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【発明の名称】 液体定量供給装置
【発明者】 【氏名】山口 政幸

【要約】 【課題】比較的簡単な構成でもって液体を所定箇所に間欠的に定量宛供給することが出来る液体定量供給装置を提供すること。

【解決手段】液体の供給源1から液体を汲み上げる供給ポンプ2と、該供給ポンプで汲み上げられた液体を貯留する計量貯留部3と、該計量貯留部3内の液体を液体供給先4へ定量宛圧送する吐出駆動シリンダ5とを備え、供給ポンプ2と計量貯留部3の液体流入側31との間に計量用切換え電磁弁6を介設せしめ、供給ポンプ2を常時駆動させて液体供給源1から液体を常時汲み上げるようにすると共に、供給ポンプ2から汲み上げられた液体を計量用切換え電磁弁6により計量貯留部3へ送るか液体供給源1に還流させるかを切り換え、計量貯留部3内に送られた液体を当該計量貯留部に進退動自在に設けられ且つ前記吐出駆動シリンダ5に連結された吐出ピストン3bで液体供給先へ圧送するように構成してなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体の供給源から液体を汲み上げる供給ポンプと、該供給ポンプで汲み上げられた液体を貯留する計量貯留部と、該計量貯留部内の液体を液体供給先へ定量宛圧送する吐出駆動シリンダとを備え、前記供給ポンプと計量貯留部の液体流入側との間に計量用切換え電磁弁を介設せしめ、前記供給ポンプを常時駆動させて前記液体供給源から液体を常時汲み上げるようにすると共に、前記供給ポンプから汲み上げられた液体を前記計量用切換え電磁弁により前記計量貯留部へ送るか液体供給源に還流させるかを切り換え、前記計量貯留部内に送られた液体を当該計量貯留部に進退動自在に設けられ且つ前記吐出駆動シリンダに連結された吐出ピストンで液体供給先へ圧送するように構成してなることを特徴とする液体定量供給装置。
【請求項2】
前記吐出ピストンが、前記計量貯留部内に進入してきた液体に押されて後退することにより当該計量貯留部内に所定量の液体が貯留されるように構成してなることを特徴とする請求項1記載の液体定量供給装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばダイカスト鋳造において射出スリーブの潤滑面(射出スリーブの内周面とプランジャチップの外周面との相互摺接面を言う。)に液体潤滑剤を定量宛供給する場合等、液体を所定箇所に間欠的に定量宛供給するのに適した液体定量供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、射出スリーブの潤滑面に液体潤滑剤を間欠的に定量宛供給する場合、図3に示すごとく、液体潤滑剤の流入側及び吐出側にそれぞれチェック弁a,a’を備えた計量室bにエアで動作するピストンポンプcを組み込み、ピストンポンプcのピストンdを後退させて計量室b内を負圧にすることにより流入口eから計量室b内に定量の液体潤滑剤を吸い込んで取り込み、ピストンdを前進させることにより計量室b内の液体潤滑剤を流出口fから射出スリーブの潤滑面に吐出するように構成された装置を使用していた。
【0003】
しかしこの従来装置では、計量室b内を負圧にして計量室b内に定量の液体潤滑剤を吸い込むようにしたので、取り込んだ液体にエアが混じったり、或いはチェック弁a,a’やピストンポンプcの動作不良に起因して液体潤滑剤の吐出量にバラツキが生じ、その結果、液体潤滑剤の供給不足による射出スリーブの磨耗を来たしたり、逆に供給過多によるガス発生により鋳造製品の品質に不具合を生じることがあった。
【0004】
尚、本願出願人が知っている上記の先行技術は、文献公知発明に係るものではないため、本願明細書には先行技術文献情報を開示しない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような従来の不具合に鑑みてなされたものであり、比較的簡単な構成でもって液体を所定箇所に間欠的に定量宛供給することが出来る液体定量供給装置を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成する本発明の請求項1に係る液体定量供給装置は、液体の供給源から液体を汲み上げる供給ポンプと、該供給ポンプで汲み上げられた液体を貯留する計量貯留部と、該計量貯留部内の液体を液体供給先へ定量宛圧送する吐出駆動シリンダとを備え、供給ポンプと計量貯留部の液体流入側との間に計量用切換え電磁弁を介設せしめ、供給ポンプを常時駆動させて液体供給源から液体を常時汲み上げるようにすると共に、供給ポンプから汲み上げられた液体を計量用切換え電磁弁により計量貯留部へ送るか液体供給源に還流させるかを切り換え、計量貯留部内に送られた液体を当該計量貯留部に進退動自在に設けられ且つ前記吐出駆動シリンダに連結された吐出ピストンで液体供給先へ圧送するように構成してなることを特徴としたものである。
また、本発明の請求項2に係る液体定量供給装置は、前記吐出ピストンが、計量貯留部内に進入してきた液体に押されて後退することにより当該計量貯留部内に所定一定量の液体が貯留されるように構成してなることを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の請求項1に係る液体定量供給装置によれば、供給ポンプから汲み上げられた液体を計量用切換え電磁弁により計量貯留部へ送るか液体供給源に還流させるかを切り換え、計量貯留部内に送られた液体を、吐出駆動シリンダに連結された吐出ピストンで液体供給先へ圧送するように構成してなるので、比較的簡単な構成でもって液体を所定箇所に間欠的に定量宛供給することが出来る。
【0008】
しかも、供給ポンプを常時駆動させて液体供給源から液体を常時汲み上げるようにしたので、従来のピストンポンプを使用した場合と比較して液体吐出動作の立ち上がりが速くなり液体を適時的確に液体供給先へ供給することが出来るようになり、且つ液体供給源内の液体は還流してくる液体により常時攪拌された状態となるため均質の液体を液体供給先へ供給することが可能となる。
【0009】
また、本発明の請求項2に係る液体定量供給装置によれば、計量貯留部内に進入してきた液体に押されて吐出ピストンが後退することにより当該計量貯留部内に所定一定量の液体が貯留されるように構成してなるので、計量貯留部内に所定一定量の液体を一時貯留しそれをそのまま液体供給先に圧送することが出来ると同時に、計量貯留部内に液体を取り込む際に従来のように液体にエアが混じる恐れが全くなくなり、この点からも供給液体のより一層精確な定量化を期することが出来るようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の具体的な好適実施例を、射出スリーブの潤滑面に液体潤滑剤を間欠的に定量宛供給するための液体潤滑剤供給装置とした図1及び2を参照しながら詳細に説明するが、本発明は図示した実施例のものに限定されるものではない。
【0011】
本発明に係る液体定量供給装置は基本的に、供給するための液体(以下、液体潤滑剤という。)が収容されたペール缶等からなる供給源1から液体潤滑剤を汲み上げるための供給ポンプ2と、その供給ポンプ2で汲み上げられた液体潤滑剤を一時的に貯留するための計量貯留部3と、当該計量貯留部3内の液体潤滑剤を液体供給先(以下、射出スリーブの潤滑面という。)4へ定量宛圧送するための吐出駆動シリンダ5等から構成される。
【0012】
そして、供給ポンプ2と計量貯留部3の液体流入側31との間には、供給ポンプ2から汲み上げられた液体潤滑剤を計量貯留部3へ送るか若しくは液体供給源1に還流させるかを切り換えるための計量用切換え電磁弁6が介在設置され、更に計量貯留部3の液体吐出側32と射出スリーブの潤滑面4との間にはチェック弁の役目を果たす吐出側電磁弁7が介在設置される。
なお、スリーブの潤滑面4として、図1では射出スリーブ4aとプランジャチップ4bを模式的に現している。
【0013】
液体供給源1から液体潤滑剤を汲み上げるための供給ポンプ2としては、ダイヤフラム式ポンプなど比較的少量の液体潤滑剤を定量供給するのに適したポンプを使用することが好ましいが、ポンプの形式に限定されるものではない。
また、供給ポンプ2は常時駆動させて液体供給源1から液体潤滑剤を常時汲み上げ、汲み上げられた液体潤滑剤を、計量用切換え電磁弁6を介して計量貯留部3へ送るか若しくは液体供給源1に還流させるかを切り換えるようにする。
【0014】
供給ポンプ2で汲み上げられた液体潤滑剤を一時的に貯留するための計量貯留部3は、密閉されたチャンバ3a内に吐出ピストン3bが進退自在に組み込まれて構成され、そのピストンロッド3cに吐出駆動シリンダ5のロッド5aが連結される。
【0015】
そして、計量貯留部3は、供給ポンプ2から液体流入側31を通して進入してきた液体潤滑剤に押されて吐出ピストン3bが後退することにより、当該計量貯留部3内に設定された一定量の液体潤滑剤が貯留されるように構成される。
【0016】
従って、吐出駆動シリンダ5は、計量貯留部3内の液体潤滑剤を射出スリーブの潤滑面4へ圧送するロッド5aの前進時にのみ駆動し、ロッド5aの後退時にはフリー状態となるように構成される。
更に、吐出駆動シリンダ5には、ロッド5aを前進させる側に絞り弁51が設けられロッド5aの前進スピードを制御する。
【0017】
また、液体供給源1には、その内部に収容された液体潤滑剤を供給ポンプ2で汲み上げるための汲み上げ用配管8aと、汲み上げられた液体潤滑剤を計量用切換え電磁弁6を介して液体供給源1に還流させるための還流用配管8bが設備される。
なお、図中の符号9は、液体供給源1内の液体潤滑剤に混入しているごみを濾すためのストレーナーを示す。
【0018】
次に、図2に示したフロー図に基づいて、本装置の動作について説明する。
【0019】
S1:スタート信号により供給ポンプ2が起動し、以後供給ポンプ2を常時駆動させて液体供給源1から液体潤滑剤を常時汲み上げるようにし、汲み上げられた液体潤滑剤を、次の計量開始信号指令が入るまでは計量用切換え電磁弁6を介して液体供給源1に還流させるようにする。
【0020】
S2:計量開始信号指令が入ると、計量用切換え電磁弁6のポートが液体潤滑剤を計量貯留部3側へと送るように切り換えられ、供給ポンプ2で汲み上げられた液体潤滑剤が計量貯留部3側へ送られる。
【0021】
S3:すると、計量貯留部3では、液体流入側31から内部に進入してきた液体潤滑剤に押されて吐出ピストン3bが後退動作する。吐出ピストン3bが設定された距離後退すると、当該計量貯留部3内に設定された一定量の液体潤滑剤が貯留され、同時に、計量用切換え電磁弁6に切換え信号が伝達される。これにより、計量用切換え電磁弁6のポートが再び液体潤滑剤を液体供給源1に還流させる側に切り換えられる。
【0022】
S4:計量貯留部3内に所定量の液体潤滑剤が貯留された状態で待機し、ダイカスト機(の射出装置)からチップ潤滑出指令が出ると、吐出駆動シリンダ5が動作を開始しそのロッド5aを介して吐出ピストン3bを前進させると同時に、計量貯留部3の液体吐出側32と射出スリーブの潤滑面4との間に設けた吐出側電磁弁7が開く。
これにより、スリーブの潤滑面4に設定された一定量の液体潤滑剤が供給される。
【0023】
S5:スリーブの潤滑面4への液体潤滑剤の供給完了と同時に、吐出側電磁弁7及び吐出駆動シリンダ5に停止信号を送り、吐出側電磁弁7を閉じ、吐出駆動シリンダ5の駆動を停止させる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明実施の一例を示す模式回路図。
【図2】本装置の動作フロー図。
【図3】従来例を説明する模式図。
【符号の説明】
【0025】
1:供給源 2:供給ポンプ
3:計量貯留部 4:液体供給先(スリーブの潤滑面)
5:吐出駆動シリンダ 6:計量用切換え電磁弁
7:吐出側電磁弁 3b:吐出ピストン
【出願人】 【識別番号】000005256
【氏名又は名称】株式会社アーレスティ
【出願日】 平成19年2月13日(2007.2.13)
【代理人】 【識別番号】100109955
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 貞行

【識別番号】100140154
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 孝治

【識別番号】100118898
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 立昌

【識別番号】100139963
【弁理士】
【氏名又は名称】神谷 直慈


【公開番号】 特開2008−196959(P2008−196959A)
【公開日】 平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願番号】 特願2007−32079(P2007−32079)