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混合油移送管路における油温測定構造 - 特開2008−8814 | j-tokkyo
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【発明の名称】 混合油移送管路における油温測定構造
【発明者】 【氏名】板東 秀樹

【要約】 【課題】層流状態で移送される混合油の温度測定構造として、単一の感温部を有する慣用的な温度センサを用いるとともに、油の混合比率の差の大小や管径の大小に関係なく、油温を小さい誤差で測定できるものを提供する。

【構成】水平管11の下流端部に、垂直下降管12を接続して、混合油を水平方向から垂直下方に移送可能な直交転向管路部を形成するとともに、先端部に水平管12内を同心的にのびる感温部14を有する温度センサ13を設置する。温度センサ13の感温部14は、先端が直交転向管路部の内側角部の直前部の上方の位置を占め、後端が内側角部の直後部の上方の位置を占めるようにする。また水平管11の温度センサ13の感温部14の先端と後端に対向する部位に、感温部14の上面部から下方の管内部をブロックする下部バッフル板15と、感温部14の下面部から上方の管内部をブロックする上部バッフル板16を取り付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平管の下流端部に下降管を接続して、混合油を水平から下方に転向して移送する転向管路部を形成するとともに、温度センサの感温部を、転向管路部の水平管の中央部に、転向管路部の内側角部の上方部から水平管の下流端側に水平にのびるように設置し、かつ温度センサの感温部の水平管の上流側端に対向する水平管部に、少なくとも感温部の上面までの下部の管内部をブロックする下部バッフル板を取り付けるとともに、感温部の水平管下流側端に対向する水平管部に、少なくとも感温部の下面までの上部の管内部をブロックする上部バッフル板を取り付けてなる、混合油移送管路における油温測定構造。
【請求項2】
下降管が垂直下降管である、請求項1記載の混合油移送管路における油温測定構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば常温のA重油とA重油より比重が大きい加熱したC重油を混合した燃料用の混合重油のように、特に比重の異なる油の混合油を比較的低速度で移送する管路における混合油の温度の測定部の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような混合油の低速の移送管路において測定する混合油の温度は、油の混合比率の調節などのために利用されている(例えば、特許文献1参照)。しかし混合油を水平管内を低速度で移送する際には、各油が水平管内において上下に分離して各別の層、すなわち層流を形成するため、単に、温度センサ、例えば測温抵抗体型温度センサの先端部の感温部を水平管内の油中に臨ませただけでは、感温部が位置する部位を流層とする油の温度が測定されるだけで、混合油としての温度は測定できない。
【0003】
このために、図3に示すように、温度センサ13の先端部の感温部14に軸周りに間隔をおいて複数の熱伝導フイン20を設け、これらを介した水平管11内の複数の部位の温度の平均値的なものを測定温度とすることや、図4に示すごとく、複数の感温部14を並列した測温ヘッド21を水平管11内を上下方向に横切るように設置し、各感温部14を介した水平管11内の複数の部位の温度の演算による平均値を測定温度とするなど、温度センサ自体に複数の測温用伝熱部や感温部を設けることが提案されている。
【0004】
しかしながら前者の構造には、例えば5:5のように、二つの油の混合比率が同等に近い場合には有効であるが、混合比率が9:1のように差が大きい場合には、測定不能な部位ができるほか、製作にコストがかかるという問題があり、また後者の構造には、管径が小さい場合にはスペース的に採用できないとともに製作コストが高いという難点がある。
【特許文献1】特開昭60−258291号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、既提案の油温測定構造に認められる上記のような問題、難点に鑑み、温度センサ自体は単一の感温部を有する慣用的なものを用いる形態において、油の混合比率の差の大小や管径の大小を問わず、層流状態で移送される混合油の温度を小さい誤差のもとで測定することができる混合油移送管路における油温測定構造を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る混合油移送管路の油温測定構造は、特許請求の範囲の請求項1に記載のように、水平管の下流端部(末端部)に下降管を接続して、混合油を水平から下方に転向して移送する転向管路部を形成するとともに、温度センサの感温部を、転向管路部の水平管の中央部に、転向管路部の内側角部(インナコーナー)の上方部から水平管の下流端側に水平にのびるように設置し、かつ温度センサの感温部の水平管の上流側端に対向する水平管部に、少なくとも感温部の上面までの下部の管内部をブロックする下部バッフル(ブロック)板を取り付けるとともに、感温部の水平管下流側端に対向する水平管部に、少なくとも感温部の下面までの上部の管内部をブロックする上部バッフル板を取り付けた構成からなる。
【0007】
請求項1に記載の油温測定構造においては、請求項2に記載のごとく、下降管は垂直下降管として、転向管路部を直交転向管路部とすることが望ましい。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載のこの発明に係る混合油移送管路の油温測定構造によれば、水平から下方への転向管路部に、下部バッフル板と上部バッフル板を配設した構成上、水平管内を低速度で移送される上下の層流状態の混合油は、その層流状態のまま、下部バッフル板に沿って上昇してその上端を越えた後、温度センサの感温部が位置する下部バッフル板と上部バッフル板の間をその油の流量比率、すなわち混合油の混合比率で左右に並列した層流状態で下降した後、垂直管中に入って下降するという形で移送されるもので、下部バッフル板と上部バッフル板の間を混合比率に対応する比率で左右に並んで下降する際には、その混合比率に対応する面積比率で温度センサの感温部に触れることになることから、混合油の温度が正確に近い形で測定される。
【0009】
また請求項2に記載の垂直下降管による直交転向管路部の構成によれば、感温部に対する混合油の誘導、接触をより的確に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図面は、この発明に係る混合油移送管路における油温測定構造の好適な実施形態を略示したもので、水平管11の下流端部(末端部)には、垂直下降管12が接続してあり、混合油を水平方向から垂直下方に移送可能な直交転向管路部を形成している。
【0011】
水平管12の下流端部には、下流側から上流側に同心的にのびる測温抵抗体型の温度センサ13が設置してある。この温度センサ13の先端部の感温部14は、先端が直交転向管路部の内側角部の直前部の上方の水平管中心部に位置し、後端が内側角部の直後部の上方(垂直下降管12の内側角部近傍部の上方)の水平管中心部に位置している。
【0012】
さらに温度センサ13の感温部14の先端と後端に対向する水平管11の部位には、それぞれ感温部14の上面から下方の管内部をブロックする下部バッフル板15と、感温部14の下面から上方の管内部をブロックする上部バッフル板16が取り付けてある。
【0013】
図示の形態においては、水平管11内を層流の境界17を挟んで上下2層に分離した層流状態で移送される混合油、例えば境界17の上側を流層とする常温のA重油と、境界17の下側を流層とする加熱したB重油は、下部バッフル板15に沿って上昇してその上端を越えた後、温度センサ13の感温部14が位置する下部バッフル板15と上部バッフル板16の間を下降し、垂直下降管12内へと移動する際、下部バッフル板15と上部バッフル板16との間の下降時に、各油の層流が混合比に対応する比率で左右に並んで下降し、その比率に対応する面積で温度センサ13の感温部14に接触する。従って混合油の温度がほぼ正確に測定される。
【0014】
この発明の混合油移送管路の油温測定構造は、このほか、下部バッフル板を温度センサの感温部の上面を越える管内部をブロック可能な高さにしたり、上部バッフル板を感温部の下面の下方までの管内部をブロック可能な低さ(垂下長さ)にするなど、種々の形態で実施することができるもので、図示の形態に限定されるものでない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明に係る混合油移送管路の油温測定構造の好適な実施形態の略正断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う略拡大横断面図である。
【図3】既提案の油温測定用温度センサの感温部の管内における略横面図である。
【図4】他の既提案の油温測定用温度センサの感温ヘッドの管内における略横面図である。
【符号の説明】
【0016】
11 水平管
12 垂直下降管
13 温度センサ
14 感温部
15 下部バッフル板
16 上部バッフル板
17 層流の境界
【出願人】 【識別番号】592085964
【氏名又は名称】山科精器株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100071995
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 英朗


【公開番号】 特開2008−8814(P2008−8814A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−180742(P2006−180742)