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【発明の名称】 ロードセル、およびその製造方法
【発明者】 【氏名】村田 信広

【氏名】安田 直記

【氏名】堀谷 良樹

【氏名】宇都宮 道人

【要約】 【課題】被計量物の重量に応じた電気信号を良好に検出することができるロードセル、およびその製造方法を提供する。

【構成】起歪体の第1接着面に基準線を設ける(S101)。紫外線照射装置から照射される紫外線を、起歪体の第1接着面と、ひずみゲージの裏面(第2接着面)とに照射する(S102)。これにより、各接着面が光改質、および/または、光洗浄され、各接着面の濡れ性が向上する。また、ブラスト加工のように研磨剤を使用しないため、各接着面に研磨剤が残留し、ひずみゲージによって起歪体のひずみ量が正しく検出されないという問題も生じない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷重を電気信号に変換可能なロードセルであって、
(a) 荷重を受けて弾性変形することにより、ひずみを生ずる起歪体と、
(b) 前記起歪体に接着されており、前記起歪体のひずみ量に応じて抵抗値が変化するひずみゲージと、
を備え、
前記起歪体の第1接着面と、前記ひずみゲージの第2接着面とのうち、少なくとも一方の接着面には紫外線が照射されており、
前記ひずみゲージは、前記紫外線が照射された後に、前記起歪体に接着されることを特徴とするロードセル。
【請求項2】
請求項1に記載のロードセルにおいて、
前記起歪体は、導電体であり、
前記ひずみゲージは、絶縁性を有するシート材の配置面に抵抗体を設けたものであり、
前記第2接着面は、前記配置面と逆側の面であり、
前記紫外線は、少なくとも前記第2接着面に照射されることを特徴とするロードセル。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のロードセルにおいて、
前記第1接着面には、ひずみゲージ接着時の位置決め用基準線が設けられており、
前記第1接着面への紫外線の照射は、前記位置決め用基準線が設けられた後に実行されることを特徴とするロードセル。
【請求項4】
ロードセルの製造方法であって、
(a) 起歪体の第1接着面と、ひずみゲージの第2接着面とのうち、少なくとも一方の接着面に紫外線を照射する工程と、
(b) 前記工程(a)の後に、前記起歪体の前記第1接着面と前記ひずみゲージの第2接着面とを接着する工程と、
を備えることを特徴とするロードセルの製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載のロードセルの製造方法において、
(c) 前記工程(a)に先だって、ひずみゲージ接着時の位置決め用基準線を設ける工程、
をさらに備えることを特徴とするロードセルの製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、荷重を電気信号に変換可能なロードセルに関するものであって、特に、起歪体とひずみゲージとの接着手法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、起歪体とひずみゲージとの接着強度を向上させてロードセルの性能を向上させるため、起歪体上のひずみゲージを接着する面(接着面)に対してブラスト加工を施すことが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、起歪体に接着されるひずみゲージの位置決め精度を向上させるため、起歪体の接着面にアライメントマーク(位置決め用マーク)を設けることも、従来より知られている(例えば、特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】特許2651556号公報
【特許文献2】特開平08−184510号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、ひずみゲージと起歪体とが接着されることに先だって、(1)起歪体上の接着面にブラスト加工が施されて、この接着面に凹凸が設けられるとともに、(2)接着面にひずみゲージの位置決め用の基準線が設けられる場合、以下のような問題が生じていた。
【0006】
(A)すなわち、接着面に噴射された研磨剤(例えば、アルミナ粉)が噴射され、続いて接着面に付着した研磨剤が洗い流されるブラスト加工において、洗浄処理によっても接着面の凹凸に研磨剤が残留して除去できない場合がある。その結果、研磨剤が残留した接着面にひずみゲージが接着されてしまい、ひずみゲージによって起歪体のひずみ量を正しく検出できないという問題が生じていた。
【0007】
(B)また、位置決め用の基準線は、通常、罫書き針等によって設けられている。そのため、ブラスト加工によって接着面が研磨されることを考慮に入れて、ブラスト加工が施さない場合と比較して深溝の基準線を設ける必要があった。その結果、被計量物からの荷重によって起歪体に発生する応力が基準線に集中してしまい、被計量物の重量に応じたひずみ量を正しく検出できず、その結果、被計量物の重量を電気信号に正しく変換できないという問題が生じていた。
【0008】
(C)さらに、ひずみゲージは、通常、絶縁性を有するシート材に抵抗体を配置したものである。したがって、さらなる接着強度の向上を目的として、起歪体だけでなくひずみゲージにもブラスト加工が施されると、場合によってはシート材の絶縁性が損なわれる。その結果、ひずみゲージから導電体の起歪体に電流が流れてしまい、被計量物の重量に応じた電気信号を正しく検出できないという問題も生じていた。
【0009】
そこで、本発明では、被計量物の重量に応じた電気信号を良好に検出することができるロードセル、およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、荷重を電気信号に変換可能なロードセルであって、荷重を受けて弾性変形することにより、ひずみを生ずる起歪体と、前記起歪体に接着されており、前記起歪体のひずみ量に応じて抵抗値が変化するひずみゲージと、を備え、前記起歪体の第1接着面と、前記ひずみゲージの第2接着面とのうち、少なくとも一方の接着面には紫外線が照射されており、前記ひずみゲージは、前記紫外線が照射された後に、前記起歪体に接着されることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のロードセルにおいて、前記起歪体は、導電体であり、前記ひずみゲージは、絶縁性を有するシート材の配置面に抵抗体を設けたものであり、前記第2接着面は、前記配置面と逆側の面であり、前記紫外線は、少なくとも前記第2接着面に照射されることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のロードセルにおいて、前記第1接着面には、ひずみゲージ接着時の位置決め用基準線が設けられており、前記第1接着面への紫外線の照射は、前記位置決め用基準線が設けられた後に実行されることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4の発明は、ロードセルの製造方法であって、(a) 起歪体の第1接着面と、ひずみゲージの第2接着面とのうち、少なくとも一方の接着面に紫外線を照射する工程と、(b) 前記工程(a)の後に、前記起歪体の前記第1接着面と前記ひずみゲージの第2接着面とを接着する工程と、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載のロードセルの製造方法において、(c) 前記工程(a)に先だって、ひずみゲージ接着時の位置決め用基準線を設ける工程、
をさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1ないし請求項5に記載の発明によれば、起歪体の第1接着面とひずみゲージの第2接着面とのうち、少なくとも一方の接着面には、紫外線が照射される。これにより、紫外線が照射された接着面の濡れ性が向上する。そのため、起歪体に対してひずみゲージを良好に接着することができ、ロードセルに付与された荷重を良好に電気信号に変換することができる。
【0016】
特に、請求項2に記載の発明によれば、シート材の絶縁性に影響を与えることなく、第2接着面の濡れ性を向上させることができ、ひずみゲージの接着強度を向上させることができる。そのため、起歪体に対してひずみゲージを良好に接着することができる。
【0017】
特に、請求項3および請求項5に記載の発明によれば、第1接着面に設けられた位置決め用基準線に影響を与えることなく、第1接着面の濡れ性を向上させることができる。そのため、接着時において、起歪体に対するひずみゲージの位置決め精度を維持しつつ、接着強度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0019】
<1.電子秤の構成>
図1は、本実施の形態における電子秤1の構成の一例を示す図である。電子秤1は、静止状態とされた被計量物5の質量を計量する装置である。図1に示すように、電子秤1は、主として、上皿部10と、ロードセル30と、制御部90と、を備えている。なお、図1および以降の各図には、それらの方向関係を明確にすべく必要に応じて適宜、Z軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を付している。
【0020】
上皿部10は、ロードセル30によって支持されており、被計量物5を載置する載置部として使用される。ロードセル30は、被計量物5の質量を電気信号(荷重信号)として出力可能なユニットである。図1に示すように、ロードセル30の自由端31bは、取付部材25を介して上皿部10を支持する。また、ロードセル30の固定端31aは、本体部20内の固定部21に取り付けられている。さらに、ロードセル30は、信号線95を介して制御部90と電気的に接続されている。
【0021】
したがって、ロードセル30は、上皿部10側から付与される荷重方向AR1(略Z軸方向)の荷重を受け持つ。また、ロードセル30から出力される電気信号は、制御部90に出力される。なお、ロードセル30の詳細な構成については、後述する。
【0022】
制御部90は、プログラムや変数等を格納するメモリ91と、メモリ91に格納されたプログラムに従った制御を実行するCPU92とを備えている。したがって、CPU92は、メモリ91に格納されているプログラムに従い、ロードセル30からの電気信号に基づいた質量演算を所定のタイミングで実行することができる。すなわち、本実施の形態において、制御部90は、ロードセル30からの出力に基づいて各被計量物5の質量を演算する質量演算部として使用される。
【0023】
<2.ロードセルの構成>
図2は、ロードセル30の構成の一例を示す斜視図である。図2に示すように、ロードセル30は、主として、起歪体31と、複数のひずみゲージ40と、を備えている。
【0024】
起歪体31は、図2に示すように、貫通孔32が設けられた金属ブロック(導電体)であり、例えば、アルミ合金によって形成されている。起歪体31は、上皿部10側からの荷重を受けて弾性変形することにより、荷重に応じたひずみを生ずる。
【0025】
複数(本実施の形態では4つ)の起歪部33(33a〜33d)は、貫通孔32の内壁面32aと外周面34とに挟まれた薄肉部である。各起歪部33の第1接着面35aにはひずみゲージ40が貼付されている。
【0026】
ここで、本実施の形態では、各起歪部33に貼付された複数(本実施の形態では4つ)のひずみゲージ40によってブリッジ回路が形成され、このブリッジ回路から出力される電気信号の変化量を検出することにより、被計量物5の質量が計量される。
【0027】
基準線36a〜36dは、起歪部33a、33bの上面(第1接着面35a)側に設けられた罫書き線であり、ひずみゲージ40接着時の位置決め用の基準線として使用される。
【0028】
図2に示すように、基準線36aおよび基準線36cは、起歪体31の長さ方向(略X軸方向)に延び、基準線36bおよび基準線36dは、起歪体31の幅方向(略Y軸方向)に延びる。また、図2に示すように、基準線36a〜36dは、それぞれひずみゲージ40の直下付近からひずみゲージ40の外方に延びる。これら基準線36a〜36dに従って、ひずみゲージ40が第1接着面35a上に配置されることにより、ひずみゲージ40は、各起歪部33のひずみ量を正確に検出することが可能となる。なお、図示の都合上、起歪部33c、33dに対応するひずみゲージ40および基準線36a〜36dは省略している。
【0029】
図3および図4は、ひずみゲージ40の構成の一例を示す表面図および裏面図である。ひずみゲージ40は、絶縁性を有するシート材(例えば、ポリイミド樹脂によって形成されたベース部材)の表面(配置面)41上に、格子上の抵抗線やフォトエッチング加工した抵抗箔等の抵抗体42を設けたものである。なお、ひずみゲージ40が起歪体31に貼付される場合、シート材の裏面(配置面41と逆側の面)46と、起歪体31の第1接着面35aと、が接着される。
【0030】
マーカー45は、シート材の外周線を形成する各辺40aにつき、各辺40aの中央付近に設けられた位置決め要素である。ひずみゲージ40は、各マーカ45が対応する基準線36a〜36dの延長線上に位置するように第1接着面35a上に位置決めされる(図3参照)。
【0031】
<3.ロードセルの製造方法>
図5は、ロードセル30の製造方法の手順を説明するためのフローチャートである。ロードセル30が製造される場合、まず、各起歪部33の第1接着面35a側に基準線36a〜36dが設けられる(S101)。すなわち、紫外線の照射に先立って、ひずみゲージ40接着時の位置決め用の基準線36a〜36dが設けられる。なお、各基準線36a〜36dは、例えば、第1接着面35aを罫書き針等によって罫書くことにより、一方向に延びる凹み部として形成される。
【0032】
次に、紫外線照射装置50から照射される紫外線が、起歪体31の第1接着面35aと、ひずみゲージ40の裏面(第2接着面46)とに照射される(S102)。
【0033】
図6および図7は、紫外線照射装置50の構成の一例を示す斜視図および正面図である。紫外線照射装置50は、起歪体31の第1接着面35a、および、ひずみゲージ40の裏面(第2接着面46)に紫外線を照射可能な装置である。図6に示すように、紫外線照射装置50は、主として、ランプ51(51a、51b)と、載置台52と、を有している。
【0034】
載置台52は、複数の起歪体31を載置可能な載置部であり、図6に示すように、2つのブロック部材52a、52bを有している。起歪体31の固定端31aおよび自由端31bが対応するブロック部材52a、52bに支持されることにより、起歪体31は、載置台52に載置される。
【0035】
複数の上側ランプ51aは、載置台52の上方に配設されており、起歪体31の上面(第1接着面35a)に紫外線を照射可能とされている。また、複数の下側ランプ51bは、ブロック部材52a、52bとの間に配設されており、起歪体31の下面(第1接着面35a)に紫外線を照射可能とされている。なお、下側ランプ51bの配設位置は、これに限定されず、例えば、ブロック部材52a、52bの下方であってもよい。
【0036】
したがって、載置台52に起歪体31が載置されるとともに、上側ランプ51aおよび下側ランプ51bが点灯させられると、起歪体31の上面および下面(第1接着面35a)に紫外線が照射される。
【0037】
また、紫外線照射装置50は、図7に示すように、ひずみゲージ40の裏面(第2接着面46)に対しても紫外線を照射することができる。例えば、ひずみゲージ40の裏面が上側ランプ51a側となるように、ひずみゲージ40をトレー57に配置する。続いて、複数のひずみゲージ40が配置されたトレー57を載置台52に載置する。そして、上側ランプ51aのみを点灯させる。これより、ひずみゲージ40の裏面(第2接着面46)に紫外線が照射される。
【0038】
ここで、ブラスト加工による従来方法と、紫外線を照射する本実施の形態の手法とを対比する。従来方法では、起歪体31の第1接着面35aと、ひずみゲージ40の第2接着面46とにブラスト加工を施すことによって、ひずみゲージ40と起歪体31との接着強度を向上させていた。
【0039】
しかし、従来方法では、ブラスト加工によって形成された接着面35a、46上の凹凸に研磨剤が残留し、この残留する研磨剤を完全に除去することができなかった。その結果、起歪体のひずみ量がひずみゲージによって正しく検出できないという問題が生じていた。
【0040】
また、従来方法では、ブラスト加工によって接着面が研磨されることを考慮に入れて、ブラスト加工が施さない場合と比較して深溝の基準線を設ける必要があった。その結果、被計量物5からの荷重によって起歪体に発生する応力が基準線に集中してしまい、被計量物5の質量に応じた電気信号を正しく検出することができないという問題が生じていた。
【0041】
さらに、ひずみゲージ40のシート材にブラスト加工が施された場合、シート材の電気的絶縁性が損なわれ、その結果、被計量物5の重量に応じた電気信号を正しく検出することができないという問題も生じていた。
【0042】
これに対して、本実施の形態では、起歪体31の第1接着面35a、および、ひずみゲージ40の第2接着面46に紫外線が照射される。これにより、各接着面35a、46が光改質、および/または、光洗浄され、各接着面35a、46の濡れ性が向上する。そのため、起歪体31に対してひずみゲージ40を良好に接着することができ、その結果、ロードセル30に付与された荷重を良好に電気信号に変換することが可能となる。
【0043】
また、紫外線を照射する手法では、ブラスト加工のように研磨剤を使用しない。そのため、従来方法のような研磨剤の残留に関する問題は生じない。
【0044】
また、起歪体31の上面および下面(第1接着面35a)への紫外線の照射は、基準線36a〜36dが設けられた後に実行されている。しかし、本実施の形態では、従来手法のように研磨剤を使用していないため、各基準線36a〜36d(特に、これらの溝の深さ)に影響を与えることなく、第1接着面35aの濡れ性を向上させることができる。
【0045】
特に、本実施の形態では、ブラスト加工が施される場合のように深溝の基準線36a〜36dを設ける必要がない。そのため、基準線36a〜36dに応力集中が発生し、被計量物5の重量に応じた電気信号を正しく検出することができないという問題は生じない。
【0046】
さらに、本実施の形態では、ひずみゲージ40の第2接着面46に紫外線を照射しており、従来手法のブラスト加工のようにシート材を傷つけることがない。そのため、ひずみゲージ40のシート材の絶縁性に影響を与えることなく、第2接着面の濡れ性を向上させることができ、起歪体に対してひずみゲージを良好に接着することができる。
【0047】
図5に戻って、ステップS102が終了すると、ひずみゲージ40側に熱硬化型の接着剤が塗布され(S103)、起歪体31とひずみゲージ40とが接着される(S104)。すなわち、ひずみゲージ40は、紫外線が照射された後に、起歪体31に接着される。そして、接着後にロードセル30が加熱されることにより、接着層の硬化が行われる(S105)。そして、ひずみゲージ40の各端子部42aに信号線49が半田付けされて配線されるとともに(S106)、ひずみゲージ40上に保護膜が形成されることにより(S107)、ロードセル30が完成する。
【0048】
図8は、起歪体31の第1接着面35a、および/または、ひずみゲージ40の第2接着面46に紫外線を照射した場合における接着強度を説明するための図である。図8中の縦軸は、剥離接着強さを示す。また、図8中の棒グラフ61は起歪体31側にのみ紫外線処理を施した場合、棒グラフ62はひずみゲージ40側にのみ紫外線処理を施した場合、棒グラフ63は起歪体31側およびひずみゲージ40側のいずれにも紫外線処理を施した場合の剥離強度強さを示す。さらに、図8中の棒グラフ64は起歪体31側にのみ従来処理(ブラスト加工)を施した場合、棒グラフ65は起歪体31側およびひずみゲージ40側のいずれにも処理を施していない場合の剥離強度強さを示す。
【0049】
図8中に示すように、起歪体31側およびひずみゲージ40側の少なくとも一方に紫外線処理が施された場合は、起歪体31側にのみブラスト加工を施したものと比較して、剥離接着強さが25%〜50%程度向上している。また、起歪体31側およびひずみゲージ40側の少なくとも一方に紫外線処理が施された場合は、起歪体31側およびひずみゲージ40側のいずれにも処理が施されていない場合と比較して、剥離接着強さが4倍〜5倍向上している。
【0050】
このように、起歪体31の第1接着面35aと、ひずみゲージ40の第2接着面46とのうち、少なくとも一方の接着面に紫外線が照射されることにより、剥離接着強さ(接着強度)が向上する。
【0051】
<4.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0052】
本実施の形態ではロードセル30を使用した電子秤1について説明したが、ロードセル30を適用した装置はこれに限定されず、例えば、組合せ計量機や重量選別機であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態におけるロードセルを適用した装置の一例を示す正面図である。
【図2】ロードセルの構成の一例を示す斜視図である。
【図3】ひずみゲージの構成の一例を示す表面図である。
【図4】ひずみゲージの構成の一例を示す裏面図である。
【図5】ロードセルの製造方法の手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】紫外線照射装置の構成の一例を示す斜視図である。
【図7】紫外線照射装置の構成の一例を示す正面図である。
【図8】第1、および/または、第2接着面に紫外線を照射した場合における接着強度を説明するための図である。
【符号の説明】
【0054】
1 電子秤
5 被計量物
30 ロードセル
31 起歪体
35a 第1接着面
36(36a〜36d) 基準線
40 ひずみゲージ
41 配置面
42 抵抗体
46 第2接着面
50 紫外線照射装置
51a 上側ランプ
51b 下側ランプ
52 載置台
57 トレー
90 制御部
AR1 荷重方向
【出願人】 【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
【出願日】 平成18年6月21日(2006.6.21)
【代理人】 【識別番号】100089233
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 茂明

【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊

【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘


【公開番号】 特開2008−2870(P2008−2870A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−170970(P2006−170970)