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【発明の名称】 振動測定システム及び該システムを含むガスタービンエンジン
【発明者】 【氏名】ガート・ヨハネス・ヴァン・ダー・マーウ

【氏名】ダニエル・エドワード・モルマン

【要約】 【課題】センサ設置場所を識別できるセンサを用いたガスタービンエンジン用の振動測定システムが提供される。

【解決手段】振動測定システムは、ガスタービンエンジンに結合されて第1の識別子34を送信するように構成された第1の加速度計12と、ガスタービンエンジンに結合されて第1の識別子と異なる第2の識別子46を送信するように構成された第2の加速度計13と、第1及び第2の識別子を受信するために第1及び第2の加速度計に結合され、第1及び第2の加速度計のどちらが信号調整コンピュータに接続されているかを判断するように構成された信号調整コンピュータ18とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービンエンジン(6)用の振動測定システム(8)であって、
前記ガスタービンエンジンに結合され、第1の識別子(34)を送信するように構成された第1の加速度計(12)と、
前記ガスタービンエンジンに結合され、前記第1の識別子と異なる第2の識別子(46)を送信するように構成された第2の加速度計(13)と、
前記第1及び第2の識別子を受信するために前記第1及び第2の加速度計に結合された信号調整コンピュータ(18)と、
を備え、前記信号調整コンピュータ(18)が前記第1及び第2の加速度計のいずれが前記信号調整コンピュータ(18)に結合されているかを判断するように構成された振動測定システム(8)。
【請求項2】
前記第1及び第2の加速度計(12、13)が各々、正の接続部(28、40)、負の接続部(30、42)、接地接続部(32、44)、及び識別接続部(34、46)を含む、
請求項1に記載の振動測定システム(8)。
【請求項3】
前記第1の加速度計接地接続部(32)が、前記第1の加速度計識別接続部(34)に直接結合される、
請求項2に記載の振動測定システム(8)。
【請求項4】
前記第2の加速度計(13)が、前記第2の加速度計接地接続部(44)と前記第2の加速度計識別接続部(46)との間に結合された抵抗器(48)を含む、
請求項2に記載の振動測定システム(8)。
【請求項5】
前記第1及び第2の加速度計(12、13)の少なくとも1つが、前記ガスタービンエンジン(6)の内部に取り付けられ、前記残りの加速度計が、前記ガスタービンエンジンの外部表面に取り付けられる、
請求項2に記載の振動測定システム(8)。
【請求項6】
前記信号調整コンピュータ(18)が、前記第1の識別子及び第2の識別子(34、46)に基づいて前記第1及び第2の加速度計(12、13)に離散値を割り当てるためのソフトウェアを含む、
請求項1に記載の振動測定システム(8)。
【請求項7】
前記第2の外部加速度計(13)が、前記ガスタービンエンジン(6)内の不均衡によって引き起こされる振動を検出するように構成される、
請求項1に記載の振動測定システム(8)。
【請求項8】
加速度計(12、13)において、
増幅器に結合される正の接続部(28、40)と、
前記増幅器に結合される負の接続部(30、42)と、
アース端子に結合される接地接続部(32、44)と、
識別子をコンピュータ(18)に送信するように構成された識別接続部(34、46)と、
を備え、
前記コンピュータは、受信した信号に基づいて前記加速度計を識別するように構成されている、
ことを特徴とする加速度計(12、13)。
【請求項9】
前記加速度計接地接続部が、前記第1の加速度計識別接続部に直接結合される、
請求項8に記載の加速度計(12、13)。
【請求項10】
前記加速度計接地接続(32、44)と前記加速度計識別接続(34、46)との間に結合された抵抗器(48)を更に備える、
請求項8に記載の加速度計(12、13)。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、総括的に、ガスタービンエンジン用の振動測定システムに関し、より具体的には、加速度計が主加速度計又はバックアップ加速度計のいずれで機能しているかを判断するように構成された振動測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
少なくとも幾つかの公知の航空機エンジンにおいて、2つの加速度計及び付随する信号調整システムを用いて、航空機搭乗員にエンジン振動の表示が提供される。少なくとも幾つかのエンジンにおいて、1つの加速度計が内部に取り付けられ、1つは外部に取り付けられる。具体的には、かかる実施形態において、一般に内部に取り付けられる加速度計は、ファン軸受などガスタービンエンジン内で発生する振動に対して敏感な構成要素に隣接して取り付けられ、外部に取り付けられる加速度計は一般に、ファンフレームなどエンジン振動にそれほど敏感ではない構造用構成要素に取り付けられる。
【0003】
一般にかかる実施形態において、内部に取り付けられる加速度計が故障すると、第3の加速度計が外部に設置され、内部に取り付けられる加速度計の代わりに用いられる。エンジンバランス係数は通常、内部に取り付けられる加速度計と外部に取り付けられる新たな加速度計との間では異なるが、この差は一般に、加速度計が設置された時点で信号調整コンピュータにインストールされているソフトウェアによって対処される。
【0004】
運転中、使用している加速度計は、信号調整コンピュータに物理的に接続される。内部に取り付けられる加速度計と外部に取り付けられる加速度計との間で切り替えるために、又はその逆の場合も同様に、加速度計の1つは他の加速度計が接続される前にコンピュータから切断されなければならない。信号調整コンピュータはまた、いずれの加速度計が使用中であるかに基づいて正しい加速度計設定に再構成する必要がある。コンピュータが不適切に構成された場合、誤った加速度計係数が用いられ、正確な振動測定のためにエンジンの均衡を保つことは極めて困難となる。従って、主加速度計の故障が発生した場合に信号調整コンピュータを適正に構成することが不可欠である。
【特許文献1】米国特許第6,909,948号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの態様において、ガスタービンエンジン用の振動測定システムが提供される。振動測定システムは、ガスタービンエンジン組立体に結合され、第1の識別子を送信するように構成された第1の加速度計と、ガスタービンエンジン組立体に結合され、第1の識別子と異なる第2の識別子を送信するように構成された第2の加速度計と、第1及び第2の識別子を受信するために第1及び第2の加速度計に結合され、第1及び第2の識別子に基づき第1及び第2の加速度計のどちらが信号調整コンピュータに接続されているかを判断するように構成された信号調整コンピュータとを含む。
【0006】
別の態様において加速度計が提供される。加速度計は、増幅器に結合された正の接続部と、増幅器に結合された負の接続部と、アース端子に結合された接地接続部と、コンピュータに識別子を送信するように構成された識別接続部とを含み、コンピュータは、識別子に基づいて第1及び第2の加速度計のどちらが信号調整コンピュータに接続されているかを判断するように構成される。
【0007】
更に別の態様において、ガスタービンエンジン組立体が提供される。ガスタービンエンジン組立体は、ガスタービンエンジン及びガスタービンエンジンに結合される振動測定システムを含む。振動測定システムは、ガスタービンエンジンに結合されて第1の識別子を送信するように構成された第1の加速度計と、ガスタービンエンジンに結合されて第1の識別子と異なる第2の識別子を送信するように構成された第2の加速度計と、第1及び第2の識別子を受信するために第1及び第2の加速度計に結合され、第1及び第2の識別子に基づいて第1及び第2の加速度計のどちらが信号調整コンピュータに接続されているかを判断するように構成された信号調整コンピュータとを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、例示的な振動測定システム8を含むガスタービンエンジン組立体6の簡略ブロック図である。振動測定システム8は、第1の加速度計12を含み、これは例示的な実施形態では、ガスタービンエンジン組立体6の内部に取り付けられる。例えば、第1の加速度計12は通常、ファンロータに最も近い最前方軸受など、ファン不均衡を検出するために最も感度の高い位置に取り付けられる。振動測定システム8はまた、第2の加速度計13を含み、これは例示的な実施形態において、ガスタービンエンジン組立体6の外部位置に取り付けられる。組み立て中、加速度計13は通常、ケーシング又はフレームに取り付けられる。例えば加速度計13は、タービン中心フレーム、タービン後方フレーム、低圧タービンケーシング、タービン排気ケース、又は高圧圧縮機ケースに取り付けることができる。
【0009】
運転中、内部加速度計12及び外部加速度計13は各々、配線ハーネス14及び15を介して、通常は航空機のエレクトロニクスベイ内に配置されるか又はガスタービンエンジン上に取り付けられる信号調整コンピュータ18に接続される。加速度計信号は通常、電気信号調整ハードウェアによって処理され、該電気信号調整ハードウェアは、信号調整コンピュータ18内にインストールされ、同期振動レベルの判定、エンジンの均衡を保つのに必要なバランスウェイトの算出、コックピットディスプレイ用の振動増幅のスケーリング、後で検索するためのデータ格納、メンテナンスメッセージの生成及び他の機能などの機能を実行する。メンテナンスアクセス端子(MAT)20が信号調整コンピュータに関連付けられ、技術者又は他の者がデータにアクセスすし、及び他の方法で信号調整コンピュータ18とインターフェースすることが可能となる。
【0010】
図2は、ガスタービンエンジン組立体6で用いることができる例示的な振動測定システム10の簡略ブロック図である。例示的な実施形態において、振動測定システム10は、図1に示す振動測定システム8用のバックアップシステムとして使用される。より具体的には、加速度計12が故障した場合、内部加速度計12を信号調整コンピュータ18から切断することができ、バックアップ加速度計16を信号調整コンピュータ18に結合し、加速度計12の代替として機能させることができる。例示的な実施形態において、加速度計16は、ガスタービンエンジン6の外部に取り付けられ、バックアップ配線ハーネス22を介して信号調整コンピュータ18に接続される。好ましい実施形態では、2つの別個の構成要素として配線14とバックアップ配線ハーネス22とを含むが、しかしながら当業者であれば、配線ハーネス14及び配線ハーネス22は同じ構成要素であってもよく、或いはスイッチを用いることによって加速度計12及び16の両方に接続することができる点は理解されるであろう。
【0011】
バックアップ振動測定システム10は、主振動測定システム8に対するバックアップ加速度計システムとして用いられる。具体的には、外部加速度計16は、内部加速度計12の何らかの故障又はエラーの場合にバックアップ加速度計として用いられる。外部加速度計16のセンサ配置は通常、内部配置ほど感度は高くないが、内部加速度計12が故障した場合に使用するためにファン不均衡に対して許容可能な感度を有する。
【0012】
図3は、図2に示す加速度計12又は16のいずれかと置き換えるのに用いることができる例示的な加速度計24の簡略ブロック図である。すなわち、加速度計24は、ガスタービンエンジン組立体6の内部又は外部のいずれかに取り付けることができる。従って、加速度計24は、加速度計24を図2に示す信号調整コンピュータ18に接続するのに使用される4つの接続ポイント又は配線を含む。具体的には、加速度計24は、正の接続部28、負の接続部30、及び接地接続部32を含む。
【0013】
より具体的には、正及び負の接続部28及び30は、加速度計24の出力を増幅するための増幅器(信号調整コンピュータ18など)の正及び負の端子にそれぞれ結合される。更に、接地接続部32は、信号調整コンピュータ18上の接地線端子又は他の適当なアース端子に結合される。
【0014】
加速度計構成24はまた、第1の識別接続部34を含む。好ましい実施形態において、第1の識別接続部34は、接地接続部32に内部で接続され、配線ハーネス14を介して信号調整コンピュータ18に外部で接続される。しかしながら、当業者であれば、第1の識別接続34は様々な接地位置で接続できる点が理解されるであろう。具体的には、運転中、信号調整コンピュータ18は、加速度計24が接地されていることを示す第1の表示信号を加速度計24から受信する。
【0015】
図4は、図1及び図2に示す加速度計12又は16のいずれかと置き換えるのに用いることができる例示的な加速度計38の簡略ブロック図である。すなわち、加速度計38は、ガスタービンエンジン組立体6の内部又は外部のいずれかに取り付けることができる。従って、加速度計38は、図2に示す信号調整コンピュータ18に加速度計38を接続するのに使用される4つの接続ポイント又は配線を含む。具体的には、加速度計38は、正の接続部40、負の接続部42、及び接地接続部44、を含む。
【0016】
より具体的には、正及び負の接続部40及び42は、加速度計38に電力を供給するための増幅器(信号調整コンピュータ18など)の正及び負の端子にそれぞれ結合される。更に、接地接続部44は、信号調整コンピュータ18の接地線端子又は他の適当なアース端子に結合される。
【0017】
加速度計構成38はまた、識別接続部46を含む。好ましい実施形態において、識別接続部46は識別接続34と異なる。より具体的には、加速度計24及び38の各々は、信号調整ユニット18に異なる信号を送信するように構成され、これによって信号調整ユニット18は、加速度計24及び38を区別することができるようになる。例示的な実施形態において、第2の識別接続部46は、比較的高抵抗を有する抵抗器48に内部で接続される。例えば、図4に示すように、抵抗器48は、接地接続部44と第2の識別接続部との間で結合され、これによって運転中、信号調整コンピュータ18は、第2の識別コネクタがフローティングしている、すなわち信号調整コンピュータ18により接地と第2の識別接続部46との間で高い電気抵抗が計測されたことを示す第2の表示信号を加速度計38から受信する。
【0018】
本明細書に記載するものは、図1及び図2に示す加速度計12又は16と置き換えるのに使用することができる2つの例示的な加速度計である。具体的には、加速度計24及び38は、ガスタービンエンジン組立体6に内部又は外部で取り付けることができる。具体的には、設置中、加速度計34は、内部加速度計12又は外部バックアップ加速度計16のいずれかとして機能するようにガスタービンエンジン内に設置することができ、内部加速度計12又は外部加速度計16の残りは、第2の加速度計構成38として構成される。第1の識別接続34及び第2の識別接続部46は、いずれの加速度計12又は16が構成24又は38のどちらを有するかに応じて、配線ハーネス14又はバックアップ配線ハーネス22のいずれかによって信号調整コンピュータ18に接続される。第1の識別接続34又は第2の識別接続部46のいずれかを含むことによって、信号調整コンピュータ18は、加速度計12又は16が接地される(加速度計構成24)か又は高抵抗をフローティングする(加速度計構成38)かに基づいて、加速度計12又は16のいずれが信号調整コンピュータ18に接続されているかを識別する離散値を割り当てることができる。加速度計12又は16のどちらが接続されているかを識別することによって、本発明は、加速度計12又は16のいずれが使用中であるかに関して信号調整コンピュータ18を構成する技術者の必要性を排除する。
【0019】
いずれの加速度計が使用中であるかに関して信号調整コンピュータを構成する技術者の必要性を排除するためのシステム及び方法が提案される。改善された加速度計構成は、異なる配線構成に結合される接続を含む加速度計を使用し、これによってコンピュータは、いずれの加速度計が使用中であるかを自動的に識別することができるようになる。具体的には、各加速度計は、特定の加速度計に固有の識別子を送信するように構成され、これによって信号調整コンピュータ18は、いずれの加速度計が信号調整コンピュータ18に接続されているかを判断することができるようになる。
【0020】
本発明を好ましい実施形態に関連して説明してきたが、本発明の技術的範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、均等物でその要素を置き換えることができることは当業者であれば理解されるであろう。加えて、本発明の教義に対してその本質的範囲から逸脱することなく特定の状況に適応するように多くの修正を行うことができる。従って本発明は、本発明を実施するために企図される最良の様式として開示された特定の実施形態に限定されず、本発明は、添付の請求項の技術的範囲内にある全ての実施形態を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】各々が信号調整コンピュータに接続された、内部に取り付けられる加速度計と外部に取り付けられる加速度計とを示すブロック図。
【図2】信号調整コンピュータに接続されるバックアップ加速度計を示すブロック図。
【図3】アース端子に内部で結合される第1の識別接続を含む加速度計の図。
【図4】抵抗素子に内部で結合される第2の識別接続を含む加速度計の図。
【符号の説明】
【0022】
6 ガスタービンエンジン組立体
8 主振動測定システム
10 バックアップ振動測定システム
12 内部又は第1の加速度計
13 外部又は第2の加速度計
14 配線ハーネス
15 配線ハーネス
16 外部バックアップ加速度計
18 信号調整コンピュータ又はユニット
20 メンテナンスアクセス端子(MAT)
22 バックアップ配線ハーネス
24 加速度計構成
28 正の接続部
30 負の接続部
32 接地接続部
34 第1の識別接続部
38 第2の加速度計構成
40 正の接続部
42 負の接続部
44 接地接続部
46 第2の識別接続部
48 抵抗器
【出願人】 【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【出願日】 平成19年11月29日(2007.11.29)
【代理人】 【識別番号】100093908
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 研一

【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博

【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久

【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志


【公開番号】 特開2008−139313(P2008−139313A)
【公開日】 平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願番号】 特願2007−308447(P2007−308447)