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【発明の名称】 金属・固定材料ブッシング
【発明者】 【氏名】ビヨルン ラムドール

【要約】 【課題】高い圧力を受ける装置のための金属・固定材料ブッシングを提供する。

【解決手段】基体3の貫通孔5で固定材料11の中に配置された少なくとも1つの金属ピン20.1,20.2を備えており、少なくとも1つの前記金属ピン20.2は導電性の構成部材50によって少なくとも部分的に取り囲まれており、それにより一方では前記構成部材50と前記金属ピン20.2の間で導電接続部が形成されるとともに、他方では前記構成部材50は前記基体3と接触しており、それにより前記構成部材50と前記基体3の間で導電接続部が形成される。そのような金属・固定材料ブッシングにおいて、前記構成部材は、前記構成部材がその輪郭に関して実質的に前記貫通孔の内壁の輪郭に従うような形状を有していることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力を受ける装置のための金属・固定材料ブッシング(1)において、
基体(3)の貫通孔(5)で固定材料(11)の中に配置された少なくとも1つの金属ピン(20.1,20.2)を備えており、少なくとも1つの前記金属ピン(20.2)は導電性の構成部材(50)によって少なくとも部分的に取り囲まれており、それにより一方では前記構成部材(50)と前記金属ピン(20.2)の間で導電接続部を形成することができるとともに、他方では前記構成部材(50)は前記基体(3)と接触しており、それにより前記構成部材(50)と前記基体(3)の間で導電接続部を形成することができる金属・固定材料ブッシングにおいて、
前記構成部材は、前記構成部材がその輪郭に関して区間(S)にわたって実質的に前記貫通孔(5)の内壁(7)の輪郭に従うような形状を有していることを特徴とする金属・固定材料ブッシング。
【請求項2】
少なくとも2つの金属ピン(20.1,20.2)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項3】
前記構成部材(50)は外側輪郭(104.1,104.2,104.3)を有しており、前記構成部材(50)の前記外側輪郭(104.1,104.2,104.3)は少なくとも区域的に前記貫通孔(5)の内側輪郭に実質的に一致していることを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項4】
前記貫通孔(5)は第1の湾曲を備える内面(7)を有しており、前記構成部材(50)は少なくとも第2の湾曲を備える外面(100.1,100.2,100.3)を有しており、前記第1の湾曲と前記第2の湾曲は実質的に同じであることを特徴とする、請求項3に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項5】
前記貫通孔(5)は第1の半径(R)を備える中空円筒であり、前記構成部材(50)は少なくとも区域的に第2の半径(R3.1,R3.2,R3.3)を備える外面(100.1,100.2,100.3)を有しており、前記第1の半径と前記第2の半径はほぼ一致していることを特徴とする、請求項4に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項6】
ちょうど2つの金属ピン(20.1,20.2)が設けられており、前記2つの金属ピンは前記貫通孔(5)で前記固定材料(11)の中に配置されており、前記構成部材(50)は前記2つの金属ピンのうちの一方(20.2)を取り囲むことを特徴とする、請求項2から5までのいずれか1項に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項7】
前記貫通孔(5)の前記固定材料(11)は2つの端面を有しており、少なくとも1つの前記金属ピン(20.2)は前記端面のうち少なくとも一方で前記固定材料(11)から突出しており、前記構成部材(50)は少なくとも1つの前記金属ピン(20.2)が前記固定材料(11)から突出しているほうの前記端面に配置されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項8】
前記構成部材(50)は前記端面と同一平面上に位置していることを特徴とする、請求項7に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項9】
少なくとも1つの前記金属ピン(20.2)は前記固定材料(11)と固定材料閉塞栓を形成するように堅固に結合されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項10】
前記金属ピン(20.1,20.2)は前記固定材料(11)と溶着されていることを特徴とする、請求項9に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項11】
前記固定材料(11)として溶融ガラスから形成されるガラス閉塞栓または高性能ポリマーが使用されることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項12】
少なくとも前記貫通孔(5)は前記基体(3)から打ち抜かれていることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項13】
前記基体(3)は打抜き部品であることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項14】
前記構成部材(50)は対称に構成されていることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項15】
前記構成部材(50)は少なくとも3つの外面(100.1,100.2,100.3)を有しており、少なくとも3つの前記外面(100.1,100.2,100.3)はすべて実質的に同じ円弧長と同じ曲率半径(R3.1,R3.2,R3.3)を有していることを特徴とする、請求項14に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項16】
前記構成部材(50)は打抜き部品であることを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項に記載の金属・固定材料ブッシング。
【請求項17】
金属・固定材料ブッシングのろう付けブリッジ用の構成部材において、前記構成部材(50)は対称に構成されるとともに、少なくとも3つの外面(100.1,100.2,100.3)を有しており、少なくとも3つの前記外面(100.1,100.2,100.3)はすべて実質的に同じ円弧長と同じ曲率半径(R3.1,R3.2,R3.3)を有していることを特徴とする構成部材。
【請求項18】
前記構成部材(50)は打抜き部品であることを特徴とする、請求項17に記載の構成部材。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、金属・固定材料ブッシングに関するものであり、具体的には、請求項1の前提項に記載の構成要件を備える金属・固定材料ブッシングに関するものであり、ならびに、請求項17の前提項に記載されたろう付けブリッジ用の構成部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
金属・固定材料ブッシングは、従来技術からさまざまな実施形態のものが知られている。これは、特にガラスやプラスチックなどの固定材料と、金属との真空気密な溶着を意味している。このとき金属は電気導体として機能する。代表的なものとして、たとえば特許文献1ならびに特許文献2を挙げておく。このような種類のブッシングは、エレクトロニクスや電気工学で広く普及している。溶着のために用いられる材料、特にガラスは、絶縁材としての役目をする。典型的な金属・固定材料ブッシングは、金属の内部導体が事前に成形された焼結ガラス部分へ溶着されるようにして構成されており、焼結ガラス部分またはガラス管は外側の外套部分へ、いわゆる基体へ溶着される。特に、このようなブッシングはたとえばトランジスタなどの電子コンポーネントのための密封されたハウジングで用いられる。密封されたハウジングは、一般に、たとえばブッシングの基体によって構成されるベースプレートと、各コンポーネントを取り囲むフラップとで構成される。
【0003】
このような種類のブッシングは、圧力が高いときでも密封されたブッシングを保証するので、この種のブッシングは、たとえばブッシングを備える高圧用のコンポーネント、たとえば圧力センサや、自動車産業で適用される火花点火式のコンポーネント、たとえばエアバッグイグナイタやベルトテンショナのような高い圧力が発生する分野での利用にも適している。
【0004】
上に挙げたブッシングの大半は2つの金属ピンを有している。あるいは、2つを超える数の金属ピンも考えられる。一般に、金属・固定材料ブッシングは、好ましくは金属からなる基体を有しており、たとえば、回転部分として製作された金属スリーブを有している。金属からなる基体は少なくとも1つの貫通孔を有しており、この貫通孔に少なくとも1つの金属ピンが挿通される。
【0005】
2つの金属ピンに電圧が印加されるブッシングでは、個々の金属導体が電気的に絶縁された状態で、ブッシング開口部ないし貫通孔へと挿通されるように配慮しなくてはならない。このことは、固定材料として非導電性の材料、たとえばガラスなどが用いられることによって実現される。ブッシングでは、少なくとも1つのピンがアース電位にあるのが好ましい。このことは、ピンが基体との間で接地接触を形成することによって実現される。
【0006】
特許文献3より、このような種類の接地接触を、たとえば導電性接着剤を用いて実現できることが公知である。
【0007】
この別案として特許文献3は、固定材料の上側の面に配置され、両方の金属ピンのうちの一方を導電的に取り囲む、ろう材でコーティングされた構成部品を提案している。他方、特許文献3に記載の構成部品は金属からなる基体にも当接しているので、金属ピンから金属部品への接地接触が、金属ピンを取り囲む構成部品を介して保証されている。ろう材は基本的に、金属ピンと構成部材との間で、および構成部材と基体との間で、導電接続が生じるように働く。特許文献3に記載された構成部材の欠点は、構成部材の幾何学形状に基づき、構成部材と基体の内壁との間の間隙が、構成部材と内壁が互いに当接する点を起点として、連続して拡大していくことである。構成部材と基体の内壁との接続を改善するために、構成部材をろう材でコーティングしようとすると、ろう材の流動に基づき、常に間隙が狭くなっている領域へとろう材が流れ込む。したがって、このような幾何学形態によっては、貫通孔の円周の最大1/10の区間でろう付けを実現することしか可能でない。数値を挙げると、このことは直径が5mmの貫通孔の場合、最大1.6mmの区間にわたる貫通孔の内壁へのろう付けを意味している。ろう付け区間はしばしばこれよりも短く、たとえば1.2mmにすぎない。このことは確実な接触にとってしばしば短すぎる。
【0008】
構成部材を介してのろう付けブリッジを用いた金属ピンの接続の別案として、従来技術では、金属ピンと内壁のろう付けを直接行うことも示されている。この場合、貫通孔の直径が5mmの場合には1.5から2.2mmの範囲内の区間をろう付けすることができるものの、金属ピン自体は取り囲まれていないため、金属ピンとろう材との間の導電接続は片側でしか成立しない。
【0009】
このように、いずれの方法も、金属ピンと基体の金属ハウジングとの間の確実な接地接触を提供するものではない。
【特許文献1】米国特許出願公開第5345872号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第3274937号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第1061325B1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、接地接触がいっそう確実であり、ブッシングがいっそう耐圧性であり、組付けがいっそう簡単に可能となるように、金属・固定材料ブッシングを改良することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このことは本発明によると、金属・固定材料ブッシングにおいて、金属ピンが基体の貫通孔で固定材料の中に配置されており、金属ピンを少なくとも部分的に取り囲む、好ましくは導電性の構成部材ないし構成部品が設けられており、それにより金属ピンと構成部材の間でたとえばろう材を用いて導電接続部を形成することができ、他方、構成部材は基体と接触しており、それにより構成部材から基体への導電接続部を形成することができ、それによって接地接触が成立することによって実現される。本発明によると、この構成部材は、構成部材と基体との間で区間Sにわたってたとえばろう材による導電接触部を構成することができるような外側形状を有しており、構成部材の輪郭は、実質的に、貫通孔の内壁の輪郭に一致している。
【0012】
本発明の格別に好ましい実施形態では、構成部品ないし構成部材は対称に構成されており、たとえば、3つの同一の外面を有するように構成されている。そして、これら同一の外面はすべて同じ湾曲と同じ長さを有している。このような構成部品ないし構成部材は、たとえば図3aから図3cに示されている。このような対称な構成部品の利点は、任意に組み付けることができるという点にある。それによって誤った組付けが行われることがなく、このことは、特に自動車産業における火花点火式の用途において重要である。すなわち、このような構成部品の組付けは100%確実である。
【0013】
構成部品の輪郭が内壁の外形と一致していない構成部品の外形では、通常の場合、基体の金属部品と構成部材との点状の接触部しか形成されないのに対して、本発明による構成部品の構成は、構成部品と基体との間で比較的広い区間にわたる電気接触部を形成することを可能にする。このことは、振動が生じたときでも、金属ピンと構成部材ならびに基体との間で電気接触が確実に行われるという利点がある。それにより、格別に確実な接地接触が実現される。さらに、このような構成部材を有するこの種のブッシングは、はるかに高い耐圧性を有している。
【0014】
金属ピンと基体との間の導電接触は、金属ピンと基体との間のろう付けブリッジによって仲介される。その場合、貫通孔の内側輪郭に少なくとも区域的に一致する外側輪郭を構成部材が有していると、この接触は格別に確実となる。その場合、ろう付けブリッジを介して、区間Sにわたって構成部材を基体の貫通孔の内側輪郭と接続させることができる。
【0015】
貫通孔が円周Uを有しているとき、区間S≧0.12Uであり、好ましくはS≧0.15、きわめて好ましくはS0.2U、特に好ましくはS≧0.3Uである。0.16Uから0.20Uまでの範囲が格別に好ましい。このような区間Sを有する構成部材は、湾曲と長さに関して、3つの同じ外面を備えるように対称に構成されていてよいからである。このことは、上に説明したような組付けの利点を有している。たとえば貫通孔の円周U=2πr=2π・0.25cm=1.57cmである場合、たとえばS≧2.6mmである。Sは、本例で挙げているように貫通孔の半径が2.5mmのとき、1.9mmから4.5mm、特に2.6mmから3.2mmの範囲内にあるのが好ましい。貫通孔の半径は、0.1cmから0.5cmの範囲内にあるのが好ましく、すなわち1mmから5mmの範囲内にあるのが好ましい。
【0016】
このように比較的大きい距離にわたる導電区間が可能である理由は、構成部材と貫通孔の内壁との間の間隔が、実質的に、区間S全体にわたって等しいからであり、すなわち、間隙幅は従来技術のように広がっていくのではなく、ほぼ一定である。
【0017】
貫通孔が中空円筒の形態で、たとえばスリーブの形態で製作されており、円筒軸を基準とする半径を有している場合、構成部材は少なくとも区域的に、中空円筒の半径と同じ半径を有する外面を含んでいるのが好ましい。それにより、区間全体にわたって等しい間隙幅が保証される。
【0018】
特別に好ましい実施形態では、少なくとも1つの金属ピンが中で溶着される固定材料は、2つの端面を有している。そして固定材料の両方の端面のうち少なくとも一方に、構成部材が装着されている。このような構成部材は、すでに各部品の組付け時に、金属ピンが固定材料へ溶着される溶融プロセスの間に挿入されると格別に好ましい。その場合、ブッシングを製造する方法の要諦はたとえば次の各ステップにある:
−まず金属ピンを固定材料へ差し込み、固定材料を基体の中に入れ、
−次のステップで構成部材を固定材料へ装着し、
−次いで構成部材にろう材を塗布し、
−最後のステップでブッシングに850℃から1020℃の温度領域で熱処理を施し、それによって固定材料が基体ととともに溶融される。
【0019】
最後の方法ステップのときにろう材も溶けて流れ、構成部材を介して、金属ピンから基体へのろう付けブリッジを形成する。ろう材としては、硬ろう材料を使用するのが好ましい。
【0020】
ろう材およびろう材支持体を用いた方法の構成のほか、ろう材/ろう材支持体からなるサンドイッチ材料を利用することも可能であろう。
【0021】
構成部材の材料としてはあらゆる導電材料が考慮の対象となるが、特に銅、鋼材、洋銀などが考慮の対象となる。
【0022】
1つまたは複数の金属ピンとともに構成部材を固定材料へ溶着することは、特に、簡単な製造との関連で利点を有している。このような場合、後加工も行う必要がなくなる。
【0023】
上に説明したように、固定材料としてたとえばガラス材料が使用されると好ましい。高性能ポリマー、ガラスセラミック、ポリマー基質中のガラス粉末、金属被覆セラミック、金属被覆のないセラミックなど、これ以外の材料も考えられる。
【0024】
基体の外側輪郭の幾何学形態に関しては、いかなる制約もない。貫通孔の幾何学形態に関しても同じく制約はないが、中心軸に対して対称に、すなわち円盤状に構成された貫通孔の構成が好ましい。その場合には貫通孔の内面は、中心軸を基準とする半径によって表すことができる。
【0025】
本発明によるブッシングは、特に、高い圧力を受けるコンポーネントないし装置のためのブッシングとして使用される。このようなコンポーネントないし装置のことを、略して高圧用コンポーネントとも呼ぶ。高圧用コンポーネントは、たとえば特に自動車産業の分野で使用するための火花点火式の装置、たとえばエアバッグ、ベルトテンショナ、火花点火式のヘッドレスト、火花点火式のロールバー、火花点火式のエンジンフード跳ね上げ、火花点火式の電気回路遮断、たとえばバッテリの火花点火式の接続解除などで使用される。ここに列挙したものは一例にすぎず、決して限定をするものではない。
【0026】
次に、図面を参照しながら本発明の解決法について説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1aには、本発明による金属・固定材料ブッシング1の断面図が示されている。たとえば電気コンポーネント、たとえばトランジスタなどを収容する、ブッシングに装着されたスリーブないしキャップ33が、破線で同じく示されている。本発明による金属・固定材料ブッシングは、好ましくは導電材料で製作された基体3をさらに含んでいる。
【0028】
基体3は、たとえば金属スリーブの形態の回転部品として構成されているのが好ましく、貫通孔5を有している。貫通孔5は、内側輪郭を備える内壁7を有している。貫通孔が円形の場合、すなわち対称軸9を備えている場合、内側輪郭は半径Rによって定義される。貫通孔5の中には、上側端面13.1および下側の端面13.2という2つの端面を有する固定材料11が入っている。両方の金属ピン20.1および20.2は、固定材料11の上側および下側の端面13.1,13.2から突出している。固定材料11は、金属ピン20.1,20.2が中に溶着された、たとえばガラス材料であるのが好ましい。ガラス閉塞栓を構成する金属ピン20.1,20.2を備えた固定材料11は、貫通孔5に溶着されている。
【0029】
さらに、基体3の周回する溶接縁部30が図示されている。この溶接縁部30に、たとえばトランジスタなどの電気コンポーネントを収容するキャップ33が装着され、これと溶接される。金属ピン20.1,20.2を収容するガラス閉塞栓と好ましくは一緒に溶着される構成部材には、符号50が付されている。構成部材50は、一方の金属ピン20.2の外側円周59を取り囲む貫通部52を有している。金属ピン20.2と構成部材50との間の導電接続部は、金属ピン20.2への構成部材50の当接によってのみ構成することができる。しかしながらより確実なのは、構成部材50と金属ピン20.2を接続するために、ろう材を使用することである。他方、構成部材50は基体3の内壁7に当接しており、構成部材50と基体3の間の導電接続部を形成することができる。この場合にも、ろう材を投入するのが好ましい。基体3がアースされていれば、金属ピン20.2について接地接触が実現される。以前に説明したように、導線接続部は、金属ピン20.2を構成部材50と接続させるとともに構成部材50を貫通孔5の内壁7と接続させるろう付け接合部として設計されるのが好ましい。本発明による構成部材50の特別な実施形態が、図1aのA−A断面を示す金属・固定材料ブッシング1の平面図として、図1bに示されている。この断面図から明らかなように、構成部材50は、その外側輪郭54が区間Sにわたって、すなわち面状に、貫通孔5の内側輪郭56に当接するように構成されている。このことは、ろう付けブリッジによって橋渡しされる、構成部材50と貫通孔5の内壁7との間の間隙が、実質的に、区間S全体にわたって同じ幅を有していることを意味している。それにより、構成部材50と内壁7との間の導電接続部となるろう付けブリッジを、区間S全体にわたって構成することができる。貫通孔5が半径Rを有しているとき、円周U=2πRが生じる。構成部材50が貫通孔5に当接している区間Sは、好ましくはS≧0.12U、特にS≧0.15U、好ましくはS≧0.2U、特に好ましくはS≧0.3Uである。
【0030】
それにより、金属ピン20.2と基体3との間のいっそう確実な接地接触が保証される。それぞれの辺が貫通孔5の内壁7の半径を有する三角形の形態をとる、構成部材50の1つの特別な構成が図3aから図3cに示されており、あとで詳しく説明する。
【0031】
図2aから図2bには、一例として特許文献3に記載された構成部材51を備えるろう付けブリッジの実施形態が示されている。やはり図2aは金属・固定材料ブッシング1の断面図を示しており、図2bは平面図を示している。
【0032】
同じ構成部品には同じ符号が付されている。
【0033】
特に平面図である図2bを見ると明らかなように、構成部材51は、たとえば円形に構成された貫通孔5の直径よりも明らかに短い直径を有する円形の構成部品として製作されている。構成部材51の直径Rは貫通孔5の直径Rよりも短いので、構成部品51と貫通孔5の内壁7との間で平面状の接触が生じることはなく、点状の接触のみが生じる。構成部材51と内壁7との間の間隙は、内壁7に沿って点状の当接点から離れていくにつれて、次第に大きくなっていく。したがって、貫通孔5の直径がたとえば5mmの場合、1.2mmから最高1.7mmの最大区間にわたるろう付けブリッジしか実現可能でない。このことは、動作安全性の観点からすると欠点である。
【0034】
同じことが図2cから図2eに再度明示されている。
【0035】
図2cは、構成部材1050、内壁1007、および金属ピン1022.1の間における、構成部材1050を介して可能なろう付けブリッジを示している。図面から明らかに見てとれるように、構成部材1050と内壁1007との間の間隙1060は、内壁1007に沿って遠くへ離れるにつれて拡大していく。このような実施形態によっては、貫通孔の直径が5mmである場合、最大で1.2mmから1.7mmのろう付け長さしか実現可能でない。
【0036】
図2dは、金属ピン2022.1と内壁2007との間の導電接続部の別案の実施形態を示している。ここではろう材2006はろう付けブリッジを介して内壁2007にろう付けされるのではなく、直接ろう付けされている。貫通孔の直径が5mmの場合、内壁では1.5mmから2.2mmの区間を実現することができるものの、金属ピン2022.1自体では1mmの長さしか実現することができない。そのうえ、金属ピン2022.1は片側でしか接続されていない。
【0037】
それに対して図2eは、本発明に基づく実施形態を示している。構成部品3050は区間Sにわたって内壁3007に当接している。ろう付けブリッジによって橋渡しされる間隙3060は、区間全体にわたってほぼ等しい。したがって、構成部材3050が内壁3007に当接する区間S全体にわたって、ろう付けブリッジを形成することができる。それにより、貫通孔の直径が5mmの場合、2.2mmを超える接触長さ、特に2.5mmから3.5mmの範囲内の接触長さが可能となる。
【0038】
ここでは具体的な数値の指定を行っているが、これは限定としてではなく、好ましい実施形態としてのみ理解されるべきものである。本発明の要諦は、基本的に、ろう付けブリッジとして利用される構成部材50の輪郭を、好ましくは構成部材50で取り囲まれる金属ピン20.2に合わせて適合化するともに、接地接触を成立させる基体3の内壁7に合わせて適合化するという点にある。
【0039】
図3aから図3cは、図1aから図1bに示すような本発明の構成部材50の詳細な図面を示している。
【0040】
三次元で描いた構成部材50が図3aに示されている。好ましくは三角形に構成される構成部材50の形態を、明らかに見ることができる。構成部材50は、特に3つの面100.1,100.2,100.3をその外面に有しており、ならびに、金属ピンを収容する穴102を有している。穴102の半径は、これに挿通される金属ピン20.2の半径に一致している。穴の内面103は金属ピン20.2の外面に当接し、したがって導電接触部となる。この接触部をいっそう確実に形成するために、ろう材が投入されるのが好ましい。構成部材50のそれぞれ3つの辺の外側輪郭104.1,104.2,104.3は、貫通孔5の内壁7の湾曲に相当する湾曲を有している。
【0041】
このことは、図3bの平面図から明らかに見て取ることができる。構成部材50は、貫通部102の内面の湾曲を定義する第1の軸107を有している。3つの外面100.1,100.2,100.3の湾曲に関しては、それぞれの外面100.1,100.2,100.3の半径を定義する基準となるそれぞれの軸109.1,109.2,109.3が、構成部材50について同じく図示されている。
【0042】
半径は、本例では符号R3.1,R3.2,R3.3が付されている。半径R3.1,R3.2,R3.3は、実質的に、図1aに示す貫通孔5の半径Rに一致するのが好ましい。図3aから図3bを見ると明らかなように、構成部材50は、100%確実な組付けを保証して組立不良を防止するために、対称に構成されている。対称に構成されているとは、それぞれの外面100.1,100.2,100.3の円弧長が実質的に等しく、同様に、外面100.1,100.2,100.3を同じく特徴づける半径R3.1,R3.2,R3.3も等しいという意味である。
【0043】
図3cには、図3aおよび図3bの構成部材50の断面図が示されている。構成部品の高さHは好ましくは0.025から1.00mmであり、貫通部102の直径Dは好ましくは0.25から5mmであり、好ましくは0.4mmから2.5mm、特に好ましくは0.75から1.5mmであり、特に0.9mmから1.25mmである。金属ピン20.2の直径は0.1mmから3mmである。直径が0.3mmまたは2.5mmまたは3mmの金属ピン20.2が考えられる。貫通部の大きさは、金属ピン20.2の大きさに準ずることになる。
【0044】
内部導体構成部材と、外部導体としての基体3との間の導電接続は、上述したように、たとえば銅で構成されていてよいろう材およびろう材支持体を用いて行われる。
【0045】
本発明による構成部材50は打抜き部品であるのが好ましい。基体3も、全面的または部分的に打抜き部品として構成されていてよい。
【0046】
たとえば基体3では貫通孔5だけが打ち抜かれていてよい。
【0047】
本発明によるブッシングは、特に、高い圧力を受けるコンポーネントないし装置のために使用される。このようなコンポーネントないし装置のことを、略して高圧用コンポーネントとも呼ぶ。高圧用コンポーネントは、たとえば特に自動車産業の分野で使用するための火花点火式の装置、たとえばエアバッグ、ベルトテンショナ、火花点火式のヘッドレスト、火花点火式のロールバー、火花点火式のエンジンフード跳ね上げ、火花点火式の電気回路遮断、たとえばバッテリの火花点火式の接続解除などで使用される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1a】本発明による構成部材を備える本発明の金属・固定材料ブッシングの実施形態である。
【図1b】本発明による構成部材を備える本発明の金属・固定材料ブッシングの実施形態である。
【図2a】従来技術に基づく本発明の金属・固定材料ブッシングのである。
【図2b】従来技術に基づく本発明の金属・固定材料ブッシングのである。
【図2c】さまざまなろう付けブリッジである。
【図2d】さまざまなろう付けブリッジである。
【図2e】さまざまなろう付けブリッジである。
【図3a】構成部材そのものを示す図である。
【図3b】構成部材そのものを示す図である。
【図3c】構成部材そのものを示す図である。
【出願人】 【識別番号】504299782
【氏名又は名称】ショット アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Schott AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr.10,D−55122 Mainz,Germany
【出願日】 平成20年4月1日(2008.4.1)
【代理人】 【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一

【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志


【公開番号】 特開2008−256352(P2008−256352A)
【公開日】 平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願番号】 特願2008−94585(P2008−94585)