トップ :: G 物理学 :: G01 測定;試験

【発明の名称】 レンズメータ
【発明者】 【氏名】岩本 昌克

【氏名】池本 功治

【要約】 【課題】鼻パットによって光学中心間距離を容易に測定でき、単体のレンズを測定する際には、鼻パットが邪魔にならないレンズメータを提供する。

【構成】鼻パット13を、当接板11に水平移動可能に設けた保持部材14に回転軸18によって枢支し、付勢部材19によって前方に突出するように回動付勢し、鼻パット13に回転軸18の後方に突出するレバー部16を設け、装置本体2に、当接板11を後方に移動したときに、レバー部16に当接して、鼻パット13を回動させるレバー当接部17を設けることで、当接板11を後方に移動させたときに、鼻パッド13を当接板11に接近するように後退させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検レンズの光学特性を測定するレンズメータにおいて、
装置本体に前後移動可能に支持され、眼鏡のフレームまたはレンズに当接して眼鏡を前後方向に位置決めする当接板と、
前記当接板から前方に突出するように支持され、眼鏡の鼻当てに当接して被検レンズの左右方向の位置を検出する鼻パットとを備え、
前記鼻パッドは、前記当接板を後方に移動させたときに、前記当接板に接近するように後退することを特徴とするレンズメータ。
【請求項2】
前記鼻パットは、前記当接板に水平移動可能に設けた保持部材に、回転軸によって枢支され、
付勢部材により、前記回転軸周りに回動して前方に突出するように付勢され、
前記回転軸の後方に突出するレバー部を有しており、
前記装置本体は、前記当接板を後方に移動したときに、前記レバー部に当接して、前記鼻パットを回動させるレバー当接部を有することを特徴とするレンズメータ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズメータに関する。
【背景技術】
【0002】
図9に示すように、被検レンズ31をレンズ受け32上に載置して測定光に軸合わせし、その光学特性を測定するレンズメータでは、眼鏡フレームに入ったレンズ31を測定する際に、当接板33に眼鏡フレームを当接させて前後方向の位置決めを行い、当接板33に設けた鼻パット34に眼鏡の鼻当て35を当接させて被検レンズ31の左右方向の位置を測定し、左右のレンズの光学中心間距離(PD)を算出することができるようになっているものがある。しかし、そのようなレンズメータを用いて、図10に示すように、眼鏡フレームに入っていない単体のレンズ31を測定する場合は、鼻パット34が邪魔になり作業性がよくない。
【0003】
そこで、特許文献1では、鼻パットを、その後端を中心にして当接板の上方に跳ね上げて退避させられるようにしている。この構成によれば、オペレータは、測定の種類に応じて、鼻パットの上げ下ろしをする必要がある。
【0004】
また、特許文献2では、鼻パットを当接板の下方に垂下して退避させるように回動付勢して支持している。この構成によれば、鼻パットを持ち上げながら、レンズ受け上に被検レンズを配置する慎重な作業が要求される。
【0005】
【特許文献1】特許第3434941号公報
【特許文献2】特開2005−156174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記問題点を鑑みて、本発明は、鼻パットにより光学中心間距離を容易に測定でき、単体のレンズを測定する際に、鼻パットが邪魔にならないレンズメータを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明によれば、被検レンズの光学特性を測定するレンズメータは、装置本体に前後移動可能に支持され、眼鏡のフレームまたはレンズに当接して眼鏡を前後方向に位置決めする当接板と、前記当接板から前方に突出するように支持され、眼鏡の鼻当てに当接して被検レンズの左右方向の位置を検出する鼻パットとを備え、前記鼻パッドは、前記当接板を後方に移動させたときに、前記当接板に接近するように後退するものとする。
【0008】
この構成によれば、単体のレンズを測定するために当接板を後退させる動作に連動し、鼻パットが当接板に接近するように後退して退避するので、レンズの測定の際に邪魔にならない。
【0009】
また、本発明のレンズメータにおいて、前記鼻パットは、前記当接板に水平移動可能に設けた保持部材に、回転軸によって枢支され、付勢部材により、前記回転軸周りに回動して前方に突出するように付勢され、前記回転軸の後方に突出するレバー部を有しており、前記装置本体は、前記当接板を後方に移動したときに、前記レバー部に当接して、前記鼻パットを回動させるレバー当接部を有してもよい。
【0010】
この構成によれば、装置を複雑化せずに、当接板の動作に連動して鼻パットを退避させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明のレンズメータでは、当接板の動作に連動して鼻パットが退避するので、オペレータが直接鼻パットを操作しなくても、単体のレンズを測定する際に鼻パットが邪魔にならない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
これより、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に本発明の一つの実施形態であるレンズメータ1を示す。レンズメータ1は、装置本体2の上部から前方に突出し、前面に表示装置3および操作スイッチ4が設けられ、内部に測定光を投光する光学系を備える投光部5と、投光部5の下方に位置し、内部に測定光を受光する光学系を備える受光部6とを有する。
【0013】
図2に示すように、レンズメータ1は、受光部6の上に、眼鏡7に入れられた被検レンズ8を支持するレンズ受け9が配置され、投光部5と受光部6との間に、被検レンズ8をレンズ受け9の上に押さえつける押さえ部材10と、眼鏡7のフレームまたはレンズの縁部に当接し、眼鏡7を前後方向(紙面左右方向)に位置決めする当接板11と、被検レンズ8の光学中心に印点する印点装置12とを有している。
【0014】
当接板11は、装置本体2に対して前後に移動可能に支持されており、該当接板11から前方に突出する鼻パット13を備える。鼻パット13は、当接板11の上面に左右方向に移動可能に設けられた保持部材14に枢支されており、眼鏡7の鼻当て15に当接し、被検レンズ8の軸合わせに従って保持部材14を左右方向に移動させる。
【0015】
レンズメータ1は、眼鏡7の左右を入れ替えて左右の被検レンズ8のそれぞれの光学中心を測定光に軸合わせすることによって生じる保持部材14の左右方向の移動量を測定することで、光学中心間距離(PD)を算出できるようになっている。
【0016】
また、図3に示すように、レンズメータ1において、眼鏡7に入れられていない単体の被検レンズ8の光学特性を測定する際は、当接板11を装置本体2に向かって押し込むようにして、後方に移動できるようになっている。
【0017】
鼻パット13は、保持部材14の上方に延伸するレバー部16を有し、当接板11を後方に移動させたとき、装置本体2に設けたレバー当接部17にレバー部16が当接して、鼻パット13を回動させるようになっている。
【0018】
図4に、保持部材14が鼻パット13を支持する構造を示す。保持部材14は、左右2つの鼻パット13を支持している。鼻パット13は、それぞれ、保持部材14の前端に、回転軸18で枢支されるとともに、付勢部材(ばね)19で前方に突出するように回動付勢されている。
【0019】
図5に示すように、鼻パット13は、付勢部材19によって、回転軸18を中心に回動するが、レバー部16の根元が保持部材14の上面に当接し、前方に突出した状態で係止される。また、鼻パット13は、レバー部16を前方に回動させることで、二点鎖線で示すように、当接板11に接近するように回動して後退させられる。
【0020】
図6に、当接板11の保持構造を示す。当接板11は、装置本体2の内部に延伸する移動部材20に保持され、移動部材20は、装置本体2の内部でリニアレール21により前後移動可能に保持されている。移動部材20の後端には、オス型係合部材22が固定されており、装置本体2に固定したメス型係合部材23に係合可能である。メス型係合部材23は、オス型係合部材22を押し込むとオス型係合部材22を挟み込んで保持し、再度オス型係合部材22を押し込むとオス型係合部材22を解放するようになっている。
【0021】
本発明のレンズメータにおいて、鼻パット13は、付勢部材19の付勢力によって、レンズ受け9の上に載置した被検レンズ8を有する眼鏡7の鼻当て15の間に嵌り込む。この状態で被検レンズ8を測定光に軸合わせすることで、鼻パット13は、保持部材14と共に、当接板11に対して水平方向に移動させられる。
【0022】
単体のレンズ8の光学特性を測定する際は、当接板11を装置本体2に向かって後方に押し込むことで、オス型係合部材22をメス型係合部材23に保持させ、当接板11を後退した状態に保持する。このとき、鼻パット13のレバー部16がレバー当接部17に当接して、鼻パット13を付勢部材19の付勢力に抗して回動させ、当接板11に接近するように後退させる。
【0023】
このため、当接板11が後退する以上に、鼻パット13がレンズ受け9から後退するので、単体の被検レンズ8をレンズ受け9の上で測定光に軸合わせする際に、オペレータの手に当たって邪魔にならない。
【0024】
また、鼻パッド13が突出したまま、鼻パッド13が邪魔にならない程度に当接板11を後退させようとすると、移動部材20のストロークが大きくなり、レンズメータ1が大型化してしまう。つまり、本発明は、鼻パット13を回動して後退させることで、レンズメータ1の小型化に寄与しているということもできる。
【0025】
さらに、本発明によれば、図8に示す代案のように、鼻パット13を当接板11の下側において枢支するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1実施形態のレンズメータの斜視図。
【図2】図1のレンズメータの光学中心間距離測定時の部分側面図。
【図3】図1のレンズメータの単体レンズ測定時の部分側面図。
【図4】図1のレンズメータ鼻パットの支持構造を示す分解斜視図。
【図5】図4の鼻パットおよび保持部材の断面図。
【図6】図1の当接板の保持構造の光学中心間距離測定時を示す概略図。
【図7】図1の当接板の保持構造の光単体レンズ測定時を示す概略図。
【図8】図1のレンズメータの鼻パットの支持構造の代案を示す概略図。
【図9】従来のレンズメータにおける光学中心間距離測定時を示す正面図。
【図10】従来のレンズメータにおける単体レンズ測定時を示す平面図。
【符号の説明】
【0027】
1 レンズメータ
7 眼鏡
8 被検レンズ
9 レンズ受け
11 当接板
13 鼻パット
14 保持部材
15 鼻当て
16 レバー部
17 レバー当接部
18 回転軸
19 付勢部材
【出願人】 【識別番号】390000594
【氏名又は名称】隆祥産業株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏

【識別番号】100100170
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 厚司

【識別番号】100105016
【弁理士】
【氏名又は名称】加野 博


【公開番号】 特開2008−8830(P2008−8830A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−181299(P2006−181299)