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【発明の名称】 操作装置における振動の測定方法
【発明者】 【氏名】リンカーン デイヴィッドソン

【要約】 【課題】振動およびストレスレベルの精度を上げる、操作装置における振動の測定方法を提供する。

【構成】操作装置の振動の測定方法であって、3軸加速度計、デジタル信号プロセッサ、および通信トランシーバからなる振動センサに接続された制御ユニットを有する操作装置を用意するステップを含み、デジタル信号プロセッサは、3軸加速度計の各軸の生の振動データを受け取り、このデータを荷重関数にかける。次に、車両のオペレータに関連するストレスレベルデータを用いて、オペレータのストレスレベルデータに対するフィルタリングデータの瞬間の影響を計算し、一定の時間間隔に亘って蓄積された瞬間ストレスレベルデータを決定する。次に、デジタル信号プロセッサが、この時間間隔におけるオペレータのストレスレベルの上昇を計算して、ストレスデータを生成し、表示のために通信トランシーバで送信する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作装置における振動の測定方法において、
3軸加速度計、デジタル信号プロセッサ、および通信トランシーバからなる振動センサに接続された制御ユニットを有する操作装置を用意するステップと、
前記3軸加速度計の各軸についての振動データを決定するステップと、
前記各軸についての振動データを荷重関数でフィルタリングしてフィルタリングデータを生成するステップと、
オペレータに関連するストレスレベルデータを決定するステップと、
前記デジタル信号プロセッサで、前記オペレータのストレスレベルデータに対する前記フィルタリングデータの瞬間の影響を計算するステップと、
前記デジタル信号プロセッサで、前記オペレータの瞬間ストレスレベルデータを蓄積して、一定の時間間隔に亘るストレスレベルデータを決定するステップと、
一定の時間間隔における前記オペレータのストレスレベルの上昇を計算して、ストレスデータを生成するステップと、
このストレスデータを、前記通信トランシーバを介して送信するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
荷重関数は、オペレータに関連している、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ストレスデータを、処理装置に送信する、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、振動の測定方法に関する。詳細には、本発明は、3軸加速度計を備える振動センサを用いて、操作装置における振動を測定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
振動は、オペレータを疲労させ、仕事に関係した事故や健康問題を、誘発または引き起こすことがある。一般に、振動センサは、車両または重機の運転中に、オペレータが受けるストレスを測定するために、車両または重機に取り付けられている。
【0003】
振動の測定には、変位、速度、または加速度の測定が必要がある。高周波振動では、加速度の測定が、変位や速度の測定よりも感度が良いため、車両や機械における振動の測定により適している。ISO(国際標準化機構)は、車両における振動測定には、並進加速度測定が必要であると規定している。一般に、この加速度は、操作装置の制御ユニットに関連して作動する加速度計を用いて測定される。
【0004】
現行の振動センサは、車両のオペレータに対して、実際に有効な振動の測定には効果的でない。伝統的に、振動センサの感度が良くなれば、出力情報の帯域幅が大きくなるため、機器は大きくなり、コストは増大する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、得られる振動、およびストレスレベルの精度を上げた、操作装置における振動の測定方法を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の別の目的は、振動およびストレスレベルデータの検出に必要な機器の大きさ、およびコストを低減する振動センサを提供することにある。
【0007】
本発明のこれらの、および他の目的、特徴、または利点は、本明細書および添付の特許請求の範囲から明らかになると思う。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、操作装置における振動の測定方法であって、3軸加速度計、デジタル信号プロセッサ、および通信トランシーバからなる振動センサに接続された制御ユニットを有する操作装置を用意するステップを含んでいる。次に、3軸加速度計で振動データを決定し、デジタル信号プロセッサ内で、この振動データを荷重関数でフィルタリングする。オペレータに関連するストレスレベルデータを考慮して、ストレスデータを3つの別個のブロックに分ける。次に、このストレスデータ情報を、通信トランシーバを介して送信する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、制御ユニット12および振動センサ14を備える操作装置10を示している。この図では、操作装置は、フォークリフト、すなわち車両として示してあるが、別の実施形態では重機である。
【0010】
またこの図面では、振動センサは、オペレータ18のシート16上に示されているが、別の実施形態として、制御パネル20またはステアリング22に取り付けることもできる。具体的には、センサ14は、車両または機械10とオペレータ18との間の任意の接触点に取り付けて、オペレータ18が感じる振動を監視することができる。センサ14が、オペレータ18が立つ台またはシート16に取り付けられている場合、センサ14は、オペレータの体全体の振動を測定する。
【0011】
別の実施形態では、センサ14が、ハンドコントロールまたはフットコントロールに取り付けられる場合、センサは、オペレータの手または足の振動を測定する。具体的には、振動センサ14は、長時間に亘ってオペレータが吸収する平均振動エネルギーおよび瞬間衝撃の強度を測定し、これらの測定値に基づいて、オペレータの疲労レベルを計算する。したがって、一実施形態では、センサ14は、これらの測定値をディスプレイ24に送信できるため、車両のペレーター18が、ディスプレイを観察し、疲労レベルが規則で定められた値に達すると、適切な行動を取ることができる。
【0012】
図2は、振動センサ14を示している。この振動センサ14は、3軸加速度計26、デジタル信号プロセッサ(DSP)28、および通信トランシーバ30を有する。3軸加速度計26は、相互に交差する3軸における加速に応じて、測定値をデジタル形式でデジタル信号プロセッサに送信する。
【0013】
単なる例として、3軸加速度計の一形態が、米国特許出願第10/983,445号に開示されている。この3軸加速度計を、参照用として、本明細書に組み入れる。
【0014】
DSP28は、3軸加速度計26から入力データ32を受け取り、この情報を処理して、出力信号34を通信トランシーバに送信する。DSP28内で、入力信号32における各軸の振動データが、複数のデータストリーム35に分けられ、これらのデータストリームは、3軸加速度計26によって得られる3軸それぞれに対して、人間の感度に一致させる荷重関数36でフィルタリングされる。
【0015】
次に、DSP28は、フィルタリングされた振動データすなわちフィルタリングデータを受け取り、オペレータ18のストレスレベルに対するフィルタリングデータ38の瞬間の影響を計算し、各軸におけるストレス計算40を行い、瞬間ストレスレベルデータ42を決定する。
【0016】
次に、瞬間ストレスレベルデータ42を、一定の時間間隔44に亘って蓄積する。この蓄積された瞬間ストレスレベルデータ42に基づいて、DSP28は、一定の時間間隔に亘るオペレータのストレスレベルの上昇を計算し、蓄積データ、すなわちストレスデータ46を出力信号34として、通信トランシーバ30に送信する。
【0017】
次に、通信トランシーバが、さらなる処理、保存、または表示のために、別の装置に送信する。
【0018】
操作装置10の振動の測定方法は、振動センサ14に接続された制御ユニット12を有する操作装置10を用意するステップを含んでいる。振動センサ14は、3軸加速度計26、デジタル信号プロセッサ28、および通信トランシーバ30からなる。次のステップで、3軸加速度計26を用いて各軸の振動データを決定し、この振動データを入力信号32とする。
【0019】
次のステップで、各軸について、入力信号32の振動データを、荷重関数36でフィルタリングして、フィルタリングデータ38を生成する。この時、オペレータに関連するストレスレベルデータを決定し、オペレータ18のストレスレベルデータに対するフィルタリングデータ38の瞬間の影響を計算し、瞬間ストレスレベルデータ42を決定する。
【0020】
次に、一定の時間間隔44に亘って、瞬間ストレスレベルデータを蓄積し、この時間間隔におけるオペレータ18のストレスレベルの上昇を計算して、各軸のストレスデータ46を生成する。
【0021】
次に、このストレスデータを、3つの重複しないブロックのシリーズに分けて1つの出力信号34を生成し、この出力信号を、通信トランシーバ30に送信する。好適な実施形態では、各ブロック内のストレスデータ46が、単数で表されるため、出力信号34の出力帯域幅が最小限になる。
【0022】
この方法の最終ステップで、ストレスデータ46を、処理、保存、または表示のために、通信トランシーバ32を介して別の装置に送信する。
【0023】
ここで、3軸加速度計からの生の振動データを、3軸のそれぞれについてのオペレータに対する瞬間ストレスを表す3つの連続データストリーム35に分ける方法について説明する。
【0024】
一定の時間間隔に亘って、瞬間ストレスレベルデータを蓄積することにより、得られるストレスデータを通信トランシーバに送信するのに必要な帯域幅が狭くなる。これは、ストレスデータ46の連続ストリームを、3つの重複しないブロックのシリーズに分けることで可能となる。
【0025】
各ブロック内のデータを、単数に蓄積して、受信装置に送信する。各ブロックの時間間隔が長くなると、蓄積データの送信レートは低下する。0.1秒〜10秒の範囲における時間間隔が、一般的であり、送信に必要な帯域幅が狭い。したがって、少なくとも上記した目的の全てを達成できる。
【0026】
当業者であれば、本発明の概念および範囲から逸脱することなく、他の様々な変更形態が可能であることを理解できると思う。このような全ての変更形態および変形は、添付の特許請求の範囲内であり、特許請求の範囲によってカバーされるものである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】振動センサを用いた操作装置の側面図である。
【図2】振動センサの模式的なブロック図である。
【符号の説明】
【0028】
10 操作装置
12 制御ユニット
14 振動センサ
16 シート
18 オペレータ
20 制御パネル
22 ステアリング
24 ディスプレイ
【出願人】 【識別番号】501004464
【氏名又は名称】サウアー ダンフォス インコーポレイテッド
【出願日】 平成19年6月27日(2007.6.27)
【代理人】 【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一

【識別番号】100087893
【弁理士】
【氏名又は名称】中馬 典嗣


【公開番号】 特開2008−8902(P2008−8902A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2007−168321(P2007−168321)