子12Eから被測定器の電気を確実にコネクタ15へと流すことができる。
【0076】
本発明の高所被測定器接触用具は、高所に設けられた被測定器に接触させるのに好適なものである。なお、被測定器は柱上変圧器51に限定されるものではなく、例えば、屋根の上に設けられた電気抵抗測定器でもよい。また、本発明の高所被測定器接触用具の使用は電気抵抗の測定に限定されるものではなく、高所に設けられた被測定器の他の測定に用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明にかかる高所被測定器接触用具の使用方法の一例を示す図である。
【図2】実施形態1の高所被測定器接触用具を示す図である。
【図3】実施形態1の測定子11Aを示す図である。
【図4】実施形態2の高所被測定器接触用具を示す図である。
【図5】実施形態2の測定子21を示す図である。
【図6】高所被測定器接触用具10Bと電気抵抗測定器60の結線図である。
【図7】実施形態3の高所被測定器接触用具を示す図である。
【図8】実施形態3の測定子11Cを示す図である。
【図9】他の実施形態の測定子11Dを示す図である。
【図10】他の実施形態の測定子11Eを示す図である。
【符号の説明】
【0078】
10,10A,10B,10C 高所被測定器接触用具
11A,11C、11D,11E,21 測定子
12A,12C、12D,12E,22 測定用端子
13A,13C、13D,13E 永久磁石
15 コネクタ
16,25 リード線
17 測定装置用端子
18 紐状部材
19 回動中心ピン
27 スイッチ
30 棹部
31 伸縮部
50 電柱
51 柱上変圧器
60 電気抵抗測定器
【出願人】 【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
【出願日】 平成18年6月21日(2006.6.21)
【代理人】 【識別番号】100101236
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 浩之

【識別番号】100128532
【弁理士】
【氏名又は名称】村中 克年


【公開番号】 特開2008−2915(P2008−2915A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−171931(P2006−171931)