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【発明の名称】 衝撃センサ
【発明者】 【氏名】立花 誉大

【氏名】加藤 充

【氏名】堀之内 英

【要約】 【課題】簡単な構成で、例えば遊技台に対する衝撃やマグネットによる不正行為を検知し得るようにした衝撃センサを提供する。

【構成】水平方向に対向して配置した発光素子11aと受光素子11bとから成るフォトセンサ11と、このフォトセンサ11の発光素子11aから受光素子11bへの光路11cの下方の水平な揺動軸12aの周りに揺動可能に配置したアクチュエータ12と、を備えており、アクチュエータ12が、揺動軸12aの上側にて光路11cに挿脱可能な遮光板12bを備えていると共に、下部に重り12dを備えている。重り12dの少なくとも一部は磁性体から構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向に対向して配置した発光素子と受光素子とから成るフォトセンサと、このフォトセンサの発光素子から受光素子への光路の下方の水平な揺動軸の周りに揺動可能に配置したアクチュエータと、を備えており、
上記アクチュエータが、上記揺動軸の上側にて上記光路に挿脱可能な遮光板を備えていると共に、下部に重りを備えていることを特徴とする、衝撃センサ。
【請求項2】
前記重りの少なくとも一部が磁性体から構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の衝撃センサ。
【請求項3】
前記フォトセンサと前記アクチュエータとを収納するケースを備え、
前記重りの自重による初期位置にて、前記アクチュエータの下部とケース内壁との間に間隙が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の衝撃センサ。
【請求項4】
前記フォトセンサと前記アクチュエータとを収納するケースを備え、
前記重りの自重による初期位置にて、前記アクチュエータの下部がケース内壁に当接していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の衝撃センサ。
【請求項5】
前記フォトセンサと前記アクチュエータとを収納するケースを備え、
前記重りの自重による初期位置にて、前記アクチュエータの下部が前記重りの自重により応力をもってケース内壁に当接していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の衝撃センサ。
【請求項6】
前記フォトセンサと前記アクチュエータとを収納するケースと、
前記アクチュエータに前記揺動軸のまわりを回転させる付勢力を与える弾性部材と、を備え、
前記アクチュエータの下部が上記弾性部材に付勢されてケース内壁に当接していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の衝撃センサ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は衝撃センサに係り、特に、例えばパチンコ台等の遊技台への衝撃を検知して、不正行為等を抑止するようにした衝撃センサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ台等の遊技台において、遊技台を叩いたり揺すったりして、遊技台に対して衝撃を加えたり、あるいは遊技台の入賞孔に対してマグネットを近づけることにより、パチンコ玉を入賞孔に誘導する等の不正行為が行なわれている。このような不正行為は、係員の巡回や監視カメラシステムによる監視によって発見するようにしているが、例えば組織的なグループによる不正行為等の場合には、このような監視によっては不正行為の発見が困難になってきている。
【0003】
これに対して、例えば特許文献1や特許文献2によれば、パチンコ機における磁石の不正防止方法が開示されている。これらの方法においては、パチンコ遊技台の遊技盤裏面に感磁性素子を装着することにより、不正行為で使用される磁石の磁気を感知して、磁石を使用してパチンコ玉を入賞孔に不正誘導することを防止するようになっている。
【0004】
また、特許文献3には、容器内に円形テーパ状に凹んだテーブル面の中心に球を配置して、外部からの振動,衝撃,傾斜によって球が移動したとき、容器内の周囲の壁面への球の接触を検知するようにした、加速度センサによる衝撃検知センサが開示されている。
【特許文献1】特開昭55−050383号公報
【特許文献2】特開昭55−026939号公報
【特許文献3】特開2004−333313号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献3による衝撃検知センサにおいては、その検知感度を高めることは容易であるが、検知感度を高くすると不正行為ではない小さな衝撃等による誤動作が多くなることから、検知感度の適正な設定が困難であった。また、パチンコ台等の遊技台に対する人為的な衝撃は、大別して遊技台の縁等を叩く「叩打行為」と、遊技台の下皿部を手前に引っ張って揺らす「引張り行為」とがある。
【0006】
ここで、叩打行為による衝撃は、短い時間内に強い衝撃エネルギーが発生し、急激に変化する衝撃波形となるので、従来の衝撃検知センサでも容易に検知することができる。これに対して、上述した引張り行為による衝撃は、衝撃エネルギーのピークが比較的低く、緩やかに変化する衝撃波形となることから、従来の衝撃検知センサでは検知することが困難であった。
【0007】
また、高い検知感度を備えると共に、検知対象の衝撃に関して検知指向性のない構造の衝撃センサを使用する場合には、不正行為ではない振動、例えば隣脇の遊技者による衝撃の発生を、不正行為として誤検知してしまうことがあった。
【0008】
さらに、従来、マグネットによる不正行為に対しては磁気検知センサを、また衝撃による不正行為に対しては衝撃検知センサを、それぞれ設けるようにしているため、センサの設置場所を確保する必要があると共に、部品コスト及び組立コストが高くなってしまう。
【0009】
本発明は、以上の点に鑑みて創作されたものであり、簡単な構成により、例えば遊技台に対する衝撃やマグネットによる不正行為を検知し得るようにした衝撃センサを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の衝撃センサは、水平方向に対向して配置した発光素子と受光素子とから成るフォトセンサと、このフォトセンサの発光素子から受光素子への光路の下方の水平な揺動軸の周りに揺動可能に配置したアクチュエータと、を備えており、アクチュエータが、揺動軸の上側にて光路に挿脱可能な遮光板を備えていると共に、下部に重りを備えていることを特徴としている。
本発明の衝撃センサにおいて、好ましくは、重りの少なくとも一部が磁性体から構成されている。
【0011】
本発明の衝撃センサは、好ましくは、フォトセンサとアクチュエータとを収納するケースを備え、重りの自重による初期位置にてアクチュエータの下部とケース内壁との間に間隙が形成されている。
【0012】
本発明の衝撃センサは、好ましくは、フォトセンサとアクチュエータとを収納するケースを備え、重りの自重による初期位置にて、アクチュエータの下部がケース内壁に当接している。
【0013】
本発明の衝撃センサは、好ましくは、フォトセンサとアクチュエータとを収納するケースを備え、重りの自重による初期位置にて、アクチュエータの下部が重りの自重により応力をもってケース内壁に当接している。
【0014】
本発明の衝撃センサは、好ましくは、フォトセンサとアクチュエータとを収納するケースとアクチュエータに揺動軸のまわりを回転させる付勢力を与える弾性部材とを備え、アクチュエータの下部が弾性部材に付勢されてケース内壁に当接している。
【発明の効果】
【0015】
上記構成によれば、外部から水平方向前方または後方へ衝撃が加えられたとき、この衝撃によって衝撃センサ全体が反対方向に押されることによって、重りが慣性に基づいて留まろうとすることから、アクチュエータが揺動する。これにより、遮光板がフォトセンサの発光素子から受光素子への光路を開放しまたは閉鎖する。その後、衝撃が小さくなると、重りの自重によって初期位置に復帰し、遮光板が前記光路を再び閉鎖または開放する。従って、フォトセンサの受光素子の出力信号が変化するので、衝撃が検知されると共に、衝撃の検知方向がアクチュエータの揺動方向に限定されることになるため、検知対象外の衝撃による誤検知が防止される。
【0016】
ここで、重りの少なくとも一部が磁性体から構成されていると、衝撃センサにマグネットが接近したとき、マグネットの磁力でアクチュエータの重りが磁気吸着されることで、アクチュエータが揺動する。これにより、遮光板がフォトセンサの発光素子から受光素子への光路を開放しまたは閉鎖する。その後、マグネットによる磁力の影響が小さくなると、重りの自重によって初期位置に復帰し、遮光板が前記光路を再び閉鎖または開放する。従って、フォトセンサの受光素子の出力信号が変化するので、マグネットの接近が検知されることになる。
【0017】
アクチュエータが初期位置で後方のケース内壁との間に間隙を有している場合には、アクチュエータは、例えば引張り行為により前方への衝撃が加えられたとき、この衝撃によって間隙の分だけアクチュエータの下方が後方に揺動する。従って、この間隙を適宜に調整することにより、前方への衝撃に対する衝撃検知感度が調整され得る。
【0018】
アクチュエータの下方の一部が初期位置にて後方のケース内壁に当接している場合には、この当接方向に例えば叩打行為等による短時間で強い衝撃が加えられると、衝撃センサ全体が反対方向に押される。これによりアクチュエータの重りが慣性によって元の場所に留まろうとするので、アクチュエータが揺動し、遮蔽板が光路を開放しまたは閉鎖する。従って、フォトセンサの受光素子の出力信号の変化に基づいて、衝撃が検知されることができる。その後、衝撃が小さくなると、重りの自重に基づいて、アクチュエータが初期位置まで戻って、その一部が後方のケース内壁に衝突することにより、重りの運動エネルギーが吸収される。従って、アクチュエータは迅速に初期位置に復帰することになる。一方、引張り行為等による比較的弱く緩やかな衝撃が加えられると、衝撃センサ全体が衝撃の方向に移動し、アクチュエータの下方の一部が後方のケース内壁に当接したままで、同様に移動する。そして、衝撃が小さくなると、衝撃センサ全体が元の位置に戻ろうとするが、アクチュエータの重りは慣性により衝撃の方向に移動し続けようとするので、アクチュエータが旋回軸の周りに揺動する。これにより、遮蔽板が光路を開放しまたは閉鎖する。その後、重りに作用する慣性力が小さくなると、同様に、重りの自重に基づいて、アクチュエータが初期位置に戻って、その一部が後方のケース内壁に衝突することにより、迅速に初期位置に復帰することになる。
【0019】
アクチュエータの下方の一部が初期位置にて、重りの自重により応力をもって、あるいは弾性部材により付勢されて後方のケース内壁に当接している場合には、これらの応力や弾性部材の弾性を適宜に調整することで、衝撃センサの衝撃感知の感度を所望の値に調整することができる。なお、重りの自重による応力は、後方のケース内壁がない場合の初期位置に対して、アクチュエータが所定角度だけ傾斜して後方のケース内面に当接することにより構成され、その角度を調整することで応力が調整されることになる。
【0020】
このようにして、本発明によれば、簡単な構成により、例えば遊技台に対する叩打行為や引張り行為等による衝撃や、マグネットによる不正行為を検知し得るようにした衝撃センサが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
図1及び図2は、本発明による衝撃センサの第一の実施形態の構成を示している。これらの図において、衝撃センサ10は、フォトセンサ11とアクチュエータ12とケース13とから構成されている。
【0022】
フォトセンサ11は、互いに対向して配置された発光素子11aと受光素子11bとから構成されており、発光素子11aから受光素子11bへの光路11cが開放または遮断されることにより、検知動作を行なうようになっている。ここで、発光素子11a及び受光素子11bは、互いに水平方向に関して横方向に対向するように配置されており、その光路11cが横方向に水平に延びるようになっている。なお、図示の場合、発光素子11a及び受光素子11bは、ハウジング11d内に密封されており、このハウジング11dには、光路11cに対応する位置に窓部11e,11fが設けられている。
【0023】
アクチュエータ12は、フォトセンサ11の光路11cの下方に位置する揺動軸12aの周りに揺動可能に支持されており、揺動軸12aの上側に遮光板12bを備えると共に、揺動軸12aから下方に延びるアーム12cの下端付近に重り12dを備えている。ここで、揺動軸12aは、フォトセンサ11の光路11cの直下にて、この光路11cと平行に配置されている。
【0024】
アクチュエータ12のアーム12cの下端に取り付けた重り12dの自重により、図1に示すアクチュエータ12の初期状態においては、遮光板12bがフォトセンサ11の光路11cから退避している。そして、アクチュエータ12が揺動軸12aの周りに(図1にて時計周りに)揺動したとき、遮光板12bが光路11cを遮断する。
【0025】
アクチュエータ12の重り12dは、少なくとも一部が磁性体から構成されており、マグネットが接近したときマグネットの磁力によって引き付けられて、アクチュエータ12が揺動軸12aの周りに揺動する。
【0026】
ケース13は、フォトセンサ11及びアクチュエータ12を収納するように、例えば樹脂材料から成る箱状に構成されている。ここで、ケース13の後方の内壁13aは、アクチュエータ12がその重り12dの自重により静止する初期位置(図1参照)にてその姿勢を維持するように、重り12dが当接するように前方に張り出した肉厚部として形成されている。
【0027】
本発明の実施形態による衝撃センサ10は以上のように構成されており、使用に際しては、図3に示すように、ケース13の前面が、例えばパチンコ遊技台等の遊技台20の遊技盤21の裏面、あるいはこの裏面に付属する構成物に対して、適宜の手段により取り付けられる。
【0028】
この状態から、図3に示すように、不正行為者が手Hで遊技盤21を叩打して遊技盤21に衝撃が加えられると、衝撃センサ10は、例えば図4に示すように、短時間で強い衝撃により後方へ移動する。この移動距離は、図示の場合、約+1.8mm程度になり、衝撃センサ10全体が裏側に向かって移動することになる。
【0029】
この移動によって、衝撃センサ10内のアクチュエータ12は、図5(a)に示す初期状態から、図5(b)に示すように、重り12dの慣性によって、相対的に下端が前方に揺動する。これにより、アクチュエータ12の遮光板12bがフォトセンサ11の光路11cを遮断する。この際、フォトセンサ11の発光素子11aからの光が受光素子11bに入射しなくなるので、受光素子11bの出力信号が変化することから、この出力信号に基づいて光路11cの遮断、即ちアクチュエータ11の揺動、そして不正行為による衝撃の発生が検知される。
【0030】
その後、衝撃力が低下すると、図5(c)に示すように、重り12dの自重により元の初期位置に戻る。その際、重り12dは、その慣性に基づいて初期位置を通り過ぎようとするが、重り12dがケース内壁13aに衝突することにより、運動エネルギーが吸収され、図5(d)に示すように、初期位置で停止する。
【0031】
また、図3にて矢印Aで示すように、遊技台20の下皿部(図示せず)を前方に引っ張って遊技台20を揺らす、所謂引張り行為によって遊技盤21に衝撃が加えられると、この衝撃エネルギーによって、衝撃センサ10は、例えば図6に示すように比較的緩やかな衝撃で前方に移動する。この移動距離は、図示の場合、約−1.2mm程度になり、衝撃センサ10全体が表側に向かって移動する。
【0032】
この移動によって、衝撃センサ10全体が表側に移動するが、アクチュエータ12の重り12dは、後方に位置するケース内面13aに当接している。このため、図7(a)に示す初期状態から、図7(b)に示すように、重り12dの慣性によりアクチュエータ12が揺動することはなく、相対的にそのままの位置に留まるので、アクチュエータ12も衝撃センサ10と共に迅速に移動する。従って、アクチュエータ12の遮光板12bはフォトセンサ11の光路11cから退避したままであり、フォトセンサ11の受光素子11bの出力信号は変化しない。
【0033】
その後、衝撃力が低下すると、衝撃センサ10が元の位置に戻る。その際、図7(c)に示すように、アクチュエータ12は重り12dの慣性によって相対的に下端が前方に揺動する。これにより、アクチュエータ12の遮光板12bがフォトセンサ11の光路11cを遮断する。従って、フォトセンサ11の発光素子11aからの光が受光素子11bに入射しなくなり、受光素子11bの出力信号が変化するので、この出力信号に基づいて光路11cの遮断、即ちアクチュエータ12の揺動、そして不正行為による衝撃の発生が検知される。
【0034】
そして、重り12dに作用する慣性力が低下すると、重り12dの自重により元の初期位置に戻る。その際、重り12dは、その慣性に基づいて初期位置を通り過ぎようとするが、重り12dがケース内壁13aに衝突することにより運動エネルギーが吸収され、図7(d)に示すように初期位置で停止する。
【0035】
さらに、遊技盤21の表面にてマグネットによる不正行為が行なわれると、マグネットの磁力で、アクチュエータ12の重り12dが前方に向かう引力を受けることになる。従って、衝撃センサ10内のアクチュエータ12は、この磁力により相対的に下端が前方へ揺動する。これによって、アクチュエータ12の遮光板12bがフォトセンサ11の光路11cを遮断する。従って、フォトセンサ11の発光素子11aからの光が受光素子11bに入射しなくなり、受光素子11bの出力信号が変化するので、この出力信号に基づいて光路11cの遮断、即ちアクチュエータ11の揺動、そしてマグネットによる不正行為が検知される。
【0036】
このようにして、本実施形態に係る衝撃センサ10によれば、叩打行為による短時間で強い衝撃であっても、また引張り行為による比較的弱く緩やかな衝撃であっても、さらにはマグネットによる不正行為であっても、遊技台20の遊技盤21に対する不正行為を確実に検知することができる。従って、一つの衝撃センサ10を使用することにより、マグネットによる不正行為も検出することができるので、従来のように衝撃センサ及び磁気センサをそれぞれ設ける必要がなく、部品コスト及び組立コストが低減される。
【0037】
[実施例2]
図8は本発明による衝撃センサの第二の実施形態の構成を示している。図8において、衝撃センサ30は、図1及び図2に示した衝撃センサ10とほぼ同様の構成であって、アクチュエータ12の重り12dが、初期状態にて、後方のケース内壁13aとの間に間隙dを介してケース内壁13aの前方で垂下している点でのみ異なる構成になっている。
【0038】
このような構成の衝撃センサ30によれば、引張り行為によって、遊技盤21に衝撃が加えられて衝撃センサ30全体が前方へ移動したとき、アクチュエータ12は、重り12dの慣性によって間隙dの分だけ相対的に下端が後方へ揺動する。従って、重り12dは、衝撃センサ30全体がこの間隙dより長い距離だけ衝撃によって移動したときにのみ、ケース内壁13aにより重り12dが移動することになる。よって、間隙dを適宜に選定することによって、引張り行為に対する比較的弱く緩やかな前方への衝撃に対する検知感度を調整することができる。
【0039】
[実施例3]
図9は本発明による衝撃センサの第三の実施形態の構成を示している。図9において、衝撃センサ40は、図1及び図2に示した衝撃センサ10とほぼ同様の構成であって、アクチュエータ12の重り12dが、前述した初期状態より前方に変位した状態(当該実施形態における初期状態)で、後方のケース内壁13aに当接している点でのみ異なる構成になっている。即ち、アクチュエータ12は、その揺動軸12aから下方へ延びる垂線に対して、その揺動軸12aから重心Gを通る直線が所定の角度θを有するようになっている。
【0040】
このような構成の衝撃センサ40によれば、アクチュエータ12の重り12dは、初期状態において、重り12dの自重によるバイアス力をもってケース内壁13aに当接することになる。従って、このバイアス力より大きな衝撃力が作用したときにのみ、アクチュエータ12の重り12dがその慣性に基づいて揺動軸12aの周りに揺動して、遮光板12bが光路11cを遮断することにより衝撃の発生が検知される。このようにして、ケース内壁13aの位置、即ちこの角度θを適宜に調整することによって、衝撃センサ40の衝撃検知感度を任意に設定することができる。
【0041】
[実施例4]
図10は本発明による衝撃センサの第四の実施形態の構成を示している。図10において、衝撃センサ50は、図1及び図2に示した衝撃センサ10とほぼ同様の構成であって、アクチュエータ12の揺動軸12aに、重り12dをケース内壁13aに対して押圧するように、揺動軸12aを付勢するコイルバネ12eが設けられている点でのみ異なる構成になっている。即ち、アクチュエータ12の重り12dは、コイルバネ12eによるバイアス力をもってケース内壁13aに当接することになる。
【0042】
このような構成の衝撃センサ50によれば、このバイアス力より大きな衝撃力が作用したときにのみ、アクチュエータ12の重り12dがその慣性に基づいて揺動軸12aの周りに揺動して、遮光板12bが光路11cを遮断することで衝撃の発生が検知され得る。このようにして、コイルバネ12eのバネ定数を適宜に調整することによって、衝撃センサ40の衝撃検知感度を任意に設定することができる。
【0043】
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。例えば、上述した実施形態においては、通常遮光板12bがフォトセンサ11の光路11cから退避して解放されており、衝撃を受けたときに遮光板12bによって遮断されるようになっているが、これに限らず、光路11cは、通常遮光板12bにより遮断されていて、衝撃を受けたときに解放されるようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、衝撃センサ10が遊技台20の遊技盤21の裏面に取り付けられた場合について説明したが、これに限らず、衝撃センサ10が衝撃を検知すべき各種機器,各種設備等に取り付けられて、これらに対する衝撃を検知することも可能である。
さらに、図10に示した実施形態においては、揺動軸12aを付勢するためにコイルバネ12eが備えられているが、これに限らず、揺動軸12aを付勢するものであれば、他の弾性部材が使用されていてもよいことは明らかである。
また、上述した各実施形態においては、アクチュエータ12の重り12dがケース内面13aに当接するようになっているが、これに限らず、アクチュエータ12の形状によっては、アクチュエータ12の揺動軸12aより下方の一部がケース内面13aに当接するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明による衝撃センサの第一の実施形態の構成を示す前後方向の断面図である。
【図2】図1の衝撃センサの横方向の断面図である。
【図3】図1の衝撃センサの遊技盤への取付状態及び叩打行為を示す概略図である。
【図4】図1の衝撃センサに対する叩打行為による衝撃を受けた衝撃センサの移動の時間経過を示すグラフである。
【図5】図1の衝撃センサに対する叩打行為による衝撃を受けたときの動作を順次に示す概略図である。
【図6】図1の衝撃センサに対する引張り行為による衝撃を受けた衝撃センサの移動の時間経過を示すグラフである。
【図7】図1の衝撃センサに対する引張り行為による衝撃を受けたときの動作を順次に示す概略図である。
【図8】本発明による衝撃センサの第二の実施形態の構成を示す前後方向の断面図である。
【図9】本発明による衝撃センサの第三の実施形態の構成を示す前後方向の断面図である。
【図10】本発明による衝撃センサの第四の実施形態の構成を示し、(a)は前後方向の断面図、(b)は横方向の断面図である。
【符号の説明】
【0045】
10,30,40,50 衝撃センサ
11 フォトセンサ
11a 発光素子
11b 受光素子
11c 光路
12 アクチュエータ
12a 揺動軸
12b 遮光板
12d 重り
12e コイルバネ(弾性部材)
13 ケース
13a 後方のケース内面
【出願人】 【識別番号】590005911
【氏名又は名称】株式会社日本アレフ
【出願日】 平成18年8月2日(2006.8.2)
【代理人】 【識別番号】100082876
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 一幸

【識別番号】100109807
【弁理士】
【氏名又は名称】篠田 哲也


【公開番号】 特開2008−39476(P2008−39476A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−211142(P2006−211142)