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【発明の名称】 外観検査装置及び外観検査方法
【発明者】 【氏名】石川 明夫

【要約】 【課題】半導体ウエハなどの表面に現れるパターンを形成した製造プロセスが適切であるか否かを、このウエハ表面に現れる欠陥の外観検査と同時に確認することが可能な外観検査装置及び外観検査方法を提供する。

【構成】試料2に既知の標準欠陥9を設けて、試料2の表面に現れる欠陥を検出し、所定の製造プロセスで使用された処理レシピの相違に応じて変化する所定の処理レシピ評価情報を、標準欠陥9の検出結果に基づいて取得する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の製造プロセスにより表面にパターンが形成される試料の表面に現れる欠陥を検出する外観検査装置において、
前記試料の表面に現れる欠陥を検出する欠陥検出部と、
前記製造プロセスにより前記試料上に予め設けられた既知の標準欠陥を、前記欠陥検出部で検出した検出結果に基づいて、前記所定の製造プロセスで使用された処理レシピの相違に応じて変化する所定の処理レシピ評価情報を得る処理レシピ評価情報取得部と、
を備えることを特徴とする外観検査装置。
【請求項2】
前記処理レシピ評価情報取得部が得た処理レシピ評価情報に基づいて、前記所定の製造プロセスで使用された処理レシピの良否を判定する処理レシピ良否判定部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。
【請求項3】
前記処理レシピを変えながら設けた複数の前記標準欠陥のうち、これら標準欠陥の各々について前記処理レシピ評価情報取得部が得た処理レシピ評価情報が所定条件を満たすものを選択する標準欠陥選択部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。
【請求項4】
前記複数の標準欠陥にそれぞれ対応する処理レシピを指示する処理レシピ情報を記憶する処理レシピ情報記憶部と、
前記処理レシピ情報記憶部に記憶された処理レシピ情報の中から、前記標準欠陥選択部が選択した標準欠陥に対応する処理レシピ情報を選択する処理レシピ選択部と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の外観検査装置。
【請求項5】
所定の製造プロセスにより表面にパターンが形成される試料の表面に現れる欠陥を検出する外観検査方法において、
前記製造プロセスにより前記試料の所定の標準欠陥を設け、
前記試料の表面に現れる欠陥を検出し、
前記標準欠陥の検出結果に基づいて、前記所定の製造プロセスで使用された処理レシピの相違に応じて変化する所定の処理レシピ評価情報を得る、
ことを特徴とする外観検査方法。
【請求項6】
前記処理レシピ評価情報に基づいて、前記所定の製造プロセスで使用された処理レシピの良否を判定することを特徴とする請求項5に記載の外観検査方法。
【請求項7】
前記処理レシピを変えながら設けた複数の前記標準欠陥のうち、これら標準欠陥の各々について得た前記処理レシピ評価情報が所定条件を満たすものを選択することを特徴とする請求項5に記載の外観検査方法。
【請求項8】
前記複数の標準欠陥にそれぞれ対応する処理レシピの中から、選択した前記標準欠陥に対応する処理レシピを選択することを特徴とする請求項7に記載の外観検査方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、試料の表面を撮像して得た撮像画像等から、試料の表面に現れる欠陥を検出する外観検査装置及び外観検査方法に関し、特に、半導体ウエハや、フォトマスク用基板、並びに液晶表示パネル用基板、液晶デバイス用基板などの表面の撮像画像に基づき、これらの表面に形成されたパターンの欠陥を検出する外観検査装置及び外観検査方法に関する。より詳しくは、所定の製造プロセスにおいて表面にパターンが形成される試料の表面に現れる欠陥を検出する外観検査とともに、この製造プロセスで使用された処理レシピの良否を判定することを可能とする技術に関する。さらにこの製造プロセスで好適に使用される処理レシピを選択する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハ、フォトマスク、液晶表示パネルなどの半導体装置等の製造は多数の工数から成り立っており、最終及び途中の工程での欠陥の発生具合を検査して製造工程にフィードバックすることが歩留まり向上の上からも重要である。このような欠陥を製造工程の途中で検出するために、半導体ウエハ、フォトマスク用基板、液晶表示パネル用基板、液晶デバイス用基板などの試料の表面に形成されたパターンの外観に現れる欠陥を検出する、パターン欠陥検査などの外観検査が広く行われている。
以下の説明では半導体ウエハ上に形成されたパターンの欠陥を検査する半導体ウエハ用外観検査装置を例として説明する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、半導体メモリ用フォトマスク用基板や、液晶デバイス用基板、液晶表示パネル用基板などの半導体装置を検査する外観検査装置にも広く適用可能である。
【0003】
図1に、本願の出願人が特願2003−188209(下記特許文献1)にて提案するものと同様の外観検査装置のブロック図を示す。一般に外観検査装置1は、半導体ウエハ2(以下、単に「ウエハ2」と示す)の撮像画像を得るための顕微鏡部10と、取得した画像を分析してウエハ2の表面に現れる欠陥を検出する画像処理部20とを備えて構成される。
【0004】
顕微鏡部10は、2次元方向に自在に移動可能なステージ11の上面に試料台(チャックステージ)12が設けられている。この試料台12の上に検査対象となる試料であるウエハ2を載置して固定する。ステージ11は、ステージ制御部18からの制御信号に従ってX方向及びY方向の2次元方向に移動し、また試料台12をZ方向に昇降させることでウエハ2を3次元方向に移動させることが可能である。
また顕微鏡部10は、ウエハ2の表面の光学像を投影する対物レンズ13と、対物レンズ13により投影されたウエハ2の表面の光学像を撮像する撮像部14と、を備える。撮像部14には1次元又は2次元のCCDカメラ、好適にはTDIカメラなどのイメージセンサが使用され、その受光面に結像するウエハ2の表面の光学像を電気信号に変換する。本構成例では撮像部14に1次元のTDIカメラを使用し、ステージ制御部18がステージ11を移動させることによって、X方向又はY方向に一定速度で撮像部14をウエハ2に相対的に走査させる。
【0005】
さらに顕微鏡部10は、ウエハ2を照明するための光源15及び集光レンズ16と、対物レンズ13の投影光路上に設けられた半透鏡(ビームスプリッタ)17を備える。半透鏡17は、集光レンズ16により集光された照明光を対物レンズ13に向けて反射させるとともに、対物レンズ16が撮像部17の受光面上に投影するウエハ2の表面の光学像の投影光を透過する。
【0006】
このような照明はケラー照明と呼ばれ、対物レンズ16の光軸を含む垂直方向からウエハ2の表面を照明する明視野照明光を与え、撮像部14は照明されたウエハ2の正反射光の像を捉える。
以下、説明の簡単のために明視野照明光学系を備える外観検査装置を例として説明を行うが、本発明はこれに限定されるものではない。外観検査装置には、照明光を直接捉えない暗視野照明光学系も採用されており、暗視野照明光学系を有する外観検査装置も本発明の対象である。暗視野照明の場合、ウエハを斜め方向又は垂直方向から照明して正反射は検出しないようにセンサを配置し、照明光の照射位置を順次走査することにより対象表面の暗視野像を得る。このため暗視野装置ではイメージセンサを使用しない場合もあるが、これも当然発明の対象である。
【0007】
撮像部14から出力される画像信号は、多値のディジタル信号(グレイレベル信号)に変換された後に画像処理部20内の信号記憶部21に記憶される。
ここでウエハ2上には、図2に示すように複数のダイ(チップ)3がX方向とY方向にそれぞれ繰返しマトリクス状に配列されている。各ダイには同じパターンが形成されるので、これらのダイを撮像した画像同士は本来同一となるはずであり、各ダイの撮像画像の対応する部分同士の画素値は本来同様の値となる。
【0008】
したがって2つのダイの撮像画像の対応する部分同士の画素値の差分(グレイレベル差信号)を検出すれば、両方のダイに欠陥がない場合に比べて一方のダイに欠陥がある場合にグレイレベル差信号が大きくなることにより、ダイ上に存在する欠陥を検出できる(ダイトゥダイ比較)。
また、1つのダイ内にメモリセルのような繰り返しパターンが形成されている場合には、この繰り返しパターン内の本来同一となるべき複数箇所を撮像した画像同士のグレイレベル差を検出しても欠陥を検出できる(セルトゥセル比較)。
なお、ダイトゥダイ比較では、隣り合う2つのダイ同士を撮像した画像を比較するのが一般的である(シングルティテクション)。これではどちらのダイに欠陥があるか分からないので、更に異なる側に隣接するダイとの比較を行ない、再び同じ部分のグレイレベル差が閾値より大きくなればそのダイに欠陥があることが分かる(ダブルディテクション)。セルトゥセル比較でも同様である。
【0009】
図1に戻り、画像処理部20は、信号記憶部21に記憶されたウエハ2の画像において、2つのダイの撮像画像の対応する部分同士のグレイレベル差を算出するための差分検出部22を備える。
ステージ制御部18がステージ11を移動させて撮像部14をウエハ2に相対的に走査させる間に、1次元TDIカメラである撮像部14の出力信号を取り込むと、信号記憶部21にウエハ2の画像が蓄積される。
ダイトゥダイ比較を行う場合には、差分検出部22は、ステージ制御部18から入力されるステージ11の位置情報に基づいて、隣接する複数のダイの対応する部分の部分画像を信号記憶部21から取り出し、その一つを検査画像とし残りを参照画像とする。そして検査画像と参照画像との間の対応する画素同士のグレイレベル差信号を算出して、検出閾値計算部23と欠陥検出部24に出力する。
セルトゥセル比較を行う場合には、差分検出部22は、同様に、隣接する複数のセルの対応する部分の部分画像を信号記憶部21から取り出し、その一つを検査画像とし残りを参照画像として上記グレイレベル差を算出する。
【0010】
検出閾値計算部23は、グレイレベル差から欠陥検出閾値を決定して欠陥検出部24に出力する。欠陥検出部24は、差分検出部22から入力したグレイレベル差と検出閾値計算部23が決定した欠陥検出閾値とを比較して、検査画像に含まれる欠陥を検出する。
すなわち欠陥検出部24は、グレイレベル差信号が欠陥検出閾値を超える場合には、このようなグレイレベル差信号を算出した画素の位置に、検査画像が欠陥を含んでいると判断する。
そして欠陥検出部24は、検出した欠陥の位置、大きさ、撮像画像中の当該欠陥部分のグレイレベル値、および当該欠陥部分における検査画像と参照画像との間のグレイレベル差信号などの情報を含む欠陥情報を検出した欠陥毎に作成し、出力する。
【0011】
【特許文献1】特開2004−177397号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述のようなダイトゥダイ比較或いはセルトゥセル比較を行う外観検査装置では、ウエハ表面に存在する欠陥を検出することができるが、ウエハ表面に現れるパターンを形成した製造プロセスが適切であるか否かを検査できなかった。これは、1つのウエハ上に存在する繰り返しパターンは同じ製造プロセスで形成されるため、欠陥原因が製造プロセスやその処理レシピにある場合には、繰り返しパターンの対応箇所同士を比較しても、その差が出ないためである。
従来では製造プロセスが適正であるか否かを、例えばフォトリソグラフィ工程の場合には、ウエハ表面の特定部位(一般に5箇所程度)をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察してそのパターンの寸法を測定して確認していた。このため外観検査とは別個の作業が必要であった。
【0013】
上記問題に鑑み、本発明は、ウエハ表面に現れるパターンを形成した製造プロセスが適切であるか否かを、このウエハ表面に現れる欠陥の外観検査と同時に確認することが可能な外観検査装置及び外観検査方法を提供することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的は、ウエハに既知の欠陥を設けて、この欠陥を外観検査装置で欠陥検出できるか否かを判定することによって解決される。このように実ウエハ上に設ける既知の欠陥を「標準欠陥」と記す。
すなわち、ウエハにパターンを形成するのと同じ製造プロセスによって標準欠陥を設け、この標準欠陥を外観検査により検出した検出結果を参照することにより、この製造プロセスによって少なくとも標準欠陥と同程度の寸法のパターンを形成できることが確認できる。
ここで、たとえば外観検査により検査されるべき真の検査対象であるウエハ(以下、ダミーウエハと区別する意味において「実ウエハ」と記す)の表面に標準欠陥を設けておけば、この実ウエハの外観検査と同時に製造プロセスの適正を確認することが可能となる。
【0015】
すなわち、本発明の第1形態による外観検査装置は、所定の製造プロセスにより表面にパターンが形成される試料の表面に現れる欠陥を検出する外観検査装置であって、試料の表面に現れる欠陥を検出する欠陥検出部と、所定の製造プロセスで使用された処理レシピの相違に応じて変化する所定の処理レシピ評価情報を得る処理レシピ評価情報取得部とを備えて構成される。このとき処理レシピ評価情報取得部は、製造プロセスにより試料上に予め設けられた既知の標準欠陥を、欠陥検出部で検出した検出結果に基づいて、所定の処理レシピ評価情報を得る。
このような処理レシピ評価情報は、例えば標準欠陥の検出有無や、所定範囲内において検出された標準欠陥の数、又は検出された標準欠陥のサイズ等の態様といった、外観検査装置により取得可能な様々な情報を使用することが可能である。
【0016】
そして、この処理レシピ評価情報に基づいて、この処理レシピ評価情報に対応する処理レシピの良否を判定する処理レシピ良否判定部を設けることによって、当該レシピの良否を判定することが可能となる。
また、本発明による外観検査装置を用いて、所定の製造プロセスで好適に使用されるべき処理レシピを選択することも可能である。この場合には、処理レシピを変えながら設けた複数の標準欠陥のうち、これら標準欠陥の各々について処理レシピ評価情報取得部が得た処理レシピ評価情報が所定条件を満たすものを選択する標準欠陥選択部を設ける。
このように標準欠陥を選択すれば、この標準欠陥を設ける際に使用された処理レシピを好適な処理レシピとして特定することができる。
【0017】
さらに外観検査装置は、複数の標準欠陥にそれぞれ対応する処理レシピを指示する処理レシピ情報を記憶する処理レシピ情報記憶部と、処理レシピ情報記憶部に記憶された処理レシピ情報の中から標準欠陥選択部が選択した標準欠陥に対応する処理レシピ情報を選択する処理レシピ選択部と、を備えてもよい。
【0018】
同様に、本発明の第2形態による外観検査方法は、所定の製造プロセスにより表面にパターンが形成される試料の表面に現れる欠陥を検出する外観検査方法であって、製造プロセスにより試料の所定の標準欠陥を設け、試料の表面に現れる欠陥を検出し、所定の製造プロセスで使用された処理レシピの相違に応じて変化する所定の処理レシピ評価情報を標準欠陥の検出結果に基づいて取得する。
そして、処理レシピ評価情報に基づいて、所定の製造プロセスで使用された処理レシピの良否を判定する。
【0019】
また本発明による外観検査方法は、処理レシピを変えながら設けた複数の標準欠陥のうち、これら標準欠陥の各々について得た処理レシピ評価情報が所定条件を満たすものを選択する。このとき、複数の標準欠陥にそれぞれ対応する処理レシピの中から、選択した標準欠陥に対応する処理レシピを選択する。
【発明の効果】
【0020】
本発明により、処理レシピの良否判定を外観検査と同時に行うことができるため、処理レシピの良否判定のような製造プロセス管理のために従来別個に行っていた検査(例えば上記のSEM検査)を省略することが可能となる。
また、従来SEM検査で処理レシピの良否判定の検査を行う場合には、スループットが遅いためウエハ表面の限られた特定部位のみでしか検査できなかったが、本発明では外観検査と同時に行うため、ウエハ全面での検査が可能となる。
所定寸法の標準欠陥と同程度の寸法のパターンを形成できる製造プロセスを、外観検査によって決定することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付する図面を参照して本発明の実施例を説明する。図3は、本発明の実施例による外観検査装置の全体ブロック図である。外観検査装置1は、1つ又は連続する複数の製造プロセスによって、表面に回路パターンなどの所定のパターンが形成される実ウエハ2の表面に現れる欠陥を検出する外観検査装置である。
外観検査装置1は、図1及び図2を参照して説明した従来の外観検査装置と同様の方法によって実ウエハ2の表面に現れる欠陥を検査するものであり、上記従来の外観検査装置と同様に、実ウエハ2の表面の光学像を撮像して撮像画像を得るための光学系である顕微鏡部10と、顕微鏡部10による撮像画像を入力しこの撮像画像に現れる欠陥を検出する画像処理部20と、を備えて構成される。
なお、図3にそれぞれ示した顕微鏡部10及び画像処理部20は、図1を参照して説明した顕微鏡部10及び画像処理部20と同じ構成を有しており、したがって同様の構成要素には同じ参照番号を付して、同様の機能については説明を省略する。
【0022】
本発明の実施例による外観検査装置1では、さらに製造プロセス管理部50を備える。この製造プロセス管理部50は、実ウエハ2の表面に、後述する所定の標準欠陥が設けられている場合に、画像処理部20により標準欠陥を検出した検査結果に基づいて、この標準欠陥を形成した所定の製造プロセスで使用された処理レシピの良否を判定し、またはこの製造プロセスで好適に使用できる処理レシピを選択する製造プロセス管理部50を備える。
なお、画像処理部20及び製造プロセス管理部50は、データ処理及び演算を行うコンピュータ等の計算機で実現することとしてよい。
【0023】
ここで「処理レシピ」とは、例えば半導体回路製造プロセスの場合には、製造プロセスにおいて使用される露光装置、膜形成装置、エッチング装置、洗浄装置などの各半導体回路製造装置の設定条件や、これら装置において使用される薬品、ガスの種類、混合比、これら装置における処理時間や処理温度など含む、当該プロセスにおけるウエハの処理態様を指定する事項であり、半導体ウエハ、フォトマスク及び液晶表示パネルの製造プロセスにおいて、一般に「レシピ」と呼ばれるものを全て含む。
【0024】
図4に上記所定の製造プロセスで形成される標準欠陥の設置例を示す。ウエハ2の表面には複数のダイ3a、3b、3c、3d…がX方向とY方向にそれぞれ繰返しマトリクス状に配列されている。例えば標準欠陥9は繰返し配列されたダイの1つおき、或いは複数個おきに標準欠陥9を配置することとしてよい。このように標準欠陥9を設けることによって、外観検査装置1が隣接ダイ同士間でダイトゥダイ比較を行う際に、隣接ダイの一方3aに設けた標準欠陥9の部分を撮像した撮像画像のグレイレベルが、隣接ダイの他方3bの対応する部分を撮像した画像のグレイレベルと異なって、画像処理部20の欠陥検出部24で標準欠陥9を検出することが可能となる。
同様に外観検査装置1が隣接セル同士間でセルトゥセル比較を行う場合には、標準欠陥9を繰返し配列されたセルの1つおき、或いは複数個おきに標準欠陥9を配置することとしてよい。
【0025】
また、標準欠陥9は、実ウエハに設置されても当該ウエハが不良とならないように、ダイ内又はダイの近傍の不要箇所に設ける。また標準欠陥9を、外観検査装置1の検出感度の良否判定及び装置状態の確認に使用する場合、外観検査装置1が検出可能な最小の寸法を有するように、標準欠陥9を形成することが望ましい。
【0026】
ウエハ2上に形成されたパターンの態様は、当該パターンを形成した製造プロセスで使用された処理レシピによって変化する。したがって、標準欠陥9をウエハ2上に設ける寸法を、その製造プロセスで形成することが可能な最小寸法にすれば、処理レシピが適切でないかぎり、標準欠陥9はウエハ2上に形成されない。
処理レシピの項目の一つの例として、フォトリソグラフィ工程における露光条件を変えて、標準欠陥9を形成した場合に生じるパターンの例を図5の(A)及び図5の(B)に示す。ここで図5の(A)は適正な露光条件で形成したパターンを示し、図5の(B)は露光不足の状態下で形成したパターンを示す。
【0027】
いま図5の(A)に示すように、この製造プロセスで形成することが可能な最小寸法の線幅を有する平行線パターン70の中に、ショートパターンと同じ形状の標準欠陥9を設ける場合を考える。標準欠陥9の寸法も製造プロセスで形成することが可能な最小寸法としておく。
このパターンを露光不足の状態下で形成しようとすると、図5の(B)に示すように平行線パターンが解像せず、この中に設けた標準欠陥9も解像しないため、外観検査において標準欠陥9を検出することができなくなる。
したがって、検査対象となる実ウエハ2の表面にパターンを形成するのと同じ製造プロセスによって標準欠陥9を設け、この標準欠陥9を外観検査で検出することによって、実ウエハ2の表面にパターンを形成した製造プロセスで使用された処理レシピの良否判定を行うことが可能となる。
【0028】
図3に戻り、標準欠陥9が設けられた実ウエハ2の表面を顕微鏡部10で撮像し、この撮像画像を画像処理部20に入力すると、図3に示す画像処理部20は、上記図1〜図2を参照して説明した外観検査方法と同様に、信号記憶部21、差分検出部22、検出閾値計算部23及び欠陥検出部24によって、標準欠陥9を含む実ウエハ2の表面に現れる欠陥を検出し、検出した欠陥に関する欠陥情報を各欠陥毎に出力する。
【0029】
製造プロセス管理部50は、標準欠陥9を画像処理部20で検出した結果を参照するために、欠陥検出部24が出力する各欠陥情報を入力して、入力した欠陥情報のうち標準欠陥9に関する欠陥情報を選択する。このとき製造プロセス管理部50は、実ウエハ2の表面に設けられた標準欠陥9に関する既知の情報である標準欠陥データと、入力された欠陥情報とを照合して、入力した欠陥情報のいずれが標準欠陥9に関する欠陥情報であるかを判定する。
【0030】
この標準欠陥データは、標準欠陥9が設けられているダイを指定するダイ指定情報及びそのダイ内のどの位置に設けられているか等を示す標準欠陥9の設置位置情報を少なくとも含む。また、標準欠陥データには、標準欠陥9のサイズや、外観検査に好適な光学条件で撮像した場合に標準欠陥9部分の画素が示すグレイレベル値などの標準欠陥の態様情報を含めてもよい。
【0031】
さらに、標準欠陥データには、外観検査に好適な光学条件で撮像した撮像画像を用いて、上記図1〜図2を参照して説明した外観検査方法と同様の画像比較を行った際に、撮像画像中の標準欠陥9がある部分とない部分との間に生じるグレイレベル差(すなわち標準欠陥9の部分の検査画像と参照画像との間のグレイレベル差)などを含めてもよい。
または、標準欠陥データに複数の標準欠陥9に関するデータが含まれる場合には、個々の標準欠陥9を識別するための識別子情報を含めてよい。
【0032】
標準欠陥データは、標準欠陥9を実ウエハ2に形成する際に使用した設計データに基づいて、外観検査装置1の外部で生成してもよく、後述するように、上記列挙した標準欠陥データを構成する項目(位置情報、サイズ、グレイレベル値、グレイレベル差、…など)のうちいくつかの項目については、図6を参照して後述する製造プロセス管理部50内の標準欠陥データ作成部52によって生成することとしてよい。
しかし、標準欠陥9が新たに配置された実ウエハ2を最初に用いる場合には、少なくとも標準欠陥9の位置情報は、外観検査装置1の外部から入力することが好適である。このため、外観検査装置1には、標準欠陥9に関する標準欠陥データの少なくとも一部分を製造プロセス管理部50に入力するためのデータ入力部4が設けられる。
【0033】
データ入力部4は、オペレータがデータを入力するためのキーボード、マウス、タッチパネル等のユーザインターフェース、フレキシブルディスク、CD−ROMやメモリーカードなどの各種リムーバブルメディアに記憶されて提供されるデータを読み込むためのフレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、メモリ読み取り装置などのリムーバブルメディア読み取り装置、及びデータをオンラインで入力するためのインタフェース装置等の、任意の入力装置のいずれかを含んで構成してよい。
【0034】
製造プロセス管理部50は、標準欠陥9の検出結果に基づいてこの標準欠陥9を形成した所定の製造プロセスで使用された処理レシピの良否を判定し、処理レシピの良否を示すレシピ良否情報を出力する。外観検査装置1には、レシピ良否情報を、外観検査装置1の外部に出力するためのデータ出力部5が設けられる。
データ出力部5は、出力すべきデータをオペレータに表示するCRTや液晶表示パネル等のディスプレイ装置や、紙媒体などに印字するプリンタ装置、出力すべきデータを記憶してフレキシブルディスク、CD−ROMやメモリーカードなどの各種リムーバブルメディアに書き込むためのフレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、メモリ書き込み装置などのリムーバブルメディア書き込み装置、及びデータをオンラインで出力するためのインタフェース装置等の、任意の出力装置のいずれかを含んで構成してよい。
画像処理部20が出力する欠陥情報もまた、このデータ出力部5を介して外観検査装置1の外部に出力される。
【0035】
また、製造プロセス管理部50は、標準欠陥9の検出結果に基づいて標準欠陥9を形成した製造プロセスにおいて、好適に使用できる処理レシピを選択する機能も有する。
このように製造プロセス管理部50に好適な処理レシピを選択させる場合には、ウエハ2上に、処理レシピを変えながら複数の標準欠陥9を形成しておく。または、変更する処理レシピがエッチングなどウエハ単位でなければ処理条件に関係する場合には、処理レシピを変えながら複数のウエハ2を処理し、複数の標準欠陥を形成する。
一方で、製造プロセス管理部50には上記データ入力部4を介して、複数の標準欠陥9を形成する際に使用したそれぞれの処理レシピに関する情報(以下「処理レシピ情報」と記す)を入力する。処理レシピ情報は、上記列挙した、当該プロセスにおけるウエハの処理態様を指定する値そのものであってもよく、各処理レシピを特定する識別子であってもよい。
【0036】
また、処理レシピ情報は、当該レシピを使用して形成した標準欠陥に関する標準欠陥データ内に含めておいてもよい。また処理レシピ情報を標準欠陥データと別に入力し、複数の処理レシピ情報にそれぞれ識別子を割り当て、標準欠陥データ内にその標準欠陥の形成の際に使用した処理レシピ情報の識別子を含めておいてもよい。
製造プロセス管理部50は、処理レシピを変えながら形成した複数の標準欠陥9のそれぞれの検出結果に基づいて、好適に使用できる処理レシピを選択し、選択した処理レシピに関する処理レシピ情報を出力する。処理レシピ情報は上記データ出力部5を介して、外観検査装置1の外部に出力する。
以下、製造プロセス管理部50の構成及び動作について説明する。
【0037】
図6は、図3に示す製造プロセス管理部50の構成例を示すブロック図である。製造プロセス管理部50は、入力部4から入力された、実ウエハ2に設けられた標準欠陥9に関する情報である標準欠陥データを記憶する標準欠陥データ記憶部51を備える。また製造プロセス管理部50には、標準欠陥データを構成する項目として上記例示列挙した項目(位置情報、サイズ、グレイレベル値、グレイレベル差、…など)のうちいくつかの項目について、製造プロセス管理部50内で生成するための標準欠陥データ作成部52を備えてもよい。
【0038】
また、製造プロセス管理部50は、欠陥検出部24が出力した欠陥情報を入力し、この欠陥情報から、標準欠陥9を形成した製造プロセスで使用された処理レシピに応じて変化する所定の処理レシピ評価情報を作成する処理レシピ評価情報作成部53を備える。
処理レシピ評価情報は、例えば標準欠陥9の検出有無を示す情報としてよい。このとき処理レシピ評価情報作成部53は、標準欠陥データ記憶部51に記憶された標準欠陥データを使用して、標準欠陥データによって指示される標準欠陥9の既知の位置において検出された欠陥が、入力した欠陥情報の中にあるか否かに応じて、この標準欠陥9の検出有無を判定してよい。
また処理レシピ評価情報は、例えば所定範囲内において検出された標準欠陥の数としてもよい。このとき処理レシピ評価情報作成部53は、各標準欠陥9について上記と同様に検出有無を判定することによって標準欠陥9の検出数を求めてもよい。所定範囲内において検出された標準欠陥9の欠陥情報そのものを処理レシピ評価情報としてもよい。
【0039】
さらに処理レシピ評価情報は、検出された標準欠陥9のサイズとしてもよい。このとき処理レシピ評価情報作成部53は、標準欠陥データ記憶部51に記憶された標準欠陥データの例えば位置情報を使用して、入力した欠陥情報の中から標準欠陥9に関する欠陥情報を抽出し、この欠陥情報に含まれる欠陥サイズを取得する。
【0040】
製造プロセス管理部50は、処理レシピ評価情報作成部53が出力した処理レシピ評価情報に基づいて、所定の判定条件に従って標準欠陥9を形成した製造プロセスで使用された処理レシピの良否を判定する処理レシピ良否判定部54と、処理レシピ良否判定部54による判定結果を示すレシピ良否情報を作成して、データ出力部5へ出力するレシピ良否情報作成部55とを備える。
処理レシピ良否判定部54は、例えば、処理レシピ評価情報が示す標準欠陥9の検出有無の判定結果に応じて処理レシピの良否判定を行う。すなわち、標準欠陥9が検出されれば、この処理レシピを用いれば標準欠陥9と同程度のサイズ(例えば幅など)のパターンを形成することができると判定され、標準欠陥が検出できなければこの処理レシピではこの寸法のパターンを形成できないと判定される。
【0041】
図7は、図6に示す製造プロセス管理部50により処理レシピの良否を判定する方法を示すフローチャートである。
ステップS1において、標準欠陥9が設けられた実ウエハ2の表面を顕微鏡部10で撮像しこの撮像画像を画像処理部20に入力すると、画像処理部20の欠陥検出部24は、実ウエハ2の表面に現れる欠陥を検出してその欠陥情報を出力する。出力された欠陥情報は、製造プロセス管理部50の処理レシピ評価情報作成部53に入力される。
ステップS2において、処理レシピ評価情報作成部53は、標準欠陥データ記憶部51に記憶されている標準欠陥の位置情報と、入力された欠陥情報に含まれる当該欠陥の位置情報とを照合することによって、画像処理部20によって標準欠陥9が検出されたか否かを判定し、標準欠陥9が検出有無を示す処理レシピ評価情報を作成し、処理レシピ良否判定部54に出力する。
【0042】
処理レシピ良否判定部54は、入力した処理レシピ評価情報が標準欠陥9が検出されたことを示す場合には、標準欠陥9を形成した処理レシピが良好であると判定し(ステップS3)、検出されないことを示す場合には標準欠陥9を形成した処理レシピが不良であると判定する(ステップS4)。そしてステップS5において、レシピ良否情報作成部55は処理レシピ良否判定部54の判定結果を示すレシピ良否情報を生成してデータ出力部5へ出力する。
【0043】
なお、ステップS2において、処理レシピ評価情報作成部53は、標準欠陥9を検出した欠陥についての欠陥情報から当該欠陥の欠陥サイズを読み出して、この欠陥サイズを含めて処理レシピ評価情報を作成してもよい。
そして処理レシピの良否判定に際して、処理レシピ良否判定部54は、処理レシピ評価情報に含まれる欠陥サイズと、標準欠陥データに含まれる標準欠陥9のサイズと比べ、その差が所定の範囲内にあるとき、ウエハ2には標準欠陥9が正常に形成されおり標準欠陥9を形成した処理レシピが良好であると判定し、所定の範囲内にないときこの処理レシピが不良であると判定してもよい。
【0044】
図6に戻ると、製造プロセス管理部50は、標準欠陥選択部56と、処理レシピ情報記憶部57と、処理レシピ選択部58と、をさらに備える。
処理レシピを変えながらウエハ2上に複数の標準欠陥9を設けて、これら標準欠陥9の各々を欠陥検出部24にて検出することを考える。このとき、例えばこれら複数の標準欠陥9のうちいずれが検出されるかを調べれば、標準欠陥9を設けた処理プロセスについて好適な処理レシピを決定することができる。
【0045】
そこで標準欠陥選択部56は、処理レシピを変えながら設けた複数の標準欠陥9のうち、これら標準欠陥9の各々について処理レシピ評価情報取得部53が得た処理レシピ評価情報が所定条件を満たすものを選択する。
一方で処理レシピ情報記憶部57は、データ入力部4から入力された、複数の標準欠陥9を形成する際に使用したそれぞれの処理レシピに関する処理レシピ情報を記憶する。
ここで各処理レシピ情報は、個々の処理レシピ情報を一意に識別するための識別子を含んでおり、標準欠陥データ記憶部51に記憶されている標準欠陥データには、当該標準欠陥9を形成する際に使用した処理レシピに対応する処理レシピ情報の識別子を含んでいるものとする。
また、処理レシピ情報は、当該レシピを使用して形成した標準欠陥に関する標準欠陥データ内に含めて、標準欠陥データ記憶部51に記憶しておいてもよい。
【0046】
処理レシピ選択部58は、標準欠陥選択部56が選択した標準欠陥9を生成する際に使用した処理レシピに対応する処理レシピ情報を処理レシピ情報記憶部57から読み出して、標準欠陥9を設けた製造プロセスに好適に使用できる処理レシピを指示する処理レシピ情報をデータ出力部5へ出力する。
図8は、図6に示す製造プロセス管理部50によって、処理レシピを選択する方法を示すフローチャートである。
本方法では、ステップS11〜S14の反復ルーチンにおいて、処理レシピを変えながら形成した複数の標準欠陥9に関する欠陥情報を記憶する。
まず、ステップS11において欠陥検出部24は、実ウエハ2の表面に現れる欠陥を検出し、その欠陥情報を生成して処理レシピ評価情報作成部53に出力する。ステップS12において、処理レシピ評価情報作成部53は入力された欠陥情報が標準欠陥9に係る欠陥情報であるか否かを判定し、その結果、入力された欠陥情報が標準欠陥9でない場合には、ステップS11に戻って欠陥情報の入力を待つ。ステップS13において、処理レシピ評価情報作成部53は図示しない記憶手段に標準欠陥9に係る欠陥情報を記憶する。
【0047】
そしてステップS14において処理レシピ評価情報作成部53は、処理レシピを変えながら形成した全ての標準欠陥9に対して、欠陥検出部24による欠陥検出が終了したか否かを判定する。例えば処理レシピ評価情報作成部53は、入力された欠陥情報の位置情報を参照して、この欠陥情報が示す欠陥の位置が、標準欠陥9の位置よりも、欠陥検出部24により後に検査される位置であるか否かを判定することによって、全ての標準欠陥9に対して欠陥検出が終了したか否かを判定することが可能である。
【0048】
全ての標準欠陥9に対して入力していない欠陥情報がまだある場合には、ステップS11に戻って上記ステップS11〜S14を繰り返し、標準欠陥9の欠陥情報を全て入力し終えた場合は、処理をステップS15に移行させる。
ステップS15において、処理レシピ評価情報作成部53はステップS13で記憶した標準欠陥9から処理レシピ評価情報を作成して標準欠陥選択部56に出力する。ステップS16において標準欠陥選択部56は、全ての標準欠陥9のうち処理レシピ評価情報が所定の条件を満たすものを選択する。
そしてステップS17において、処理レシピ選択部58は、処理レシピ情報記憶部57に記憶された処理レシピ情報の中から、標準欠陥選択部56が選択した標準欠陥9に対応する処理レシピ情報を選択してデータ出力部5に出力する。
【0049】
例えば、ある標準欠陥9について欠陥情報がステップS13で記憶されているか否かによってこの標準欠陥9の検出有無が判別できるので、ステップS15において処理レシピ評価情報作成部53は、ステップS13において記憶されている標準欠陥9の欠陥情報を、この標準欠陥の検出有無を示す処理レシピ評価情報として標準欠陥選択部56に出力する。
そして、ステップS16において標準欠陥選択部56は、処理レシピ評価情報作成部53から欠陥情報を入力した標準欠陥9を、「外観検査装置1により検出可能である」という所定条件を満たす標準欠陥として、全ての標準欠陥9のうちから選択し、処理レシピ選択部58に出力する。
【0050】
また例えば、ステップS13において記憶された標準欠陥9の欠陥情報が複数ある場合には、標準欠陥選択部56はステップS16においてこれら全てを選択して処理レシピ選択部58に出力する。
そしてステップS17において、処理レシピ選択部58は、処理レシピ情報記憶部57に記憶された処理レシピ情報の中から、標準欠陥選択部56が選択した全ての標準欠陥9に対応するそれぞれの処理レシピ情報を読み出し、これら読み出した処理レシピ情報の中間値をその製造プロセスに使用すべき最も好適な処理レシピ情報とし、上限値及び下限値を処理レシピ情報の余裕度(マージン)として設定して、データ出力部5に出力する。
【0051】
さて、標準欠陥データを構成する項目として上記に列挙した項目のうちのいくつかについては、実際に標準欠陥9部分を撮像してみなければ適切に作成するのは困難な項目もあり、このような項目は、外部からデータ入力部4を介して外観検査装置1に与えるよりも、当該外観検査装置1を用いて撮像した撮像画像から生成した方が好適である。標準欠陥データ作成部52は、標準欠陥9を検出した欠陥情報から、標準欠陥データ記憶部51に記憶される標準欠陥データのうちいずれかの項目についてデータを作成する。
【0052】
標準欠陥データ作成部52により標準欠陥データを作成する際には、まず実ウエハ2上に好適な処理レシピで生成された標準欠陥9を形成する。標準欠陥9が好適なレシピで形成されているかどうかは、処理レシピを変えながらいくつが形成した標準欠陥9を別途SEM観察などで確認することによって判定できる。そしてこの標準欠陥9を含む実ウエハ2の外観検査を行う。また標準欠陥データのうち標準欠陥9の位置情報をデータ入力部4から入力し標準欠陥データ記憶部51に記憶しておき、外観検査で生成した欠陥情報を標準欠陥データ作成部52に入力する。
【0053】
標準欠陥データ作成部52は入力した欠陥情報のうちから、標準欠陥データ記憶部51に記憶された標準欠陥9の位置情報に基づいて、標準欠陥9に係る欠陥情報を選別する。そして選別した欠陥情報から、その欠陥サイズ、標準欠陥9部分の画素が示すグレイレベル値、標準欠陥9の検査画像と参照標準との間のグレイレベル差などを取得して、それぞれの標準欠陥9に関する標準欠陥データとして標準欠陥データ記憶部51に記憶する。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、試料の表面を撮像して得た撮像画像等から試料の表面に現れる欠陥を検出する外観検査装置及び外観検査方法に利用可能である。特に、半導体ウエハ、フォトマスク及び液晶表示パネル用基板、液晶デバイス用基板などの表面の撮像画像に基づき、これらの表面に形成されたパターンの欠陥を検出する外観検査装置及び外観検査方法に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】従来の外観検査装置のブロック図である。
【図2】半導体ウエハ上のダイの配列を示す図である。
【図3】本発明の実施例による外観検査装置のブロック図である。
【図4】標準欠陥の設置例を示す図である。
【図5】異なる露光条件で形成された標準欠陥の態様を示す図である。
【図6】図3に示す製造プロセス管理部の構成例を示すブロック図である。
【図7】図6に示す製造プロセス管理部により処理レシピの良否を判定する方法を示すフローチャートである。
【図8】図6に示す製造プロセス管理部により処理レシピを選択する方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
1 外観検査装置
2 ウエハ
3 ダイ
9 標準欠陥
10 顕微鏡部
20 画像処理部
50 製造プロセス管理部
【出願人】 【識別番号】000151494
【氏名又は名称】株式会社東京精密
【出願日】 平成18年6月22日(2006.6.22)
【代理人】 【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤

【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一

【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎

【識別番号】100114177
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 龍

【識別番号】100108383
【弁理士】
【氏名又は名称】下道 晶久


【公開番号】 特開2008−2934(P2008−2934A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−172393(P2006−172393)