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【発明の名称】 青果物の品質検査装置および青果物の品質検査方法
【発明者】 【氏名】太田 健

【氏名】平山 正明

【氏名】橋本 広嗣

【要約】 【課題】青果物の大きさが変わっても、昇降機構や光源の数に合わせて複数のミラーを設ける必要がないとともに、必要以上に装置を大型化させることなく、製造コストの安価な青果物の品質検査装置および青果物の品質検査方法を提供すること。

【構成】青果物の側方より測定用光を照射する光源と、前記光源から照射された前記測定用光のうち、一部の前記測定用光を通過させることのできる穴を有するスリット部材と、前記スリット部材に設けられた前記穴を通過した前記測定用光を、少なくとも第1のレンズを介して前記青果物に導光するレンズ部材と、前記青果物を透過した透過光を受光する受光部と、を備えた青果物の品質検査装置であって、前記スリット部材には、前記スリット部材が移動できるよう移動手段が設けられていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
青果物の側方より測定用光を照射する光源と、
前記光源から照射された前記測定用光のうち、一部の前記測定用光を通過させることのできる穴が少なくとも1箇所以上に設けられた板状のスリット部材と、
前記スリット部材に設けられた前記穴を通過した前記測定用光を、少なくとも第1のレンズを介して前記青果物に導光するレンズ部材と、
前記青果物を透過した透過光を受光する受光部と、を備えた青果物の品質検査装置であって、
前記スリット部材が、
移動可能に構成されていることを特徴とする青果物の品質検査装置。
【請求項2】
前記スリット部材が、
前記光源から照射される前記測定用光のビームウエスト付近に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の青果物の品質検査装置。
【請求項3】
前記スリット部材が、
前記青果物に対して上下方向に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の青果物の品質検査装置。
【請求項4】
前記スリット部材が、
他のスリット部材と脱着自在に交換できるように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の青果物の品質検査装置。
【請求項5】
前記スリット部材が、
円周方向に回転可能に構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の青果物の品質検査装置。
【請求項6】
前記スリット部材が、
ステッピングモータまたはスライダによって移動可能となるように構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の青果物の品質検査装置。
【請求項7】
前記スリット部材に設けられている前記穴は、
複数種類の穴径からなることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の青果物の品質検査装置。
【請求項8】
青果物の側方に光源を配置して測定用光を照射する工程と、
前記測定用光が前記青果物の赤道付近に照射されるよう、少なくとも1箇所以上の穴が設けられた板状のスリット部材を移動させ、さらに前記光源から照射された前記測定用光の一部を前記スリット部材の前記穴から通過させる工程と、
前記スリット部材に設けられた前記穴を通過した前記測定用光を、少なくとも第1のレンズを介して前記青果物に導光する工程と、
前記青果物を透過した透過光を受光部によって受光する工程と、を有することを特徴とする青果物の品質検査方法。
【請求項9】
前記スリット部材が、
前記光源から照射される前記測定用光のビームウエスト付近に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の青果物の品質検査方法。
【請求項10】
前記スリット部材が、
前記青果物に対して上下方向に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項8または9に記載の青果物の品質検査方法。
【請求項11】
前記スリット部材が、
他のスリット部材と脱着自在に交換できるように構成されていることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の青果物の品質検査方法。
【請求項12】
前記スリット部材が、
円周方向に回転可能に構成されていることを特徴とする請求項8から11のいずれかに記載の青果物の品質検査方法。
【請求項13】
前記スリット部材が、
ステッピングモータまたはスライダによって移動可能となるように構成されていることを特徴とする請求項8から12のいずれかに記載の青果物の品質検査方法。
【請求項14】
前記スリット部材に設けられている前記穴は、
複数種類の穴径からなることを特徴とする請求項8から13のいずれかに記載の青果物の品質検査方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象の青果物からの反射光もしくは透過光を検出して解析することにより、青果物の外観および内部品質について検査を行う品質検査装置および品質検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
果実、野菜などの青果物は、出荷前に色、形状、大きさ、傷の度合いなどについて検査が行われ、階級、等級、色味などに応じて選別がなされている。また、青果物の外観から青果物に頻発する内部傷害を判別し、その度合いに応じて等級別に選別することもある。さらに、青果物の最適な収穫時の目安を得るために、その糖度、酸度、熟度などを測定することも行われている。
【0003】
このような測定方法としては、青果物の内部を透過した透過光を検出する方法が良く知られている。この方法は、例えば青果物へ照射された照射光のうち、青果物の内部を散乱、透過した透過光を受光部で受光し、さらに受光した透過光による検出信号を解析して、青果物の内部品質を測定するものである。
【0004】
ところで、このような青果物の内部品質検査を行う場合には、青果物を透過した透過光により、糖度を測定するようになっているため、青果物の糖度の一番高い部分である中心部に向けて、光源より測定用光を照射するようになっている。
【0005】
このように、青果物の中心部に向けて光源より測定用光を照射する技術としては、特許文献1として図9に示したように、遮光バケット102を青果物112の大きさに合わせて上下動させることにより、ランプ104から投光された近赤外光106を青果物112の赤道部110付近に照射できるようにした青果物112の品質検査装置100a、また図10に示したように、青果物112の大きさに合わせて、ランプ104から投光された近赤外光106をミラー108で反射させ、青果物112の赤道部110付近に照射できるようにした青果物112の品質検査装置100bがそれぞれ開示されている。
【0006】
また特許文献2には、図11(a)、図11(b)に示したように、上下調節機構202を用い、青果物210の大きさに合わせて投光手段204と受光手段206とを上下動させて、青果物210の中央部分208に投光手段204からの光を照射することにより、適正な受光量を得て、精度の良い内部品質測定を行うことのできる青果物210の品質検査装置200が開示されている。
【0007】
以上、特許文献1、特許文献2に開示されている技術によれば、測定対象となる青果物の大きさが変わっても、青果物の赤道部(中心部)に向けて、光源より測定用光を照射することができ、精度の良い測定結果を得ることができるようになっている。
【特許文献1】実用新案登録第3049026号公報
【特許文献2】特開平11−304697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示された青果物の品質検査装置は、遮光バケットの上下動を行う大掛かりな昇降機構や、ランプの数に合わせて複数のミラーを設けるなどの必要があり、また特許文献2に開示された青果物の品質検査装置においても、投光手段と受光手段とを上下動させるための上下調節機構を設ける必要があるため、これによって装置が
大型化してしまうとともに、製造コストも嵩んでしまうという問題が生じていた。
【0009】
本発明はこのような現状に鑑み、青果物の大きさが変わっても、昇降機構や光源の数に合わせて複数のミラーを設ける必要がないとともに、必要以上に装置を大型化させることなく、製造コストの安価な青果物の品質検査装置および品質検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の青果物の品質検査装置は、
青果物の側方より測定用光を照射する光源と、
前記光源から照射された前記測定用光のうち、一部の前記測定用光を通過させることのできる穴が少なくとも1箇所以上に設けられた板状のスリット部材と、
前記スリット部材に設けられた前記穴を通過した前記測定用光を、少なくとも第1のレンズを介して前記青果物に導光するレンズ部材と、
前記青果物を透過した透過光を受光する受光部と、を備えた青果物の品質検査装置であって、
前記スリット部材が、
移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の青果物の品質検査方法は、
青果物の側方に光源を配置して測定用光を照射する工程と、
前記測定用光が前記青果物の赤道付近に照射されるよう、少なくとも1箇所以上の穴が設けられた板状のスリット部材を移動させ、さらに前記光源から照射された前記測定用光の一部を前記スリット部材の前記穴から通過させる工程と、
前記スリット部材に設けられた前記穴を通過した前記測定用光を、少なくとも第1のレンズを介して前記青果物に導光する工程と、
前記青果物を透過した透過光を受光部によって受光する工程と、を有することを特徴とする。
【0012】
このように、測定対象となる青果物の大きさが変わっても、これに合わせて例えばスリット部材を上下方向に移動すれば、光源から青果物に至るまでの測定用光の光軸高さを変えて青果物の赤道付近に照射することができるため、様々な大きさの青果物を精度良く測定することができる。
【0013】
さらに、スリット部材を移動させるだけであるため、品質検査装置を必要以上に大型化させてしまうこともなく、また製造コストも安価に抑えることができる。
また、本発明の青果物の品質検査装置は、
前記スリット部材が、
前記光源から照射される前記測定用光のビームウエスト付近に設けられていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の青果物の品質検査方法は、
前記スリット部材が、
前記光源から照射される前記測定用光のビームウエスト付近に設けられていることを特徴とする。
【0015】
このようにスリット部材を配置すれば、測定に必要な光量を充分に得ることができるため、様々な大きさの青果物を精度良く測定することができる。
また、本発明の青果物の品質検査装置は、
前記スリット部材が、
前記青果物に対して上下方向に移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の青果物の品質検査方法は、
前記スリット部材が、
前記青果物に対して上下方向に移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0017】
このように、青果物の大きさが変わる毎に、スリット部材の上下方向の位置を変えれば青果物の赤道付近に測定用光を照射することができるため、誰でも簡単に品質検査装置の設定を行うことができる。
【0018】
さらに、スリット部材を上下方向に移動させるだけであるため、品質検査装置を必要以上に大型化させてしまうこともなく、また製造コストも安価に抑えることができる。
また、本発明の青果物の品質検査装置は、
前記スリット部材が、
他のスリット部材と脱着自在に交換できるように構成されていることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の青果物の品質検査方法は、
前記スリット部材が、
他のスリット部材と脱着自在に交換できるように構成されていることを特徴とする。
【0020】
このように、例えば穴位置の異なる複数のスリット部材を用意し、青果物の大きさに合わせてスリット部材を交換すれば、誰でも簡単に品質検査装置の設定ができる。さらにスリット部材の交換を例えばスライド式とすれば、品質検査装置を必要以上に大型化させてしまうこともなく、また製造コストも安価に抑えることができる。
【0021】
また、本発明の青果物の品質検査装置は、
前記スリット部材が、
円周方向に回転可能に構成されていることを特徴とする。
【0022】
また、本発明の青果物の品質検査方法は、
前記スリット部材が、
円周方向に回転可能に構成されていることを特徴とする。
【0023】
このように、例えば青果物の大きさに合わせて複数の穴が設けられたスリット部材を回転可能に構成すれば、青果物の大きさが変わっても、スリット部材を回転するだけで光源から青果物に至るまでの測定用光の光軸高さを変えて青果物の赤道付近に照射することができるため、様々な大きさの青果物を精度良く測定することができる。
【0024】
さらに、スリット部材が回転するように構成すれば、品質検査装置を必要以上に大型化させてしまうこともなく、また製造コストも安価に抑えることができる。
また、本発明の青果物の品質検査装置は、
前記スリット部材が、
ステッピングモータまたはスライダによって移動可能となるように構成されていることを特徴とする。
【0025】
また、本発明の青果物の品質検査方法は、
前記スリット部材が、
ステッピングモータまたはスライダによって移動可能となるように構成されていることを特徴とする。
【0026】
このようにスリット部材の移動にステッピングモータまたはスライダを用いれば、青果物の大きさに合わせて、正確にスリット部材の移動を行うことができる。また、例えば予め青果物の大きさに合わせてスリット部材の移動距離を設定したり、スリット部材に設けられた穴位置を設定すれば、これらステッピングモータまたはスライダによって、正確な位置決めを行うことができ、様々な大きさの青果物を精度良く測定することができる。さらに、ステッピングモータまたはスライダは、一般的な位置決め装置であり、装置も小型であるため、装置を必要以上に大型化させてしまうこともなく、また製造コストも安価に抑えることができる。
【0027】
また、本発明の青果物の品質検査装置は、
前記スリット部材に設けられている前記穴は、
複数種類の穴径からなることを特徴とする。
【0028】
また、本発明の青果物の品質検査方法は、
前記スリット部材に設けられている前記穴は、
複数種類の穴径からなることを特徴とする。
【0029】
このようにスリットに設けられた穴の穴径が複数種類であれば、例えば青果物の大きさは変わらなくても果肉厚みが異なる場合に、穴径の大きな穴を使用することにより測定に必要な光量を得ることができ、青果物の測定を精度良く行うことができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、青果物の大きさが変わっても、昇降機構や光源の数に合わせて複数のミラーを設ける必要がないとともに、必要以上に装置を大型化させることなく、製造コストの安価な青果物の品質検査装置および青果物の品質検査方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
本発明の青果物の品質検査装置は、青果物に対して光源から測定用光を照射し、青果物を透過した透過光を受光部にて受光することにより、青果物の内部品質を検査するものである。
【0032】
なお、本発明において、「青果物」とは、本発明が適用可能なあらゆる果実、野菜を含み、例えば蜜柑などの小型の青果物、桃、林檎、梨などの中型の青果物、すいか、メロンなどの大型の青果物を挙げることができる。
【0033】
また、本発明においてビームウエストとは、光源12から照射された測定用光14が集光している箇所のことである。
さらに、本発明の実施例では、青果物は搬送トレイ24上に載置された状態であるが、これに限定されるものではなく、例えば直接にコンベア上を流れている状態であっても良いものである。
【0034】
本発明の実施例である品質検査装置10は、図1に示したように搬送トレイ24に載置された青果物22aの一方側の側方に、青果物22aに測定用光14を照射する光源12と、光源12から照射された測定用光14のうち、一部の測定用光14を通過させることのできる穴18が設けられた板状のスリット部材16と、スリット部材16に設けられた穴12を通過した測定用光14を青果物22aに導光するレンズ部材20が、配設されている。
【0035】
そして、青果物22aの他方側の側方には、青果物22aを透過した透過光28を受光する受光部26が備えられており、受光部26で得られた透過光28によって、例えば青果物22aの糖度を測定することができるようになっている。
【0036】
これらの各パーツは、青果物22aの高さ方向の直径が一番大となる略赤道34a上の高さに合わせて配置がなされており、特にスリット部材16の穴18位置が、この青果物22aの赤道34aの延長線上となるように配置されている。なおスリット部材16は、その穴18位置が、光源12から照射される測定用光14が集光したビームウエスト付近に位置させることが好ましい。これによって、測定に必要な光量は確保しつつ、測定用光14から必要量の測定用光14を得て、青果物22aに導光させることができ、後の光学計算の精度を向上させることができる。
【0037】
青果物の大きさが、図2に示した青果物22bのように今までに比べて大きくなる場合には、青果物22bの赤道34b位置に合わせて、スリット部材16の穴18の中心位置を上方に移動させる。
【0038】
すると、光源12から照射された測定用光14は、移動されたスリット部材16の穴18を通過し、レンズ部材20を介して青果物22bの略赤道34b付近から導光され、青果物22bを透過した透過光28は受光部26にて受光されることとなる。
【0039】
逆に青果物の大きさが、前測定時に比べて次測定時に小さくなる場合には、青果物22bの赤道34b位置に合わせて、スリット部材16の穴18の中心位置を下方に移動させることにより、青果物の赤道付近に測定用光14が照射されるようになる。
【0040】
このように、青果物の大きさの変化に合わせてスリット部材16を上下方向に移動させ、その穴18位置を移動させれば、常に青果物の赤道付近に測定用光14が照射されるようになるので、精度良く青果物の測定を行うことができる。
【0041】
なお、青果物の大きさの変化に合わせて行われるスリット部材16の移動は、光源12から照射された測定用光14を、スリット部材16の穴18を通過させてレンズ部材20を介して青果物に導光するようになっているため、レンズ部材20の直径、光源12とスリット部材16とレンズ部材20のそれぞれの位置関係などによって、その移動可能範囲が限定されるものである。
【0042】
また、図3および図4に示したように、レンズ部材20を第1のレンズ20aと第2のレンズ20bで構成する場合であって、青果物の大きさが前測定時より次測定時の方が大きくなる場合には、スリット部材16を下方に移動させることにより、次測定時における青果物22bに対して、略赤道34b付近に測定用光14を照射することができ、精度良く測定を行うことができる。
【0043】
逆に青果物の大きさが前測定時より次測定時の方が小さくなる場合には、スリット部材16を上方に移動させることにより、次測定時における青果物22bに対して、略赤道34b付近に測定用光14を照射することができる。
【0044】
本願の実施例では、レンズを1枚使用した場合と、2枚使用した場合について説明しているが、レンズの枚数や大きさについては特に限定されるものではなく、品質検査装置の設置される環境に合わせて如何なる構成であっても構わないものである。
【0045】
次に図1から図4に示した本発明の青果物の品質検査装置において、設置されるスリット部材16を移動させるための構成について説明する。
図5に示したスリット部材16は、移動方法としてスライダ30を用いたものである。
【0046】
このようなスリット部材16は、スリット部材16の側端部がスライダ30に固定されており、青果物の大きさに合わせてスリット部材16を上下方向に移動させることができるようになっている。
【0047】
なお、スライダ30にはストッパー(図示せず)が設けられており、これによってスライダ30上のスリット部材16を所望の位置で固定することができるようになっている。またスライダ30には、スリット部材16の移動量が分かるように、目盛り(図示せず)を設けておくことが好ましい。
【0048】
図6(a)から図6(d)に示したスリット部材16は、保持枠体32にスリット部材16aが挿抜可能となっている。
図6(a)に示したように前測定時に使用されたスリット部材16aは、図6(b)に示したように次測定時には保持枠体32から抜き取られ、図6(c)に示したように次測定時における青果物の大きさに合わせ、穴18b位置が変更された新たなスリット部材16bが準備されることとなる。
【0049】
この新たなスリット部材16bを図6(d)に示したように、保持枠体32に再び挿入することによって、前測定時と次測定時における青果物の大きさ変更に対応することができるようになっている。
【0050】
このような場合、設けられた穴位置の異なるスリット部材を事前に複数種類用意し、青果物の大きさの変更量に合わせて、用意されたスリット部材から適当なものを選択して使用するようにすることが好ましい。
【0051】
図7に示したスリット部材16cは、円板形状であって、円の中心から距離L1の位置に穴18c、距離L2の位置に穴18d、距離L3の位置に穴18eが、それぞれ設けられている。
【0052】
このようなスリット部材16cは、円周方向(図8において矢印方向)に回転可能に構成されており、青果物の大きさに合わせて、スリット部材16cを回転させて、所望の穴位置を使用して測定を行うようになっている。
【0053】
なお、図7に示した図では穴を3つ設けた構成であるが、数について特に限定されるものではない。しかしながら穴は、測定の際に使用する穴以外の穴から、測定用光が漏れ出すことのないような範囲で設けることが好ましい。
【0054】
また、スリット部材16cの回転方法は、特に限定されるものではなく、人の手で回転させるものであっても、機械的に回転させるものであっても良いものである。機械的に回転させる場合には、ステッピングモータ(図示せず)を使用することが好ましい。ステッピングモータであれば、予め青果物の大きさに合わせて決められたスリット部材の回転移動量に合わせて、スリット部材の移動を精度良く行うことができる。
【0055】
図8に示したスリット部材16dは、基本的には図7に示したスリット部材16cと同様の構成であるため、同じ構成部材には同じ参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0056】
図8に示したスリット部材16dは、3種類の異なる穴径の穴が、円の中心から距離L1の位置(18f、18g、18h)、距離L2の位置(18i、18j、18k)、距
離L3の位置(18l、18m、18n)、にそれぞれ設けられている。
【0057】
このようにスリット部材16dに複数の異なる穴径の穴を設ければ、例えば青果物が、前測定時に比べて大きさは変わらなくても皮の厚みが異なり、測定に多くの光量が必要な場合には、穴径の大きな穴を使用することが好ましい。
【0058】
逆に前測定時に比べて皮の厚みが薄くなり光量が多すぎる場合には、穴径の小さな穴を使用すればよい。
このように構成することにより常に測定に必要な光量を得ることができ、測定対象となる青果物を常に精度良く測定することができる。
【0059】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば実施例における青果物の品質検査装置では、青果物の一方側の側方より測定用光を照射し、他方側の側方に設けられた受光部にて透過光を受光するようになっているが、受光部を青果物の底面側に配置することもでき、光源と受光部の位置関係は、青果物に光源から照射された測定用光を照射し、青果物内を透過した透過光を受光部で受光できる如何なる位置関係でも良いものである。
【0060】
また本実施例では、スリット部材に設けられた穴の形状を真円にて図示したが、この形状についても例えば半円形、楕円形などとすることもでき、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、本発明の青果物の品質検査装置における実施例を示した概略図である(搬送方向前方から見た配置を示す)。
【図2】図2は、図1に示した本発明の青果物の品質検査装置において、青果物のサイズが変わった際のスリット部材の動作について説明する概略図である。
【図3】図3は、図1と同様な青果物の品質検査装置において、レンズを2枚使用した場合について説明する概略図である。
【図4】図4は、図3に示した本発明の青果物の品質検査装置において、青果物の大きさが変わった際、スリット部材の動作によって青果物に測定用光がどのように照射されるかについて説明する概略図である。
【図5】図5は、本発明の青果物の品質検査装置におけるスリット部材のスライダによる移動方法について説明する概略図である。
【図6】図6(a)から図6(d)は、本発明の青果物の品質検査装置において、スリット部材の交換方法について説明する概略図である。
【図7】図7は、本発明の青果物の内部品質検査装置において、回転可能なスリット部材について説明する概略図である。
【図8】図8は、図7に示した本発明の内部品質検査装置の回転可能なスリット部材において、複数の大きさの穴が設けられている場合について説明する概略図である。
【図9】図9は、従来の青果物の品質検査装置において、遮光バケットを上下動させて青果物の中心部に測定用光を照射する技術について説明する説明図である。
【図10】図10は、従来の青果物の品質検査装置において、ミラーを用いて青果物の中心部に測定用光を照射する技術について説明する説明図である。
【図11】図11(a)および図11(b)は、従来の青果物の品質検査装置において、投光手段と受光手段とを上下動させて青果物の中心部に測定用光を照射する技術について説明する説明図である。
【符号の説明】
【0062】
10・・・品質検査装置
12・・・光源
14・・・測定用光
16・・・スリット部材
18・・・穴
18a〜18n・・穴
20・・・レンズ部材
20a・・第1のレンズ
20b・・第2のレンズ
22a・・青果物
22b・・青果物
24・・・搬送トレイ
26・・・受光部
28・・・透過光
30・・・スライダ
32・・・保持枠体
34a・・赤道
34b・・赤道
L1・・距離
L2・・距離
L3・・距離
100a・・品質検査装置
100b・・品質検査装置
102・・・遮光バケット
104・・・ランプ
106・・・近赤外光
108・・・ミラー
110・・・赤道部
112・・・青果物
200・・・品質検査装置
202・・・上下調節機構
204・・・投光手段
206・・・受光手段
208・・・中央部分
210・・・青果物
【出願人】 【識別番号】000006183
【氏名又は名称】三井金属鉱業株式会社
【出願日】 平成18年6月21日(2006.6.21)
【代理人】 【識別番号】100081994
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 俊一郎

【識別番号】100103218
【弁理士】
【氏名又は名称】牧村 浩次

【識別番号】100107043
【弁理士】
【氏名又は名称】高畑 ちより

【識別番号】100110917
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 亨


【公開番号】 特開2008−2902(P2008−2902A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−171663(P2006−171663)