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【発明の名称】 ボトル容器の気密性検査装置及び方法
【発明者】 【氏名】鈴木 修文

【要約】 【課題】ボトル容器の気密性をより効率的に検査することのできる検査装置を提供することである。

【構成】ボトル容器10のノズル部12とボトル本体11との接合部を含む検査部位を覆うキャップ部材121と、キャップ部材121内の気体を吸引する吸引機構122と、ボトル本体11の胴部11bを部分的に押圧する押圧機構150と、押圧機構150によってボトル本体11の胴部11bが部分的に押圧されている状態で、吸引機構122にて吸引される気体に含まれるボトル容器10内の内容物に起因したガスの量に応じた検出信号を出力するガス検出手段123と、ガス検出手段123から出力される検出信号に基づいてボトル容器10の気密性の適否を判定する判定手段200(S7、S8)とを有する構成となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル部がボトル本体に接合し、前記ボトル本体から内容物が前記ノズル部を通して排出可能となるボトル容器の気密性検査装置であって、
前記ボトル容器の前記ノズル部と前記ボトル本体との接合部を含む検査部位を覆うキャップ部材と、
前記キャップ部材内の気体を吸引する吸引機構と、
前記ボトル本体の胴部を部分的に押圧する押圧機構と、
前記押圧機構によって前記ボトル本体の胴部が部分的に押圧されている状態で、前記吸引機構にて吸引される気体に含まれる前記ボトル容器内の内容物に起因したガスの量に応じた検出信号を出力するガス検出手段と、
前記ガス検出手段から出力される検出信号に基づいて前記ボトル容器の気密性の適否を判定する判定手段とを有することを特徴とするボトル容器の気密性検査装置。
【請求項2】
前記ボトル本体は口部とそれに続く胴部とを有し、前記ノズル部は前記口部と接合し、
前記ボトル本体の口部と前記ノズル部とを前記ボトル容器の検査部位として、前記キャップ部材が前記口部及びノズル部を覆うことを特徴とする請求項1記載のボトル容器の気密性検査装置。
【請求項3】
前記ボトル本体の口部及び胴部と前記ノズル部とを前記ボトル容器の検査部位として、前記キャップ部材が前記口部、前記胴部及び前記ノズル部を覆うことを特徴とする請求項2記載のボトル容器の気密性検査装置。
【請求項4】
前記ボトル容器を搬送する搬送機構と、
前記ボトル容器が予め設定された検査位置にあることを検出するボトル容器検出手段と、
前記検査位置においてセット位置と待避位置との間で前記キャップ部材を駆動させるキャップ部材駆動機構と、
前記ボトル容器検出手段にて前記ボトル容器が前記検査位置にあることが検出されたときに、前記搬送機構による前記ボトル容器の搬送を停止させる搬送停止制御手段と、
前記ボトル容器の搬送が停止させられた後に、前記キャップ部材駆動機構によって前記キャップ部材を前記待避位置から前記セット位置に駆動させて前記ボトル容器の前記検査部位を前記キャップ部材にて覆うようにするキャップ部材駆動制御手段と、
前記キャップ部材が前記ボトル容器の前記検査部位を覆っている状態で、前記吸引機構及び前記押圧機構を有効に動作させる動作制御手段とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のボトル容器の気密性検査装置。
【請求項5】
ノズル部がボトル本体に接合し、前記ボトル本体から内容物が前記ノズル部を通して排出可能となるボトル容器の気密性検査方法であって、
前記ボトル容器の前記ノズル部と前記ボトル本体との接合部を含む検査部位をキャップ部材で覆うセット工程と、
キャップ部材内の気体を吸気機構にて吸引する気体吸引工程と、
前記キャップ部材内の気体が前記吸気機構によって吸引される際に前記ボトル本体の胴部を部分的に押圧機構によって押圧する工程と、
前記押圧機構によって前記ボトル本体の胴部が部分的に押圧されている状態で、前記吸引機構にて吸引される気体に含まれる前記ボトル容器内の内容物に起因したガスの量を検出するガス検出工程と、
前記検出されたガスの量に基づいて前記ボトル容器の気密性の可否を判定する判定工程とを有することを特徴とするボトル容器の気密性検査方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、揮発性液体や気体等の入ったボトル容器の気密性を検査する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LPG等のガスを充填したボンベのガス漏れを検出するガス漏れ検出装置が提案されている(特許文献1参照)。このガス漏れ検出装置は、ボンベのバルブをキャップで覆い、そのキャップ内の気体を吸引してガス検出器に導くようにしている。これにより、バルブから漏れるガスをガス検出器にて検出することができ、その検出結果に基づいてボンベの気密性の可否を判断することができる。
【0003】
しかし、このような従来のガス漏れ検出装置では、ボンベのバルブにキャップを被せて、単にそのキャップ内の気体を吸引してガス検出器に導くようにしているだけなので、ピンホール等の極めて小さい欠陥からのガス漏れを効率的に(短時間で)検出することが難しい。
【0004】
また、食品、医薬、化粧品等を入れた密封包装体の気密性を検査する装置が提案されている(特許文献2参照)。この装置では、食品、医薬、化粧品等の被包装物と共に不活性ガス(例えば、ヘリウムガス)の封入された密封包装体に通気性のある弾性体(例えば、ウレタン樹脂)の詰められた容器を被せ、その容器内で前記弾性体が密封包装体を圧迫するようにし、容器内の気体をガス分析部に導くようにしている。これにより、弾性体によって圧迫される密封包装体から漏れる不活性ガスをガス分析部にて検出することがき、その検出結果に基づいて密封包装体の気密性の可否を判断することができる。
【特許文献1】特開平10−332098号公報
【特許文献2】特開2004−257917号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した密封包装体の気密性を検査する従来の装置では、弾性体が検査対象となる密封包装体全体を覆い、その弾性体内を通ったガスを検出するようにしているので、そのガスの流通が、通気性があるとはいってもその弾性体にて邪魔されてしまう。そのため、特にピンホール等の極めて小さい欠陥からの微量なガス漏れを効率的に(短時間で)検出することが難しい。また、検査対象が包装体のような可撓性を有するものであれば、弾性体によって有効に圧迫することができるが、合成樹脂等で形成された有形のボトル容器では、その材料や形状によっては弾性体によって有効に圧迫することが難しい場合がある。
【0006】
本発明は、前述したような従来の問題を解決するためになされたもので、ボトル容器の気密性をより効率的に検査することのできる検査装置及び検査方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るボトル容器の気密性検査装置は、ノズル部がボトル本体に接合し、前記ボトル本体から内容物が前記ノズル部を通して排出可能となるボトル容器の気密性検査装置であって、前記ボトル容器の前記ノズル部と前記ボトル本体との接合部を含む検査部位を覆うキャップ部材と、前記キャップ部材内の気体を吸引する吸引機構と、前記ボトル本体の胴部を部分的に押圧する押圧機構と、前記押圧機構によって前記ボトル本体の胴部が部分的に押圧されている状態で、前記吸引機構にて吸引される気体に含まれる前記ボトル容器内の内容物に起因したガスの量に応じた検出信号を出力するガス検出手段と、前記ガス検出手段から出力される検出信号に基づいて前記ボトル容器の気密性の適否を判定する判定手段とを有する構成となる。
【0008】
このような構成により、キャップ部材がボトル容器のノズル部とボトル本体との接合部を含む検査部位を覆い、押圧機構がボトル容器全体を覆って圧迫するのではなく前記ボトル本体の胴部を部分的に押圧するので、その押圧機構によって邪魔されることなくキャップ部材内の気体を吸引機構によって効率的に吸引することができるようになる。そして、そのように吸引された気体に含まれるボトル容器内の内容物に起因したガスの量の検出結果に基づいて前記ボトル容器の気密性が判断される。
【0009】
また、本発明に係るボトル容器の気密性検査装置において、前記ボトル本体は口部とそれに続く胴部とを有し、前記ノズル部は前記口部と接合し、前記ボトル本体の口部と前記ノズル部とを前記ボトル容器の検査部位として、前記キャップ部材が前記口部及びノズル部を覆うように構成することができる。
【0010】
このような構成により、ノズル部、該ノズル部とボトル本体の口部との接合部位及び当該口部でのガス漏れを検出することができるようになるので、前記ノズル部、前記接合部位及び前記口部での欠陥にて損なわれ得るボトル容器の気密性を検査することができる。
【0011】
また、本発明に係るボトル容器の気密性検査装置において、前記ボトル本体の口部及び胴部と前記ノズル部とを前記ボトル容器の検査部位として、前記キャップ部材が前記口部、前記胴部及び前記ノズル部を覆うように構成することができる。
【0012】
このような構成により、ノズル部、該ノズル部とボトル本体の口部との接合部及び当該口部、更にボトル本体の胴部でのガス漏れを検出することができるようになるので、前記ノズル部、前記接合部位及び前記口部、更に胴部での欠陥にて損なわれ得るボトル容器の気密性を検査することができる。
【0013】
また、本発明に係るボトル容器の気密性検査装置において、前記ボトル容器を搬送する搬送機構と、前記ボトル容器が予め設定された検査位置にあることを検出するボトル容器検出手段と、前記検査位置においてセット位置と待避位置との間で前記キャップ部材を駆動させるキャップ部材駆動機構と、前記ボトル容器検出手段にて前記ボトル容器が前記検査位置にあることが検出されたときに、前記搬送機構による前記ボトル容器の搬送を停止させる搬送停止制御手段と、前記ボトル容器の搬送が停止させられた後に、前記キャップ部材駆動機構によって前記キャップ部材を前記待避位置から前記セット位置に駆動させて前記ボトル容器の前記検査部位を前記キャップ部材にて覆うようにするキャップ部材駆動制御手段と、前記キャップ部材が前記ボトル容器の前記検査部位を覆っている状態で、前記吸引機構及び前記押圧機構を有効に動作させる動作制御手段とを有する構成とすることができる。
【0014】
このような構成により、搬送機構により搬送されるボトル容器に対する気密性検査が可能となるので、ボトル容器の気密性検査の自動化を図ることができるようになる。
【0015】
本発明に係るボトル容器の気密性検査方法は、ノズル部がボトル本体に接合し、前記ボトル本体から内容物が前記ノズル部を通して排出可能となるボトル容器の気密性検査方法であって、前記ボトル容器の前記ノズル部と前記ボトル本体との接合部を含む検査部位をキャップ部材で覆うセット工程と、キャップ部材内の気体を吸気機構にて吸引する気体吸引工程と、前記キャップ部材内の気体が前記吸気機構によって吸引される際に前記ボトル本体の胴部を部分的に押圧機構によって押圧する工程と、前記押圧機構によって前記ボトル本体の胴部が部分的に押圧されている状態で、前記吸引機構にて吸引される気体に含まれる前記ボトル容器内の内容物に起因したガスの量についての検査を行なうガス検出工程と、前記検出されたガスの量に基づいて前記ボトル容器の気密性の可否を判定する判定工程とを有する構成となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るボトル容器の気密性検査装置及び気密性検査方法によれば、ボトル容器の検査部位を覆うキャップ部材内の気体が、そのボトル本体の胴部を部分的に押圧する押圧機構に邪魔されることなく、吸引機構にて効率的に吸引されるようになるので、その吸引された気体に含まれる前記ボトル容器の内容物に起因したガスの量の検出結果に基づいて、ボトル容器の気密性をより効率的に検査することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0018】
本発明の実施の一形態に係るボトル容器の気密性検査装置は、図1に示すようなボトル容器10をその検査の対象としている。このボトル容器10は、口部11aとそれに続く胴部11bにて構成されたボトル本体11とボトル本体11の口部11a先端に接合されたノズル部12とを有している。ボトル本体11内には、例えば、燃料電池の燃料Fとなるメタノール(揮発性液体燃料)が充填されている。そして、ボトル本体11の胴部11bを指等で押すことによりノズル部12の先端から燃料Fが噴出して燃料電池にその燃料Fを注入することができるようになっている。
【0019】
このようなボトル容器10の気密性を検査する検査装置は、図2及び図3に示すように構成されている。なお、図2は、検査装置全体を表す図であり、図3は、コンベア上の検査位置にあるボトル容器をその搬送方向上流側から見た図である。
【0020】
図2及び図3において、検査対象となるボトル容器10はコンベア100(搬送機構)によって所定の方向Aに搬送される。コンベア100の所定の搬送位置には、ボトル容器10が検査位置にあることを検出するための光電スイッチを構成する発光素子201aと受光素子201bとがコンベア100を挟むように設置されている(図3参照)。
【0021】
また、この検査位置には、エアシリンダ140によって上下動可能となる検査ヘッド120が配置されている。この検査ヘッド120は、キャップ部材121、エアポンプ122(吸気機構)及び可燃性ガスセンサ123を有している。これらキャップ部材121、エアポンプ122及び可燃性ガスセンサ123は、一体的に結合され、キャップ部材121内の気体がエアポンプ122の吸引動作によって可燃性ガスセンサ123に導かれるようになっている。可燃性ガスセンサ123は、ボトル容器10に充填された燃料Fが揮発することにより生じる燃料ガスに対して強い検出感度を有しており、導かれた前記気体に含まれる前記燃料ガスの濃度(量)に応じたレベルの検出信号を出力する。エアシリンダ140のロッド先端に固定された取付け板130に検査ヘッド120のエアポンプ122が固定され、エアシリンダ140のロッドの上下動作(B−B´)によって取付け板130に固定された検査ヘッド120が上下動し、その結果、キャップ部材121が、検査位置にあるボトル容器10の上方に待避する待避位置と、ボトル容器10の検査部位(口部11a、ノズル部12及びその接合部位)を覆うセット位置との間で往復駆動するようになっている。
【0022】
また、特に図3を参照するに、前記検査位置には、ボトル容器10のボトル本体11の胴部11bをガードするガードプレート110がコンベア100の搬送方向Aに沿って設置されており、そのガードプレート110に対向してプッシャ150(押圧機構)が設置されている。プッシャ150は、エアシリンダ151、エアシリンダ151によって進退動するロッド152及びロッド152の先端に固定されたパッド部153を備えている。そして、エアシリンダ151によってロッド152が進出したときに、パッド部153がボトル本体11の胴部11bにおけるガードプレート110によってガードされた部位と反対側の部位に突き当たるようになっている。これにより、ボトル本体11の胴部11bにおけるパッド部153とガードプレート110とによって挟まれる部位が部分的に押圧される。このボトル本体11の胴部11bに対する部分的な押圧により、検査部位となる口部11a、ノズル部12及びその接合部位にピンホール等の欠陥部位があれば、ボトル容器10内の燃料ガスがその欠陥部位から噴出することが促進されるようになる。
【0023】
この検査装置の制御系は、制御ユニット200(CPU)、アナログデジタル変換器(A/D変換器)210、設定・表示ユニット220及び入出力回路230を有している。制御ユニット200は、可燃性ガスセンサ123からの検出信号をA/D変換器210を介してデジタル信号として取得する。また、光電スイッチの受光素子201bからの信号が入出力回路230を介して制御ユニット200に供給されると共に、各種スイッチセンサ(図示略)からの信号が入出力回路230を介して制御ユニット200に供給される。そして、制御ユニット200は、それらの入力信号及び検出信号に基づいて、排除装置(図示略)及び各種アクチュエータ(エアシリンダ140、151を動作させるソレノイドバルブ、エアポンプ122、コンベア100の駆動源等を含む)に対する制御信号を生成し、その制御信号が入出力回路230を介してそれら排除装置及び各種アクチュエータに与えられるようになっている。なお、設定・表示ユニット220は、操作者の操作に基づいた信号を制御ユニット200に出力し、制御ユニット200からの表示信号に基づいて各種情報の表示を行なう。
【0024】
制御ユニット200は、図4に示す手順に従って処理を行なう。
【0025】
図4において、制御ユニット200は、光電スイッチの受光素子201bからの検出信号に基づいて検査対象となるボトル容器10が検査位置にあるか否かを判定している(S1)。コンベア100にて搬送されるボトル容器10が検査位置に到達して発光素子201aからの光をボトル容器10が遮った状態での受光素子201bからの検出信号に基づいてボトル容器10が検出位置にあるとの判定がなされると(S1でYES)、制御ユニット100は、コンベア100を停止させる(S2)。これにより、ボトル容器10が検査位置にて停止する。
【0026】
その後、制御ユニット200は、エアシリンダ140を駆動させて、検査ヘッド120のキャップ部材121をセット位置まで下降させる(S3)。これにより、キャップ部材121が検査位置にて停止するボトル容器10の口部11aとノズル部12とを覆った状態(図2に示す状態)となる。この状態で、制御ユニット200は、エアポンプ122を動作させ、プッシャ150のエアシリンダ151を駆動させる(S4、S5)。これにより、ボトル容器10のボトル本体11における胴部11bがパッド部153によって部分的に押圧された状態(図3参照)で、キャップ部材121内の気体がエアポンプ122によって吸引されて可燃性ガスセンサ123に導かれる。
【0027】
このようにボトル本体11の胴部11bが部分的にパッド部153によって押圧されつつキャップ部材121内の気体が吸引された状態で、制御ユニット200は、内部タイマを起動して、そのタイマの時間が所定時間に達したか否かを判定しながら、可燃性ガスセンサ123からの検出信号に基づいて燃料ガスの濃度D(燃料ガスの量に対応)を演算し、そのガス濃度Dが基準濃度Doに達しているか否かを判定する(S6、S7、S8)。制御ユニット200は、前記所定時間、この処理(S6、S7、S8)を繰り返し実行する。
【0028】
前記処理の過程で、燃料ガスの濃度Dが基準濃度Doに達すると(S7でNO、S8でYES)、制御ユニット200は、ボトル容器10の気密性が適正ではないとして、所定の排除処理(S9)を実行する。この排除処理では、コンベア100の検査位置より下流側に設置された排除装置に対して排除制御信号が与えられる。そして、制御ユニット200は、エアポンプ123を停止させ、エアシリンダ151を駆動させてボトル本体11の胴部11aを押圧していたパッド部153を元の位置に復帰させ(図3における破線参照)、更に、エアシリンダ140を駆動させてキャップ部材121を待避位置に上昇させる(S10、S11、S12)。これにより、ボトル容器10の口部11a及びノズル部12が露出した状態となる。制御ユニット200は、その後、コンベア100を駆動させ(S13)、次のボトル容器10が検査位置に到達したか否かを判定する(S1)。
【0029】
コンベア100が駆動することにより、ボトル容器10が検査位置から更に下流に搬送される。そして、前述したように制御ユニット200から排除制御信号の与えられた排除装置は、コンベア100上のボトル容器10を検出すると、そのボトル容器10を例えば押し出す等してコンベア100から排除する。
【0030】
前述した制御ユニット200での処理(S6、S7、S8)の過程で、可燃性ガスセンサ123からの検出信号に基づいて演算される濃度Dが、前記タイマの時間が前記所定時間に達した時点(S7でYES)で基準濃度Doに達していない場合(S8でNO)、ボトル容器10の気密性は適正であるとして、制御ユニット200は、前述した排除処理(S9)を実行することなく、前述した処理(S10〜S13)を実行する。これにより、ボトル容器10はコンベア100によって検査位置から排除装置の設置位置を通過して更に下流の次の工程(例えば、箱詰め工程)まで搬送される。
【0031】
前述したようなボトル容器10の気密性検査装置では、キャップ部材121がボトル容器10の口部11a、ノズル部12及びその接合部位(検査部位)を覆い、プッシャ150のパッド部152がボトル本体11の胴部11aを部分的に押圧するようにしているので、前記検査部位(口部11a、ノズル部12及びその接合部位)にピンホール等の欠陥部位がある場合、その欠陥部位からキャップ部材121内への燃料ガスの噴出が促進されると共に、そのキャップ部材121内の気体は、プッシャ150の構成部品によって邪魔されることなく、エアポンプ122によって効率的に可燃性ガスセンサ123に導かれるようになる。従って、口部11a、ノズル部12及びそれらの接合部位での欠陥により損なわれ得るボトル容器10の気密性をより効率的に検査することができるようになる。
【0032】
なお、前述した例では、検査ヘッド120のキャップ部材121は、ボトル容器10の口部11aとノズル部12とを覆うものであったが、ボトル容器10の口部11a及びノズル部12と共に胴部11bも覆うように構成することもできる。この場合、キャップ部材は例えば図5に示すように構成される。
【0033】
図5(a)、(b)において、キャップ部材124は、検査位置にて停止するボトル容器10のノズル部12及びボトル本体11(口部11a及び胴部11b)を覆うことのできる内容積を有する。キャップ部材124の外面所定部位にはブラケット125が固定されており、このブラケット125によってプッシャ150のエアシリンダ151が支持されている。キャップ部材124の前記所定部位には通孔124aが形成されており、プッシャ150におけるエアシリンダ151のロッド122が通孔124aを通っている。そして、ロッド152の先端にキャップ部材124の内側に配置されたパッド部153が固定されている。また、キャップ部材124の内面の通孔124aに対向した部位には押え部材126が設けられており、キャップ部材124がセット位置に位置づけられたときに(図5(b)参照)、押え部材126がボトル本体11の胴部11bの外周面に当接するようになっている。
【0034】
検査ヘッド120が前述したようなキャップ部材124を備える場合、エアシリンダ140の駆動によってキャップ部材124がセット位置に下降すると(図5(b)参照)、検査位置にあるボトル容器10の口部11a及びノズル部12と共に胴部11bの大半の部分がキャップ部材124によって覆われる。そして、キャップ部材124の内面に設けられた押え部材126がボトル本体11の胴部11bに当接する。この状態で、プッシャ150のエアシリンダ151が駆動されると、ロッド152の先端に固定されたパッド部153がキャップ部材124の内方に突出し、ボトル本体11の胴部11bに突き当たる。これにより、ボトル本体11の胴部11bが押え部材126とプッシャ150のパッド部153とによって挟み込まれて押圧される。
【0035】
この状態で、前述したのと同様に、エアポンプ122によってキャップ部材124内の気体が吸引されて可燃性ガスセンサ123に導かれる。そして、可燃性ガスセンサ123からの検出信号に基づいて燃料ガスの濃度Dが演算され、その濃度Dが基準濃度Doを超えるか否かによってボトル容器10の気密性の適否が判定される(図4におけるS6乃至S8)。そして、その判定結果に応じて検査対象となるボトル容器10を排除するか否かが決められ、ボトル容器10のコンベア100による搬送が再開される(図4におけるS9乃至S13参照)。
【0036】
図5に示すようなボトル容器10の口部11a、ノズル部12及び胴部11bを覆うキャップ部材124を用いた気密性検査装置では、ボトル容器10の口部11a、ノズル部12及びそれらの接合部位、更に胴部11bでの欠陥によって損なわれ得るボトル容器10の気密性をより効率的に検査することができるようになる。
【0037】
ボトル容器10に充填される内容物は、前述した揮発性の液体燃料Fに限られず、ガスそのものであっても、また、内容物のほかに気密性検査用の不活性ガスを含むものであってもよい。これらの場合、可燃性ガスセンサ122に代えて、ボトル容器10に充填されたガス(不活性ガス)に対する検出感度の強いセンサが用いられる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上、説明したように、本発明は、ボトル容器の気密性をより効率的に検査することができるという効果を有し、揮発性液体や気体等の入ったボトル容器の気密性を検査する装置及び方法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の一形態に係る気密性検査装置の検査対象となるボトル容器の構造例を示す図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係るボトル容器の気密性検査装置の全体構成を示す図である。
【図3】コンベア上の検査位置にあるボトル容器をその搬送方向の上流側から見た図である。
【図4】図2に示す気密性検査装置における制御ユニット(CPU)の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】ボトル容器の検査部位を覆うキャップ部材の他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
10 ボトル容器
11 ボトル本体
11a 胴部
11b 口部
12 ノズル
100 コンベア
110 ガードプレート
120 検査ヘッド
121 キャップ部材
122 エアポンプ
123 可燃性ガスセンサ
124 キャップ部材
124a 通孔
125 ブラケット
126 押え部材
130 取付け板
140 エアシリンダ
150 プッシャ
151 エアシリンダ
152 ロッド
153 パッド部
200 制御ユニット(CPU)
201a 発光素子(光電スイッチ)
201b 受光素子(光電スイッチ)
210 アナログデジタル変換器(A/D変換器)
220 設定・表示ユニット
230 入出力回路
【出願人】 【識別番号】000003768
【氏名又は名称】東洋製罐株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100097205
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 正樹


【公開番号】 特開2008−8627(P2008−8627A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176064(P2006−176064)