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【発明の名称】 表面温度測定器およびドライアイスの切断装置
【発明者】 【氏名】松澤 一

【氏名】林 祐二

【氏名】大江 士

【要約】 【課題】本発明は非接触で表面温度を測定して、冷気で白煙が生じても誤認識することなく、正確に位置を検出することができる表面温度測定器およびこの表面温度測定器を備えたドライアイスの切断装置を得るにある。

【構成】非接触で表面温度を測定することができるデジタル放射温度センサ本体と、このデジタル放射温度センサ本体の外周部を覆うケース体と、このケース体の前記デジタル放射温度センサ本体のセンサヘッドと対応する部位に形成された透孔と、この透孔を空気の流れで、前記センサヘッドが曇るのを防止できるように覆うことができるように、前記ケース体に取付けられたエアーカーテン装置とで表面温度測定器を構成している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触で表面温度を測定することができるデジタル放射温度センサ本体と、このデジタル放射温度センサ本体の外周部を覆うケース体と、このケース体の前記デジタル放射温度センサ本体のセンサヘッドと対応する部位に形成された透孔と、この透孔を空気の流れで、前記センサヘッドが曇るのを防止できるように覆うことができるように、前記ケース体に取付けられたエアーカーテン装置とからなることを特徴とする表面温度測定器。
【請求項2】
ブロック状のドライアイスをバンドソーや丸鋸等によって切断するドライアイスの切断装置において、前記バンドソーや丸鋸等の上部をカバーするカバー部材の前記ブロック状のドライアイスを切断する部位のバンドソーや丸鋸等の位置する部位に取付けられたケース体と、このケース体の下面に形成された透孔と、前記ケース体内にセンサヘッドが前記透孔と対応するように取付けられた、非接触で表面温度を測定することができるデジタル放射温度センサ本体と、前記ケース体の透孔を空気の流れで、前記センサヘッドが曇るのを防止できるように覆うことができるように、該ケース体に取付けられたエアーカーテン装置とを備えたことを特徴とするドライアイスの切断装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は非接触でドライアイス等の表面温度を測定する表面温度測定器および、この表面温度測定器を備えたドライアイスの切断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ブロック状のドライアイスをコンベア等で搬送したり、ドライアイスの切断装置で切断する場合等に、ブロック状のドライアイスの位置を検出して、次工程へ確実に送るためリミットスイッチや光センサーを用いている。
【0003】
しかしながら、前者のリミットスイッチは設備のトラブルでコンベア等が停止し、ブロック状のドライアイスにリミットスイッチが接触した状態になると、リミットスイッチの先端がドライアイスの冷熱を受け、結露、凍結し、物理(機械)
的な作動不良や冷受熱から派生する水滴等により電気的なトラブル(漏電等)を起こすという欠点があった。
また、後者の光センサーは前記リミットスイッチの欠点を回避することができるが、湿度によってドライアイスよりの冷気が作る白煙により誤認識して、正確に位置を検出することができない場合が生じるという欠点があった。
さらに、ブロック状のドライアイスの正確な位置を確認できないと、切断装置での切断ではドライアイスを切り過ぎて、バンドソーや丸鋸が完全に通過させてしまい戻り時に切断線の位置ずれ等の不都合を起こすという欠点と、切断装置の全工程における作業時間が長くなり効率の良い切断作業ができないという欠点があった。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、非接触で表面温度を測定して、冷気で白煙が生じても誤認識することなく、正確に位置を検出することができる表面温度測定器およびこの表面温度測定器を備えたドライアイスの切断装置を提供することを目的としている。
また,本発明はブロック状のドライアイスを切り過ぎ足りすることなく,かつ切断作業を効率よく短時間に行うことのできる表面温度測定器を備えたドライアイスの切断装置を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は非接触で表面温度を測定することができるデジタル放射温度センサ本体と、このデジタル放射温度センサ本体の外周部を覆うケース体と、このケース体の前記デジタル放射温度センサ本体のセンサヘッドと対応する部位に形成された透孔と、この透孔を空気の流れで、前記センサヘッドが曇るのを防止できるように覆うことができるように、前記ケース体に取付けられたエアーカーテン装置とで表面温度測定器を構成している。
【0007】
本発明はブロック状のドライアイスをバンドソーによって切断するドライアイスの切断装置において、前記バンドソーの上部をカバーするカバー部材の前記ブロック状のドライアイスを切断する部位のバンドソーの位置する部位に取付けられたケース体と、このケース体の下面に形成された透孔と、前記ケース体内にセンサヘッドが前記透孔と対応するように取付けられた、非接触で表面温度を測定することができるデジタル放射温度センサ本体と、前記ケース体の透孔を空気の流れで、前記センサヘッドが曇るのを防止できるように覆うことができるように、該ケース体に取付けられたエアーカーテン装置とでドライアイスの切断装置を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0009】
(1)非接触で表面温度を測定することができるデジタル放射温度センサ本体と、このデジタル放射温度センサ本体の外周部を覆うケース体と、このケース体の前記デジタル放射温度センサ本体のセンサヘッドと対応する部位に形成された透孔と、この透孔を空気の流れで、前記センサヘッドが曇るのを防止できるように覆うことができるように、前記ケース体に取付けられたエアーカーテン装置とで構成されているので、非接触で表面温度を測定することができる。
したがって、ブロック状のドライアイスでは表面温度の測定によって、測定する部位にドライアイスが存在しているかどうかの位置検出ができる。
【0010】
(2)前記(1)によって、デジタル放射温度センサ本体をケース体で覆うとともに、センサヘッドと対応する部位に形成された透孔をエアーカーテン装置の空気の流れで覆っているので、使用するエアーカーテン装置の乾燥空気量は極微量でよいとともに、例えばドライアイス等の冷気によってセンサヘッドが曇ることを防止することができる。
したがって、正確に非接触で表面温度を測定することができる。
【0011】
(3)前記(1)によって、冷気で白煙が生じても、ドライアイス等の物体の表面温度を正確に測定することができる。
このため、冷気で白煙が生じても最適に使用することができる。
【0012】
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、冷気で白煙が生じてもバンドソーで切断するブロック状のドライアイスの位置を確認でき、安全にドライアイスの切断作業を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0014】
図1ないし図5に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は本発明の表面温度測定器で、この表面温度測定器1は非接触で表面温度を測定することができる表示温度が−50℃〜500℃の市販品のデジタル放射温度センサ本体2と、このデジタル放射温度センサ本体2のー側部および先端部にエアー通路3が形成されるように覆うケース体4と、このケース体4の前記デジタル放射温度センサ本体2のセンサヘッド5と対応する部位に形成された透孔6と、この透孔6を流れる空気でセンサヘッド5が曇るのを防止できるように覆うことができるように、前記ケース体4に取付けられたエアーカーテン装置7とで構成されている。
【0015】
前記エアーカーテン装置7はエアーコンプレッサー8と、このエアーコンプレッサー8の圧縮(乾燥)
空気を前記ケース体4の後端部の一側部に形成されたエアー導入口9へ供給するエアー供給ホース10とで構成されている。
【0016】
上記構成の表面温度測定器1は図5に示すように、ブロック状のドライアイス成型機12、12、12、12で成型されたブロック状のドライアイス13を、第1・第2のローラーコンベアー14、15で移送しながら第1・第2の位置決め装置16、17を介して、第1・第2の切断装置18、19でブロック状のドライアイス13を4分の1の大きさに切断加工するドライアイスの製造装置20の、第1・第2の位置決め装置16、17が設置されている部位に取付けることにより、ブロック状のドライアイス13が位置しているかどうかを検出し、第1・第2の位置決め装置16、17の作動をするようにできる。
【0017】
なお、この場合の表面温度測定器1は、ブロック状のドライアイス13が測定部に存在している場合には−50℃以下となるため、デジタル放射温度センサ本体2がエラー表示(ー側)となり、測定部にドライアイスが存在していることを検出する。
また、測定部にドライアイスが存在していない場合には、デジタル放射温度センサ本体2がドライアイスが存在しない温度を測定するため、この場合ドライアイスが存在していないと検出するように使用される。
[発明を実施するための異なる形態]
【0018】
次に、図6ないし図15に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
図6ないし図8に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、デジタル放射温度センサ本体2の前部にエアー通路3Aを形成したケース体4Aと、このケース体4Aの前部の一側部に形成したエアー導入口9にエアー供給ホース10を接続したエアーカーテン装置7Aを用いた点で、このようなエアーカーテン装置7Aを用いて構成した表面温度測定器1Aにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0020】
図9ないし図11に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、ドライアイスの切断装置本体21のバンドソー22の上部をカバーするカバー部材23のブロック状のドライアイス13を切断する部位のバンドソー22aの位置する部位に表面温度測定器1を備えたドライアイスの切断装置24にした点で、このようなドライアイスの切断装置24にしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、安全にドライアイスの切断作業を行なうことができる。
【0021】
なお、前記ドライアイスの切断装置本体21は床面に設置することができる機枠25の支持台26上に固定されたテーブル支持体27と、このテーブル支持体27に前後方向にスライド移動可能に取付けられた、ほぼ中央部にバンドソー挿入部28を有するテーブル29と、このテーブル29にドライアイス13を載せて前方へスライド移動させることにより、該ドライアイス13を切断することができるリング状の切断刃30を用いるバンドソー22と、前記テーブル29の一側後端部に外方へ突出するように固定された先端部が後方に開口するコ字状で、該部位に上下方向に貫通するピン挿入孔31、31を有する支持片32と、前記テーブル29を手前部位に位置させた状態で、前記支持片32の先端部内に入り込むように前記テーブル支持体27に固定された、該支持片32のピン挿入孔31、31と貫通するピン挿入孔33を有する固定片34と、前記テーブル支持体27に鎖等の紐35を介して吊り下げられた前記支持片32のピン挿入孔31、31と、前記固定片34のピン挿入孔33に着脱可能に挿入して前記テーブル29の移動をロックするロック片36と、前記テーブル29を手前部位に位置させた状態で、前記バンドソーのリング状の切断刃30の両端部を覆うように、該テーブル29のバンドソー挿入部近傍に固定された一対のカバー板37、37とで構成されている。
【0022】
図12ないし図15に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第3の形態と主に異なる点は、ケース体4Aの前部の一側面より供給されるエアーを斜め方向に排出できるように透孔6Aを形成し、該透孔6Aより排出されるエアーでドライアイス13より発生する白煙を吹き飛ばすことができる表面温度測定器1Bを備えたドライアイスの切断装置24Aにできる。
【0023】
なお、前記本発明の実施の形態ではバンドソー22でブロック状のドライアイス13を切断するものについて説明したが、本発明はこれに限らずバンドソー22の代わりに丸鋸やチエンソーを用いたドライアイスの切断装置にも同様に使用することができる。
また、前記本発明を実施する各形態ではエアーコンプレッサー8を用いたエアーカーテン装置7、7Aを用いるものについて説明したが、本発明はこれに限らずエアーコンプレッサー8に代え小送風量の送風機を使用するエアーカーテン装置を用いても良い。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は表面温度測定器および表面温度測定器を備えたドライアイスの切断装置を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の正面図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態の平面図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態の背面図。
【図4】図2の4−4線に沿う断面図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態の使用状態の説明図。
【図6】本発明を実施するための第2の形態の正面図。
【図7】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図8】図7の8−8線に沿う断面図。
【図9】本発明を実施するための第3の形態の斜視図。
【図10】本発明を実施するための第3の形態の正面図。
【図11】本発明を実施するための第3の形態の側面図。
【図12】本発明を実施するための第4の形態の斜視図。
【図13】本発明を実施するための第4の形態の正面図。
【図14】本発明を実施するための第4の形態の側面図。
【図15】本発明を実施するための第4の形態の要部拡大断面図。
【符号の説明】
【0026】
1、1A、1B:表面温度測定器、
2:デジタル放射温度センサ本体、
3、3A:エアー通路、 4、4A:ケース体、
5:センサーヘッド、 6:透孔、
7、7A:エアーカーテン装置、 8:エアーコンプレッサー、
9:エアー導入口、 10:エアー供給ホース、
11:エアー排出口、 12:ドライアイス成型機、
13:ブロック状のドライアイス、
14:第1のローラーコンベアー、
15:第2のローラーコンベアー、
16:第1の位置決め装置、 17:第2の位置決め装置、
18:第1の切断装置、 19:第2の切断装置、
20:ドライアイスの製造装置、 21:ドライアイスの切断装置本体、
22:バンドソー、 23:カバー部材、
24、24A:ドライアイスの切断装置、
25:機枠、 26:支持台、
27:テーブル支持体、 28:バンドソー挿入部、
29:テーブル、 30:リング状の切断刃、
31:ピン挿入孔、 32:支持片、
33:ピン挿入孔、 34:固定片、
35:紐、 36:ロック片、
37:カバー板。
【出願人】 【識別番号】000187149
【氏名又は名称】昭和炭酸株式会社
【出願日】 平成18年8月3日(2006.8.3)
【代理人】 【識別番号】100080838
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 光康


【公開番号】 特開2008−39503(P2008−39503A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−211833(P2006−211833)